JP2003329703A - 静電容量式センサ - Google Patents

静電容量式センサ

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JP2003329703A JP2002251914A JP2002251914A JP2003329703A JP 2003329703 A JP2003329703 A JP 2003329703A JP 2002251914 A JP2002251914 A JP 2002251914A JP 2002251914 A JP2002251914 A JP 2002251914A JP 2003329703 A JP2003329703 A JP 2003329703A
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、本発明は、静電容量式センサに関
し、取り付けの自由度等を持たせるとともに、重りによ
る可動部の鉛直方向への変位を補正することなく、セン
サの傾斜や加速度等を静電容量の変化により検出できる
ようにすることを目的とする。 【解決手段】 固定電極1aが形成された固定基板1
と、固定電極1aとギャップgを存して対向配置された
可動電極を有し固定基板1に対して揺動可能な可動部3
dと、可動部3dに設けられた重り4と、固定基板1と
重り4との間に配置され、可動部3dを揺動自在に支持
する支持体1bとを備え、可動電極と固定電極1aとの
少なくとも一方を複数設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量式センサ
に関し、特に、固定電極と可動電極との間の静電容量に
基づいて傾斜や加速度等を検出することのできるセンサ
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電容量の変化を利用した静電容量式の
センサとしては、例えば図14に示されるようなセンサ
が知られている。このセンサは、図14に示すように、
対向配置された基板1000,1003上にそれぞれ電
極1001,1002と電極1004とが形成され、一
方の電極1001,1002は固定基板1000上に設
けられるとともに、他方の電極1004は可撓性を有す
る可動基板1003上に設けられ、固定電極1001,
1002に対して揺動可能な可動電極として機能してい
る。また、この可動基板1003には重り1005が取
り付けられており、センサが傾斜したりセンサに外部応
力が作用したりした際に、この重り1005が可動基板
1003を歪ませ、上記固定電極と可動電極との間の静
電容量Pを変化させるようになっている。そして、この
容量変化を測定することで傾斜や外力等が検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の構成
では、重り1005の重さによって可動基板1003は
若干撓んで変位した状態となっており、可動基板100
3と固定基板1000とのギャップが定まりにくく、バ
ラツキも生じる。また、検出される静電容量に基づく信
号には、上記可動基板1003の歪みによる静電容量の
変化の他に、この可動電極1004の変位による静電容
量の増分がオフセットとして含まれる。このオフセット
は、センサの傾斜角θが小さい場合には重力の方向と可
動基板1003の変位の方向とが一致するため大きくな
り、センサの傾きが垂直に近い場合には重力の方向と変
位の方向とが直交するため殆どゼロとなる。
【0004】このため、センサを傾斜させた場合、図1
5に示すように、可動電極1004と固定電極100
1,1002によって構成されるコンデンサA,Bの静
電容量Pa,Pbは、センサの傾斜角θが概ね±30°
程度のときにそれぞれ極大値をとるようなカーブを描い
て変化する。そのため、センサの傾きを検出する場合に
は、その検出範囲が±30°程度の極めて狭い角度範囲
となってしまう。また、PaとPbとの差分(Pa−P
b)においては、図15に示すように、センサの傾斜角
θが±θ(重り1005への作用力として換算した場
合±F)の時にそれぞれ極大値或いは極小値をとるよ
うなS字のカーブを描いて変化する。この極大値或いは
極小値となる傾斜角θは、センサの構成にも依るが、
概ね60°程度であり、静電容量の差分により傾斜を検
出する場合においても、その検出範囲が±60°程度の
狭い角度範囲に限定されてしまう。
【0005】また、センサを外部機器に取り付ける場
合、傾斜等の検出範囲が狭いことから、その取り付けの
自由度が小さくなってしまうという不都合もある。さら
に、静電容量Pは重り1005に作用する力に対して極
大値をもって変化するため、容量変化から傾斜角θを求
める場合、前記変位による可動電極1003の鉛直方向
の変化分を補正する演算が必要となり、計算が複雑にな
る。このため、処理回路が高価となるとともに、補正演
算により検出精度が落ちてしまう。
【0006】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、取り付けの自由度を持たせるとともに、重りによ
る可動部の鉛直方向への変位を補正しなくても固定電極
と可動電極との間の静電容量に基づき重りに作用する力
を検出できるようにした、静電容量式センサを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係わる静電容量式センサは、固定電極が形
成された固定基板と、前記固定電極とギャップを存して
対向配置された可動電極を有し前記固定基板に対して揺
動可能な可動部と、前記可動部に設けられた重りと、前
記固定基板と前記重りとの間に配置され、前記可動部を
揺動自在に支持する支持体とを備え、前記可動電極と前
記固定電極との少なくとも一方は複数設けられ、前記可
動電極と前記固定電極との間の静電容量を検出自在とし
たことを特徴としている。
【0008】本構成によれば、可動部は上記支持体によ
る重りの支持位置を中心としてスムーズに揺動する。こ
の際、可動部が支持体により直接的又は間接的に支持さ
れているため、重りの重さによって可動部が変位するこ
とがなく、支持位置における可動部と固定基板とのギャ
ップがセンサの傾斜に依らず一定に定まる。このため、
固定電極と可動電極との間の静電容量はセンサの傾斜角
に対して最大−90°〜+90°の範囲において極大値
を持たずに1対1の関係で増減し、センサが斜めに傾い
て取り付けられた場合でも、その取り付け位置からの傾
斜や外力等の検出を行なうことができる。したがって、
取り付けの自由度が損なわれない。また、静電容量が傾
斜や外力に対して極大値を持たずに1対1の関係で変化
するため、検出範囲を広くとることができる。さらに、
可動部が支持体によって支持されていることにより、可
動部が鉛直方向に変化しないため、その変位を補正する
補正演算を省略できる。これにより、この補正演算を行
なうことに伴う検出精度の低下を防止することができ
る。
【0009】なお、前記支持体を前記固定基板と一体的
に構成してもよい。本構成によれば、支持体を別体で設
ける場合に比べて、支持体と固定電極との位置関係を精
度良く定めることができ、静電容量の検出精度を高める
ことができる。また、部品点数を減らすことができ、コ
ストを低減できる。
