JP2003329656A - コンクリート吹付法面の密着度診断法とその装置 - Google Patents

コンクリート吹付法面の密着度診断法とその装置

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JP2003329656A
JP2003329656A JP2002133434A JP2002133434A JP2003329656A JP 2003329656 A JP2003329656 A JP 2003329656A JP 2002133434 A JP2002133434 A JP 2002133434A JP 2002133434 A JP2002133434 A JP 2002133434A JP 2003329656 A JP2003329656 A JP 2003329656A
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vibration
concrete
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Masayoshi Enozono
正義 榎園
Tadashi Hamako
正 浜子
Masayuki Ujigen
雅之 宇次原
Sonoko Yamanishi
霜野子 山西
Takashi Tanaka
尚 田中
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Nittoc Constructions Co Ltd
Japan Construction Mechanization Association
Original Assignee
Nittoc Constructions Co Ltd
Japan Construction Mechanization Association
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート吹付法面裏面と岩盤、地盤等の
地山表面間の接着度合を横波共振法により受信信号を高
精度で測定し、接着度合の識別を明瞭に、且つ容易にで
き、しかも波動送信器及び波動受信器を小形化して携帯
可能とした横波共振法による吹付法面の密着度診断法を
提供するものである。 【解決手段】数百〜数kHzの電気信号を発生させる発信
部と振動を変換した電気信号を増幅する受信部からなる
発信器兼受信器と、該発信器兼受信器の発信部から発信
された信号から横波振動を発生させこれをコンクリート
吹付法面に直接伝達する波動送信器と、上記波動送信器
から伝達された振動によりコンクリート吹付法面に生じ
た振動を受信し電気信号に変換する波動受信器、および
発信器兼受信器の受信部から送られてきた電気信号を表
示する信号表示器から構成される非破壊検査装置を使用
し、コンクリート吹付面における共振現象発生の有無、
およびその周波数、振幅によりコンクリート吹付表面と
地山との密着度を検出するコンクリート吹付法面の密着
度診断法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えばコンクリー
ト吹付法面(以下、吹付法面という)、トンネル覆工な
どコンクリート板状構造物とその背面の岩盤、地盤など
の地山との間の密着度を、横波振動をする板の共振現象
を利用して対象構造物を破壊することなく診断する方法
(以下、横波共振法という)およびその装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、吹付法面と地山の間の密着度合い
を診断する方法として、ハンマー打診法、熱赤外線映像
法、電磁波法などが知られている。また、コンクリート
床版背面の空隙探査手法として、特公平2-53747
号公報に記載されているような共鳴波空隙探知装置によ
る非破壊診断法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ハンマー打音法は、人
手によってコンクリート吹付法面を叩き、その打音を聴
覚によって判断するため、診断には経験が必要であり、
且つ観測者毎に判断基準がばらばらで結果に客観性を欠
き、再現性が低い。さらに、ハンマーで老朽化した吹付
法面を叩くことにより脆くなった吹付法面を破壊した
り、作業者が急勾配の斜面である吹付法面等でロープに
ぶら下がって作業をしなければならないため非常に危険
