JP2003326836A - 記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
記録媒体およびその製造方法Info
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- JP2003326836A JP2003326836A JP2002136804A JP2002136804A JP2003326836A JP 2003326836 A JP2003326836 A JP 2003326836A JP 2002136804 A JP2002136804 A JP 2002136804A JP 2002136804 A JP2002136804 A JP 2002136804A JP 2003326836 A JP2003326836 A JP 2003326836A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、薄層の最表層を有し、美観
に優れた記録媒体とその製造方法を提供するものであ
る。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも1層の下層と表
層とを有する記録媒体において、該表層と、それに隣接
する該下層との屈折率差の絶対値が0.05以上、該表
層の平均膜厚が0.05〜2μm、表面を波長範囲40
0〜700nmで分光反射率を測定したとき、下記で規
定する反射スペクトル曲線のパラメータL値が1.0以
上、2.0以下であることを特徴とする記録媒体。L
値:全波長範囲の反射率を平均反射率で除した相対反射
率を縦軸に、波長400nm〜700nmを均等に割り
付けた値を横軸とし、反射スペクトル曲線をプロット
し、波長400nm〜700nmまでの反射スペクトル
曲線の軌跡の長さである。
に優れた記録媒体とその製造方法を提供するものであ
る。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも1層の下層と表
層とを有する記録媒体において、該表層と、それに隣接
する該下層との屈折率差の絶対値が0.05以上、該表
層の平均膜厚が0.05〜2μm、表面を波長範囲40
0〜700nmで分光反射率を測定したとき、下記で規
定する反射スペクトル曲線のパラメータL値が1.0以
上、2.0以下であることを特徴とする記録媒体。L
値:全波長範囲の反射率を平均反射率で除した相対反射
率を縦軸に、波長400nm〜700nmを均等に割り
付けた値を横軸とし、反射スペクトル曲線をプロット
し、波長400nm〜700nmまでの反射スペクトル
曲線の軌跡の長さである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体とその製
造方法に関するものであり、詳しくは、美観に優れた記
録媒体とその製造方法に関するものである。
造方法に関するものであり、詳しくは、美観に優れた記
録媒体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録媒体の多くは、支持体とそ
の表面に設けた構成層からなる。塗工する目的は様々で
あるが、概ね、記録後の品質を向上させるためであり、
様々な目的効果を分離分担するため、構成層は複数の層
から構成される場合が多い。
の表面に設けた構成層からなる。塗工する目的は様々で
あるが、概ね、記録後の品質を向上させるためであり、
様々な目的効果を分離分担するため、構成層は複数の層
から構成される場合が多い。
【0003】更に今日、構成層の1つとして多孔質層が
注目され、多孔質層を塗設した記録媒体では、記録方法
を問わず多様な用途が期待されている。特に、インクジ
ェット記録方法の場合、多孔質層が有する空隙部にイン
クを吸収させることが大きな特徴であり、吸収速度が早
いことにより高画質のプリントが得られる利点を有して
いる。
注目され、多孔質層を塗設した記録媒体では、記録方法
を問わず多様な用途が期待されている。特に、インクジ
ェット記録方法の場合、多孔質層が有する空隙部にイン
クを吸収させることが大きな特徴であり、吸収速度が早
いことにより高画質のプリントが得られる利点を有して
いる。
【0004】多孔質層の空隙構造は、近年微細化し、多
孔質層の透明度及び表面光沢度が向上したため、結果と
して高プリント濃度及び高光沢度等の高品質のプリント
が得られ、プリント品質として従来の銀塩写真プリント
と遜色のないレベルに達している。
孔質層の透明度及び表面光沢度が向上したため、結果と
して高プリント濃度及び高光沢度等の高品質のプリント
が得られ、プリント品質として従来の銀塩写真プリント
と遜色のないレベルに達している。
【0005】このような微細空隙構造の多孔質層を有す
る記録媒体の例としては、特開平10−119423
号、同10−119424号、同10−175364
号、同10−193776号、同10−193776
号、同10−217601号、同11−20300号、
同11−106694号、同11−321079号、同
11−348410号、同11−348410号、同1
0−178126号、同11−348409号、特開2
000−27093、同2000−94830、同20
00−158807、同2000−211241等に記
載のものが挙げられる。
る記録媒体の例としては、特開平10−119423
号、同10−119424号、同10−175364
号、同10−193776号、同10−193776
号、同10−217601号、同11−20300号、
同11−106694号、同11−321079号、同
11−348410号、同11−348410号、同1
0−178126号、同11−348409号、特開2
000−27093、同2000−94830、同20
00−158807、同2000−211241等に記
載のものが挙げられる。
【0006】一方で、記録媒体の最表面に膜厚0.05
〜2μm程度のごく薄い機能層を設ける試みがなされて
いる。その例としては、ドット径をコントロールする層
や、まだら状ムラを抑制する層、変褪色を抑制する層な
どが挙げられる。
〜2μm程度のごく薄い機能層を設ける試みがなされて
いる。その例としては、ドット径をコントロールする層
や、まだら状ムラを抑制する層、変褪色を抑制する層な
どが挙げられる。
【0007】このような薄膜を設けた記録媒体において
は、その表面に自然光を当てた場合、時として虹色の表
面外観を呈するため、記録画像の品質を低下させる要因
となる。これまで、この様な虹色の外観を防止する方法
としては、例えば、膜厚を厚くする方法、逆に極度に薄
くする方法、あるいは設けた薄膜とそれに隣接する層と
の材質や密度などを一致させる方法等といった方法しか
なかった。特に、膜厚や材質といった要素が重要な意味
をもつ機能層においては、有効な解決手段がないのが現
状である。
は、その表面に自然光を当てた場合、時として虹色の表
面外観を呈するため、記録画像の品質を低下させる要因
となる。これまで、この様な虹色の外観を防止する方法
としては、例えば、膜厚を厚くする方法、逆に極度に薄
くする方法、あるいは設けた薄膜とそれに隣接する層と
の材質や密度などを一致させる方法等といった方法しか
なかった。特に、膜厚や材質といった要素が重要な意味
をもつ機能層においては、有効な解決手段がないのが現
状である。
【0008】また、多孔質層の場合、特に、空隙率が大
きな意味を持ち、多孔質層の上に薄層の多孔質層を積層
する場合、例え同じ材質であってもそれぞれの空隙率が
異なる場合には、同様に虹色の外観を呈するため、問題
を抱えている。
きな意味を持ち、多孔質層の上に薄層の多孔質層を積層
する場合、例え同じ材質であってもそれぞれの空隙率が
異なる場合には、同様に虹色の外観を呈するため、問題
を抱えている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みてなされたものであり、その目的は、薄層の最表層
を有し、美観に優れた記録媒体とその製造方法を提供す
るものである。
鑑みてなされたものであり、その目的は、薄層の最表層
を有し、美観に優れた記録媒体とその製造方法を提供す
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成される。
下の構成により達成される。
【0011】1.支持体上の少なくとも一方の面側に、
少なくとも1層の下層と表層とを有する記録媒体におい
て、該表層と、それに隣接する該下層との屈折率差の絶
対値が0.05以上であり、該表層の平均膜厚が0.0
5〜2μmであり、かつ表面を波長範囲400〜700
nmで分光反射率を測定したとき、下記で規定する反射
スペクトル曲線のパラメータL値が1.0以上、2.0
以下であることを特徴とする記録媒体。
少なくとも1層の下層と表層とを有する記録媒体におい
て、該表層と、それに隣接する該下層との屈折率差の絶
対値が0.05以上であり、該表層の平均膜厚が0.0
5〜2μmであり、かつ表面を波長範囲400〜700
nmで分光反射率を測定したとき、下記で規定する反射
スペクトル曲線のパラメータL値が1.0以上、2.0
以下であることを特徴とする記録媒体。
【0012】L値とは、全波長範囲の反射率を平均反射
率で除した相対反射率を縦軸に、波長400nmを0、
波長700nmを1とし各波長を均等に割り付けた値を
横軸とし、反射スペクトル曲線をプロットし直した際
の、波長400nmから波長700nmまでの反射スペ
クトル曲線の軌跡の長さである。
率で除した相対反射率を縦軸に、波長400nmを0、
波長700nmを1とし各波長を均等に割り付けた値を
横軸とし、反射スペクトル曲線をプロットし直した際
の、波長400nmから波長700nmまでの反射スペ
クトル曲線の軌跡の長さである。
【0013】2.支持体上の少なくとも一方の面側に、
少なくとも1層の下層と表層とを有し、該下層又は表層
の少なくとも1層が多孔質層である記録媒体において、
該表層と、それに隣接する該下層との空隙率差の絶対値
が0.1以上であり、該表層の平均膜厚が0.05〜2
μmであり、かつ表面を波長範囲400〜700nmで
分光反射率を測定したとき、前記で規定する反射スペク
トル曲線のパラメータL値が1.0以上、2.0以下で
あることを特徴とする記録媒体。
少なくとも1層の下層と表層とを有し、該下層又は表層
の少なくとも1層が多孔質層である記録媒体において、
該表層と、それに隣接する該下層との空隙率差の絶対値
が0.1以上であり、該表層の平均膜厚が0.05〜2
μmであり、かつ表面を波長範囲400〜700nmで
分光反射率を測定したとき、前記で規定する反射スペク
トル曲線のパラメータL値が1.0以上、2.0以下で
あることを特徴とする記録媒体。
【0014】3.支持体に最も近い下層が多孔質層であ
り、該多孔質層が平均粒子径100nm以下の無機微粒
子と親水性バインダーとを主成分とすることを特徴とす
る前記1又は2項に記載の記録媒体。
り、該多孔質層が平均粒子径100nm以下の無機微粒
子と親水性バインダーとを主成分とすることを特徴とす
る前記1又は2項に記載の記録媒体。
【0015】4.前記支持体の下層に面する表面が非多
孔性であり、かつ下層の一部または全部が多孔性層から
なり、該多孔性層の空隙容量の総和が10〜30ml/
m2であることを特徴とする前記1〜3項のいずれか1
項に記載の記録媒体。
孔性であり、かつ下層の一部または全部が多孔性層から
なり、該多孔性層の空隙容量の総和が10〜30ml/
m2であることを特徴とする前記1〜3項のいずれか1
項に記載の記録媒体。
【0016】5.インクジェット記録に用いることを特
徴とする前記1〜4項のいずれか1項に記載の記録媒
体。
徴とする前記1〜4項のいずれか1項に記載の記録媒
体。
【0017】6.前記表層が、前記有機粒子A又は有機
微粒子Bを含有することを特徴とする前記1〜5項のい
ずれか1項に記載の記録媒体。
微粒子Bを含有することを特徴とする前記1〜5項のい
ずれか1項に記載の記録媒体。
【0018】7.前記1〜6項のいずれか1項に記載の
記録媒体を製造する方法であって、表層をスロットノズ
ルスプレー塗布方法を用いて形成することを特徴とする
記録媒体の製造方法。
記録媒体を製造する方法であって、表層をスロットノズ
ルスプレー塗布方法を用いて形成することを特徴とする
記録媒体の製造方法。
【0019】以下、本発明の詳細について説明する。請
求項1に係る発明においては、支持体上の少なくとも一
方の面側に、少なくとも1層の下層と表層とを有する記
録媒体において、該表層と、それに隣接する該下層との
屈折率差の絶対値が0.05以上であり、該表層の平均
膜厚が0.05〜2μmであり、かつ表面を波長範囲4
00〜700nmで分光反射率を測定したとき、前記で
規定する反射スペクトル曲線のパラメータL値が1.0
以上、2.0以下であることが特徴である。本発明にお
いて、表層に隣接する下層と、表層とで形成される界面
は、必ずしも厳密な平面でなくて良いが、その粗さとし
てはRa値として0〜0.5μmの範囲にあるものを本
発明では界面とする。この粗さ及び膜厚などは、記録媒
体の断面を電子顕微鏡観察し、得られた画像を、公知の
方法に従って画像処理することによって求めることがで
きる。
求項1に係る発明においては、支持体上の少なくとも一
方の面側に、少なくとも1層の下層と表層とを有する記
録媒体において、該表層と、それに隣接する該下層との
屈折率差の絶対値が0.05以上であり、該表層の平均
膜厚が0.05〜2μmであり、かつ表面を波長範囲4
00〜700nmで分光反射率を測定したとき、前記で
規定する反射スペクトル曲線のパラメータL値が1.0
以上、2.0以下であることが特徴である。本発明にお
いて、表層に隣接する下層と、表層とで形成される界面
は、必ずしも厳密な平面でなくて良いが、その粗さとし
てはRa値として0〜0.5μmの範囲にあるものを本
発明では界面とする。この粗さ及び膜厚などは、記録媒
体の断面を電子顕微鏡観察し、得られた画像を、公知の
方法に従って画像処理することによって求めることがで
きる。
【0020】本発明においては、本発明に係る下層より
表層側に位置する全ての構成層を、便宜上表層といい、
表層は1層でもよく、あるいは多層からなっていても良
い。また、本発明では、表層より支持体側に位置する全
ての構成層を下層という。本発明においては、表層と、
それに隣接する下層との屈折率差の絶対値が0.05以
上であることが1つの特徴であるが、表層あるいは下層
が、屈折率が同一である複数の層で構成されている場合
には、それらは同一層であると定義する。
表層側に位置する全ての構成層を、便宜上表層といい、
表層は1層でもよく、あるいは多層からなっていても良
い。また、本発明では、表層より支持体側に位置する全
ての構成層を下層という。本発明においては、表層と、
それに隣接する下層との屈折率差の絶対値が0.05以
上であることが1つの特徴であるが、表層あるいは下層
が、屈折率が同一である複数の層で構成されている場合
には、それらは同一層であると定義する。
【0021】請求項2に係る発明においては、支持体上
の少なくとも一方の面側に、少なくとも1層の下層と表
層とを有し、該下層又は表層の少なくとも1層が多孔質
層である記録媒体において該表層と、それに隣接する該
下層との空隙率差の絶対値が0.1以上であり、該表層
の平均膜厚が0.05〜2μmであり、かつ表面を波長
範囲400〜700nmで分光反射率を測定したとき、
前記で規定する反射スペクトル曲線のパラメータL値が
1.0以上、2.0以下であることが特徴である。
の少なくとも一方の面側に、少なくとも1層の下層と表
層とを有し、該下層又は表層の少なくとも1層が多孔質
層である記録媒体において該表層と、それに隣接する該
下層との空隙率差の絶対値が0.1以上であり、該表層
の平均膜厚が0.05〜2μmであり、かつ表面を波長
範囲400〜700nmで分光反射率を測定したとき、
前記で規定する反射スペクトル曲線のパラメータL値が
1.0以上、2.0以下であることが特徴である。
【0022】本発明において、下層あるいは表層の空隙
率は、下層あるいは表層を構成する成分の体積を足しあ
わせ、下層あるいは表層の体積から減じた分を空隙と
し、下層あるいは表層体積に対する比率として求められ
る。好ましい空隙率は0.1〜0.8である。特に下層
については、好ましい空隙率は0.5〜0.8である。
率は、下層あるいは表層を構成する成分の体積を足しあ
わせ、下層あるいは表層の体積から減じた分を空隙と
し、下層あるいは表層体積に対する比率として求められ
る。好ましい空隙率は0.1〜0.8である。特に下層
については、好ましい空隙率は0.5〜0.8である。
【0023】本発明においては、表層と、それに隣接す
る下層との屈折率差の絶対値が0.05以上であること
が1つの特徴であるが、表層あるいは下層が、空隙率が
同一である複数の層で構成されている場合には、それら
は同一層であると定義する。
る下層との屈折率差の絶対値が0.05以上であること
が1つの特徴であるが、表層あるいは下層が、空隙率が
同一である複数の層で構成されている場合には、それら
は同一層であると定義する。
【0024】下層あるいは表層の屈折率は、下層あるい
は表層を構成する成分各々の屈折率に対し、下層あるい
は表層に対する各々の体積分率を乗じたものの総和とし
て求められる。表層あるいは下層が多孔質層である場合
は、空隙も構成成分として計算に加える。例えば、多孔
質層の構成成分が、屈折率1.45の無機微粒子18体
積%と、屈折率1.50のポリマー10体積%と空隙が
72体積%である場合、多孔質層全体の屈折率は1.4
5×0.18+1.50×0.1+1.00×0.72
=1.13と求めることが出来る。一方、従来からの光
学的測定器を用いることによっても下層あるいは表層の
屈折率を求めることは可能である。本発明においては、
好ましい屈折率は1.1〜2.0である。
は表層を構成する成分各々の屈折率に対し、下層あるい
は表層に対する各々の体積分率を乗じたものの総和とし
て求められる。表層あるいは下層が多孔質層である場合
は、空隙も構成成分として計算に加える。例えば、多孔
質層の構成成分が、屈折率1.45の無機微粒子18体
積%と、屈折率1.50のポリマー10体積%と空隙が
72体積%である場合、多孔質層全体の屈折率は1.4
5×0.18+1.50×0.1+1.00×0.72
=1.13と求めることが出来る。一方、従来からの光
学的測定器を用いることによっても下層あるいは表層の
屈折率を求めることは可能である。本発明においては、
好ましい屈折率は1.1〜2.0である。
【0025】本発明の記録媒体においては、表面を波長
範囲400〜700nmで分光反射率を測定したとき、
下記で規定する反射スペクトル曲線のパラメータL値が
1.0以上2.0以下であることが特徴の1つである。
範囲400〜700nmで分光反射率を測定したとき、
下記で規定する反射スペクトル曲線のパラメータL値が
1.0以上2.0以下であることが特徴の1つである。
