JP2003330165A - 着色感光性樹脂組成物及びカラーフィルター - Google Patents

着色感光性樹脂組成物及びカラーフィルター

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JP2003330165A JP2002136840A JP2002136840A JP2003330165A JP 2003330165 A JP2003330165 A JP 2003330165A JP 2002136840 A JP2002136840 A JP 2002136840A JP 2002136840 A JP2002136840 A JP 2002136840A JP 2003330165 A JP2003330165 A JP 2003330165A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着色感光性樹脂組成物中に含まれる顔料粒径が
小さく、高い透過率を有する着色感光性樹脂組成物を提
供すること。 【解決手段】少なくとも顔料分散物、バインダー、重合
性モノマーおよび重合開始剤を含む着色感光性樹脂組成
物において、前記顔料分散物が、少なくとも有機顔料、
顔料分散剤および有機溶剤を含み、該有機溶剤分子の少
なくとも一部がアミド構造を有し、前記有機溶剤の沸点
が230℃以下であることを特徴とする着色感光性樹脂
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成
物、特にカラーフィルターに使用される着色感光性樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】着色感光性樹脂組成物を用いて作製され
るカラーフィルターは、高いコントラストが要求されて
いる。このようなカラーフィルターを作製するために
は、着色感光性樹脂組成物中に含まれる顔料の微粒子化
が必要とされている。このような顔料は、顔料分散物と
して調整された後に、これと、他の着色性樹脂組成物の
構成成分と、を混合することにより着色感光性樹脂組成
物中に添加されるのが一般的である。
【0003】従来、前記顔料分散物に使用される有機溶
剤としては、前記着色感光性樹脂組成物中に含まれるバ
インダーや重合開始剤等に対して溶解性の高いもの、あ
るいは、前記着色感光性樹脂組成物を基板あるいは仮支
持体上に塗布した際に、塗布性、蒸発性にの優れたもの
が選ばれている。このような溶剤として、エステル系、
ケトン系の溶剤が多く用いられていた。しかし、これら
の溶剤は、顔料分散物に添加される顔料分散剤の溶解性
が悪いものが多く、顔料の微粒子化を進める上で必ずし
も有効な溶剤ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、着
色感光性樹脂組成物中に含まれる顔料粒径が小さく、高
い透過率を有する着色感光性樹脂組成物を提供すること
を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下の本発明
により達成される。すなわち、本発明は、 <1> 少なくとも顔料分散物、バインダー、重合性モ
ノマーおよび重合開始剤を含む着色感光性樹脂組成物に
おいて、前記顔料分散物が、少なくとも有機顔料、顔料
分散剤および有機溶剤を含み、該有機溶剤分子の少なく
とも一部がアミド構造を有し、前記有機溶剤の沸点が2
30℃以下であることを特徴とする着色感光性樹脂組成
物である。
【0006】<2> 前記顔料分散剤が、前記有機溶剤
に3重量%以上溶解することを特徴とする<1>に記載
の着色感光性樹脂組成物である。
【0007】<3> 前記顔料分散剤が、顔料誘導体で
あることを特徴とする<1>または<2>に記載の着色
感光性樹脂組成物である。
【0008】<4> 前記顔料分散剤が、顔料誘導体で
あり、且つ、その分子内にベンスイミダゾロン構造を有
することを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1つに
記載の着色感光性樹脂組成物である。
【0009】<5> 仮支持体上に、<1>〜<4>の
いずれか1つに記載の前記着色感光性樹脂組成物からな
る着色感光性樹脂層が少なくとも形成された転写シート
を用いて、前記着色感光性樹脂層を、基板上に転写し、
パターン露光、現像することにより作製されたことを特
徴とするカラーフィルターである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、少なくとも顔料分散
物、バインダー、重合性モノマーおよび重合開始剤を含
む着色感光性樹脂組成物において、前記顔料分散物が、
少なくとも有機顔料、顔料分散剤および有機溶剤を含
み、該有機溶剤分子の少なくとも一部がアミド構造を有
し、前記有機溶剤の沸点が230℃以下であることを特
徴とする。
【0011】本発明の着色感光性樹脂組成物は上記した
ような構成を有するために、着色感光性樹脂組成物中に
含まれる顔料の粒径が小さく、このため、高い透過率を
有する着色感光性樹脂組成物を提供することができる。
【0012】また、前記有機溶剤分子の少なくとも一部
がアミド構造を有するために、エステル、ケトン類に対
して溶解度の低い顔料分散剤でも高い溶解度を得ること
ができる。特に、顔料誘導体のような難溶性の顔料分散
剤でも高い溶解度を得ることができる。
