JP2003327918A - 粉体スラリー塗料組成物 - Google Patents

粉体スラリー塗料組成物

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JP2003327918A
JP2003327918A JP2002141753A JP2002141753A JP2003327918A JP 2003327918 A JP2003327918 A JP 2003327918A JP 2002141753 A JP2002141753 A JP 2002141753A JP 2002141753 A JP2002141753 A JP 2002141753A JP 2003327918 A JP2003327918 A JP 2003327918A
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powder
resin
weight
slurry coating
coating composition
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JP2002141753A
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English (en)
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Atsushi Takahashi
淳 高橋
Masazumi Nabeshima
理純 鍋嶋
Kenzo Maeda
健蔵 前田
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BASF Japan Ltd
Original Assignee
BASF NOF Coatings Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】熱硬化性樹脂とそれと反応しうる硬化剤を
含む原料組成物から得られた樹脂含有粉体と、見掛比重
が150g/l以下である金属酸化物粉体とを含有し、
それらが水に分散されている粉体スラリー塗料組成物で
あって、該金属酸化物粉体が、該樹脂含有粉体100重
量部に対して、0.05〜10重量部の割合で配合され
ていることを特徴とする粉体スラリー塗料組成物。 【効果】本発明の粉体スラリー塗料組成物は、親水性の
金属酸化物粉体を樹脂含有粉体粒子表面に付着させるこ
とにより、分散剤を使用することなく、水への分散性を
発現させることにより、従来、分散剤を使用することに
より起こる、貯蔵安定性の不良、塗膜性能の悪化等の問
題を解決することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体スラリー塗料
組成物及びその製造方法に関し、更に詳しくは、水分散
性に優れた粉体スラリー塗料組成物及びその製造方法に
関する。本発明の粉体スラリー塗料組成物は、塗料分野
及び塗料を使用する関連分野に広く利用される。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料を水と混合して粉体スラリーを
形成する場合、分散剤を用いないで粉体を水中で濡らす
のが困難であり、得られた水との混合物中では粉体が表
面に浮き上がる傾向がある。水中で濡れる粉体はほんの
僅かであり、水中に入り込む僅かな粉体はホイップクリ
ームや髭剃りクリームのコンステンシーである「偽体
(fales body)」を有する傾向がある。
【0003】そのため粉体塗料を水及び分散剤の混合物
中に分散させることにより、粉体スラリーを製造するこ
とはよく知られている。上記分散剤として例えば、アル
キルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩の如
きアニオン系界面活性剤及び、ポリエチレングリコール
アルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エス
テルの如きノニオン系界面活性剤が用いられてきた。し
かし、この種の分散剤は粉体塗料との相溶性に著しく劣
るため、焼付乾燥時に粉体塗料と連結した乾燥塗膜を形
成し得ず、塗膜中に集塊状となって散在し、粉体塗料同
士が融着して連続塗膜を形成することを妨害した。この
ため、分散剤を添加した粉体スラリー塗料では塗膜の加
工性、耐衝撃性、耐水性、耐食性等の物理化学的性質の
低下、光沢の低下、平滑性の低下等を避けることができ
ず、粉体塗料が持つ本来的な塗膜性能を十分に発揮する
ことができないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来からの欠点を解消し、水分散性に優れた粉体スラリー
塗料組成物およびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、熱硬化性樹脂とそ
れと反応し得る硬化剤を含む原料組成物から得られる樹
脂含有粉体に、特定の見掛比重を有する親水性の金属酸
化剤を添加することにより、該粉体の水分散性が向上
し、良好な粉体スラリー組成物が得られることを見出
し、本発明を完成した。すなわち本発明の粉体スラリー
塗料組成物は、熱硬化性樹脂とそれと反応しうる硬化剤
を含む原料組成物から得られた樹脂含有粉体と、見掛比
重が150g/l以下である金属酸化物粉体とを含有
し、それらが水に分散されている粉体スラリー塗料組成
物であって、該金属酸化物粉体は、該樹脂含有粉体10
0重量部に対して0.05〜10重量部の割合で配合さ
れていることを特徴とする、水分散が容易である粉体塗
料組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の粉体スラリー塗料組成物
の製造方法は、熱硬化性樹脂とそれと反応しうる硬化剤
を含む原料組成物を混合し、その後、溶融し、冷却し、粉
砕して樹脂含有粉体を製造し、次いで、見掛比重が15
0g/l以下である金属酸化物粉体をドライブレンドし
て水に分散することを特徴とする。ここで、金属酸化物
粉体の見掛比重は、以下の方法で測定される。すなわ
ち、上皿天秤にて、250mlのメスシリンダーの重量
を測定し、この重量をA(g)とする。メスシリンダー
に金属酸化物粉体を30秒から1分位をかけて投入し、
この重量を測定し(このとき、シリンダーを揺すったり
しないこと)、この重量をB(g)とする。さらに2分
間放置した後、体積を測定し(この体積をC(ml)と
する)、次式(数1)で見掛比重を計算する。
【0007】
【数1】 見掛比重(g/l)={(B−A)/C}×1000
【0008】熱硬化性樹脂としてはエポキシ基、水酸
基、カルボキシル基等の官能基を有する、常温で固形の
アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹
脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の1種又はこれら
2種以上の変性樹脂又は混合樹脂等が用いられる。アク
リル系樹脂としては、例えばファインディックA−22
3S(大日本インキ化学株式会社製、商品名)、アルマ
ッテクスPD−6300(三井化学株式会社製、商品
名)、ジョンクリル67(ジョンソンポリマー社製、商
品名)等、ポリエステル系樹脂としては、例えばER−
6610(日本エステル株式会社製、商品名)、ER−
8120(日本エステル株式会社製、商品名)、GV5
50(日本ユピカ株式会社製、商品名)、ファインディ
ックM−8021(大日本インキ化学株式会社製、商品
名)、M−8500(大日本インキ化学株式会社製、商
品名)等、エポキシ系樹脂としては、エピコート100
3(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)、ア
ラルダイト6003(旭化成エポキシ株式会社製、商品
名)、エポトートYD−904H(東都化成株式会社
製、商品名)等、シリコン系樹脂としては、WACKE
R SILRES 600(ワッカーケミカル社製、商
品名)等、フッ素系樹脂としては、ルミフロンLF71
0F(旭ガラス株式会社製、商品名)等が挙げられる。
【0009】熱硬化性樹脂はガラス転移温度が40〜1
00℃、好ましくは50℃〜90℃の範囲であり、数平
均分子量が1000〜30000、好ましくは2000
〜10000である。ガラス転移温度が40℃より低い
と、得られる粉体スラリー塗料組成物は粒子同士が融着
を起こし、耐ブロッキング性が悪くなるので好ましくな
い。また、100℃より高いと熱フロー時(原料組成物
を混合し、溶融するとき)の粘度が上がり、その上、樹
脂含有粉体粒子同士の溶解性が低下するため仕上がり性
が悪くなる。また数平均分子量が1000を下回ると、
粉体スラリー塗料組成物の耐ブロッキング性が劣る。数
平均分子量が30000を越えると、塗膜の仕上がり外
観が劣るので好ましくない。該ガラス転移温度は、例え
ばDSC(示査走査熱量計)によって求めることができ
る。
【0010】熱硬化性樹脂と反応しうる硬化剤として
は、ブロックイソシアネート化合物、例えば、イソホロ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等