であった。以上のように、結果の精度、作業の安全性に
問題があり、さらに非能率的でコストアップとなる問題
を有している。
【0004】熱赤外線映像法は、熱赤外線カメラにより
吹付法面表面の温度分布を測定し、温度の違いやその変
化により吹付法面と地山の密着状態を推定しようとする
方法であるが、吹付法面表面の日射条件や測定時の気
温、天候、風などの自然現象、凹凸状態などの吹付法面
表面の形状に測定結果が左右されることが多く、また吹
付厚さ、表面に繁茂する植物やコケ、湧水による表面の
ぬれなど、測定が不可能となる測定限界が存在するとい
った問題があった。
【0005】電磁波法は、電磁波を吹付法面に照射し、
表面および内部からの反射波を測定することによって吹
付法面と地山の密着状態を推定しようとする方法である
が、通常法面のコンクリート吹付工法では標準仕様とし
て目の細かい金網(溶接金網、ラス金網)の上に吹付が
なされており、電磁波がこの金属の影響を大きく受ける
ため精度の良い診断ができなかった。また解析に専門的
な高度技術を要し、時間が掛かるといった問題を有して
いた。
【0006】コンクリート床版などの剥離検知手法であ
る共鳴波空隙探査装置は、振動子として用いる圧電素子
が有する多数の基本振動数を含む送信波動の少なくとも
1つの振動と、分離・空隙部を有するコンクリート床版
背面の空隙の持つ固有振動数とを一致させることにより
共鳴現象を発生させ、このとき発生する振幅の大きな波
動を観察することによって分離・空隙部の有無を推定し
ようとする方法であり、測定振動数を数kHz〜数百kHz
と設定しているが、厚さ10cm、大きさ数mサイズのコン
クリート板は、数百Hz〜数kHzの領域に多数の固有振動
数を有しており、吹付法面もこれに近似する固有振動数
を有していると推定され、共鳴波空隙探査装置の測定振
動数の高い振動数領域では共振現象の発生を識別するこ
とは困難であった。
【0007】また、探触子の先端が図11に示すような
球形のため、床版やタイルなどの平滑な面の測定には適
するが、表面に凹凸がある吹付法面の測定には不向きで
あった。更に、密着度の判定も、図10に示すように、
オシロスコープに表示される波の振幅の大きさにより行
うため、判定に客観性、正確性を欠く場合があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みてなされたもので、数百〜数kHzの電気的信号を発
生する電気回路と、数百〜数kHzの周波数を自動的に可
変する周波数変調回路、および方形波信号を正弦波信号
に変換させるために回路に直列に接続されたコイルから
構成される発信器兼受信器の発信部から出力された正弦
波により、波動送信器に備えられたたわみ形の圧電素子
の静電容量と共振させてこれを駆動させ、吹付法面の診
断に適する数百〜数kHzの領域の横波振動を発生させる
ことにある。
【0009】上記波動送信器は、摺動面を硬質板に取り
付けたたわみ形の圧電素子と、背面に発振周波数に共振
する長さの空間を有した保持体と、これに取り付けた探
触子から構成するものとした。また、探触子は吹付法面
表面の凹凸の悪影響を受けずに、振動を吹付法面に正確
に、且つ直接に与えるため、硬質の細棒状の形状とした
ことにある。
【0010】更に、吹付法面の横波振動状態を波動受信
器により正確に受信しこれを電気信号に変換し、発信器
兼受信器の受信部で増幅して、信号表示機により明確に
表示すること、また受信波形をFFT(Fast Fourier T
ransform)解析することにより、吹付法面の固有振動数
とその倍音での共振現象発生を明確に判別し、且つその
振幅の大きさを数値データとして測定できることにあ
る。
【0011】上記により、吹付法面と岩盤、地盤等の地
山との間の密着度(健全部な密着部と分離・空隙部の区
別)を、吹付法面表面の状態に左右されることなく、視
覚的および数値的に、明瞭に且つ客観的に識別できる横
波共振法による吹付法面地山密着度診断法を提供するも
のである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明に係
わる横波共振法による吹付法面密着度診断法の一実施例
について詳細に説明する。図1は、本発明に係わる上記
診断方法の概略を示す説明図で、1は波動送信器、6は
波動受信器、7は発信器兼受信器、8はパソコンダイレ
クト形オシロスコープなどの信号表示器、9は電気的な
接続線、10はパソコンである。
