JP2003327338A - モータ・ギアユニット構造及びそれを備えたプリンタ - Google Patents

モータ・ギアユニット構造及びそれを備えたプリンタ

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JP2003327338A
JP2003327338A JP2002135915A JP2002135915A JP2003327338A JP 2003327338 A JP2003327338 A JP 2003327338A JP 2002135915 A JP2002135915 A JP 2002135915A JP 2002135915 A JP2002135915 A JP 2002135915A JP 2003327338 A JP2003327338 A JP 2003327338A
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motor
gear
center
unit structure
boss
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Ryuji Aoki
龍二 青木
Teruichi Fukuyama
照一 福山
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Funai Electric Co Ltd
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Funai Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリンタのモータ・ギアユニット構造におい
て、ギアの噛み合いに起因する不具合を解消し、印字品
位を向上させる。 【解決手段】 モータ・ギアユニット構造1は、プリン
タのフィードローラを駆動するためのであって、モータ
ブラケット3と、モータ2と、中間フィードギア6と、
板ばね10とを備えている。モータ2は、モータブラケ
ット3に所定範囲で移動可能に支持され、モータギア4
を有する。中間フィードギア6は、モータギア4に噛み
合っており、フィードローラにトルクを伝達するための
ものである。板ばね10は、モータブラケット3に支持
され、モータ2を付勢することでモータギア4を中間フ
ィードギア6に押圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ・ギアユニ
ット構造、特に、プリンタのフィードローラを駆動する
ためのモータ・ギアユニット構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット式プリンタの概略
構成を図4に示す。このプリンタ71は、給紙口72a
と排紙口72bとを備えた筐体72内にフィードローラ
73、送りローラ74、排出ローラ75及び印刷部76
を設け、給紙口72aに給紙トレイ77を配置し、筐体
72の後部に給紙トレイ77に沿って用紙ガイド板78
を固定したものである。
【0003】印刷部76は、水平に配置されたガイドレ
ール82及びガイド枠83に移動可能に係合された移動
枠84と、移動枠84に搭載した印刷ヘッド86及びイ
ンクタンク87と、印刷ヘッド86に対向するプラテン
88と、移動枠84をタイミングベルト89を介して往
復移動させる駆動モータ90とを有している。駆動モー
タ90により移動枠84を往復移動させながら印刷ヘッ
ド86によりその下を通過する用紙に印刷する。
【0004】このインクジェット式プリンタ71におけ
る用紙搬送機構を説明する。この用紙搬送機構は、搬送
方向上流から下方に向けて並んだ、フィードローラ7
3、送りローラ74及び排出ローラ75を備えている。
送りローラ74及び排出ローラ75には、それぞれ押さ
えローラ79,80が当接している。用紙搬送機構は、
さらに、これらローラ73〜75を駆動するためのモー
タ・ギアユニット構造101を有している。図5及び図
6に示すモータ・ギアユニット構造101は、主に、モ
ータ102と、モータ102が装着されるモータブラケ
ット103と、複数のギア106〜108とから構成さ
れている。モータ102のフランジ114は、2つのね
じ109によってモータブラケット103に固定されて
いる。モータ102は、回転軸に固定されたモータギア
104を有している。モータギア104には、中間フィ
