JP2003332142A - コイル装置 - Google Patents

コイル装置

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JP2003332142A
JP2003332142A JP2002141605A JP2002141605A JP2003332142A JP 2003332142 A JP2003332142 A JP 2003332142A JP 2002141605 A JP2002141605 A JP 2002141605A JP 2002141605 A JP2002141605 A JP 2002141605A JP 2003332142 A JP2003332142 A JP 2003332142A
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coil
coil device
longitudinal direction
ferrite core
portions
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JP2002141605A
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Mitsuhiro Yamashita
充弘 山下
Takashi Nagasaka
孝 長坂
Hideki Miura
英樹 三浦
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Original Assignee
TDK Corp
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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】周波数特性に優れ、かつ、耐衝撃性及び耐振動
性に優れたコイル装置を提供する。 【解決手段】つば部21、22は、厚さ方向Zの同一側
の端面212、222に凹部35、36を有する。端子
51、52は、金属板材でなり、第1の曲げ部F1と第
2の曲げ部F2とを有し、凹部35、36に設けられ
る。端子51について、第1の曲げ部F1により生じる
第1の部分511は、凹部35の底面351に固定さ
れ、かつ、長手方向Xに導かれ、第2の部分512は、
第1の部分511から曲げられ、かつ、厚さ方向Zに沿
って底面351から遠ざかる方向に導かれる。第2の曲
げ部F2により生じる第3の部分513は、第2の部分
512から曲げられ、かつ、長手方向Xに沿って第1の
部分511の方向とは反対の方向に導かれる。端子52
についても同様である。コイル4の端末41、42が端
子51、52に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイル装置に関す
る。本発明に係るコイル装置には、車載用トランスポン
ダ等に適用し得るアンテナ、または、通信機器用インダ
クタもしくはチョークコイル等が含まれる。
【0002】
【従来の技術】コイル装置としては、従来より種々のタ
イプのものが提案され、実用に供されてきた。そのうち
の一つとして、最近、車載用アンテナまたはトランスポ
ンダとして適用可能なコイル装置が提案されている。こ
のような用途に適用されるコイル装置では、一般に、高
周波特性の良好なフェライトコアが用いられる。そし
て、このフェライトコアに必要巻数のコイルを巻き付け
るとともに、コイル端末を、フェライトコアの長手方向
の両端に備えられた金属端子電極に接続する構成をと
る。
【0003】フェライトコアとしては、この種のコイル
装置で要求されるインダクタンス値、Q値及び自己共振
周波数特性等が要求値を満たすべく、コイルの巻き軸方
向で見た長さの大きな細長いものを用いるのが一般的で
ある。
【0004】ところが、フェライトコアは脆い焼結体で
あり、本来的に衝撃や振動に弱い。その上、上述した理
由により、衝撃及び振動に対しては弱い細長い形状にせ
ざるを得ない。このため、衝撃及び振動に常に曝される
車載用コイル装置の場合、耐衝撃性及び耐振動性に優れ
た構造をいかに実現するかが問題となる。
【0005】更に、車載用コイル装置の場合に限らず、
通信機器用インダクタまたはチョークコイルとして用い
られるコイル装置では、常に、小型化、構造の簡素化及