【00010】この場合、前記可動部の前記支持体と当
接する位置に、前記支持体の先端部を受ける凹部を形成
することが好ましい。本構成によれば、支持体による可
動部の支持位置が上記の凹部に固定されるため、可動部
と固定基板との位置精度を高めることができ、センサが
水平な中立状態において、可動部と固定基板とが略平行
となるように位置決めすることで、オフセットを生じに
くくすることができる。また、可動部が常に同じ支持位
置を中心として揺動するため、検出精度が安定する。
【00011】また、前記支持体を前記重りと一体的に
構成してもよい。本構成によれば、支持体による支持位
置と重りの重心位置との位置関係を精度良く定めること
ができる。例えば上記支持位置を、平面視で重りの重心
位置と一致させるように構成することで可動部を固定電
極に対してバランスよく揺動させることができる。
【00012】この場合、前記固定基板の前記支持体と
当接する位置に、前記支持体の先端部を受ける凹部を形
成することが好ましい。本構成によれば、固定基板と可
動部との位置精度を高めることができ、中立状態におい
てオフセットを生じにくくすることができる。また、可
動部が常に同じ支持位置を中心として揺動するため、検
出精度が安定する。
【0013】さらに、前記支持体を前記可動部に一体的
に構成してもよい。この場合、前記固定基板の前記支持
体と当接する位置に、前記支持体の先端部を受ける凹部
を形成することが好ましい。本構成によれば、固定基板
と可動部との位置精度を高めることができ、中立状態に
おいてオフセットを生じにくくすることができる。ま
た、可動部が常に同じ支持位置を中心として揺動するた
め、検出精度が安定する。
【0014】また、前記支持体により前記可動部を前記
固定基板と反対側に付勢してもよい。本構成によれば、
重りが固定基板の下側となるようにセンサをひっくり返
した場合でも可動部が支持体から離れることはないた
め、センサがどのような姿勢で取り付けられてもセンサ
の傾斜や外力等の検出を行なうことができる。
【0015】前記可動部が、変形可能な複数の連結部を
介して支持部に支持されるようにしてもよい。本構成に
よれば、可動部が揺動しやすくなり、静電容量の変化量
を大きくして検出精度を高めることができる。なお、可
動部は支持体によって支持されているため、この連結部
は重りの力を受けにくい。このため、連結部を細くして
可動部を揺動しやすくすることも可能である。これによ
り、静電容量の変化量を大きくでき、センサ感度を高め
ることができる。
【0016】前記支持部を前記固定基板上に載置しても
よい。本構成によれば、可動部と固定基板との間のギャ
ップは支持体によって決まる。このため、支持部と固定
基板との間に別途ギャップ保持用のスペーサ等を設ける
必要がなく、部品点数を減らすことができる。また、支
持部と可動部とが同一平面上に設けられ、両者が弾性変
形可能な複数の連結部によって連結されている場合、可
動部は支持体により固定基板と反対側に付勢された状態
となるため、センサをひっくり返した場合でも可動部が
支持体から離れることはない。このため、センサがどの
ような姿勢であってもセンサの傾斜や外力等の検出を行
なうことができる。
【0017】前記支持部,前記連結部,前記可動部を導
電部材により構成し、前記固定基板上に接続電極を設
け、更に、前記支持部を前記接続電極上に直接又は金属
スペーサを介して載置してもよい。本構成によれば、可
動部には接続電極から直接又は金属スペーサを介してグ
ランド電位や駆動信号等の電気信号が可動部に供給され
る。このため、接続電極と可動部とを接続する信号供給
用の配線を別途設ける必要がなく、このような配線によ
る寄生容量の影響を排除できる。
【0018】前記固定基板の周囲を覆うカバーを設け、
このカバーにより前記支持部を前記固定基板に向けて押
し付けるようにしてもよい。本構成によれば、カバーに
より、防塵、防滴及び取扱上の不注意からセンサを保護
することができる。また、カバーをセンサに固定する際
に支持部がカバーと固定基板との間に挟持されるため、
支持部を固定するための接着剤を必要とせず、組み立て
精度や生産性を高めることができる。前記カバーと前記
固定基板との間にパッキンを設けてもよい。本構成によ
れば、カバー内部への異物,フラックス,水分等の侵入
を防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる第1の実
施形態の静電容量式センサについて、図1〜図8に基づ
いて説明する。図1は本実施形態の静電容量式センサを
分解した斜視図、図2はその全体構成を示す概略断面
図、図3はその要部を構成する支持板の拡大図、図4〜
図8はいずれもその基板の構成を示す図である。なお、
以下の全ての図面においては、図面を見やすくするた
め、各構成要素の厚みや寸法の比率等は適宜異ならせて
ある。
【0020】本実施形態の静電容量式センサは、図1,
図2に示すように、基板1の上面11S側に電気信号を
検出するための検出部Kを備え、基板1の下面13R側
に検出部Kから検出された電気信号を処理する処理回路
1cを備えて構成されている。本実施形態では、検出部
Kはセンサの傾斜を静電容量変化として検出する静電容
量式の傾斜検出部Kとして構成され、基板1の上面11
S上に形成された複数の容量検出用の電極1aと、これ
らの電極1aに対向する支持板3と、この支持板3にひ
ねり変形を加えるための重り4とを備えて構成されてい
る。
【0021】基板1の本体はセラミック又はエポキシ樹
脂積層板からなり、その表面には電極(固定電極)1a
が碁盤目状に複数(図1では四つ)形成されるととも
に、基板1外周部には、これら四つの電極1aを囲むよ
うに枠状の電極(接続電極)1dが形成されている。こ
のように、電極1aを4つ設けているのは、いずれかの
方向に全体が傾いた時、支持板3と特定の電極1aとの
間隔が広がり(つまり静電容量は減少し)、一方、後述
する凸部1bを挟んで平面視してそれに対向する電極1
aと支持板3との間隔は狭くなり(つまり静電容量は増
加する)、それらの差動信号により傾斜方向とその程度
を求めることができる様にするためである。これらの電
極1a,1dは基板1を厚み方向に貫通するスルーホー
ル電極H1,H2を介して後述の処理回路1cと導通し
ている。
【0022】基板1の中央部には半球状等の凸部(支持
体)1bが設けられている。基板1の上には外周に沿っ
た枠状の導電性のスぺーサ(金属スペーサ)2が電極
(固定電極)1dに重ねて設置されている。スペーサ2
は、凸部1bと共に後述のジンバル構造の支持板3と基
板1との間隔を一定に保持して支持板3の一部が揺動で
きる空間を作るとともに、処理回路1cと可動部3dと
を導通させるための導通手段として設けられている。
【0023】スペーサ2の上には、可撓性を有する板材
としての支持板3が積層されている。この支持板3は例
えば50μm程度の厚さのステンレスプレート等の薄い
金属の単板(平板)から形成され、支持板3の外周部分
が支持部3aとされ、スペーサ2に密着して支持されて
いる。支持部3aは、図3に示すように、略矩形枠状と
されており、その対向する一対の辺の内周中央に、内側
に向かう一対の第1の軸部(第1の連結部)3cが設け
られている。一対の第1の軸部3cの他端(内側の端
部)は、中間部3bにつながっている。中間部3bは傾
