JP2003331439A - 再生装置及び再生方法 - Google Patents

再生装置及び再生方法

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JP2003331439A
JP2003331439A JP2002140262A JP2002140262A JP2003331439A JP 2003331439 A JP2003331439 A JP 2003331439A JP 2002140262 A JP2002140262 A JP 2002140262A JP 2002140262 A JP2002140262 A JP 2002140262A JP 2003331439 A JP2003331439 A JP 2003331439A
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optical
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JP2002140262A
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Akira Ichinose
亮 一之瀬
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクのBCAデータを正しく安定して
再生する再生装置を提供する。 【解決手段】 本発明の再生装置は、トラッキング制御
用のグルーブ等又はピットを有していない環状の第1の
データ記録領域と、トラッキング制御用のグルーブ等又
はピットを有する環状若しくは螺旋状の第2のデータ記
録領域と、を有するディスク状の記録媒体の再生装置で
あって、記録媒体からデータを読み取る光ピックアップ
と、光ピックアップを移送する光学移送台と、光学移送
台を駆動する光学移送台駆動部と、光学移送台駆動部を
制御する光学移送台制御部と、第2のデータ記録領域で
光学移送台がほぼ動いていない時の制御信号である静止
時制御信号を記憶する記憶部とを有し、第1のデータ記
録領域からデータを読み取る時は、光学移送台制御部
は、静止時制御信号と同一の制御信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラッキング用の
情報が記録されていない領域(例えばBCA)を有する
光ディスクの再生装置(再生専用装置及び記録再生装置
を含む。)及びその再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、DVD−VIDEO、DVD−R
OM等の再生専用のDVDメディア、およびDVD−R
AM、DVD−R、DVD−RW等の記録型DVDメデ
ィアが、社会的に定着し始めている。DVD−VIDE
O、DVD−ROMでは、Burst Cutting area(以下B
CA)がオプション規格として採用されおり、規格書
「DVD Specifications for Read-Only Disc Part1 Phys
ical Specification」あるいは「DVD Specifications f
or Recordable Disc Part1 Physical Specification」
に規定されている。BCAの形態、使用目的等は、再公
表公報97-014144号公報(国際公開番号WO97/14144)に
記載されている。
【0003】DVDメディアである光ディスク101の
データ記録様式を図5に示す。図5(a)に示すよう
に、ディスクの最内周に第1のデータ記録領域(BC
A)が存在し、この領域に、シリアル番号等そのディス
クに固有のデータが記録されている。BCAに記録され
たデータを「BCAデータ」と呼ぶ。BCAデータはPE
変調(Phase Encoding)というディジタル変調方式で
変調されている。第1のデータ記録領域は、トラッキン
グ制御用のグルーブ、ランド及びピットを有していない
環状の領域である。光ディスク再生装置は、この領域で
はトラッキング制御を行うことも出来ず、アドレスを読
むことも出来ない。光ディスク再生装置は、フォーカス
制御のみ動作させてBCAデータを読み取る。BCAの
幅は、上記規格書において、DVD−Video、DV
D−ROMでは1.2mm、DVD−Rでは0.8mm
と規定されている。第2のデータ記録領域(ユーザデー
タ領域)に記録されたピットと比較して、BCAデータ
のピットは、長さが10倍以上長く、幅(BCAの周方
向全域の幅を有する。)も非常に広い。
【0004】第1のデータ記録領域の外側に第2のデー
タ記録領域(ユーザデータ領域)が存在し、この領域に