び低コスト化等が求められるから、これらの要求をいか
に満たすかが問題となる。
【0006】このような観点から、公知技術を検討する
と、例えば、特開2001−339224号公報は、フ
ェライトコアの長手方向の両端部に備えられたつば部
に、射出成型による合成樹脂ベースを装着し、合成樹脂
ベースの外周に、金属電極端子を、自己のバネ作用によ
って装着する構造を開示している。しかし、この先行技
術では、小型化、構造の簡素化及び低コスト化等の要求
に応えることが困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、周波
数特性に優れたコイル装置を提供することである。
【0008】本発明のもう一つの課題は、耐衝撃性及び
耐振動性に優れたコイル装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係るコイル装置は、フェライトコアと、
少なくとも2つの端子と、コイルとを含む。
【0010】前記フェライトコアは、コイル巻回部と、
2つのつば部を含む。前記コイル巻回部は、長手方向X
に延びている。前記つば部は、前記コイル巻回部の長手
方向Xの両端に備えられ、それぞれ、厚さ方向Zの同一
側の端面に凹部を有し、前記凹部は、厚さ方向Zでみた
底面を有している。
【0011】前記端子のそれぞれは、金属板材でなり、
第1の曲げ部と、第2の曲げ部とを有し、前記凹部に設
けられる。
【0012】前記第1の曲げ部は第1の部分と、第2の
部分とを生じさせる。前記第1の部分は、前記凹部の前
記底面に固定され、かつ、長手方向Xに導かれる。前記
第2の部分は、前記第1の部分から曲げられ、かつ、厚
さ方向Zに沿って前記底面から遠ざかる方向に導かれ
る。
【0013】前記第2の曲げ部は第3の部分を生じさせ
る。前記第3の部分は、前記第2の部分から曲げられ、
かつ、長手方向Xに沿って前記第1の部分の方向とは反
対の方向に導かれる。
【0014】前記コイルは、前記フェライトコアの前記
コイル巻回部に巻かれ、端末が前記端子に接続されてい
る。
【0015】上述した本発明に係るコイル装置では、フ
ェライトコアのコイル巻回部が長手方向Xに延び、つば
部がコイル巻回部の長手方向Xの両端に備えられてい
る。更に、コイルがコイル巻回部に巻かれ、コイルの端
末が端子に接続されている。従って、周波数特性の優れ
たコイル装置が得られる。
【0016】更に本発明では、コイル巻回部の長手方向
Xの両端に備えられたつば部が、それぞれ、厚さ方向Z
の同一側の端面に凹部を有し、凹部は、厚さ方向Zでみ
た底面を有している。
【0017】端子のそれぞれは、金属板材でなり、第1
の曲げ部と、第2の曲げ部とを有し、上述の凹部に設け
られる。第1の曲げ部は第1の部分と、第2の部分とを
生じさせる。第1の部分は、凹部の底面に固定され、か
つ、長手方向Xに導かれる。第2の部分は、第1の部分
から曲げられ、かつ、厚さ方向Zに沿って底面から遠ざ
かる方向に導かれる。第2の曲げ部は第3の部分を生じ
させる。第3の部分は、第2の部分から曲げられ、か
つ、長手方向Xに沿って第1の部分の方向とは反対の方
向に導かれる。
【0018】かかる端子によれば、第3の部分を、外部
に対するはんだ付け部分として用い、第1及び第2の曲
げ部によるバネ性を確保し、衝撃及び振動を吸収するこ
とができる。従って、脆く、かつ、細長い形状のフェラ
イトコアであっても、耐衝撃性及び耐振動性に優れたコ
イル装置を実現することができる。
【0019】しかも、厚さ方向Zの端面に備えられた凹
部に、上記構造の端子を設けるから、厚さ方向Zでみた
コイル装置の寸法を増大させることなしに耐衝撃性及び
耐振動性を向上させることができる。すなわち、コイル
装置に求められる低背化と、耐衝撃性及び耐振動性とを
両立させることができる。
【0020】端子は、その具体的態様として、第1の部
分が長手方向Xに沿ってフェライトコアの外側に向かう
方向に導かれることが好ましい。かかる構成によれば、
衝撃及び振動をより確実に吸収することができる。
【0021】また、端子は、第3の部分の先端が、厚さ
方向Zでみて、つば部に備えられた厚さ方向Zの端面よ
りも外側に位置することが好ましい。かかる構成によれ
ば、コイル装置を回路基板等に実装した場合、つば部の
上記端面が回路基板の表面に接触するのを回避し、第3
の部分を、回路基板に備えられた導体パターンにはんだ
付けすることができる。このため、第1及び第2の曲げ