斜により一対の第1の軸部3cがひねり変形する事によ
り、その軸線回りに揺動できるようになっている。
【0024】中間部3bの形状も略矩形枠状であり、そ
の内周には一対の第1の軸部3cに直交する位置に、互
いに対向する位置に一対の第2の軸部(第2の連結部)
3eが設けられている。一対の第2の軸部3eの他端
(内側の端部)は、可動部(可動電極)3dにつながっ
ている。この可動部3dは、第2の軸部3eがひねり変
形する事により、その軸線回りに揺動できると同時に、
中間部3bが軸部3cの軸回りに揺動することで、第1
の軸部3cの軸線回りにも揺動できるようになってい
る。
【0025】本実施形態の支持板3では、支持部3a、
中間部3b、第1の軸部3c、可動部3d、第2の軸部
3eは全て一枚の金属板に溝孔を設ける事で形成してい
る。そのため加工も容易で、又精度も出しやすい。すな
わち、支持部3aと中間部3bとは第1の軸部3cを除
く位置に設けられた平面視コ字形の第1のスリット31
により分離され、中間部3bと可動部3dとは第2の軸
部3eを除く位置に設けられた平面視コ字形の第2のス
リット32により分離されている。また、可動部3dは
金属の板材にて構成されるため可動電極としても機能す
る。
【0026】また、本支持板3では、ひねりによって軸
部3c,3eが塑性変形しないように、第1のスリット
31の両端部及び第2のスリット32の両端部に、それ
ぞれ支持部3a側及び可動部3d側に突出するような食
込み部31a,32aを形成し、軸部3c,3eが塑性
変形防止に必要な一定以上の長さとなるようにしてい
る。このような食込み部31a,32aは中間部3b側
には形成されておらず、軸部3c,軸部3eがそれぞれ
支持部3a側,可動部3d側にのみ食い込むように構成
されている。
【0027】これは、例えば食込み部31a,32aを
中間部3b側に形成した場合、中間部3bがこのような
食込み部によって一部細くなり、この細くなった部分に
ひねりによる応力が集中して中間部3bが塑性変形する
虞があるためである。このような応力集中は、中間部3
bの枠の太さが局所的に細くなる部位に生じ易い。その
ため、ひねり力が中間部3b全体に分散されるように、
中間部3b側に食込み部を設けずに中間部3bの枠の太
さを略一定とした。
【0028】可動部3dの基板1と反対側の面の中央部
には、接着,電気溶接,レーザースポット溶接,カシメ
等の方法によって取り付けられた重り4が搭載されてい
る。重り4の重心は前記第1の軸部3c、第2の軸部3
eの軸線のいずれからも鉛直方向に偏心している(即
ち、重り4の重心位置は支持板3の重心位置より高くな
っている)。そのため、センサを傾けると、その方向に
よってどちらか又は両方の軸線に対してモーメントが発
生する。それにより、第1の軸部3c、第2の軸部3e
がひねり変形され、可動部3dと4つの電極1aの各々
との間隔が変化するようになっている。
【0029】なお、重り4は、図2に示すように、底部
(下部)4aが本体部である頭部(上部)4Aよりも細
い断面T字状の形状を有しており、底部4aの太さと頭
部4Aの太さとが同一のものに比べて重心位置がより高
くなっている。これにより、重り4の質量が同じ場合
に、重り4の質量と重心位置との積で表されるモーメン
トが大きくなり、傾斜に対する感度を高めることができ
るようになっている。
【0030】又、可動部3dの下面には、前記凸部1b
が突き当てられており、電極1aと可動部3dとの間隔
(ギャップ)gを一定に保持するとともに、下向きの並
進加速度(重力など)の影響をキャンセルできるように
なっている。つまり、凸部1bを設けない場合、可動部
3dは重り4の重さによって基板1側に若干撓み、可動
電極としての可動部3dと電極1aとの間の静電容量に
はこの撓み(変位)による静電容量の増分がオフセット
として含まれてしまう。このオフセットはセンサの傾き
が小さい場合には大きく、逆にセンサが垂直に近い場合
には、このような撓みが少なくなるため小さくなる。
【0031】その結果、静電容量は重り4のモーメント
に対して図15に示すように極大値を持って変化してし
まい、このような静電容量からセンサの傾斜角を求める
場合には撓みによる可動部3dの鉛直方向の変位を補正
する演算が必要となる。このため、可動部3dを凸部1
bによって下面側から支持してこのような撓みを防止す
ることで、静電容量をモーメントに対して広範囲(可動
部3dを凸部1bで付勢している場合には最大±90
°)に亘って1対1の関係で直線的に変化させ、傾斜を
求めるための演算を単純化しているのである。
【0032】さらに、センサを極端に傾ける事が無い限
り、重り4の重さが第1の軸部3c、第2の軸部3eに
直接掛からない。よって、重り4の重さの割に第1の軸
部3c、第2の軸部3eを細くしても永久変形しにくい
ため、耐衝撃性を維持したまま軸部3c,3eを細くで
きる。当然、2つの軸部は細い程、剛性が低いため、傾
斜によるモーメントに対して敏感に変形し、高精度な検
出が出来る様になる。
【0033】また、凸部1bの高さは支持部3aを載置
するスペーサ2及び電極1dの厚みよりも若干高く(或
いは、スペーサ2及び電極1dの厚みが凸部1bの高さ
よりも若干薄く)なっており、可動部3dは支持部3a
よりも基板1から離され、センサがひっくり返され重り
4が下側になった状態においても可動部3dは凸部1b
により基板1と反対側に付勢されるようになっている。
この付勢力の大きさは、凸部1bの高さとスペーサ2の
厚みの差で決まるため、例えば、凸部1bによってギャ
ップgが定められた場合には、スペーサ2の厚みを調節
することで付勢力が最適に設定される。
【0034】支持部3aの上には、絶縁性の枠状の固定
板5が積層されており、薄い支持板3を均一にスペーサ
2側に押し付けて固定している。そして、固定板5の上
には、支持板3の必要以上の撓みを規制する揺動規制手
段としてのストッパ8が積層されている。このストッパ
8は、支持板3よりも厚く剛性の高い平板部材として構
成され、固定板5により正確に定められるギャップを介
して支持板3に対向配置されている。そして、センサに
不所望な外力が作用して支持板3が大きく撓んだ場合、
中間部3bや可動部3dがこのストッパ8の下面にぶつ
かることで、揺動が規制されるようになっている。
【0035】また、ストッパ8の中央部には、重り4を
挿通させるための貫通穴(孔部)8aが設けられてお
り、この穴8aは平面視で支持板3に形成されたスリッ
ト32の内側に配置され(即ち、可動部3dの外周部は
穴8aの外側に配置され)ている。これにより、可動部
3dが不所望な外力により大きく揺動した際にその外周
部が穴8aに引っかかる等して支持板3が損傷しないよ
うに構成されている。
【0036】なお、支持板3の撓みは支持板3と微小間
隔をあけて対向配置された基板1によっても補助的に規
制されるようになっている。この際、基板1上の電極1
aと可動部3dとが接触して異常信号が発生しないよう
に、電極1aの外周端部は、可動部3dの外周端部が揺
動により基板1と接触する位置よりも内側に配置されて
いる。
【0037】ストッパ8の上には絶縁性のスペーサ9を
介して金属製(導電性)のカバー6が被着されている。
これは、防塵、防滴、センサ周辺の帯電物による容量ド
リフト、ノイズ及び取扱上の不注意からセンサを保護す
