JP2003333147A - 情報通信端末装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 煩雑な操作をすることなく、カメラの使用に
対する操作性を向上した情報通信端末装置を提供。 【解決手段】 情報通信端末装置の携帯電話機10は、上
ケース12と下ケース18とが回動可能な回転軸24により接
続され、下ケース18には、被写界を撮像する撮像部16が
備えられ、上ケース12には伸張可能な通信用アンテナロ
ッド14が備えられ、各ケース12,18を折りたたんだ収納
状態で撮像部16が下ケース18内に沈胴され、収納状態か
ら開いた状態では、撮像部16が下ケース18から突出して
撮影可能位置をとり、各ケース12,18が収納状態から開
いた状態で通信用アンテナロッド14を上ケース12から引
き出した位置に操作されると、撮像部16は下ケース18内
に沈胴する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、音声やデータを無
線伝送する携帯電話機等の情報通信端末装置に係り、特
に被写界を撮像する撮像ユニットを備える情報通信端末
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、デジタルカメラを内蔵する携帯電
話機を使用して、通話のみならず、撮影して記憶した画
像を相手先に伝送することができる。

【０００３】たとえば、特開平10-75287号公報では、携
帯テレビ電話本体にカメラを出没自在に設けて、カメラ
を使用する時は携帯テレビ電話本体の向きを変えること
なくカメラの姿勢を可変し、カメラを使用しない時はカ
メラを本体内部に収納してレンズを保護する携帯テレビ
電話が開示されている。なおこの公報では、カメラ露出
時およびカメラ収納時の双方において、それそれ携帯テ
レビ電話を開いた状態、つまり表示部と操作部とが利用
者側にて認識および操作ができる状態が示されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
ではカメラおよびレンズを移動するためのロック解除ボ
タンを別に設けて、携帯テレビ電話本体の折りたたみの
開閉操作に加えて、そのロック解除ボタンを操作する必
要があった。このため操作が煩雑となってしまうという
問題があった。また、レンズが電話機本体から突出して
いる状態では、その突出部が通話の際にじゃまになった
り、また、レンズ表面を汚してしまうおそれがあった。

【０００５】本発明はこのような従来技術の欠点を解消
し、煩雑な操作をすることなく、カメラの使用に対する
操作性を向上した情報通信端末装置を提供することを目
的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、キー入力部と音声入力部と情報通信を行
う回路基板とを有する下ケースと、音声入力部を有し下
ケースに回動可能な軸構造により接続されて折りたたみ
時に下ケースを覆って収納状態にする上ケースとを有す
る情報通信端末装置において、下ケースには、さらに、
被写界を撮像する撮像部が備えられ、上ケースには、上
ケースから伸張可能に通信用アンテナが備えられ、下ケ
ースと上ケースとを軸構造を中心に回動させて折りたた
んだ収納状態で撮像部を下ケース内に沈胴させる位置に
移動される切換レバーであって、下ケースと上ケースと
を収納状態から開いた状態で、撮像部を下ケースから突
出させて撮影可能位置に移動させる切換レバーが下ケー
スと上ケースとの間に備えられ、下ケースと上ケースと
を収納状態から開いた状態で、通信用アンテナが上ケー
ス内に収納された位置にされると、通信用アンテナの端
部が切換レバーの端部を押圧して切換レバーを位置決め
し、下ケースと上ケースとの収納状態から開いた状態
で、通信用アンテナを上ケースから引き出した位置にさ
れると、切換レバーの位置決めを解除し、撮像部は、切
換レバーの位置決めにより下ケース内に沈胴し、切換レ
バーの位置決め解除によって、撮影可能位置に移動す
る。

【０００７】この場合、撮像部は、被写界像を撮像素子
へ結像させる撮影レンズを含み、切換レバーの位置決め
が解除されると弾性力によって、撮像部が撮影可能位置
に移動されるとよい。

【０００８】このような構成により、上ケースおよび下
ケースの開閉に応じて、撮像部をケースから繰り出して
撮影準備状態の位置に撮像部を移動させ、通信用アンテ
ナロッドの進退に応じて撮像部の出し入れを行う機構を
備え、通信用アンテナロッドがケースより伸張されると
撮像部をケース内に収容し、上および下ケースの折りた
たんだ収納状態で撮像部をケース内に収容する状態とな
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よる情報通信端末装置の実施例を詳細に説明する。図１
を参照すると、本発明の情報通信端末装置が適用された
カメラ付き携帯電話機10（以下携帯電話機10と呼ぶ）の
概略外形が示されている。図２には、携帯電話機10を折
りたたんだ収納状態を示し、さらに図３には、携帯電話
機10の上ケース12から通信用アンテナロッド14を引き出
して伸張させた際の概略外形が示されている。図１に示
す状態では、撮影レンズユニットを含む撮像部16が下ケ
ース18から引き出されて撮影準備状態に移動されてお
り、図３に示す状態では、通信用アンテナロッド14の伸
張によって、撮像部16が移動されて下ケース18内に収容
されている。