部によるバネ性を確保し、衝撃及び振動を吸収すること
ができる。
【0022】第1の曲げ部と、第2の曲げ部との間にあ
る第2の部分は、好ましくは、断面積が第1及び第3の
部分の断面積よりも小さい。第2の部分は、板面がコイ
ルに流れる電流による磁束に対して直交または交差する
関係にある。このため、磁束の円滑な流れを妨げる障害
部分となり、Qの周波数特性を劣化させる。第2の部分
の断面積が第1及び第3の部分の断面積よりも小さい構
造であれば、磁束の円滑な流れに対する障害が小さくな
るので、Qの周波数特性の劣化を抑制できる。
【0023】第2の部分の断面積を、第1及び第3の部
分の断面積よりも小さくする具体的手段としては、第2
の部分に、板厚方向に貫通する1個または複数個の貫通
孔を設ける構造が有効である。
【0024】次に、凹部は、つば部において長手方向X
の外端に開口していることが好ましい。この場合、凹部
の形状が簡素化されるので、凹部に起因したフェライト
コアの割れや、クラック等が回避される。
【0025】また、凹部は、つば部の幅方向Yの全幅に
わたって形成されていてもよい。この場合も、凹部の形
状が簡素化されるので、凹部に起因したフェライトコア
の割れや、クラック等が回避される。
【0026】次に、凹部に備えられる上記底面は、ほぼ
平坦で、かつ、長手方向X及び幅方向Yにほぼ平行であ
ることが好ましい。このような底面によれば、端子の第
1の部分が容易に固定される。
【0027】端子の第1の部分を底面に固定する手段と
しては、接着剤が挙げられる。接着剤を用いる場合、第
1の部分は切欠を有していることが好ましい。このよう
な構造であると、切欠内に接着剤が充填されるので、フ
ェライトコアに対する端子の取り付け強度が向上する。
【0028】コイルは、少なくとも2つに分割されて巻
かれていてもよい。この巻線を分割する構造によると、
周波数−インダクタンス特性、及び、周波数−Q特性の
改善効果が得られる。
【0029】更に、本発明に係るコイル装置は、樹脂膜
を含むことができる。樹脂膜は、ほぼ平坦で、かつ、長
手方向X及び幅方向Yにほぼ平行な表面を有し、コイル
及びフェライトコアに付着されている。かかる構造によ
れば、樹脂膜の上記表面に吸着ノズル等をあてがい、本
発明のコイル装置をエアーキャッチングすることが可能
となるから、面実装工程を容易に実行できる。
【0030】本発明のコイル装置の具体的適用例は、ア
ンテナ、特に車載用アンテナ、トランスポンダ、電子機
器のインダクタ等である。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るコイル装置の
斜視図、図2は図1に示したコイル装置の断面図であ
る。図示のように、本発明に係るコイル装置は、フェラ
イトコア10と、端子51、52と、コイル4とを含
む。図示のコイル装置は、アンテナ、車載用アンテナ、
トランスポンダ、電子機器のインダクタ等に用いること
ができる。
【0032】図3は図1に示したコイル装置に含まれる
フェライトコアの斜視図である。図3を参照すると、フ
ェライトコア10は、コイル巻回部1と、2つのつば部
21、22とを含む。フェライトコア10は、フェライ
ト粉末の焼結体、フェライト棒材の機械加工または両者
の組み合わせによって得ることができる。
【0033】コイル巻回部1は、長手方向Xに延びてい
る。図示された実施例において、コイル巻回部1は、厚
みZ2、幅Y1を持つ四角形断面である。この他、他の
多角形断面、円形断面または楕円形断面等、任意の断面
形状を採用することができる。コイル巻回部1は、長手
方向Xに長く延びる細長い形状を有している。
【0034】つば部21、22は、コイル巻回部1の長
手方向Xの両端に備えられている。これらのつば部2
1、22は、コイル巻回部1と同体である。つば部2
1、22は、幅方向Yと平行で、かつ、コイル巻回部1
の表面から段差で立ち上がる内端面を、コイル巻回部1
の相対する両側に有している。
【0035】更に、つば部21、22は、それぞれ、厚
さ方向Zの同一側に端面212、222を有し、長手方
向Xの外端に端面211、221(以下外端面と称す
る)を有する。端面212、222は、厚さ方向Zでみ
てコイル巻回部1の表面よりも外側に位置し、長手方向
X及び幅方向Yにほぼ平行、すなわち、厚さ方向Zにほ
ぼ垂直となっている。外端面211、221は、幅方向
Y及び厚み方向Zにほぼ平行、すなわち、長手方向Xに