映像音声データ、コンピュータ用データ等のユーザデー
タが記録されている。第2の記録領域では、図5(b)
に示すように、ランド及びグルーブ上に記録トラックが
形成されている。この記録トラック(ランド及びグルー
ブ)上にユーザデータが記録されている。また、ラン
ド、グルーブの各トラックに対して千鳥状にランドプリ
ピットが刻まれている。ランドプリピットは、アドレス
情報を有する。
【0005】光ディスク装置は、第2のデータ記録領域
(ユーザデータ領域)においてデータを記録又は再生す
る時、ランド及びグルーブのトラックに光スポットを照
射し、記録データに応じて光ディスク101にピットを
形成し、又はその反射光によって光ディスク101に記
録された0又は1のユーザデータを読み取る。さらに光
ディスク装置は、トラッキング誤差を検出するために光
ディスクのトラック中心に対して左右対称にサイドビー
ムを照射する。ランド及びグルーブがあるため、光検出
器が出力する検出信号の出力レベル(左右のサイドビー
ムの反射光の光量に比例する。)は、光スポットがトラ
ックの中心からずれる程度に応じて変化する。光ディス
ク装置は、サイドビームの反射光を検出する光検出器を
有する。光ディスク装置は、光検出器の検出信号を用い
て、トラッキング制御をすることが出来る。
【0006】ランド又はグルーブに代えて対のウォブル
ピットを有する光ディスクもある。そのような光ディス
クの再生装置は、対のウォブルピットの再生信号を用い
てサンプリング制御を行うことにより、トラッキング制
御をすることが出来る。
【0007】図8を用いて、従来例の光ディスク再生装
置を説明する。図8は従来例の光ディスク再生装置のブ
ロック図を示す。図8の光ディスク再生装置は光ディス
ク101、光ピックアップ102、光学移送台103、
第1のデータリード部104、第2のデータリード部1
05、アドレス情報リード部106、トラッキング誤差
信号生成器107、トラッキングアクチュエータ制御部
108、平均化部111、光学移送台制御部812、光
学移送台駆動部(トラバースモータ)113、を有す
る。光学移送台制御部812はスイッチ121、制御信
号演算部122、一定の制御信号出力部823を有す
る。
【0008】光ディスク101については、既に説明し
た。光ピックアップ102は、光スポット(レーザ)を
光ディスク101に照射し、その反射光を入力し、入力
した反射光を第1のデータリード部104、第2のデー
タリード部105へ出力する。光ピックアップ102
は、トラッキング誤差を検出するために光ディスク10
1のトラック中心に対して左右対称にサイドビームを照
射する。光ピックアップ102は、サイドビームの反射
光を検出する光検出器を有する。光ピックアップ102
は、光検出器の左右の出力信号をアドレス情報リード部
106、トラッキング誤差信号生成器107へ出力す
る。
【0009】光学移送台103は、光学移送台駆動部1
13によって光ディスク101の半径方向に駆動され、
光ピックアップ102の光ディスク101に対する位置
を決定する。第1のデータリード部104は、光ピック
アップ102から反射光を入力し、入力した反射光から
BCAデータを再生する。第2のデータリード部105
は、光ピックアップ102から反射光を入力し、入力し
た反射光からユーザデータを再生する。アドレス情報リ
ード部106は、光ピックアップ102のトラッキング
誤差信号検出用の反射光を入力し、アドレス情報を再生
し出力する。
【0010】トラッキング誤差信号生成器107は、光
検出器(光ピックアップ102の左右のサイドビームの
反射光を検出する。)の出力信号を入力し、その差分で
あるトラッキング誤差(信号)を計算し、トラッキング
誤差信号をトラッキングアクチュエータ制御部108、
平均化部111へ出力する。トラッキングアクチュエー
タ制御部108は、トラッキング誤差信号を入力する
と、トラッキング誤差が少なくなるように、光ピックア
ップ102が内蔵するトラッキングアクチュエータの位
置を調節する。
【0011】平均化部111は、トラッキング誤差信号
生成器107の出力を平均化して直流成分を抽出して出
力する。制御信号演算部122は、平均化部111の出
力信号(平均値)及び目標位置を入力し、これらの情報
に基づいて制御信号を演算し、演算した制御信号を光学
移送台駆動部113に出力する。一定の制御信号出力部
823は、一定の制御信号を出力する。通常、一定の制
御信号により光学移送台駆動部113には電流が流れな
い。スイッチ121は、第2のデータ記録領域において
制御信号演算部122が出力する制御信号を光学移送台
駆動部113に伝送し、第1のデータ記録領域において