のポリイソシアネート化合物や、これらの二量体、三量
体、トリメチロールプロパン等の多価アルコールで変性
したポリイソシアネート化合物等のイソシアネート化合
物のイソシアネート基をε−カプロラクタム、フェノー
ル、ベンジルアルコール、メチルエチルケトシムなどの
ブロック化剤でブロックした化合物が挙げられる。かか
るブロックイソシアネート化合物は室温で固体である化
合物が、好適に使用することができる。
【0011】また、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族
二塩基酸;無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピ
ロメリット酸などの酸無水物;酸価が10〜300mg
KOH/g、ガラス転移温度が30〜120℃であり、
数平均分子量が1000〜15000のポリエステル樹
脂又はアクリル樹脂;ジシアンジアミド及びジシアンジ
アミド誘導体;イミダゾール及びイミダゾール誘導体;
二塩基酸ジヒドラジド;ジアミノフェニルメタン、環状
アミジン化合物等のアミン化合物;メラミン樹脂;テレ
フタル酸ジグリシジルエステル、パラオキシ安息香酸ジ
グリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレー
ト、スピログリコールジグリシジルエーテル、ヒダント
イン化合物、脂環式エポキシ樹脂等のグリシジル化合
物;ビスヒドロキシエチルテレフタレート、スチレン・
アリルアルコール共重合体、スピログリコール、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、水酸価が
10〜300mgKOH/g、ガラス転移温度が30〜
120℃であり数平均分子量が1000〜15000の
ポリエステル樹脂又はアクリル樹脂等の水酸基含有化合
物などが挙げられる。かかる硬化剤は、室温で固体であ
る化合物が好適に使用することができる。
【0012】本発明の粉体スラリー塗料組成物には上記
各成分のほかに必要に応じて、例えば、ワキ防止剤、表
面調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、
帯電制御剤、着色顔料、充填剤、硬化促進剤、流動性調
整剤等の添加剤を配合することができる。
【0013】本発明で使用する樹脂含有粉体は、例え
ば、上記の熱硬化性樹脂、それと反応しうる硬化剤及び
必要に応じて使用される顔料、その他の添加剤をヘンシ
ェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミル、バンバ
リーミキサー等の混合機により均一に混合し、次に、得
られた混合物を、エクストルーダー、ブスコニーダーや
熱ロール等の混練機により溶融混練し、次いで溶融混練
物を冷却しペレット状に成型する。得られたペレット
を、ハンマーミル等の衝撃型粉砕機、ジェットミル等の
気流粉砕機等によって粉砕することにより得られる。
【0014】本発明で使用する樹脂含有粉体は、上記の
方法以外に、例えば、原料を溶剤中で混合し、得られた
混合物を乾燥、微粉砕するか、又は、スプレードライ法
により粉末にする方法を採用することもできる。得られ
た粉末は必要に応じて、上記の粉砕に供することができ
る。更に、本発明で使用する樹脂含有粉体は上記により
製造された樹脂含有粉体をフルイ等により分級した樹脂
含有粉体も使用することができる。
【0015】本発明の金属酸化物粉体は、従来、粉体の
流動性調整作用を有するものとして知られているが、本
発明においては、親水性の見掛比重が150g/l以下
の金属酸化物粉体を用いることにより、樹脂含有粉体に
水分散性向上作用を生じさせることを新たに見出したも
のである。本発明の金属酸化物粉体は、見掛比重が15
0g/l以下である。見掛比重が150g/lを越える
と、樹脂含有粉体の水分散性が不十分となる。この金属
酸化物粉体としては、シリカ粉体、アルミナ粉体、マグ
ネシア粉体、シリカアルミナ(アルミノ珪酸系化合物)
粉体等の少なくとも1種を用いることができる。金属酸
化物粉体は、平均一次粒子径が50nm以下のものが好
ましく、特にシリカ粉末、特に、微粉末のアエロジル及
びアルミナ微粉末が好ましい。この様な金属酸化物の市
販品としてはAEROSIL 130、AEROSIL
200、AEROSIL300、アルミニウムオキサ
イドC(日本アエロジル株式会社製、商品名)、カープ
レックスFPS−1(塩野義製薬株式会社製、商品名)
等がある。
【0016】上記金属酸化物粉体の添加量は、上記樹脂
