JP2003334512A - 廃棄物の洗浄方法 - Google Patents
廃棄物の洗浄方法Info
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- JP2003334512A JP2003334512A JP2002143924A JP2002143924A JP2003334512A JP 2003334512 A JP2003334512 A JP 2003334512A JP 2002143924 A JP2002143924 A JP 2002143924A JP 2002143924 A JP2002143924 A JP 2002143924A JP 2003334512 A JP2003334512 A JP 2003334512A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃棄物を洗浄した後の洗浄排水の濃度をほぼ
一定にして外部へ排出することが可能で、且つ、洗浄用
水の使用量を減らすことが可能な廃棄物の洗浄方法を提
供する。 【解決手段】 廃棄物の洗浄に利用されたのち洗浄装置
2から排出される洗浄排水Bを貯留槽11に送り、貯留
槽11内の洗浄排水Bを循環経路12を通して洗浄装置
2に戻すことによって洗浄排水Bを循環させながら、循
環経路12を流れる洗浄排水Bの電気伝導率が上昇して
設定値に達するまで洗浄装置2で廃棄物を洗浄し、電気
伝導率が設定値に達した洗浄排水Bを循環経路12の外
部へ排出して処理施設14へ送水するとともに、新しい
洗浄用水Aを洗浄装置2へ供給する。
一定にして外部へ排出することが可能で、且つ、洗浄用
水の使用量を減らすことが可能な廃棄物の洗浄方法を提
供する。 【解決手段】 廃棄物の洗浄に利用されたのち洗浄装置
2から排出される洗浄排水Bを貯留槽11に送り、貯留
槽11内の洗浄排水Bを循環経路12を通して洗浄装置
2に戻すことによって洗浄排水Bを循環させながら、循
環経路12を流れる洗浄排水Bの電気伝導率が上昇して
設定値に達するまで洗浄装置2で廃棄物を洗浄し、電気
伝導率が設定値に達した洗浄排水Bを循環経路12の外
部へ排出して処理施設14へ送水するとともに、新しい
洗浄用水Aを洗浄装置2へ供給する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、埋立処分場におい
て埋め立てられる一般廃棄物や産業廃棄物の洗浄方法に
関する。 【0002】 【従来の技術】従来、一般廃棄物や産業廃棄物は破砕や
焼却された後、埋立処分場において埋め立てられる。上
記埋立処分場は、堤体をなす貯留構造物によって周囲と
遮断され、底部に遮水工および保護土を施工して、雨水
が浸出水として周囲の地中に漏出することを防止すると
ともに、浸出水を処理施設に導くための集排水管を敷設
している。 【0003】上記埋め立てられた廃棄物は自然の雨水等
によって少しずつ浄化される。尚、廃棄物を埋め立てた
後、集排水管によって集められた浸出水中には重金属や
塩分等の有害成分が含まれており、これら有害成分の濃
度が許容値以下に低下し、浸出水の水質が安定した時点
で、埋立処分場を閉鎖している。したがって、埋立処分
場の使用開始から閉鎖までに要する期間が非常に長年月
になるといった問題があった。 【0004】上記埋立処分場の使用開始から閉鎖までに
要する期間を短縮するための対策として、図2に示すよ
うに、埋立てる前に、廃棄物を洗浄装置31で洗浄し
て、廃棄物に付着した有害成分を取除くことが考えられ
た。すなわち、洗浄装置31に洗浄用水Aを連続的に供
給しながら、洗浄装置31で廃棄物を洗浄し、廃棄物の
洗浄に利用された洗浄用水Aを洗浄排水Bとして連続的
に洗浄装置31から洗浄排水処理施設32へ排出し、洗
浄排水処理施設32において洗浄排水Bを処理した後、
海等に放流している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、洗浄装置31で洗浄される廃棄物の種類や