るためのものである。このカバー6は、円筒型の頭部6
bと、その周辺部に広がるフランジ部6aと、外周部の
舌状の突部6cとからなり、そのフランジ部6aによっ
て固定板5を均一に押し付けた状態で外周部の突部6c
の先端を基板1の裏面側に折り曲げてカシメることで、
カバー6が基板1に固定されている。このようにカバー
6のフランジ部6aによってスペーサ2,支持板3,固
定板5,ストッパ8,スペーサ9を基板1に対して押し
付けて固定することで、各部材の間に接着剤を設ける必
要がなく、組み立て精度及び生産性を高めることができ
るようになっている。
【0038】また、フランジ部6aと基板1の外周部と
の間にはパッキン7を介装し、カバー6の内部への異
物,フラックス,水分等の侵入を防止できるように構成
されている。
【0039】なお、図1に示すように、スペーサ9の下
面には複数の突起9aが設けられている。この突起9a
はストッパ8,固定板5,支持板3,スペーサ2の各部
材に対応して形成された位置決め用の孔を挿通して、基
板1に設けられた凹部(孔部)1hに嵌め込まれてお
り、これにより、各部材が精度良く位置決めされるよう
になっている。
【0040】また、突部6cの当接する基板1裏面側に
はグランドパターン(金属面)13fが形成されており
(図7参照)、このグランドパターン13fを介してカ
バー6を接地することで外部ノイズ等の影響を排除でき
るようになっている。特に、カバー6の形状を、前記可
動部3dの中心を垂直に通る軸線に対して対称にしてお
くことで、静電容量の余計な初期オフセットを発生させ
ずに済む。本実施形態のカバー6では、電極1aに対し
て単に一部が凸状の形状となっているが、これに限られ
ない事は言うまでもない。
【0041】ところで、基板1はセラミックス又はエポ
キシ樹脂等からなる絶縁性の板材11〜14の積層体と
して構成された多層配線基板(リジッド基板)であり、
各板材11〜13の上面11S〜13S及び板材13,
板材14の下面13R,14Rはそれぞれ検出電極層,
グランド層,電源層,チップ実装面,接続電極面として
構成されている。基板1の上面(即ち、板材11の上
面)としての検出電極層11Sには、図4に示すよう
に、その中央部に四つの電極1aが例えば、Ag(銀)
のパターン印刷により碁盤目状に形成されている。ま
た、検出電極層11Sの外周部には、スペーサ2と導通
される電極1dが矩形枠状に形成されている。
【0042】また、電極1a及び電極1dはそれぞれ検
出電極層11Sからチップ実装面13Rまで貫通するス
ルーホール電極H1,H2によってチップ実装面13R
上の端子13a,13bに接続されている(図4〜7参
照)。このスルーホール電極H1,H2はレーザー加工
やプレス加工等の方法で形成した細孔の内側にスクリー
ン印刷法により銀ペーストを充填して、これを焼成させ
ることにより導電部を形成したもので、各電極1a,1
dはこのスルーホール電極H1,H2を介して端子13
a,13bまで略最短距離で接続され、電気的な外乱の
影響をほとんど受けることなく検出信号や駆動信号等の
電気信号を処理回路1cと入出力できるようになってい
る。
【0043】グランド層12Sは、金属板からなる支持
板3からの駆動信号が電極1aを介さずに処理回路1c
に侵入するのを防ぐとともに、基板1の外部(検出部K
においては基板1の下面側、処理回路1cにおいては基
板1の上面側)から入るノイズをカットするノイズシー
ルドとして機能し、図5に示すように、スルーホール電
極H1,H2部分と板材12の外周縁部とを除く略全面
がAg等の金属面(導電面)12fとして構成されてい
る。また、この金属面12fは、図5に示すグランド層
12Sから図7に示すチップ実装面13Rまで貫通する
複数のスルーホール電極H3によってチップ実装面13
R上のグランドパターン13fと導通して、端子13d
と接続されるとともに、基板1の側面に形成された取り
出し電極142を介して接地されるようになっている
(図7参照)。なお、スルーホール電極H3を複数とし
ているのは、グランドパターンとしての金属面12fを
均一なグランド電位とするためである。
【0044】また、支持板3と電極1aとにより構成さ
れる信号検出用コンデンサとの容量結合を抑えるため
に、グランド層12Sと検出電極層11Sとは十分離間
されており、例えば板材11には厚さ0.4mm程度の
ものが用いられている。なお、この板材11の厚さは
0.3mm以上とすることが好ましく、これにより、検
出部Kとの容量結合を効果的に防止することができる。
【0045】電源層13Sはグランド層12Sとともに
バイパスコンデンサとして機能し、図6に示すように、
スルーホール電極H1〜H3部分と板材13の外周縁部
を除く略全面がAg等の金属面(導電面)13gとして
構成されている。また、この金属面13gは電源層13
Sからチップ実装面13Rまで貫通するスルーホール電
極H4によってチップ実装面13R上の端子13cと接
続されているとともに(図7参照)、基板1の側面に形
成された取り出し電極141を介して電源電位に設定さ
れるようになっている。
【0046】また、グランド層12Sが基板1の上面
(検出電極層)11Sよりも電源層13S寄りとなっ
て、電源層13Sとグランド層12Sとは近接して配置
されており、例えば、板材12には厚さ0.1mm程度
の薄材が用いられている。これにより、グランド層12
Sと電源層13Sとによりバイパスコンデンサが形成さ
れ、別途コンデンサを設ける必要がないため、センサの
構造を更に簡素化できるようになっている。なお、この
板材12の厚さは0.2mm以下とすることが好まし
く、これにより、上述のようなバイパスコンデンサの機
能を十分発揮することができる。
【0047】さらに、グランド層12Sよりもノイズの
影響を受けやすい電源層13Sと処理回路1cとの容量
結合を抑えるために、金属面13gでは、処理回路1c
の搭載位置に対応する中央部分の金属パターンが抜かれ
て空白部13Fとされている。
【0048】チップ実装面13Rには、図7に示すよう
に、検出部Kと処理回路1cとをつなぐ信号線用とし
て、スルーホール電極H1,H2と端子(パッド)13
a,13bとをそれぞれ接続する短い引き回し配線が形
成されるとともに、処理回路1cから図示しない外部装
置への出力用として、端子(パッド)133〜136と
取り出し電極143〜146とをそれぞれ接続する引き
回し配線が形成されている。また、外部ノイズをカット
するために、スルーホール電極H1〜H4部分とこれら
の引き回し配線以外の領域には接地されるグランドパタ
ーン(接地電極)として機能するAg等の金属面13f
が形成されている。
【0049】また、上記電源層13Sとグランド層12
Sとにより構成されるバイパスコンデンサとの容量結合
を抑えるために、電源層13Sとチップ実装面13Rと
は十分離間されており、例えば板材13には厚さ0.2
mm程度であって、板材12よりも厚いものが用いられ
ている。なお、この板材13の厚さは0.15mm以上
とすることが好ましく、これにより、処理回路1cと検
出部K或いは処理回路1cと上記バイパスコンデンサと
の容量結合を効果的に防止することができる。
【0050】接続電極面14Rには、図8に示すよう
に、六つの外部接続電極14a〜14fが形成され、そ