含有粉体を100重量部とした場合0.05〜10重量
部であり、好ましくは0.1〜5重量部である。添加量
が0.05重量部未満の場合、水分散性が不十分である
ので好ましくなく、10重量部を越えると形成された塗
膜の表面性能が低下するので好ましくない。
【0017】本発明の粉体スラリー塗料組成物の平均粒
子径はコールターカウンターTAII型(ベックマンコー
ルター社製、商品名)で測定される体積平均粒子径で5
〜100μm、特に、10〜80μmの範囲が好まし
い。体積平均粒子径が5μm未満の粉体粒子では、表面
積が増大することにより水への濡れ性が低下し、粉体ス
ラリー塗料組成物の固形分が確保できなく好ましくな
い。また、体積平均粒子径が100μmを越えると、平
滑性の良い塗膜が得られ難くなるので好ましくない。
【0018】本発明の粉体スラリー塗料組成物は、上述
したように、所定の原料組成物を混合し、その後、この
原料組成物を溶融し、冷却し、粉砕して樹脂含有粉体を
製造し、次いで金属酸化物粉体をドライブレンドするの
は、これにより樹脂含有粉体表面に、微粉末の金属酸化
物粉体粒子がうまく付着するからである。この様な構成
をとることにより、親水性の金属酸化物粉体が樹脂含有
粉体表面を覆い、即ち、塗料組成物からなる粉体の実質
上の最表面が親水化表面となるため、水分散性能が発現
又は向上する。
【0019】上記ドライブレンドの方法としては、樹脂
含有粉体をスクリーンを用いたフルイ分け工程に供給す
る前に金属酸化物粉末を添加し、金属酸化物粉末と樹脂
含有粉体とを混合した後、該スクリーンを通過させる方
法や、金属酸化物粉末と樹脂含有粉体を振動フルイ機の
スクリーン上で混合し、該スクリーンを通過させる方
法、又は、三井ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社
製、商品名)等の混合分散機で混合する方法等がある。
【0020】本発明で得られた粉体スラリー塗料組成物
はエアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電スプ
レー塗装の塗装方法で塗装を行うことができる。塗装さ
れる基材としては特に制限されずに、例えば、鉄鋼、亜
鉛、アルミニウム、錫、銅、ステンレスなどの金属や、
これらの2種以上の合金や必要に応じて表面処理を施し
たもの、耐熱プラスチックや無機ボード等の金属以外の
素材、及びこれらのものにプライマーや中塗り塗装が全
面もしくは一部塗装されたものが挙げられる。
【0021】
【実施例】次に例を挙げて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものでは
ない。
【0022】実施例1 ER−6610(日本エステル株式会社製、商品名)6
1.1重量部、VESTAGON B−1530(ヒュ
ルス社製、商品名)7.9重量部、モダフローパウダー
(モンサント社製、商品名)0.4重量部、ジブチルチ
ンジラウレート0.1重量部、ベンゾイン0.5重量
部、タイピュアR960(デュポン社製、商品名)30
重量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製、商
品名)でドライブレンドを行い、次いでブスコニーダー
(BUSS社製、商品名「PR−46」)を用いて10
0℃で溶融混練し、冷却、粗粉砕した後、衝撃型粉砕機
(サンプルミル、不二パウダル社製、商標名)で微粉砕
して、樹脂含有粉体粒子を得た。この樹脂含有粉体粒子
100重量部に対して微粉末アルミナ(日本アエロジル
社製のアルミニウムオキサイド−C)の1重量部を上記
ヘンシェルミキサーで撹拌混合し所定の篩をかけ、この
微粉末アルミナが付着している樹脂含有粉体粒子40重
量部を脱イオン水60重量部に加えホモディスパーにて
1000rpmで10分間分散し粉体スラリー塗料組成
物を得た。
【0023】実施例2 樹脂含有粉体粒子の原料として、ER−8120(日本
エステル株式会社製、商品名)34.5重量部、エピコ
ート1003(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商
品名)34.5重量部、モダフローパウダー0.4重量
部、トリフェニルホスフィン0.1重量部、ベンゾイン
0.5重量部、タイピュアR960(デュポン社製、商
品名)30重量部を用い、実施例1と同様な操作にて、
粉体スラリー塗料組成物を得た。
【0024】実施例3 樹脂含有粉体粒子の原料として、エピコート1003
(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)57.