一定の制御信号出力部823が出力する制御信号を光学
移送台駆動部113に伝送する。
【0012】光学移送台駆動部113は、制御信号によ
り光学移送台103を駆動する。光ディスクの再生装置
は、第2のデータ記録領域でデータを記録又は再生する
場合、光ピックアップ102の光ビームが記録トラック
から外れない様にトラッキングアクチュエータ(光ピッ
クアップ102に含まれる。)及び光学移送台駆動部1
13を制御する。光ディスクの再生装置は、第1のデー
タ記録領域からデータを再生する場合、トラッキングア
クチュエータの動作を停止し、光学移送台駆動部113
に一定の制御信号を入力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来例の再生装置でB
CAからデータを再生した時、以下のような問題があっ
た。上記の様に従来例の再生装置は、BCAからデータ
を読み取る時トラッキング制御を動作させず、光学移送
台駆動部113に一定の制御信号を入力していた。その
ため、光学移送台が傾いていて重力により動き出した
り、光学移送台の駆動回路のオフセットが大きくて一定
の制御信号によりトラバースモータが動いてしまう場合
は、光学移送台が移動していき、光ピックアップの光ビ
ームがBCAから飛び出してしまうことが起きた。例え
ば光学移送台が傾いていて重力により光学移送台が移動
していく場合、その移動速度が大きくて、再生装置がB
CAデータを正しく読み出し終わる前に光ピックアップ
の光ビームがBCAを飛び出してしまう恐れもあった。
そのような場合、再生装置はBCAリード動作をリトラ
イする必要がある。
【0014】BCAリード動作のリトライ発生は、BC
Aリードの所要時間を増加させ、好ましくない。BCA
リード動作の失敗は、BCAリード動作そのものの信頼
性を確保する上からも(誤ったBCAデータを読むこと
を防止するためにも)、極力防止すべきものである。本
発明は、光学移送台が傾いていたり、光学移送台の駆動
回路のオフセットが大きい場合にも、それに影響されず
に正しく第1のデータ記録領域(BCA)から情報を読
み取る再生装置及び再生方法を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下の構成を有する。請求項1の発明は、
トラッキング制御用のグルーブ、ランド及びピットを有
していない環状の第1のデータ記録領域と、トラッキン
グ制御用のグルーブ、ランド又はピットを有する環状若
しくは螺旋状の第2のデータ記録領域と、を有するディ
スク状の記録媒体の再生装置であって、記録媒体からデ
ータを読み取る光ピックアップと、前記光ピックアップ
を移送する光学移送台と、前記光学移送台を駆動する光
学移送台駆動部と、前記光学移送台駆動部に制御信号を
出力して前記光学移送台駆動部を制御する光学移送台制
御部と、前記第2のデータ記録領域で前記光学移送台が
ほぼ動いていない時の前記制御信号である静止時制御信
号を記憶する記憶部と、を有し、前記第1のデータ記録
領域からデータを読み取る時は、前記光学移送台制御部
は、前記静止時制御信号と同一の制御信号を出力するこ
とを特徴とする再生装置である。
【0016】「光学移送台がほぼ動いていない時」は、
光学移送台が完全に静止している時と、第1のデータ記
録領域からデータを読み取るのに必要な程度に光学移送
台が静止している場合とを含む。例えば螺旋状の第2の
データ記録領域でデータを記録又は再生している時に
は、光学移送台はわずかに動いているが、その状態は第
1のデータ記録領域からデータを読み取る上で十分遅い
移動速度である。それ故、螺旋状の第2のデータ記録領
域でデータを記録又は再生している時は、「光学移送台
がほぼ動いていない時」に含まれる。
【0017】請求項2の発明は、前記第2のデータ記録
領域において前記光ピックアップのトラッキング制御を
行い、前記光ピックアップがオントラックした時におけ
る前記制御信号を前記静止時制御信号として前記記憶部
に記憶することを特徴とする請求項1に記載の再生装置
である。
【0018】請求項3の発明は、前記光ピックアップが
前記第2のデータ記録領域からアドレス情報を読み出
し、前記アドレス情報に含まれる半径方向の位置情報
が、所定の時間内に所定量よりも少ししか変化しなくな
った時における前記制御信号を前記静止時制御信号とし
て前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項1に記
載の再生装置である。
【0019】請求項4の発明は、前記記録媒体がDVD
メディアであり、前記第1のデータ記録領域がバースト
カッティングエリアであることを特徴とする請求項1か
ら請求項3のいずれかの請求項に記載の再生装置であ