【0026】本発明でいうL値とは、全波長範囲の反射
率を平均反射率で除した相対反射率を縦軸に、波長40
0nmを0、波長700nmを1とし各波長を均等に割
り付けた値を横軸とし、反射スペクトル曲線をプロット
し直した際の、波長400nmから波長700nmまで
の反射スペクトル曲線の軌跡の長さである。
率を平均反射率で除した相対反射率を縦軸に、波長40
0nmを0、波長700nmを1とし各波長を均等に割
り付けた値を横軸とし、反射スペクトル曲線をプロット
し直した際の、波長400nmから波長700nmまで
の反射スペクトル曲線の軌跡の長さである。
【0027】通常、0.05〜2μmの薄層を有する表
面の分光反射スペクトルでは、いくつかの極大値と極小
値をもった曲線となる。本発明者は、上記特性について
鋭意検討を進めた結果、この極大値と極小値の振幅が大
きく、また個数の多い場合に表面の均一性や美観が損な
われることが判明した。すなわち、反射スペクトル曲線
のグラフ(軌跡)の長さが長いほど美観が損なわれるこ
とを見いだした。
面の分光反射スペクトルでは、いくつかの極大値と極小
値をもった曲線となる。本発明者は、上記特性について
鋭意検討を進めた結果、この極大値と極小値の振幅が大
きく、また個数の多い場合に表面の均一性や美観が損な
われることが判明した。すなわち、反射スペクトル曲線
のグラフ(軌跡)の長さが長いほど美観が損なわれるこ
とを見いだした。
【0028】本発明においては、この長さをL値という
パラメータで計数化した。具体的には、記録媒体表面
を、波長領域400〜700nmについて反射スペクト
ルを、2nm以下の分解能で測定する。測定箇所は1m
m平方の範囲内で、10μm以上のスポット径により5
点での平均測定を行ない、得られた反射スペクトル曲線
について以下のデータ処理を行なう。
パラメータで計数化した。具体的には、記録媒体表面
を、波長領域400〜700nmについて反射スペクト
ルを、2nm以下の分解能で測定する。測定箇所は1m
m平方の範囲内で、10μm以上のスポット径により5
点での平均測定を行ない、得られた反射スペクトル曲線
について以下のデータ処理を行なう。
【0029】細かなノイズを除去するため、窓関数を用
いて移動平均しスムージング処理をする。窓関数の長さ
は4〜10nmの範囲で行なう。全波長域での反射率デ
ータR(λ)から反射率平均値Ravを求め、相対反射
率Rn(λ)=R(λ)/Ravを求める。波長λn=
(λ−400)/300を横軸として、Rn(λ)をグ
ラフの縦軸にプロットし、その曲線のλn=400〜λ
n=700までの軌跡の長さを求め、この長さをL値と
する。本発明において、L値は1.0〜2.0であるこ
とが特徴であるが、好ましくは1.0〜1.5の範囲で
ある。
いて移動平均しスムージング処理をする。窓関数の長さ
は4〜10nmの範囲で行なう。全波長域での反射率デ
ータR(λ)から反射率平均値Ravを求め、相対反射
率Rn(λ)=R(λ)/Ravを求める。波長λn=
(λ−400)/300を横軸として、Rn(λ)をグ
ラフの縦軸にプロットし、その曲線のλn=400〜λ
n=700までの軌跡の長さを求め、この長さをL値と
する。本発明において、L値は1.0〜2.0であるこ
とが特徴であるが、好ましくは1.0〜1.5の範囲で
ある。
【0030】本発明で規定するL値を有する表面特性を
実現する具体的方法としては、特に制限はないが、本発
明においては、最表層の形成方法として、後述スロット
ノズルスプレー塗布方法を用い、かつ塗布液粘度、塗布
液表面張力、エアー圧力などの各種パラメータを最適化
することが好ましい。
実現する具体的方法としては、特に制限はないが、本発
明においては、最表層の形成方法として、後述スロット
ノズルスプレー塗布方法を用い、かつ塗布液粘度、塗布
液表面張力、エアー圧力などの各種パラメータを最適化
することが好ましい。
【0031】次いで、本発明に係る下層及び多孔質層に
ついて説明する。本発明に係る下層は、材質として従来
公知のものから適宜選択される。
ついて説明する。本発明に係る下層は、材質として従来
公知のものから適宜選択される。
【0032】非多孔質層を構成する主成分としては水溶
性ポリマー、油溶性ポリマーなどを従来公知の方法で塗
工したものが考えられるが、塗工に際し有機溶剤を必要
としない水溶性ポリマーが好ましい。水溶性ポリマーの
例としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエ
チレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラ
ン、デキストリン、カラギーナン(κ、ι、λ等)、寒
天、プルラン、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が
挙げられる。または、非水溶性のポリマーを水中に分散
したエマルジョンを塗工したものも好ましく、この場合
のポリマーの材質としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−(メタ)ア
クリル共重合体、ポリエステル、ポリビニルアセター
ル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリオレフィン、SB
R、NBR、ポリテトラフルオロエチレン等が考えられ
る。
性ポリマー、油溶性ポリマーなどを従来公知の方法で塗
工したものが考えられるが、塗工に際し有機溶剤を必要
としない水溶性ポリマーが好ましい。水溶性ポリマーの
例としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリエ
チレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、デキストラ
ン、デキストリン、カラギーナン(κ、ι、λ等)、寒
天、プルラン、水溶性ポリビニルブチラール、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が
挙げられる。または、非水溶性のポリマーを水中に分散
したエマルジョンを塗工したものも好ましく、この場合
のポリマーの材質としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−(メタ)ア
クリル共重合体、ポリエステル、ポリビニルアセター
ル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリオレフィン、SB
R、NBR、ポリテトラフルオロエチレン等が考えられ
る。
【0033】本発明において、下層としては、多孔質層
であることが好ましい。本発明における多孔質とは、5
〜200nm程度の孔径をもつ空隙を多数有することを
指す。空隙同士は単独に孤立するのではなく、連続的に
お互いに導通していることが好ましい。この場合の空隙
径の定義としては、例えば、水銀圧入法による測定値を
用いることができる。
であることが好ましい。本発明における多孔質とは、5
〜200nm程度の孔径をもつ空隙を多数有することを
指す。空隙同士は単独に孤立するのではなく、連続的に
お互いに導通していることが好ましい。この場合の空隙
径の定義としては、例えば、水銀圧入法による測定値を
用いることができる。
【0034】以下、好ましい多孔質層について説明す
る。多孔質層は、主に親水性バインダーと無機微粒子の
軟凝集により形成されるものである。従来より、皮膜中
に空隙を形成する方法は種々知られており、例えば、二
種以上のポリマーを含有する均一な塗布液を支持体上に
塗布し、乾燥過程でこれらのポリマーを互いに相分離さ
せて空隙を形成する方法、固体微粒子および親水性また
は疎水性樹脂を含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾
燥後に、インクジェット記録媒体を水或いは適当な有機
溶媒を含有する液に浸漬し、固体微粒子を溶解させて空
隙を作製する方法、皮膜形成時に発泡する性質を有する
化合物を含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合
物を発泡させて皮膜中に空隙を形成する方法、多孔質固
体微粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体
上に塗布し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成す
る方法、親水性バインダーに対して、概ね等量以上の容
積を有する固体微粒子及びまたは微粒子油滴と親水性バ
インダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、固体微
粒子の間に空隙を形成する方法等が知られている。本発
明においては、多孔質層に、平均粒径が100nm以下
の各種無機固体微粒子を含有させることによって形成さ
れることが、特に好ましい。
る。多孔質層は、主に親水性バインダーと無機微粒子の
軟凝集により形成されるものである。従来より、皮膜中
に空隙を形成する方法は種々知られており、例えば、二
種以上のポリマーを含有する均一な塗布液を支持体上に
塗布し、乾燥過程でこれらのポリマーを互いに相分離さ
せて空隙を形成する方法、固体微粒子および親水性また
は疎水性樹脂を含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾
燥後に、インクジェット記録媒体を水或いは適当な有機
溶媒を含有する液に浸漬し、固体微粒子を溶解させて空
隙を作製する方法、皮膜形成時に発泡する性質を有する
化合物を含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合
物を発泡させて皮膜中に空隙を形成する方法、多孔質固
体微粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体
上に塗布し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成す
る方法、親水性バインダーに対して、概ね等量以上の容
積を有する固体微粒子及びまたは微粒子油滴と親水性バ
インダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、固体微
粒子の間に空隙を形成する方法等が知られている。本発
明においては、多孔質層に、平均粒径が100nm以下
の各種無機固体微粒子を含有させることによって形成さ
れることが、特に好ましい。
【0035】上記の目的で使用される無機微粒子として
は、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサ
イト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダル
シリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイ
ト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸
化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができ
る。
は、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサ
イト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダル
シリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイ
ト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸
化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができ
る。
【0036】無機微粒子の平均粒径は、粒子そのものあ
るいは多孔質層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡
で観察し、1,000個の任意の粒子の粒径を測定し、
その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで
個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定し
たときの直径で表したものである。
るいは多孔質層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡
で観察し、1,000個の任意の粒子の粒径を測定し、
その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで
個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定し
たときの直径で表したものである。
【0037】無機微粒子としては、シリカ、及びアルミ
ナまたはアルミナ水和物から選ばれた固体微粒子を用い
ることが好ましい。
ナまたはアルミナ水和物から選ばれた固体微粒子を用い
ることが好ましい。
【0038】本発明で用いることのできるシリカとして
は、通常の湿式法で合成されたシリカ、コロイダルシリ
カ或いは気相法で合成されたシリカ等が好ましく用いら
れるが、本発明において特に好ましく用いられる微粒子
シリカとしては、コロイダルシリカまたは気相法で合成
された微粒子シリカが好ましく、中でも気相法により合
成された微粒子シリカは、高い空隙率が得られるので好
ましい。また、アルミナまたはアルミナ水和物は、結晶
性であっても非晶質であってもよく、また不定形粒子、
球状粒子、針状粒子など任意の形状のものを使用するこ
とができる。
は、通常の湿式法で合成されたシリカ、コロイダルシリ
カ或いは気相法で合成されたシリカ等が好ましく用いら
れるが、本発明において特に好ましく用いられる微粒子
シリカとしては、コロイダルシリカまたは気相法で合成
された微粒子シリカが好ましく、中でも気相法により合
成された微粒子シリカは、高い空隙率が得られるので好
ましい。また、アルミナまたはアルミナ水和物は、結晶
性であっても非晶質であってもよく、また不定形粒子、
球状粒子、針状粒子など任意の形状のものを使用するこ
とができる。
【0039】無機微粒子は、その粒径が100nm以下
であることが好ましい。例えば、上記気相法微粒子シリ
カの場合、一次粒子の状態で分散された無機微粒子の一
次粒子の平均粒径(塗設前の分散液状態での粒径)は、
100nm以下のものが好ましく、より好ましくは4〜
50nm、最も好ましくは4〜20nmである。
であることが好ましい。例えば、上記気相法微粒子シリ
カの場合、一次粒子の状態で分散された無機微粒子の一
次粒子の平均粒径(塗設前の分散液状態での粒径)は、
100nm以下のものが好ましく、より好ましくは4〜
50nm、最も好ましくは4〜20nmである。
【0040】最も好ましく用いられる、一次粒子の平均
粒径が4〜20nmである気相法により合成されたシリ
カとしては、例えば、日本アエロジル社製のアエロジル
が市販されている。この気相法微粒子シリカは、水中
に、例えば、三田村理研工業株式会社製のジェットスト
リームインダクターミキサーなどにより、容易に吸引分
散することで、比較的容易に一次粒子まで分散すること
ができる。
粒径が4〜20nmである気相法により合成されたシリ
カとしては、例えば、日本アエロジル社製のアエロジル
が市販されている。この気相法微粒子シリカは、水中
に、例えば、三田村理研工業株式会社製のジェットスト
リームインダクターミキサーなどにより、容易に吸引分
散することで、比較的容易に一次粒子まで分散すること
ができる。
【0041】本発明においては、インク吸収層に水溶性
バインダーを用いることができる。本発明で用いること
のできる水溶性バインダーとしては、例えば、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルア
ミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カ
ラーギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プルラン、水溶
性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これ
らの水溶性バインダーは、二種以上併用することも可能
である。
バインダーを用いることができる。本発明で用いること
のできる水溶性バインダーとしては、例えば、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルア
ミド、ポリウレタン、デキストラン、デキストリン、カ
ラーギーナン(κ、ι、λ等)、寒天、プルラン、水溶
性ポリビニルブチラール、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これ
らの水溶性バインダーは、二種以上併用することも可能
である。
【0042】本発明で好ましく用いられる水溶性バイン
ダーは、ポリビニルアルコールである。
ダーは、ポリビニルアルコールである。
【0043】本発明で好ましく用いられるポリビニルア
ルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる
通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変
性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するア
ニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルア
ルコールも含まれる。
ルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる
通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変
性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するア
ニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルア
ルコールも含まれる。
【0044】酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビ
ニルアルコールは、平均重合度が1,000以上のもの
が好ましく用いられ、特に平均重合度が1,500〜
5,000のものが好ましく用いられる。また、ケン化
度は、70〜100%のものが好ましく、80〜99.
5%のものが特に好ましい。
ニルアルコールは、平均重合度が1,000以上のもの
が好ましく用いられ、特に平均重合度が1,500〜
5,000のものが好ましく用いられる。また、ケン化
度は、70〜100%のものが好ましく、80〜99.