量によって、洗浄装置31から外部へ排出される洗浄排
水B中に含まれる有害成分の濃度が一定とはならずに様
々に変動する。このため、上記のような洗浄排水B中の
有害成分の濃度の変動に対応して洗浄排水処理施設32
におる洗浄排水Bの処理行程を調節する必要があり、処
理効率が低下した。また、洗浄装置31から排出された
洗浄排水Bは全て洗浄排水処理施設32へ送られるた
め、常に、新しい洗浄用水Aを洗浄装置31に供給する
必要があり、大量の洗浄用水Aが必要であった。 【0006】本発明は、洗浄排水中に含まれる有害成分
の濃度をほぼ一定にして外部へ排出することが可能で、
且つ、洗浄用水の使用量を少なくすることが可能な廃棄
物の洗浄方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、廃棄物に付着した有害成分を洗浄装置を用
いて洗浄する洗浄方法であって、上記廃棄物の洗浄に利
用されたのち洗浄装置から排出される洗浄排水を貯留部
に送り、貯留部内の洗浄排水を循環経路を通して洗浄装
置に戻すことによって洗浄排水を循環させながら、上記
循環経路を流れる洗浄排水中の有害成分の濃度が上昇し
て所定濃度に達するまで洗浄装置で廃棄物を洗浄し、上
記有害成分の濃度が所定濃度に達した洗浄排水を循環経
路の外部へ排出するとともに、新しい洗浄用水を洗浄装
置へ供給するものである。 【0008】これによると、所定濃度の有害成分を含ん
だ洗浄排水が循環経路の外部へ排出されるため、例え
ば、排出された洗浄排水を洗浄排水処理施設において処
理する場合、常に所定濃度の有害成分を含んだ洗浄排水
を処理するので、従来のように有害成分の濃度変動に応
じて洗浄排水の処理行程を調節する必要はなく、したが
って、洗浄排水処理施設における負荷が均一化し、処理
効率が向上する。また、洗浄装置から排出された洗浄排
水を再び洗浄装置に循環させて、廃棄物の洗浄に利用し
ているので、その間は洗浄用水を洗浄装置に供給せず、
したがって、従来に比べて洗浄用水の使用量が少なくな
る。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を図1に基づいて説明する。1は、埋立て前に、廃棄物
に付着した有害成分(有機性汚濁成分,SS,塩類,重
金属,ダイオキシン等)を洗浄装置2を用いて洗浄する
洗浄設備である。 【0010】上記洗浄装置2は、洗浄用槽3と、廃棄物
を洗浄用槽3に連続的に供給する廃棄物供給部4と、洗
浄された廃棄物を洗浄用槽3内から外部へ排出する廃棄
物排出部5と、洗浄用槽3の底部に沈降した廃棄物を廃
棄物排出部5側へ移動させる移動手段(図示せず)と、
上記洗浄用槽3からオーバーフローした洗浄排水を集め
て排出する排水部6とで構成されている。 【0011】また、洗浄設備1には、洗浄装置2の洗浄
用槽3へ洗浄用水Aを供給する洗浄用水供給経路9と、
この洗浄用水供給経路9を開閉する第1のバルブ10
と、上記洗浄用槽3の排水部6から排出された洗浄排水
Bを貯留する貯留槽11(貯留部の一例)と、この貯留
槽11内の洗浄排水Bを上記洗浄用槽3へ戻す洗浄排水
循環経路12と、この洗浄排水循環経路12を開閉する
第2のバルブ13と、上記洗浄排水循環経路12から分
岐して貯留槽11内の洗浄排水Bを外部の洗浄排水処理
施設14へ排出する排出経路15と、この排出経路15
を開閉する第3のバルブ16とが設けられている。 【0012】上記各経路9,12,15は管路で構成さ
れており、洗浄排水循環経路12には、貯留槽11内の
洗浄排水Bを強制的に洗浄用槽3側又は排出経路15側
へ圧送するポンプ17と、洗浄排水循環経路12を流れ
る洗浄排水Bの電気伝導率を計測する電気伝導率計18
とが設けられている。尚、上記洗浄排水B中に含まれる
有害成分の濃度が上昇するのに応じて、洗浄排水Bの電
気伝導率も増加するため、上記電気伝導率計18によっ
て計測された電気伝導率に基づいて、洗浄排水B中に含