ほぼ垂直となっている。
【0036】更に、つば部21、22は、それぞれ、厚
さ方向Zの同一側の端面212、222に凹部35、3
6を有している。つば部21、22は、凹部35、36
の存在しない位置における断面が四角形断面である。つ
ば部21、22の外側エッジ部分及び内側角部は、丸み
を持たせ、または、微少の面取りをしてあることが好ま
しい。つば部21、22は、長手方向Xでみた長さ寸法
がX1(mm)、幅方向Yでみた寸法がY1(mm)、
厚み方向Zでみた寸法がZ1(mm)である。
【0037】図2、図3を参照すると、つば部21、2
2の上記凹部35、36は、厚さ方向Zでみた底面35
1、361を有し、つば部21、22に備えられた厚さ
方向Zの端面212、222に開口している。凹部3
5、36の底面351、361は、ほぼ平坦となってい
る。更に、底面351、361は長手方向X及び幅方向
Yにほぼ平行、すなわち、厚さ方向Zにほぼ垂直となっ
ている。
【0038】更に凹部35、36は、つば部21、22
において長手方向Xの外端に開口している。詳しくは、
凹部35、36は、つば部21、22に備えられた長手
方向Xの外端面211、221に開口し、長手方向Xに
ほぼ垂直な壁面352、362を有する。
【0039】更に凹部35、36は、つば部21、22
の全幅Y1にわたって形成され、幅方向Yの両端で開口
している(図3参照)。これと異なり、凹部の幅がつば
部の全幅よりも短く、凹部が幅方向の両端で閉じている
ような構造であってもよい。
【0040】凹部35、36は、長手方向Xでみた長さ
寸法がX5(mm)、幅方向Yでみた寸法がY1(m
m)、厚み方向Zでみた寸法がZ5(mm)である。
【0041】次に図1、図2を参照すると、端子51、
52は、それぞれ、金属板材でなり、第1の曲げ部F1
と、第2の曲げ部F2とを有し、上述の凹部35、36
に設けられている。端子51、52を構成する金属板材
としては、非磁性で、バネ性のあるもの、例えば、燐青
銅板、または、SUS 304−CSP等のステンレス
系金属板を用いることができる。
【0042】図4は図1に示したコイル装置に含まれる
端子の拡大斜視図である。図1、図2、図4を参照し、
端子51について説明する。第1の曲げ部F1は第1の
部分511と、第2の部分512とを生じさせる。第1
の部分511は、凹部35の上記底面351に固定さ
れ、かつ、長手方向Xに導かれる。図示の第1の部分5
11は、長手方向Xに沿ってフェライトコア10の外側
に向かう方向に導かれている。図示と異なり、第1の部
分が、長手方向に沿ってフェライトコアの内側に向かう
方向に導かれてもよい。第2の部分512は、第1の部
分511から曲げられ、かつ、厚さ方向Zに沿って底面
351から遠ざかる方向に導かれる。
【0043】第2の曲げ部F2は第3の部分513を生
じさせる。第3の部分513は、第2の部分512から
曲げられ、かつ、長手方向Xに沿って第1の部分511
の方向とは反対の方向に導かれる。第1の部分511
と、第3の部分513とは、互いに間隔を隔てて向かい
合う。更に図示では、第3の部分513の先端が、厚さ
方向Zでみて、つば部21に備えられた厚さ方向Zの端
面212よりも、△Zだけ外側に位置している。
【0044】もう1つの端子52についても同様であ
る。第1の曲げ部F1は第1の部分521と、第2の部
分522とを生じさせる。第1の部分521は、凹部3
6の上記底面361に固定され、かつ、長手方向Xに導
かれる。図示の第1の部分521は、長手方向Xに沿っ
てフェライトコア10の外側に向かう方向に導かれてい
る。第2の部分522は、第1の部分521から曲げら
れ、かつ、厚さ方向Zに沿って底面361から遠ざかる
方向に導かれる。
【0045】第2の曲げ部F2は第3の部分523を生
じさせる。第3の部分523は、第2の部分522から
曲げられ、かつ、長手方向Xに沿って第1の部分521
の方向とは反対の方向に導かれる。第1の部分521
と、第3の部分523とは、互いに間隔を隔てて向かい
合う。更に図示では、第3の部分523の先端が、厚さ
方向Zでみて、つば部22に備えられた厚さ方向Zの端
面222よりも、△Zだけ外側に位置している。
【0046】図1、図2を参照すると、コイル4は、フ
ェライトコア10のコイル巻回部1に巻かれている。コ
イル4の巻数、線径等は得ようとするコイル装置によっ
て異なる。
【0047】更にコイル4は、端末41、42が上述の
