JP2003325457A - 眼科検査装置 - Google Patents

眼科検査装置

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JP2003325457A
JP2003325457A JP2002142261A JP2002142261A JP2003325457A JP 2003325457 A JP2003325457 A JP 2003325457A JP 2002142261 A JP2002142261 A JP 2002142261A JP 2002142261 A JP2002142261 A JP 2002142261A JP 2003325457 A JP2003325457 A JP 2003325457A
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和典 松村
Masaharu Mizuochi
昌晴 水落
Shigeru Takimoto
滋 滝本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼底カメラのような眼科検査装置において容
易かつ正確にアライメント操作を行なえ、簡単安価な構
成により被検眼の散瞳状態を確認できるようにする。 【解決手段】 被検眼とのアライメントの際、被検眼
の比較的個人差の少ない部位の画像と位置合わせするた
めの第1のマーク51をモニタMの前眼部観察画像中に
表示する。光学系と被検眼の位置関係を調節することに
より、マーク51と観察画像中の被検眼の比較的個人差
の少ない部位(虹彩外径)を位置合わせすることによ
り、被検眼と光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成さ
れる。さらに、この光軸合せおよび倍率合せが達成され
た状態において、被検眼の撮影に必要な最小瞳孔径に対
応したサイズを有するマーク52を検者が被検眼の瞳孔
サイズと比較できるよう前眼部観察画像中に生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検眼と光学系の
光軸合せまたは倍率合せをする機構を備えた眼科検査装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】眼底カメラのような眼科検査装置では、
撮影(あるいは観察)前にアライメント(位置合せ)操
作が行なわれる。このアライメント操作は、被検眼の前
眼部の観察画像に基いて行なわれる。このアライメント
の主目的は、被検眼と眼底カメラの光軸を一致させる事
であるが、この際、さらに散瞳状態が撮影(あるいは観
察)を行なうのに充分であるかどうか確認できれば好都
合である。
【0003】眼底カメラにおいて、アライメントの際、
被検眼の散瞳状態を確認するために、従来では(1)被
検眼の瞳孔径を測定し、測定結果を表示したり、測定結
果に基づき警告を行なう(2)最小瞳孔径に相当するマ
ークを検者が観察画面中で視認できるように生成し、そ
のマークと瞳孔径を比較することにより被検眼の散瞳状
態を確認するといった技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のうち、眼底カメ
ラにおいて瞳孔径を測定する従来技術(1)は種々提案
されているが、被検眼との距離を測定するような複雑な
過程を必要とするものが多く、装置の構成が複雑高価に
なりがちな問題がある。
【0005】また、上記のうち、最小瞳孔径に相当する
マークを用いる従来技術(2)は、たとえば所定の初期
位置に眼底カメラ本体を位置決めした時の主光学系の結
像倍率に基づき最小瞳孔径に相当する大きさのマークを
電子的あるいは光学的手段によって観察画像中に表示す
るものであるため、被検眼の散瞳状態の判断を正確に行
なえない、という問題がある。
【0006】たとえば、最小瞳孔径に相当するマークを
用いるアライメント開始時の眼底カメラ本体の初期位置
は被検者が顎を載せる顎台を基準として決定することが
考えられるが、人間の前眼部の位置は、顎の位置を基準
として測定すると前後(光軸)方向に最大約20mmほ
どの個人差があり、顎台の位置を基準にして定めた初期
位置において既に観察画面上では約1.5倍程度の倍率
差を生じていることになる。
【0007】すなわち、単にアライメント初期位置にお
ける結像倍率を仮定して最小瞳孔径に対応した大きさの
マークを表示するだけでは、その大きさが実際の結像倍