【0013】Aは岩盤、地盤等の地山、Bは吹付法面、
Cは分離・空隙部で、図3(a)は施工直後の健全な状
態の接着部の拡大図である。吹付法面は施工後年月が経
つと、地下水や植物の根系、凍害などの影響により、地
山Aの表層部に風化・劣化が生じてコンクリートとの接
着度が低下し、図2、図3(b)の拡大図に示すよう
に、吹付法面B裏面と地山Aの表面との間に分離が生
じ、これが進行すると空洞部が形成される。
【0014】波動送信器1は、図4に示すように、発信
器兼受信器7に接続された接栓2、リード線、たわみ振
動子4と細棒状探触子5を取り付けた保持体1、6とか
ら構成したものである。
【0015】たわみ振動子4はチタン酸バリウム等のた
わみ形の圧電素子を用い摺動面に硬質板を取りつけたも
ので、発信器兼受信器7から送られてくる方形波電気信
号を受け、共振現象を生じ正弦波に変換するとともに吹
付法面の密着度を判定するのに適する数百〜数kHzの聴
音領域のたわみ振動を発生させる。
【0016】上記探触子5は、図2に示すような吹付法
面Bの表面が凹凸になっていても影響されないように硬
質の細棒状に形成し、波動送信器1の底部1aが吹付法
面Bの表面に接触しない位置に形成されているので、探
触子5の先端が上記吹付法面Bの表面に直接当接し、発
信された振動信号を正確に伝達できるようになってい
る。
【0017】波動受信器6は、波動送信器1と同様に構
成し、波動送信器1とは機能を異ならしめたものであ
り、波動送信器1から例えば10cm離れた位置の吹付法
面Bに配設し、吹付法面Bの表面と前記したような細棒
状の探触子5を介して吹付法面Bに生じている横波振動
を受信し、電気的信号に変換するものである。
【0018】波動送信器1から送信されたたわみ振動は
吹付法面Bに横波振動を発生させ、吹付法面Bと地山A
が密着し健全な状態の場合には、横波振動は地山に吸収
され吹付法面Bに大きな振動を生じさせないが、吹付法
面Bと地山Aとの間に分離や空隙が存在する場合は、吹
付法面Bの多数ある固有振動数の一つに送信されたたわ
み振動の振動数が一致すると共振現象が生じ、吹付法面
Bには大きな振幅を持つ横波振動が発生する。この吹付
法面Bに生じている振動現象を波動受信器6により捉え
電気的信号に変換し、さらに発信器兼受信器7の受信部
において増幅することにより、オシロスコープ等の表示
器8の画面上に、図5(b)に示すように出力表示され
る。
【0019】発信器兼受信器7は数百〜数kHzの連続方
形波の信号を発信するとともに、受信信号を増幅するも
ので、波動送信器1、波動受信器6の接栓2および表示
器8に接続線9を介して各々接続したものである。
【0020】次に、本発明に係わる診断方法を実施する
ための結線について説明すると、発信器兼受信器7の出
力は波動送信器1の接栓2とオシロスコープ等の表示器
8に出力され、波動受信器6の出力は発信器兼受信器7
の入力として接続する。また発信器兼受信器7の他端の
出力は表示器8に接続し、表示器8の出力はパソコン1
0の入・出力端に接続する。
【0021】上記のような構成の一実施例の作用につい
て、以下に簡単に説明する。図1に示す方法により、図
2に示すような分離・空隙部Cが存在しない吹付法面B
を測定すると仮定する。まず波動送信器1、波動受信器
6の細棒状探触子5の先端を、矢印イで示す部分の吹付
法面Bの表面に直接当接する。その状態を拡大したもの
を図3(a)に示す。波動送信器1は、発信器兼受信器
7から受けた連続正弦波の電気信号をたわみ振動子4に
よりたわみ振動に変換し、探触子5によって吹付法面B
に伝達され、吹付法面中を伝播して波動受信器6の細棒
状探触子5に到着し、たわみ振動子4により電気信号に
変換され、結栓を介して発信器兼受信器7に入力され増
幅されて、表示器8によって図5(a)に示すような受
信波形を観測するものである。
【0022】次に、図2において矢印ロに示すような分
離・空隙部Cが存在する吹付法面Bを測定すると仮定す
る。前記と同様の方法で、図3(b)に示すように発信
された電気的信号をたわみ振動子4によりたわみ振動に
変換し、細棒状探触子5により吹付法面Bに伝達させる
と、背面に分離・空隙部Cが存在する吹付法面Bでは、
吹付法面を横波振動させ、分離・空隙の大きさ及び吹付
法面Bの厚さによって決まる吹付法面Bの固有振動数
が、伝達されたたわみ振動の振動数に一致した場合、共
振現象が発生して吹付法面Bを大きく揺さぶり、この振