る。
【0020】請求項5の発明は、トラッキング制御用の
グルーブ、ランド及びピットを有していない環状の第1
のデータ記録領域と、トラッキング制御用のグルーブ、
ランド又はピットを有する環状若しくは螺旋状の第2の
データ記録領域と、を有するディスク状の記録媒体を、
記録媒体からデータを読み取る光ピックアップと、前記
光ピックアップを移送する光学移送台と、前記光学移送
台を駆動する光学移送台駆動部と、前記光学移送台駆動
部に制御信号を出力して前記光学移送台駆動部を制御す
る光学移送台制御部と、を有する再生装置で再生する再
生方法であって、前記第2のデータ記録領域において、
前記光ピックアップを移送する光学移送台がほぼ動いて
いない時を検出し、その時の前記制御信号である静止時
制御信号を記憶する記憶ステップと、前記第1のデータ
記録領域において、前記静止時制御信号と同一の制御信
号を前記光学移送台制御部が出力し、前記光ピックアッ
プが前記記録媒体からデータを再生する再生ステップ
と、を有することを特徴とする再生方法である。
【0021】請求項6の発明は、前記記憶ステップにお
いて、前記第2のデータ記録領域において前記光ピック
アップのトラッキング制御を行い、前記光ピックアップ
がオントラックした時における前記制御信号を前記静止
時制御信号として記憶することを特徴とする請求項5に
記載の再生方法である。
【0022】請求項7の発明は、前記記憶ステップにお
いて、前記光ピックアップが前記第2のデータ記録領域
からアドレス情報を読み出し、前記アドレス情報に含ま
れる半径方向の位置情報が、所定の時間内に所定量より
も少ししか変化しなくなった時における前記制御信号を
前記静止時制御信号として記憶することを特徴とする請
求項5に記載の再生方法である。
【0023】請求項8の発明は、前記記録媒体がDVD
メディアであり、前記第1のデータ記録領域がバースト
カッティングエリアであることを特徴とする請求項5か
ら請求項7のいずれかの請求項に記載の再生方法であ
る。本発明は、光学移送台が傾いていたり、光学移送台
の駆動回路のオフセットが大きい場合にも、それに影響
されずに正しく第1のデータ記録領域(BCA)から情
報を読み取る再生装置及び再生方法を実現出来るという
作用を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施をするための最
良の形態を具体的に示した実施例について図面とともに
記載する。
【0025】《実施例1》以下、本発明の実施例1の光
ディスク再生装置について図面と共に説明する。図1に
本発明の実施例1の光ディスクの再生装置のブロック図
を示す。図1の光ディスク再生装置は光ディスク10
1、光ピックアップ102、光学移送台103、第1の
データリード部104、第2のデータリード部105、
アドレス情報リード部106、トラッキング誤差信号生
成器107、トラッキングアクチュエータ制御部10
8、光学移送台静止検出部109、静止時制御信号記憶
部110、平均化部111、光学移送台制御部112、
光学移送台駆動部(トラバースモータ)113、を有す
る。光学移送台制御部112はスイッチ121、制御信
号演算部122を有する。図1において、従来例(図
8)と同一のブロック(光ディスク101等)には同一
の符号を付している。同一のブロックの説明を省略す
る。
【0026】光学移送台静止検出部109はトラッキン
グ誤差信号を入力する。光学移送台静止検出部109
は、トラッキング誤差信号に基づいて、光ピックアップ
102が光ディスク101のトラックにオントラックし
ていると判断した場合は(光学移送台103がほぼ静止
していると判断た場合は)、光学移送台103がほぼ静
止していることを示す信号を、静止時制御信号記憶部1
10へ出力する。静止時制御信号記憶部110は、光学
移送台103がほぼ静止するときの制御信号演算部12
2の出力信号(制御信号)を記憶する。光学移送台静止
検出部109は、トラッキング誤差信号に代えて、平均
化部111の出力信号(トラッキング誤差信号の直流成
分)を入力しても良い。
【0027】スイッチ121は、第2のデータ記録領域
において制御信号演算部122が出力する制御信号(平
均化部111の出力信号(平均値)及び目標位置に基づ
いて演算した制御信号)を光学移送台駆動部113に伝
送し、第1のデータ記録領域において静止時制御信号記
憶部110が記憶する制御信号を光学移送台駆動部11
3に伝送する。光学移送台駆動部113は、制御信号に
より光学移送台103を駆動する。
【0028】光ディスクの再生装置は、第2のデータ記
録領域でデータを記録又は再生する場合、光ピックアッ