率に見合ったものとなっているとは限らない。たとえ
ば、最小瞳孔径が4mmに対応するマークを生成したと
しても、実際には画面上のマークがその4mmに正確に
一致せず、3mm〜6mm程度の範囲のいずれかのサイ
ズとなってしまっている事も多い。
【0008】この問題を解決する1つの方法は、実際の
結像倍率を正確に求め、それに基づきマークの表示サイ
ズを決定することであるが、結像倍率を実測するために
はやはり被検眼との距離、あるいは結像倍率を実測する
ような過程が必要であり、上記の従来技術(1)と同様
に装置の構成が複雑高価になりがちな問題がある。
【0009】本発明の課題は、上記の問題を解決し、眼
底カメラのような眼科検査装置において正確なアライメ
ント操作を容易に行なえ、しかも簡単安価な構成により
被検眼の散瞳状態を確認できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、被検眼の前眼部観察画像を取得す
るための光学系と、前記光学系により得た前眼部観察画
像中の被検眼の比較的個人差の少ない部位と位置合わせ
するための第1のマークを前眼部観察画像中に生成する
手段を有し、検者が前記光学系と被検眼の位置関係を調
節して、前記第1のマークと前記前眼部観察画像中の被
検眼の比較的個人差の少ない部位を位置合わせすること
により、被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せ
が達成される構成(請求項1)、あるいはさらに、前記
被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成さ
れた状態において、前記光学系による被検眼の撮影に必
要な最小瞳孔径に対応したサイズを有する第2のマーク
を検者が前眼部観察画像中の被検眼の瞳孔サイズと比較
できるよう前眼部観察画像中に生成する構成(請求項
3)を採用した。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明する。図1は本発明を採用した眼科検査装
置の構造を示している。
【0012】まず装置の光学系から説明する。図1の装
置では、ハロゲンランプ等からなる観察用の光源2がミ
ラー1の中心に配置され、この光源2から発せられた光
は、コンデンサレンズ3、フィルタ4、ミラー5を経て
レンズ6、リング状照明を形成するためのリングスリッ
ト7に入射する。リングスリット7は、照明光量調節な
どの目的で別のリングスリット7aと挿し換えることが
できる。いずれのリングスリットを用いるかは後述の制
御部41により制御される。
【0013】フィルタ4は赤外光のみを透過させる赤外
フィルタで、ミラー5はハーフミラーかダイクロイック
ミラー(可視光透過、赤外光反射)、もしくはリターン
ミラー(挿脱可能なミラー)のいずれかで構成される。
【0014】リングスリット7(あるいは7a)を通過
した光線は、続いてリレーレンズ8を経て、対物レンズ
の反射をとるための黒点板9、リターンミラーM1、レ
ンズ10を介して被検眼前眼部と共役な位置に配置され
た穴あき全反射ミラー11で反射されてから、対物レン
ズ12を経て被検眼Eの瞳(虹彩)Epより眼底Erに
入射される。
【0015】眼底Erからの反射光は再び瞳Epから対
物レンズ12を介して受光され、穴あき全反射ミラー1
1の穴を介して合焦レンズ16、結像レンズ17を通過
し、リターンミラー18に入射する。
【0016】穴あき全反射ミラー11の後部には撮影絞
り11aが配置されている。撮影絞り11aの絞り値は
後述の制御部41により制御される。
【0017】リターンミラー18で反射された光は、ピ
ント位置に置かれた視野絞り(マスク)19を通過後、
フィールドレンズ20、ミラー21、レンズ22を介し
てCCDなどの撮像素子23に結像され、撮像素子23
で撮像された画像は画像処理部42の画像処理を経てモ
ニタMに表示され、検者に観察される。
【0018】なお、眼底像を撮影媒体24(フィルムな
ど)に撮影したい場合は、ミラー13の中心に置かれた
ストロボ14を発光させると、コンデンサーレンズ1
5、ミラー5を介して上記同様の経路で眼底Erが照明
され、これと同期してリターンミラー18が光路から外
され、撮影媒体24上に眼底像が撮影される。ストロボ
14の光量は後述の制御部41により制御される。
【0019】撮影媒体24はフィルムのみならず、CC
Dなどの撮像素子から構成することができ、その場合、
後述の制御部41により撮影画像信号のゲインを調節す
ることができる。