端子51、52に接続されている。具体的には、図4に
示すように、端子51、52の第1の部分511、52
1の縁に、コイル端末41、42を止める切欠515、
525を設けてある。コイル端末41、42は、切欠5
15、525を通って、2〜3回、第1の部分511、
521に巻き付けられ、好ましくは、Pbフリーはんだ
によって第1の部分511、521に接合される。第1
の曲げ部F1は、コイル端末41、42を巻き付ける領
域よりも、外側に設定されている。
【0048】図1〜図4を参照して説明したように、フ
ェライトコア10のコイル巻回部1が長手方向Xに延
び、つば部21、22がコイル巻回部1の長手方向Xの
両端に備えられている。更に、コイル4がコイル巻回部
1に巻かれ、コイル4の端末41、42が端子51、5
2に接続されている。従って、周波数特性の優れたコイ
ル装置が得られる。
【0049】図5は図1に示したコイル装置の使用状態
を示す図である。更に本発明では、コイル巻回部1の長
手方向Xの両端に備えられたつば部21、21が、それ
ぞれ、厚さ方向Zの同一側の端面212、222に凹部
35、36を有し、これらの凹部35、36は、厚さ方
向Zでみた底面351、361を有している。
【0050】端子51、52のそれぞれは、金属板材で
なり、第1の曲げ部F1と、第2の曲げ部F2とを有
し、上述の凹部35、36に設けられる。第1の曲げ部
F1は第1の部分511、521と、第2の部分51
2、522とを生じさせる。第1の部分511、521
は、凹部35、36の底面351、361に固定され、
かつ、長手方向Xに導かれる。第2の部分512、52
2は、第1の部分511、521から曲げられ、かつ、
厚さ方向Zに沿って底面351、361から遠ざかる方
向に導かれる。
【0051】第2の曲げ部F2は第3の部分513、5
23を生じさせる。第3の部分513、523は、第2
の部分512、522から曲げられ、かつ、長手方向X
に沿って第1の部分511、521の方向とは反対の方
向に導かれる。
【0052】かかる端子51、52によれば、図5に示
すように第3の部分513、523を、外部に対するは
んだ付け部分として用いることができる。図5の使用状
態では、第3の部分513、523を、回路基板81に
備えられた導体パターン82にはんだ付け84してあ
る。
【0053】しかも、かかる端子51、52によれば、
第1及び第2の曲げ部F1、F2によるバネ性を確保
し、衝撃及び振動を吸収することができる。従って、脆
く、かつ、細長い形状のフェライトコア10であって
も、耐衝撃性及び耐振動性に優れたコイル装置を実現す
ることができる。
【0054】更に、厚さ方向Zの端面212、222に
備えられた凹部35、36に、上記構造の端子51、5
2を設けるから、厚さ方向Zでみたコイル装置の寸法を
増大させることなしに耐衝撃性及び耐振動性を向上させ
ることができる。すなわち、コイル装置に求められる低
背化と、耐衝撃性及び耐振動性とを両立させることがで
きる。
【0055】実施例では、端子51、52の第1の部分
511、521が、長手方向Xに沿ってフェライトコア
10の外側に向かう方向に導かれている。かかる構成に
よれば、衝撃及び振動をより確実に吸収することができ
る。
【0056】実施例では、第3の部分513、523の
先端が、厚さ方向Zでみて、つば部21、22に備えら
れた厚さ方向Zの端面212、222よりも、△Zだけ
外側に位置している。かかる構成によれば、コイル装置
を回路基板81に実装した場合、つば部21、22に備
えられた厚さ方向Zの端面212、222が回路基板8
1の表面に接触するのを回避し、第3の部分513、5
23を、回路基板81の導体パターン82にはんだ付け
84することができる。このため、第1及び第2の曲げ
部F1、F2によるバネ性を確保し、衝撃及び振動を吸
収することができる。
【0057】実施例では、第2の曲げ部F2が、長手方
向Xでみて凹部35、36の外側に設定されている。こ
れは、第3の部分513、523がはんだ付け部分とし
て用いられた場合に、第2の部分512、522におい
て、はんだフィレットが形成され、それが、外部から視
認できるようにするためである。
【0058】第1の曲げ部F1と、第2の曲げ部F2と
の間にある第2の部分512、522は、好ましくは、
断面積が第1の部分511、521及び第3の部分51
3、523の断面積よりも小さい。第2の部分512、