まれる有害成分の濃度を検知できる。 【0013】また、上記貯留槽11内に貯留される洗浄
排水Bの水位を検出する水位検出装置20が設けられ、
この水位検出装置20によって、所定の低水位Lと所定
の高水位Hとが検出され、所定の低水位Lを検出した場
合、水位検出装置20から低水位信号が出力され、所定
の高水位Hを検出した場合、水位検出装置20から高水
位信号が出力される。 【0014】以下、上記構成における作用を説明する。
最初、第1のバルブ10を開いて洗浄用水Aを洗浄用水
供給経路9から洗浄装置2の洗浄用槽3へ供給し、さら
に、廃棄物を廃棄物供給部4から洗浄用槽3へ連続的に
供給する。これにより、廃棄物は、洗浄用槽3内で洗浄
されて沈降し、廃棄物排出部5より連続的に排出され
る。 【0015】また、上記廃棄物の洗浄に利用されたのち
洗浄用槽3からオーバーフローした洗浄排水Bは排水部
6から排出されて貯留槽11内に貯留される。そして、
貯留槽11内の洗浄排水Bの水位が所定の高水位Hまで
上昇して、水位検出装置20が所定の高水位Hを検出す
ると、上記第1のバルブ10を閉じて、洗浄用水供給経
路9から洗浄用槽3への洗浄用水Aの供給を停止すると
ともに、第2のバルブ13を開く。これにより、貯留槽
11内の洗浄排水Bが洗浄排水循環経路12を流れて洗
浄装置2の洗浄用槽3へ戻るため、洗浄装置2から排出
された洗浄排水Bは貯留槽11と洗浄排水循環経路12
とを経て循環し、このように洗浄排水Bを循環させなが
ら、洗浄装置2で廃棄物を連続して洗浄する。尚、この
際、第3のバルブ16は閉じている。 【0016】上記のような洗浄排水Bの循環運転を行っ
ていくと、次第に洗浄排水Bが汚れて、洗浄排水B中に
含まれる有害成分の濃度が上昇し、これに応じて洗浄排
水Bの電気伝導率も増加する。このため、電気伝導率計
18によって計測される洗浄排水Bの電気伝導率が増加
して設定値に達した場合、洗浄排水B中の有害成分の濃
度が所定濃度に達したと判断され、これに基づいて、第
2のバルブ13を閉じるとともに、第1のバルブ10と
第3のバルブ16とを開ける。 【0017】これにより、貯留槽11内の洗浄排水Bが
洗浄排水循環経路12から排出経路15を通って排出さ
れ洗浄排水処理施設14へ送水されるため、貯留槽11
内の洗浄排水Bの水位が低下する。また、新しい洗浄用
水Aが洗浄用水供給経路9から洗浄装置2の洗浄用槽3
へ供給される。 【0018】そして、上記貯留槽11内の水位が所定の
低水位Lまで低下して、水位検出装置20が所定の低水
位Lを検出すると、上記第2のバルブ13を開くととも
に、第3のバルブ16を閉じる。これにより、貯留槽1
1内の洗浄排水Bの水位が次第に上昇し、この水位が所
定の高水位Hまで上昇して、水位検出装置20が所定の
高水位Hを検出すると、上記第1のバルブ10を閉じ
て、洗浄用水供給経路9から洗浄用槽3への洗浄用水A
の供給を停止する。これにより、貯留槽11内の洗浄排
水Bが入れ替えられ、所定濃度よりも低濃度の有害成分
しか含まない洗浄排水Bを用いて、引き続き循環運転を
行うことができる。 【0019】上記のように、所定濃度の有害成分を含ん
だ洗浄排水Bが排出経路15から排出されて洗浄排水処
理施設14へ送水されるため、洗浄排水処理施設14に
おいては、常に所定濃度の有害成分を含んだ洗浄排水B
を処理することになる。したがって、従来のように有害
成分の濃度変動に応じて洗浄排水Bの処理行程を調節す
る必要はなく、洗浄排水処理施設14における負荷が均
一化し、処理効率が向上する。また、洗浄装置2から排
出された洗浄排水Bを再び洗浄装置2に循環させて、廃
棄物の洗浄に利用しており、その間は洗浄用水Aを洗浄
装置2に供給せず、したがって、従来に比べて洗浄用水
Aの使用量が少なくなる。 【0020】尚、上記洗浄排水処理施設14で処理され
た洗浄排水Bは海等に放流される。上記実施の形態で
は、洗浄排水B中の有害成分の濃度を検知する有害成分
濃度検知手段として、電気伝導率計18を用いて洗浄排
水Bの電気伝導率を計測しているが、これ以外に、例え
