JP2003334710A - ドリル - Google Patents

ドリル

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JP2003334710A
JP2003334710A JP2002140650A JP2002140650A JP2003334710A JP 2003334710 A JP2003334710 A JP 2003334710A JP 2002140650 A JP2002140650 A JP 2002140650A JP 2002140650 A JP2002140650 A JP 2002140650A JP 2003334710 A JP2003334710 A JP 2003334710A
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drill
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margin
chip discharge
hole
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JP2002140650A
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Inventor
Hideo Wakui
秀夫 涌井
Shoichi Takahashi
昭一 高橋
Takeshi Adachi
健 安達
Kazuto Nakada
和人 中田
Takeshi Takai
豪 高井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Electric Industries Co Ltd
Union Tool Co
Original Assignee
Shinko Electric Industries Co Ltd
Union Tool Co
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B51/00Tools for drilling machines
    • B23B51/02Twist drills
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B41/00Boring or drilling machines or devices specially adapted for particular work; Accessories specially adapted therefor
    • B23B41/14Boring or drilling machines or devices specially adapted for particular work; Accessories specially adapted therefor for very small holes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2251/00Details of tools for drilling machines
    • B23B2251/40Flutes, i.e. chip conveying grooves
    • B23B2251/408Spiral grooves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2251/00Details of tools for drilling machines
    • B23B2251/44Margins, i.e. the narrow portion of the land which is not cut away to provide clearance on the circumferential surface

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小径で長くても、高強度で且つ高い直進性を
発揮し、更に、穿設する穴の内壁粗さが良好となる極め
て実用性に秀れたドリルを提供するものである。 【解決手段】 外周面に複数の切り屑排出溝2が螺旋状
に設けられ、この切り屑排出溝2同志の間にはマージン
部1が設けられ、更に、先端に切れ刃8が設けられたド
リル3であって、該ドリル3は超硬合金製であり、切り
屑排出溝2は三本以上設けられ、ドリル3の先端部にお
いては、夫々のマージン部1の先端面である逃げ面4
が、隣接するマージン部1の逃げ面4と交叉することで
三本以上のチゼルエッジ5が形成されており、該三本以
上のチゼルエッジ5の交点は先端先鋭部に構成され、前
記マージン部1のすくい面10の反対の面には、該切り屑
排出溝2の延設方向に沿って延設される膨出部7が設け
られているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作物に精密な穴
を穿設するドリルに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子部