れぞれ基板1の側面に設けられた取り出し電極141〜
146に接続されている。そして、接続電極面14Rを
外部の実装回路基板PCBに半田付け等で実装すること
で、静電容量式センサが外部接続電極14a〜14fを
介して図示しない外部装置に接続されるようになってい
る。そして、外部接続電極14bを介してカバー6やグ
ランド層12S(グランドパターンたる金属面12f)
が接地されるとともに、外部接続電極14aを介して外
部装置から電源層13S(金属面13g)に電源が供給
されて、外部接続電極14c〜14fを介して処理回路
1cの処理結果が外部装置に出力されるようになってい
る。
【0051】なお、板材14には、処理回路1cを収納
するための貫通孔からなる収納凹部14gが中央部に形
成されており、接続電極面14Rを実装回路基板に表面
実装できるように、すなわち、処理回路1cが接続電極
面14Rから突出しないように、板材14の板厚が設定
されている。
【0052】また、板材14には、カバー6の突部6c
を取り付けるための切り欠き部14hが対向する側面に
形成されており、この切り欠き部14hによって、チッ
プ実装面13Rのグランドパターン13fの一部が露出
している。そして、切り欠き部14h内のグランドパタ
ーン13f上に突部6cの先端がカシメ付けられること
により、カバー6とグランドパターン13fとが導通状
態となる。
【0053】処理回路1cは、基板1裏面側のチップ実
装面13Rに搭載されており、チップ実装面13R内の
信号検出用の端子13a,13b、電源用の端子13
c、グランド用の端子13d及び信号出力用の端子13
3〜136と処理回路1cの複数のアルミニウム製の端
子300aとがそれぞれ金バンプ310で接続されてい
る。そして、駆動用の端子13bを介して支持板3に駆
動信号が加えられ、この支持板3と対向配置された電極
1aにより検出された電圧等の電気信号が検出用の端子
13aを介して処理回路1cに入力され、該電気信号に
より信号検出用コンデンサの容量変化を求めている。
【0054】この支持板3と電極1aとで構成される信
号検出用コンデンサは4つあり、これら4つのコンデン
サの容量変化に基づいて静電容量式センサの傾斜方向及
び傾斜量を算出するようになっている。また、この算出
結果は信号出力用の端子133〜136及び外部接続電
極14c〜14fを介して外部装置に出力されるように
なっている。なお、接合性を向上させるために、端子
(パッド)13a〜13d,133〜136及び端子3
00aには金メッキが施されていることが望ましい。
【0055】ここで、本実施形態において、処理回路1
cは集積回路のベアチップにて構成されている。このベ
アチップは、シリコン等の半導体からなるサブストレー
ト(半導体基材)300bの一面の中央部に熱拡散法や
イオン注入法等の手法により拡散層と呼ばれる回路部3
00cが形成されたものである。そして、回路部(拡散
層)300cを含むベアチップ(処理回路)1cの一面
(図1においては上面)は、ほぼ全域がSiO2(酸化
ケイ素)等の絶縁膜(図示せず)によって覆われてお
り、この絶縁膜上に複数の端子300aと一端がそれぞ
れ導通する複数のAl(アルミニウム)パターン(図示
せず)が形成されている。なお、回路部300c上に位
置する上記絶縁膜には、所定の位置に複数の微小な貫通
孔(スルーホール電極)が設けられており、この貫通孔
を介して回路部300cの所定箇所が上記Alパターン
と導通されている。
【0056】また、グランド用の端子(パッド)13d
とバンプ接続される端子300aに導通するAlパター
ンは、サブストレート300b上に位置する上記絶縁膜
の図示しない微小孔を介してサブストレート300bと
接続されている。これにより、サブストレート300b
は、Alパターン,グランド用の端子300a,金バン
プ310,パッド13d,スルーホール電極H3等を介
して基板1のグランドパターンである金属面12f(グ
ランド層)と導通状態となっている。したがって、回路
部300cは、下面と周囲が接地されるサブストレート
300bによって囲まれ、上面側にはグランド層12S
が存在するため、ほぼ完全にシールドされた構造をとる
こととなり、外部からのノイズの影響をほとんど受ける
ことはない。
【0057】また、補強のために、処理回路(ベアチッ
プ)1cとチップ実装面13Rとをエポキシ樹脂等の絶
縁性樹脂320により接着し一体化させている。具体的
には、処理回路1cの搭載面となるチップ実装面13R
を上にしてパッドに囲まれた部分に液状のエポキシ樹脂
320をディスペンサ等で塗布し、処理回路1cの回路
部300c形成面側が基板1と対向するようにチップ実
装面13R上に位置決めし載置する。この際、エポキシ
樹脂320は流動性により押し広げられ金バンプ310
の周囲まで達する。そして、超音波を処理回路1cの背
面側から当ててパッド13a〜13d,133〜136
と処理回路1cの端子300aとを金バンプ310によ
り超音波接合する。その後、加熱によりエポキシ樹脂3
20を加熱硬化させて処理回路1cがチップ実装面13
Rに一体に接合されている。
【0058】なお、この樹脂320は端子300aの周
囲まで覆うように設けられ、接合部や端子300aを腐
食等から保護するようになっている。また、処理回路1
c全体を樹脂320で覆ってもよいが、サブストレート
300bが接地されるため、その必要はない。なお、通
常のセンサと同様に、処理回路1cをセンサ外部に設け
ても勿論良いが、可動部3dと各電極1a間の静電容量
は(大きさにも依るが)1pFもない程度であり、通常
のワイヤ配線で処理回路1cの入力まで引っ張るのは、
組み立てのバラツキ、傾斜によるワイヤの移動とそれに
伴う容量変化、さらにノイズや経時変化を考慮すると現
実的とは言えない。したがって、高い検出精度が要求さ
れる場合には、上記本構成のように処理回路1cを基板
1裏面側に設け、検出信号が処理回路1cに略最短距離
で入力されるようにして、検出信号への外部ノイズ等の
影響を極力排除することが好ましい。
【0059】次に、センサの動作について説明する。こ
れは上述した様に、センサ全体を傾斜させた時、可動部
3dと各電極1aとの間隔が変化し、それにより、それ
らの間の静電容量も変化し、これを電気的に検出するこ
とで傾斜が測定できる。つまり、センサを傾けると、重
り4が凸部1bの可動部3dとの当接位置を中心として
揺動し、可動部3dに対し軸部3c又は軸部3e回りの
モーメントを作用させる。
【0060】そして、この重り4の傾斜によるモーメン
トは軸部3c或いは軸部3eの回りのひねり力として分
離され、センサの傾斜方向及び傾斜角に応じて可動部3
dを二軸3c,3e回りに独立に揺動させる。この際、
可動部3dの揺動中心は凸部1bにより基板1に対して
常に一定に離間されており、検出用コンデンサの静電容
量は傾斜によるひねり力に対して広い傾斜範囲(可動部
3dが凸部1bによって付勢されている場合には、最大
±90°の範囲)に亘って直線的に増減する。また、重
り4が断面T字状に形成されて重心位置が高められてい
るため、ひねり力が大きく、又、支持板3の軸部3c,
3eが食込み部31a,32aにより長くなっているた
め、軸部3c,3eの剛性が低くなっており、センサの
傾斜が僅かであっても、可動部3dは基板1に対して大
きく揺動する。
