JP2003327195A - 浮体構造物 - Google Patents

浮体構造物

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JP2003327195A
JP2003327195A JP2002134103A JP2002134103A JP2003327195A JP 2003327195 A JP2003327195 A JP 2003327195A JP 2002134103 A JP2002134103 A JP 2002134103A JP 2002134103 A JP2002134103 A JP 2002134103A JP 2003327195 A JP2003327195 A JP 2003327195A
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floating structure
wave
mooring
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JP2002134103A
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English (en)
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Satoru Shiraishi
悟 白石
Kazuhiro Iijima
一博 飯島
Katsunori Shimazaki
克教 島▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
National Institute of Maritime Port and Aviation Technology
Original Assignee
JFE Engineering Corp
National Institute of Maritime Port and Aviation Technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 係留力を低減させることのできる浮体構造
物。 【解決手段】 浮体構造物1は、波2の入射する側1a
およびその反対側1cの幅Hが、中間部1bの幅Hmよ
りも広くなっている。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、湾内および海洋に
おける船舶用港湾施設、エネルギー、レジャー、漁業お
よび環境関連等の施設を上載するための浮体構造物に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】港湾内において使用される浮き桟橋等の
浮体構造物は、そのほとんどが図7の側面図に示すよう
に、箱型の浮体構造物31であり、係留力を低減するた
めの工夫は施されていない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来の浮体構
造物には、次のような問題点がある。 【0004】箱型の浮体構造物は、形状が単純であるの
で多く用いられているが、静穏度があまり確保されない
ような海域、または台風等のように暴風状態の場合に
は、動揺が大きくなり、係留力が急激に増加するため、
これに耐えるような設計が必要になる。そのため、係留
装置のすべての部分の設計強度を大きくする必要があ
り、その結果係留装置全体の重量が重くなるとともに、
製作コストも高くなる。 【0005】また、そのような設計をしたとしても、最
悪の場合には、係留装置が破損し浮体構造物の安全性が
脅かされる恐れがあり、実際に係留装置が破損する事故
も発生している。 【0006】本発明は、従来技術の上述のような問題点
を解消するためになされたものであり、係留力を低減さ
せることのできる浮体構造物を提供することを目的とし
ている。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の浮体構造
物は、波の入射する側およびその反対側の幅が中間部の
幅よりも広いことに特徴を有するものである。 【0008】本発明に係る浮体構造物においては、波の
入射する側およびその反対側の幅を中間の幅よりも広く
しているので、浮体構造物の前後方向の波強制力を低減
させることができ、その結果、係留力の低減を実現する
ことができる。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の実施形態を、図面を参照
して説明する。 【0010】図1は本発明の浮体構造物の実施形態を示
す説明図であり、(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。この浮体構造物1は平面形状が、波2の波の入射す
る側1aおよびその反対側1cの幅Hが、中間部1bの
幅Hmよりも2Bだけ広い左右対称のI字型をしている
ものであり、喫水がdとなるように係留されている。 【0011】上述した本発明の浮体構造物の係留力低減
効果を確認するため、従来の箱型の浮体構造物を比較例
