JP2003327484A - 来待石用釉薬 - Google Patents

来待石用釉薬

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JP2003327484A JP2002140064A JP2002140064A JP2003327484A JP 2003327484 A JP2003327484 A JP 2003327484A JP 2002140064 A JP2002140064 A JP 2002140064A JP 2002140064 A JP2002140064 A JP 2002140064A JP 2003327484 A JP2003327484 A JP 2003327484A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成温度が低く且つ焼成により赤〜黒褐色に
呈色する来待石加工品或いは来待石粘土成形品につい
て、この呈色とバランスの取れた強い色に着色される釉
薬を提供する。 【解決手段】 来待錆石や来待白石粉末に硼砂を加える
ことにより、、或いは石灰石や長石、カオリン、珪石な
どに金属酸化物と硼砂を加えることにより、来待石加工
品や来待石粘土成形品と馴染みがよく、1100℃〜1
140℃の焼成温度でガラス化して、来待石による黄色
〜茶色系統の着色、或いは金属酸化物に由来する各色に
着色する釉薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、来待石加工品や来
待石粉体を主成分とする粘土からの成形物に施釉して、
焼成する新規な釉薬に関する。
【0002】
【従来の技術】来待石は、適度の軟らかさと粘りがある
ため、古くから石灯籠や墓石などに用いられてきてい
る。ところが、最近では和風建築の減少などで石灯籠を
注文する人も少なくなり、来待石の消費も低下傾向にあ
る。このような現実に鑑み、生産地では新たな商品開発
の動きが模索されはじめている。
【0003】その一環として、来待石を置物や飾り物に
加工したり、盆栽鉢や花瓶などに加工する例が増えてき
ている。ただ、天然石材であるため色の変化に乏しく、
何らかの手段で色彩的変化を持たすことが望まれてい
た。
【0004】ところで、従来から天然石材製の置物や壁
面飾りなどに色彩的変化を与える一つの手段として、石
材に紬薬を塗布して焼成する技術が開示されている。例
えば、特開平6−144954公報には、板状の安山岩
(火山岩)に釉薬を塗布して焼成する技術が開示されて
いる。この場合、釉薬としては木灰や藁灰、土灰などを
主原料にした多数のものが列挙されている。また、特開
平8−253379号公報には、種々な形状に成形され
た御影石など各種の天然石材にラスター釉を施す技術が
開示されている。
【0005】ところで、安山岩や御影石は火成岩であ
り、元々熱に強い性質を有している。従って、これらの
石材に施釉して焼成しても、石材自体の色や形は殆ど変
化しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、本発明が
対象とする来待石は凝灰質砂岩の一種であり、特に来待
錆石は鉄分を多く含むため焼成すると、焼成温度によっ
て赤〜濃茶色〜黒褐色に呈色する。従って、来待石加工
品或いは来待石粉体を主成分とする粘土からの成形物の
場合、釉薬はこの赤〜濃茶色〜黒褐色とバランスの取れ
た強い色に着色される必要がある。
【0007】また、来待石は1200℃以上に加熱され
ると溶融して形が崩れるし、1100℃以下の加熱では
ガラス化が始まらないためもろくなる。そのため、来待