【0013】さらに、前記有機溶剤の沸点が230℃以
下であるために、基板上に塗布乾燥することにより形成
された前記着色感光性樹脂組成物からなる層(以下、
「着色感光性樹脂層」と略す)からカラーフィルターを
形成した後の工程において実施される熱処理において、
着色感光性樹脂層中に含まれる有機溶剤を十分に揮発さ
せることができる。沸点が230℃以上である場合に
は、従来の熱処理温度では有機溶剤を十分に揮発させる
ことができなかったり、あるいは、有機溶剤を揮発させ
るために熱処理温度を上げることにより、着色感光性樹
脂層に含まれるバインダーの着色により透過率が低下す
る場合がある。
【0014】《着色感光性樹脂組成物》以下に本発明の
着色感光性樹脂組成物の基本構成成分、すなわち、重合
性モノマー、重合開始剤、バインダーおよび顔料分散物
と、これら以外のその他の成分について順次説明する。
【0015】(重合性モノマー)本発明に用いられる重
合性モノマーとしては公知の重合性モノマーであれば特
に限定されないが、エチレン性不飽和二重結合を有し、
光の照射によって付加重合するモノマーであることが好
ましい。そのようなモノマーとしては、分子中に少なく
とも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、
沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができ
る。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートおよびフェノキシエチル(メタ)アク
リレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレ
ート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシ
プロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能ア
ルコールにエチレンオキシドにプロピレンオキシドを付
加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能ア
クリレートや多官能メタクリレートを挙げることができ
る。
【0016】さらに特公昭48−41708号公報、特
公昭50−6034号公報および特開昭51−3719
3号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特
開昭48−64183号公報、特公昭49−43191
号公報および特公昭52−30490号公報に記載され
ているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と
(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリ
レート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙
げることができる。これらの中で、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。これらモノマ
ーは、単独でも、二種類以上を混合して用いても良い。
【0017】重合性モノマーの着色感光性樹脂組成物の
全固形分に対する含有量は5〜70質量%が一般的であ
り、10〜50質量%が好ましい。
【0018】(バインダー)本発明に用いられるバイン
ダーに関しては特に制限はなく、通常の膜形成性のポリ
マーを用いることができる。ただし、本発明でバインダ
ーとして有利に用いられるのは、側鎖にカルボン酸基や
カルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーである。
その例としては、特開昭59−44615号公報、特公
昭54−34327号公報、特公昭58−12577号
公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−5
3836号公報、および特開昭59−71048号公報
に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリ
ル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合
体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共
重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸
基を有するセルロース誘導体も挙げることができる。こ
の他に水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加し
たものも好ましく使用することができる。特に、米国特
許第4139391号明細書に記載のベンジル(メタ)
アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジ
ル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモ
ノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これら
の極性基を有するバインダーポリマーは、単独で用いて
もよく、あるいは通常の膜形成性のポリマーと併用する
