JP2003335999A - 親水性顔料分散体及びその製造法並びにインクジェット用記録液 - Google Patents

親水性顔料分散体及びその製造法並びにインクジェット用記録液

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JP2003335999A JP2002144289A JP2002144289A JP2003335999A JP 2003335999 A JP2003335999 A JP 2003335999A JP 2002144289 A JP2002144289 A JP 2002144289A JP 2002144289 A JP2002144289 A JP 2002144289A JP 2003335999 A JP2003335999 A JP 2003335999A
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hydrophilic
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Momomi Aoki
百美 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水系溶媒に対する初期分散性、長期分散性に
優れ、顔料粒子の凝集を起こし難い優れた親水性顔料分
散体及びその製造法並びにインクジェット用記録液を提
供する。 【解決手段】 銅フタロシアニン構造を有する有機顔料
の分散体であって、有機顔料は、粒子表面に少なくとも
一部を塩基性化合物で中和して塩形成されたスルホン酸
基を有する粒子からなる。有機顔料の平均体積粒子径が
30nm以上100nm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水性顔料分散体
及びその製造法並びにインクジェット用記録液であり、
スルホン化処理有機顔料を用いた、水分散性、保存安定
性および色彩に優れた水性顔料分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】顔料は、通常有機溶剤や水などの溶剤に
対して不溶であるため、インキ、塗料、プラスチィック
の着色剤、液体現像剤などの着色用の画像形成材料に用
いる場合、用途によって有機溶剤や水に分散させて用い
ることが多い。特に最近は、環境問題や人体への影響か
ら水性化への要望が強く、水分散の安定性が必要とされ
ている。従来、顔料を水中に分散させるため界面活性剤
や分散剤、分散樹脂を用いて顔料表面を修飾して水性イ
ンキや水性塗料としている。しかしながら、大抵の有機
顔料は親油性で、水性のビヒクルと分散状態を維持させ
るため、分散剤や界面活性剤を各顔料毎に選択し、分散
条件を変えたり、前分散が必要であったりと、分散が容
易ではないという問題点がある。また、インクジェット
の顔料型インキの場合、分散したインキがノズル部分で
凝集し再分散が困難であったり、塗料においては凝集に
よる顔料粒子の沈降などの現象が問題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水系
溶媒に対する初期分散性、長期分散性に優れ、顔料粒子
の凝集を起こし難い優れた親水性顔料分散体及びその製
造法並びにインクジェット用記録液を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、鋭意検討し
た結果、有機顔料に濃硫酸を用いてスルホン酸基を導入
し、次いでその顔料表面を水溶性アミン化合物で処理す
ることにより、水性媒体中に安定した状態で分散する水
性顔料分散体が提供できることを見出し、本発明に至っ
た。
【0005】即ち、本発明は、銅フタロシアニン構造を
有する有機顔料の分散体であって、前記有機顔料は、粒
子表面に少なくとも一部を塩基性化合物で中和して塩形
成されたスルホン酸基を有する粒子からなる親水性顔料
分散体である。
【0006】また、本発明は、上記有機顔料の平均体積
粒子径が30nm以上100nm以下である親水性顔料
分散体である。
【0007】塩形成した顔料分散体の平均体積粒子径を
限定することで、分散性、保存安定性および色彩に優れ
た顔料分散体が得られる。
【0008】そして、本発明は、前記水溶性アミン化合
物がアルカノールアミン類である親水性顔料分散体であ
る。
【0009】水溶性アミン化合物を添加することによ
り、分散性、保存安定性および色彩に優れた顔料分散体
が得られる。
【0010】更に、本発明は、前記水溶性アミン化合物
がトリエタノールアミンであり、その添加量が分散体に
含有されている顔料固形分に対して、0.064以上
0.72以下の割合である親水性顔料分散体である。
【0011】添加する水溶性アミン化合物の量が設定さ
れた範囲内にある場合には、分散安定性、保存安定性お
よび色彩に優れた顔料分散体を得ることができる。
【0012】また、本発明は、銅フタロシアニン構造を
有する有機顔料の分散体を製造する方法であって、化学
的な処理によりスルホン酸基を有機顔料の粒子表面に導
入する工程と、水溶性アミン化合物と塩形成させて平均
体積粒子径が塩形成前の平均体積粒子径に対して0.0
15以上0.05倍以下の大きさの粒子とする工程とを
含む親水性顔料分散体の製造法である。
【0013】表面処理有機顔料のスルホン酸基は、水溶
性アミン化合物と塩形成することで、水媒体中の顔料分
散安定性が良好となり、かつ塩形成後の平均体積粒子径