【0020】また、穴あき全反射ミラー11と対物レン
ズ12間には、前眼部観察用の補助レンズ(以下前眼部
レンズという)L1が光路内に挿入あるいは光路外に離
脱できるように配置される。
【0021】前眼部レンズL1は、アライメント時に挿
入され、この状態で前眼部の撮像素子23〜モニタMに
より前眼部の画像を観察しながら検者が本体部101の
位置を不図示の操作手段を介して調節することにより本
体部101と被検眼Eのアライメントが行なわれる。撮
影に移行する際、前眼部レンズL1を主光学系から離脱
させると眼底撮影に適した倍率および視野が得られるよ
うに前眼部レンズL1および主光学系の各光学素子のレ
ンズパワーが選択される。
【0022】リレーレンズ8とレンズ10の間にはリタ
ーンミラーM1が配置され、さらにこのリターンミラー
M1を介してアライメント用の指標を投影するための光
源30並びにピンホール等からなるアライメント用の指
標31が設けられる。
【0023】指標31の位置は、被検眼と装置の位置合
わせが正しいときに、前眼部レンズL1を介して被検眼
前眼部、すなわち被検眼の瞳(虹彩)Epに結像される
様に設定される。つまり、前眼部レンズL1を挿入した
ときには、眼底に代わり被検眼前眼部が観察画像面(撮
像素子23)と共役になり、被検眼の瞳(虹彩)Epに
結像されるアライメント指標の結像状態が観察できるよ
うになる。アライメントの際、検者は、後述のマーク5
1を用いる他、さらに観察画像中の指標31の像の位置
を利用してアライメント状態を確認することができる。
【0024】上記の光学系は本体部101内に収容さ
れ、対物レンズ12が被検眼Eに対する前面側、モニタ
Mが検者に対する背面側に配置されている。本体部10
1は不図示の操作手段を介して架台上で移動可能となっ
ており、これにより被検眼Eとのアライメント操作が行
なわれる。
【0025】図1において、符号41はマイクロプロセ
ッサおよびその制御プログラムを格納したROM、ワー
クエリアや画像メモリとして用いられるRAMなどから
成る制御部である。制御部41は以上で明示的に説明し
た構成部材の他、以上で明示的には説明しなかった構成
部材も含めて眼底カメラ全体の動作を制御する。
【0026】本実施形態では、アライメント時、撮像素
子23で撮像した画像をモニタMで表示する際、画像処
理部42により図1の右側に示すようなマークをスーパ
ーインポーズ表示する。
【0027】符号50はモニタMの表示画面を示してお
り、符号51は被検眼Eの虹彩外径と位置合せ/倍率
(サイズ)合せを行なうための第1のマーク、符号52
はマーク51と虹彩外径の位置/倍率合せを行なった状
態において最小瞳孔径を示すための第2のマークであ
る。
【0028】本発明は、人間の虹彩外径のサイズが一般
成人では11±1mm程度で個人差が比較的少ないこと
を利用するもので、円弧状のマーク51、51(本実施
形態では左右の2本)の内径が撮像素子23に対して所
期の結像倍率が得られた際、モニタMの画面上で上記の
虹彩外径のサイズ(たとえば11mm)に対応する大き
さとなるように表示する。
【0029】このようにマーク51、51の表示サイズ
を決めておけば、逆にモニタMの観察画像上に重畳表示
された円弧状のマーク51が被検眼Eの虹彩外径に合致
(図2参照)するように本体部101を操作して位置決
めを行なえば、所期の結像倍率が得られることになる。
【0030】一方、第2のマーク52は、上記の所期の
結像倍率において、必要な撮影条件に応じて定まる最小
瞳孔径(たとえば4mm)に対応する内径を持つように
配置されたドット表示から構成されている。
【0031】第1および第2のマーク51、52は、前
眼部観察画面の中心を基準とした位置に配置する。
【0032】したがって、被検眼Eの虹彩外径に合致す
るように本体部101を操作して主光学系の位置決めを
行なった際、検者はモニタMに表示された前眼部観察画
像上でマーク52と、瞳孔径を比較することにより、瞳
孔径が最小瞳孔径以上となる散瞳状態が得られているか
どうかを判断することができる。
【0033】散瞳状態の判定は、検者のみならず制御部
41の演算により行なうこともできる。制御部41は撮
像素子23から得た前眼部観察画像データ(あるタイミ
ングで得た1枚の静止画データで良い)に対して画像認
識処理を行なうことにより、瞳孔の輪郭(瞳孔と虹彩の
境界:図2の符号54)を検出することができ、さらに
そのサイズ(瞳孔径)を演算することができる。
【0034】この瞳孔の輪郭の認識、および瞳孔径の演