【００１０】図１に示すように、上ケース12には、その
上部に伸縮自在に配設された通信用アンテナロッド14の
ほかに、その前面側にLCD等による表示パネル20と、そ
の上部にスピーカが収容されている音声出力部22とが配
置されている。同図において、上ケース12の下方は、回
転軸24を介して下ケース18に回動可能に接続する蝶番構
造によって互い違いに形成されており、上ケース12と下
ケース18との収納時には、それぞれ回動して図２に示す
状態となる。

【００１１】図１に示す下ケース18にはさらに、前述の
撮像部16の他に、10キー、発信ボタンおよび機能選択を
行うためのメニューボタンなど、利用者による操作を検
出して受け付けるための複数の入力ボタン26と、マイク
ロフォンが収容される音声入力部28とが、上ケース12と
下ケース18とが折りたたまれて収納状態（図２）となる
際にその折りたたみ時の内側となる面に備えられてい
る。

【００１２】この携帯電話機10の内部構造を図４〜図７
を参照して説明すると、これら図４〜図７には、各ケー
スの開閉状態および通信用アンテナロッドの状態に応じ
て、携帯電話機10の一部を切り取った形の一部側面断面
図が示されている。まず、図６を参照すると、同図は、
携帯電話機10の収納状態を示し、下ケース18には、回路
基板30上に配設された撮像部保持部材32が固体撮像素子
34を内蔵する形で備えられている。撮像部16は、撮像部
保持部材32との間に弾性を有する圧縮コイルバネのレン
ズバネ36を挿入し、レンズバネ36は、撮像部16を図の上
の方向に押しつける。

【００１３】撮像部16の側面には、撮像部16の位置決め
に関与する連携部材38が接続されており、連携部材38
は、レンズバネ36の弾性と、切換レバー40の左端部から
の押圧とに応じて、撮像部16を上下方向に移動させる。
図４に示す収納状態では、切換レバー40の左端部付近と
下ケース18との間に備えられた引張コイルバネの切換レ
バーバネ42の弾性により、切換レバー40を切換レバー軸
44を中心として切換レバー40の左端部を図の下方に押し
下げる。これにより、連携部材38が切換レバー40に押圧
されて、レンズバネ36を圧縮させて撮像部16を下ケース
18内に収容している。なお、この収納状態では、通信用
アンテナロッド14の左端部は、図示するように切換レバ
ー40およびロック機構46には接していない。

【００１４】次に、上ケース12と下ケース18とが回転軸
24を中心としてほぼ90度開かれた状態が図５に示されて
いる。図において、通信用アンテナロッド14の下端部分
が切換レバー40の右端部を押し下げる収容状態となる。
通信用アンテナロッド14は、所定の力以上が加わるとア
ンテナの上下移動を可能に解除するロック機構46によ
り、切換レバー40からの応力では上昇しない状態を維持
している。

【００１５】切換レバー40は、切換レバー軸44を中心と
して右方向に回動して、その左端部が切換レバーバネ42
を伸ばして、撮像部16に対する押圧を解除する。撮像部
16はこの押圧の解除により、レンズバネ36の弾性によ
り、図の上方向に上昇し、撮影可能状態の位置に移動さ
れる。この撮像部16近傍に、この撮影可能状態を検出す
る不図示のスイッチを設けて、携帯電話機能およびカメ
ラ機能を司る電子回路が配設された回路基板30に対し、
撮影可能状態や撮像部16の位置情報等を回路基板30に通
知するとよい。