5%のものが特に好ましい。
【0045】カチオン変性ポリビニルアルコールとして
は、例えば、特開昭61−10483号に記載されてい
るような、第一〜三級アミノ基や第四級アンモニウム基
を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有す
るポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有する
エチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケ
ン化することにより得られる。
は、例えば、特開昭61−10483号に記載されてい
るような、第一〜三級アミノ基や第四級アンモニウム基
を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有す
るポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有する
エチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケ
ン化することにより得られる。
【0046】カチオン性基を有するエチレン性不飽和単
量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルア
ミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメ
チルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイ
ミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)ア
ンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられ
る。
量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルア
ミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメ
チルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイ
ミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)ア
ンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられ
る。
【0047】カチオン変性ポリビニルアルコールのカチ
オン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して
0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%であ
る。
オン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して
0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%であ
る。
【0048】アニオン変性ポリビニルアルコールは、例
えば、特開平1−206088号に記載されているよう
なアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭
61−237681号および同63−307979号に
記載されているような、ビニルアルコールと水溶性基を
有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−285
265号に記載されているような水溶性基を有する変性
ポリビニルアルコールが挙げられる。
えば、特開平1−206088号に記載されているよう
なアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭
61−237681号および同63−307979号に
記載されているような、ビニルアルコールと水溶性基を
有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−285
265号に記載されているような水溶性基を有する変性
ポリビニルアルコールが挙げられる。
【0049】また、ノニオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば、特開平7−9758号に記載されて
いるようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコ
ールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特
開平8−25795号に記載されている疎水性基を有す
るビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合
体等が挙げられる。ポリビニルアルコールは、重合度や
変性の種類違いなど二種類以上を併用することもでき
る。
としては、例えば、特開平7−9758号に記載されて
いるようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコ
ールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特
開平8−25795号に記載されている疎水性基を有す
るビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合
体等が挙げられる。ポリビニルアルコールは、重合度や
変性の種類違いなど二種類以上を併用することもでき
る。
【0050】本発明においては、染料定着剤として多価
金属化合物を用いることが好ましく、本発明の目的効果
を達成する範囲において、それらの化合物と共に、カチ
オン性ポリマーを併用することを妨げるものではない。
金属化合物を用いることが好ましく、本発明の目的効果
を達成する範囲において、それらの化合物と共に、カチ
オン性ポリマーを併用することを妨げるものではない。
【0051】カチオン性ポリマーの例としては、ポリエ
チレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、
ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポ
リアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム
塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピク
ロルヒドリン・ジアルキルアミン付加重合物、ジアリル
ジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメ
チルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ポリビ
ニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾ
ール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キ
トサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライド重合物、(2−メタクロイルオキ
シエチル)トリメチルアンモニウムクロライド重合物、
ジメチルアミノエチルメタクリレート重合物、などが挙
げられる。
チレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、
ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポ
リアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム
塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピク
ロルヒドリン・ジアルキルアミン付加重合物、ジアリル
ジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメ
チルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ポリビ
ニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾ
ール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キ
トサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライド重合物、(2−メタクロイルオキ
シエチル)トリメチルアンモニウムクロライド重合物、
ジメチルアミノエチルメタクリレート重合物、などが挙
げられる。
【0052】また、化学工業時報平成10年8月15,
25日に述べられるカチオン性ポリマー、三洋化成工業
株式会社発行「高分子薬剤入門」に述べられる高分子染
料固着剤が例として挙げられる。
25日に述べられるカチオン性ポリマー、三洋化成工業
株式会社発行「高分子薬剤入門」に述べられる高分子染
料固着剤が例として挙げられる。
【0053】インク吸収層で用いられる無機微粒子の添
加量は、要求されるインク吸収容量、多孔質層の空隙
率、無機顔料の種類、水溶性バインダーの種類に大きく
依存するが、一般には、記録媒体1m2当たり、通常5
〜30g、好ましくは10〜25gである。
加量は、要求されるインク吸収容量、多孔質層の空隙
率、無機顔料の種類、水溶性バインダーの種類に大きく
依存するが、一般には、記録媒体1m2当たり、通常5
〜30g、好ましくは10〜25gである。
【0054】また、インク吸収層に用いられる無機微粒
子と水溶性バインダーの比率は、質量比で通常2:1〜
20:1であり、特に、3:1〜10:1であることが
好ましい。
子と水溶性バインダーの比率は、質量比で通常2:1〜
20:1であり、特に、3:1〜10:1であることが
好ましい。
【0055】また、分子内に第四級アンモニウム塩基を
有するカチオン性の水溶性ポリマーを含有しても良く、
インクジェット記録媒体1m2当たり通常0.1〜10
g、好ましくは0.2〜5gの範囲で用いられる。
有するカチオン性の水溶性ポリマーを含有しても良く、
インクジェット記録媒体1m2当たり通常0.1〜10
g、好ましくは0.2〜5gの範囲で用いられる。
【0056】多孔質層において、空隙の総量(空隙容
量)は記録媒体1m2当り20ml以上であることが好
ましい。空隙容量が20ml/m2未満の場合、印字時
のインク量が少ない場合には、インク吸収性は良好であ
るものの、インク量が多くなるとインクが完全に吸収さ
れず、画質を低下させたり、乾燥性の遅れを生じるなど
の問題が生じやすい。
量)は記録媒体1m2当り20ml以上であることが好
ましい。空隙容量が20ml/m2未満の場合、印字時
のインク量が少ない場合には、インク吸収性は良好であ
るものの、インク量が多くなるとインクが完全に吸収さ
れず、画質を低下させたり、乾燥性の遅れを生じるなど
の問題が生じやすい。
【0057】インク保持能を有する多孔質層において、
固形分容量に対する空隙容量を空隙率という。本発明に
おいて、空隙率を50%以上にすることが、不必要に膜
厚を厚くさせないで空隙を効率的に形成できるので好ま
しい。
固形分容量に対する空隙容量を空隙率という。本発明に
おいて、空隙率を50%以上にすることが、不必要に膜
厚を厚くさせないで空隙を効率的に形成できるので好ま
しい。
【0058】空隙型の他のタイプとして、無機微粒子を
用いてインク吸収層を形成させる以外に、ポリウレタン
樹脂エマルジョン、これに水溶性エポキシ化合物及び/
又はアセトアセチル化ポリビニルアルコールを併用し、
更にエピクロルヒドリンポリアミド樹脂を併用させた塗
工液を用いてインク吸収層を形成させてもよい。この場
合のポリウレタン樹脂エマルジョンは、ポリカーボネー
ト鎖、ポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を有する
粒子径が3.0μmであるポリウレタン樹脂エマルジョ
ンが好ましく、ポリウレタン樹脂エマルジョンのポリウ
レタン樹脂がポリカーボネートポリオール、ポリカーボ
ネートポリオール及びポリエステルポリオールを有する
ポリオールと脂肪族系イソシアネート化合物とを反応さ
せて得られたポリウレタン樹脂が、分子内にスルホン酸
基を有し、さらにエピクロルヒドリンポリアミド樹脂及
び水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトアセチル化ビ
ニルアルコールを有することが更に好ましい。上記ポリ
ウレタン樹脂を用いたインク吸収層は、カチオンとアニ
オンの弱い凝集が形成され、これに伴い、インク溶媒吸
収能を有する空隙が形成されて、画像形成できると推定
される。
用いてインク吸収層を形成させる以外に、ポリウレタン
樹脂エマルジョン、これに水溶性エポキシ化合物及び/
又はアセトアセチル化ポリビニルアルコールを併用し、
更にエピクロルヒドリンポリアミド樹脂を併用させた塗
工液を用いてインク吸収層を形成させてもよい。この場
合のポリウレタン樹脂エマルジョンは、ポリカーボネー
ト鎖、ポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を有する
粒子径が3.0μmであるポリウレタン樹脂エマルジョ
ンが好ましく、ポリウレタン樹脂エマルジョンのポリウ
レタン樹脂がポリカーボネートポリオール、ポリカーボ
ネートポリオール及びポリエステルポリオールを有する
ポリオールと脂肪族系イソシアネート化合物とを反応さ
せて得られたポリウレタン樹脂が、分子内にスルホン酸
基を有し、さらにエピクロルヒドリンポリアミド樹脂及
び水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトアセチル化ビ
ニルアルコールを有することが更に好ましい。上記ポリ
ウレタン樹脂を用いたインク吸収層は、カチオンとアニ
オンの弱い凝集が形成され、これに伴い、インク溶媒吸
収能を有する空隙が形成されて、画像形成できると推定
される。
【0059】本発明においては、硬化剤を使用すること
が好ましい。硬化剤は、インクジェット記録媒体作製の
任意の時期に添加することができ、例えば、インク吸収
層形成用の塗布液中に添加しても良い。
が好ましい。硬化剤は、インクジェット記録媒体作製の
任意の時期に添加することができ、例えば、インク吸収
層形成用の塗布液中に添加しても良い。
【0060】本発明においては、インク吸収層形成後
に、水溶性バインダーの硬化剤を供給する方法を単独で
用いても良いが、好ましくは、上述の硬化剤をインク吸
収層形成用の塗布液中に添加する方法と併用して用いる
ことである。
に、水溶性バインダーの硬化剤を供給する方法を単独で
用いても良いが、好ましくは、上述の硬化剤をインク吸
収層形成用の塗布液中に添加する方法と併用して用いる
ことである。
【0061】本発明で用いることのできる硬化剤として
は、水溶性バインダーと硬化反応を起こすものであれば
特に制限はないが、ホウ酸及びその塩が好ましいが、そ
の他にも公知のものが使用でき、一般的には水溶性バイ
ンダーと反応し得る基を有する化合物あるいは水溶性バ
インダーが有する異なる基同士の反応を促進するような
化合物であり、水溶性バインダーの種類に応じて適宜選
択して用いられる。硬化剤の具体例としては、例えば、
エポキシ系硬化剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタン
ジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジル
シクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジ
ルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテ
ル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデ
ヒド系硬化剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール
等)、活性ハロゲン系硬化剤(2,4−ジクロロ−4−
ヒドロキシ−1,3,5,−s−トリアジン等)、活性
ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘ
キサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメ
チルエーテル等)、アルミニウム明礬等が挙げられる。
は、水溶性バインダーと硬化反応を起こすものであれば
特に制限はないが、ホウ酸及びその塩が好ましいが、そ
の他にも公知のものが使用でき、一般的には水溶性バイ
ンダーと反応し得る基を有する化合物あるいは水溶性バ
インダーが有する異なる基同士の反応を促進するような
化合物であり、水溶性バインダーの種類に応じて適宜選
択して用いられる。硬化剤の具体例としては、例えば、
エポキシ系硬化剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタン
ジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジル
シクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジ
ルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテ
ル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデ
ヒド系硬化剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール
等)、活性ハロゲン系硬化剤(2,4−ジクロロ−4−
ヒドロキシ−1,3,5,−s−トリアジン等)、活性
ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘ
キサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメ
チルエーテル等)、アルミニウム明礬等が挙げられる。
【0062】ホウ酸またはその塩とは、硼素原子を中心
原子とする酸素酸およびその塩のことをいい、具体的に
は、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、
五ホウ酸および八ホウ酸およびそれらの塩が挙げられ
る。
原子とする酸素酸およびその塩のことをいい、具体的に
は、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、
五ホウ酸および八ホウ酸およびそれらの塩が挙げられ
る。
【0063】硬化剤としてのホウ素原子を有するホウ酸
およびその塩は、単独の水溶液でも、また、2種以上を
混合して使用しても良い。特に好ましいのはホウ酸とホ
ウ砂の混合水溶液である。
およびその塩は、単独の水溶液でも、また、2種以上を
混合して使用しても良い。特に好ましいのはホウ酸とホ
ウ砂の混合水溶液である。
【0064】ホウ酸とホウ砂の水溶液は、それぞれ比較
的希薄水溶液でしか添加することが出来ないが両者を混
合することで濃厚な水溶液にすることが出来、塗布液を
濃縮化する事が出来る。また、添加する水溶液のpHを
比較的自由にコントロールすることが出来る利点があ
る。上記硬化剤の総使用量は、上記水溶性バインダー1
g当たり1〜600mgが好ましい。
的希薄水溶液でしか添加することが出来ないが両者を混
合することで濃厚な水溶液にすることが出来、塗布液を
濃縮化する事が出来る。また、添加する水溶液のpHを
比較的自由にコントロールすることが出来る利点があ
る。上記硬化剤の総使用量は、上記水溶性バインダー1
g当たり1〜600mgが好ましい。
【0065】本発明のインクジェット記録媒体のインク
吸収層及び必要に応じて設けられるその他の層には、上
述した以外の各種添加剤を使用することができる。例え
ば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメ
タクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、又はこれらの共重合体、尿素樹脂、又はメラ
ミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、アニオン性、カチ
オン性、非イオン性、ベタイン型の各界面活性剤特開昭
57−74193号、同57−87988号及び同62
−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−
74192号、同57−87989号、同60−727
85号、同61−146591号、特開平1−9509
1号及び同3−13376号等に記載されている退色防
止剤、特開昭59−42993号、同59−52689
号、同62−280069号、同61−242871号
及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光
増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡
剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の
各種添加剤を含有させることもできる。
吸収層及び必要に応じて設けられるその他の層には、上
述した以外の各種添加剤を使用することができる。例え