として、水槽実験によりそれぞれの係留力を調べた。な
お、動揺・係留特性を同一条件で比較するため、両方の
浮体構造物とも長さを同一長さ2Lとするとともに、箱
型の浮体構造物の幅は、本発明の浮体構造物の波2の入
射する側1aおよびその反対側1cの幅Hと同じにし、
排水容積も同一となるように喫水を調整した。本発明の
実施例の浮体構造物の主要目は、全体の長さ2Lが30
m、波の入射する側1aおよびその反対側1cの幅Hと
した部分の長さL1およびL2の長さがいずれも5m、幅
Hが8m、喫水dが1.5mである。また、比較例の箱
型の浮体構造物の主要目は、長さが30m、幅が8m、
喫水が1mである。 【0012】図2は、実験結果に基づく入射波2の波周
期T(sec)と係留力の関係を示すグラフであり、▲
印が箱型の浮体構造物の場合を、●印が本発明の浮体構
造物の場合を示している。なお、図において、縦軸は係
留力Xを波の振幅ζaで除したX/ζaの値をとった。 【0013】図2から明らかなように、波周期の長い場
合に、本発明の浮体構造物の係留力が、箱型の浮体構造
物の係留力よりも格段に減少しているのが分かる。 【0014】本発明の浮体構造物の係留力が、箱型浮体
構造物の係留力よりも小さくなる主な要因は、前後方向
の波強制力が小さくなることによるものである。前後方
向の波強制力とは、浮体構造物に作用する波圧の積分値
である。図3に示すように本発明の浮体構造物は箱型浮
体構造物に比べて前後方向の波強制力の計算値が小さく
なっている。 【0015】これは、浮体構造物形状の凹凸部分におけ
る波の干渉効果により起こる。問題を考えやすくするた
めに、浮体構造物の存在による波の撹乱を無視し、波長
λが浮体構造物の長さ2Lと同等、またはそれよりも長
い状態(λ/2L≧1.0)を考える。 【0016】箱型浮体構造物の場合には、図4(a)に
示す断面及びでの波圧力を断面上で積分することで
波強制力が得られる。本発明浮体構造物の場合には、図
4(b)に示す断面及びに加えてとでの波圧力
を積分することで波強制力が得られる。このとき、波長
が長い場合にはでの波荷重はでの波荷重を打ち消す
ように、での波荷重はでの波荷重を打ち消すように
それぞれ作用するので波強制力が低減する。 【0017】図4(a)において、箱型浮体構造物の断
面の断面積を等しいとしてS0とし、全長を2Lと
し、図4(b)において、本発明浮体構造物の断面
の断面積を等しいとしてS1とし、断面の断面積を
等しいとしてS2とし、断面積の大きい部分の長さをL1
およびL2とし、排水量が箱型浮体構造物と本発明浮体
構造物で等しいとすれば次の関係が得られる。 【0018】2S0L=2S1L−S2(2L−L1−L2) 【0019】また、波強制力のもとになる動的圧力pは
次式で与えられる。 【0020】p=p0cos(kx+σt) 【0021】ここでx軸は浮体構造物長さ方向に、原点
は浮体構造物中心にとり、σは角周波数を、tは時刻を
表す。P0は水の比重量γに波振幅aを掛けたものに等し
い。動的圧力pは本来は水面から深くなるにつれて減少
するが、ここでは問題を簡単にするため深さ方向には一
定とした。 【0022】箱型浮体構造物に作用する水平波荷重F1
次式で表される。 【0023】 F1=−p0S0cos(kL+σt)+p0S0cos(−kL+σt)=−2p0S
0sinkLsinσt 【0024】ここで、kは波数で2π/λである。λは波
長である。 【0025】一方、本発明浮体構造物に作用する水平波
荷重F2は次式で表される。 【0026】 F2=−p0S1cos(kL+σt)+p0S1cos(−kL+σt) +p0S2cos(kL−kL1+σt)−p0S2cos(−kL+kL2+σt) =−2p0S1sinkLsinσt+2p0S2sin(kL−kL')sinσt 【0027】ここでは簡単のためにL1=L2=L'とした。波
数kが0から始まって順次大きくなる場合、すなわち長
周期側から順に短周期側に変化する場合にF1の振幅が最
小になるのは明らかに、kL=πを満たす時である。 【0028】F2において、波数kを増加させることで波
数kLを0から順にπまで増加させた場合、F2/sinσtは
kL=πになった時に正の値をとるから、kL=β(β<π)
を満たすある波数でF2/sinσtは振幅がゼロとなること
がわかり、水平波荷重振幅は最小となる。すなわち、本
発明浮体構造物の場合には箱型浮体構造物の場合よりも
長周期側で水平波荷重が最小になる。 【0029】箱型浮体構造物と本発明浮体構造物の波強
制力を比較するため、両者の振幅比|F2/F1|を考える
と次式[数1]のようになり、0<kL<βの範囲に於い
ては常に箱型浮体構造物に作用する波荷重の方が本発明
浮体構造物に作用する波荷重よりも大きい。 【0030】 【数1】 【0031】本発明の実施例と比較例として2L=30m,S0=
8m2,S1=12m2,S2=6m2,L1=L2=L'=5mの場合に波強制力を計
算してみる。p0=1 tonf/m2としたときに、F1の振幅F'1
及びF2の振幅F'2はそれぞれ次式で与えられる。 【0032】F'1=|16sin(kL)|F'2=|24sin(kL)−12