石を対象とする釉薬は、1100℃〜1200℃の範囲
で溶融してガラス化する必要がある。
【0008】本発明者は、これらの観点から、来待石加
工品や来待石粘土の成形物に好適な釉薬の開発を行い、
本発明を完成させたものである。尚、来待石加工品と
は、来待石を置物や飾り物、花瓶などの形に加工したも
のである。また、来待石粘土とは、来待石粉体単独或い
はこれにカオリンや長石粉末を加えてボールミルで微粉
砕したものである。或いは 0.85mmアンダーの来待
石粉体にカオリン又は長石粉末を混合したものである。
そして、これらの粘土を成形して焼成すると陶器ができ
る。ただ、後者の来待石粘土は、粘着力が不足するた
め、高さの有るものは成形できない。
【0009】ところで、来待石(来待錆石)は、焼成す
ると減量が激しくまた吸水量が増大することから、内部
に連続した空隙が生じていることがわかる。これは、ガ
ラス化によるもの及び含まれている有機物(Ig.lo
ss)の焼滅による。また、含まれている鉄分により、
焼成により赤〜黒系統の色に呈色する。来待錆石の焼成
温度は、800℃〜1180℃である。800℃以下だ
と、鉱物のガラス化ができずもろくなる。また、120
0℃を越えると、融解(溶融)してボロボロになってし
まう。1180℃が、石の形を保つ限界である。112
0℃〜1150℃が強度的には好ましい。焼成温度が低
いほど石材の変形が少ないことからみて、保形性からは
1120℃前後、強度からは1150℃前後が最適な焼
成温度ということができる。従って、800〜900℃
(〜1000℃)の温度は、釉薬を塗布する場合の下焼
(素焼き)として好ましく使用され、1100〜118
0℃の温度は、釉薬を塗布した場合の本焼き或いは釉薬
を使用しない場合の焼成に好ましく使用される。尚、1
180℃以下の焼成では、焼成前の形状に対して焼成物
の形状変化はほとんど認められない。
【0010】来待石粘土成形物の場合、好ましい焼成温
度は石材の場合に比べて更に低下する。焼成温度は11
00℃〜1180℃、好ましくは1120℃〜1140
℃である。
【0011】このように、来待石或いは来待石粘土成形
物は、焼成すると赤〜黒系統の色に呈色するが、その呈
色は全体が同じ色になるだけであり、変化に乏しい。そ
こで、本発明者は、焼成時に炭などの炭素含有物を用い
て燻しを行う技術を開発した。燻しは炭素の付着で黒色
を呈するが、炭素含有物の燃焼による部分的な温度上昇
によっても、黒系色を示す。例えば、1120℃や11
50℃で焼成すると全体は赤〜茶色になるが、炭素含有
物の燃焼による酸化焔が部分的に1180℃や1200
℃になっていれば、その部分の石材表面は焦げ茶色や黒
色に呈色する。また、炭素含有物の燃焼による還元焔が
当たる部分、例えば炭に覆われた石材の部分は、還元燃
焼により赤〜茶系統の色が薄くて色あせた状態に呈色さ
れる。このことは、来待石粘土成形物の場合も同様であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】しかし、燻しによる黒系
統の着色では、色の変化に限界がある。そこで、より変
化を持たすために、本発明者は種々な釉薬について研究
を重ねて本発明を完成させたものである。尚、釉薬は来
待石加工品や来待石粘土成形品に様々な彩りを与える
が、更に、焼成により来待石加工品や来待石粘土成形品
に生じる多数の微細な空隙(気孔)を塞いで透水性を低
下させる働きもする。
【0013】前述したように、本発明の釉薬の使用対象
である来待石石材は、好ましい焼成(本焼)温度が11
20℃〜1150℃前後、来待石粘土成形物の好ましい