ば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメ
タクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、又はこれらの共重合体、尿素樹脂、又はメラ
ミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、アニオン性、カチ
オン性、非イオン性、ベタイン型の各界面活性剤特開昭
57−74193号、同57−87988号及び同62
−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−
74192号、同57−87989号、同60−727
85号、同61−146591号、特開平1−9509
1号及び同3−13376号等に記載されている退色防
止剤、特開昭59−42993号、同59−52689
号、同62−280069号、同61−242871号
及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光
増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡
剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の
各種添加剤を含有させることもできる。
【0066】インク吸収層は、2層以上から構成されて
いてもよく、この場合、それらのインク吸収層の構成は
お互いに同じであっても異なっていても良い。
いてもよく、この場合、それらのインク吸収層の構成は
お互いに同じであっても異なっていても良い。
【0067】上記のような多孔質層は、特に、インクジ
ェット記録方法に好ましく用いられる。インクジェット
記録方法に好ましい多孔質層の空隙容量は10〜30m
l/m2である。
ェット記録方法に好ましく用いられる。インクジェット
記録方法に好ましい多孔質層の空隙容量は10〜30m
l/m2である。
【0068】本発明の記録媒体における塗工層は、従来
公知の塗布方法で塗設することができ、例えば、グラビ
アコーティング法、ロールコーティング法、ロッドバー
コーティング法、エアナイフコーティング法、スプレー
コーティング法、押し出し塗布方法、スライドビード塗
布方法、カーテン塗布方法、スロットノズルスプレー塗
布方法あるいは、米国特許第2,681,294号公報
に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート
法等が、好ましく用いられる。
公知の塗布方法で塗設することができ、例えば、グラビ
アコーティング法、ロールコーティング法、ロッドバー
コーティング法、エアナイフコーティング法、スプレー
コーティング法、押し出し塗布方法、スライドビード塗
布方法、カーテン塗布方法、スロットノズルスプレー塗
布方法あるいは、米国特許第2,681,294号公報
に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート
法等が、好ましく用いられる。
【0069】以下、最表層を塗設するのに最も好ましい
スロットノズルスプレー塗布方法について説明する。
スロットノズルスプレー塗布方法について説明する。
【0070】本発明において、スロットノズルスプレー
塗布方法で用いるスロットノズルスプレー装置とは、塗
布液を吐出する塗布液ノズル孔を塗布幅方向に複数有す
る。各塗布液ノズル孔は、塗布幅方向に一列に並んでい
ても、千鳥に並んでいてもよい。そして、前記塗布液ノ
ズル孔に近接してガスを噴出するガスノズル孔を有し、
ここから噴出されるガスを前記塗布液ノズル孔から吐出
された塗布液に衝突させて液滴を形成する機構を有す
る。
塗布方法で用いるスロットノズルスプレー装置とは、塗
布液を吐出する塗布液ノズル孔を塗布幅方向に複数有す
る。各塗布液ノズル孔は、塗布幅方向に一列に並んでい
ても、千鳥に並んでいてもよい。そして、前記塗布液ノ
ズル孔に近接してガスを噴出するガスノズル孔を有し、
ここから噴出されるガスを前記塗布液ノズル孔から吐出
された塗布液に衝突させて液滴を形成する機構を有す
る。
【0071】本発明に好ましく用いることのできるスロ
ットノズルスプレー装置としては、例えば、特開平6−
170308号公報に記載されているものを適用するこ
とが可能である。特開平6−170308号公報では、
このスロットノズルスプレー装置を用いて、使い捨てお
むつの接着剤を繊維上に塗布する例が開示されている
が、極めて高粘度の塗布液(接着剤)をスロットノズル
スプレー装置の塗布液ノズル(塗布液吐出部)からファ
イバー状に落下させるものであり、塗布装置と基体(繊
維)とが、前記ファイバー状の塗布液でつながってい
る。つまり、本発明の塗布方法のように不連続な液滴と
して基体上に付与するものではない。塗布幅にわたって
設けられた複数の塗布液ノズルおのおのから平行に落下
するファイバー状塗布液が、前記塗布液ノズルに近接し
て設けられたガスノズルから噴出されるガスにより攪乱
され、垂直落下することが妨げられ、基体上のある面積
範囲内でランダムに着地するのみである。ガスノズルな
しでは、ファイバー状の塗布液がそのまま垂直落下する
ことになるが、ガスノズルからガスを噴出することで、
より広範囲に塗布液を分散して着地させることが可能と
なっているが、ラーメンを広げて載せただけのような塗
布層となり、インクジェット記録媒体の例で述べたよう
な基体全面にわたり、厳密に塗布膜厚の均一性が求めら
れる塗布ではない。また、接着剤を塗布するものである
から、形成される塗布膜も極めて厚いものである。
ットノズルスプレー装置としては、例えば、特開平6−
170308号公報に記載されているものを適用するこ
とが可能である。特開平6−170308号公報では、
このスロットノズルスプレー装置を用いて、使い捨てお
むつの接着剤を繊維上に塗布する例が開示されている
が、極めて高粘度の塗布液(接着剤)をスロットノズル
スプレー装置の塗布液ノズル(塗布液吐出部)からファ
イバー状に落下させるものであり、塗布装置と基体(繊
維)とが、前記ファイバー状の塗布液でつながってい
る。つまり、本発明の塗布方法のように不連続な液滴と
して基体上に付与するものではない。塗布幅にわたって
設けられた複数の塗布液ノズルおのおのから平行に落下
するファイバー状塗布液が、前記塗布液ノズルに近接し
て設けられたガスノズルから噴出されるガスにより攪乱
され、垂直落下することが妨げられ、基体上のある面積
範囲内でランダムに着地するのみである。ガスノズルな
しでは、ファイバー状の塗布液がそのまま垂直落下する
ことになるが、ガスノズルからガスを噴出することで、
より広範囲に塗布液を分散して着地させることが可能と
なっているが、ラーメンを広げて載せただけのような塗
布層となり、インクジェット記録媒体の例で述べたよう
な基体全面にわたり、厳密に塗布膜厚の均一性が求めら
れる塗布ではない。また、接着剤を塗布するものである
から、形成される塗布膜も極めて厚いものである。
【0072】また、特開平5−309310号公報に開
示されるスロットノズルスプレー塗布装置も、本発明に
好ましく用いることができる。特開平5−309310
号公報で開示されている例は、上述の特開平6−170
308号公報と同様に、ホットメルトタイプの接着剤を
基体上に塗布するものである。これも極めて高粘度の塗
布液(接着剤)であるために、同様に塗布液を基体表面
にファイバー状に、連続的に、吐出する方法であり、厳
密な膜厚均一性はなく、かつ形成する塗布膜も極めて厚
膜なものである。
示されるスロットノズルスプレー塗布装置も、本発明に
好ましく用いることができる。特開平5−309310
号公報で開示されている例は、上述の特開平6−170
308号公報と同様に、ホットメルトタイプの接着剤を
基体上に塗布するものである。これも極めて高粘度の塗
布液(接着剤)であるために、同様に塗布液を基体表面
にファイバー状に、連続的に、吐出する方法であり、厳
密な膜厚均一性はなく、かつ形成する塗布膜も極めて厚
膜なものである。
【0073】このようなスロットノズルスプレー装置を
用いて、上述のごとく塗布幅にわたって噴霧状態の均一
性を高める方法としては、塗布液の粘度を比較的低くす
ること、ガスノズルから噴出するガス圧を高くすること
により可能である。また、スロットノズルスプレー装置
の塗布液ノズル開口端の面積を小さくすること、該開口
端のピッチを狭くすることなどにより、噴霧の均一性を
高めることができる。
用いて、上述のごとく塗布幅にわたって噴霧状態の均一
性を高める方法としては、塗布液の粘度を比較的低くす
ること、ガスノズルから噴出するガス圧を高くすること
により可能である。また、スロットノズルスプレー装置
の塗布液ノズル開口端の面積を小さくすること、該開口
端のピッチを狭くすることなどにより、噴霧の均一性を
高めることができる。
【0074】塗布液の粘度としては、好ましくは0.1
〜250mPa・s、より好ましくは0.1〜50mP
a・s、さらに好ましくは0.1〜20mPa・sであ
り、このような低粘度の塗布液をスロットノズルスプレ
ー装置に適用することで、塗布幅にわたって均一な液滴
の噴霧が可能である。
〜250mPa・s、より好ましくは0.1〜50mP
a・s、さらに好ましくは0.1〜20mPa・sであ
り、このような低粘度の塗布液をスロットノズルスプレ
ー装置に適用することで、塗布幅にわたって均一な液滴
の噴霧が可能である。
【0075】また、塗布幅にわたって均一な液滴の噴霧
を行うには、塗布液の表面張力を20〜70mN/mに
調整すること、好ましくは20〜50mN/m、さらに
好ましくは20〜30mN/mとすることである。
を行うには、塗布液の表面張力を20〜70mN/mに
調整すること、好ましくは20〜50mN/m、さらに
好ましくは20〜30mN/mとすることである。
【0076】また、スロットノズルスプレー装置等を用
いて、ガスを塗布液に衝突させて液滴を形成するときの
ガス内圧は、10kPa以上、好ましくは20kPa以
上、さらに好ましくは50kPa以上とすると均一な噴
霧が行い易い。ガスの流量としては、3.5CMM/m
以上、好ましくは7CMM/m以上、さらに好ましくは
10CMM/m以上である。
いて、ガスを塗布液に衝突させて液滴を形成するときの
ガス内圧は、10kPa以上、好ましくは20kPa以
上、さらに好ましくは50kPa以上とすると均一な噴
霧が行い易い。ガスの流量としては、3.5CMM/m
以上、好ましくは7CMM/m以上、さらに好ましくは
10CMM/m以上である。
【0077】上記手段を用いて、塗布幅にわたり、連続
ファイバー状ではなく、不連続な液滴状に飛散させるこ
とにより、塗布液が少量であっても、均一に、塗布液を
基体上に供給できる。結果として、塗布膜厚を均一にす
ることができる。また、不連続な液滴の基体上への供給
であって、塗布液量が少なくなるので、乾燥負荷もかか
らない。
ファイバー状ではなく、不連続な液滴状に飛散させるこ
とにより、塗布液が少量であっても、均一に、塗布液を
基体上に供給できる。結果として、塗布膜厚を均一にす
ることができる。また、不連続な液滴の基体上への供給
であって、塗布液量が少なくなるので、乾燥負荷もかか
らない。
【0078】本発明において用いることのできるスロッ
トノズルスプレー塗布装置の形態として、特に制限はな
いが、好ましい一例を以下に示す。
トノズルスプレー塗布装置の形態として、特に制限はな
いが、好ましい一例を以下に示す。
【0079】図1は、スロットノズルスプレー部を含む
スロットノズルスプレー装置の概略断面図である。
スロットノズルスプレー装置の概略断面図である。
【0080】図1において、スロットノズルスプレー部
1には、ガスポケットAを有する1対のガスノズル2と
塗布液ポケットBを有する塗布液ノズル3を有してい
る。塗布液は、ファイバー状にならず液滴を形成できる
粘度(0.1〜250mPa・sが好ましい)を有する
塗布液を調製釜4に入れ、ポンプ5、流量計6を経て、
塗布液ポケットBに供給されて塗布液ノズル3に導かれ
る。一方、ガスノズル2へは、加圧空気源7より、弁8
を介して、ガスポケットAに加圧空気が供給される。塗
布に際しては、塗布液ノズル3より規定の塗布量となる
ように調製釜4より塗布液を供給すると同時に、ガスノ
ズル2対より加圧空気を吹き付け、塗布液を液滴状にし
て、基体9上に噴霧、吐着させるものである。本発明の
塗布方法においては、塗布液を、ファイバー状ではな
く、微細な液滴として噴霧することができることが大き
な特徴である。塗布液を微細な液滴として、基体9表面
に供給することにより、極めて均一性の高い薄膜を、乾
燥負荷なく、高速で形成することができる。
1には、ガスポケットAを有する1対のガスノズル2と
塗布液ポケットBを有する塗布液ノズル3を有してい
る。塗布液は、ファイバー状にならず液滴を形成できる
粘度(0.1〜250mPa・sが好ましい)を有する
塗布液を調製釜4に入れ、ポンプ5、流量計6を経て、
塗布液ポケットBに供給されて塗布液ノズル3に導かれ
る。一方、ガスノズル2へは、加圧空気源7より、弁8
を介して、ガスポケットAに加圧空気が供給される。塗
布に際しては、塗布液ノズル3より規定の塗布量となる
ように調製釜4より塗布液を供給すると同時に、ガスノ
ズル2対より加圧空気を吹き付け、塗布液を液滴状にし
て、基体9上に噴霧、吐着させるものである。本発明の
塗布方法においては、塗布液を、ファイバー状ではな
く、微細な液滴として噴霧することができることが大き
な特徴である。塗布液を微細な液滴として、基体9表面
に供給することにより、極めて均一性の高い薄膜を、乾
燥負荷なく、高速で形成することができる。
【0081】次に、図2を用いて、スロットノズルスプ
レー部とそこで形成される液滴の形成及び飛翔状態を説
明する。
レー部とそこで形成される液滴の形成及び飛翔状態を説
明する。
【0082】図2において、塗布液ノズル3より吐出さ
れた塗布液は、塗布液ノズル3の両サイドに近接して設
けられたガスノズル2より供給される圧縮空気により、
細分化、液滴化され球形に近い液滴粒子10となり、飛
翔し、基体9表面に均一に着弾する。図2では、基体9
は、支持体9a上にインク吸収層9bを下層として塗布
したモデルで示してある。基体9上に着地する塗布液の
液滴の面積範囲は、常に均一であることが好ましいが、
特に、搬送方向における長さ(図中、落下長さと記載)
が塗布幅にわたって均一であることが好ましい。また、
塗布液ノズル3の開口端を基点として基体に対し、噴霧
される液滴群の広がり角度θは、塗布幅にわたって均一
であることが好ましい。
れた塗布液は、塗布液ノズル3の両サイドに近接して設
けられたガスノズル2より供給される圧縮空気により、
細分化、液滴化され球形に近い液滴粒子10となり、飛
翔し、基体9表面に均一に着弾する。図2では、基体9
は、支持体9a上にインク吸収層9bを下層として塗布
したモデルで示してある。基体9上に着地する塗布液の
液滴の面積範囲は、常に均一であることが好ましいが、
特に、搬送方向における長さ(図中、落下長さと記載)
が塗布幅にわたって均一であることが好ましい。また、
塗布液ノズル3の開口端を基点として基体に対し、噴霧
される液滴群の広がり角度θは、塗布幅にわたって均一
であることが好ましい。
【0083】本発明の記録媒体における最表層に関して
は、様々な機能を付与することができ、その形成い用い
る構成、素材、機能等について特に制限はない。
は、様々な機能を付与することができ、その形成い用い
る構成、素材、機能等について特に制限はない。
【0084】本発明において好ましい最表層として、以
下に述べる機能を持つ層が例示できる。
下に述べる機能を持つ層が例示できる。
【0085】本発明者は、鋭意検討の結果、インクジェ
ット記録に見られる変褪色の防止に対しては、インク印
字部分の吸収速度がインク印字前の吸収速度に比べて遅
くなることが好ましいことを見いだした。インク印字後
に吸収速度の低下を発現させる具体的方法として、例え
ば、インク印字前に存在した空隙が、インク印字後に、
1.空隙でなくなる、2.空隙の数が減少する、3.空
隙径が縮小する等が挙げられる。
ット記録に見られる変褪色の防止に対しては、インク印
字部分の吸収速度がインク印字前の吸収速度に比べて遅
くなることが好ましいことを見いだした。インク印字後
に吸収速度の低下を発現させる具体的方法として、例え
ば、インク印字前に存在した空隙が、インク印字後に、
1.空隙でなくなる、2.空隙の数が減少する、3.空
隙径が縮小する等が挙げられる。
【0086】本発明においては、空隙の数が減少するこ
とが好ましく、空隙径分布のうち0.01〜1μmに存
在する最大ピーク高さが40%以下になることが好まし
い。また、空隙の径が縮小することも好ましく、空隙径
分布のうち0.01〜1μmに存在する最大ピークを空
隙径とした場合に、記録前後でその空隙径の値が60%
以下に縮小することが好ましい。最も好ましいのは、記
録後に記録部分表面の電子顕微鏡観察をした場合に空隙
が観察されない状態である。
とが好ましく、空隙径分布のうち0.01〜1μmに存
在する最大ピーク高さが40%以下になることが好まし
い。また、空隙の径が縮小することも好ましく、空隙径
分布のうち0.01〜1μmに存在する最大ピークを空
隙径とした場合に、記録前後でその空隙径の値が60%
以下に縮小することが好ましい。最も好ましいのは、記
録後に記録部分表面の電子顕微鏡観察をした場合に空隙
が観察されない状態である。
【0087】更なる鋭意検討の結果、上記のような印字
後の空隙形態変化を実現する具体的手段として、水溶性
有機溶媒に可溶な有機微粒子を用いることが非常に有効
であることを見いだした。
後の空隙形態変化を実現する具体的手段として、水溶性
有機溶媒に可溶な有機微粒子を用いることが非常に有効
であることを見いだした。
【0088】インクが記録媒体に付与された後、インク
中の水分は次第に蒸発するが、インクに含まれる水溶性
有機溶媒の蒸発は一般に遅く、記録媒体に残留する液体
として、水溶性有機溶媒の比率は次第に高くなる。この
結果、水に不溶で、かつこれらの水溶性有機溶媒に可溶
の物質は、インクの乾燥とともに次第に溶解を開始す
る。すなわち、インク中の水溶性有機溶媒により溶解又
は膨潤する有機微粒子を含有する最表層を塗設した記録
媒体を用いてインクジェット記録を行なうと、インクの
乾燥後に有機微粒子が一部又は全部溶解、或いは膨潤す
ることによって、空隙を塞いだり、空隙径を縮小させる
ことができる。このような構成からなる層は空隙率が低
く、インク吸収速度がやや遅いため、2μm以上の厚膜
層にするとはできない。
中の水分は次第に蒸発するが、インクに含まれる水溶性
有機溶媒の蒸発は一般に遅く、記録媒体に残留する液体
として、水溶性有機溶媒の比率は次第に高くなる。この
結果、水に不溶で、かつこれらの水溶性有機溶媒に可溶
の物質は、インクの乾燥とともに次第に溶解を開始す
る。すなわち、インク中の水溶性有機溶媒により溶解又
は膨潤する有機微粒子を含有する最表層を塗設した記録
媒体を用いてインクジェット記録を行なうと、インクの
乾燥後に有機微粒子が一部又は全部溶解、或いは膨潤す
ることによって、空隙を塞いだり、空隙径を縮小させる
ことができる。このような構成からなる層は空隙率が低
く、インク吸収速度がやや遅いため、2μm以上の厚膜
層にするとはできない。
【0089】本発明においては、上記特性を発現する方
法として、下層より上側に位置する表層に、下記有機粒
子A又は有機微粒子Bを含有することが好ましい。
法として、下層より上側に位置する表層に、下記有機粒
子A又は有機微粒子Bを含有することが好ましい。
【0090】本発明に係る有機微粒子Aとは、SP値が
18.414〜30.69(MPa)1/2で、かつ沸点
が120℃以上の水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤す
る水に不溶の有機微粒子で、ガラス転移温度(Tg)が
70℃以上で、かつ平均粒子径が100nm以下の有機
微粒子と定義する。
18.414〜30.69(MPa)1/2で、かつ沸点
が120℃以上の水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤す
る水に不溶の有機微粒子で、ガラス転移温度(Tg)が
70℃以上で、かつ平均粒子径が100nm以下の有機
微粒子と定義する。
【0091】本発明でいうSP(Solubility
Parameter)値とは、溶解度パラメーターの
ことであり、物質の溶解性を予測するための一つの有用
な尺度である。SP値の単位は(MPa)1/2で表さ
れ、25℃における値を指す。
Parameter)値とは、溶解度パラメーターの
ことであり、物質の溶解性を予測するための一つの有用
な尺度である。SP値の単位は(MPa)1/2で表さ
れ、25℃における値を指す。
【0092】有機溶媒のSP値に関しては、例えば、
「POLYMER HANDBOOK」(J.Bran
drup他、 A Wiley−interscien
cePublication)のIV−337頁に記載さ
れている他、各種の文献などに掲載されている。
「POLYMER HANDBOOK」(J.Bran
drup他、 A Wiley−interscien
cePublication)のIV−337頁に記載さ
れている他、各種の文献などに掲載されている。
【0093】本発明で用いることのできる水溶性有機溶
媒(括弧内に、代表的なSP値を示す)の例としては、
アルコール類(例えば、ブタノール(23.3)、イソ
ブタノール(21.5)、セカンダリーブタノール(2
2.1)、ターシャリーブタノール(21.7)、ペン
タノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール(23.