組成物の状態で使用してもよい。
【0019】(重合開始剤)重合開始剤としては、用い
る重合性モノマーに応じて適切なものを選択することが
できるが、光重合開始剤を用いることが望ましく、この
ような光重合開始剤としては、米国特許第236766
0号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル
化合物、米国特許第2448828号明細書に記載され
ているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722
512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香
族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細
書および同第2951758号明細書に記載の多核キノ
ン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載の
トリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの
組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾ
チアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化
合物との組合せ、米国特許第4239850号明細書に
記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合
物、米国特許第4212976号明細書に記載されてい
るトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げるこ
とができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、
トリハロメチルオキサジアゾールおよびトリアリールイ
ミダゾール二量体が好ましい。着色感光性樹脂組成物の
全固形分に対する光重合開始剤の含有量は、0.5〜2
0質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
【0020】(顔料分散物)本発明に用いられる顔料分
散物(以下、「顔料分散液」と称す場合がある)は、少
なくとも有機顔料、顔料分散剤および有機溶剤を含み、
該有機溶剤分子の少なくとも一部がアミド構造を有し、
前記有機溶剤の沸点が230℃以下であれば特に限定さ
れない。なお、顔料分散液中に含まれる前記有機溶剤の
含有量は10質量%以下であることが好ましい。
【0021】本発明において、前記有機顔料は、上記し
たような顔料分散液中に分散させた分散液として使用さ
れる。この分散液は、以下の方法によって調製すること
ができる。 1)有機顔料と顔料分散剤とを予め混合して得られる組
成物を、有機溶剤(またはビヒクル)に添加して分散さ
せる方法、 2)有機溶剤(またはビヒクル)に、有機顔料と顔料分
散剤を別々に添加して分散させる方法、 3)有機顔料と顔料分散剤とを予め別々に有機溶剤(ま
たはビヒクル)に分散し、得られた分散体を混合する方
法(この場合、顔料分散剤を有機溶剤のみで分散しても
よい。)、 4)有機溶剤(またはビヒクル)に、有機顔料を分散し
た後、得られた分散体に顔料分散剤を添加する方法であ
る。
【0022】上記ビビクルとは、塗料が液体状態にある
ときに顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状で
あって上記有機顔料と結合して塗膜を固める部分(バイ
ンダー)とこれを溶解希釈する成分(上記有機溶剤)と
を含む。
【0023】上記有機顔料を分散させる際に使用する分
散機としては、特に制限はなく、例えば、ニーダー、ロ
ールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、
ホモミキサー、サンドミル、等の公知の分散機が挙げら
れる。
【0024】−有機顔料− 前記有機顔料としては公知の有機顔料であれば如何なる
ものを用いてもよいが、上記したような顔料分散液中に
分散し易いものが好ましく、具体例としては、C.I.
PR254、C.I.PR177、C.I.PR22
4、C.I.PG36、C.I.PB15:6、C.
I.PB60、C.I.PG7、C.I.PY138、
C.I.PY139、C.I.PY150、C.I.P
Y128、C.I.PY185、等を挙げることが出来
る。着色感光性樹脂組成物中の有機顔料の含有量は、3
〜60質量%であることが好ましい。より好ましくは5
〜50質量%である。
【0025】−顔料分散剤− 前記顔料分散剤としては、上記したような有機顔料を、
顔料分散液中に均一に分散させることができるものであ
れば特に限定されず、公知のものを用いることができる
が、前記有機溶剤に3重量%以上溶解するものが好まし
く、5重量%以上溶解するものがより好ましい。有機溶
剤に対する溶解量が3重量%よりも小さい場合には、顔
料を微細化して均一に分散させることが困難になる場合
がある。
【0026】このような顔料分散剤としては、大別して
ポリマー系分散剤と低分子化合物分散剤とを挙げること
ができ、前記ポリマー系分散剤としては、ポリアクリル
酸塩、マレイン酸ナトリウムオレフィン共重合体、末端
カルボキシル基含有ポリエステル(特公昭54−340