焼成(本焼)温度は1120℃〜1140℃である。従
って、釉薬が溶融してガラス化する温度も1120℃〜
1140℃前後の範囲にあることが必要である。
【0014】これは、かなりの低火度釉である。一般
に、釉の溶融温度を低下させるのために鉛或いは硼砂を
媒溶剤として加えることが知られている。この内、鉛は
公害の心配があって、食器などでは溶出試験が義務づけ
られている。そこで、本発明では、硼砂を用いて釉の溶
融温度低下を図ることとした。
【0015】また、釉薬は来待石石材や粘土成形物との
馴染みが必要であるし、1120℃〜1140℃の焼成
温度で赤〜濃茶色に呈色するものに対して、これらの色
と調和のとれる色に着色すること、大切である。
【0016】この観点から、本発明者は、先ず来待石を
原材料に考えた。また、来待石の利用を考えた理由の一
つに、来待石の採掘や加工の段階で発生する端材や加工
屑(研削屑、研磨屑)などの処理問題がある。このうち
加工屑については、以前は採掘跡地などに廃棄されてい
たが、きめが細かすぎるのでそのまま廃棄すると液状化
現象を起こすため、現在では他の残土などに混ぜて廃棄
物として処理しなければならなくなってきている。しか
し、埋め立て地の減少や処理費用の高騰で加工業者は頭
を悩ましている。そこで、加工屑が釉薬として利用でき
れば正に一石二鳥である。尚、加工屑に限らず石の端材
や、或いは原石自体を粉砕して用いれば、来待石自体の
消費拡大にもなるものである。
【0017】来待石には、来待錆石と来待白石がある。
前者は、島根県に存在する宍道湖の南岸に広く分布する
新第三紀中新世出雲層群下位層来待層を構成する凝灰質
砂岩のことを言い、良質のものは、塊状凝灰質粗粒砂岩
のうち特に淘汰の良い岩相の所に集中し、八束郡玉湯町
から宍道町にかけての東西約10km、幅1〜2kmの
範囲に存在する。この来待錆石は、前述したように、石
質が柔らかく採掘、加工が容易で、出雲石灯ろうは伝統
工芸品に指定されている。
【0018】この来待錆石は、多種多様な岩石片や結晶
片、それらを埋める基質から構成されている。岩石片の
サイズは径0.5mm〜1.0mmが多く、最大でも1.5m
m程度である。岩石片や結晶片の占める割合が80%と
多い。岩石片としては、安山岩、石英安山岩、流紋岩、
花崩岩、多種類の凝灰岩などが確認されている。結晶片
としては、斜長石、輝石、角閃石、黒雲母、不透明鉱
物、火山ガラス、変質鉱物が確認されている。また、基
質としては、変質によってできた沸石、緑泥石、炭酸塩
鉱物が確認されている。
【0019】これらの岩石や鉱物は、釉薬の主要原料で
ある粘土、アルミナ、シリカを含み、以前は石州瓦の赤
色釉薬として使用されていた。しかし、石州瓦は120
0℃以上の温度で焼成するので、本発明の対象外であ
る。本発明では、この来待錆石粉末80〜90部(重量
部)に硼砂を10〜20部の割合で混合してみたとこ
ろ、1100℃〜1140℃の温度で溶融してガラス化
し、しかも来待石石材や粘土成形品とのなじみもよい優
れた釉薬を得ることができた。この釉薬は茶色に着色す
る艶消し釉である。尚、釉薬にする場合、来待錆石はそ
の粉末をボールミルにより更に細かく、5μm以下に微
粉砕することが必要である。
【0020】一方、来待白石は来待錆石に比べて生成年
代が古く、流紋岩系でモンモリロナイトに変質した部分
が多い。そのため、焼成するとバラバラになって石の形
を留めないので、石材加工品や粘土にはできないが、釉
薬としては使用できる。表1に、両者の分析値を示す
(島根県発行「島根の地質」)が、石材加工品や粘土が
焼成により赤や茶色に呈色するのは、来待錆石中に含ま