プ102の光ビームが記録トラックから外れない様にト
ラッキングアクチュエータ(光ピックアップ102に含
まれる。)及び光学移送台駆動部113を制御する。例
えば光学移送台103が傾いている場合、光学移送台制
御部112は、光学移送台103を動かそうとする重力
に対抗するトルクを光学移送台駆動部113に発生させ
る制御信号を出力する。例えば光学移送台103の駆動
回路のオフセットが大きい場合、光学移送台制御部11
2は、駆動回路のオフセットを打ち消す制御信号を出力
する。いずれの場合も光学移送台103は動かない。
【0029】光学移送台103が傾いている状態で、第
2のデータ記録領域でデータを記録又は再生する場合の
各部波形を図6、7に示す。図6は、光学移送台103
が傾いている場合のトラッキング誤差信号生成器107
の出力信号の波形変化の様子を示す。図6に示すように
トラッキング制御開始時には光ピックアップは重力によ
りトラッキング中心からずれており、トラッキング誤差
信号は大きな直流成分を有する。しかし再生装置がトラ
ッキング制御を行うことにより、トラッキング静定時に
はトラッキング誤差信号の直流成分は0になる。図7
は、光学移送台103が傾いている場合の光学移送台駆
動部113が出力する駆動電流の波形変化の様子を示
す。図7に示すようにトラッキング制御開始時には駆動
電流の直流成分は0であるが、トラッキング制御が行わ
れて光学移送台が静定時には、駆動電流は重力を打ち消
すだけの力を生じる直流成分を有する。
【0030】光ディスクの再生装置は、第1のデータ記
録領域(BCA)からデータを再生する場合、トラッキ
ングアクチュエータの動作を停止し、光学移送台駆動部
113に静止時制御信号記憶部110が記憶する制御信
号を入力する。第1のデータ記録領域ではトラッキング
制御がされないが、実施例において光学移送台駆動部1
13に入力される制御信号は、それまで光学移送台を静
止させていた適切な値(光学移送台103が傾いている
等のその時の条件を含んだ適切な値)である。従って、
光学移送台103は動かない。光ディスクの再生装置
は、光学移送台103が傾いている場合等においても、
BCAからBCAデータを読み取ることが出来る。
【0031】以上のように構成された本発明の再生装置
について、以下そのBCAデータの読み取り動作につい
て説明する。本実施例の再生装置はBCAデータを読み
取る際に、まずトラッキング制御動作を行い正しくトラ
ッキングできるときの制御信号(静止時制御信号と呼
ぶ)の値を静止時制御信号記憶部に記憶する。その後光
ピックアップ102の光スポットがBCAに来るように
光学移送台駆動部113に適当な制御信号を送る。光ス
ポットがBCAに来たら、静止時制御信号記憶部に記憶
されている制御信号を光学移送台駆動部113に送り、
光学移送台103を制御する。
【0032】まず、トラッキング動作を行い静止時制御
信号を記憶する動作について説明する。スイッチ121
は、制御信号演算部122が出力する制御信号を光学移
送台駆動部113へ入力する側に選択されている。光デ
ィスクを再生装置にロードすると、従来は再生装置は直
ぐにBCAデータを読み込んだ。本発明の再生装置は、
最初に光ピックアップを第2のデータ記録領域内の任意
の目標位置(例えばBCAに隣接する、第2のデータ記
録領域の最内周のトラック)にアクセスさせる。制御信
号演算部122は、光ピックアップ102の光スポット
が光ディスク101の目標のユーザデータ領域にくるよ
うに制御信号を光学移送台駆動部113に出力する。光
学移送台駆動部113は、制御信号演算部122から出
力される制御信号に従い光学移送台103を駆動する。
光ピックアップ102の光スポットが光ディスク101
の目標のユーザデータ領域にくる。
【0033】光ピックアップ102は、光検出器(左右
のサイドビームの反射光を検出する。)の検出信号をト
ラッキング誤差信号生成器107に出力する。トラッキ
ング誤差信号生成器107は、光ピックアップ102か
ら光検出器の左右の出力信号を入力すると、その左右の
信号の差分からトラッキング誤差を計算し、トラッキン
グ誤差の大きさを示すトラッキング誤差信号をトラッキ
ングアクチュエータ制御部108、光学移送台静止検出
部109、平均化部111へ出力する。光学移送台静止
検出部109はトラッキング誤差信号を入力し、トラッ
キング誤差信号から、光ピックアップ102が光ディス
ク101のトラックにオントラックしていると判断した
場合は(光学移送台103が静止していると判断た場合
は)、光学移送台103が静止していることを示す信号
を、静止時制御信号記憶部110へ出力する。静止時制
御信号記憶部110は、光学移送台103が静止してい