ば、濁度計を用いて洗浄排水Bの濁度を計測し、計測し
た濁度に基づいて有害成分の濃度を検知してもよい。ま
た、DO計を用いて洗浄排水BのDO(溶存酸素量)を
計測し、計測したDOに基づいて有害成分の濃度を検知
してもよい。また、酸化還元電位計を用いて洗浄排水B
のORP(酸化還元電位)を計測し、計測したORPに
基づいて有害成分の濃度を検知してもよい。 【0021】上記実施の形態では、洗浄排水循環経路1
2を流れる洗浄排水Bの電気伝導率を電気伝導率計18
で計測しているが、貯留槽11内の洗浄排水Bの電気伝
導率を電気伝導率計18で計測してもよい。 【0022】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、所定濃
度の有害成分を含んだ洗浄排水が循環経路の外部へ排出
されるため、例えば、排出された洗浄排水を洗浄排水処
理施設において処理する場合、常に所定濃度の有害成分
を含んだ洗浄排水を処理するので、従来のように有害成
分の濃度変動に応じて洗浄排水の処理行程を調節する必
要はなく、したがって、上記洗浄排水処理施設における
負荷が均一化し、処理効率が向上する。また、洗浄装置
から排出された洗浄排水を再び洗浄装置に循環させて、
廃棄物の洗浄に利用しているので、その間は洗浄用水を
洗浄装置に供給せず、したがって、従来に比べて洗浄用
水の使用量が少なくなる。
て埋め立てられる一般廃棄物や産業廃棄物の洗浄方法に
関する。 【0002】 【従来の技術】従来、一般廃棄物や産業廃棄物は破砕や
焼却された後、埋立処分場において埋め立てられる。上
記埋立処分場は、堤体をなす貯留構造物によって周囲と
遮断され、底部に遮水工および保護土を施工して、雨水
が浸出水として周囲の地中に漏出することを防止すると
ともに、浸出水を処理施設に導くための集排水管を敷設
している。 【0003】上記埋め立てられた廃棄物は自然の雨水等
によって少しずつ浄化される。尚、廃棄物を埋め立てた
後、集排水管によって集められた浸出水中には重金属や
塩分等の有害成分が含まれており、これら有害成分の濃
度が許容値以下に低下し、浸出水の水質が安定した時点
で、埋立処分場を閉鎖している。したがって、埋立処分
場の使用開始から閉鎖までに要する期間が非常に長年月
になるといった問題があった。 【0004】上記埋立処分場の使用開始から閉鎖までに
要する期間を短縮するための対策として、図2に示すよ
うに、埋立てる前に、廃棄物を洗浄装置31で洗浄し
て、廃棄物に付着した有害成分を取除くことが考えられ
た。すなわち、洗浄装置31に洗浄用水Aを連続的に供
給しながら、洗浄装置31で廃棄物を洗浄し、廃棄物の
洗浄に利用された洗浄用水Aを洗浄排水Bとして連続的
に洗浄装置31から洗浄排水処理施設32へ排出し、洗
浄排水処理施設32において洗浄排水Bを処理した後、
海等に放流している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、洗浄装置31で洗浄される廃棄物の種類や
量によって、洗浄装置31から外部へ排出される洗浄排
水B中に含まれる有害成分の濃度が一定とはならずに様
々に変動する。このため、上記のような洗浄排水B中の
有害成分の濃度の変動に対応して洗浄排水処理施設32
におる洗浄排水Bの処理行程を調節する必要があり、処
理効率が低下した。また、洗浄装置31から排出された
洗浄排水Bは全て洗浄排水処理施設32へ送られるた
め、常に、新しい洗浄用水Aを洗浄装置31に供給する
必要があり、大量の洗浄用水Aが必要であった。 【0006】本発明は、洗浄排水中に含まれる有害成分
の濃度をほぼ一定にして外部へ排出することが可能で、
且つ、洗浄用水の使用量を少なくすることが可能な廃棄
物の洗浄方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、廃棄物に付着した有害成分を洗浄装置を用
いて洗浄する洗浄方法であって、上記廃棄物の洗浄に利
用されたのち洗浄装置から排出される洗浄排水を貯留部
