JP2003332071A - 有機el用色変換基板 - Google Patents

有機el用色変換基板

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JP2003332071A
JP2003332071A JP2002142355A JP2002142355A JP2003332071A JP 2003332071 A JP2003332071 A JP 2003332071A JP 2002142355 A JP2002142355 A JP 2002142355A JP 2002142355 A JP2002142355 A JP 2002142355A JP 2003332071 A JP2003332071 A JP 2003332071A
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organic
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auxiliary electrode
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JP2002142355A
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Masanori Fukuda
政典 福田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機EL用色変換基板の色変換層および/また
はオーバーコート層の端部での段差部分において、アノ
ード電極の補助電極が断線することのない有機EL用色
変換基板を提供する。 【解決手段】透明基板にすくなくとも色変換層とオーバ
ーコート層とアノード電極を順番に形成した構成を有
し、有機ELが放射する光を入射して所定波長の光に変
換し、前記透明基板の外側に放射するための有機EL用
色変換基板であって、前記アノード電極は前記オーバー
コート層に形成された透明電極と金属の補助電極との2
層構造であり、前記補助電極の線幅は前記色変換層の端
部および/または前記オーバーコート層の端部において
画素領域における線幅よりも大きくした有機EL用基
板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平面型ディスプレイ
の技術分野に属する。特に、形状を改良し断線を起こし
難くしたアノード電極を有する有機EL用色変換基板基
板に関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラー表示のディスプレイにおいて
は、三原色(通常は赤色と緑色と青色)の各色の発光強
度(輝度)により多彩な色を表現するから、三原色を発
光する画素を形成する必要性がある。有機ELディスプ
レイにおいては、三原色を得るために以下に説明する3
つの方法が知られている。第1の方法は、赤色と緑色と
青色の各画素に異なる発光材料(有機EL材料)を用い
る方法である。この方法では、有機EL材料が有機溶剤
に可溶であることからフォトリソグラフィによるパター
ン形成は非常に困難である。そのため、メタルマスクを
介して各色ごとに真空蒸着を行い画素を形成する方法が
行なわれる。しかしながら、マスクの精細度には限界が
ある。また、輝度や寿命等の特性が各色の発光層で異な
るためディスプレイとしての特性が最も特性の低い発光
層によって制限される。
【0003】第2の方法は、白色の有機EL素子が放射
する光からカラーフィルタを用いて赤色と緑色と青色の
各画素に必要な光成分だけを透過するようにする方法で
ある。しかし、白色の光を放射する高い効率を有する有
機EL材料はいまだ発見されていない。各色の発光層を
混合して白色の光を放射を得るような方法では、やはり
輝度や寿命等の特性の低い発光層によってディスプレイ
としての特性が制限される。
【0004】第3の方法は、青色の光を放射する有機E
L材料を使用し、その青色光を色変換層により緑色光と
赤色光に変換する方法である。この方法は有機EL材料
として青色発光のものだけを使用して発光層を構成する
ことができることと、色変換層をパター形成することで
フルカラー化できるため非常に優れた方法である。しか
しながら、青色の有機EL層からの発光をそれぞれ赤
色、緑色に変換するためには色変換層の厚みが10μm
以上必要である。また、色変換層と色変換層との間にお
ける段差を平坦化するためには透明樹脂からなるオーバ
ーコート層が5μm以上必要となる。アノード電極はそ