09号公報)、テトラキス(2−ヒドロキシアルキル)
エチレンジアミンを出発物質とする酸性基及び/又は塩
基性基を有するポリエステル(特開平2−245231
号公報)、マクロモノマー(末端にエチレン性不飽和基
を有するオリゴマー)、水酸基を有するモノマー、カル
ボキシ基含有モノマー及びこれら以外のモノマーの4種
からなる共重合体(特開平8−259876号公報)等
が挙げられる。また、前記低分子化合物分散剤として
は、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン、アルキルジアミン、アルカノールアミン
誘導体(米国特許第3536510号)等を挙げること
ができる。
【0027】顔料分散剤としては、上記したようなもの
を用いることができるが、顔料の分散性をより向上させ
るためには前記顔料分散剤が、顔料誘導体であることが
好ましい。このような顔料分散剤は、顔料と分散剤との
機能を兼有するために、顔料分散物中により安定して顔
料を分散させることができる。前記顔料分散剤としては
公知のものを用いることができるが、例えば、特公平5
−72943号公報、特開平8−48890号公報等に
記載されているような顔料母核を導入した分散剤を用い
ることができる。
【0028】さらに、本発明に用いられる顔料分散剤
は、顔料誘導体であり、且つ、その分子内にベンズイミ
ダゾロン構造を有するものであることがより好ましい。
ベンズイミダゾロン構造を分子内に有する顔料誘導体
は、顔料への吸着性が良好であり、顔料分散剤としてよ
り優れている。このような顔料分散剤としては公知のも
のを用いることができるが、例えば、特開2000−2
39554号公報、特開2001−172520号公報
等に記載されているような公知のものを用いることがで
きる。具体例としては、下記に示す化合物1を一例とし
て挙げることができる。
【0029】
【化1】
【0030】−有機溶剤− 前記有機溶剤としては、既述したように、少なくともア
ミド構造を有し、且つ、沸点が230℃以下であれば特
に限定されないが、前記沸点は210℃以下であること
がより好ましい。このような有機溶剤としては、N,N
−ジメチルアセトアミド(DMAC、沸点:165.5
℃)、N−メチルピロリドン(NMP、沸点:202
℃)、N,N−ジメルフォルムアミド(DMF、沸点:
153℃)、N,N−ジエチルフォルムアミド(沸点:
177〜180℃)、N,N−ジメチルプロピオンアミ
ド(沸点:174〜176℃)、N−メチルアセトアミ
ド(沸点:204〜206℃)、N−メチルホルムアミ
ド(沸点:180〜185℃)、N,N,N’,N’−
テトラメチル尿素(沸点:177.5℃)等が挙げられ
る。
【0031】(その他の添加剤)着色感光性樹脂組成物
は、上記成分の他に、更に熱重合防止剤を含むことが好
ましい。熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、
p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキ
ノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズ
イミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
【0032】着色感光性樹脂組成物には必要に応じて公
知の添加剤、例えば可塑剤、界面活性剤、密着促進剤、
紫外線吸収剤、溶剤等を添加することができる。
【0033】着色感光性樹脂組成物は、上記の各固形成
分を溶剤に溶解させた塗布液として準備し、これを仮支
持体や基板等の表面に着色感光性樹脂組成物層を形成す
るために利用する。
【0034】(溶剤)着色感光性樹脂組成物の調製に使
用される溶剤の例としては、メチルエチルケトン、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノ
ン、シクロヘキサノール、乳酸エチル、乳酸メチル、カ
プロラクタム等を挙げることができる。
【0035】《着色感光性樹脂層の形成》本発明の着色
感光性樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルター
は、基板表面に形成された着色感光性樹脂組成物からな
る層(以下、「着色感光性樹脂層」と略す)を形成する
工程等を経て作製される。この際、基板表面に本発明の
着色感光性樹脂組成物を用いて着色感光性樹脂層を形成
する方法としては、前記着色感光性樹脂組成物を公知の
方法で基板の表面に塗布乾燥する方法等が挙げられる。
しかしながら、以下に説明するように、一旦、着色感光
性樹脂組成物を仮支持体上に塗布乾燥することにより着
色感光性樹脂層を形成した転写シートを作製し、この転
写シートを用いて、基板の表面に前記着色感光性樹脂層
を転写する方法が好ましい。
【0036】−転写シート(感光性転写材料)− 前記転写シートとしては、仮支持体上に少なくとも着色
感光性樹脂層が設けられたものであれば特に限定され
ず、仮支持体上に着色感光性樹脂層のみが設けられた構
成や、少なくとも着色感光性樹脂層を含む2層以上から
なる多層膜を設けたものであってもよい。
【0037】仮支持体上への着色感光性樹脂層の形成
は、着色感光性樹脂組成物を、例えば、スピナ、ホワイ
ラ、ローラーコータ、カーテンコータ、ナイフコータ、
ワイヤーバーコータ、エクストルーダ等の塗布機を用い