に送り、貯留部内の洗浄排水を循環経路を通して洗浄装
置に戻すことによって洗浄排水を循環させながら、上記
循環経路を流れる洗浄排水中の有害成分の濃度が上昇し
て所定濃度に達するまで洗浄装置で廃棄物を洗浄し、上
記有害成分の濃度が所定濃度に達した洗浄排水を循環経
路の外部へ排出するとともに、新しい洗浄用水を洗浄装
置へ供給するものである。 【0008】これによると、所定濃度の有害成分を含ん
だ洗浄排水が循環経路の外部へ排出されるため、例え
ば、排出された洗浄排水を洗浄排水処理施設において処
理する場合、常に所定濃度の有害成分を含んだ洗浄排水
を処理するので、従来のように有害成分の濃度変動に応
じて洗浄排水の処理行程を調節する必要はなく、したが
って、洗浄排水処理施設における負荷が均一化し、処理
効率が向上する。また、洗浄装置から排出された洗浄排
水を再び洗浄装置に循環させて、廃棄物の洗浄に利用し
ているので、その間は洗浄用水を洗浄装置に供給せず、
したがって、従来に比べて洗浄用水の使用量が少なくな
る。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を図1に基づいて説明する。1は、埋立て前に、廃棄物
に付着した有害成分(有機性汚濁成分,SS,塩類,重
金属,ダイオキシン等)を洗浄装置2を用いて洗浄する
洗浄設備である。 【0010】上記洗浄装置2は、洗浄用槽3と、廃棄物
を洗浄用槽3に連続的に供給する廃棄物供給部4と、洗
浄された廃棄物を洗浄用槽3内から外部へ排出する廃棄
物排出部5と、洗浄用槽3の底部に沈降した廃棄物を廃
棄物排出部5側へ移動させる移動手段(図示せず)と、
上記洗浄用槽3からオーバーフローした洗浄排水を集め
て排出する排水部6とで構成されている。 【0011】また、洗浄設備1には、洗浄装置2の洗浄
用槽3へ洗浄用水Aを供給する洗浄用水供給経路9と、
この洗浄用水供給経路9を開閉する第1のバルブ10
と、上記洗浄用槽3の排水部6から排出された洗浄排水
Bを貯留する貯留槽11(貯留部の一例)と、この貯留
槽11内の洗浄排水Bを上記洗浄用槽3へ戻す洗浄排水
循環経路12と、この洗浄排水循環経路12を開閉する
第2のバルブ13と、上記洗浄排水循環経路12から分
岐して貯留槽11内の洗浄排水Bを外部の洗浄排水処理
施設14へ排出する排出経路15と、この排出経路15
を開閉する第3のバルブ16とが設けられている。 【0012】上記各経路9,12,15は管路で構成さ
れており、洗浄排水循環経路12には、貯留槽11内の
洗浄排水Bを強制的に洗浄用槽3側又は排出経路15側
へ圧送するポンプ17と、洗浄排水循環経路12を流れ
る洗浄排水Bの電気伝導率を計測する電気伝導率計18
とが設けられている。尚、上記洗浄排水B中に含まれる
有害成分の濃度が上昇するのに応じて、洗浄排水Bの電
気伝導率も増加するため、上記電気伝導率計18によっ
て計測された電気伝導率に基づいて、洗浄排水B中に含
まれる有害成分の濃度を検知できる。 【0013】また、上記貯留槽11内に貯留される洗浄
排水Bの水位を検出する水位検出装置20が設けられ、
この水位検出装置20によって、所定の低水位Lと所定
の高水位Hとが検出され、所定の低水位Lを検出した場
合、水位検出装置20から低水位信号が出力され、所定
の高水位Hを検出した場合、水位検出装置20から高水
位信号が出力される。 【0014】以下、上記構成における作用を説明する。
最初、第1のバルブ10を開いて洗浄用水Aを洗浄用水
供給経路9から洗浄装置2の洗浄用槽3へ供給し、さら
に、廃棄物を廃棄物供給部4から洗浄用槽3へ連続的に
供給する。これにより、廃棄物は、洗浄用槽3内で洗浄
されて沈降し、廃棄物排出部5より連続的に排出され
る。 【0015】また、上記廃棄物の洗浄に利用されたのち
洗浄用槽3からオーバーフローした洗浄排水Bは排水部
6から排出されて貯留槽11内に貯留される。そして、
貯留槽11内の洗浄排水Bの水位が所定の高水位Hまで
上昇して、水位検出装置20が所定の高水位Hを検出す