れらの段差を乗り越えるようにオーバーコート層の上に
形成される。アノード電極は、ITOなどの透明電極に
抵抗値を減少させるためにクロムなどの金属薄膜の補助
電極を積層した構造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】オーバーコート層の上
に成膜された透明電極と補助電極をパターニングするた
めにはフォトレジストをオーバーコート層に形成する
が、オーバーコート層が傾斜する部分ではフォトレジス
トが薄くなる。図5は有機EL用色変換基板における端
部の断面図であり、上述のフォトレジスト105が設け
られている。図5に示すように、オーバーコート層10
3が傾斜する部分ではフォトレジスト105が薄くな
る。
【0006】そのため、フォトマスクを介して露光を行
い現像して得られるレジストパターンにおいて、オーバ
ーコート層が傾斜する部分ではフォトマスクの線幅に対
してフォトレジストの線幅が細くなる傾向がある。図6
は有機EL用色変換基板における端部の上面図であり、
上述のレジストパターンが設けられている。図6に示す
ように、オーバーコート層が傾斜する部分、すなわち色
変換層作製領域112の端部とオーバーコート層作製領
域113の端部ではフォトマスクの線幅に対してレジス
トパターン114の線幅が細くなる傾向がある。
【0007】抵抗値を下げるためには補助電極の線幅は
太い方が好ましい。一方、画素領域の開口率を大きくす
るためには補助電極の線幅は細い方が好ましい。両者が
勘案されるが、一般的には、線幅は10〜15μm程度
と細くなることが多い。線幅が細くなることにより、抵
抗値の増大や断線の発生という問題が起きる。図7は従
来の有機EL用色変換基板における端部の上面図であ
り、線幅の細い補助電極125が設けられている。図7
は線幅が部分的に細ることなくマスクパターンのとおり
に理想的に形成された透明電極124と補助電極125
を示している。図7に示すように、画素領域(色変換層
作成領域122)から電極端子部(図7の右側)まで同
一の細い線幅である。
【0008】また、透明電極を成膜した後に金属薄膜を
成膜し、金属電極、透明電極の順番にパターニングを行
って電極を作製することが行なわれる。このとき、透明
電極のパターニングに用いられるエッチング液が金属電
極を溶解させる場合がある。したがって、透明電極のレ
ジストパターンは金属電極を全て覆うように形成する必
要性がある。ところが透明電極のレジストパターンが色
変換層およびオーバーコート層の端部での段差部分で細
くなることにより金属電極が露出し、エッチングにより
金属電極を断線させることがある。
【0009】そこで本発明の目的は、有機EL用色変換
基板の色変換層および/またはオーバーコート層の端部
での段差部分において、アノード電極の補助電極が断線
することのない有機EL用色変換基板を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の本発
明によって達成される。すなわち、本発明の請求項1に
係る有機EL用色変換基板は、透明基板にすくなくとも
色変換層とオーバーコート層とアノード電極を順番に形
成した構成を有し、有機ELが放射する光を入射して所
定波長の光に変換し、前記透明基板の外側に放射するた
めの有機EL用色変換基板であって、前記アノード電極
は前記オーバーコート層に形成された透明電極と金属の
補助電極との2層構造であり、前記補助電極の線幅は前
記色変換層の端部および/または前記オーバーコート層
の端部において画素領域における線幅よりも大きくした
ものである。
【0011】本発明によれば、補助電極の線幅は色変換
層の端部および/またはオーバーコート層の端部におい
て画素領域における線幅よりも大きい。したがって、有
機EL用色変換基板の色変換層および/またはオーバー
コート層の端部での段差部分において、アノード電極の
補助電極が断線することのない有機EL用色変換基板が
提供される。
【0012】また本発明の請求項2に係る有機EL用色
変換基板は、請求項1に係る有機EL用色変換基板にお
いて、前記補助電極の前記端部における線幅は前記画素
領域における線幅の2倍以上、かつ前記透明電極の線幅
の90%の範囲で形成されているようにしたものであ
る。本発明によれば、補助電極の端部における線幅は画
素領域における線幅の2倍以上、かつ透明電極の線幅の
90%の範囲で形成されており、最大限の線幅が確保さ
れる。
【0013】また本発明の請求項3に係る有機EL用色
変換基板は、請求項1または2に係る有機EL用色変換
基板において、前記補助電極の前記端部における位置を