て塗布することにより塗布層を形成し、この塗布層を乾
燥することにより着色感光性樹脂層を得ることができ
る。
【0038】上記転写シートは、仮支持体上に本発明の
着色感光性樹脂組成物を用いて着色感光性樹脂層を形成
することで、硬化後に高い耐熱性、硬度、耐溶剤性を有
し、さらに、転写性に優れる。
【0039】転写シートとしては、その感光性樹脂材料
として上記の着色感光性樹脂組成物を用いること以外
は、公知の転写シートと基本的には同一の構成を有する
ように構成することができる。公知の転写シートの構成
の例は、特開平5−173320号公報に記載がある。
転写シートの最も単純な構成は、柔軟なプラスチックフ
ィルムなどからなるシート状の仮支持体の上に、着色感
光性樹脂組成物からなる薄層が形成された構成である
が、前記仮支持体と着色感光性樹脂組成物層との間に、
それらの間の剥離を容易にする層、着色感光性樹脂組成
物層のクッションとなる層などのような下塗層や中間層
を任意に設けることができる。好ましい構成の例として
は、仮支持体の上に、アルカリ水溶液に可溶な熱可塑性
樹脂層、中間層、そして着色感光性樹脂層が形成された
構成を挙げることができる。なお、前記着色感光性樹脂
層の上には、必要に応じて保護フィルムが積層されても
よい。
【0040】(仮支持体)上記仮支持体としては、可撓
性を有し、加圧もしくは加圧及び加熱下においても著し
い変形、収縮もしくは伸びを生じないものであることが
好ましい。そのような仮支持体の例としては、ポリエチ
レンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルローズフィ
ルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィル
ムを挙げることができる。2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルムが特に好ましい。
【0041】(中間層)上記中間層は、着色感光性樹脂
層を基板に密着した後で、仮支持体を剥離し、パターン
露光するに際し、着色感光性樹脂層中での光硬化反応を
阻害する空気中からの酸素の拡散を防止するためと、3
つの層を積層する場合に熱可塑性樹脂層と着色感光性樹
脂層が混じり合わないようにするためのバリアー層とし
て設けられる。そのため、着色感光性樹脂層からは機械
的に剥離できないようにし、かつ酸素の遮断能が高いこ
とが好ましい。
【0042】このような中間層はポリマーの溶液を仮支
持体上に直接、または熱可塑性樹脂層を介して塗布する
ことにより形成される。中間層に用いる好適なポリマー
として、特公昭46─32714号および特公昭564
0824号の各公報に記載されているポリビニルエ−テ
ル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロ
ースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボ
キシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、
各種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、
ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉およ
びその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイ
ン酸の共重合体、およびマレイネート樹脂、さらにこれ
らの2種以上の組合せがあげられる。特に好ましいの
は、ポリビニルアルコールとポリビニルピリドンの組合
せであり、ポリビニルアルコールは鹸化率が80%以上
であるものが好ましい。
【0043】ポリビニルピロリドン等のポリマーの含有
量は中間層固形分の1質量%〜75質量%が好ましく、
より好ましくは1質量%〜60質量%、さらに好ましく
は10質量%〜50質量%である。1質量%未満では着
色感光性樹脂層との十分な密着が得られず、75質量%
を超えると、酸素遮断能が低下する。中間層の厚みは非
常に薄く、約0.1〜5μm、特に0.2〜μmであ
る。中間層の厚みが0・1μm未満の場合、中間層にお
ける酸素の透過性が高すぎ、5μmを超えると、現像時
または中間層除去時に時間が掛かり過ぎる。
【0044】(熱可塑性樹脂層)熱可塑性樹脂層を構成
する樹脂は、実質的な軟化点が80℃以下であることが
好ましい。軟化点が80℃以下のアルカリ可溶性の熱可
塑性樹脂としては、エチレンとアクリル酸エステルとの
共重合体の鹸化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エス
テルとの共重合体の鹸化物、ビニルトルエンと(メタ)
アクリル酸エステルとの共重合体の鹸化物、ポリ(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと
酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステルとの共重合
体の鹸化物等からすくなくとも1つ選ばれるのが好まし
いが、さらに「プラスチック性能便覧」(日本プラスチ
ック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編