動を波動受信器6の細棒状探触子5で受信し、たわみ振
動子4により電気的信号に変換して、発信器兼受信器7
により増幅された後、前記と同様、表示器8によって図
5(b)に示すような受信波形を観測するものである。
【0023】表示器8で観測された波形を識別すること
により、吹付法面裏面に分離・空隙部Cがない状態と、
分離・空隙部Cが存在する状態を判別することができ
る。さらに、波動受信器で受信した電気的信号をFFT
アナライザーによりFFT(Fast Fourier Transform)
解析し、図9(a)、(b)に示すような時間波形に置
き換えることもできる。これにより、吹付法面における
固有振動数による共振現象をより明確に捉えることが可
能となり、精度のよい診断ができる。
【0024】ここで、本発明に係わる吹付法面の密着度
診断法の精度を確認するためモデル試験例について説明
する。まず試験体Pとして、図6(a)、(b)に示す
ような形状に作製し、この試験体Pを前記した吹付法面
Bと仮定し、本発明に係わる上記診断法で測定した。な
お供試体Pの寸法は、L、W=900mm、T=300
mmとし、また試験体Pの中心部に形成した空隙部(分
離・空隙部)Sに対応する寸法をl、w=500mm、
t=100mmとしたものである。この試験体Pを格子
点5cm×5cm上で計測した結果を図7に示し、振幅
の評価凡例を図8に示す。その結果、しきい値を図8の
「1」、「2」との間を採用することで空隙部S、いわ
ゆる地山Aの表面と吹付法面Bの裏面間に存在する分離
・空隙部(空洞部)Cを検出し、明瞭に識別できること
が分かる。
【0025】以上説明したのは、本発明に係る診断法の
一例であり、さらに精度よく、客観的な数値データとし
て得る場合は、各測定点において、発信器兼受信器の発
信部から発信される電気的信号の周波数を、周波数変調
回路により数100〜数kHzの範囲で連続的に変え、こ
のとき波動受信器で受信した電気的信号をFFT(Fast
Fourier Transform)解析することにより、共振振動数
および振幅を数値として得ることができ、これにより客
観性の高い数値データとして取り扱うことが可能とな
る。
【0026】また、対象とするコンクリート板の厚さが
厚いために波動送信器から伝達された横波振動ではコン
クリート板に振幅の大きな共振振動を生じさせることが
できず共振現象発生の有無が十分識別できない場合、あ
るいは周囲からの雑音、車両・機械振動などにより生ず
るノイズによって微少な振動を明確に識別できない場合
は、波動送信器および波動受信器を一体化させることに
より、波動送信器の保持体がコンクリート板で発生した
微少な共振振動により共鳴する現象を捉え、これを受信
部および信号表示器で識別することにより、厚いコンク
リート吹付法面の精度のよい密着度診断が可能となる。
【0027】本発明による方法は、コンクリート吹付法
面の非密着部分や分離空隙、空洞部分の検知を対象とす
るものであるが、上記の波動送信器および波動受信器を
一体化した装置を用いることにより、厚いコンクリート
板とみなすことができるトンネル覆工背面の空洞探査へ
の適用も可能である。
【0028】上記波動送信器及び波動受信器とを一体化
した波動測定装置として、図12に示す実施例のものが
ある。該波動測定装置11は、受信用センサー12と保
持体13とより構成し、被検査物側となる該受信用セン
サー12は、略中央部に硬質の細棒体よりなる触端子1
4、該触端子14の出没を自在とするために、該触端子
14の背面側に形成したスプリング15、該触端子14
の周辺部の前面側に形成した受信用摺動板16の内側に
配設した受信用振動子17、及び該受信用振動子17と
接栓22とを連結するリード線18とより構成してい
る。
【0029】上記保持体13は箱状体とし、その内側に
は、送信用センサー19を前後方向へ摺動自在に配設し
ている。該送信用センサー19の前面側には触端子14
を固定しているので、該触端子14の出没により送信用
センサー19が摺動するように構成している。また、該
送信用センサー19の内側には、振動子20が形成さ
れ、該振動子20には、リード線21を介して接栓22
へと連結されている。
【0030】上記振動送信器と波動受信器とを一体化し
た波動測定装置は、一台の装置により送・受信を兼ねる
ことができるのでコンパクトとなり、非常に使いやすい
ものとなった。送・受信機能は、上記実施例のものと同
様である。
【0031】