【0061】そして、軸部3c,3eのひねり変形に対
する弾性力とこの各軸部3c,3e回りのひねり力とが
釣り合う角度で可動部3dが停止する。
【0062】そして、この可動部3dの揺動により、可
動部3dと各電極1aとにより構成される信号検出用コ
ンデンサの静電容量が変化し、その容量変化が、スルー
ホール電極H1や端子13a等を介して電極1aの略真
下に実装された処理回路1cに電気信号として入力され
る。そして、処理回路1cによる処理結果は、接続電極
面14Rの外部接続電極14c等を介して外部装置へ出
力される。なお、支持板3は共通電極として利用される
ため、これを電気的に接地するような検出回路構成とす
れば、高いシールド効果を得ることが出来る。
【0063】したがって、本実施形態の静電容量式セン
サによれば、可動部3dを中間部3bにより第2の軸回
りに揺動可能に支持するとともに、中間部3bを支持部
3aにより第2の軸に直交する第1の軸回りに揺動可能
に支持しているため、可動部3dを二軸回りに独立して
揺動させることができる。このため、単に可撓基板の弾
性歪みを利用して静電容量を変化させる従来のものに比
べて、可動部3dが揺動し易くなり、揺動の際の電極1
aと可動部3dとの変位距離を大きくすることができ
る。これにより、一つのセンサで二軸回りでの傾斜等に
基づく可動部3dの変位を静電容量の変化により感度よ
く検出することができる。
【0064】また、重り4の底部4aが本体部である頭
部4Aよりも細くなっているため、底部4aと頭部4A
とを同じ太さとした場合よりも重り4の重心位置を高く
することができる。このため、支持板3に対して大きな
モーメントを作用させることができ、感度を高めること
ができる。また、この場合、頭部4Aと底部4aとの重
量比によって重り4の重心位置が変化するため、例えば
重り4の重さを一定とした場合、底部4aに対する頭部
4Aの重量比を大きくすることで、支持板3に作用する
モーメントを大きくすることができ、感度を高めること
ができる。また、モーメントを一定として重り4を軽く
できるので、センサの耐衝撃性も高まる。さらに、この
ように底部4aを細くすることで、可動部3dへの取り
付け面積を小さくでき、支持板3の設計自由度が高まる
という利点もある。
【0065】また、第1のスリット31及び第2のスリ
ット32の両端部にそれぞれ支持部3a側及び可動部3
d側に突出するような食込み部31a,32aを形成し
て軸部3c,3eを長くしているため、ひねり変形によ
って軸部3c,3eが容易に塑性変形しにくくなり、揺
動量を大きくすることができる。この際、食込み部31
a,32aをそれぞれ支持部3a側及び可動部3d側に
のみ設けて中間部3bの枠の太さが一定となるようにし
ているため、ひねり力が中間部3b全体に均一に分散さ
れ、中間部3bに局所的に応力が集中して中間部が塑性
変形する事態を回避することができる。したがって、中
間部3bの枠の太さを全体的に細くして支持板3の撓み
を大きくした場合にも、中間部3bが容易に塑性変形せ
ず、センサの耐衝撃性を損なうことなく感度を高めるこ
とができる。
【0066】さらに、スペーサ2及び凸部1bによりそ
れぞれ支持板3の外周部及び中央部を支持しているた
め、支持板3と電極1aとの間隔を一定に保持すること
ができる。特に、可動部3dは凸部1bにより下面側か
ら支持されているため、重り4の重さによって基板1側
に撓むことがない。このため、センサの傾斜等を演算す
る際に、重り4の重さによる可動部3dの鉛直方向の変
位を考慮する必要がなく(即ち、可動部3dの鉛直方向
の変位に伴う補正演算が不要となり)、傾斜等を求める
ための演算を単純化して検出精度を高めることができ
る。
【0067】また、凸部1bの高さがスペーサ2の厚み
よりも大きくなっているため、中間部3bは第1の軸部
3cから第2の軸部3eにかけて上方に変形し、可動部
3dはこの中間部3bにより常に凸部1bに押し付けら
れ、予圧を掛けられた状態となる。このため、センサを
逆さまにしても、重り4の重さに抗して、可動部3dを
凸部1bに突き当てておくことができる。これにより、
可動部3dと凸部1bとの当接位置における可動部3d
と基板1との間の間隔が常に一定に保持され、センサの
取り付け状態に依らずにその状態からの傾斜変化を検出
することができる。また、センサを回転させる様な使い
方をされても、可動部3dと凸部1bとが衝突を繰り返
すようなことはないため、それらが変形したり破損する
事がない。
【0068】なお、このような付勢力の大きさは、スペ
ーサ2の厚みと凸部1bの高さとの差によって決まるた
め、例えば、凸部1bの高さによってギャップgを調節
した場合、スペーサ2の厚みを適宜増減することで、ギ
ャップgと独立に付勢力を調節することができる。これ
により、凸部1bの高さとスペーサ2の厚みを独立に調
節することで、ギャップgによって決まるセンサの感度
と可動部3dの保持状態の安定性とを共に高めることが
できる。また、スペーサ2を介して可動部3dに所定の
電気信号を供給しているため、別途信号供給用の配線を
設ける必要がなく、この配線による寄生容量の影響を受
けることがない。
【0069】次に、本発明の第2の実施形態の静電容量
式センサについて図9に基づいて説明する。第1の実施
形態との違いは、凸部1bが無く、代わりに重り4の底
部4a側から突起部(支持体)4bが出ている点にあ
る。この突起部4bは、重り4と一体に構成されてお
り、可動部3dの中央部に形成された穴3fを通って基
板1上の四つの電極1aの間に当接している。そして、
可動部3dは、この突起部4bにより基板1と一定に離
間されるとともに、突起部4bと基板1との当接位置
(支持位置)を中心として揺動するようになっている。
【0070】また、基板1の四つの電極1aの中央部に
は突起部4bの先端部を受ける凹曲面型の凹部1eが形
成されており、突起部4bの先端部の支持位置を面方向
にずれないように固定(保持)できるようになってい
る。この凹部1eは平面視でその中心に重り4の重心位
置を含む位置に設けられており、これにより、突起部4
bによって重り4の重心位置が支持されるようになって
いる。
【0071】また、支持板3の支持部3aは直接電極1
d上に積層されており、可動部3dの中央部が突起部4
bにより基板1と反対側に付勢された状態で保持されて
いる。このため、可動部3dに取り付けられた重り4は
常に基板1側に押し付けられた状態となり、センサを逆
さまにしても、重り4の重さに抗して突起部4b先端部
を基板1上に押し当てておくことができる。また、リジ
ッドな基板1はスペーサ2を兼ねた樹脂成型タイプにな
っており、支持板3の支持部3aが基板1上に取り付け
られるとともに、電極1aが段差部(凹部)Gの底面に
設けられている。
【0072】したがって、本構成でも上記第1実施形態
の凸部1bと同等の機能を果たす事ができる。また、本
構成では、重り4に一体に構成された支持体としての突
起部4bによって重り4を基板1上に支持しているた
め、突起部4bによる支持位置(基板1上における突起
部4bの当接位置)と重り4の重心位置との位置関係を
精度良く定めることができる。
【0073】また、重り4の揺動中心としての支持位置
が、重り4の重心位置と平面視で一致する位置に面方向
に位置ずれしないように保持されるため、センサが水平