算処理は、上記のようにマーク51が被検眼Eの虹彩外
径に合致するよう本体部101を操作して位置決めを行
なった状態で実行することにより極めて小さな計算コス
トで行なうことができる。なぜなら、マーク51が被検
眼Eの虹彩外径に合致した状態では、主光学系と被検眼
Eの光軸が一致しているとともに、所期の結像倍率が形
成されているためである。
【0035】すなわち、主光学系と被検眼Eの光軸が一
致している状態では、瞳孔の輪郭は画像の中心から同心
円状に存在することが明らかであるから、前眼部観察画
像データに画像の中心から同心円状に存在する濃度(輝
度)差を検出することにより、容易に瞳孔の輪郭を検出
することができる。
【0036】また、所期の結像倍率が得られていること
から、検出した瞳孔の輪郭からそのサイズ、つまり実際
の瞳孔径は結像倍率に基づき容易に計算できる。
【0037】したがって、ユーザがマーク51が被検眼
Eの虹彩外径に合致するよう本体部101を操作して位
置決めを行なえた、と判断した特定のタイミングを指示
する特定のスイッチ、たとえば、「アライメント終
了」、「瞳孔径判定」のような名前のスイッチを設けて
おき、このスイッチの操作を検出した後、瞳孔の輪郭の
認識、および瞳孔径の演算処理を行なえば、容易かつ確
実に瞳孔径を実測することができる。
【0038】このようにして測定した瞳孔径は、モニタ
Mに数値表示(たとえばmm単位で)することができる
他、図2に示すような画面により警告表示を行なうこと
ができる。
【0039】図2はモニタMの表示例を示したもので、
「散瞳良好」、「散瞳不足気味」、「散瞳不足」の3つ
の表示例M1〜M3を示している。
【0040】図2において符号I1〜I3は、前眼部観
察画像領域で、上記の瞳孔径の測定処理に用いた(静
止)画像か、あるいは撮像素子23で得たリアルタイム
の動画画像を表示する。前眼部観察画像領域I1〜I3
上には、上述の第1のマーク51、51、および第2の
マーク52が重畳表示されている。
【0041】図2の前眼部観察画像領域I1〜I3の表
示状態はいずれも上記のアライメント操作が済んだ状態
であり、第1のマーク51、51は被検眼Eの虹彩の外
径53と一致している。第2のマーク52の径は、上述
のように必要な最小瞳孔径(たとえば11mm)に一致
している。
【0042】図2の表示例M1においては、マーク52
の径よりも瞳孔の輪郭54の方が大きく、当然ながら、
上述の瞳孔径の測定結果はマーク52の最小瞳孔径より
も大きい値となる。この検出状態では、制御部41は符
号m11、m12に示すように「散瞳状態は良好で
す」、「フラッシュ光量0で撮影できます」のようなメ
ッセージ表示をモニタMで行なうことにより、散瞳状態
を検者に報知する。
【0043】表示例M2においては、マーク52の径よ
りも瞳孔の輪郭54の方がわずかに小さくなっており、
これに応じて瞳孔径の測定結果はマーク52の最小瞳孔
径よりも小さい値となる。この検出状態では、制御部4
1は符号m21、m22に示すように「散瞳が不足気味
です」、「フラッシュ光量を+1か+2にして撮影して
ください」(ストロボ14の光量を手動で調整可能な構
成の場合)のようなメッセージ表示をモニタMで行なう
ことにより、散瞳状態を検者に報知し、ストロボ14光
量の増加が必要であることを警告する。
【0044】表示例M3においては、マーク52の径よ
りも瞳孔の輪郭54の方がかなり小さくなっており、瞳
孔径の測定結果はマーク52の最小瞳孔径よりもさらに
小さい値となる。このような検出状態では、制御部41
は符号m31、m32に示すように「散瞳が不足で
す」、「散瞳不足です。光が均一な写真は撮影できませ
ん」のようなメッセージ表示をモニタMで行なうことに
より、撮影が不可であることを警告する。
【0045】さらに表示例M1〜M3には実測した瞳孔
径、マーク51に対応する虹彩外径のサイズ、マーク5
2に対応する最小瞳孔径サイズなどの数値表示(たとえ
ばmm単位)を追加してもよい。
【0046】図2のような表示を行なうことにより、検
者は前眼部アライメントの済んだ段階で散瞳状態に関す
るきめ細かい情報を得ることができ、確実に撮影を行な
えるか否かを判断し、また、ストロボ光量の補正、散瞳
剤の追加などの必要な措置を講じる、あるいは撮影をあ
きらめるなどの措置を適切に選択することができる。
【0047】以上では、実測した瞳孔径を数値や文字に
より表示する例を示したが、さらに上述のようにして実
測した瞳孔径を眼底カメラの動作の制御に用いることも
できる。この眼底カメラの動作の制御には、撮影の禁止