れる鉄のためである。尚、表中数値は重量パーセントを
示す。また、文章中、部は重量部を示す。
【表1】
【0021】来待白石を本発明の釉薬とする場合、例え
ば、来待白石粉末60〜70部に対して硼砂30〜40
部程度を使用する。この場合も、来待石加工品或いは来
待石粘土成形品の表面に塗布して1100℃〜1140
℃の温度で焼成すると、溶融してガラス化する。来待白
石は、来待錆石に比べて鉄分が少ないためこの釉薬は黄
色〜黄土色を示す。また、シリカ分が多いため、艶があ
るが貫入が生じる。来待白石の場合、来待錆石に比べて
硬いが、同様に5μm以下に微粉砕して使用する。
【0022】また、来待錆石粉末5〜25部、来待白石
45〜55部に対し、硼砂を30〜40部の割合で使用
した釉薬も、1100℃〜1140℃の温度で溶融して
ガラス化し、来待石石材や粘土成形品との馴染みが良い
釉薬が得られる。この場合、色は来待錆石の影響で茶色
となり、来待白石により、艶が生じる。尚、これを基礎
釉とし、基礎釉100部に対して二酸化マンガンを6部
程度添加すると、濃小豆色に呈色する。二度掛けで、黒
色になる。
【0023】ところで、来待石特に来待錆石を使用した
場合は、どうしても釉色が茶系統に限定される。そこ
で、緑や青など来待石の焼成色と系統の違う色を求める
場合には、材料の転換が必要となる。この観点から、種
々研究した結果、何種類かの釉薬が開発された。この場
合も、勿論1100℃〜1140℃の温度で溶融してガ
ラス化、また来待石石材や粘土成形品との馴染みが良い
ことが必要である。
【0024】この種の釉薬の一例として、ゼーゲル表示
で、次式のように表される着色釉薬が好適に用いられ
る。 0.03〜0.05K2O 0.38〜0.45Na20 0.35 〜0.38Al2O31.91 〜1.95 SiO2 0.50〜0.59CaO 0.62 〜0.80 B2O3 この配合のものを基礎釉とし、基礎釉100部に対して
呈色金属酸化物を0.5〜15部混合すると、様々に発色
する有艶の色彩不透明釉が得られる。基礎釉は、例え
ば、石灰石10〜20部、福島長石20〜30部、カオ
リン10〜20部、来待白石5〜10部及び硼砂30〜
40部を混合して得られる。
【0025】これらの有色釉を来待石加工品或いは来待
石粘土成形品の表面に塗布して1100℃〜1140℃
の温度で焼成すると、様々に着色された石材加工品や陶
器が得られる。酸化金属としては、二酸化マンガン1部
と酸化錫5部で乳白色、五酸化バナジウム10部と酸化
錫5部で淡黄白、五酸化バナジウム3部で白黄色、酸化
クロム0.25〜2.5部で黄色を示す。また、酸化鉄3
部、酸化ニッケル0.5部、或いは酸化ニッケル1部と酸
化錫5部で黄土色を示す。更に、酸化クロム1部と酸化
錫5部で黄緑色、酸化銅1.5部或いは酸化クロム0.25
〜2.5部の二度掛けで緑色、酸化鉄12部で赤紫色、酸
化コバルト1部で濃青色、二酸化マンガン4部で黒褐色
をそれぞれ艶の或る有色釉薬が得られる。この配合は限
定的に記載したが、±10%程度の差では色は差ほど変
わらない。
【0026】ゼーゲル表示で、次式のように表される釉
薬も来待石との相性もよく、1100℃〜1140℃の
温度で溶融ガラス化して不透水性被膜を形成する好まし
いものである。 この釉は不透明の白色系釉であるが、これを基礎釉(1
00部)として酸化銅を5〜15部使用すると、鮮やか
な緑色に着色する艶有り釉薬となる。例えば、益田長石
20〜30部と益田珪石20〜30部に硼砂45〜55
部を加えたものがこの基礎釉に該当する。
【0027】ゼーゲル表示で、次式のように表される釉