が上記規定された範囲内にある場合、保存安定性および
色彩に優れた顔料分散体を得ることができる。
【0014】そして、本発明は、スルホン酸基を導入し
た有機顔料の反応液を大量の水に投入する親水性顔料分
散体の製造法である。
【0015】スルホン酸基を導入した有機顔料の反応液
を大量の水に投入すると、酸析により表面処理有機顔料
を取出すことができる。
【0016】更に、本発明は、上記の親水性顔料分散体
を有するインクジェット用記録液である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
本発明で使用される有機顔料は、有機顔料表面を化学的
にスルホン化処理することにより得られた、親水性有機
顔料である。本発明に用いる有機顔料は、具体的には
C.I.Pigment blue 15、15:3な
いしは15:4の銅フタロシアニン構造を有する顔料が
挙げられる。
【0018】また、本発明における顔料処理方法として
は、まず濃硫酸を用いて、有機顔料にスルホン酸基を導
入させる。スルホン化させる溶剤としては、その他三酸
化硫黄、クロロ硫酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸などが
用いられる。また、上記の改質処理では、通常の有機顔
料の耐性が求められる。有機顔料によっては、改質処理
中に分解または変色したりすることもあるので、処理条
件を最適化すると共に耐性のある顔料の選定が重要とな
る。
【0019】反応後の表面処理有機顔料は、反応液を冷
却した大量の水に投入することで、酸析により表面処理
有機顔料を取り出すことができる。その後、水分散液と
して濾過、洗浄を行ない、濾液のpHが5以上になるま
で繰り返す。次いで、限外濾過等の膜処理、または遠心
分離装置により顔料濃度10〜15重量%の表面処理有
機顔料ペーストとして得ることができる。この水易分散
顔料ペーストは、熱乾燥により粉体顔料とすることが可
能であるが、水分散体または水系インクジェット用記録
液としては水を含有したペーストの状態で用いることが
好ましい。
【0020】得られた表面処理有機顔料の水分散体は、
顔料表面の官能基がスルホン酸基という酸性基であるこ
とから、それ自身でも優れた安定性を示すが、顔料分散
体に塩基性化合物を加え、酸性基の少なくとも一部を塩
基性化合物で中和し、塩形成をすることによって安定性
がさらに向上する。この現象は、顔料分散液に塩基性化
合物を加えて溶液中のpHを高くすることで、負電荷を
持つと考えられる顔料粒子周囲の電気二重層を厚くし、
顔料間の静電反発力が大きくなることに起因するもので
あり、それによって分散液に存在する顔料粒子の分散安
定化効果が高まることを示唆している。顔料粒子の塩基
性化合物には、アルカリ金属、水溶性アミン化合物など
があり、いずれの場合も水性顔料分散体の初期分散安定
性は向上する。しかしながら、本発明の親水性顔料に関
しては、物性安定化の面で、塩基性化合物としてアルカ
リ金属よりも水溶性アミン化合物の方が望ましい。具体
的には、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたアミン
化合物として、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モ
ノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、
プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチル
アミン、sec−ブチルアミンが挙げられ、炭素数1〜
3のアルカノール基で置換されたアルカノールアミンと
しては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイ
ソプロパノールアミン、イソプロパノールアミンが挙げ
られ、炭素数1〜4のアルキル基および炭素数1〜3の
アルカノール基で置換されたアルキルアルカノールアミ
ンとしては、ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジ
エタノールアミンが挙げられる。その他の水溶性アミン
化合物としては、N,N−ジメチル−1,3−ジアミノ
プロパン、N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパ
ンなどが挙げられる。
【0021】親水性顔料の分散粒子径は、粒子の沈降速
度を測定し、それを球形の粒子に置き換えたときの径を
あらわす平均体積粒子径を意味し、レーザー光散乱粒度
分布計等により測定される。
【0022】この最適な平均体積粒子径は、顔料の色の
みならず記録液の物性や印字物にとっても重要である。
本発明の親水性顔料粒子においては、平均体積粒子径が
30〜100nmであり、300nm以上の粒子径の粒
子が全粒子の5%以下、更には粒子径が500nm以上
の粗大粒子が2%以下であることが望ましい。平均体積
粒子径が小さくなると、粘度が高くなったり保存安定性
を損ないかねない。また、耐水性にも影響を及ぼす危険
がある。また、粗大粒子が多いと、インクジェット用記
録液としてノズルの目詰まりや吐出あるいは分散の不安
定性といった問題を生じる。
【0023】本発明の親水性顔料分散体は、分散、保存
安定性、インクジェット用記録液としての吐出安定性を
有しているが、紙への定着性や、インキ塗膜の耐水性を