前記画素領域における位置よりも前記透明電極の中央寄
りに配置するようにしたものである。本発明によれば、
透明電極をパターニングするときに補助電極の線幅を小
さくする悪影響を受け難い。
【0014】また本発明の請求項4に係る有機EL用色
変換基板は、請求項1〜3のいずれかに係る有機EL用
色変換基板において、前記端部と前記画素領域との前記
補助電極における接続部分の方向が前記補助電極におけ
る他部分の方向に対して0度から90度の角度であるよ
うにしたものである。本発明によれば、色変換層および
/またはオーバーコート層の端部と画素領域との補助電
極における接続部分において補助電極の位置が変化し透
明電極の中央寄りに配置される。
【0015】また本発明の請求項5に係る有機EL用色
変換基板は、請求項1〜4のいずれかに係る有機EL用
色変換基板において、前記透明性基板と前記色変換基板
の間にカラーフィルタを配置するようにしたものであ
る。本発明によれば、アノード電極の補助電極が断線す
ることがなくかつ色再現性が改良された有機EL用色変
換基板が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明について実施の形態
により説明する。本発明の有機EL用色変換基板におけ
るアノード電極のパターン、すなわち透明電極と補助電
極のパターンについて図1、図2を参照して説明する。図
1、図2は本発明の有機EL用色変換基板における端部
の上面図であり、本発明に特徴的な形状の補助電極が設
けられている。図1は線幅が部分的に細ることなくマス
クパターンのとおりに形成された理想的な透明電極14
と補助電極16を示している。一方、図2は線幅が部分
的に細っており実際に得られる形状の透明電極25と補
助電極26を示している。
【0017】図1に示すように、理想的な透明電極14
と補助電極16は、色変換層作製領域12(画素領域)
の端部(点線で示してある)においても、オーバーコー
ト層作製領域13の(点線で示してある)においても線
幅が細くなることはない。この図1にはマスクパターン
における透明電極14と補助電極16の形状がそのまま
示されている。透明電極14は、有機EL用色変換基板
における色変換層作製領域12の部分から基板の端部ま
で同一の幅を有する帯形状である。
【0018】一方、補助電極16は、有機EL用色変換
基板における色変換層作製領域12の部分においては線
幅が細い。また補助電極16は、色変換層作製領域12
の部分においては、画素の中央から外れた位置、すなわ
ち透明電極14の長手方向の中央線から外れ(図1では
下側)縁近くに設けられている。図1に示す一例におい
ては、補助電極16は色変換層作製領域12の端部に接
近した位置で方向を変化させ線幅も太くなっている。
【0019】また、補助電極16は、有機EL用色変換
基板における色変換層作製領域12の外側から端部にお
いては線幅が太い。また補助電極16は、色変換層作製
領域12の外側から端部においては、画素の中央の位
置、すなわち透明電極14の長手方向の中央線の近くに
設けられている。
【0020】また、図1に示すように、補助電極16
は、有機EL用色変換基板における色変換層作製領域1
2の部分と、その外側から端部との接続部分(境界領
域)において線幅と方向を変化させる。本発明において
は、画素領域と端部との補助電極16における接続部分
の方向が補助電極16における他部分の方向に対して0
度から90度の角度である。たとえば、図1に示す一例
においては、約45度となっている。
【0021】実際のアノード電極は、図1に示すように
マスクパターンと同一形状とはならず、図2に示すよう
に線幅の細い部分が生じる。すでに説明したように、オ
ーバーコート層が傾斜する部分ではフォトレジストが薄
くなる。そのため、フォトマスクを介して露光を行い現
像して得られるレジストパターンにおいて、オーバーコ
ート層が傾斜する部分ではフォトマスクの線幅に対して
フォトレジストの線幅が細くなる傾向がある。図2に示
すように、色変換層作製領域22の端部、オーバーコー
ト層作製領域23の端部においてオーバーコート層が傾
斜する(図5参照)。
【0022】図2に示すアノード電極は、オーバーコー
ト層に形成された透明電極25と金属の補助電極26と
の2層構造である。補助電極26の線幅は色変換層作製
領域22の端部(実線で示してある)と、オーバーコー
ト層作製領域23の端部(実線で示してある)における
線幅は、全体として細っているものの、画素領域におけ
る線幅よりも大きくなっている。これにより、有機EL
用色変換基板の色変換層作製領域22やオーバーコート
層作製領域23の端部での段差部分において、アノード