3)、ベンジルアルコール(24.8)等)、多価アル
コール類(例えば、エチレングリコール(29.9)、
ジエチレングリコール(24.8)、トリエチレングリ
コール(21.9)、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール(25.8)、ジプロピレングリコール
(20.5)、ポリプロピレングリコール、ブチレング
リコール、ヘキサンジオール(21.1)、ペンタンジ
オール、グリセリン(33.8)、ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール等)、多価アルコールのアルキル
エーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル(23.3)、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル(21.5)、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(17.
6)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(2
3.3)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、
トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチ
レングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ
メチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチル
エーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テト
ラエチレングリコールジエチルエーテル等)、アミン類
(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、
N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチ
ルモルホリン、エチレンジアミン(25.2)、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチ
レンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジ
エチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン
等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル
−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オ
キサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシ
ド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)等が挙げ
られる。
媒(括弧内に、代表的なSP値を示す)の例としては、
アルコール類(例えば、ブタノール(23.3)、イソ
ブタノール(21.5)、セカンダリーブタノール(2
2.1)、ターシャリーブタノール(21.7)、ペン
タノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール(23.
3)、ベンジルアルコール(24.8)等)、多価アル
コール類(例えば、エチレングリコール(29.9)、
ジエチレングリコール(24.8)、トリエチレングリ
コール(21.9)、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール(25.8)、ジプロピレングリコール
(20.5)、ポリプロピレングリコール、ブチレング
リコール、ヘキサンジオール(21.1)、ペンタンジ
オール、グリセリン(33.8)、ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール等)、多価アルコールのアルキル
エーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル(23.3)、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル(21.5)、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(17.
6)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(2
3.3)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、
トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチ
レングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノ
メチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチル
エーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テト
ラエチレングリコールジエチルエーテル等)、アミン類
(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、
N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチ
ルモルホリン、エチレンジアミン(25.2)、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチ
レンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジ
エチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン
等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル
−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オ
キサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシ
ド等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)等が挙げ
られる。
【0094】本発明において、特に好ましい水溶性有機
溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコールのア
ルキルエーテル類、複素環類であり、これらから2〜3
種選ばれるのが好ましい。
溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコールのア
ルキルエーテル類、複素環類であり、これらから2〜3
種選ばれるのが好ましい。
【0095】本発明に係るSP値が18.414〜3
0.69の範囲の水溶性有機溶媒としては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエタノー
ルアミン、2−ピロリドン等が好ましく用いられるが、
特に好ましく用いられるのは、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル(SP値19.437、沸点230
℃)である。
0.69の範囲の水溶性有機溶媒としては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエタノー
ルアミン、2−ピロリドン等が好ましく用いられるが、
特に好ましく用いられるのは、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル(SP値19.437、沸点230
℃)である。
【0096】本発明に係る水溶性有機溶媒は、沸点が1
20℃以上のものが選ばれる。沸点の上限は特に限定さ
れないが、融点が30℃以下のものが好ましい。
20℃以上のものが選ばれる。沸点の上限は特に限定さ
れないが、融点が30℃以下のものが好ましい。
【0097】本発明に係る有機微粒子Aは、SP値が1
8.414〜30.69(MPa) 1/2で、かつ沸点が
120℃以上の上記水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤
する水に不溶の有機微粒子であり、かつガラス転移温度
(Tg)が70℃以上で、平均粒子径が100nm以下
であることが特徴であり、重量平均分子量としては50
00以上の高分子が好ましく、その材質としては、例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリ
レート、ポリメタクリレート、エラストマー、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル共
重合体、ポリエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニ
ルアセタール、ポリアミド、ポリウレタン、ポリオレフ
ィン、SBR、NBR、ポリテトラフルオロエチレン、
クロロプレン、タンパク質、多糖類、ロジンエステル、
セラック樹脂等、従来公知のものから選ばれる。特に好
ましい有機微粒子Aの材質は、ポリビニルアセタール系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、
(メタ)アクリレート系樹脂、SBR等であり、変成や
共重合によって2種以上の単量体からなる樹脂も好まし
く用いられ、樹脂に対して特定の修飾基を付加したもの
や脱離基を除いたものでもよく、2種以上の材質を混合
して有機微粒子を形成してもよく、更には2種類以上の
有機微粒子を混合して用いてもよい。
8.414〜30.69(MPa) 1/2で、かつ沸点が
120℃以上の上記水溶性有機溶媒により溶解又は膨潤
する水に不溶の有機微粒子であり、かつガラス転移温度
(Tg)が70℃以上で、平均粒子径が100nm以下
であることが特徴であり、重量平均分子量としては50
00以上の高分子が好ましく、その材質としては、例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリ
レート、ポリメタクリレート、エラストマー、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル共
重合体、ポリエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニ
ルアセタール、ポリアミド、ポリウレタン、ポリオレフ
ィン、SBR、NBR、ポリテトラフルオロエチレン、
クロロプレン、タンパク質、多糖類、ロジンエステル、
セラック樹脂等、従来公知のものから選ばれる。特に好
ましい有機微粒子Aの材質は、ポリビニルアセタール系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、
(メタ)アクリレート系樹脂、SBR等であり、変成や
共重合によって2種以上の単量体からなる樹脂も好まし
く用いられ、樹脂に対して特定の修飾基を付加したもの
や脱離基を除いたものでもよく、2種以上の材質を混合
して有機微粒子を形成してもよく、更には2種類以上の
有機微粒子を混合して用いてもよい。
【0098】本発明でいう「有機溶媒により溶解する」
とは、有機微粒子Aとインク中の水溶性有機溶媒が平衡
状態で単一の相をなすことを指し、「有機溶媒により膨
潤する」とは有機微粒子Aが同水溶性有機溶媒を吸収し
て体積を増加させることを言う。膨潤したときの好まし
い体積増加率は2〜8倍である。
とは、有機微粒子Aとインク中の水溶性有機溶媒が平衡
状態で単一の相をなすことを指し、「有機溶媒により膨
潤する」とは有機微粒子Aが同水溶性有機溶媒を吸収し
て体積を増加させることを言う。膨潤したときの好まし
い体積増加率は2〜8倍である。
【0099】本発明に係る有機微粒子Aは、インクジェ
ット記録中で溶解しないために、水に不溶でなければな
らない。ただし、インク吸収速度を妨げない範囲で水を
吸収することは許される。有機微粒子Aの質量に対し2
0質量%までの水の吸収をしてもよい。また、本発明に
係る有機微粒子Aは、顔料インクによるプリント後、該
有機微粒子A含有層が軟化する程度の量含まれれば足り
るが、好ましくは層中の固形分に対し質量比で50%以
上であり、より好ましくは75%以上である。
ット記録中で溶解しないために、水に不溶でなければな
らない。ただし、インク吸収速度を妨げない範囲で水を
吸収することは許される。有機微粒子Aの質量に対し2
0質量%までの水の吸収をしてもよい。また、本発明に
係る有機微粒子Aは、顔料インクによるプリント後、該
有機微粒子A含有層が軟化する程度の量含まれれば足り
るが、好ましくは層中の固形分に対し質量比で50%以
上であり、より好ましくは75%以上である。
【0100】また、本発明に係る有機微粒子Aには、水
溶性有機溶媒に対する溶解や膨潤に支障のない範囲で架
橋剤を使用してもよい。本発明において、架橋剤として
は有機物・無機物を問わず、従来公知の架橋剤を適宜選
択して用いることができる。
溶性有機溶媒に対する溶解や膨潤に支障のない範囲で架
橋剤を使用してもよい。本発明において、架橋剤として
は有機物・無機物を問わず、従来公知の架橋剤を適宜選
択して用いることができる。
【0101】本発明に係る有機微粒子Aの平均粒子径
は、記録用紙の表面光沢に大きく影響する。本発明にお
いては、100nm以下であることが1つの特徴ではあ
るが、好ましい平均粒子径は1〜100nmであり、よ
り好ましくは5〜100nmである。有機微粒子Aの平
均粒子径が5〜100nmであると、プリント部と非プ
リント部の光沢度差を小さくするという本発明の効果に
大きく寄与することができる。平均粒子径の測定法とし
ては、例えば、有機微粒子含有層の断面や表面を電子顕
微鏡で観察し、多数個の任意の有機微粒子Aの粒径を求
め、その単純平均値(個数平均)として求める方法があ
る。なお、個々の粒径は、その投影面積に等しい円を仮
定した時の直径で表したものである。又は別の方法とし
ては、有機微粒子Aを適当な分散媒に分散させ、レーザ
ー回折散乱式粒度分布測定によって粒径を求めることも
できる。本発明に係る有機微粒子Aの形状は、真球形で
ある必要はなく、針状でも板状でもよい。粒径は、体積
から球換算で求められる。
は、記録用紙の表面光沢に大きく影響する。本発明にお
いては、100nm以下であることが1つの特徴ではあ
るが、好ましい平均粒子径は1〜100nmであり、よ
り好ましくは5〜100nmである。有機微粒子Aの平
均粒子径が5〜100nmであると、プリント部と非プ
リント部の光沢度差を小さくするという本発明の効果に
大きく寄与することができる。平均粒子径の測定法とし
ては、例えば、有機微粒子含有層の断面や表面を電子顕
微鏡で観察し、多数個の任意の有機微粒子Aの粒径を求
め、その単純平均値(個数平均)として求める方法があ
る。なお、個々の粒径は、その投影面積に等しい円を仮
定した時の直径で表したものである。又は別の方法とし
ては、有機微粒子Aを適当な分散媒に分散させ、レーザ
ー回折散乱式粒度分布測定によって粒径を求めることも
できる。本発明に係る有機微粒子Aの形状は、真球形で
ある必要はなく、針状でも板状でもよい。粒径は、体積
から球換算で求められる。
【0102】次いで、本発明に係る有機微粒子Bについ
て説明する。本発明でいう有機微粒子Bとは、前記一般
式(1)で表される繰り返し単位を共重合成分として5
質量%以上含有するポリマーを有し、ガラス転移温度
(Tg)が70℃以上で、かつ平均粒子径が100nm
以下の有機微粒子と定義する。
て説明する。本発明でいう有機微粒子Bとは、前記一般
式(1)で表される繰り返し単位を共重合成分として5
質量%以上含有するポリマーを有し、ガラス転移温度
(Tg)が70℃以上で、かつ平均粒子径が100nm
以下の有機微粒子と定義する。
【0103】前記一般式(1)で表される繰り返し単位
の詳細について、以下説明する。本発明の目的効果を好
ましく発現せしめる観点から、有機微粒子Bとして、前
記一般式(1)で表される繰り返し単位は親水性を有す
ることが好ましく、具体的には、下記に示すアクリル系
単量体、アクリルアミド系単量体及び/またはメタクリ
ルアミド系単量体等の親水性単量体を重合させて得るこ
とができるが、本発明ではこれらに限定されない。
の詳細について、以下説明する。本発明の目的効果を好
ましく発現せしめる観点から、有機微粒子Bとして、前
記一般式(1)で表される繰り返し単位は親水性を有す
ることが好ましく、具体的には、下記に示すアクリル系
単量体、アクリルアミド系単量体及び/またはメタクリ
ルアミド系単量体等の親水性単量体を重合させて得るこ
とができるが、本発明ではこれらに限定されない。
【0104】
【化2】
【0105】
【化3】
【0106】
【化4】
【0107】前記一般式(1)で表される繰り返し単位
に親水性を付与しているのは、前記一般式(1)を形成
する、X、J及び置換基Y等の各々の部分構造である
が、本発明においては、置換基Yにより親水性が付与さ
れることが好ましい。
に親水性を付与しているのは、前記一般式(1)を形成
する、X、J及び置換基Y等の各々の部分構造である
が、本発明においては、置換基Yにより親水性が付与さ
れることが好ましい。
【0108】また、前記一般式(1)で表される繰り返
し単位に親水性を付与する為に用いられる置換基として
は、『薬物の構造活性相関(ドラッグデザインと作用機
作への指針)』(化学の領域増刊122号)構造活性相
関懇話会編、南江堂(1980)、p96〜103に記
載のような、疎水性パラメータ(π)が負の置換基等を
用いることができる。
し単位に親水性を付与する為に用いられる置換基として
は、『薬物の構造活性相関(ドラッグデザインと作用機
作への指針)』(化学の領域増刊122号)構造活性相
関懇話会編、南江堂(1980)、p96〜103に記
載のような、疎水性パラメータ(π)が負の置換基等を
用いることができる。
【0109】本発明に係る有機微粒子Bは、前記一般式
(1)で表されるような特定の繰り返し単位を共重合成
分として5質量%以上もつことが必要であるが、10質
量%以上含有することが好ましい。
(1)で表されるような特定の繰り返し単位を共重合成
分として5質量%以上もつことが必要であるが、10質
量%以上含有することが好ましい。
【0110】また、有機微粒子B自体としては、親水性
ではあっても水溶性ではないことが好ましいので、10
〜50質量%未満の範囲の含有率に調整されることが好
ましい。
ではあっても水溶性ではないことが好ましいので、10
〜50質量%未満の範囲の含有率に調整されることが好
ましい。
【0111】以下、本発明に係る有微微粒子Bの構成成
分として用いられる、前記一般式(1)で表される繰り
返し単位を共重合成分として5質量%以上含有するポリ
マーの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されな
い。
分として用いられる、前記一般式(1)で表される繰り
返し単位を共重合成分として5質量%以上含有するポリ
マーの具体例を示すが、本発明はこれらに限定されな
い。
【0112】
【化5】
【0113】
【化6】
【0114】一方、有機微粒子Bを構成するポリマーの
他の単量体成分としては、エチレン性不飽和基を有する
従来公知の任意のものが選ばれる。これらは、単一の種
類であっても、複数種類であっても良い。このような単
量体の例としては、アクリル酸あるいはメタクリル酸の
アルキルエステルまたはアルキルアミド等であり、メチ
ルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルアク
リレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレ
ート、nーブチルメタクリレート、i−ブチルアクリレ
ート、i−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレ
ート、t−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルアク
リレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレー
ト、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
または、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、または、ジメチルアミノメチルアク
リレート、ジエチルアミノメチルアクリレート、ジブチ
ルアミノメチルアクリレート、ジヘキシルアミノメチル
アクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジ
エチルアミノエチルアクリレート、(t−ブチル)アミ
ノエチルアクリレート、ジイソヘキシルアミノエチルア
クリレート、ジヘキシルアミノプロピルアクリレート、
ジ(t−ブチル)アミノヘキシルアクリレート等が挙げ
られる。これらのうち好ましく用いられるのは、スチレ
ン、メチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート
である。
他の単量体成分としては、エチレン性不飽和基を有する
従来公知の任意のものが選ばれる。これらは、単一の種
類であっても、複数種類であっても良い。このような単
量体の例としては、アクリル酸あるいはメタクリル酸の
アルキルエステルまたはアルキルアミド等であり、メチ
ルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルアク
リレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレ
ート、nーブチルメタクリレート、i−ブチルアクリレ
ート、i−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレ
ート、t−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルアク
リレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレー
ト、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
または、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、または、ジメチルアミノメチルアク
リレート、ジエチルアミノメチルアクリレート、ジブチ
ルアミノメチルアクリレート、ジヘキシルアミノメチル
アクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジ
エチルアミノエチルアクリレート、(t−ブチル)アミ
ノエチルアクリレート、ジイソヘキシルアミノエチルア
クリレート、ジヘキシルアミノプロピルアクリレート、
ジ(t−ブチル)アミノヘキシルアクリレート等が挙げ
られる。これらのうち好ましく用いられるのは、スチレ
ン、メチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート
である。
【0115】本発明に係る有機微粒子Bは、水系エマル
ジョンとして調製し、塗布液を構成することが好まし
く、その場合のエマルジョン粒子のイオン性は塗布液と
等しいか、または非イオン性であることが好ましい。ま
た、有機微粒子Bを含有する層の塗布液のイオン性は、
他の層の塗布液のイオン性と等しいか、または非イオン
性であることが好ましい。また、最も好ましいのは有機
微粒子Bと塗布液全てのイオン性がカチオン性または非
イオン性であることである。
ジョンとして調製し、塗布液を構成することが好まし
く、その場合のエマルジョン粒子のイオン性は塗布液と
等しいか、または非イオン性であることが好ましい。ま
た、有機微粒子Bを含有する層の塗布液のイオン性は、
他の層の塗布液のイオン性と等しいか、または非イオン
性であることが好ましい。また、最も好ましいのは有機
微粒子Bと塗布液全てのイオン性がカチオン性または非
イオン性であることである。
【0116】通常、インクジェット記録用紙は、室温下
で使用されるが、使用前の保存状態は必ずしも室温とは
限らず、特に、夏場の密閉された車中では非常に高温状
態となるため、そのような環境を経た後でも支障なく使
用できることが望まれる。このため、有機微粒子Bのガ
ラス転移温度(Tg)は70℃以上であることが必要で
あるが、好ましくは、80℃以上であり、更に好ましく
は、90℃〜120℃である。
で使用されるが、使用前の保存状態は必ずしも室温とは
限らず、特に、夏場の密閉された車中では非常に高温状