薬も来待石との相性もよく、1100℃〜1140℃の
温度で溶融ガラス化して不透水性被膜を形する。 0.13〜0.21Na20 0.07〜0.16K2O 0.50〜0.80Al2O3 2.71〜4.07SiO2 0.07〜0.13CaO 0.38〜0.60B2O3 0.50〜0.73CaO そして、これを基礎釉とし、100部当たり酸化鉄3〜
15部を加えると、薄飴色に着色する。また、石材など
素地の肌が見える部分と不透明艶のある部分が共存して
おり、光が当たる方向により輝きが異なって見える特異
なものである。この基礎釉は、例えば、来待錆石粉末5
〜10部、来待白石20〜35部、石灰0〜10部、長
石13〜16部、カオリン10〜15部、硼砂35〜4
5部を混合して得られる。
【0028】ゼーゲル表示で、次式のように表される釉
薬も、来待錆石用の基礎釉薬として好ましいものであ
る。 0.05〜0.11Na20 0.06〜0.16K2O 0.61〜0.63Al2O3 1.84〜2.17SiO2 0.79〜0.83CaO 0.95〜1.00 B2O3 この基礎釉(100部)に、酸化銅3.5〜7部の割合で
加えた色釉薬は、同じく1100℃〜1140℃の温度
で溶融して、二度掛け滴状で紺色に呈色する。また、こ
の釉には艶がありまた貫入が見られる。基礎釉は、例え
ば、石灰石14〜16部、長石23〜27部、カオリン
18〜22部、硼砂33〜37部の混合物から製造され
る。
【0029】以上説明した各種の釉薬は、来待錆石加工
品や来待錆石粘土成形品の全体に施釉して釉色自体で色
彩的変化を与えたり、或いは部分的に施釉して来待石製
品の焼成色との組み合わせや色バランスで色彩的変化を
与えるほか、燻しと組み合わして更に変化に富んだ色彩
的表現を現出することができる。
【0030】また、本発明の釉薬は、来待石の端材や研
削・研磨屑が利用できるので、廃棄物の削減につなが
り、非常に有意義なものである。また、来待石や粘土製
品の置物や飾り物、盆栽鉢、花瓶などについて、色彩的
変化が出せるので、用途や応用範囲が広がり、原石の消
費拡大に資することができる。
【0031】
【実施例】(実施例 1)次に、実施例に基づいて本発
明を更に詳細に説明する。来待錆石粉末(0.425mm
アンダー)80部と硼砂20部の混合粉を1Kgとり、
2Lの水とともに容量4Lのボールミルに入れて湿式で
10時間微粉砕処理し、5μmアンダーの粒径にして、
来待石用の釉薬を製造した。
【0032】得られた釉薬をそのままの濃度で、来待錆
石製の壺(加工品)に縦筋状に塗布し、乾燥した後11
40℃の温度で焼成した。焼成は、図1の焼成パターン
に従った。その結果、赤褐色の地に焦げ茶色の艶無しの
縦筋模様のある製品が得られた。
【0033】(実施例 2)来待白石粉末(0.425m
mアンダー)60部と硼砂40部の混合粉を、実施例1
と同様にして微粉砕処理して、来待石用の釉薬を得た。
これを水で1.5倍に希釈し、予め来待石粘土で成形した
抹茶茶碗用の成形品を1000℃で素焼きしたものをど
ぶ漬けして施釉し、乾燥した後、1120℃の温度(図
1の焼成パターン)で焼成した。素焼きも、図1の焼成
パターンに従った。尚、焼成の前に、後述する実施例4
で得られる緑色釉(表2番号7)と白黄色釉(表2番号
3)で成形品の所々に刷毛塗りで部分的に施釉し、全体
を乾燥した。
【0034】得られた茶碗は、全体が黄〜黄土色の艶釉
で覆われ、前記刷毛塗りした部分が緑と白黄色の艶釉で
刷毛模様を現出していた。尚、黄〜黄土色の艶釉には貫
入が見られた。これは、来待白石がシリカ分に富んでい
ることによる。尚、来待石粘土は、来待錆石の粉末(0.