【発明の効果】上記の通り本発明に係る横波共振法によ
る吹付法面の密着度診断法によれば、 1)探触子を硬質の細棒状に形成したため、吹付法面表
面の凹凸に影響されずに振動を伝達できる。 2)診断に使用する振動数を、吹付法面をコンクリート
板と仮定した場合の板のたわみ振動における固有振動数
の範囲である数百〜数kHzとし、この領域における連続
正弦波形による測定としたため、分離・空隙部の検知精
度が高くなった。 3)波動送信器及び波動受信器を携帯可能サイズに構成
できるため、測定作業の機械化が可能となり、作業員の
危険な作業を大幅に低減することができる。 4)受信波形をFFTアナライザーにより解析し、振動
数と振幅の関係として表示することにより、吹付法面に
おいて共振現象が生じているか否かを明確に判別するこ
とが可能となり、精度のよい診断ができる。 5)さらに、各測定点において測定振動数を数百〜数kH
zの範囲で変化させることにより、共振振動数とその振
幅を数値として得ることができ、これにより客観性の高
い数値データとして取り扱うことが可能となった。 6)また、波動送信器と波動受信器を一体化することに
より、微少な振動を捉えることが可能となり、吹付け厚
さの厚い吹付法面における密着度診断の精度向上および
トンネル覆工背面の空洞検知への適用が可能となった。
等の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る横波共振法によるコンクリート吹
付法面の密着度診断法の概略を示す説明図である。
【図2】本発明で観測するコンクリート吹付法面の一例
を示す説明図である。
【図3】図におけるイ(健全部)と矢印ロ(分離・空隙
部)の測定状態を各々拡大して示す説明図である。
【図4】本発明で用いる波動送信器および波動受信器を
示す断面図である。
【図5】吹付法面からの受信信号を信号表示機で示した
出力波形図であり、(a)は、分離・空隙部が存在しな
い場合、(b)は、分離・空隙部が存在する場合であ
る。
【図6】本発明に係る横波共振法によるコンクリート吹
付法面の密着強度診断法を実験的に試験する試験体を示
し、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)におけ
るa−a線での断面図である。
【図7】図6に示す試験体のモデル試験結果を示す説明
図である。
【図8】受信信号における振幅の評価凡例を示す波形図
である。
【図9】受信信号の時間波形とFFTアナライザーによ
る解析結果を示し、(a)は、吹付け法面と地山表面の
密着している場合の波形を示し、(b)は、上記接着部
に分離・空隙部が存在する場合の波形を示すものであ
る。
【図10】従来の測定法で、送信波にパルス信号を使用
した際の受信波形を示し、(a)は、吹付法面と地山間
に分離・空隙部が存在せず健全な場合、(b)は、吹付
け法面と地山間に分離・空隙部が存在する場合である。
【図11】従来の波動発信器、受信器の探触子を示す正
面図と背面図である。
【図12】波動送信器、波動受信器を一体化させた波動
測定装置である。
【符号の説明】
1・・波動送信器 2・・接栓 3・・リード線 4・・たわみ振動子 5・・細棒状探触子 6・・波動受信器 7・・発振器兼受信器 8・・信号表示器 9・・接続線 10・・パソコン 11・・波動測定装置 12・・受信用センサ− 13・・保持体 14・・触端子 15・・スプリング 16・・受信用摺動板 17・・受信用振動子 18・・リード線 19・・送信用センサー 20・・振動子 21・・リード線 22・・接栓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜子 正 東京都中央区銀座8丁目14番14号 日特建 設株式会社内 (72)発明者 宇次原 雅之 東京都中央区銀座8丁目14番14号 日特建 設株式会社内 (72)発明者 山西 霜野子 東京都中央区銀座8丁目14番14号 日特建 設株式会社内 (72)発明者 田中 尚 東京都中央区銀座8丁目14番14号 日特建 設株式会社内 Fターム(参考) 2D044 DC04 2D055 DB00 LA15 2G047 AA10 AB07 BA04 BC04 BC07 CA01 CB02 EA10 GB11 GG12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数百〜数kHzの電気信号を発生させる発信