ードギア106と駆動ギア108とがそれぞれ噛み合っ
ている。中間フィードギア106には、フィードギア1
07が噛み合っている。より詳細に説明すると、中間フ
ィードギア106は、段付きギアであって、モータギア
104に噛み合う大径ギア部106bと、フィードギア
107に噛み合う小径ギア部106cとを有している。
フィードギア107は、図示しないワンウェイクラッチ
を介してフィードローラ73の支持軸に連結されてい
る。ワンウェイクラッチによって、フィードローラ73
は、モータ102が逆回転動作を行う場合にのみ、フィ
ードギア107によって駆動される。また、モータギア
104には、駆動ギア108が噛み合っている。駆動ギ
ア108は送りローラ74や排出ローラ75を駆動する
ためのギアであり、送りローラ74及び排出ローラ75
は、モータ102が正逆いずれの方向に回転動作を行っ
ても駆動される。なお、モータギア104の中心104
aと駆動ギア108の中心108aを結ぶ直線P2’
は、モータギア104の中心104aと中間フィードギ
ア106の中心106aを結ぶ直線P1’に対して、モ
ータギア104に対して中間フィードギア106と反対
側から、θ2の大きさの角度を形成している。この実施
形態では、θ2は50度ほどである。
【0005】インクジェット式プリンタ71の印字動作
において、モータ102が逆回転動作を行うと、フィー
ドローラ73が給紙方向に回転駆動され、給紙トレイ7
7内に積層された用紙の1枚目を用紙搬送方向下流側に
送り出す。このとき、送りローラ74はフィードローラ
73と逆方向に回転駆動されている。用紙が送りローラ
74の手前で停止すると、モータ102が逆回転動作か
ら正回転動作に切り換わる。これにより、フィードロー
ラ73はワンウェイクラッチによって非駆動状態にな
る。また、送りローラ74及び排出ローラ75は、紙送
り方向に回転方向が切り換えられ、押さえローラ79,
80を一体に回転させることにより、用紙を搬送方向下
流に送り、排紙口72bから排出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】モータ・ギアユニット
構造101では、モータ102の回転量をギアユニット
の複数のギア106,107を中継してフィードローラ
73の回転量に変換しており、用紙はモータ102の回
転量に対応して一定量送られている。したがって、歯車
の噛み合いにおいて不具合が生じると、用紙の送り量に
問題が生じる。
【0007】プリンタにおける歯車の噛み合いにおける
バックラッシの問題を着目した従来技術としては、下記
のものがある。特開平4−201279号公報に示す印
字装置は、印字装置のプラテンギアとモータ軸に取り付
けられたピニオン間の歯車伝動機構に関するものであ
る。この歯車伝達構造では、シャーシ上の軸を中心に一
定範囲で回動可能なピニオン取り付け部材と、中間ギア
とピニオンを常に付勢し係合させる押圧手段とを有して
おり、そのような構成によって各ギアのバックラッシを
ほぼゼロとしている。この結果、各ギアの取り付け部材
間のクリアランスが見かけ上ゼロになっている。
【0008】特開平4−303673号公報に示す記録
装置の紙送り機構では、ピニオンからプラテンまでのギ
ア間のバックラッシ低減方法が開示されている。この方
法では、モータ下側取り付け位置に引っ張りばねを取り
付け、上側取り付け位置を回動中心としてピニオン及び
中間ギアをプラテンギアに押し付けている。従来技術で
述べたモータ・ギアユニット構造101では、以下のよ
うな問題点がある。モータ102は、中心のボス117
がモータブラケット103の孔116に圧入されてい
る。ボス117及び孔116は図5に示すように円形で
ある。この両者の圧入時の組み付け誤差によって、ギア
振れ精度(モータギア104の軸の傾き精度)が悪化す
ることがあり、この問題の解決は困難である。このよう
にモータギア104の軸の傾きが大きいと、図6に示す
ように、モータギア104は、モータ102の1回転に
おいて、軸間距離が大きくなってギア同士が離れる第1
状態(図6(a))と、軸間距離が小さくなってギア同
士が詰まる第2状態(図6(b))とが存在することに
なる。そのため、回転周期ごとにフィードローラにおけ
る用紙送り量が大きくなる期間と用紙送り量が小さくな
る期間とが存在し、この送り量のばらつきは印刷動作に
おける横縞の発生すなわち印字品位の低下につながる。
なお、横縞の幅はフィードモータの回転周期に対応する