な中立状態において可動部3dが基板1に対して平行と
なり、信号にオフセットが生じない他、可動部3dを固
定電極1aに対してバランスよく揺動させることがで
き、あらゆる方向の力に対して可動部3dの揺動量を等
しくすることが可能となる。これにより、傾斜方向(即
ち、力の方向)に依らずにセンサ感度を一定とすること
ができる。
【0074】さらに、本構成では、電極1dと支持部3
aとの間に先の形態において必要であったスペーサ2等
を設けていないため、部品点数や組み立て工程数が減
り、製造コストを低減することができる。
【0075】次に、本発明の第3の実施形態の静電容量
式センサについて図10に基づいて説明する。本センサ
は、上記第1実施形態のセンサ構造において基板1から
突設する凸部1bをなくし、その代わりに可動部3d中
央部に、基板1側に向けて突出する先端が曲面状の凸部
(支持体)3gをプレス加工等により設けた構成となっ
ている。そして、可動部3dは、この凸部3gにより基
板1と一定に離間されるとともに、凸部3gと基板1と
の当接位置を中心として揺動するようになっている。
【0076】また、基板1の四つの電極1aの中央部に
は、この凸部3gの先端部を受ける皿状の凹部1eが設
けられており、凸部3gの先端部の支持位置を面方向に
ずれないように保持できるようになっている。この凹部
1eは平面視で重り4の重心位置を含む位置に設けられ
ており、これにより、凸部3gによって重り4の重心位
置が支持されるようになっている。そして、これら以外
の構成については上記第1実施形態のものと同様である
ため、その説明を省略する。
【0077】したがって、本構成でも上記第1実施形態
と同様の効果が得られる。また、本構成では、凸部3g
先端部の支持位置が平面視で重り4の重心位置と一致す
る位置に固定されるため、中立状態における信号のオフ
セットの発生を防止できる他、可動部3dを固定電極1
aに対してバランスよく揺動させることができ、あらゆ
る方向の力に対して可動部3dの揺動量を等しくするこ
とが可能となる。これにより、傾斜方向(即ち、力の方
向)に依らずにセンサ感度を一定とすることができる。
なお、このような凸部3gをプレス加工によって形成す
る場合には、製造が容易になるという利点もある。な
お、この例では、凸部3gを支持板3と一体に形成して
いるが、凸部3gを支持板3と別体にして平面状の可動
部3dの下面に貼り付けてもよい。
【0078】次に、本発明の第4の実施形態の静電容量
式センサについて図11に基づいて説明する。本センサ
では、上記第1実施形態のセンサの構成において、凸部
1bによって直接重り4を下面側から支持するようにし
たものである。つまり、凸部1bの高さを上記第1実施
形態のものより高くし、この凸部1bを、可動部3d中
央部に形成された穴3fを介して可動部3dに搭載され
た重り4に当接させている。そして、重り4に接着され
た可動部3dは、この凸部1bにより基板1と一定に離
間されるとともに、凸部1bと重り4との当接位置(支
持位置)を中心として揺動するようになっている。
【0079】また、重り4下面の中央部には、凸部1b
の先端部を受ける凹部4cが形成されており、凸部1b
による重り4の支持位置が面方向にずれないように保持
されるようになっている。なお、この凹部4cは平面視
で重り4の重心位置を含む位置に設けられており、上記
支持位置が平面視で重り4の重心位置と一致するように
なっている。
【0080】したがって、本構成でも上記第1実施形態
と同様の効果が得られる他、凸部1bによる重り4の支
持位置が重り4の重心位置と平面視で一致する位置に保
持されるため、中立状態における信号のオフセットが防
止され、又、あらゆる方向の力に対してセンサ感度を等
しくすることが可能である。
【0081】次に、本発明の第5実施形態の静電容量セ
ンサについて図12に基づいて説明する。本センサで
は、上記第1実施形態のセンサの構成において、スペー
サ2を省略した構成となっている。つまり、支持板3の
支持部3aは直接電極1d上に積層されており、可動部
3dと可動部3dに取り付けられた重り4とは常に基板
1の凸部1b側に押し付けられた状態となっている。こ
れ以外の構成については上記第1実施形態と同様である
ため、その説明を省略する。
【0082】したがって、本構成でも、上記第1実施形
態と同様の効果を得ることができる。また、支持板3の
支持部3aをスペーサを介すことなく直接基板1の電極
1d上に取り付けているため、可動部3dの中央部が凸
部1bにより基板1と反対側に、上記第1実施形態のも
のより大きく付勢された状態で保持され、センサを逆さ
まにしても、重り4の重さに抗して凸部1b先端部を基
板1上に強固に押し当てておくことができる。なお、こ
のような構成とすることにより、支持板3は中央部が大
きく撓んだ状態となるが、このような撓みは各軸部3
c,3e及び中間部3bによって吸収されるため、可動
部3d外周部が基板1側に、特性に影響を及ぼすほど撓
むことはない。さらに、上記第1実施形態のものと比較
して、支持部3aと電極1dとの間に介装させるスペー
サを省略しているため、コスト的にも有利である。
【0083】次に、本発明の第6実施形態の静電容量セ
ンサについて図13に基づいて説明する。本構成は、セ
ンサを逆さまにして用いることがないような場合に好適
な構成となっており、本センサでは、上記第1実施形態
のセンサの構成において、凸部1bの高さを支持部3a
を載置するスペーサ2及び電極1dの厚みに等しくし
て、無傾斜状態(水平状態)における支持板3の撓みを
なくした構成となっている。そして、これ以外は上記第
1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。し
たがって、本構成では、センサを極端に傾けて使用しな
い限り、可動部3dが重り4の重さによって鉛直方向へ
変化しない等、上記第1実施形態と同様の効果が得られ
る他、無傾斜状態における支持板3の撓みをなくしてい
るため、センサの耐久性が向上する。
【0084】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
変形して実施することができる。例えば、上記各実施形
態では、可動部3dで構成される一つの可動電極に複数
の固定電極1aを対向配置しているが、逆に、一つの固
定電極1aに複数の可動電極を対向配置してもよい。つ
まり、電極1aを基板1上に一つ設け、絶縁性の可動部
3dの下面側に複数(例えば四つ)の可動電極を形成し
てもよい。また、固定電極1aと可動電極3dとの両方
を複数に分割して対向配置してもよい。また、上記各実
施形態では、直交する二軸回りに可動部3dが揺動自在
なもので説明したが、用途によっては可動部3dが一軸
回りにのみ揺動するものであってもよい。
【0085】さらに、上記各実施形態において、支持板
3は金属板に限定されず、可撓性を有する部材であれば
金属,半導体,絶縁体のいずれでもよい。また、板厚も
特に限定されず、膜厚10μm以下のフィルム(メンブ
レン)状のものを用いてもよい。具体的には、ポリイミ
ド等の高分子フィルムや、金属箔、或いは、エッチング
により薄膜化したシリコン基板等を好適に用いることが
できる。なお、支持板3にポリイミド等の絶縁性の部材
を用いた場合には、この支持板3の基板1に対向する面