電極の補助電極26が断線することがなくなる。
【0023】特に、この線幅を画素領域における線幅の
2倍以上、かつ透明電極の線幅の90%の範囲で形成す
ると最大限の線幅が確保され好適な結果を得ることがで
きる。また、図1に示したと同様、図2においても補助
電極26の端部における位置は画素領域における位置よ
りも透明電極25の中央寄りに配置されている。これに
より、透明電極25をパターニングするときに補助電極
26の線幅を小さくする悪影響が受け難くなっている。
【0024】以上、本発明の有機EL用色変換基板にお
けるアノード電極の形状について説明した。次に、本発
明の有機EL用色変換基板の構成と製造方法について一
例を図3、図4を参照して説明する。図3は本発明の有
機EL用色変換基板における構成の一例を示す上面図で
ある。図4は本発明の有機EL用色変換基板における構
成の一例を示す断面図である。
【0025】図3、図4に示すように本発明の有機EL
用色変換基板は下記の構成を有する。すなわち、透明性
の基板33上にブラックマトリックス34を形成し、赤
色、緑色、青色のカラーフィルター層(図示せず)を順
次形成する。緑色のカラーフィルタ層上にEL層(図示
せず)からの発光を緑色に変換する緑色色変換層35、
赤色のカラーフィルタ層の上にEL層(図示せず)から
の発光を赤色に変換する緑色色変換層36を形成する。
青色のカラーフィルタ層の上には平坦性を持たせるため
の透明の樹脂層37を形成する。それら色変換層と樹脂
層の上に透明なオーバーコート層38を塗布する。その
オーバーコート層38の上に透明電極39と補助電極4
0を積層した構造のアノード電極をパターニングにより
形成する。
【0026】透明性の基板33は、無アルカリガラス、
ソーダライムガラス、SiO2基板、透明フィルム、等
の透明基板を用いることができる。その透明基板は、通
常は、厚さが0.5〜3.0mm程度のものが有機EL
用色変換基板に適用される。
【0027】ブラックマトリックス34は、クロム、ニ
ッケル、モリブデン、等の金属またはそれらの金属と金
属酸化物との積層膜である。その積層膜は、めっき法、
スパッタ法、蒸着法、CVD法、イオンプレーティング
法、等を適用して基板33上に成膜する。その積層膜た
いしては、所定のパターンが得られるようにエッチング
法が適用される。
【0028】また、ブラックマトリックス34は、黒色
顔料を分散した感光性レジストを基板33の全面にコー
ティングし、フォトマスクを介して露光し、現像により
不要部分を除去することによっても形成することができ
る。ブラックマトリックス34は、通常は、厚さが10
0〜1000nm程度のものが有機EL用色変換基板に
適用される。
【0029】カラーフィルタ(図示せず)は、公知のポ
ジ型またはネガ型の感光性レジストに着色材を含有させ
た感光性材料を使用する顔料分散法によって形成するこ
とができる。すなわち、ブラックマトリックス34を形
成した基板33の上に感光性着色材料を塗布し、この塗
布膜を所定のフォトマスクを介して露光し、その後、現
像液を使用して不要部分を除去しパターンを形成する。
この工程を3回繰り返し、赤色、緑色、青色のカラーフ
ィルタを形成する。
【0030】色変換層は、蛍光色素をバインダー樹脂中
に溶解または分散させた固体状態のものを有機EL用色
変換基板に適用することができる。青色の有機EL素子
(図示せず)の発光を緑色発光に変換する色変換層に使
用する蛍光色素としては、たとえば、2,3,5,6−
1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフロルメチルキノ
リジノ(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン15
3)、3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチル
アミノクマリン(以下クマリン6)、3−(2’−ベン
ズイミダゾリル)−7−N、N−ジエチルアミノクマリ
ン(以下クマリン7)等のクマリン色素、ベーシックイ
エロー51、または、ソルベントイエロー11、ソルベ
ントイエロー116等のナフタルイミド色素等の1種ま
たは2種以上を挙げることができる。
【0031】また、青色の有機EL素子(図示せず)の
発光を橙色〜赤色発光に変換する色変換層に使用する蛍
光色素としては、たとえば、4−ジシアノメチレン−2
−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリル)−4
H−ピラン(以下DCM)等のシアニン系色素、1−エ