ことになる。
【0009】本発明の課題は、プリンタのモータ・ギア
ユニット構造において、ギアの噛み合いに起因する不具
合を解消し、印字品位を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のプリン
タはモータ・ギアユニット構造を備えている。モータ・
ギアユニット構造はモータと第1ギアと第2ギアとを備
えている。モータは、モータ支持部材に支持され、モー
タギアを有する。第1ギアは、モータギアに噛み合って
おり、フィードローラにトルクを伝達するための部材で
ある。第2ギアはモータギアに噛み合っている。モータ
支持部材は孔を有し、モータは孔内に配置されたボスを
有している。孔は、モータギアの中心と第1ギアの中心
とを結ぶ直線の延びる第1方向にはボスに対して隙間を
有し、第1方向と直交する第2方向にはボスに対して当
接し第1方向に平行に延びる2つの直線辺を有してい
る。それにより、ボスは孔に対して第1方向にのみ移動
可能に支持されている。モータ・ギアユニット構造は、
モータ支持部材に支持され、モータギアの中心が第1ギ
アの中心に向かうようにモータを第1方向に付勢して、
モータギアを第1ギアに押圧する板ばねをさらに備えて
いる。第2ギアは、モータギアの中心と第1ギアの中心
を結ぶ直線に対して、モータギアの中心と第2ギアの中
心を結ぶ直線がほぼ直交するように、配置されている。
【0011】このプリンタでは、モータが回転すると、
モータギアから第1ギアにトルクが伝達され、その結果
フィードローラが駆動される。モータが弾性部材に付勢
されることによって、モータギアは第1ギアに押圧され
ている。したがって、モータギアは第1ギアに追従しな
がら第1ギアにトルクを伝達し続け、両ギアの軸間距離
が一定に保たれる。この結果、フィードローラにおける
用紙送り量のバラツキが少なくなり、横縞等の印字品質
の低下が生じにくい。
【0012】なお、モータは、モータ支持部材に対し
て、モータギアの中心と第1ギアの中心を結ぶ直線の方
向にのみ移動可能になっているため、モータは第1ギア
に対して接近・離反する方向に移動できるものの、他の
方向に移動してモータギアと第1ギアとの噛み合いの不
具合が生じることはない。その結果、プリンタの印字品
質の低下が生じにくい。
【0013】さらに、このモータ・ギアユニット構造で
は、第2ギアは、モータが回転するとモータギアによっ
て駆動される。第2ギアは、モータギアの中心と第1ギ
アの中心を結ぶ直線に対して、モータギアの中心と第2
ギアの中心を結ぶ直線に対してほぼ直交するように、配
置されている。したがって、モータが第1ギア側に弾性
部材によって付勢されているにも関わらず、第2ギアと
モータギアとの噛み合いに不具合が生じにくい。すなわ
ち、第2ギアの駆動に不具合が生じにくい。
【0014】請求項2に記載のモータ・ギアユニット構
造は、プリンタのフィードローラを駆動するためのであ
って、モータ支持部材と、モータと、第1ギアと、弾性
部材とを備えている。モータは、モータ支持部材に所定
範囲で移動可能に支持され、モータギアを有する。第1
ギアは、モータギアに噛み合っており、フィードローラ
にトルクを伝達するためのものである。弾性部材は、モ
ータ支持部材に支持され、モータを付勢することでモー
タギアを第1ギアに押圧している。
【0015】このモータ・ギアユニット構造では、モー
タが回転すると、モータギアから第1ギアにトルクが伝
達され、その結果フィードローラが駆動される。モータ
が弾性部材に付勢されることによって、モータギアは第
1ギアに押圧されている。したがって、モータギアは第
1ギアに追従しながら第1ギアにトルクを伝達し続け、
両ギアの軸間距離が一定に保たれる。この結果、フィー
ドローラにおける用紙送り量のバラツキが少なくなり、
横縞等の印字品質の低下が生じにくい。
【0016】請求項3に記載のモータ・ギアユニット構
造は、請求項2において、モータをモータ支持部材に対
して、弾性部材の付勢方向にのみ移動可能にする移動方
向規制構造をさらに備えている。このモータ・ギアユニ
ット構造では、モータは、移動方向規制構造によって、
モータ支持部材に対して、弾性部材の付勢方向にのみ移
動できる。したがって、モータは第1ギアに対して接近
・離反する方向に移動できるものの、他の方向に移動し
てモータギアと第1ギアとの噛み合いの不具合が生じる
ことはない。その結果、プリンタの印字品質の低下が生