ると、上記第1のバルブ10を閉じて、洗浄用水供給経
路9から洗浄用槽3への洗浄用水Aの供給を停止すると
ともに、第2のバルブ13を開く。これにより、貯留槽
11内の洗浄排水Bが洗浄排水循環経路12を流れて洗
浄装置2の洗浄用槽3へ戻るため、洗浄装置2から排出
された洗浄排水Bは貯留槽11と洗浄排水循環経路12
とを経て循環し、このように洗浄排水Bを循環させなが
ら、洗浄装置2で廃棄物を連続して洗浄する。尚、この
際、第3のバルブ16は閉じている。 【0016】上記のような洗浄排水Bの循環運転を行っ
ていくと、次第に洗浄排水Bが汚れて、洗浄排水B中に
含まれる有害成分の濃度が上昇し、これに応じて洗浄排
水Bの電気伝導率も増加する。このため、電気伝導率計
18によって計測される洗浄排水Bの電気伝導率が増加
して設定値に達した場合、洗浄排水B中の有害成分の濃
度が所定濃度に達したと判断され、これに基づいて、第
2のバルブ13を閉じるとともに、第1のバルブ10と
第3のバルブ16とを開ける。 【0017】これにより、貯留槽11内の洗浄排水Bが
洗浄排水循環経路12から排出経路15を通って排出さ
れ洗浄排水処理施設14へ送水されるため、貯留槽11
内の洗浄排水Bの水位が低下する。また、新しい洗浄用
水Aが洗浄用水供給経路9から洗浄装置2の洗浄用槽3
へ供給される。 【0018】そして、上記貯留槽11内の水位が所定の
低水位Lまで低下して、水位検出装置20が所定の低水
位Lを検出すると、上記第2のバルブ13を開くととも
に、第3のバルブ16を閉じる。これにより、貯留槽1
1内の洗浄排水Bの水位が次第に上昇し、この水位が所
定の高水位Hまで上昇して、水位検出装置20が所定の
高水位Hを検出すると、上記第1のバルブ10を閉じ
て、洗浄用水供給経路9から洗浄用槽3への洗浄用水A
の供給を停止する。これにより、貯留槽11内の洗浄排
水Bが入れ替えられ、所定濃度よりも低濃度の有害成分
しか含まない洗浄排水Bを用いて、引き続き循環運転を
行うことができる。 【0019】上記のように、所定濃度の有害成分を含ん
だ洗浄排水Bが排出経路15から排出されて洗浄排水処
理施設14へ送水されるため、洗浄排水処理施設14に
おいては、常に所定濃度の有害成分を含んだ洗浄排水B
を処理することになる。したがって、従来のように有害
成分の濃度変動に応じて洗浄排水Bの処理行程を調節す
る必要はなく、洗浄排水処理施設14における負荷が均
一化し、処理効率が向上する。また、洗浄装置2から排
出された洗浄排水Bを再び洗浄装置2に循環させて、廃
棄物の洗浄に利用しており、その間は洗浄用水Aを洗浄
装置2に供給せず、したがって、従来に比べて洗浄用水
Aの使用量が少なくなる。 【0020】尚、上記洗浄排水処理施設14で処理され
た洗浄排水Bは海等に放流される。上記実施の形態で
は、洗浄排水B中の有害成分の濃度を検知する有害成分
濃度検知手段として、電気伝導率計18を用いて洗浄排
水Bの電気伝導率を計測しているが、これ以外に、例え
ば、濁度計を用いて洗浄排水Bの濁度を計測し、計測し
た濁度に基づいて有害成分の濃度を検知してもよい。ま
た、DO計を用いて洗浄排水BのDO(溶存酸素量)を
計測し、計測したDOに基づいて有害成分の濃度を検知
してもよい。また、酸化還元電位計を用いて洗浄排水B
のORP(酸化還元電位)を計測し、計測したORPに
基づいて有害成分の濃度を検知してもよい。 【0021】上記実施の形態では、洗浄排水循環経路1
2を流れる洗浄排水Bの電気伝導率を電気伝導率計18
で計測しているが、貯留槽11内の洗浄排水Bの電気伝
導率を電気伝導率計18で計測してもよい。 【0022】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、所定濃
度の有害成分を含んだ洗浄排水が循環経路の外部へ排出
されるため、例えば、排出された洗浄排水を洗浄排水処
理施設において処理する場合、常に所定濃度の有害成分
を含んだ洗浄排水を処理するので、従来のように有害成