425mmアンダー)をボールミルで5μm以下に微粉
砕処理したものである。
【0035】(実施例 3)実施例1と同様にして、来
待錆石粉末25部と来待白石粉末40部と硼砂35部か
らなる混合粉体に二酸化マンガン6部を加え、その1K
gを実施例1と同様にして処理して釉薬を得た。これを
水で1.5倍に希釈し、これに、実施例2の抹茶茶碗用成
形品と同型のものを予め素焼きしたものを二度どぶ漬け
して施釉(黒色)して乾燥した後、実施例1と同様にし
て焼成した。尚、焼成の前に、二酸化マンガンを加えな
い釉薬(茶色)と、後述の実施例4で得られる濃青釉
(表2番号9)を、成形品の所々に刷毛塗りで部分的に
施釉し、全体を乾燥した。
【0036】得られた茶碗は、全体が黒色の艶釉で覆わ
れ、前記刷毛塗りした部分が茶と濃青色の艶釉で刷毛模
様を現出していた。
【0037】(実施例 4)石灰石15部、福島長石2
5部、カオリン15部、来待白石10部、硼砂35から
なる基礎釉100部に対し、呈色酸化金属を表2に示す
割合で混合して各種の有色艶釉薬を得た。これらの釉
は、1100℃〜1140℃で焼成すると、表2に示す
色を表出する。
【表2】
【0038】(実施例 5)益田長石25部、益田珪石
25部と硼砂50部及び酸化銅7部を混合した粉末を、
実施例1と同様に処理して釉薬を得た。この釉薬を、来
待錆石製の花瓶加工品の外側全面に塗布し、乾燥した後
1150℃の温度で焼成した。焼成は、図1の焼成パタ
ーンに従った。その結果、全体が緑色に輝いた花瓶が得
られた。尚、花瓶加工品は、予め1000℃で素焼きを
して連続気泡を生じさせたのち施釉したので、この花瓶
は気泡が釉面で塞がれており、水漏れの少ないものとな
っている。
【0039】(実施例 6)来待錆石粉末5部、来待白
石粉末25部、硼砂35部、石灰10部、長石15部、
カオリン10部に、酸化鉄を15部混合して得た粉末
を、実施例1と同様に処理して釉薬を得た。この釉薬
を、来待石粘土製の皿に塗布し、乾燥した後1120℃
の温度で焼成した。尚、乾燥後、更に実施例7で後述す
る釉薬(紺色)を適宜箇所に油滴状に二度塗りで塗布
し、再度乾燥させた後焼成した。焼成は、図1の焼成パ
ターンに従った。その結果、全体が薄飴色に輝き、且つ
紺色の油滴状模様が付いた皿が得られた。この薄飴色
は、粘土素地が透けて見える部分と艶のある部分が共存
しており、見る方向によって異なる輝きが見られるもの
である。また、紺色の油滴状模様は、艶があるが貫入が
見られた。ここに、皿素地を製作した来待石粘土は、0.
85mmアンダーの来待錆石50部にカオリン25部、
長石粉末25部を混合し、水で混練したものである。従
って、この粘土は前記例のものに比べて粘着力に劣り、
高さの有る素地は製作出来ないものである。
【0040】(実施例 7)石灰15部、長石25部、
カオリン20部、硼砂35部、酸化銅5部の割合で混合
して得た粉末を、実施例1と同様に処理して釉薬を得
た。この釉薬は、1100℃〜1140℃の温度で溶融
してガラス化するが、素地の一部に油滴的状に二度掛け
すると、有艶で貫入が入った紺色に着色する。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の釉薬は、
来待石粉末を主成分としこれを来待石製品の焼成温度に
合致させるように硼砂で溶融点を低下させたものであ
る。また、様々な釉色を発現させるために、カオリンや
長石粉末などを組み合わせ、更に来待石製品の焼成温度
に合致させるように硼砂で溶融点を低下させたものであ
る。
【0042】従って、来待石系の釉薬は黄色〜茶系統の
色に限定されるが、来待石素材との馴染みが非常によ
く、相互の化学的変化により安定した釉面を作ることが
できる。また、カオリンや長石系のものも含めて、来待
石製品の強度や寸法安定の面で最適な温度で焼成できる
し、来待石の焼成色と調和の取れた着色ができる。