じにくい。
【0017】請求項4に記載のモータ・ギアユニット構
造では、請求項3において、移動方向規制構造は、モー
タが有するボスと、モータ支持部材に形成されボスが貫
通する孔とから構成されている。孔は、弾性部材の付勢
方向に平行で、かつ、ボスに当接する2つの直線辺を有
している。このモータ・ギアユニット構造では、モータ
のボスがモータ支持部材の孔の平行な2つの直線辺に当
接しているため、モータは、モータ支持部材に対して、
弾性部材の付勢方向にのみ移動できる。したがって、モ
ータは第1ギアに対して接近・離反する方向に移動でき
るものの、他の方向に移動してモータギアと第1ギアと
の噛み合いの不具合が生じることはない。その結果、プ
リンタの印字品質の低下が生じにくい。
【0018】請求項5に記載のモータ・ギアユニット構
造では、請求項2から4のいずれかにおいて、弾性部材
は板ばねである。このモータ・ギアユニット構造では、
弾性部材は板ばねであるため、簡単な構造であり、安価
に製造できる。請求項6に記載のモータ・ギアユニット
構造は、請求項2から5のいずれかににおいて、モータ
ギアに噛み合う第2ギアをさらに備えている。弾性部材
は、モータギアの中心が第1ギアの中心に向かうよう
に、モータを付勢している。第2ギアは、モータギアの
中心と第1ギアの中心を結ぶ直線に対して、モータギア
の中心と第2ギアの中心を結ぶ直線が、モータギアに対
して第1ギアと反対側から60〜100度の角度をなす
ように、配置されている。
【0019】このモータ・ギアユニット構造では、第2
ギアは、モータが回転するとモータギアによって駆動さ
れる。第2ギアは、モータギアの中心と第1ギアの中心
を結ぶ直線に対して、モータギアの中心と第2ギアの中
心を結ぶ直線が、モータギアに対して第1ギアと反対側
から60〜100度の角度をなすように、配置されてい
る。したがって、モータが第1ギア側に弾性部材によっ
て付勢されているにも関わらず、第2ギアとモータギア
との噛み合いに不具合が生じにくい。すなわち、第2ギ
アの駆動に不具合が生じにくい。
【0020】請求項7に記載のモータ・ギアユニット構
造では、請求項6において、第2ギアは、モータギアの
中心と第1ギアの中心を結ぶ直線に対して、モータギア
の中心と第2ギアの中心を結ぶ直線が、駆動軸に対して
第1ギアと反対側から85〜95度の角度をなすよう
に、配置されている。このモータ・ギアユニット構造で
は、第2ギアは、モータが回転すると駆動される。第2
ギアは、モータギアの中心と第1ギアの中心を結ぶ直線
に対して、モータギアの中心と第2ギアの中心を結ぶ直
線が、駆動軸に対して第1ギアと反対側から85〜95
度の角度をなすように、配置されている。したがって、
モータが第1ギア側に弾性部材によって付勢されている
にも関わらず、第2ギアとモータギアとの噛み合いに不
具合が生じにくい。すなわち、第2ギアの駆動に不具合
が生じにくい。
【0021】請求項8に記載のモータ・ギアユニット構
造では、請求項2から7のいずれかにおいて、モータ
は、モータ支持部材に200〜400μmの範囲で移動
可能に支持されている。このモータ・ギアユニット構造
では、モータがモータ支持部材に200〜400μmの
範囲で移動可能に支持されているため、モータギアと第
1ギアの噛み合いが最も適切な状態となっている。すな
わち、モータがモータ支持部材に対して200μm未満
の範囲で移動可能に支持されている場合は、モータギア
が第1ギアに対して追従する際の移動量が十分ではな
い。また、モータがモータ支持部材に対して400μm
を越えた範囲で移動可能に支持されている場合は、モー
タがモータ支持部材に対してがたつく等の問題が生じる
おそれがある。
【0022】
【発明の実施の形態】(1)モータ・ギアユニット構造
の全体構造 図1は、本発明の一実施形態としてのモータ・ギアユニ
ット構造1を示している。このモータ・ギアユニット構
造1は、従来例として説明した図4のインクジェット式
プリンタ71の用紙搬送機構の一部を構成している。
【0023】モータ・ギアユニット構造1は、主に、モ
ータ2と、モータ2が装着されるモータブラケット3
と、複数のギア6〜8とから構成されている。モータ2
のモータフランジ14は、2つのねじ9によってモータ
ブラケット3に固定されている。モータ2は、回転軸に
固定されたモータギア4を有している。モータギア4に
は、中間フィードギア6と駆動ギア8とがそれぞれ噛み