チル−2−(4−(p−ジメチルアミノフェニル)−
1、3−ブタジエニル)−ピリジニウム−パークロレー
ト(以下ピリジン1)等のピリジン系色素、ローダミン
B,ローダミン6G、等のローダミン系色素、あるいは
他にオキサジン系等の1種または2種以上が挙げられ
る。
【0032】一方、色変換層に使用するバインダー樹脂
としては、透明な(可視光50%以上の透過率)材料
で、フォトリソグラフィ法が適用できる感光性樹脂、た
とえば、アクリル酸系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸
ビニル系、環化ゴム系、等の反応性ビニル基を有する光
硬化型レジスト材料が挙げられる。
【0033】上述の蛍光色素と上述のバインダー樹脂と
適当な溶剤とを混合分散または可溶かさせて液状とし、
スピンコート法、ロールコート法、バーコート法、キャ
スト法、等の方法で基板上にコーティングする。この塗
工膜を所定のフォトマスクを介して露光し、その後、現
像液を使用して不要部分を除去してパターンを形成す
る。この工程を2回繰り返して緑色色変換層35と赤色
色変換層36を形成する。膜厚は、有機EL素子の発光
を十分に吸収し、蛍光を発生する機能を妨げるものでな
ければ制限はなく、蛍光色素により若干異なるが、通常
10μm〜50μmの範囲内である。
【0034】青色カラーフィルタの上には透明の樹脂層
27を表面の段差を無くすため、色変換層と同様の形状
に形成することが望ましい。材質としては、透明な(可
視光50%以上の透過率)材料で、フォトリソグラフィ
ー法が適用できる感光性樹脂、たとえば、アクリル酸
系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸ビニル系、環化ゴム
系、等の反応性ビニル基を有する光硬化型レジスト材料
が挙げられる。スピンコート法、ロールコート法、バー
コート法、キャスト法、等の方法で基板上にコーティン
グする。この塗布膜を所定のフォトマスクを介して露光
し、その後現像液を使用して不要部分を除去してパター
ンを形成する。
【0035】透明なオーバーコート層38は青色カラー
フィルタの上に形成される透明樹脂層と同様の材質でよ
い。透明な(可視光50%以上の透過率)材料で、フォ
トリソグラフィー法が適用できる感光性樹脂、たとえ
ば、アクリル酸系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸ビニ
ル系、環化ゴム系、等の反応性ビニル基を有する光硬化
型レジスト材料が挙げられる。スピンコート法、ロール
コート法、バーコート法、キャスト法、等の方法で基板
上にコーティングする。この塗布膜を所定のフォトマス
クを介して露光し、その後、現像液を使用して不要部分
を除去してパターンを形成する。膜厚は表面を平坦化で
きる程度でよく、通常は5〜10μmである。
【0036】アノード電極39、40はITO等の導電
性のある金属の酸化物をスパッタ法、蒸着法、イオンプ
レーティング法、等を用いて積層して成膜し、補助電極
マスクパターン、透明電極マスクパターンを用いて順次
パターニングする。補助電極のパターンは色変換層およ
びオーバーコート層の端部での段差部分の線幅を太く
し、透明電極の中央寄りに配置するようなパターンとな
っている。通常、透明電極の厚さは100〜250n
m、補助電極の厚さは50〜300nm、画素領域にお
ける補助電極の線幅は5〜20μmである。
【0037】
【実施例1】(基板作製)300×400mm、板厚
0.7mmのソーダライムガラス基板にスパッタリング
によって、厚さ0.2μmの酸化クロム/クロムの積層
構造膜を形成し、レジスト(東京応化製OFPR−80
0)を0.6μmの厚さに塗布して、プリベークし所定
のパターンを形成したマスクを用いて露光し、レジスト
の現像を行った後に酸化クロム/クロム膜をエッチン
グ、レジストの剥離、洗浄、乾燥工程を経てブラックマ
トリックスを形成した。
【0038】次に、ブラックマトリックスが形成された
基板全面に、赤色パターン用の感光性着色材料(富士フ
ィルムオーリン(株)製CR−2000)をスピンコー
ト法により塗布して赤色感光性樹脂層を形成し、プレベ
ーク(90℃、3分間)を行った。その後、所定の着色
パターン用フォトマスクを用いて赤色感光性樹脂層をア
ライメント露光し、現像液(富士フィルムオーリン
(株)製CD)にて現像を行い、次いで、ポストベーク
(200℃、30分間)を行なって、ブラックマトリッ
クスパターンに対して所定の位置に赤色パターン(厚み
1.3μm)を形成した。