522は、つば部21、22の外端面と対向する部分で
あり、板面がコイル4に流れる電流による磁束に対して
直交または交差する関係にある。このため、磁束の円滑
な流れを妨げる障害部分となり、Qの周波数特性を劣化
させる。第2の部分512、522の断面積が第1の部
分511、521及び第3の部分513、523の断面
積よりも小さい構造であれば、磁束の円滑な流れに対す
る障害が小さくなるので、Qの周波数特性の劣化を抑制
できる。
【0059】第2の部分512、522の断面積を、第
1の部分511、521及び第3の部分513、523
の断面積よりも小さくする具体的手段としては、第2の
部分512、522に、板厚方向に貫通する1個または
複数個の貫通孔514、524を設ける構造が有効であ
る。
【0060】更に実施例では、第3の部分513、52
3の先端が、長手方向Xでみて、フェライトコア10に
備えられた凹部35、36の壁面352、362よりも
外側に位置している。この配置によると、周波数−Q特
性が向上する。
【0061】次に、図3を参照して説明したように、フ
ェライトコア10の凹部35、36は、つば部21、2
2において長手方向Xの外端に開口しているから、凹部
35、36の形状が簡素化され、凹部35、36に起因
したフェライトコアの割れや、クラック等が回避され
る。
【0062】更に、凹部35、36は、つば部21、2
2の幅方向Yの全幅Y1にわたって形成されているか
ら、凹部35、36の形状が簡素化され、凹部35、3
6に起因したフェライトコア10の割れや、クラック等
が回避される。
【0063】更に、凹部35、36の上記底面351、
361が、ほぼ平坦で、かつ、長手方向X及び幅方向Y
にほぼ平行となっている。このような底面351、36
1によれば、端子51、52の第1の部分511、52
1が容易に固定される。
【0064】図2を参照すると、第1の部分511、5
21を底面351、361に固定する手段として接着剤
61、62を用いてある。接着剤61、62を用いる場
合、第1の部分511、521は、図4に示すような切
欠516、526を有していることが好ましい。このよ
うな構造であると、切欠516、526内に接着剤6
1、62が充填されるので、フェライトコア10に対す
る端子51、52の取り付け強度が向上する。
【0065】また、図示実施例では2つの端子51、5
2が備えられているが、端子の個数は2以上の任意であ
ればよく、図示実施例に限定されない。例えば、図示実
施例と異なり、4つの端子を備えてもよい。この場合に
は、4つの端子のうち2つの端子を一方の凹部に設け、
残り2つの端子を他方の凹部に設ける構造を採用するこ
とができる。
【0066】図6は本発明に係るコイル装置の別の実施
例を示す斜視図、図7は図6に示したコイル装置の断面
図である。図において、図1、図2に現れた構成部分と
同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重
複説明は省略する。
【0067】図示実施例のコイル装置は、更に樹脂膜7
5を含む。樹脂膜75は、コイル4及びフェライトコア
10に付着されている。更に樹脂膜75は、ほぼ平坦
で、かつ、長手方向X及び幅方向Yにほぼ平行な表面を
有する。このような樹脂膜75は、例えば、熱硬化併用
型UV樹脂により構成することができる。熱硬化併用型
UV樹脂の場合、スクリーン印刷またはパット印刷によ
りコイル4及びフェライトコア10に熱硬化併用型UV
樹脂を塗布し、本硬化処理により硬化させればよい。本
硬化処理は例えば15〜30分間行う。
【0068】図6、図7を参照して説明したように、樹
脂膜75がコイル4及びフェライトコア10に付着さ
れ、更に樹脂膜75が、ほぼ平坦で、かつ、長手方向X
及び幅方向Yにほぼ平行な表面を有するから、樹脂膜7
5の上記表面に吸着ノズル等をあてがい、本発明のコイ
ル装置をエアーキャッチングすることが可能となる。こ
のため、面実装工程を容易に実行できる。
【0069】図8は本発明に係るコイル装置の更に別の
実施例を示す斜視図、図9は図8に示したコイル装置の
断面図、図10は図8に示したコイル装置に含まれるフ
ェライトコアの斜視図である。図において、図1〜図3
に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の
参照符号を付し、重複説明は省略する。