合っている。中間フィードギア6には、フィードギア7
が噛み合っている。より詳細に説明すると、中間フィー
ドギア6は、段付きギアであって、モータギア4に噛み
合う大径ギア部6bと、フィードギア7に噛み合う小径
ギア部6cとを有している。フィードギア7は、図示し
ないワンウェイクラッチを介してフィードローラ73の
支持軸に連結されている。ワンウェイクラッチによっ
て、フィードローラ73は、モータ2が逆回転動作を行
う場合にのみ、フィードギア7によって駆動される。ま
た、モータギア4には、駆動ギア8が噛み合っている。
駆動ギア8は送りローラ74や排出ローラ75を駆動す
るためのギアであり、送りローラ74及び排出ローラ7
5は、モータ2が正逆いずれの方向に回転動作を行って
も駆動される。
【0024】図1における直線P1はモータギア4の中
心4aと中間フィードギア6の中心6aを結んでおり、
直線P2はモータギア4の中心4aと駆動ギア8の中心
8aを結んでいる。直線P1と直線P2は直交してお
り、以下、直線P1の方向を第1方向といい、直線P2
の方向を第2方向という。 (2)モータ・ギアユニット構造及びプリンタの概略動
作 インクジェット式プリンタ71の印字動作において、モ
ータ2が逆回転動作を行うと、フィードローラ73が給
紙方向に回転駆動され、給紙トレイ77内に積層された
用紙の1枚目を用紙搬送方向下流側に送り出す。このと
き、送りローラ74はフィードローラ73と逆方向に回
転駆動されている。用紙が送りローラ74の手前で停止
すると、モータ2が逆回転動作から正回転動作に切り換
わる。これにより、フィードローラ73はワンウェイク
ラッチによって非駆動状態になる。また、送りローラ7
4及び排出ローラ75は、紙送り方向に回転方向が切り
換えられ、両ローラ74,75を一体に回転させること
により、用紙を搬送方向下流に送り、排紙口72bから
排出する。
【0025】(3)モータ・ギアユニット構造の特徴 モータとモータブラケットとの関係 ねじ9は、図2に示すように、頭部9aと、ねじ部9b
と、その間のストレート部9cとから構成されている。
ストレート部9cは、ねじが形成されていない部分であ
り、モータフランジ14の孔14aに対応してとり、そ
の中に入っている。図から明らかなように、ストレート
部9cの外径は孔14aの内径より小さく、モータフラ
ンジ14つまりモータ2はわずかな範囲でモータブラケ
ット3に対して移動可能となっている。また、この実施
形態では、ストレート部9cの長さはモータフランジ1
4の板厚より大きく、ねじ9の頭部9aとモータフラン
ジ14との間にわずかな隙間が確保されている。このた
め、モータフランジ14つまりモータ2がモータブラケ
ット3に対して移動しやすくなっている。
【0026】モータ2の中心のボス17は、モータブラ
ケット3の孔16内に挿入されている。図3に示すよう
に、ボス17は円柱形状であり、孔16は、概ね円形状
であるが、第2方向両側に第1方向に平行に延びる直線
辺16aを有している。つまり、孔16は、第1方向に
はボス17に対して隙間を有し、直線辺16aによって
ボス17に対して当接している。ボス17は、孔16の
直線辺16aに当接しており、第1方向にはわずかに移
動可能であるが、第2方向に移動したりあるいは回動し
たりすることが妨げられている。
【0027】モータ2は、モータブラケット3に対して
200〜400μmの範囲で移動可能に支持されてい
る。このため、モータギア4と中間フィードギア6の噛
み合いが最も適切な状態になっている。すなわち、モー
タ2がモータブラケット3に対して200μm未満の範
囲で移動可能に支持されている場合は、モータギア4が
中間フィードギア6に対して追従する際の移動量が十分
ではない。また、モータ2がモータブラケット3に対し
て400μmを越えた範囲で移動可能に支持されている
場合は、モータ2がモータブラケット3に対してがたつ
く等の問題が生じるおそれがある。
【0028】板ばねの機能 板ばね10は、モータブラケット3に設けられモータ2
の側方外側に延びる支持プレート3aに、ねじ11によ
って固定されている。板ばね10は、中間部分で折り曲
げられて、片側が支持プレート3aに固定され、他端が
モータ2の外周面に当接している。この状態で板ばね1
0は圧縮されており、モータ2を中間フィードギア6側
に付勢しており、その結果モータギア4を中間フィード
ギア6に押し付けている。より正確には、板ばね10