6重量部、エピキュア 171N(ジャパンエポキシレ
ジン株式会社製、商品名)11.9重量部、モダフロー
パウダー0.4重量部、2メチルイミダゾール0.1重
量部、タイピュアR960(デュポン社製、商品名)3
0重量部を用い、実施例1と同様な操作にて、粉体スラ
リー塗料組成物を得た。
【0025】実施例4 樹脂含有粉体粒子の原料として、アルマッテクスPD−
6300(三井化学株式会社製、商品名)59.2重量
部、ドデカン二酸9.9重量部、モダフローパウダー
0.4重量部、ベンゾイン0.5重量部、タイピュアR
960(デュポン社製、商品名)30重量部を用い、実
施例1と同様な操作にて、粉体スラリー塗料組成物を得
た。
【0026】実施例5 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子100重量部に対して微粉末シリカ
(日本アエロジル社製のAEROSIL 200)の1
重量部を上記ヘンシェルミキサーで撹拌混合し、所定の
篩をかけ、この微粉末シリカが付着している樹脂含有粉
体粒子40重量部を脱イオン水60重量部に加え、ホモ
ディスパーにて分散し、粉体スラリー塗料組成物を得
た。
【0027】実施例6 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子100重量部に対して微粉末アルミ
ナ(日本アエロジル社製のアルミニウムオキサイド−
C)の1重量部を篩のスクリーン上で混合し、該スクリ
ーンを通過させ、微粉末アルミナが付着している樹脂含
有粉体粒子40重量部を脱イオン水60重量部に加え、
ホモディスパーにて分散し、粉体スラリー塗料組成物を
得た。
【0028】実施例7 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子100重量部を、スクリーンを用い
たフルイ分け工程に供給する前に微粉末アルミナ(日本
アエロジル社製のアルミニウムオキサイド−C)の1重
量部を添加し、金属酸化物粉末と樹脂含有粉体とを混合
した後、該スクリーンを通過させ、微粉末アルミナが付
着している樹脂含有粉体粒子40重量部を脱イオン水6
0重量部に加え、ホモディスパーにて分散し、粉体スラ
リー塗料組成物を得た。
【0029】実施例8 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子100重量部に対して微粉末アルミ
ナ(日本アエロジル社製のアルミニウムオキサイド−
C)の0.05重量部を上記ヘンシェルミキサーで撹拌
混合し所定の篩をかけ、この微粉シリカが付着している
樹脂含有粉体粒子40重量部を脱イオン水60重量部に
加え、ホモディスパーにて分散し、粉体スラリー塗料組
成物を得た。
【0030】実施例9 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子100重量部に対して微粉末アルミ
ナ(日本アエロジル社製のアルミニウムオキサイド−
C)の10重量部を上記ヘンシェルミキサーで撹拌混合
し所定の篩をかけ、この微粉シリカが付着している樹脂
含有粉体粒子40重量部を脱イオン水60重量部に加
え、ホモディスパーにて分散し、粉体スラリー塗料組成
物を得た。
【0031】比較例1 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子40重量部を脱イオン水60重量部
に加え、ホモディスパーにて分散し、粉体スラリー塗料
組成物を得た。
【0032】比較例2 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子100重量部に対して微粉末アルミ
ナ(日本アエロジル社製のアルミニウムオキサイド−
C)の0.02重量部を上記ヘンシェルミキサーで撹拌
混合し所定の篩をかけ、この微粉末アルミナが付着して
いる樹脂含有粉体粒子40重量部を脱イオン水60重量
部に加え、ホモディスパーにて分散し、粉体スラリー塗
料組成物を得た。
【0033】比較例3 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子40重量部を分散剤(日本油脂株式
会社製のプロノン104)1重量部と脱イオン水59重
量部の混合物中に加え、ホモディスパーにて分散し、粉