著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)に
よる軟化点が約80℃以下の有機高分子のうち、アルカ
リ水溶液に可溶なものを使用することが出来る。また軟
化点が80℃を超える有機高分子物質においてもその有
機高分子物質中に該高分子物質と相溶性のある各種の可
塑剤を添加して実質的な軟化点を80℃以下に下げるこ
とも可能である。
【0045】また、これらの有機高分子物質中に仮支持
体との接着力を調節するために、実質的な軟化点が80
℃を超えない範囲で各種のポリマーや過冷却物質、密着
改良剤あるいは界面活性剤、離型剤等を加えることが可
能である。好ましい可塑剤の具体例としては、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチ
ルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレ
ート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニ
ルフォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェー
トを挙げることができる。熱可塑性樹脂層の厚みは6μ
m以上が好ましい。この理由としては熱可塑性樹脂層の
厚みが6μm未満であると1μm以上の下地の凹凸を完
全に吸収することが出来ず、転写時に下地との間に気泡
を生じやすくなるためである。また上限については、現
像性、製造適性から100μm以下、好ましくは50μ
m以下である。
【0046】(着色感光性樹脂層)着色感光性樹脂層
は、該着色感光性樹脂層を基板に転写するときの温度
(T℃)において、動的粘性率(η’)が一定の範囲にあ
ることが望ましい。通常の着色感光性樹脂層を基板に転
写する温度は、30℃<T<200℃であり、好ましく
は50℃<T<160℃である。このような転写時の温
度において、カラーフィルター用着色組成物の動的粘性
率(η’)は、4×102<η’<1×106 (ポイ
ズ)が好ましく、より好ましくは5×102<η’<2
×106 (ポイズ)である。動的粘性率(η’)が4×
102(ポイズ)よりも小さいと、着色感光性樹脂層を
基板に転写する際に、該着色感光性樹脂組成物が流動し
やすくなり、所定の厚みの着色感光性樹脂層を形成する
ことが困難となる。一方、動的粘性率(η’)が5×1
2(ポイズ)よりも大きいと、転写フィルムを用いて
着色感光性樹脂層を基板に転写に転写する際に、着色感
光性樹脂層の流動性が極めて低くなり下層との層間に空
隙が発生しやするなる。
【0047】公知の光重合性組成物を用いた本発明に係
わる着色感光性樹脂層の大部分はこの性質(動的粘性
率)を有するが、前記着色感光性樹脂層に、熱可塑性結
合剤の添加あるいは相溶性の可塑剤を添加することによ
ってさらに改質することができる。
【0048】《カラーフィルター》次に本発明のカラー
フィルターの製造方法について説明する。本発明のカラ
ーフィルターは、R、G、Bの各画素毎に、下記の各工
程を順次行なうことにより製造することができる。 (1)基板上に、着色感光性樹脂層を設ける工程; (2)上記着色感光性樹脂層をパターン状に露光させる
工程; (3)露光させた着色感光性樹脂層を現像して、着色感
光性樹脂層の露光部分から構成されるパターン状着色硬
化層を得る工程;および (4)上記パターン状着色硬化層を加熱することによ
り、焼成して更に硬化させる工程である。
【0049】上記の工程(1)は、基板の表面に直接、
着色感光性樹脂組成物を含む塗布液を塗布し、乾燥させ
ることにより行なってもよいが、既述したような転写シ
ートを用いて着色感光性樹脂層を基板表面に転写させる
方法を利用して行なうことが好ましい。上記基板として
は、ガラス板、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリイミ
ド、エポキシ樹脂等のプラスティックフィルムなどを適
宜選定して用いることができる。
【0050】上記の着色感光性樹脂層に対しては、次い
でフォトマスクなどを用いる像様露光によりパターン状
に露光させる工程、すなわち工程(2)が施され、次
に、現像液を用いて光照射を受けなかった部分を溶解除
去する現像工程、すなわち工程(3)が行なわれる。こ
のようにして、基板の上に着色感光性樹脂層の露光部分
に対応するパターン状着色硬化層を得ることができる。
【0051】上記の工程(1)乃至(3)は、転写シー
トを用いる画像形成方法において、一般的に用いられる
方法であり、たとえば、特開平5−173320号公報
に記載されている。代表的な画像形成方法としては、転
写シートの着色感光性樹脂層を液晶表示素子に設置する
透明基板の表面に重ね、仮支持体を剥がし取ったのち、
その被転写材料上の着色感光性樹脂組成物層にフォトマ
スクを介してパターン状の露光を行なう工程、露光後に
感光性樹脂層を加熱する工程、現像処理して未露光部分
を溶解除去する工程などを組み合わせた方法を利用する
ことができる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこの実施例に限定されるものではない。
【0053】《転写シートの作製》 [実施例1]厚さ75μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムからなる仮支持体の上に下記の処方H1から