は、モータギア4の中心が中間フィードギア6の中心に
向かうように、モータ2に対して力Fを与えている。こ
の実施形態では、弾性部材として板ばねを利用している
ため、簡単な構造であり、安価に製造できる。
【0029】作用効果 このモータ・ギアユニット構造1では、モータ2が回転
すると、モータギア4から中間フィードギア6にトルク
が伝達され、その結果フィードローラ73が駆動され
る。モータ2が板ばね10に付勢されることによって、
モータギア4は中間フィードギア6に押し付けられてい
る。したがって、モータギア4は中間フィードギア6に
追従しながら中間フィードギア6にトルクを伝達し続
け、両ギア4,6の軸間距離が一定に保たれる。この結
果、フィードローラ73における用紙送り量のバラツキ
が少なくなり、横縞等の印字品質低下が生じにくい。な
お、当然のことながら、モータギア4と中間フィードギ
ア6との間でのバックラッシが少なくなっている。
【0030】前述のように、モータ2のボス17とモー
タブラケット3の孔16とからなる移動規制構造によっ
て、モータ2はモータブラケット3に対して、板ばね1
0の付勢方向にのみ移動可能になっている。したがっ
て、モータ2は中間フィードギア6に対して接近・離反
する方向に移動できるものの、他の方向に移動してモー
タギア4と中間フィードギア6との噛み合いの不具合が
生じることはない。その結果、プリンタの印字品質低下
が生じにくい。
【0031】モータギア4の中心4aと駆動ギア8の中
心8aを結ぶ直線P2は、モータギア4の中心4aと中
間フィードギア6の中心6aを結ぶ直線P1に対して、
モータギア4に対して中間フィードギア6と反対側か
ら、θ1の大きさの角度を形成している。この実施形態
では、θ1は90度である。したがって、モータ2が中
間フィードギア6側に板ばね10によって付勢されてい
るにも関わらず、駆動ギア8とモータギア4との噛み合
いに不具合が生じにくい。より具体的には、駆動ギア8
とモータギア4の軸間が広くなりすぎたりあるいは狭く
なりすぎたりすることがない。すなわち、駆動ギア8の
駆動に不具合が生じにくい。
【0032】なお、θ1の最も好ましい値は90度付近
であるが、85〜95度の範囲でも上記の優れた効果が
得られ、60〜100度範囲であっても十分な効果が得
られる。 (4)他の実施形態 本発明は前記実施形態に限定されない。本発明の技術的
思想の範囲内で様々な変更が可能である。
【0033】弾性部材の種類は板ばねに限定されてな
い。他のばねや弾性材料を用いてモータに付勢力を与え
てもよい。モータの移動方向規制機構は、モータのボス
とモータブラケットの孔との係合に限定されない。他の
部分においてそのよう機構を構成してもよいし、そのた
めに特別な部材を用いてもよい。
【0034】ねじ9の頭部9aとモータフランジ14と
の間の隙間は必ずしも確保されていなくてもよい。ま
た、両部分の間に弾性変形可能な緩衝部材を配置しても
よい。いずれの場合もモータフランジ14がモータブラ
ケット3の支持面に直交する方向にがたつきにくくなっ
ている。さらに、緩衝部材の配置位置はねじとモータフ
ランジの間に限定されない。なお、以上の場合には、モ
ータフランジ14とモータブラケット3の当接面の摩擦
係数を低くして両部材が相対移動しやすくなっているこ
とが好ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るモータ・ギアユニット構造
では、モータが回転すると、モータギアから第1ギアに
トルクが伝達され、その結果フィードローラが駆動され
る。モータが弾性部材に付勢されることによって、モー
タギアは第1ギアに押し付けられている。したがって、
モータギアは第1ギアに追従しながら第1ギアにトルク
を伝達し続け、両ギアの軸間距離が一定に保たれる。こ
の結果、フィードローラにおける用紙送り量のバラツキ
が少なくなり、横縞等の印字品質低下が生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのモータ・ギアユニ
ット構造の平面図。
【図2】モータのフランジとモータブラケットとの固定
部分の断面図。
【図3】図1の部分拡大図であり、モータのボスとモー
タブラケットの孔の係合を示す部分平面図。
【図4】従来及び本発明のモータ・ギアユニット構造が
採用され得るインクジェット式プリンタの概略断面図。
【図5】従来技術のモータ・ギアユニット構造の平面
図。
【図6】従来技術のモータ・ギアユニット構造の平面図