sin(kL−kL')| 【0033】この式からの計算値をプロットしたものが
図3である。本発明の浮体構造物は箱型浮体構造物に比
べて前後方向の波強制力の計算値が小さくなっている。 【0034】実際には、このような波圧の影響だけでな
く、粘性の影響もあり、波強制力の挙動以上に係留力の
減少が見られる。このような理由により、比較的長周期
の時に波強制力が小さくなり、その結果係留力が減少す
る。 【0035】なお、以上の説明では、問題を簡単にする
ため、L1=L2としているが、実際には必ずしも同一長
さである必要はない。 【0036】本発明の浮体構造物における中間部分の長
さ(図1のL3)の好ましい範囲は、全長を2Lとした
場合、0.25≦L3/2L≦0.8である。 【0037】また、本発明の浮体構造物における中間部
分の幅Hmの好ましい範囲は、両端部分の幅をHとした
場合、0.2≦Hm/H≦0.8である。 【0038】また、本発明の浮体構造物の説明において
は、中間部分の全域における幅をHm一定としたが、両
端の幅広の部分から長さ方向中心に向かって徐々に幅が
狭くなるような形状としてもよい。 【0039】図5は、本発明の浮体構造物の係留方法の
一例を示す側面図である。浮体構造物11は、海底12
に波13の入射方向に間隔を置いて打設された係留杭1
4に、ローラーフェンダ15を介して係留されるように
なっている。この係留方法は、前後方向の移動量をなる
べく拘束するのが特徴で、浮き桟橋などでも多く採用さ
れている。 【0040】本発明の浮体構造物11の前後方向の波強
制力が大幅に低減されるため、係留杭14とローラーフ
ェンダ15に働く力を大幅に低減させることができる。
そのため、係留施設の建設コストを低減させることがで
きる。 【0041】図6は、本発明の浮体構造物の係留方法の
他の例を示す側面図である。浮体構造物21をチェーン
またはワイヤ、またはその両者の併用により構成され、
波22の入射方向に間隔を置いて設置された係留索23
により係留する。係留索23は海底24に設置されたア
ンカー25と浮体構造物21とを連結する。 【0042】この係留方法は、コストが安いことが特徴
であるが、前後揺れの量が大きいことが難点である。し
かし、本発明による浮体構造物21を適用すれば、波強
制力が減少するため、前後揺れの量が減少し、波高が大
きい海象条件に対してもこの係留方法を適用することが
可能になる。また、従来の箱型浮体構造物をこの係留方
法に適用する場合と比べて、係留力が減少するため、係
留施設の建設コストを低減させることができる。 【0043】なお、本発明の浮体構造物は、中間部分が
細くくびれているので、そのままでは実用上使用しにく
い面もあるので、くびれた部分は、その上部にデッキを
張り出したり、上部部分を他の部材で塞ぐようにすると
よい。 【0044】 【発明の効果】本発明により、浮体構造物の波強制力を
大幅に減少させることができるので、浮体構造物の係留
力を低減させることができる。そのため、係留装置を簡
素化、軽量化して係留コストを低減することができると
ともに、浮体構造物の上載設備の稼働率を向上させるこ
とができる。また、動揺を大幅に低減させることによ
り、浮体構造物、係留装置および浮体構造物上の設備の
安全性を向上させることができるので、利用する人間の
人命の安全性をも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の浮体構造物の実施形態の説明図であ
り、(a)は平面図、(b)は側面図である。 【図2】本発明の浮体構造物および従来の箱型浮体構造
物における入射波の波周期と係留力との関係を示す図で
ある。 【図3】本発明の浮体構造物および従来の箱型浮体構造
物における入射波の波周期と前後揺れ方向の波強制力と
の関係を示す図である。 【図4】波強制力の説明図であり、(a)は箱形浮体構
造物に対するもの、(b)は本発明の浮体構造物に対す
るものである。 【図5】本発明の浮体構造物の係留方法を示す図であ
る。 【図6】本発明の浮体構造物の係留方法を示す図であ
る。 【図7】従来の箱型浮体構造物を示す側面図である。 【符号の説明】 1 浮体構造物 2 波 11 浮体構造物 12 海底 13 波 14 係留杭 15 ローラーフェンダ 21 浮体構造物 22 波 23 係留索 24 海底 25 アンカー 31 浮体構造物
フロントページの続き (72)発明者 飯島 一博 神奈川県横須賀市長瀬三丁目1番1号 独 立行政法人 港湾空港技術研究所内 (72)発明者 島▲崎▼ 克教 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 波の入射する側およびその反対側の幅が
    中間部の幅よりも広いことを特徴とする浮体構造物。
JP2002134103A 2002-05-09 2002-05-09 浮体構造物 Pending JP2003327195A (ja)

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