ることを示す信号を入力すると、制御信号演算部122
の出力信号である制御信号を記憶する。
【0034】次にBCAデータを読む動作について説明
する。まず、制御信号演算部122は光ピックアップ1
02の光スポットを光ディスク101のBCAデータ領
域に移動させる制御信号を演算し、光学移送台駆動部1
13に出力する。光学移送台駆動部113は、制御信号
演算部122が出力する制御信号に従い、光学移送台1
03を制御する。これにより、光スポットは光ディスク
101のBCAデータ領域にくる。光スポットが、光デ
ィスク101のBCAデータ領域に来るとスイッチ12
1を切り替え、静止時制御信号記憶部110に記憶され
ている制御信号を光学移送台駆動部113に出力する。
光学移送台駆動部113は、静止時制御信号記憶部11
0に記憶されている制御信号で光学移送台103を制御
する。これにより、光スポットは光ディスク101のB
CAデータ領域に安定して保持され、BCAデータを安
定して読むことができる。
【0035】図2に、本実施例の再生装置の制御方法の
フローチャートを示す。本実施例の再生装置の制御方法
は、ステップ201及びステップ202を有する。ステ
ップ201にて、第2のデータ領域でトラッキング制御
を行い、光ピックアップがオントラックしたときの制御
信号を静止時制御信号として記憶する。ステップ202
にて、第1のデータ記録領域で、静止時制御信号と同一
の制御信号で、光学移送台を制御しデータを再生する。
【0036】《実施例2》以下、本発明の実施例2の光
ディスク再生装置について図面と共に説明する。図3に
本発明の実施例2の光ディスク再生装置のブロック図を
示す。図3の光ディスク再生装置は光ディスク101、
光ピックアップ102、光学移送台103、第1のデー
タリード部104、第2のデータリード部105、アド
レス情報リード部106、トラッキング誤差信号生成器
107、トラッキングアクチュエータ制御部108、光
学移送台静止検出部309、静止時制御信号記憶部11
0、平均化部111、光学移送台制御部112、光学移
送台駆動部(トラバースモータ)113、を有する。実
施例1と同一のブロックには同一の符号を付している。
同一のブロックについての説明は省略又は簡略化する。
光学移送台制御部112はスイッチ121、制御信号演
算部122を有する。
【0037】アドレス情報リード部106は、光ピック
アップ102のトラッキング誤差信号検出用の反射光を
入力し、アドレス情報を再生し、光学移送台静止検出部
309、制御信号演算部122へ出力する。第2のデー
タ記録領域(ユーザデータ領域)において、トラッキン
グ誤差信号生成器107は、光ピックアップ102の光
検出器(光ピックアップ102の左右のサイドビームの
反射光を検出する。)の出力信号を入力し、その差分か
ら、トラッキング誤差を計算し、トラッキング誤差信号
をトラッキングアクチュエータ制御部108、平均化部
111へ出力する。光学移送台静止検出部309は、ア
ドレス情報リード部106からアドレス情報を読み取
り、アドレス情報に含まれる半径方向の位置情報が、所
定の時間内に所定量よりも少ししか変化しなかったとき
は、光学移送台103が静止していると判断して、光学
移送台103が静止していることを示す信号を、静止時
制御信号記憶部110へ出力する。アドレス情報に含ま
れる半径方向の位置情報が、所定の時間内に所定量より
も少ししか変化しなかったか否かを判断する閾値は、光
ピックアップがBCAからデータを読み出すことが出来
る時間及び位置変化量の限度である(通常その限度にあ
る程度の余裕量を加算した値を閾値に設定する。)それ
以外の構成要素の果たす役割は、実施例1と同様である
のでそれらの説明は省略する。
【0038】以上のように構成された本発明の再生装置
の光ディスクについて、以下そのBCAデータの読み取
り動作について説明する。本実施例の再生装置はBCA
データを読み取る前に、まずユーザデータ領域に記録さ
れているアドレス情報を読み取り、アドレス情報に含ま
れている半径方向の位置情報が、所定の時間内に所定量
よりも少ししか変化しなくなったときの制御信号を静止
時制御信号記憶部に記憶する。その後光ピックアップ1
02の光スポットがBCAに来るように光学移送台に適
当な制御信号を送る。光スポットがBCAに来たら、静
止時制御信号記憶部に記憶されている制御信号を光学移
送台駆動部に送り、光学移送台制御する。
【0039】まず、トラッキング動作を行い静止時制御
信号を記憶する動作について説明する。始めにスイッチ
121は、制御信号演算部122が出力する制御信号を
光学移送台駆動部113へ入力する側に選択されてい
る。光ディスクを再生装置にロードすると、本発明の再