品等を実装するプリント配線基板(以下、プリント基板
という。)は、繊維強化樹脂に銅箔を積層して形成され
ており、このプリント基板に多数の貫通穴を穿設した
後、メッキ処理によって前記貫通穴の内壁に金属メッキ
層を形成し、更に、このプリント基板の表面の銅箔をエ
ッチング処理してプリント回路を形成し、このプリント
回路と下層の銅箔とを前記金属メッキ層によって電気的
に導通せしめ、更に、前記貫通穴にLSI等の電子部品
をハンダ付してプリント回路板が形成される。
【0003】ところで、近年、電子機器の高性能化、小
型化に伴い、プリント回路板には高密度実装の要求が益
々高まっている。この要求により、プリント基板の薄板
化、高多層化、高密度配線化が進むと共に、プリント基
板に穿設する前記貫通穴の小径化が加速し、その為、使
用されるドリルの小径化が進んでいる。
【0004】また、作業効率の向上と製造コストの低減
の為、プリント基板に貫通穴を穿設する加工は、該プリ
ント基板を複数枚重ねて実施される。従って、貫通穴の
アスペクト比(穴の直径に対する板厚の比)は大きくな
っており、それだけ長いドリルが要求されている。
【0005】また、ドリルが長いと、当然ながら、ドリ
ルに必要とされる強度が増大する。従って、ドリルには
高い強度が要求されている。
【0006】また、貫通穴が深いと、それだけ穴曲がり
が発生し易くなる。従って、ドリルには高い直進性が要
求されている。
【0007】また、電気的な観点から、当然ながら、貫
通穴の内壁粗さが良好なもの、即ち、貫通穴の内壁が可
及的に平滑となるように穴を穿設できるドリルが要求さ
れている。
【0008】以上をまとめると、最近のプリント基板加
工用のドリルには、小径で,長く,高強度で、直進性に
秀れ、且つ、穿設する穴の内壁粗さが良好なものが要求
されている。
【0009】一方、図1,2は、従来のプリント基板の
貫通穴穿設用のドリル33である(以下、従来例とい
う。)。
【0010】この従来例は、先端には切れ刃41が設けら
れ、外周面には二本の切り屑排出溝32が螺旋状に設けら
れ、この切り屑排出溝32同志の間にはマージン部31が設
けられ、更に、マージン部31に隣接する位置にはドリル
33の直径に対して僅かに径小に設定された二番取り面34
が設けられ、この二番取り面34の前記マージン部31の反
対側にはヒール35が形成されている。また、切り屑排出
溝32はマージン部31の端縁(外周コーナ37)からチゼル
エッジコーナ36にかけては正面視直線形状に構成され、
前記チゼルエッジコーナ36から前記ヒール35にかけて
(ヒール面38)は切り屑の排出性能を考慮して断面視凹
湾曲形状に構成されている。
【0011】この従来例の構成で、前述のように、小径
で,長く,高強度で、直進性に秀れ、且つ、穿設する穴
の内壁粗さが良好なものにしようとすると下記の問題点
が発生する。
【0012】先ず、ドリル33の径が小径であれば、当然
ながら強度が低下する。また、ドリル33は、長ければ、
それだけ曲がり易くなり、直進性が低下する。
【0013】従って、ドリル33の心厚(最も径小の部分
の径)を大きくして強度を高めることが考えられるが、
この場合、切り屑排出溝32の深さが浅くなってしまい、
切り屑の排出性能が低下する。
【0014】切り屑の排出性能が低下すると、ドリル33
が切り屑排出溝32に切り屑を抱え込んだままの状態で穴
の穿設を行うことになり、切り屑の存在の分、貫通穴の
内壁面が荒れて凹凸面となったり、また、ドリル33に作
用する負荷が増大してドリル33が折損してしまったりす
る。
【0015】よって、従来例では、ドリル33の心厚を大
きくすることには限界があり、必然的にプリント基板加
工用のドリルに要求されている前記条件(小径で,長
く,高強度で、直進性に秀れ、且つ、穿設する穴の内壁
粗さが良好なもの)を充たすことは困難であり、特に、
直進性と穿設する穴の内壁粗さとの両方を同時に達成す
ることはできない。
【0016】更に、従来例には下記の問題点がある。
【0017】従来例は、マージン部31が二本設けられた
所謂二枚刃ドリルである。しかし、二枚刃ドリルでは、
ドリル33の中心先端部を先鋭としにくい。これは、二枚
刃ドリルでは、マージン部31が二本しかない為、マージ
ン部31の逃げ面39(マージン部31の先端に設けられた傾
斜面)同志が交叉することによって形成されるチゼルエ
ッジ40が一本しか存在しないからである。従って、従来
例では、チゼルエッジ40の中央部を先鋭とする為の工夫
(例えば、マージン部31の先端に角度の異なる二つの逃
げ面39を形成することによってチゼルエッジ40の中央部
を先鋭とする等)が行われている。
【0018】尚、ドリル33の中心先端部が先鋭でない場
合、穴の穿設開始時のドリル33のセンターの位置がズレ
易く、よって、当然ながら貫通穴の精度が低下してしま
う。
【0019】本発明は、上記問題点に鑑みて達成したも
ので、小径で長くても、高強度で且つ高い直進性を発揮
し、更に、穿設する穴の内壁粗さが良好となる極めて実