に銅箔等の導電膜(可動電極)を形成する必要がある。
【0086】また、支持体としての凸部1b,3gや突
起部4bは、必ずしも基板1,可動部3,重り4に一体
に形成される必要はなく、別部材を接着剤等で取り付け
てもよい。また、上記第1〜第6実施形態では、基板1
から可動部3d側に向けて突設された凸部1b或いは可
動部3d,重り4から基板1に向けて突設された凸部3
g,突起部4bによって可動部3dが基板1側に撓むこ
とを防止しているが、いずれの方法によるかは任意に決
めることができる。
【0087】さらに、上記各実施形態では、傾斜センサ
を例示して本発明の静電容量式センサを説明したが、本
発明は傾斜センサに限らず、例えば加速度センサや衝撃
センサであってもよい。
【0088】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、可
動部は支持体による支持位置を中心としてスムーズに揺
動する。この際、可動部が支持体により支持されている
ため、重りの重さによって可動部が鉛直方向に変位する
ことがなく、支持位置における可動部と基板とのギャッ
プがセンサの傾斜に依らず一定に定まる。このため、可
動部の鉛直方向への変位を補正しなくても固定電極と可
動電極との間の静電容量に基づいて、重りに作用する力
を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る静電容量式セン
サの全体構成を示す分解斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係る静電容量式セン
サの全体構成を示す概略断面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係る静電容量式セン
サの支持板の構造を拡大して示す平面図である。
【図4】 本発明の第1実施形態に係る静電容量式セン
サの基板の構造を説明するための平面断面図(板材11
の平面図)である。
【図5】 本発明の第1実施形態に係る静電容量式セン
サの基板の構造を説明するための平面断面図(板材12
の平面図)である。
【図6】 本発明の第1実施形態に係る静電容量式セン
サの基板の構造を説明するための平面断面図(板材13
の平面図)である。
【図7】 本発明の第1実施形態に係る静電容量式セン
サの基板の構造を説明するための平面断面図(板材13
の背面図)である。
【図8】 本発明の第1実施形態に係る静電容量式セン
サの基板の構造を説明するための平面断面図(板材14
の背面図)である。
【図9】 本発明の第2実施形態に係る静電容量式セン
サの全体構成を示す概略断面図であり、図2に対応する
図である。
【図10】 本発明の第3実施形態に係る静電容量式セ
ンサの全体構成を示す概略断面図であり、図2に対応す
る図である。
【図11】 本発明の第4実施形態に係る静電容量式セ
ンサの全体構成を示す概略断面図であり、図2に対応す
る図である。
【図12】 本発明の第5実施形態に係る静電容量式セ
ンサの全体構成を示す概略断面図であり、図2に対応す
る図である。
【図13】 本発明の第6実施形態に係る静電容量式セ
ンサの全体構成を示す概略断面図であり、図2に対応す
る図である。
【図14】 従来の静電容量式センサの概略構成を示す
模式図である。
【図15】 従来の静電容量式センサにおける傾斜角
(作用力)と静電容量との関係を示す模式図である。
【符号の説明】
1 固定基板 1a 固定電極 1b 凸部(支持体) 1d 接続電極 1e 凹部 2 金属スペーサ 3 支持板 3a 支持部 3c 第1の軸部(第1の連結部) 3d 可動部(可動電極) 3e 第2の軸部(第2の連結部) 3g 凸部(支持体) 4 重り 4b 突起部(支持体) 4c 凹部 6 カバー 6a フランジ部 7 パッキン g ギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 和男 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 橋本 大一 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定電極が形成された固定基板と、 前記固定電極とギャップを存して対向配置された可動電
    極を有し前記固定基板に対して揺動可能な可動部と、 前記可動部に設けられた重りと、 前記固定基板と前記重りとの間に配置され、前記可動部
    を揺動自在に支持する支持体とを備え、 前記可動電極と前記固定電極との少なくとも一方は複数
    設けられ、 前記可動電極と前記固定電極との間の静電容量を検出自
    在としたことを特徴とする、静電容量式センサ。
  2. 【請求項2】 前記支持体が前記固定基板と一体的に設
    けられたことを特徴とする、請求項1記載の静電容量式
    センサ。
  3. 【請求項3】 前記可動部の前記支持体と当接する位置
    に、前記支持体の先端部を受ける凹部が形成されたこと
    を特徴とする、請求項2記載の静電容量式センサ。
  4. 【請求項4】 前記支持体が前記重りと一体的に設けら
    れたことを特徴とする、請求項1記載の静電容量式セン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記固定基板の前記支持体と当接する位
    置に、前記支持体の先端部を受ける凹部が形成されたこ
    とを特徴とする、請求項4記載の静電容量式センサ。
  6. 【請求項6】 前記支持体が前記可動部に一体的に設け
    られたことを特徴とする、請求項1記載の静電容量式セ
    ンサ。
  7. 【請求項7】 前記固定基板の前記支持体と当接する位
    置に、前記支持体の先端部を受ける凹部が形成されたこ
    とを特徴とする、請求項6記載の静電容量式センサ。
  8. 【請求項8】 前記可動部が前記支持体により前記固定
    基板と反対側に付勢されていることを特徴とする、請求
    項1〜7のいずれかの項に記載の静電容量式センサ。
  9. 【請求項9】 前記可動部が、変形可能な複数の連結部
    を介して支持部に支持されていることを特徴とする、請
    求項1〜8のいずれかの項に記載の静電容量式センサ。
  10. 【請求項10】 前記支持部が前記固定基板上に載置さ
    れたことを特徴とする、請求項9記載の静電容量式セン
    サ。
  11. 【請求項11】 前記支持部,前記連結部,前記可動部
    が導電部材により構成され、 前記固定基板上に接続電極が設けられるとともに、前記
    支持部が前記接続電極上に直接又は金属スペーサを介し
    て載置されたことを特徴とする、請求項9又は10記載
    の静電容量式センサ。
  12. 【請求項12】 前記固定基板の周囲を覆うカバーが設
    けられるとともに、前記カバーにより前記支持部を前記
    固定基板に向けて押し付けたことを特徴とする、請求項
    9〜11のいずれかの項に記載の静電容量式センサ。
  13. 【請求項13】 前記カバーと前記固定基板との間にパ
    ッキンが設けられたことを特徴とする、請求項12記載
    の静電容量式センサ。
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