【0070】図8、図9を参照すると、この実施例で
は、コイル4が2つに分割されて巻かれている。詳しく
は、フェライトコア10がコイル巻回部1の長手方向X
の中間部に区画用フランジ23を有しており(図10を
参照)、コイル巻回部1が区画用フランジ23により2
つに区画されている。そして、コイル4が区画用フラン
ジ23によって、2つに区画されたコイル巻回部1に分
割して巻かれている。図示実施例と異なり、コイルを3
つ以上に分割して巻いてもよい。この場合、間隔を隔て
て複数のフランジを設ければよい。
【0071】図8〜図10を参照して説明したように、
コイル4が分割されて巻かれている。この分割巻線によ
ると、周波数−インダクタンス特性、及び、周波数−Q
特性の改善効果が得られる。
【0072】図11は周波数−インダクタンス特性を示
す図である。図において、横軸に周波数(kHz)をと
り、縦軸にインダクタンス値Lをとってある。曲線L1
1は連続巻きによる特性を示し、曲線L12は図15に
示した分割巻きによる特性を示している。
【0073】図11の特性曲線L11と特性曲線L12
との対比から明らかなように、分割巻きによれば、連続
巻きよりも、広い周波数領域にわたって、インダクタン
ス値変化量を小さく保ち得る広い周波数領域を確保し得
る。したがって、分割巻きによれば、周波数変動幅△f
1に対するインダクタンス変化量△L2を、連続巻きの
場合のインダクタンス変化量△L1よりも小さくするこ
とができる。このことは、分割巻きによれば、インダク
タンス値許容公差の小さいコイル装置を実現できること
を意味する。
【0074】図12は周波数−Q特性を示す図である。
図において、横軸に周波数(kHz)をとり、縦軸にQ
値をとってある。曲線Q21は連続巻きによる特性を示
し、曲線Q22は図8に示した分割巻きによる特性を示
している。
【0075】図12に示すように、分割巻きによれば、
使用周波数f1におけるQ値がQ2となり、連続巻きの
場合のQ値であるQ1よりも高くなる。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)周波数特性に優れたコイル装置を提供することが
できる。 (b)耐衝撃性及び耐振動性に優れたコイル装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコイル装置の斜視図である。
【図2】図1に示したコイル装置の断面図である。
【図3】図1に示したコイル装置に含まれるフェライト
コアの斜視図である。
【図4】図1に示したコイル装置に含まれる端子の拡大
斜視図である。
【図5】図1に示したコイル装置の使用状態を示す図で
ある。
【図6】本発明に係るコイル装置の別の実施例を示す斜
視図である。
【図7】図6に示したコイル装置の断面図である。
【図8】本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示
す斜視図である。
【図9】図8に示したコイル装置の断面図である。
【図10】図8に示したコイル装置に含まれるフェライ
トコアの斜視図である。
【図11】周波数−インダクタンス特性を示す図であ
る。
【図12】周波数−Q特性を示す図である。
【符号の説明】
10 フェライトコア 1 コイル巻回部 21、22 つば部 35、36 凹部 51、52 端子 4 コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 英樹 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5E070 AA01 AB07 EB03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライトコアと、少なくとも2つの端
    子と、コイルとを含むコイル装置であって、 前記フェライトコアは、コイル巻回部と、2つのつば部
    を含み、 前記コイル巻回部は、長手方向Xに延びており、 前記つば部は、前記コイル巻回部の長手方向Xの両端に
    備えられ、それぞれ、厚さ方向Zの同一側の端面に凹部
    を有し、前記凹部は、厚さ方向Zでみた底面を有してお
    り、 前記端子のそれぞれは、金属板材でなり、第1の曲げ部
    と、第2の曲げ部とを有し、前記凹部に設けられ、 前記第1の曲げ部は第1の部分と、第2の部分とを生じ
    させ、前記第1の部分は、前記凹部の前記底面に固定さ