分の濃度変動に応じて洗浄排水の処理行程を調節する必
要はなく、したがって、上記洗浄排水処理施設における
負荷が均一化し、処理効率が向上する。また、洗浄装置
から排出された洗浄排水を再び洗浄装置に循環させて、
廃棄物の洗浄に利用しているので、その間は洗浄用水を
洗浄装置に供給せず、したがって、従来に比べて洗浄用
水の使用量が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における廃棄物の洗浄方法
を示す図である。 【図2】従来における廃棄物の洗浄方法を示す図であ
る。 【符号の説明】 2 洗浄装置 11 貯留槽(貯留部) 12 洗浄排水循環経路 A 洗浄用水 B 洗浄排水
を示す図である。 【図2】従来における廃棄物の洗浄方法を示す図であ
る。 【符号の説明】 2 洗浄装置 11 貯留槽(貯留部) 12 洗浄排水循環経路 A 洗浄用水 B 洗浄排水
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フロントページの続き
(72)発明者 広瀬 洋一郎
大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
株式会社クボタ内
Fターム(参考) 3B201 AA46 BB04 BB92 CC21 CD22
CD41
4D004 AA36 AA46 BB03 CA40 CC03
DA01 DA02 DA10 DA12
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 廃棄物に付着した有害成分を洗浄装置を
用いて洗浄する洗浄方法であって、上記廃棄物の洗浄に
利用されたのち洗浄装置から排出される洗浄排水を貯留
部に送り、貯留部内の洗浄排水を循環経路を通して洗浄
装置に戻すことによって洗浄排水を循環させながら、上
記循環経路を流れる洗浄排水中の有害成分の濃度が上昇
して所定濃度に達するまで洗浄装置で廃棄物を洗浄し、
上記有害成分の濃度が所定濃度に達した洗浄排水を循環
経路の外部へ排出するとともに、新しい洗浄用水を洗浄
装置へ供給することを特徴とする廃棄物の洗浄方法。
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JP2002143924A JP2003334512A (ja) | 2002-05-20 | 2002-05-20 | 廃棄物の洗浄方法 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005211713A (ja) * | 2004-01-27 | 2005-08-11 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | メタン発酵装置 |
JP2008290005A (ja) * | 2007-05-24 | 2008-12-04 | Mhi Environment Engineering Co Ltd | 焼却灰処理方法及びシステム |
JP2009090172A (ja) * | 2007-10-04 | 2009-04-30 | Mhi Environment Engineering Co Ltd | 焼却灰の水洗処理方法及びシステム |
JP2009241010A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 水溶性ハロゲン含有粉体の洗浄方法 |
JP2019012227A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | AvanStrate株式会社 | ガラスシートの製造方法 |
-
2002
- 2002-05-20 JP JP2002143924A patent/JP2003334512A/ja active Pending
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