    部と振動を変換した電気信号を増幅する受信部からなる
    発信器兼受信器と、該発信器兼受信器の発信部から発信
    された信号から横波振動を発生させこれをコンクリート
    吹付法面に直接伝達する波動送信器と、上記波動送信器
    から伝達された振動によりコンクリート吹付法面に生じ
    た振動を受信し電気信号に変換する波動受信器、および
    発信器兼受信器の受信部から送られてきた電気信号を表
    示する信号表示器から構成される非破壊検査装置を使用
    し、コンクリート吹付面における共振現象発生の有無、
    およびその周波数、振幅によりコンクリート吹付表面と
    地山との密着度を検出するコンクリート吹付法面の密着
    度診断法。
  2. 【請求項2】数百〜数kHzの電気的信号を発生する電気
    回路と数百〜数kHzの周波数を自動的に可変する周波数
    変調回路および方形波信号を正弦波信号に変換させるた
    めに回路に直列に接続されたコイルから構成される発信
    器兼受信器の発信部と、摺動面に硬質板を取り付けたた
    わみ形振動子と背面に発振周波数に共振する長さの空間
    を有する保持体とこれに取りつけた探触子からなる波動
    送信器により、発信部から発信される正弦波によってた
    わみ形振動子を駆動して横波振動を発生させ、これをコ
    ンクリート吹付法面に直接伝達することを特徴とする請
    求項1に記載のコンクリート吹付法面の密着度診断法。
  3. 【請求項3】波動送信器から伝達された振動によりコン
    クリート法面に生じた横波振動を受信し電気信号に変換
    する手段として、上記波動送信器と同じ構造を持つ波動
    受信器を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載のコンクリート吹付法面の密着度診断法。
  4. 【請求項4】波動受信器により変換された電気信号を発
    信器兼受信器の受信部により増幅し、共振現象発生の有
    無、共振周波数、振幅等を識別、表示する手段として信
    号表示器を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3
    の何れか1に記載のコンクリート吹付法面の密着度診断
    法。
  5. 【請求項5】波動送信器および波動受信器の探触子を硬
    質の細棒状に形成し、法面の任意の表面で安定して接触
    して測定できることを特徴とした請求項1〜請求項4の
    何れか1に記載のコンクリート吹付法面の密着度診断
    法。
  6. 【請求項6】波動送信器から送られたたわみ振動により
    コンクリート吹付法面に発生した振動のうち、振幅の大
    きい振動だけを波動受信器により受信すること、或いは
    該波動受信器がコンクリート法面に発生した波動により
    共鳴する現象を捉えることを特徴とする請求項1〜請求
    項5の何れか1に記載のコンクリート吹付法面の密着度
    診断法。
  7. 【請求項7】数百〜数kHzの電気信号を発生させる発信
    部と振動を変換した電気信号を増幅する受信部からなる
    発信器兼受信器と、該発信器兼受信器の発信部から発信
    された信号から横波振動を対象物に直接伝達する波動送
    信器と、該波動送信器から伝達された振動により対象物
    に生じた振動を受信し電気信号に変換する波動受信器、
    および発信器兼受信器の受信部から送られてきた電気信
    号を表示する信号表示器から構成されていることを特徴
    とする空隙探知装置。
  8. 【請求項8】波動送信器に、発信器兼受信器に接続され
    た接栓、リード線、たわみ振動子および細棒状探触子を
    取り付けた保持体を構成したことを特徴とする請求項7
    に記載の空隙探知装置。
  9. 【請求項9】波動受信器に、発信器兼受信器に接続され
    た接栓、リード線、たわみ振動子および細棒状探触子を
    取り付けた保持体を構成したことを特徴とする請求項7
    又は8に記載の空隙探知装置。
  10. 【請求項10】波動送信器に吸着材を介してたわみ振動
    子を取り付けることを特徴とする請求項7〜請求項9の
    何れか1に記載の空隙探知装置。
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