【0039】同様に、緑色パターン用の感光性着色材料
(富士フィルムオーリン(株)製CG−2000)を用
いて、ブラックマトリックスパターンに対して所定の位
置に緑色パターン(厚さ1.3μm)を形成した。さら
に、青色パターン用の感光性着色材料(富士フィルムオ
ーリン(株)製CB−2000)を用いて、ブラックマ
トリックスパターンに対して所定の位置に青色パターン
(厚み1.3μm)を形成した。
【0040】次に、クマリン6をアクリル系の光硬化型
レジスト(日本合成ゴム社製JNPC06)の固形分1
kgに対して0.03molとなるように配合して分散
したレジストをスピンコートし、80℃でベークした。
次に、所定のフォトマスクを介して300mJ/cm2
で露光し、1質量%炭酸ナトリウム水溶液で室温現像し
て未露光部の色変換層を除去後、200℃でベークして
蛍光体層のパターン(緑色変換層)を形成した。緑色変
換層の膜厚は、約10μmである。
【0041】次に、クマリン6と、4質量%(対ベンゾ
グアナミン樹脂)のローダミン6Gと、4質量%(対ベ
ンゾグアナミン樹脂)のローダミンBをベンゾグアナミ
ン樹脂中に練り込んだ蛍光顔料と、アクリル系の光硬化
型レジストとを、クマリン6の配合量を、ローダミン6
GおよびローダミンBをベンゾグアナミン樹脂中に練り
込んだ蛍光顔料とアクリル系の光硬化型レジストの固形
分との合計量1kgに対し0.03mol、蛍光顔料の
配合量を30質量%、並びにアクリル系の光硬化型レジ
スト(日本合成ゴム社製JNPC06)の固形分の配合
量を70質量%となるようにしたレジストをスピンコー
トし、80℃でベークした。
【0042】次に、所定のフォトマスクを介して600
mJ/cm2で露光し、1質量%炭酸ナトリウム水溶液
で室温現像して未露光部の色変換層を除去後、200℃
でベークして蛍光体層のパターン(赤色変換層)を形成
した。赤色変換層の膜厚は、約10μmである。
【0043】次に、アクリル系の光硬化および熱硬化型
樹脂(新日鉄化学社製V259PA)を色変換層の上に
スピンコートし、80℃でベーク後、所定のフォトマス
クを介して、300mJ/cm2で露光した。次に、
0.1質量%の炭酸ナトリウム水溶液で現像して非露光
部を除去し、160℃でベークして青色カラーフィルタ
の上に透明の樹脂層を形成した、透明樹脂層の膜厚は約
10μmである。
【0044】オーバーコート層として、アクリル系の光
硬化および熱硬化型樹脂(新日鉄化学社製V259P
A)を色変換層の上にスピンコートし、80℃でベーク
後、色変換層を覆うようなパターンが得られるマスクを
介して、300mJ/cm2で露光した。次に、0.1
質量%の炭酸ナトリウム水溶液で現像し非露光部を除去
し、160℃でベークした。得られた平坦化層の膜厚は
5μmで、表面凹凸は、0.5μm以下に平坦化され
た。引き続き、スパッタリング法を用いITOを厚さ1
50nmで基板全面に成膜した。さらに補助電極として
Crを厚さ200nmでスパッタリング法を用いて基板
全面に成膜した。
【0045】(マスク設計)従来の電極パターンではピ
ッチ100μmで透明電極の幅が85μm、補助電極の
幅が10μmであり、補助電極は透明電極の端から10
μmの内側に形成されている。マスクを設計するに当た
り、上記方法で作製した基板に従来の電極パターンのフ
ォトマスクを用いてパターニングを行ったところ透明電
極、補助電極ともに設計値(フォトマスクの線幅)に対
して線幅が10μmだけ細くなることが確認された。こ
の結果から、色変換層およびオーバーコート層の端部で
の段差部分の線幅を30μmとし、透明電極の端から2
5μmの位置に配置し、画素領域の補助電極と45度の
角度で接続する補助電極のマスクパターンを設計した。
【0046】(電極パターニング)ITO、クロムを積
層して成膜した基板にレジスト(東京応化製OFPR−
800)を0.6μmの厚さに塗布して、プリベークし
新たに設計した補助電極パターンを形成したマスクを用
い露光し、レジストの現像を行った後にクロム膜をエッ
チング、レジストの剥離、洗浄、乾燥工程を経て補助電
極を形成した。引き続きレジスト(東京応化製OFPR
−800)を0.6μmの厚さに塗布して、プリベーク
し新たに設計した透明電極パターンを形成したマスクを
用い露光し、レジストの現像を行った後にエッチング、
レジストの剥離、洗浄、乾燥工程を経て透明電極を形成
した。作製された電極を顕微鏡観察したところ段差部分
での補助電極の線幅は約20μmで透明電極の端から2
5μmの位置に作製されていることが確認された。
【0047】
【発明の効果】以上のとおりであるから、本発明の請求