【００１６】次に、図６には、通信用アンテナロッド14
を、収容位置から伸張させた状態を示している。図５に
示した状態から通信用アンテナロッド14が、利用者の操
作により引き延ばされたときには、通信用アンテナロッ
ド14に設けた突起部14aの移動に伴いロック機構46が一
旦、図の左方向に押されて、通信用アンテナロッド14の
ロック状態が解除される。それとともに通信用アンテナ
ロッド14の下端部分が、切換レバー40から離れた状態と
なって、切換レバー40の押圧解除状態から押圧状態に復
帰させる。図７は、上ケース12と下ケース18とをさらに
回動させた状態を示し、この状態においても切換レバー
40の押圧状態を維持し、撮像部16を下ケース18内に収納
している。なお、通信用アンテナロッド14を図５にて示
した収容位置にある状態から、上ケース12と下ケース18
とをさらに回動させた場合には、その角度に応じて通信
用アンテナロッド14の下端部が切換レバー40に押された
状態となり、ロック機構46が一旦自動的に解除されて、
ケース12,18の開き状態に応じて通信用アンテナロッド1
4がポップアップする状態となり、その位置から通信用
アンテナロッド14をさらに引き延ばすことができる。

【００１７】このように、携帯電話機10は、ケースを折
りたたんだ本体の収納時には、撮像部16が収容状態にさ
れ、各ケースを開いた状態では切換レバーの押圧状態を
解除して撮像部16を撮影可能位置に移動させ、さらに通
信用アンテナロッド14の伸張時に撮像部16を収容させる
構造となっており、本体の折りたたみ開閉操作で撮影可
能となり、また、通信を行うための操作によって撮像部
16が収容されるので、操作性が向上されている。

【００１８】

【発明の効果】このように本発明によれば、撮影レンズ
を有する撮像部の収納、撮影レンズを用いた写真撮影お
よび通話状態を、特別なボタンを設けることなく、簡単
な機構によって設定できるので、操作性が向上するとと
もに、ケースの折りたたみ時および通話時においても撮
影レンズを保護することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用された情報通信端末装置の一実施
例の携帯電話機にて、上ケースおよび下ケースを開いた
状態を示す外形図である。

【図２】図１に示した実施例における携帯電話機の折り
たたみ収納時を示す外形図である。

【図３】図１に示した実施例における携帯電話機の通信
用アンテナロッド伸張時を示す外形図である。

【図４】図１に示した実施例における携帯電話機収納時
にて、その一部を切り取った形の一部側面断面図であ
る。

【図５】図４に示した実施例における携帯電話機にて、
上ケースおよび下ケースを開いた切換レバー解除状態を
示す一部側面断面図である。

【図６】図４に示した携帯電話機にて、通信用アンテナ
ロッド伸張時および撮像部収容時を示す一部側面断面図
である。

【図７】図６に示す携帯電話機にて、上ケースおよび下
ケースをさらに開いた状態を示す一部側面断面図であ
る。

【符号の説明】

10 携帯電話機 12 上ケース 14 通信用アンテナ 16 撮像部 18 下ケース 40 切換レバー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キー入力部と音声入力部と情報通信を行
   う回路基板とを有する下ケースと、音声入力部を有し前
   記下ケースに回動可能な軸構造により接続されて折りた
   たみ時に該下ケースを覆って収納状態にする上ケースと
   を有する情報通信端末装置において、 前記下ケースには、さらに、被写界を撮像する撮像部が
   備えられ、 前記上ケースには、該上ケースから伸張可能に通信用ア
   ンテナが備えられ、 前記下ケースと前記上ケースとを前記軸構造を中心に回
   動させて折りたたんだ収納状態で前記撮像部を前記下ケ
   ース内に沈胴させる位置に移動される切換レバーであっ
   て、前記下ケースと前記上ケースとを前記収納状態から
   開いた状態で、前記撮像部を前記下ケースから突出させ
   て撮影可能位置に移動させる切換レバーが前記下ケース
   と前記上ケースとの間に備えられ、 前記下ケースと前記上ケースとを前記収納状態から開い
   た状態で、前記通信用アンテナが前記上ケース内に収納
   された位置にされると、該通信用アンテナの端部が前記
   切換レバーの端部を押圧して該切換レバーを位置決め
   し、前記下ケースと前記上ケースとの収納状態から開い
   た状態で、前記通信用アンテナを前記上ケースから引き
   出した位置にされると、前記切換レバーの位置決めを解
   除し、 前記撮像部は、前記切換レバーの前記位置決めにより前
   記下ケース内に沈胴し、該切換レバーの位置決め解除に
   よって、前記撮影可能位置に移動することを特徴とする
   情報通信端末装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の装置において、前記撮
   像部は、被写界像を撮像素子へ結像させる撮影レンズを
   含み、前記切換レバーの位置決めが解除されると弾性力
   によって、該撮像部が前記撮影可能位置に移動されるこ
   とを特徴とする情報通信端末装置。