態となるため、そのような環境を経た後でも支障なく使
用できることが望まれる。このため、有機微粒子Bのガ
ラス転移温度(Tg)は70℃以上であることが必要で
あるが、好ましくは、80℃以上であり、更に好ましく
は、90℃〜120℃である。
【0117】前述の有機微粒子A及び有機微粒子Bのガ
ラス転移温度(Tg)が70℃未満の場合には、加熱に
よる有機微粒子の融着を生じやすくなり、その結果とし
て、記録用紙表面の空隙が縮小または減少し、インク吸
収速度の低減が起こりやすくなる。
ラス転移温度(Tg)が70℃未満の場合には、加熱に
よる有機微粒子の融着を生じやすくなり、その結果とし
て、記録用紙表面の空隙が縮小または減少し、インク吸
収速度の低減が起こりやすくなる。
【0118】ここで、本発明に係る有機微粒子の構成成
分であるポリマーのTgは、共重合成分としての単量体
単独重合体のTgおよび単量体組成比から質量分率によ
って計算で求めることが可能である。例えば、スチレン
(単独重合体Tg=100℃=373K):n−ブチル
アクリレート(単独重合体Tg=−54℃=219K)
が4:1(質量比)の組成からなるポリマーのTgとし
ては、1/((1/373K)×4/5+(1/219
K)×1/5)=327K(=54℃)と求められる。
単量体単独重合体のTgについては、POLYMER
HANDBOOK (A WILEY−INTERSC
IENCE PUBLICATION)に多数の測定値
が掲載されている。
分であるポリマーのTgは、共重合成分としての単量体
単独重合体のTgおよび単量体組成比から質量分率によ
って計算で求めることが可能である。例えば、スチレン
(単独重合体Tg=100℃=373K):n−ブチル
アクリレート(単独重合体Tg=−54℃=219K)
が4:1(質量比)の組成からなるポリマーのTgとし
ては、1/((1/373K)×4/5+(1/219
K)×1/5)=327K(=54℃)と求められる。
単量体単独重合体のTgについては、POLYMER
HANDBOOK (A WILEY−INTERSC
IENCE PUBLICATION)に多数の測定値
が掲載されている。
【0119】また、有機微粒子Bの平均粒子径は100
nm以下であることが必要であるが、好ましくは60n
m以下であり、更に好ましくは、20〜40nmであ
り、本発明に係る有機微粒子Bは、従来公知の乳化重合
法等により水中で合成されることが好ましい。その粒子
径は、乳化剤の種類や量、単量体成分を調節するなど従
来公知の手法により上述の20nm程度から100nm
程度までの範囲になるように調節することが可能であ
る。
nm以下であることが必要であるが、好ましくは60n
m以下であり、更に好ましくは、20〜40nmであ
り、本発明に係る有機微粒子Bは、従来公知の乳化重合
法等により水中で合成されることが好ましい。その粒子
径は、乳化剤の種類や量、単量体成分を調節するなど従
来公知の手法により上述の20nm程度から100nm
程度までの範囲になるように調節することが可能であ
る。
【0120】本発明の効果を顕著に奏するために、イン
ク吸収層の表面に配置する表層として、有機微粒子A又
はBの含有率は50〜90質量%であることが好ましい
が、該表層中での有機微粒子同士の融着を効果的に防止
し、インク吸収速度を更に高める観点から、後述するイ
ンク吸収層で用いるのと同様の無機微粒子を含有しても
良い。
ク吸収層の表面に配置する表層として、有機微粒子A又
はBの含有率は50〜90質量%であることが好ましい
が、該表層中での有機微粒子同士の融着を効果的に防止
し、インク吸収速度を更に高める観点から、後述するイ
ンク吸収層で用いるのと同様の無機微粒子を含有しても
良い。
【0121】本発明のインクジェット記録用紙は、前記
有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する表層を有して
いることが好ましいが、本発明でいう表層とは、最表面
層に限定されることはなく、本発明の効果が発現する構
成であれば、特に限定されるものではない。
有機微粒子A又は有機微粒子Bを含有する表層を有して
いることが好ましいが、本発明でいう表層とは、最表面
層に限定されることはなく、本発明の効果が発現する構
成であれば、特に限定されるものではない。
【0122】本発明でいう表層を明示するための好まし
い構成例を以下に列挙するが、本発明に係る層構成は、
これらにのみ限定されるものではない。
い構成例を以下に列挙するが、本発明に係る層構成は、
これらにのみ限定されるものではない。
【0123】1:支持体上に1層以上の下層を有し、そ
の上に有機微粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表
層が最表層である構成 2:支持体上に1層以上の下層を有し、その上に有機微
粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表層を設け、更
にその上に、表面物性の改良を目的とした薄層を設けた
構成 3:支持体上に1層以上の下層を有し、その上に有機微
粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表層を設け、更
にその上に、有害光をカットする目的で、紫外線吸収機
能を有する薄層を設けた構成 4:支持体上に1層以上の下層を有し、その上に有機微
粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表層を設け、更
にその上に、マット剤を含む層を設けた構成 5:支持体上に1層以上の下層を有し、その上に有機微
粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表層を設け、更
にその上に、剥離可能な層を設けた構成。
の上に有機微粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表
層が最表層である構成 2:支持体上に1層以上の下層を有し、その上に有機微
粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表層を設け、更
にその上に、表面物性の改良を目的とした薄層を設けた
構成 3:支持体上に1層以上の下層を有し、その上に有機微
粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表層を設け、更
にその上に、有害光をカットする目的で、紫外線吸収機
能を有する薄層を設けた構成 4:支持体上に1層以上の下層を有し、その上に有機微
粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表層を設け、更
にその上に、マット剤を含む層を設けた構成 5:支持体上に1層以上の下層を有し、その上に有機微
粒子A又は有機微粒子Bが含まれている表層を設け、更
にその上に、剥離可能な層を設けた構成。
【0124】上記に記載の構成例の内で最も好ましい構
成は、本発明の効果を最も発揮できる1項に係る有機微
粒子A又は有機微粒子Bの含有層が最表層である場合で
ある。
成は、本発明の効果を最も発揮できる1項に係る有機微
粒子A又は有機微粒子Bの含有層が最表層である場合で
ある。
【0125】本発明に係る有機微粒子A又は有機微粒子
Bを含む表層には、後述するインク吸収層で用いるのと
同様の無機微粒子、バインダー成分等を含んでも良い。
Bを含む表層には、後述するインク吸収層で用いるのと
同様の無機微粒子、バインダー成分等を含んでも良い。
【0126】本発明においては、表層及び後述の多孔質
層の少なくとも1層が、多価金属元素を含む化合物を含
有することが好ましい。
層の少なくとも1層が、多価金属元素を含む化合物を含
有することが好ましい。
【0127】好ましい最表層の形態の他の例として、ド
ット径コントロール層が挙げられる。インクジェット記
録媒体の最表層に平均粒子径20〜70nmのコロイダ
ルシリカを主成分として含有する薄層を設けることによ
って、ドット径を10%程度拡大させることができる。
このような構成からなる層は空隙率が低く、インク吸収
速度がやや遅いため、2μm以上の厚膜層にするとは好
ましくない。
ット径コントロール層が挙げられる。インクジェット記
録媒体の最表層に平均粒子径20〜70nmのコロイダ
ルシリカを主成分として含有する薄層を設けることによ
って、ドット径を10%程度拡大させることができる。
このような構成からなる層は空隙率が低く、インク吸収
速度がやや遅いため、2μm以上の厚膜層にするとは好
ましくない。
【0128】好ましい最表層の形態の他の例は、まだら
を抑制する層である。通常の多孔質層に比べ極端にバイ
ンダー含有量の少ない薄層を最表層に設けることによっ
て、インクジェット記録後の画像のまだらを抑制するこ
とができる。このような構成からなる層はひび割れやす
く、2μm以上の厚膜層にすることはできない。
を抑制する層である。通常の多孔質層に比べ極端にバイ
ンダー含有量の少ない薄層を最表層に設けることによっ
て、インクジェット記録後の画像のまだらを抑制するこ
とができる。このような構成からなる層はひび割れやす
く、2μm以上の厚膜層にすることはできない。
【0129】その他本発明の記録媒体の好ましい最表層
として、紫外線透過性、酸素(その他ガス)透過性、表
面耐擦性、耐キズ性、スベリ性、染料定着性、顔料定着
性、接着性、被接着性、剥離性、耐結露性、撥水性、耐
水性、耐火性、耐ホコリ付着性などをコントロールする
ためのものが考えられる。
として、紫外線透過性、酸素(その他ガス)透過性、表
面耐擦性、耐キズ性、スベリ性、染料定着性、顔料定着
性、接着性、被接着性、剥離性、耐結露性、撥水性、耐
水性、耐火性、耐ホコリ付着性などをコントロールする
ためのものが考えられる。
【0130】本発明の記録媒体の各構成層には、上述し
た以外の各種添加剤を使用することができる。例えば、
ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタク
リル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、又はこれらの共重合体、尿素樹脂、又はメラミン
樹脂等の有機ラテックス微粒子、アニオン性、カチオン
性、非イオン性、ベタイン型の各界面活性剤特開昭57
−74193号、同57−87988号及び同62−2
61476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74
192号、同57−87989号、同60−72785
号、同61−146591号、特開平1−95091号
及び同3−13376号等に記載されている退色防止
剤、特開昭59−42993号、同59−52689
号、同62−280069号、同61−242871号
及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光
増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡
剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の
各種添加剤を含有させることもできる。
た以外の各種添加剤を使用することができる。例えば、
ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタク
リル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、又はこれらの共重合体、尿素樹脂、又はメラミン
樹脂等の有機ラテックス微粒子、アニオン性、カチオン
性、非イオン性、ベタイン型の各界面活性剤特開昭57
−74193号、同57−87988号及び同62−2
61476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74
192号、同57−87989号、同60−72785
号、同61−146591号、特開平1−95091号
及び同3−13376号等に記載されている退色防止
剤、特開昭59−42993号、同59−52689
号、同62−280069号、同61−242871号
及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光
増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡
剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の
各種添加剤を含有させることもできる。
【0131】本発明で用いることのできる支持体として
は、従来インクジェット記録用紙用として公知のものを
適宜使用でき、吸水性支持体であってもよいが、非吸水
性支持体であることが好ましい。すなわち、吸水性支持
体の場合よりも非吸水性支持体の場合の方が、記録用紙
中に顔料インク中の水溶性有機溶媒が多量に残留し、有
機微粒子溶解等に対し効果的に作用するため、本発明の
効果を顕著に奏することができると推定している。尚、
正確には、「インク中の水溶性有機溶媒を吸収しない支
持体」を使用するのが好ましいのであるが、ここでは非
吸水性支持体を用いても、本発明の効果を顕著に奏する
ことができると考えている。
は、従来インクジェット記録用紙用として公知のものを
適宜使用でき、吸水性支持体であってもよいが、非吸水
性支持体であることが好ましい。すなわち、吸水性支持
体の場合よりも非吸水性支持体の場合の方が、記録用紙
中に顔料インク中の水溶性有機溶媒が多量に残留し、有
機微粒子溶解等に対し効果的に作用するため、本発明の
効果を顕著に奏することができると推定している。尚、
正確には、「インク中の水溶性有機溶媒を吸収しない支
持体」を使用するのが好ましいのであるが、ここでは非
吸水性支持体を用いても、本発明の効果を顕著に奏する
ことができると考えている。
【0132】本発明で用いることのできる吸水性支持体
としては、例えば、一般の紙、布、木材等を有するシー
トや板等を挙げることができるが、特に、紙は基材自身
の吸水性に優れかつコスト的にも優れるために最も好ま
しい。紙支持体としては、LBKP、NBKP等の化学
パルプ、GP、CGP、RMP、TMP、CTMP、C
MP、PGW等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等
の木材パルプを主原料としたものが使用可能である。
又、必要に応じて合成パルプ、合成繊維、無機繊維等の
各種繊維状物質も原料として適宜使用することができ
る。
としては、例えば、一般の紙、布、木材等を有するシー
トや板等を挙げることができるが、特に、紙は基材自身
の吸水性に優れかつコスト的にも優れるために最も好ま
しい。紙支持体としては、LBKP、NBKP等の化学
パルプ、GP、CGP、RMP、TMP、CTMP、C
MP、PGW等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等
の木材パルプを主原料としたものが使用可能である。
又、必要に応じて合成パルプ、合成繊維、無機繊維等の
各種繊維状物質も原料として適宜使用することができ
る。
【0133】上記紙支持体中には必要に応じて、サイズ
剤、顔料、紙力増強剤、定着剤等、蛍光増白剤、湿潤紙
力剤、カチオン化剤等の従来公知の各種添加剤を添加す
ることができる。
剤、顔料、紙力増強剤、定着剤等、蛍光増白剤、湿潤紙
力剤、カチオン化剤等の従来公知の各種添加剤を添加す
ることができる。
【0134】紙支持体は、前記の木材パルプなどの繊維
状物質と各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙
機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機で製造するこ
とができる。又、必要に応じて抄紙段階又は抄紙機にス
ターチ、ポリビニルアルコール等でサイズプレス処理し
たり、各種コート処理したり、カレンダー処理したりす
ることもできる。
状物質と各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙
機、ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機で製造するこ
とができる。又、必要に応じて抄紙段階又は抄紙機にス
ターチ、ポリビニルアルコール等でサイズプレス処理し
たり、各種コート処理したり、カレンダー処理したりす
ることもできる。
【0135】本発明で好ましく用いることのできる非吸
水性支持体には、透明支持体及び不透明支持体がある。
透明支持体としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ジ
アセテート系樹脂、トリアテセート系樹脂、アクリル系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料
を有するフィルム等が挙げられ、中でもオーバーヘッド
プロジェクター(OHP)用として使用されたときの輻
射熱に耐える性質のものが好ましく、ポリエチレンテレ
フタレートが特に好ましい。このような透明な支持体の
厚さとしては、50〜200μmが好ましい。
水性支持体には、透明支持体及び不透明支持体がある。
透明支持体としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ジ
アセテート系樹脂、トリアテセート系樹脂、アクリル系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等の材料
を有するフィルム等が挙げられ、中でもオーバーヘッド
プロジェクター(OHP)用として使用されたときの輻
射熱に耐える性質のものが好ましく、ポリエチレンテレ
フタレートが特に好ましい。このような透明な支持体の
厚さとしては、50〜200μmが好ましい。
【0136】また、不透明支持体としては、例えば、基
紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフ
ィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆる、RCペ
ーパー)、ポリエチレンテレフタレートに硫酸バリウム
等の白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペットが
好ましい。
紙の少なくとも一方に白色顔料等を添加したポリオレフ
ィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(いわゆる、RCペ
ーパー)、ポリエチレンテレフタレートに硫酸バリウム
等の白色顔料を添加してなるいわゆるホワイトペットが
好ましい。
【0137】前記各種支持体とインク吸収層の接着強度
を大きくする等の目的で、インク吸収層の塗布に先立っ
て、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが
好ましい。更に、本発明のインクジェット記録用紙は必
ずしも無色である必要はなく、着色された記録シートで
あってもよい。
を大きくする等の目的で、インク吸収層の塗布に先立っ
て、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが
好ましい。更に、本発明のインクジェット記録用紙は必
ずしも無色である必要はなく、着色された記録シートで
あってもよい。
【0138】本発明のインクジェット記録用紙では、原
紙支持体の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持
体を用いることが、記録画像が写真画質に近く、しかも
低コストで高品質の画像が得られるために特に好まし
い。
紙支持体の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持
体を用いることが、記録画像が写真画質に近く、しかも
低コストで高品質の画像が得られるために特に好まし
い。
【0139】そのようなポリエチレンでラミネートした
紙支持体について以下に説明する。紙支持体に用いられ
る原紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材
パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ或いは
ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙さ
れる。木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NB
KP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKP
の何れも用いることができるが、短繊維分の多いLBK
P、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用
いることが好ましい。ただし、LBSP又はLDPの比
率は10〜70質量%が好ましい。
紙支持体について以下に説明する。紙支持体に用いられ
る原紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材
パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ或いは
ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙さ
れる。木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NB
KP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKP
の何れも用いることができるが、短繊維分の多いLBK
P、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用
いることが好ましい。ただし、LBSP又はLDPの比
率は10〜70質量%が好ましい。
【0140】上記パルプは、不純物の少ない化学パルプ
(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いら
れ、又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも
有用である。原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテン
ダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白
剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散
剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加する
ことができる。
(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いら
れ、又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも
有用である。原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテン
ダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白
剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散
剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加する
ことができる。
【0141】抄紙に使用するパルプの濾水度は、CSF
の規定で200〜500mlが好ましく、又、叩解後の
繊維長は、JIS−P−8207に規定される24メッ
シュ残分の質量%と42メッシュ残分の質量%との和が
30〜70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の質量%
は20質量%以下であることが好ましい。
の規定で200〜500mlが好ましく、又、叩解後の
繊維長は、JIS−P−8207に規定される24メッ
シュ残分の質量%と42メッシュ残分の質量%との和が
30〜70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の質量%
は20質量%以下であることが好ましい。
【0142】原紙の坪量は30〜250gが好ましく、
特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さは40〜2
50μmが好ましい。
特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さは40〜2
50μmが好ましい。
【0143】原紙は抄紙段階又は抄紙後にカレンダー処
理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.