用性に秀れたドリルを提供するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0021】外周面に複数の切り屑排出溝2が螺旋状に
設けられ、この切り屑排出溝2同志の間にはマージン部
1が設けられ、更に、先端に切れ刃8が設けられたドリ
ル3であって、該ドリル3は超硬合金製であり、切り屑
排出溝2は三本以上設けられ、ドリル3の先端部におい
ては、夫々のマージン部1の先端面である逃げ面4が、
隣接するマージン部1の逃げ面4と交叉することで三本
以上のチゼルエッジ5が形成されており、該三本以上の
チゼルエッジ5の交点は先端先鋭部に構成され、前記マ
ージン部1の前記切れ刃8と連設される面であるすくい
面10の反対の面には、該切り屑排出溝2の延設方向に沿
って延設される膨出部7が設けられていることを特徴と
するドリルに係るものである。
【0022】また、請求項1記載のドリルにおいて、切
り屑排出溝2及びチゼルエッジ5は夫々三本設けられて
いることを特徴とするドリルに係るものである。
【0023】また、請求項1,2いずれか1項に記載の
ドリルにおいて、すくい面10の反対の面全面が膨出する
ことで膨出部7が形成されていることを特徴とするドリ
ルに係るものである。
【0024】また、請求項1〜3いずれか1項に記載の
ドリルにおいて、該ドリル3はプリント配線基板加工用
であることを特徴とするドリルに係るものである。
【0025】
【発明の作用及び効果】ドリル3は超硬合金製であるか
ら、当然ながら強度が高い。
【0026】マージン部1の前記切れ刃8と連設される
面であるすくい面10の反対の面には、該切り屑排出溝2
の延設方向に沿って延設される膨出部7が設けられてい
るから、この膨出部7が補強リブとしての作用を発揮
し、この点においてドリル3の強度は高くなる。
【0027】従って、ドリル3は折れ曲がりにくく、小
径で長くても、高強度で且つ高い直進性を発揮する。
【0028】また、ドリル3の強度が高いから、心厚を
小さくして切り屑の排出を良好に行えるように切り屑排
出溝2の深さを十分確保することができ、切り屑が切り
屑排出溝2に溜まることによる弊害の発生は防止され
る。
【0029】従って、このドリル3によれば、内壁粗さ
が良好な穴(精度の良い穴)を穿設することができる。
【0030】更に、マージン部1が三本以上となるか
ら、ドリル3によって形成される穴と該ドリル3とは三
本以上のマージン部1の外周面(所謂マージン)で当接
することになり、従って、支持する部分の数が多いか
ら、該ドリル3が穴中で安定し、これによっても高い直
進性を発揮する。
【0031】更に、切れ刃8の数が従来例よりも多いか
ら、同じ条件下で穴明け加工を実施した場合、切れ刃8
に作用する加工負荷が軽減され、且つ、一本の切り屑排
出溝2に作用する切り屑排出負荷も軽減されるから、そ
れだけ穴明け加工を安定して行え、これによっても高い
直進性を発揮し、且つ、精度の良い穴を穿設することが
できる。
【0032】更に、切れ刃8が三枚以上となるから、マ
ージン部1の先端に位置する逃げ面4(マージン部1の
先端に形成される傾斜面)が合計三面以上存在し、従っ
て、隣接する逃げ面4が交叉することで形成されるチゼ
ルエッジ5が合計三本以上存在し、且つ、該チゼルエッ
ジ5の交点が先鋭となるから、ドリル3のセンターの位
置を決定する為の先端先鋭部がドリル3の中心軸に簡単
に形成されることになる。
【0033】本発明は上述のように構成したから、小径
で長くても、高強度で且つ高い直進性を発揮し、更に、
穿設する穴の内壁粗さが良好となるプリント配線基板加
工用として極めて実用性に秀れたドリルとなる。
【0034】
【発明の実施の形態】図3〜5は本発明の一実施例を図
示したものであり、以下に説明する。
【0035】本実施例は、外周面に複数の切り屑排出溝
2が螺旋状に設けられ、この切り屑排出溝2同志の間に
はマージン部1が設けられ、更に、先端に切れ刃8が設
けられたプリント配線基板用のドリル3であって、該ド
リル3は超硬合金製であり、切り屑排出溝2は三本設け
られ、ドリル3の先端部においては、夫々のマージン部
1の先端面である逃げ面4が、隣接するマージン部1の
逃げ面4と交叉することで三本のチゼルエッジ5が形成
されており、該三本のチゼルエッジ5の交点は先端先鋭
部に構成され、前記マージン部1の前記切れ刃8と連設
される面(すくい面10)の反対の面には、該切り屑排出
溝2の延設方向に沿って延設される膨出部7が設けられ
ているものである。
【0036】このドリル3は、例えば、平均粒径が1μ
m以下の炭化タングステンを主成分とする超微粒子超硬
合金が採用されている。
【0037】切り屑排出溝2は三本設けられている。ま
た、切り屑排出溝2同志の間にはマージン部1が設けら
れ、且つ、二番取り面が存在しない構成のものが採用さ
れている。また、切り屑排出溝2は、夫々断面視同形状
のものが採用されている。また、この三本の切り屑排出
溝2は、等間隔に設けられている。
【0038】尚、本実施例のドリル3は、該ドリル3の
先端側から見て左回転することで穴明け加工を行うもの
であり、三本の切り屑排出溝2は該ドリル3の先端側か