体スラリー塗料組成物を得た。
【0034】比較例4 実施例1と同様な操作で樹脂含有粉体粒子を得た後、こ
の樹脂含有粉体粒子100重量部に対して微粉末アルミ
ナ(日本アエロジル社製のアルミニウムオキサイド−
C)の15重量部を上記ヘンシェルミキサーで撹拌混合
し所定の篩をかけ、この微粉末アルミナが付着している
樹脂含有粉体粒子40重量部を脱イオン水60重量部に
加え、ホモディスパーにて分散し、粉体スラリー塗料組
成物を得た。
【0035】以上の実施例、比較例で用いた原料は以下
のとおりである。 ER−6610:ポリエステル樹脂(日本エステル株式
会社製、商品名) ER−8120:ポリエステル樹脂(日本エステル株式
会社製、商品名) エピコート1003:エポキシ樹脂(ジャパンエポキシ
レジン株式会社製、商品名) アルマテックスPD−6300:アクリル樹脂(三井化
学株式会社製、商品名) VESTAGON B−1530:ブロックイソシアネ
ート(デグサヒュルス社製、商品名) エピキュア171N:エポキシ硬化剤(ジャパンエポキ
シレジン株式会社製、商品名) モダフローパウダー:レベリング剤(モンサント社製、
商品名) タイピュアR960:顔料、見掛比重が約600g/l
の2酸化チタン(デュポン社製、商品名) アルミニウムオキサイドC:見掛比重が約50g/lの
微粉末アルミナ(日本アエロジル社製、商品名) AEROSIL200:見掛比重が約50g/lの微粉
末シリカ(日本アエロジル社製、商品名) プロノン104:ノニオン系分散剤(日本油脂株式会社
製、商品名)
【0036】また、樹脂含有粉体と金属酸化物粉体又は
分散剤のドライブレンド方法は、以下のとおりである。 樹脂含有粉体をスクリーンを用いたフルイ分け工程に
供給する前に、金属酸化物粉体を添加し、金属酸化物粉
体と樹脂含有粉体とを混合した後、該スクリーンを通過
させる方法 金属酸化物粉体と樹脂含有粉体を振動フルイ機のスク
リーン上で混合し、該スクリーンを通過させる方法 金属酸化物粉体と樹脂含有粉体を三井ヘンシェルミキ
サー(三井鉱山株式会社製、商品名)等の混合分散機で
混合する方法 実施例、比較例の各原料の配合量と樹脂含有粉体と金属
酸化物粉体又は分散剤のドライブレンド方法を表1(表
1、2)に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】得られた各粉体スラリー塗料組成物を以下
の方法によって評価した。 分散性 樹脂含有粉体粒子を脱イオン水に加えホモディスパーに
て分散したときの状態を目視判定した。評価基準は以下
のとおりである。 ◎:樹脂含有粉体粒子が水中にすべて分散されている。 ×:樹脂含有粉体粒子を加えた水全体がホイップクリー
ム状になっている。
【0040】貯蔵安定性 JIS−K−5400−9−2に準拠し、粉体スラリー
塗料組成物の状態を評価した。評価基準は以下のとおり
である。 異常なし:樹脂含有粉体粒子が均一に分散している。 沈殿(軟らかい):樹脂含有粉体粒子が沈殿し、その沈
降物が簡単な攪拌で再分散可能。 沈殿(固い):樹脂含有粉体粒子が沈殿し、その沈降物
が強攪拌しても再分散不可能なもの。
【0041】塗装作業性 各粉体スラリー塗料組成物を、フォードカップ#4で、
25℃で30秒になるように脱イオン水で希釈し、アル
ミニウム板に膜厚50μm〜70μmとなるように、エ
アスプレー塗装して評価した。評価基準は以下のとおり
である。 ◎非常に良好 △やや不良 ×:不良
【0042】塗膜外観 塗装作業性の評価において塗装したものを、180℃×
20分間焼付を行い、その塗膜を目視にてブツ、ハジ
キ、へこみ、平滑性等に異常がないかを評価した。ここ
で平滑性は塗膜に蛍光灯を映し、映した蛍光灯にゆがみ
がないかどうかを調べ、目視にて評価した。評価基準は
以下のとおりである。 ◎:異常なし ○:ブツ、ハジキ、へこみ等が5点以内 △:ブツ、ハジキ、へこみ等が5〜10点以内 ×:ブツ、ハジキ、へこみ等が10点以上 実施例、比較例の塗料組成物の評価結果を表2(表3、
4)に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】表2から明らかなように、実施例1〜9の
塗料組成物は分散性、貯蔵安定性、塗装作業性、塗膜外