与えるために、バインダー樹脂の添加が必要となる。そ
の他、必要に応じて各種添加剤を加えることとなる。
【0024】本発明の親水性顔料分散体を用いて作製さ
れるインクジェット用記録液は、親水性顔料とその他上
記の成分を適宜、適当な方法で水に分散あるいは混合す
ることにより製造することができる。分散は、ディスパ
ー、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイン
トシェーカー、超音波分散機等通常の分散機で可能であ
る。
【0025】また、混合攪拌は、通常の羽を用いた攪拌
機による攪拌の他、高速の分散機、乳化機等により行な
うことができる。また、製造された記録液は、予め孔径
0.8μm以下のフィルター、若しくは孔径0.45μ
m以下のフィルターにて濾過しておくことが好ましい。
【0026】本発明の親水性顔料分散体は、インクジェ
ット用記録液の他、印刷インキ、塗料、化粧品、筆記用
インキ、トナー、液体現像剤、電子写真用材料など広範
囲の分野に利用が可能である。
【0027】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明
を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない
限り、特に限定されるものではない。下記実施例で用い
た親水性シアン顔料は、塩形成前の平均体積粒子径が2
μm(2000nm)であった。
【0028】実施例1を説明する。市販の銅フタロシア
ニンC.I.Pigment blue 15:3(ク
ラリアントジャパン社製)の顔料を、150〜160℃
前後の濃硫酸(98%)中で90分攪拌後、0℃の水中
に滴下攪拌し、濾過・洗浄を繰り返して親水性シアン顔
料ペースト(分散液)を得た。この親水性顔料分散液
は、顔料濃度2.5重量%で、pH2.5〜4程度の酸
性を示した。次いで、この親水性顔料液に、トリエタノ
ールアミンを0.26重量%添加した。その後、ペイン
トコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直
径0.5mmのシルコニアビーズと共に3時間分散処理
を施して、親水性顔料分散体を得た。
【0029】実施例2を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液に、トリエタノールア
ミンを0.17重量%添加した。その後、ペイントコン
ディショナー装置(レッドレベル社製)により直径0.
5mmのシルコニアビーズと共に3時間分散処理を施し
て、親水性顔料分散体を得た。
【0030】実施例3を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液に、トリエタノールア
ミンを0.38重量%添加した。その後、ペイントコン
ディショナー装置(レッドレベル社製)により直径0.
5mmのシルコニアビーズと共に3時間分散処理を施し
て、親水性顔料分散体を得た。
【0031】実施例4を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液に、トリエタノールア
ミンを0.4重量%添加した。その後、ペイントコンデ
ィショナー装置(レッドレベル社製)により直径0.5
mmのシルコニアビーズと共に3時間分散処理を施し
て、親水性顔料分散体を得た。
【0032】実施例5を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液に、トリエタノールア
ミンを1.6重量%添加した。その後、ペイントコンデ
ィショナー装置(レッドレベル社製)により直径0.5
mmのシルコニアビーズと共に3時間分散処理を施し
て、親水性顔料分散体を得た。
【0033】比較例1を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液をペイントコンディシ
ョナー装置(レッドレベル社製)により直径0.5mm
のシルコニアビーズと共に5時間分散処理を施して、親
水性顔料分散体を得た。
【0034】比較例2を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液に0.5規定の水酸化
ナトリウム水溶液を2.4重量%添加した。その後、ペ
イントコンディショナー装置(レッドレベル社製)によ
り直径0.5mmのシルコニアビーズと共に3時間分散
処理を施して、親水性顔料分散体を得た。
【0035】比較例3を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液に0.5規定の水酸化
ナトリウム水溶液を2重量%添加した。その後、ペイン
トコンディショナー装置(レッドレベル社製)により直
径0.5mmのシルコニアビーズと共に3時間分散処理
を施して、親水性顔料分散体を得た。
【0036】比較例4を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液に0.5規定の水酸化
ナトリウム水溶液を2.6重量%添加した。その後、ペ
イントコンディショナー装置(レッドレベル社製)によ
り直径0.5mmのシルコニアビーズと共に3時間分散
処理を施して、親水性顔料分散体を得た。
【0037】比較例5を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液にトリエタノールアミ
ンを2.0重量%添加した。その後、ペイントコンディ