項1に係る有機EL用色変換基板によれば、有機EL用
色変換基板の色変換層および/またはオーバーコート層
の端部での段差部分において、アノード電極の補助電極
が断線することのない有機EL用色変換基板が提供され
る。また本発明の請求項2に係る有機EL用色変換基板
によれば、補助電極の端部における線幅は画素領域にお
ける線幅の2倍以上、かつ透明電極の線幅の90%の範
囲で形成されており、最大限の線幅が確保される。また
本発明の請求項3に係る有機EL用色変換基板によれ
ば、透明電極をパターニングするときに補助電極の線幅
を小さくする悪影響を受け難い。また本発明の請求項4
に係る有機EL用色変換基板によれば、色変換層および
/またはオーバーコート層の端部と画素領域との補助電
極における接続部分において補助電極の位置が変化し透
明電極の中央寄りに配置される。また本発明の請求項5
に係る有機EL用色変換基板によれば、アノード電極の
補助電極が断線することがなくかつ色再現性が改良され
た有機EL用色変換基板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL用色変換基板における端部の
上面図であり、線幅が部分的に細ることなくマスクパタ
ーンのとおりに形成された理想的な透明電極と補助電極
を示す図である。
【図2】本発明の有機EL用色変換基板における端部の
上面図であり、線幅が部分的に細っており実際に得られ
る形状の透明電極と補助電極を示す図である。
【図3】本発明の有機EL用色変換基板における構成の
一例を示す上面図である。
【図4】本発明の有機EL用色変換基板における構成の
一例を示す断面図である。
【図5】有機EL用色変換基板における端部の断面図で
あり、フォトレジストが設けられている。
【図6】有機EL用色変換基板における端部の上面図で
あり、上述のレジストパターンが設けられている。
【図7】従来の有機EL用色変換基板における端部の上
面図であり、線幅が部分的に細ることなくマスクパター
ンのとおりに理想的に形成された透明電極と補助電極を
示している。
【符号の説明】 12,22,112 色変換層作製領域 13,23,113 オーバーコート層作製領域 39,124 透明電極 40,125 補助電極 33 基板 35 緑色色変換層 36 赤色色変換層 37 透明樹脂層 101 ガラス基板 102 色変換層 103,38 オーバーコート層 104 電極薄膜 105 フォトレジスト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板にすくなくとも色変換層とオーバ
    ーコート層とアノード電極を順番に形成した構成を有
    し、有機ELが放射する光を入射して所定波長の光に変
    換し、前記透明基板の外側に放射するための有機EL用
    色変換基板であって、 前記アノード電極は前記オーバーコート層に形成された
    透明電極と金属の補助電極との2層構造であり、前記補
    助電極の線幅は前記色変換層の端部および/または前記
    オーバーコート層の端部において画素領域における線幅
    よりも大きいことを特徴とする有機EL用色変換基板。
  2. 【請求項2】請求項1記載の有機EL用色変換基板にお
    いて、前記補助電極の前記端部における線幅は前記画素
    領域における線幅の2倍以上、かつ前記透明電極の線幅
    の90%の範囲で形成されていることを特徴とする有機
    EL用色変換基板。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の有機EL用色変換
    基板において、前記補助電極の前記端部における位置を
    前記画素領域における位置よりも前記透明電極の中央寄
    りに配置することを特徴とする有機EL用色変換基板。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の有機EL
    用色変換基板において、前記端部と前記画素領域との前
    記補助電極における接続部分の方向が前記補助電極にお
    ける他部分の方向に対して0度から90度の角度である
    ことを特徴とする有機EL用色変換基板。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の有機EL
    用色変換基板において、前記透明性基板と前記色変換基
    板の間にカラーフィルタを配置することを特徴とする有
    機EL用色変換基板。
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