    れ、かつ、長手方向Xに導かれ、前記第2の部分は、前
    記第1の部分から曲げられ、かつ、厚さ方向Zに沿って
    前記底面から遠ざかる方向に導かれ、 前記第2の曲げ部は第3の部分を生じさせ、前記第3の
    部分は、前記第2の部分から曲げられ、かつ、長手方向
    Xに沿って前記第1の部分の方向とは反対の方向に導か
    れ、 前記コイルは、前記フェライトコアの前記コイル巻回部
    に巻かれ、端末が前記端子に接続されているコイル装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたコイル装置であっ
    て、前記第1の部分は、長手方向Xに沿って前記フェラ
    イトコアの外側に向かう方向に導かれるコイル装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の何れかに記載された
    コイル装置であって、前記第3の部分は、先端が、厚さ
    方向Zでみて、前記つば部に備えられた厚さ方向Zの前
    記端面よりも外側に位置するコイル装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載されたコ
    イル装置であって、 前記第2の部分は、断面積が前記第1及び第3の部分の
    断面積よりも小さいコイル装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載されたコ
    イル装置であって、前記第2の部分は、板厚方向に貫通
    する1個または複数個の貫通孔を有するコイル装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載されたコ
    イル装置であって、前記凹部は、前記つば部において長
    手方向Xの外端に開口しているコイル装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6の何れかに記載されたコ
    イル装置であって、前記凹部は、前記つば部の幅方向Y
    の全幅にわたって形成されているコイル装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載されたコ
    イル装置であって、前記凹部の前記底面は、ほぼ平坦
    で、かつ、長手方向X及び幅方向Yにほぼ平行であるコ
    イル装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載されたコ
    イル装置であって、前記第1の部分は、切欠を有し、接
    着剤により前記底面に固定され、前記接着剤が前記切欠
    内に充填されているコイル装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9の何れかに記載された
    コイル装置であって、前記コイルは、少なくとも2つに
    分割されて巻かれているコイル装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載されたコイル装置で
    あって、 前記コイル巻回部は、長手方向Xの中間部に少なくとも
    1つの区画用フランジを有するコイル装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11の何れかに記載され
    たコイル装置であって、更に樹脂膜を含み、 前記樹脂膜は、ほぼ平坦で、かつ、長手方向X及び幅方
    向Yにほぼ平行な表面を有し、前記コイル及び前記フェ
    ライトコアに付着されているコイル装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008541438A (ja) * 2005-05-13 2008-11-20 ヴュルツ エレクトロニク イーベーエー ゲーエムベーハー 電子部品とその固定方法
US7551053B2 (en) 2003-11-05 2009-06-23 Tdk Corporation Coil device
US7746207B2 (en) 2003-11-05 2010-06-29 Tdk Corporation Coil device

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