ら見て右螺旋状に設けられている。
【0039】マージン部1の先端面は逃げ面4と呼ばれ
る傾斜面に設定されている。また、マージン部1の逃げ
面4は、ドリル3の中心軸からドリル3の外周縁に向か
って傾斜する面である。
【0040】隣接するマージン部1の逃げ面4の交叉縁
は、直線縁に設定されている。マージン部1は合計三本
設けられているから、逃げ面4は左右に隣接する二本の
マージン部1の逃げ面4と夫々直線縁を介して交叉す
る。この三本の直線縁の交点がドリル3の中心軸と一致
している。
【0041】この隣接する逃げ面4同志の交叉によっ
て、ドリル3の先端部には合計三本の直線状のチゼルエ
ッジ5が形成されている。また、逃げ面4が傾斜してい
ること、及び、三本の直線状のチゼルエッジ5が交叉し
ていること、の双方により、ドリル3の中心先端部は先
鋭となる。
【0042】前記膨出部7は、前記切り屑排出溝2のす
くい面10の反対の面(所謂ヒール面6)全面が膨出する
ことで形成されている。また、膨出部7は、ヒール面6
の断面視における中央付近が最も膨出する円弧に近似し
た形状に設けられている。
【0043】図中、符号11は、マージン部1の外面と、
ドリル3によって形成される加工穴の内面との当接面積
を可及的に低減させる為の段部である。本実施例の構成
は、この段部11を有する所謂アンダーカットタイプと呼
ばれるものでも、段部を有しない所謂ストレートタイプ
と呼ばれるものでも、どちらでも採用することができ
る。
【0044】本実施例は、多層に積層したプリント配線
基板に貫通穴を穿設する為、径小にして長大に構成され
る。また、ドリル3の心厚(ドリル3の最も径小な部分
の径)は切り屑排出溝2から切り屑を良好に排出できる
ように径小に構成される。このように、ドリル3の径及
び心厚の径が共に径小であっても、前記膨出部7が補強
リブとしての作用を発揮するから、ドリル3は高強度と
なり、且つ、高い直進性を発揮する。
【0045】また、ドリル3は超硬合金製であるから、
当然ながら強度が高く、この点においても高い直進性を
発揮する。
【0046】また、心厚の径が径小であるから、切り屑
排出溝2の深さが十分確保され、当然ながら、該切り屑
排出溝2の切り屑排出作用は良好に発揮される。
【0047】また、従来例では、ヒール35が存在し、こ
のヒール35からチゼルエッジコーナ36にかけての面(ヒ
ール面38)が断面視凹湾曲形状であった為、該凹湾曲形
状部分に切り屑が抱き込まれることがあったが、本実施
例はヒール面6全面が膨出部7となっているから、該ヒ
ール面6が切り屑を抱き込むおそれはなく、よって、こ
の点においても切り屑排出溝2の切り屑排出作用は良好
に発揮される。
【0048】このように、本実施例によれば、切り屑排
出溝2の切り屑排出作用が極めて良好に発揮されるか
ら、ドリル3によって穿設される穴の内壁面が切り屑に
よって荒れることを防止でき、よって、精度の良い穴を
穿設することができる。
【0049】また、マージン部1が三本設けられた構成
であるから、ドリル3によって形成される穴と該ドリル
3とは三本のマージン部1の外周面で当接することにな
り、従って、三点支持により該ドリル3が穴中で安定
し、これによっても高い直進性を発揮する。
【0050】また、切れ刃8の数が従来例よりも多いか
ら、同じ条件下で穴明け加工を実施した場合、切れ刃8
に作用する加工負荷が軽減され、且つ、一本の切り屑排
出溝2に作用する切り屑排出負荷も軽減されるから、そ
れだけ穴明け加工を安定して行え、これによっても高い
直進性を発揮し、且つ、精度の良い穴を穿設することが
できる。
【0051】また、切れ刃8が三枚で、隣接する逃げ面
4が交叉することで形成されるチゼルエッジ5が合計三
本存在し、該三本のチゼルエッジ5の交点が先鋭となる
から、穴の穿設の際にセンターの位置を決定する先鋭が
ドリル3の中心軸に簡単に形成されることになる。
【0052】以上、本実施例は上述のように構成したか
ら、小径で長くても、高強度で且つ高い直進性を発揮
し、更に、穿設する穴の内壁粗さが良好となるプリント
配線基板加工用として極めて実用性に秀れたドリルとな
る。
【0053】図6,7は本実施例の効果を確認した実験
結果である。尚、図6は本実施例の穴位置精度を示す実
験結果、図7は従来例の穴位置精度を示す実験結果であ
る。
【0054】ドリルは、直径0.35mmの径小タイプ
を用いた。また、心厚は同一(良好な内壁粗さの実現を
重視した仕様。)とした。また、穴を穿設するプリント
配線基板は、アメリカ電気工業規格(National
Electrical Manufacturers
Association)のFR−4規格相当のもの
を複数枚重ねて総厚5mmとしたものを使用した。ドリ
ルの回転速度等の加工条件は同一とした。
【0055】穴位置は、重心法で求めた。
【0056】実際に穿設した穴の分布が設計上の穴の中
心からどの程度ずれているかを評価する際には、設計上
の穴の中心から実際に明けた穴の中心の位置までの距離
の平均と、標準偏差の三倍との和をもって行うことが一
般的であり、この評価によれば、本実施例は従来例に比
して約60%しか実際に穿設した穴の中心がズレておら