であり、(a)は軸間が離れた状態を示しており、
(b)は軸間が詰まった状態を示している。
【符号の説明】
1 モータ・ギアユニット構造 2 モータ 3 モータブラケット(モータ支持部材) 4 モータギア 6 中間フィードギア(第1ギア) 7 フィードギア 8 駆動ギア(第2ギア) 10 板ばね(弾性部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ支持部材と、 前記モータ支持部材に支持され、モータギアを有するモ
    ータと、 前記モータギアに噛み合っており、フィードローラにト
    ルクを伝達するための第1ギアと、 前記モータギアに噛み合っている第2ギアとを有するモ
    ータ・ギアユニット構造を備えたプリンタにおいて、 前記モータ支持部材は孔を有し、前記モータは前記孔内
    に配置されたボスを有し、前記孔は、前記モータギアの
    中心と前記第1ギアの中心とを結ぶ直線の延びる第1方
    向には前記ボスに対して隙間を有し、前記第1方向と直
    交する第2方向には前記ボスに対して当接し前記第1方
    向に平行に延びる2つの直線辺とを有しており、それに
    より前記ボスは前記孔に対して前記第1方向にのみ移動
    可能に支持されており、 前記モータ・ギアユニット構造は、前記モータ支持部材
    に支持され、前記モータギアの中心が前記第1ギアの中
    心に向かうように前記モータを前記第1方向に付勢し
    て、前記モータギアを前記第1ギアに押圧する板ばねを
    さらに備え、 前記第2ギアは、前記モータギアの中心と前記第1ギア
    の中心を結ぶ直線に対して、前記モータギアの中心と前
    記第2ギアの中心を結ぶ直線がほぼ直交するように、配
    置されている、プリンタ。
  2. 【請求項2】プリンタのフィードローラを駆動するため
    のモータ・ギアユニット構造であって、 モータ支持部材と、 前記モータ支持部材に所定範囲で移動可能に支持され、
    モータギアを有するモータと、 前記モータギアに噛み合っており、前記フィードローラ
    にトルクを伝達するための第1ギアと、 前記モータ支持部材に支持され、前記モータを付勢する
    ことで前記モータギアを前記第1ギアに押し付ける弾性
    部材と、を備えたモータ・ギアユニット構造。
  3. 【請求項3】前記モータを前記モータ支持部材に対し
    て、前記弾性部材の付勢方向にのみ移動可能にする移動
    方向規制構造をさらに備えている、請求項2に記載のモ
    ータ・ギアユニット構造。
  4. 【請求項4】前記移動方向規制構造は、前記モータが有
    するボスと、前記モータ支持部材に形成され前記ボスが
    貫通する孔とから構成されており、 前記孔は、前記弾性部材の付勢方向に平行で、かつ、前
    記ボスに当接する2つの直線辺を有している、請求項3
    に記載のモータ・ギアユニット構造。
  5. 【請求項5】前記弾性部材は板ばねである、請求項2か
    ら4のいずれかに記載のモータ・ギアユニット構造。
  6. 【請求項6】前記モータギアに噛み合う第2ギアをさら
    に備え、 前記弾性部材は前記モータギアの中心が前記第1ギアの
    中心に向かうように前記モータを付勢しており、 前記第2ギアは、前記モータギアの中心と前記第1ギア
    の中心を結ぶ直線に対して、前記モータギアの中心と前
    記第2ギアの中心を結ぶ直線が、前記モータギアに対し
    て前記第1ギアと反対側から60〜100度の角度をな
    すように、配置されている、請求項2から5のいずれか
    に記載のモータ・ギアユニット構造。
  7. 【請求項7】前記第2ギアは、前記モータギアの中心と
    前記第1ギアの中心を結ぶ直線に対して、前記モータギ
    アの中心と前記第2ギアの中心を結ぶ直線が、前記モー
    タギアに対して前記第1ギアと反対側から85〜95度
    の角度をなすように、配置されている、請求項6に記載
    のモータ・ギアユニット構造。
  8. 【請求項8】前記モータは、前記モータ支持部材に20
    0〜400μmの範囲で移動可能に支持されている、請
    求項2から7のいずれかに記載のモータ・ギアユニット
    構造。
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