【0043】様々なタイプや色の釉薬を提供できるの
で、来待石製品の用途や機能によって最適な釉を選ぶこ
とができる。施釉後の本焼を含めて、1120〜114
0℃と言う低火度で焼成できるため、比較的コストです
む。
【0044】更に、石材表面に釉薬を塗布して焼成する
と、釉薬の種類や施釉量、施釉箇所などによって、更に
は前記着色との組み合わせによって、実に様々な色や模
様を現出することができる。更に、燻しと組み合わせれ
ば、より変化に富んだ色彩的修飾が施せる。
【0045】端材や研削・研磨屑の有効利用ができ、廃
棄物処理問題が解決する。また、来待石の置物や飾り
物、盆栽鉢、花瓶などについて色彩的変化が出せるの
で、用途や応用範囲がの広がり、その結果原石の消費拡
大が見込まれる。など、本発明のもたらす効果や縁橋
は、来待石生産地にとって非常に大きななものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼成温度パターンを示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 来待錆石粉末80〜90部と硼砂10〜
    20部の割合で混合され、来待石加工品或いは来待石粘
    土成形品の表面に塗布して1100℃〜1140℃の温
    度で溶融してガラス化することを特徴とする来待石用釉
    薬。
  2. 【請求項2】 来待白石粉末60〜70部と硼砂30〜
    40部の割合で混合され、来待石加工品或いは来待石粘
    土成形品の表面に塗布して1100℃〜1140℃の温
    度で溶融してガラス化することを特徴とする来待石用釉
    薬。
  3. 【請求項3】 来待錆石粉末5〜25部、来待白石45
    〜55部と硼砂30〜40部の割合で混合され、来待石
    加工品或いは来待石粘土成形品の表面に塗布して110
    0℃〜1140℃の温度で溶融してガラス化することを
    特徴とする来待石用釉薬。
  4. 【請求項4】 ゼーゲル表示で、 0.03〜0.05K2O 0.38〜0.45Na20 0.35 〜0.38Al2O31.91 〜1.95 SiO2 0.50〜0.59CaO 0.62 〜0.80 B2O3 の組成を有するものを基礎釉とし、該基礎釉100部に
    対して、呈色金属酸化物を0.5〜15部混合した釉であ
    って、来待石加工品或いは来待石粘土成形品の表面に塗
    布して1100℃〜1140℃の温度で溶融してガラス
    化することを特徴とする来待石用釉薬。
  5. 【請求項5】 ゼーゲル表示で、 の組成を有するものを基礎釉とし、該基礎釉100部に
    対して、呈色酸化物を5〜15部混合した釉であって、
    来待石加工品或いは来待石粘土の成形品の表面に塗布し
    て1100℃〜1150℃の温度で溶融してガラス化す
    ることを特徴とする来待石用釉薬。
  6. 【請求項6】 ゼーゲル表示で、 0.13〜0.21Na20 0.07〜0.16K2O 0.50〜0.80Al2O3 2.71〜4.07SiO2 0.07〜0.13CaO 0.38〜0.60B2O3 0.50〜0.73CaO の組成を有し、来待石加工品或いは来待石粘土成形品の
    表面に塗布して、1100℃〜1140℃の温度で溶融
    してガラス化することを特徴とする来待石用釉薬。
  7. 【請求項7】 ゼーゲル表示で、 0.05〜0.11Na20 0.06〜0.16K2O 0.61〜0.63Al2O3 1.84〜2.17SiO2 0.79〜0.83CaO 0.95〜1.00 B2O3 の組成を有し、来待石加工品或いは来待石粘土成形品の
    表面に塗布して、1100℃〜1140℃の温度で溶融
    してガラス化することを特徴とする来待石用釉薬。
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