観に優れ非常に良好であったが、比較例1の金属酸化物
粉体を含まない塗料組成物の場合、及び比較例2の金属
酸化物粉体の添加量が少ない塗料組成物の場合には分散
性、貯蔵安定性、塗装作業性、塗膜外観に劣り、比較例
3の分散剤を添加した塗料組成物の場合には貯蔵安定
性、塗膜外観が劣り、比較例4の塗料組成物では塗膜外
観が劣る。
【0046】
【発明の効果】本発明の粉体スラリー塗料組成物は、親
水性の金属酸化物粉体を樹脂含有粉体粒子表面に付着さ
せることにより、分散剤を使用することなく、水への分
散性を発現させることにより、従来、分散剤を使用する
ことにより起こる、貯蔵安定性の不良、塗膜性能の悪化
等の問題を解決することができる。また、本発明の粉体
スラリー塗料組成物は、通常の塗装設備で塗装すること
ができるので、粉体塗装設備を導入することなく、粉体
塗料が持つ塗膜性能を十分に発揮できる塗膜を得ること
ができ、工業的に非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CD091 CG001 DA16 DB001 DD001 DG262 DL001 GA03 GA06 GA07 HA196 HA216 HA446 JA35 JA69 JB18 JB32 KA03 LA07 MA08 MA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂とそれと反応しうる硬化剤を
    含む原料組成物から得られた樹脂含有粉体と、見掛比重
    が150g/l以下である金属酸化物粉体とを含有し、
    それらが水に分散されてなる粉体スラリー塗料組成物で
    あって、該金属酸化物粉体が、該樹脂含有粉体100重
    量部に対して、0.05〜10重量部の割合で配合され
    ていることを特徴とする粉体スラリー塗料組成物。
  2. 【請求項2】金属酸化物粉体が、シリカ粉末、アルミナ
    粉末およびマグネシア粉末の少なくとも1種である、請
    求項1に記載の粉体スラリー塗料組成物。
  3. 【請求項3】熱硬化性樹脂が、エポキシ基、水酸基又は
    カルボキシル基を有する、常温で固形のアクリル系樹
    脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系
    樹脂、フッ素系樹脂の1種及びこれら2種以上の変性樹
    脂又は混合樹脂である、請求項1又は2に記載の粉体ス
    ラリー塗料組成物。
  4. 【請求項4】熱硬化性樹脂と、それと反応しうる硬化剤
    を含む原料組成物を溶融し、冷却し、粉砕して樹脂含有
    粉体を製造し、次いで見掛比重が150g/l以下であ
    る金属酸化物粉体を、該熱硬化性樹脂100重量部に対
    して0.05〜10重量部ドライブレンドして、水に分
    散することを特徴とする粉体スラリー塗料組成物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】金属酸化物粉体が、シリカ粉末、アルミナ
    粉末およびマグネシア粉末の少なくとも1種である、請
    求項4に記載の粉体スラリー塗料組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】熱硬化性樹脂が、エポキシ基、水酸基又は
    カルボキシル基を有する、常温で固形のアクリル系樹
    脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系
    樹脂、フッ素系樹脂の1種及びこれら2種以上の変性樹
    脂又は混合樹脂である、請求項4又は5に記載の粉体ス
    ラリー塗料組成物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101186526B1 (ko) * 2010-04-26 2012-10-08 주식회사 세미라인 배관 부식방지용 세라믹 코팅방법
JP2016113387A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 日本曹達株式会社 芝生用藻苔類防除剤

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