7〜1.2g/m2(JIS−P−8118)が一般的
である。更に、原紙剛度はJIS−P−8143に規定
される条件で20〜200gが好ましい。また、原紙表
面には表面サイズ剤を塗布しても良い。
理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.
7〜1.2g/m2(JIS−P−8118)が一般的
である。更に、原紙剛度はJIS−P−8143に規定
される条件で20〜200gが好ましい。また、原紙表
面には表面サイズ剤を塗布しても良い。
【0144】原紙のpHは、JIS−P−8113で規
定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であ
ることが好ましい。
定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であ
ることが好ましい。
【0145】原紙表面及び裏面を被覆するポリエチレン
は、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/
又は高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他のL
LDPEやポリプロピレン等も一部使用することができ
る。
は、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/
又は高密度のポリエチレン(HDPE)であるが他のL
LDPEやポリプロピレン等も一部使用することができ
る。
【0146】特に、インク吸収層側のポリエチレン層
は、写真用印画紙で広く行われているようにルチル又は
アナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、
不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チ
タン含有量はポリエチレンに対して通常3〜20質量
%、好ましくは4〜13質量%である。
は、写真用印画紙で広く行われているようにルチル又は
アナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、
不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チ
タン含有量はポリエチレンに対して通常3〜20質量
%、好ましくは4〜13質量%である。
【0147】ポリエチレン被覆紙は、光沢紙として用い
ることも、またポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出
してコーティングする際にいわゆる型付け処理を行って
通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を
形成したものも本発明で使用できる。上記ポリエチレン
被覆紙においては紙中の含水率を3〜10質量%に保持
するのが特に好ましい。
ることも、またポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出
してコーティングする際にいわゆる型付け処理を行って
通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を
形成したものも本発明で使用できる。上記ポリエチレン
被覆紙においては紙中の含水率を3〜10質量%に保持
するのが特に好ましい。
【0148】本発明の記録用紙の空隙層及び下引き層な
ど必要に応じて適宜設けられる各種のインク吸収層を支
持体上に塗布する方法は、公知の方法から適宜選択して
行うことができる。好ましい方法は、各層を構成する塗
布液を支持体上に塗設して乾燥して得られる。この場
合、2層以上を同時に塗布することもでき、特に全ての
親水性バインダー層を1回の塗布で済ませる同時重層塗
布方法が好ましい。
ど必要に応じて適宜設けられる各種のインク吸収層を支
持体上に塗布する方法は、公知の方法から適宜選択して
行うことができる。好ましい方法は、各層を構成する塗
布液を支持体上に塗設して乾燥して得られる。この場
合、2層以上を同時に塗布することもでき、特に全ての
親水性バインダー層を1回の塗布で済ませる同時重層塗
布方法が好ましい。
【0149】塗布方式としては、例えば、ロールコーテ
ィング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコー
ティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方
法、あるいは米国特許第2,681,294号記載のホ
ッパーを使用するエクストルージョンコート法が好まし
く用いられる。
ィング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコー
ティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方
法、あるいは米国特許第2,681,294号記載のホ
ッパーを使用するエクストルージョンコート法が好まし
く用いられる。
【0150】本発明のインクジェット記録用紙を用いた
画像記録においては、水性インクを用いる記録方法が好
ましい。
画像記録においては、水性インクを用いる記録方法が好
ましい。
【0151】本発明でいう水性インクとは、下記の着色
剤及び液媒体、その他の添加剤から成る記録液体を意味
する。
剤及び液媒体、その他の添加剤から成る記録液体を意味
する。
【0152】本発明で用いることのできる着色剤として
は、インクジェットで公知の直接染料、酸性染料、塩基
性染料、反応性染料、食品用色素等の水溶性染料又は水
分散性顔料を使用することができる。中でも、特に好ま
しい着色剤は、フタロシアニン系の染料をシアン染料と
して用いたインクである。フタロシアニン系染料は、シ
アン系染料の中でも特に広く知られ、かつ用いられてい
るものである。
は、インクジェットで公知の直接染料、酸性染料、塩基
性染料、反応性染料、食品用色素等の水溶性染料又は水
分散性顔料を使用することができる。中でも、特に好ま
しい着色剤は、フタロシアニン系の染料をシアン染料と
して用いたインクである。フタロシアニン系染料は、シ
アン系染料の中でも特に広く知られ、かつ用いられてい
るものである。
【0153】水性インクの溶媒としては、水及び水溶性
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、i−プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、t−ブチルアルコ
ール、i−ブチルアルコール等のアルコール類;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;
アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトン
アルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等のポリアルキレングリコール類;エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサント
リオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、
ジエチレングリコール、グリセリン、トリエタノールア
ミン等の多価アルコール類;エチレングリコールメチル
エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)
エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げ
られる。
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、i−プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、t−ブチルアルコ
ール、i−ブチルアルコール等のアルコール類;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;
アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトン
アルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等のポリアルキレングリコール類;エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサント
リオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、
ジエチレングリコール、グリセリン、トリエタノールア
ミン等の多価アルコール類;エチレングリコールメチル
エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)
エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等が挙げ
られる。
【0154】これらの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチ
レングリコール、トリエタノールアミンやグリセリン等
の多価アルコール類、トリエチレングリコールモノブチ
ルエーテルの多価アルコールの低級アルキルエーテル類
が好ましい。
レングリコール、トリエタノールアミンやグリセリン等
の多価アルコール類、トリエチレングリコールモノブチ
ルエーテルの多価アルコールの低級アルキルエーテル類
が好ましい。
【0155】その他の水性インクの添加剤としては、例
えば、pH調節剤、金属封鎖剤、防黴剤、粘度調整剤、
表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤などが
挙げられる。
えば、pH調節剤、金属封鎖剤、防黴剤、粘度調整剤、
表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤などが
挙げられる。
【0156】水性インク液は、記録用紙に対する濡れ性
を良好にするため、20℃において25〜60mN/
m、好ましくは30〜50mN/mの範囲内の表面張力
を有することが好ましい。
を良好にするため、20℃において25〜60mN/
m、好ましくは30〜50mN/mの範囲内の表面張力
を有することが好ましい。
【0157】本発明の記録媒体を用いることのできる記
録方式としては、特に制限はないが、好ましくは、イン
クジェット記録用の記録媒体、電子写真方式で用いる記
録媒体、感熱転写材料、銀塩写真材料、オフセット印刷
材料等の美観が重要な要素となる最終鑑賞用の記録媒体
として用いることができる。
録方式としては、特に制限はないが、好ましくは、イン
クジェット記録用の記録媒体、電子写真方式で用いる記
録媒体、感熱転写材料、銀塩写真材料、オフセット印刷
材料等の美観が重要な要素となる最終鑑賞用の記録媒体
として用いることができる。
【0158】その一例として、インクジェット記録用の
記録媒体として用いる場合には、用いられるプリンター
としては、記録媒体収納部、搬送部、インクカートリッ
ジ、インクジェットプリントヘッドを有するインクジェ
ット用プリンターや、ロール状の記録媒体収納部、搬送
部、インクジェットプリントヘッド、切断部、及び、必
要に応じて加熱部、加圧部、記録プリント収納部から構
成される一連のプリンターセットであることが好まし
い。使用するインクジェットプリントヘッドは、オンデ
マンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。ま
た、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、
シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベン
ダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウ
ォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルイ
ンクジェット型、バブルジェット(R)型等)、静電吸
引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)
及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを
挙げることができる。好ましくは電気−機械変換方式で
あるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
記録媒体として用いる場合には、用いられるプリンター
としては、記録媒体収納部、搬送部、インクカートリッ
ジ、インクジェットプリントヘッドを有するインクジェ
ット用プリンターや、ロール状の記録媒体収納部、搬送
部、インクジェットプリントヘッド、切断部、及び、必
要に応じて加熱部、加圧部、記録プリント収納部から構
成される一連のプリンターセットであることが好まし
い。使用するインクジェットプリントヘッドは、オンデ
マンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。ま
た、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、
シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベン
ダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウ
ォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルイ
ンクジェット型、バブルジェット(R)型等)、静電吸
引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)
及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを
挙げることができる。好ましくは電気−機械変換方式で
あるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
【0159】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるも
のではない。尚、実施例中で「%」は特に断りのない限
り質量%を示す。
するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるも
のではない。尚、実施例中で「%」は特に断りのない限
り質量%を示す。
【0160】《記録媒体の作製》
〔記録媒体1の作製〕
(分散液1の調製)カチオン性ポリマー(P1)の15
%水溶液100gに、一次粒子の平均粒子径が12nm
の微粒子シリカ(トクヤマ製、QS−20)の25%水
分散液500g、ついで硼酸3.0g、ホウ砂0.7g
を添加し、高速ホモジナイザーで分散し、青白色澄明な
分散液1を得た。
%水溶液100gに、一次粒子の平均粒子径が12nm
の微粒子シリカ(トクヤマ製、QS−20)の25%水
分散液500g、ついで硼酸3.0g、ホウ砂0.7g
を添加し、高速ホモジナイザーで分散し、青白色澄明な
分散液1を得た。
【0161】
【化7】
【0162】(塗布液1の調製)上記調製した分散液1
を45℃に昇温し、ポリビニルアルコール(クラレ製、
PVA203)の10%水溶液及びポリビニルアルコー
ル(クラレ製、PVA245)の6%水溶液をそれぞれ
45℃に昇温した後に添加した。次いで、45℃の純水
を加えて液量を調整して、半透明状の塗布液1を得た。
を45℃に昇温し、ポリビニルアルコール(クラレ製、
PVA203)の10%水溶液及びポリビニルアルコー
ル(クラレ製、PVA245)の6%水溶液をそれぞれ
45℃に昇温した後に添加した。次いで、45℃の純水
を加えて液量を調整して、半透明状の塗布液1を得た。
【0163】(塗布)両面をポリエチレンで被覆した紙
支持体(厚み230μm)上に、ワイヤーバーを用いて
上記塗布液1を塗布、乾燥して、記録媒体1を作製し
た。記録媒体1の下層における各成分の付量は以下の通
りで、乾燥膜厚は35μmである。
支持体(厚み230μm)上に、ワイヤーバーを用いて
上記塗布液1を塗布、乾燥して、記録媒体1を作製し
た。記録媒体1の下層における各成分の付量は以下の通
りで、乾燥膜厚は35μmである。
【0164】
微粒子シリカ 15g/m2
カチオン性ポリマー(P1) 2.2g/m2
ポリビニルアルコール 2.3g/m2
上記組成により計算される記録媒体1の下層の空隙率は
0.68、屈折率は1.15である。
0.68、屈折率は1.15である。
【0165】〔記録媒体2の作製〕上記記録媒体1の作
製において、下層における各成分の付量を以下の様に変
更した塗布液2を用いた以外は同様にして、記録媒体2
を作製した。乾燥膜厚は35μmである。
製において、下層における各成分の付量を以下の様に変
更した塗布液2を用いた以外は同様にして、記録媒体2
を作製した。乾燥膜厚は35μmである。
【0166】
シリカ 15g/m2
カチオン性ポリマー(P1) 2.2g/m2
ポリビニルアルコール 4.5g/m2
上記組成により計算される記録媒体2の下層の空隙率は
0.61、屈折率は1.19である。
0.61、屈折率は1.19である。
【0167】〔記録媒体3〜11の作製〕
(有機微粒子エマルジョン1の調製)n−ブチルアクリ
レート:スチレン:2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト:t−ブチルメタクリレート=10:50:20:2
0(質量比)のモノマーを用い乳化重合して、有機微粒
子エマルジョン1を合成した。用いた活性剤はステアリ
ルトリメチルアンモニウムクロライドである。Tgは7
6℃、レーザー散乱法で得られたエマルジョンの粒子径
は30nmであった。
レート:スチレン:2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト:t−ブチルメタクリレート=10:50:20:2
0(質量比)のモノマーを用い乳化重合して、有機微粒
子エマルジョン1を合成した。用いた活性剤はステアリ
ルトリメチルアンモニウムクロライドである。Tgは7
6℃、レーザー散乱法で得られたエマルジョンの粒子径
は30nmであった。