なる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が20μmの熱
可塑性樹脂層を設けた。
【0054】 <熱可塑性樹脂層処方H1> ・メチルメタクリレート/2─エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリ レート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比) =55/28.8/11.7/4.5、質量平均分子量=90000) 15質量部 ・ポリプロピレングリコールジアクリレート(平均分子量=822) 6.5質量部 ・テトラエチレングリコールジメタクリレート 1.5質量部 ・p−トルエンスルホンアミド 0.5質量部 ・ベンゾフェノン 1.0質量部 ・メチルエチルケトン 30質量部
【0055】次に上記熱可塑性樹脂層上に、下記の処方
B1からなる塗布液を塗布、乾燥させて、中間層を設け
た。
【0056】 <中間層処方B1> ・ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、PVA205、鹸化率=80%) 130質量部 ・ポリビニルピロリドン(GAFコーポレンション社製、PVP、K−90) 60質量部 ・フッ素系界面活性剤(旭硝子(株)製、サーフロンS−131) 10質量部 ・蒸留水 335質量部
【0057】上記熱可塑性樹脂層および中間層を有する
仮支持体上に、それぞれ以下の表1に示す処方を有する
実施例1、2、および、比較例1の3種の着色感光性樹
脂組成物を含む塗布溶液をそれぞれ塗布、乾燥させ、乾
燥膜厚が2.5μmの着色感光性樹脂層を形成し、さら
にこの上に厚さ12μmのポリプロピレンからなる被覆
シートを貼り合わせることにより、実施例1、2、およ
び、比較例1のR層用転写シート(感光性転写材料)を
それぞれ作製した。
【0058】
【表1】
【0059】−顔料分散液の調整− なお、表1中に示す顔料分散液(C.I.PR254分
散液A、C.I.PR254分散液B、および、C.
I.PR254分散液C)については、以下に示すよう
にして調整したものを用いた。
【0060】<C.I.PR254分散液A(顔料分散
液A)の調整>下記に示す組成物をビーズ分散機を用い
て顔料分散を行った。具体的な調整手順を以下に説明す
る。 ・顔料分散剤(化合物1) 0.1kg ・N.N−ジメチルアセトアミド(沸点:165.5℃) 0.4kg ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 7.5kg ・顔料(PR254) 1.0kg ・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比) =73/27、質量平均分子量=30000) 1.0kg まず、顔料分散剤1をジメチルアセトアミドに溶解し、
ついで攪拌しながらプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート中に投入し、分散剤が再沈した白濁液
を作製した。この白濁液に顔料(PR254)の粉体、
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体を投入
し攪拌し、混合液を得た。次に、この混合液をビーズ分
散機(使用したビーズ:平均粒径0.3mmのジルコニ
アビーズ)を用いて循環しながら4時間分散させ、分散
液(C.I.PR254分散液A)を得た。
【0061】<C.I.PR254分散液B(顔料分散
液B)の調整>上記のC.I.PR254分散液Aの調
整において、ジメチルアセトアミドの代わりに、N−メ
チルピロリドン(沸点:202℃)を用いた以外は、全
く同様にして調整し、分散液(C.I.PR254分散
液B)を得た。
【0062】<C.I.PR254分散液C(顔料分散
液C)の調整>下記に示す組成物をビーズ分散機を用い
て顔料分散を行った。具体的な調整手順を以下に説明す
る。 ・顔料分散剤(化合物1) 0.1kg ・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点:146℃) 7.5kg ・顔料(PR254) 1.0kg ・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比) =73/27、質量平均分子量=30000) 1.0kg プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート中
に顔料分散剤1、顔料(PR254)の粉体、ベンジル
メタクリレート/メタクリル酸共重合体を投入し攪拌
し、混合液を得た。次に、この混合液をビーズ分散機
(使用したビーズ:平均粒径0.3mmのジルコニアビ
ーズ)を用いて循環しながら4時間分散させ、分散液
(C.I.PR254分散液C)を得た。
【0063】《カラーフィルターの作製》上記したよう
に作製した実施例1、2および比較例1のR層用転写シ
ートを用いて、下記に示すように実施例1、2および比
較例1のカラーフィルターを作製した。
【0064】厚さ1.1mm、400mm×300mm
の透明ガラス基板(コーニング社製、#7059)を洗
浄し、シランカップリング剤(信越化学社製、KBM−
603)1%水溶液に3分間浸漬後、30秒間純水洗浄
して過剰なシランカップリング剤を洗い落とし、水切り