生装置は、最初に光ピックアップを第2のデータ記録領
域内の任意の目標位置(例えばBCAに隣接する、第2
のデータ記録領域の最内周のトラック)にアクセスさせ
る。制御信号演算部122は、光ピックアップ102の
光スポットが光ディスク101の目標のユーザデータ領
域にくるような制御信号を光学移送台駆動部113に出
力する。光学移送台駆動部113は、制御信号演算部1
22から出力される制御信号に従い光学移送台103を
制御する。これにより光ピックアップ102の光スポッ
トが光ディスク101の目標のユーザデータ領域にく
る。
【0040】光ピックアップ102は、光検出器(光ピ
ックアップ102の左右のサイドビームの反射光を検出
する。)の検出信号を、アドレス情報リード部106へ
出力する。アドレス情報リード部は、光検出器の検出信
号を入力し、入力した信号からアドレス情報を読み取
り、光学移送台静止検出部309へ出力する。光学移送
台静止検出部309は、アドレス情報リード部106か
らアドレス情報を読み取り、アドレス情報に含まれる半
径方向の位置情報が、所定の時間内に所定量よりも少し
しか変化しなかったときは、光学移送台103が静止し
ていると判断して、光学移送台103が静止しているこ
とを示す信号を、静止時制御信号記憶部110へ出力す
る。静止時制御信号記憶部110はその時の制御信号の
値を静止時制御信号として記憶する。それ以降の動作は
実施例1の場合度同じであるので説明を省略する。
【0041】図4に、本実施例の再生装置の制御方法の
フローチャートを示す。ステップ401にて、第2のデ
ータ記録領域でアドレス情報を読み出し、所定時間内の
半径方向の位置情報の変化が閾値内に収まった時の制御
信号を静止時制御信号として記憶する。ステップ402
にて、第1のデータ記録領域で静止時制御信号と同一の
制御信号で光学移送台を制御し、データを再生する。
【0042】
【発明の効果】本発明の再生装置及び再生方法において
は、BCAデータを読み取る動作をする前に、光学移送
台を静止させることができる制御信号を調べ、それを記
憶しておく。BCA読み取り動作の際には、記憶してお
いた制御信号で光学移送台を制御する。光学移送台が静
止しているか否かを判定する一つの方法としては、ユー
ザデータ領域を読み取り、トラッキング制御動作をす
る。光ピックアップがオントラックし、正しくトラッキ
ングできたときに光学移送台が静止していると判断す
る。光学移送台が静止しているか否かを判定する他の方
法としては、ユーザデータ領域のアドレス情報を読み取
り、アドレス情報に含まれる半径方向の位置情報が、所
定の時間内に所定量よりも少ししか変化しなかったとき
に、光学移送台が静止していると判断する。
【0043】本発明によれば、光学移送台の駆動回路の
オフセットが大きいときや、光学移送台が傾いていると
きでも光ピックアップの光ビームがBCAから外れるこ
となく、BCAデータを安定して読むことができ、BC
Aリード動作のリトライの必要がほとんどない再生装置
及び再生方法を実現出来るという有利な効果が得られ
る。これにより、BCAリードの所要時間の増大を防止
し、信頼性の高いBCAリード動作を行うことができる
という有利な効果が得られる。また、DVD−R、DV
D−RWの規格において、BCAの幅が、DVD−RO
MのBCAの幅に比べて狭くすることが決定しており、
本発明の有用性は更に高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の再生装置のブロック図
【図2】本発明の実施例1の再生装置における再生方法
のフローチャート
【図3】本発明の実施例2の再生装置のブロック図
【図4】本発明の実施例2の再生装置における再生方法
のフローチャート
【図5】光ディスクのデータ記録の様子を示す図
【図6】光学移送台103が傾いている場合のトラッキ
ング誤差信号の変化を示す図
【図7】光学移送台103が傾いている場合の光学移送
台駆動電流の変化を示す図
【図8】従来例の再生装置のブロック図
【符号の説明】
101 光ディスク 102 光ピックアップ 103 光学移送台 104 第1のデータリード部 105 愛2のデータリード部 106 アドレス情報リード部 107 トラッキング誤差信号生成器 108 トラッキングアクチュエータ制御部 109、309 光学移送台静止検出部 110 静止時制御信号記憶部 111 平均化部 122 制御信号演算部 121 スイッチ 113 光学移送台駆動部(トラバースモータ)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラッキング制御用のグルーブ、ランド