【0168】(塗布液3の調製)前記調製した分散液
1、有機微粒子エマルジョン1、アクリル系エマルジョ
ン(粒子径30nm、非イオン性界面活性剤使用、Tg
=−30℃)及び水からなる塗布液3を調製した。
1、有機微粒子エマルジョン1、アクリル系エマルジョ
ン(粒子径30nm、非イオン性界面活性剤使用、Tg
=−30℃)及び水からなる塗布液3を調製した。
【0169】(塗布液4の調製)前記調製した分散液
1、ポリビニルアルコール(クラレ製 PVA23
5)、コロイダルシリカ(日産化学製 スノーテックス
O)及び水からなる塗布液4を調製した。
1、ポリビニルアルコール(クラレ製 PVA23
5)、コロイダルシリカ(日産化学製 スノーテックス
O)及び水からなる塗布液4を調製した。
【0170】(塗布液5の調製)前記調製した分散液
1、ポリビニルアルコール(クラレ製 PVA235)
及び水からなる塗布液5を調製した。
1、ポリビニルアルコール(クラレ製 PVA235)
及び水からなる塗布液5を調製した。
【0171】(記録媒体3〜11の作製)上記調製した
塗布液3、4を、以下の塗布方法により記録媒体1上に
塗布して、記録媒体3〜8を作製した。次いで、上記調
製した塗布液5を、以下の塗布方法により記録媒体2上
に塗布して、記録媒体9〜11を作製した。
塗布液3、4を、以下の塗布方法により記録媒体1上に
塗布して、記録媒体3〜8を作製した。次いで、上記調
製した塗布液5を、以下の塗布方法により記録媒体2上
に塗布して、記録媒体9〜11を作製した。
【0172】〈塗布方法1:スロットノズルスプレー塗
布方法〉 エア圧力:3×104Pa ウェット塗布量:10〜20g/m2 〈塗布方法2:スライドホッパー塗布方法〉 ウェット塗布膜厚:25μm(20〜30μm) 塗布速度:150m/min以上 ビード減圧度:300Pa(200〜400Pa) 〈塗布方法3:ワイヤーバー塗布方法〉記録媒体3〜1
1における各塗布液と塗布方法との組み合わせを表1に
示す。
布方法〉 エア圧力:3×104Pa ウェット塗布量:10〜20g/m2 〈塗布方法2:スライドホッパー塗布方法〉 ウェット塗布膜厚:25μm(20〜30μm) 塗布速度:150m/min以上 ビード減圧度:300Pa(200〜400Pa) 〈塗布方法3:ワイヤーバー塗布方法〉記録媒体3〜1
1における各塗布液と塗布方法との組み合わせを表1に
示す。
【0173】
【表1】
【0174】なお、同一の塗布液を用いた下層の平均乾
燥膜厚及び固形分の付量は同一であり、各素材の構成及
び付量、平均乾燥膜厚及び計算される空隙率、屈折率を
表2に示す。
燥膜厚及び固形分の付量は同一であり、各素材の構成及
び付量、平均乾燥膜厚及び計算される空隙率、屈折率を
表2に示す。
【0175】
【表2】
【0176】〔各有機微粒子の溶解性試験〕上記記録媒
体3〜5の作製に使用した有機微粒子エマルジョン1
を、ジエチレングリコールモノブチルエーテル〔SP値
19.437(MPa)1/2、沸点230℃〕と室温で
混合した結果、全て溶解した。
体3〜5の作製に使用した有機微粒子エマルジョン1
を、ジエチレングリコールモノブチルエーテル〔SP値
19.437(MPa)1/2、沸点230℃〕と室温で
混合した結果、全て溶解した。
【0177】〔処理A後の記録媒体の表面及び断面の電
子顕微鏡観察〕記録媒体1〜5に下記処理Aを施した部
分の電子顕微鏡による表面・断面の観察を行ったとこ
ろ、記録媒体3〜5は、有機微粒子が溶解または膨潤す
ることにより互いに融着している状態が観察された。
子顕微鏡観察〕記録媒体1〜5に下記処理Aを施した部
分の電子顕微鏡による表面・断面の観察を行ったとこ
ろ、記録媒体3〜5は、有機微粒子が溶解または膨潤す
ることにより互いに融着している状態が観察された。
【0178】〈処理A〉ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル〔SP値19.437(MPa)1/ 2、沸点
230℃〕の20%水溶液を、記録媒体1〜5の表面に
均一にスプレー塗布した。塗布量は20ml/m2であ
った。次いで、この部分を23℃、55%RHの環境下
で1時間乾燥させた。
ルエーテル〔SP値19.437(MPa)1/ 2、沸点
230℃〕の20%水溶液を、記録媒体1〜5の表面に
均一にスプレー塗布した。塗布量は20ml/m2であ
った。次いで、この部分を23℃、55%RHの環境下
で1時間乾燥させた。
【0179】《記録媒体の評価》
(インク液の調製)以下の組成からなるシアンインク液
を作製した。
を作製した。
【0180】
水 68.5部
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 12部
ジエチレングリコール 10部
グリセリン 8部
C.I.Direct Blue 86 1部
界面活性剤(信越化学製 サーフィノール465) 0.5部
(インクジェット画像印字)上記インクを搭載したイン
クジェットプリンタMJ−800C(セイコーエプソン
(株)製)を用いて、記録媒体1〜11に各色ベタ画像
及び離散的なドットパターンを印字した。インク吐出量
は12ml/m2であった。この画像を23℃・55%
RHの環境下で1時間乾燥させた。
クジェットプリンタMJ−800C(セイコーエプソン
(株)製)を用いて、記録媒体1〜11に各色ベタ画像
及び離散的なドットパターンを印字した。インク吐出量
は12ml/m2であった。この画像を23℃・55%
RHの環境下で1時間乾燥させた。
【0181】(乾燥膜厚の測定)上記作製した記録媒体
3〜11について、電子顕微鏡を用いて断面観察し、下
層(塗布液1、2)および表層(塗布液3〜11)の平
均乾燥膜厚を測定した。
3〜11について、電子顕微鏡を用いて断面観察し、下
層(塗布液1、2)および表層(塗布液3〜11)の平
均乾燥膜厚を測定した。
【0182】(L値の測定)大塚電子(株)製FE−3
000を用い、記録媒体3〜11の表面について反射ス
ペクトルを測定した。
000を用い、記録媒体3〜11の表面について反射ス
ペクトルを測定した。
【0183】測定スポット径:約10μm
波長分解能:約1.6nm
1mm角の範囲のおよそ中央、右上隅、右下隅、左上
隅、左下隅の5点について各1回測定し、5点の測定を
平均化した。測定データは隣り合う5点(約8nmの窓
関数)で平均したスムージング処理を行ない、400〜
700nmの範囲にあるデータの平均値でそれぞれのデ
ータを除し規格化した。400〜700nmの範囲にあ
るi番目のデータの規格化反射率をRn(i)、i番目
の波長をλ(i)、λn(i)=(λ(i)−400)
/300として、 L=Σ((Rn(i)−Rn(i+1))2+(λn
(i)−λn(i+1))2)0.5 ただし400≦λ(i)≦700、400≦λ(i+
1)≦700 の式によりL値を求めた。
隅、左下隅の5点について各1回測定し、5点の測定を
平均化した。測定データは隣り合う5点(約8nmの窓
関数)で平均したスムージング処理を行ない、400〜
700nmの範囲にあるデータの平均値でそれぞれのデ
ータを除し規格化した。400〜700nmの範囲にあ
るi番目のデータの規格化反射率をRn(i)、i番目
の波長をλ(i)、λn(i)=(λ(i)−400)
/300として、 L=Σ((Rn(i)−Rn(i+1))2+(λn
(i)−λn(i+1))2)0.5 ただし400≦λ(i)≦700、400≦λ(i+
1)≦700 の式によりL値を求めた。
【0184】反射スペクトル曲線の一例として、図3の
(a)、(b)に記録媒体3、4のRn(λn)のグラ
フを示す。
(a)、(b)に記録媒体3、4のRn(λn)のグラ
フを示す。
【0185】(虹ムラ:美観の評価)記録媒体3〜11
の未記録部分の表面を目視判定し、以下の基準に則って
虹ムラの評価を行い、得られた結果を表3〜5に示す。
の未記録部分の表面を目視判定し、以下の基準に則って
虹ムラの評価を行い、得られた結果を表3〜5に示す。
【0186】
○:30cmの観察距離でも虹ムラが認められない
△:60cmの観察距離では虹ムラが認められない
×:60cm以上の観察距離でも虹ムラが明らかに認め
られる 実用上問題がないレベルは○、△である。
られる 実用上問題がないレベルは○、△である。
【0187】(変褪色耐性の評価)上記作製した記録媒
体1及び記録媒体3〜5について、シアンのベタ印字画
像部を、オフィス室内の窓際に貼り、外気流が曝露され
るが直射日光の当たらない環境に6ヶ月放置した。放置
前後のプリント部の反射濃度を赤色の単色光で濃度測定
し、下式に従い濃度残存率を求め、これを変褪色耐性の
尺度とした。得られた結果を表3に示す。
体1及び記録媒体3〜5について、シアンのベタ印字画
像部を、オフィス室内の窓際に貼り、外気流が曝露され
るが直射日光の当たらない環境に6ヶ月放置した。放置
前後のプリント部の反射濃度を赤色の単色光で濃度測定
し、下式に従い濃度残存率を求め、これを変褪色耐性の
尺度とした。得られた結果を表3に示す。
【0188】濃度残存率=(6ヶ月放置後の濃度/放置
前の濃度)×100(%) (ドット径拡大率の測定)記録媒体1及び6〜8につい
て、印字した離散的なドットパターンを、光学顕微鏡観
察及び画像処理によってドット径を測定した。ドット径
は、同面積の真円に換算した10個のドットのサンプリ
ングから平均した値を求め、記録媒体1のドット径に対
する拡がりの程度を、ドット径平均値/基準ドット径×
100(%)により求め、これをドット径拡大率とし、
得られた結果を表4に示す。
前の濃度)×100(%) (ドット径拡大率の測定)記録媒体1及び6〜8につい
て、印字した離散的なドットパターンを、光学顕微鏡観
察及び画像処理によってドット径を測定した。ドット径
は、同面積の真円に換算した10個のドットのサンプリ
ングから平均した値を求め、記録媒体1のドット径に対
する拡がりの程度を、ドット径平均値/基準ドット径×
100(%)により求め、これをドット径拡大率とし、
得られた結果を表4に示す。
【0189】(まだら状ムラの評価)記録媒体1及び9
〜11のベタ画像記録部を目視観察し、下記の基準に則
りまだら状ムラの評価を行い、得られた結果を表5に示
す。
〜11のベタ画像記録部を目視観察し、下記の基準に則
りまだら状ムラの評価を行い、得られた結果を表5に示
す。
【0190】
○:30cmの観察距離でまだら状ムラが認められない
△:60cmの観察距離ではまだら状ムラが認められな
い ×:60cm以上の観察距離でも、明らかにまだら状ム
ラが認められる 実用上問題がないレベルは○、△である。
い ×:60cm以上の観察距離でも、明らかにまだら状ム
ラが認められる 実用上問題がないレベルは○、△である。
【0191】
【表3】
【0192】
【表4】
【0193】
【表5】
【0194】表3〜5より明らかなように、表層と、そ
れに隣接する下層との屈折率差の絶対値が0.05以上
であること、あるいは表層と、それに隣接する下層との
空隙率差が0.1以上で、表面の平均膜厚が0.05〜
2μmで、かつ表面の反射スペクトル曲線のパラメータ
L値が1.0以上2.0以下である本発明の記録媒体
は、比較例に対して、表面での虹ムラの発生がなく、か
つ変褪色性、ドットの拡がり、あるいはまだら状ムラの
発生が低減され、美観に優れていることが分かる。
れに隣接する下層との屈折率差の絶対値が0.05以上
であること、あるいは表層と、それに隣接する下層との
空隙率差が0.1以上で、表面の平均膜厚が0.05〜
2μmで、かつ表面の反射スペクトル曲線のパラメータ
L値が1.0以上2.0以下である本発明の記録媒体
は、比較例に対して、表面での虹ムラの発生がなく、か
つ変褪色性、ドットの拡がり、あるいはまだら状ムラの
発生が低減され、美観に優れていることが分かる。
【0195】
【発明の効果】本発明により、薄層の表層を有し、美観
に優れた記録媒体とその製造方法を提供することができ
た。
に優れた記録媒体とその製造方法を提供することができ
た。
【図1】スロットノズルスプレー部を含むスロットノズ
ルスプレー装置の概略断面図である。
ルスプレー装置の概略断面図である。
【図2】スロットノズルスプレー部とそこで形成される
液滴の形成及び飛翔状態を説明する図である。
液滴の形成及び飛翔状態を説明する図である。
【図3】本発明に係る反射スペクトル曲線の一例を示す
グラフである。
グラフである。
1 スロットノズルスプレー部
2 ガスノズル
3 塗布液ノズル
4 調製釜
5 ポンプ
6 流量計
7 加圧空気源
8 弁
9 基体
A ガスポケット
B 塗布液ポケット
10 液滴粒子
9b インク吸収層
フロントページの続き
Fターム(参考) 2C056 EA04 FA03 FA04 FA05 FA07
FC06
2H086 BA16 BA33 BA41 BA45
Claims (7)
- 【請求項1】 支持体上の少なくとも一方の面側に、少
なくとも1層の下層と表層とを有する記録媒体におい
て、該表層と、それに隣接する該下層との屈折率差の絶
対値が0.05以上であり、該表層の平均膜厚が0.0
5〜2μmであり、かつ表面を波長範囲400〜700
nmで分光反射率を測定したとき、下記で規定する反射
スペクトル曲線のパラメータL値が1.0以上、2.0
以下であることを特徴とする記録媒体。L値とは、全波
長範囲の反射率を平均反射率で除した相対反射率を縦軸
に、波長400nmを0、波長700nmを1とし各波
長を均等に割り付けた値を横軸とし、反射スペクトル曲
線をプロットし直した際の、波長400nmから波長7
00nmまでの反射スペクトル曲線の軌跡の長さであ
る。 - 【請求項2】 支持体上の少なくとも一方の面側に、少
なくとも1層の下層と表層とを有し、該下層又は表層の
少なくとも1層が多孔質層である記録媒体において、該
表層と、それに隣接する該下層との空隙率差の絶対値が
0.1以上であり、該表層の平均膜厚が0.05〜2μ
mであり、かつ表面を波長範囲400〜700nmで分
光反射率を測定したとき、前記で規定する反射スペクト
ル曲線のパラメータL値が1.0以上、2.0以下であ
ることを特徴とする記録媒体。 - 【請求項3】 支持体に最も近い下層が多孔質層であ
り、該多孔質層が平均粒子径100nm以下の無機微粒
子と親水性バインダーとを主成分とすることを特徴とす
る請求項1又は2に記載の記録媒体。 - 【請求項4】 前記支持体の下層に面する表面が非多孔
性であり、かつ下層の一部または全部が多孔性層からな
り、該多孔性層の空隙容量の総和が10〜30ml/m
2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
に記載の記録媒体。 - 【請求項5】 インクジェット記録に用いることを特徴
とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録媒体。 - 【請求項6】 前記表層が、下記有機粒子A又は有機微
粒子Bを含有することを特徴とする請求項1〜5のいず
れか1項に記載の記録媒体。 有機微粒子A:SP値が18.414〜30.69(M
Pa)1/2で、かつ沸点が120℃以上の水溶性有機溶
媒により溶解又は膨潤する水に不溶の有機微粒子で、ガ
ラス転移温度(Tg)が70℃以上で、かつ平均粒子径
が100nm以下の有機微粒子。 有機微粒子B:下記一般式(1)で表される繰り返し単
位を共重合成分として5質量%以上含有するポリマーを
有し、ガラス転移温度(Tg)が70℃以上で、かつ平
均粒子径が100nm以下の有機微粒子。 【化1】 〔式中、Xは−O−または−N(R2)−を表し、R1は
水素原子またはメチル基であり、R2は、水素原子また
は炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xが−O−の場
合、Jは、炭素数2〜8を有する、エーテル構造または
チオエーテル構造を有しても良いアルキレン基であり、
Yは、ヒドロキシル基、アルコキシル基またはカルバモ
イル基を表し、Xが−N(R2)−の場合、Jは、単結
合または炭素数2〜8を有する、エーテル構造またはチ
オエーテル構造を有してもよいアルキレン基であり、Y
は、水素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシ
ル基またはカルバモイル基を表わす。〕 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の記
録媒体を製造する方法であって、表層をスロットノズル
スプレー塗布方法を用いて形成することを特徴とする記
録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002136804A JP2003326836A (ja) | 2002-05-13 | 2002-05-13 | 記録媒体およびその製造方法 |
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---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003326836A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1655077A2 (en) | 2004-11-08 | 2006-05-10 | Konica Minolta Photo Imaging, Inc. | Spray coating apparatus and spray coating method |
JP2011515594A (ja) * | 2008-03-18 | 2011-05-19 | アグフア−ゲヴエルト,ナームローゼ・フエンノートシヤツプ | 印刷可能な紙、印刷可能な紙を製造する方法、およびその使用 |
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2002
- 2002-05-13 JP JP2002136804A patent/JP2003326836A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1655077A2 (en) | 2004-11-08 | 2006-05-10 | Konica Minolta Photo Imaging, Inc. | Spray coating apparatus and spray coating method |
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