してオーブンで110℃20分間熱処理した。R層用着
転写シート(赤色画像形成材料)の被覆シートを剥離
し、着色感光性樹脂組成物層が形成された面をシランカ
ップリング剤処理した透明ガラス基板にラミネーター
(ソマール(株)製、オートカットラミネーターASL
−24)を用いて加圧(10kg/cm)、加熱して貼
り合わせ、続いて仮支持体と熱可塑性樹脂層との界面で
剥離し、仮支持体を除去した。次に所定のフォトマスク
を介して露光し、現像し、不要部を除去した後、超高圧
水銀灯を用いてカラーフィルター形成面の反対側から紫
外線を300mj/cm2で照射し、透明ガラス基板上
に赤色画素パターン(カラーフィルター)を形成した。
転写、露光、現像、ポスト露光の各条件は表2に示すと
おりである。
【0065】
【表2】
【0066】なお、表2中の現像1および現像2は以下
の条件で実施した。 (現像1)熱可塑性樹脂層、中間層を溶解除去するため
の現像で、現像液としてトリエタノールアミン1%水溶
液を用い、33℃でシャワー現像した。 (現像2)着色感光性樹脂組成物層を現像し、現像液と
してカラーモザイク現像液CD−1000(富士ハント
エレクトロニクステクノロジー社製)1%水溶液を用
い、33℃でシャワー現像した。上述の条件により形成
したカラーフィルターは画素の抜け(白抜け)が無く、
各画素のサイドエッチも小さく、カラーフィルターとし
て充分な性能を有していた。
【0067】(評価) <粘度評価>実施例1、2および比較例1で用いた顔料
分散液A、BおよびCの粘度を、粘度計(東京精密社
製、RE−80L)により測定した。結果を以下の表3
に示す。
【0068】
【表3】
【0069】<コントラスト評価>実施例1〜2及び比
較例1で得られた赤色カラーフィルターのコントラスト
をLUMINANCE COLORIMETER BM
−7((株)トプコン製)を用いて測定した。結果を以
下の表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】表3から判るように、実施例1および実施
例2の着色感光性樹脂組成物の作製に用いた顔料分散液
AおよびBの粘度は、比較例1の着色感光性樹脂組成物
の作製に用いた顔料分散液Cの粘度よりも低い。一方、
顔料分散液の粘度は、顔料分散液中に含まれる顔料の粒
径に強く左右され、粒径が小さくなる程粘度が小さくな
る。従って、実施例1および実施例2の着色感光性樹脂
組成物中に含まれる顔料の粒径は、比較例1と比べると
より微粒子化していることが判る。また、表4より、比
較例1よりもより微粒子化した顔料を含む実施例1およ
び実施例2の着色感光性樹脂組成物を用いて作製された
カラーフィルターは高いコントラストを示すことがわか
った。
【0072】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
着色感光性樹脂組成物中に含まれる顔料粒径が小さく、
高い透過率を有する着色感光性樹脂組成物、および、該
着色性感光性樹脂組成物を用いて作製された高いコント
ラストを有するカラーフィルターを提供することができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも顔料分散物、バインダー、重
    合性モノマーおよび重合開始剤を含む着色感光性樹脂組
    成物において、 前記顔料分散物が、少なくとも有機顔料、顔料分散剤お
    よび有機溶剤を含み、該有機溶剤分子の少なくとも一部
    がアミド構造を有し、前記有機溶剤の沸点が230℃以
    下であることを特徴とする着色感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記顔料分散剤が、前記有機溶剤に3重
    量%以上溶解することを特徴とする請求項1に記載の着
    色感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記顔料分散剤が、顔料誘導体であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の着色感
    光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記顔料分散剤が、顔料誘導体であり、
    且つ、その分子内にベンスイミダゾロン構造を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の着
    色感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 仮支持体上に、請求項1〜4のいずれか
    1つに記載の前記着色感光性樹脂組成物からなる着色感
    光性樹脂層が少なくとも形成された転写シートを用い
    て、前記着色感光性樹脂層を、基板上に転写し、パター
    ン露光、現像することにより作製されたことを特徴とす
    るカラーフィルター。
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KR20180064354A (ko) 2011-09-26 2018-06-14 도쿄 오카 고교 가부시키가이샤 착색 감광성 수지조성물, 컬러 필터 및 표시장치

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