    及びピットを有していない環状の第1のデータ記録領域
    と、トラッキング制御用のグルーブ、ランド又はピット
    を有する環状若しくは螺旋状の第2のデータ記録領域
    と、を有するディスク状の記録媒体の再生装置であっ
    て、 記録媒体からデータを読み取る光ピックアップと、 前記光ピックアップを移送する光学移送台と、 前記光学移送台を駆動する光学移送台駆動部と、 前記光学移送台駆動部に制御信号を出力して前記光学移
    送台駆動部を制御する光学移送台制御部と、 前記第2のデータ記録領域で前記光学移送台がほぼ動い
    ていない時の前記制御信号である静止時制御信号を記憶
    する記憶部と、 を有し、 前記第1のデータ記録領域からデータを読み取る時は、
    前記光学移送台制御部は、前記静止時制御信号と同一の
    制御信号を出力することを特徴とする再生装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のデータ記録領域において前記
    光ピックアップのトラッキング制御を行い、前記光ピッ
    クアップがオントラックした時における前記制御信号を
    前記静止時制御信号として前記記憶部に記憶することを
    特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 【請求項3】 前記光ピックアップが前記第2のデータ
    記録領域からアドレス情報を読み出し、前記アドレス情
    報に含まれる半径方向の位置情報が、所定の時間内に所
    定量よりも少ししか変化しなくなった時における前記制
    御信号を前記静止時制御信号として前記記憶部に記憶す
    ることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体がDVDメディアであり、
    前記第1のデータ記録領域がバーストカッティングエリ
    アであることを特徴とする請求項1から請求項3のいず
    れかの請求項に記載の再生装置。
  5. 【請求項5】 トラッキング制御用のグルーブ、ランド
    及びピットを有していない環状の第1のデータ記録領域
    と、トラッキング制御用のグルーブ、ランド又はピット
    を有する環状若しくは螺旋状の第2のデータ記録領域
    と、を有するディスク状の記録媒体を、 記録媒体からデータを読み取る光ピックアップと、前記
    光ピックアップを移送する光学移送台と、前記光学移送
    台を駆動する光学移送台駆動部と、前記光学移送台駆動
    部に制御信号を出力して前記光学移送台駆動部を制御す
    る光学移送台制御部と、を有する再生装置で再生する再
    生方法であって、 前記第2のデータ記録領域において、前記光ピックアッ
    プを移送する光学移送台がほぼ動いていない時を検出
    し、その時の前記制御信号である静止時制御信号を記憶
    する記憶ステップと、 前記第1のデータ記録領域において、前記静止時制御信
    号と同一の制御信号を前記光学移送台制御部が出力し、
    前記光ピックアップが前記記録媒体からデータを再生す
    る再生ステップと、 を有することを特徴とする再生方法。
  6. 【請求項6】 前記記憶ステップにおいて、前記第2の
    データ記録領域において前記光ピックアップのトラッキ
    ング制御を行い、前記光ピックアップがオントラックし
    た時における前記制御信号を前記静止時制御信号として
    記憶することを特徴とする請求項5に記載の再生方法。
  7. 【請求項7】 前記記憶ステップにおいて、前記光ピッ
    クアップが前記第2のデータ記録領域からアドレス情報
    を読み出し、前記アドレス情報に含まれる半径方向の位
    置情報が、所定の時間内に所定量よりも少ししか変化し
    なくなった時における前記制御信号を前記静止時制御信
    号として記憶することを特徴とする請求項5に記載の再
    生方法。
  8. 【請求項8】 前記記録媒体がDVDメディアであり、
    前記第1のデータ記録領域がバーストカッティングエリ
    アであることを特徴とする請求項5から請求項7のいず
    れかの請求項に記載の再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007102984A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Pioneer Electronic Corp 光ディスク

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