ず、非常に高精度の穴を明けられることが確認された。
【0057】また、穴を穿設したプリント配線基板にメ
ッキ処理して穴に銅メッキ層を設け、その後にプリント
配線基板を切断し、前記穴の縦断面を拡大観察したとこ
ろ、本実施例,従来例共に穴の内壁粗さは良好であっ
た。
【0058】即ち、本実施例のドリル3は、直径0.3
5mm程度で、且つ、深さ5mm以上の穴を穿設できる
ものでありながら、高い直進性と、穿設する穴の内壁粗
さとの双方を両立したドリル3であることが確認され
た。
【0059】また、本実施例の方が切り屑が良好に排出
されることが目視によって確認された。
【0060】尚、ドリル3の剛性を高める為、ドリル3
の基端部側に向かって心厚が徐々に径大となる構成を採
用しても良い。
【0061】尚、切り屑排出溝2はドリル3の先端側か
ら見て左螺旋状に設けられていても良い。
【0062】尚、切り屑排出溝2が四本以上設けられる
構成(チゼルエッジ5が四本以上となる)でも良いが、
三本のマージン部1による三点支持効果や、三本のチゼ
ルエッジ5の交点が必ず一点となることを考えると、切
り屑排出溝2が三本の構成が最も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の説明正面図である。
【図2】従来例の説明側面図である。
【図3】本実施例の説明斜視図である。
【図4】本実施例の説明正面図である。
【図5】本実施例の説明側面図である。
【図6】本実施例の穴位置精度を示す実験結果である。
【図7】従来例の穴位置精度を示す実験結果である。
【符号の説明】
1 マージン部 2 切り屑排出溝 3 ドリル 4 逃げ面 5 チゼルエッジ 7 膨出部 8 切れ刃 10 すくい面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年5月8日(2003.5.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】従来例は、マージン部31が二本設けられた
所謂二枚刃ドリルである。しかし、二枚刃ドリルでは、
ドリル33の中心先端部を先鋭としにくい。これは、二枚
刃ドリルでは、マージン部31が二本しかない為、マージ
ン部31の逃げ面39(マージン部31の先端に設けられた傾
斜面)同志が交叉することによって形成されるチゼルエ
ッジ40が一本しか存在しないからである。従って、従来
例では、チゼルエッジ40の中央部を先鋭とする為の工夫
(例えば、マージン部の先端に角度の異なる二つの逃げ
面を形成することによってチゼルエッジの中央部を先鋭
とする等)が行われている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 昭一 新潟県長岡市摂田屋町字外川2706−6 ユ ニオンツール株式会社長岡工場内 (72)発明者 安達 健 新潟県長岡市摂田屋町字外川2706−6 ユ ニオンツール株式会社長岡工場内 (72)発明者 中田 和人 長野県長野市大字栗田字舎利田711番地 新光電気工業株式会社内 (72)発明者 高井 豪 長野県長野市大字栗田字舎利田711番地 新光電気工業株式会社内 Fターム(参考) 3C037 AA09 BB00 DD01 DD03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に複数の切り屑排出溝が螺旋状に
    設けられ、この切り屑排出溝同志の間にはマージン部が
    設けられ、更に、先端に切れ刃が設けられたドリルであ
    って、該ドリルは超硬合金製であり、切り屑排出溝は三
    本以上設けられ、ドリルの先端部においては、夫々のマ
    ージン部の先端面である逃げ面が、隣接するマージン部
    の逃げ面と交叉することで三本以上のチゼルエッジが形
    成されており、該三本以上のチゼルエッジの交点は先端
    先鋭部に構成され、前記マージン部の前記切れ刃と連設
    される面であるすくい面の反対の面には、該切り屑排出
    溝の延設方向に沿って延設される膨出部が設けられてい
    ることを特徴とするドリル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のドリルにおいて、切り屑
    排出溝及びチゼルエッジは夫々三本設けられていること
    を特徴とするドリル。
  3. 【請求項3】 請求項1,2いずれか1項に記載のドリ
    ルにおいて、すくい面の反対の面全面が膨出することで
    膨出部が形成されていることを特徴とするドリル。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか1項に記載のドリ
    ルにおいて、該ドリルはプリント配線基板加工用である
    ことを特徴とするドリル。
JP2002140650A 2002-05-15 2002-05-15 ドリル Pending JP2003334710A (ja)

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