ショナー装置(レッドレベル社製)により直径0.5m
mのシルコニアビーズと共に3時間分散処理を施して、
親水性顔料分散体を得た。
【0038】比較例6を説明する。実施例1で得られた
親水性顔料2.5重量%の分散液にトリエタノールアミ
ンを0.15重量%添加した。その後、ペイントコンデ
ィショナー装置(レッドレベル社製)により直径0.5
mmのシルコニアビーズと共に3時間分散処理を施し
て、親水性顔料分散体を得た。
【0039】上記の実施例、比較例で得られた親水性顔
料分散体の特性は、それぞれ以下に示す方法で評価し
た。評価結果を図1に示す。
【0040】(A)平均体積粒子径 各親水性顔料分散体の平均体積粒子径を測定した。評価
には、大塚電子(株)社製の電気泳動光散乱光度計EL
S−8000を用いて行った。 (B)色彩評価 反射濃度測定サンプルについて、日本平版機材(株)社
製の色彩計/分光測色計X−Rite938を用い、光
学濃度とL***表色系における色特性(明度a*、色
*)を測定した。色の鮮やかさ(彩度)C*は、 C*=√{(a*2+(b*2} で算出して評価した。 (C)保存安定性 各親水性顔料分散体をラボランスクリュー管瓶に入れ、
60℃1ヶ月の保存テストを実施した。テスト前後にお
ける粘度を測定し、その変化量を評価した。初期粘度に
対して、保存安定性テスト後の変化量が±0.1以内で
ある場合を「○」、±0.1〜1.0の範囲にある場合
を「△」、±1.0以上の場合を「×」とした。尚、顔
料の凝集による沈殿物が確認された場合には、
「(×)」で表した。測定は、協和界面科学(株)社製
の粘度計(BROOKFIELD DIGITAL R
HEOMETER MODEL DV−III)を用いて
行った。 (D)pH 各親水性顔料分散体のpHを新電元工業(株)社製のp
Hメータ(ISFETPH METER KS501)
で測定した。
【0041】図1に示す評価結果より明らかなように、
実施例1〜5は、トリエタノールアミンで処理して、有
機顔料の粒子表面に塩基性化合物で中和して塩形成され
たスルホン酸基を設け、そして、その平均体積粒子径が
30nm以上100nm以下である親水性顔料分散体で
あり、彩度および光学濃度に優れ、かつ保存安定性も極
めて良好であることが判った。
【0042】以上実施例で説明したように、スルホン化
処理した銅フタロシアニン顔料の表面を、トリエタノー
ルアミンと塩形成させ、その平均体積粒子径の大きさを
30nm以上100nm以下と限定することにより、従
来の親水化顔料の特徴を上回る色彩および保存安定性に
優れた親水性顔料分散体を得ることができた。本発明の
親水性顔料を用いれば、インクジェット用記録液として
も顔料の特徴である耐水性を維持しつつ、優れた保存安
定性、吐出安定性を与える記録液が得られると考えられ
る。さらに、この親水性顔料分散体は、グラビアイン
キ、水性塗料、その他印刷インキ分野にも分散剤を含ま
ない状態で用いることが可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、水系溶媒に対する初期
分散性、長期分散性に優れ、顔料粒子の凝集を起こし難
い優れた親水性顔料分散体及びその製造法並びにインク
ジェット用記録液を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例及び比較例の測定結果を示す図表。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 67/46 C09D 11/00 C09D 11/00 B41J 3/04 101Y

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅フタロシアニン構造を有する有機顔料
    の分散体であって、 前記有機顔料は、粒子表面に少なくとも一部を塩基性化
    合物で中和して塩形成されたスルホン酸基を有する粒子
    からなることを特徴とする親水性顔料分散体。
  2. 【請求項2】 上記有機顔料の平均体積粒子径が30n
    m以上100nm以下である請求項1に記載の親水性顔
    料分散体。
  3. 【請求項3】 前記水溶性アミン化合物がアルカノール
    アミン類である請求項1又は2に記載の親水性顔料分散
    体。
  4. 【請求項4】 前記水溶性アミン化合物がトリエタノー
    ルアミンであり、その添加量が分散体に含有されている
    顔料固形分に対して、0.064以上0.72以下の割
    合である請求項3に記載の親水性顔料分散体。
  5. 【請求項5】 銅フタロシアニン構造を有する有機顔料
    の分散体を製造する方法であって、 化学的な処理によりスルホン酸基を有機顔料の粒子表面
    に導入する工程と、水溶性アミン化合物と塩形成させて
    平均体積粒子径が塩形成前の平均体積粒子径に対して
    0.015以上0.05倍以下の大きさの粒子とする工
    程とを含むことを特徴とする親水性顔料分散体の製造
    法。
  6. 【請求項6】 スルホン酸基を導入した有機顔料の反応
    液を大量の水に投入する請求項5記載の親水性顔料分散
    体の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の親
    水性顔料分散体を有するインクジェット用記録液。
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