/許可を行なう態様の他、撮影条件を自動制御する態様
などが含まれる。
【0048】たとえば、実測した瞳孔径に基づき撮影の
禁止/許可を行なう場合には、制御部41が実測した瞳
孔径と必要な最小瞳孔径を比較し、その差が所定以上あ
れば図2の表示例M3のような警告を行なうとともにシ
ャッタボタン(不図示)の操作(あるいはその他の撮影
モードに入るための操作など)を無効化する。
【0049】また、実測した瞳孔径に基づき撮影条件を
自動制御する場合には、制御部41が、実測した瞳孔径
に基づき画像の明るさ(露出)に関連する撮影条件、た
とえば、ストロボ14の光量、(CCDなどによる)撮
影媒体24のゲイン、絞り11aの絞り値、リングスリ
ット7(7a)の選択などを行なう。むろん、ここでは
実測した瞳孔径が小さい程、照明光量を増加させる方向
の補正を行なうべく、上記の各種撮影条件を自動制御す
る。
【0050】また、制御部41が、実測した瞳孔径に基
づき撮影媒体24で撮影した画像の後処理(たとえば画
角の調整など)を自動制御する構成も考えられる。撮影
画像の後処理としては、たとえば撮影した眼底画像の画
質が低下する周辺領域を電子的に除去あるいは黒データ
でマスクする画像データの自動トリミングが知られてい
るが、この自動トリミングにおいては、実測した瞳孔径
が小さければ画質が低下する周辺領域が大きくなるの
で、トリミングにより除去あるいはマスクする領域を大
きくする制御を行なえばよい。
【0051】以上のように、本実施形態は、人間の虹彩
外径のサイズの個人差が比較的少ないことに着目し、被
検眼Eの虹彩外径と位置(光軸)合せ/倍率(サイズ)
合せを行なうための第1のマーク51を前眼部観察画像
中に生成する、あるいはさらに、マーク51と虹彩外径
の位置/倍率合せを行なった状態において最小瞳孔径を
示すための第2のマーク52をそれぞれ固定サイズで前
眼部観察画像中に生成する、というシンプルな構成を用
いている。
【0052】そしてこのようなマーク51を用いること
により、被検眼と眼底カメラの位置/倍率合せを容易か
つ正確に行なえるとともに、被検眼と眼底カメラの位置
/倍率合せが済んだ状態ではマーク52を用いて検者は
散瞳状態が充分であるか否かを容易に判断することがで
きる。
【0053】また、マーク51により被検眼と眼底カメ
ラの位置/倍率合せが済んだ状態では、前眼部画像デー
タに基づき、瞳孔の輪郭および瞳孔径の実測を極めて小
さい計算コストで行なうことができ、さらに、実測した
瞳孔径に基づき、眼底カメラの動作を制御することがで
きる。
【0054】さて、前眼部画像を用いたアライメント終
了後、眼底撮影モードに移行するが、その際、主光学系
の光路から前眼部レンズL1を除去し、これにより主光
学系が眼底に合焦するように調整される。前眼部レンズ
L1を用いない構成も考えられるが、その場合は本体部
101を被検眼Eの方向に前進させて主光学系が眼底に
合焦するように調整を行なうことになる。
【0055】アライメント終了後、眼底撮影モードに移
行するが、眼底撮影モードにおいては、上述の第1およ
び第2のマーク51、52はもはや不要であるため、観
察画像上に表示されないように消去するのが好ましい。
第1および第2のマーク51、52の消去は、眼底撮影
モードに移行するための操作、たとえば前眼部レンズL
1の除去や、本体部101の前進をリミットスイッチな
どにより検出し、眼底撮影モードへの移行操作を検出し
た時点で行なえばよい。ただし、第1および第2のマー
ク51、52の表示および消去を全て検者のマニュアル
操作により制御するような構成を用いることもできる。
【0056】以上では、被検眼の個人差が比較的少ない
部位として虹彩外径に着目し、これと位置/倍率合せを
行なうマーク51を生成する例を示したが、マーク51
は他の個人差が比較的少ない被検眼部位と位置/倍率合
せするためのものであってもよい。
【0057】また、以上ではマーク51、51を図1お
よび図2のように左右に分割した2つの円弧から、ま
た、マーク52は円形に配置した複数のドット表示から
構成する例を示したが、これらのマークの形状は任意で
あり、検者が上記の位置/倍率合せや、瞳孔径の判断を
行なえるものであれば任意の形状でよい。たとえば、マ
ーク51、52をいずれも連続した円環状の表示などと
することもでき、また、これらのマークの表示色も検者
の視認が容易であれば任意である。ただし、図1、図2
のようにマーク51を左右に分割した2つの円弧として
表示する構成には、瞼などで隠されることが少ない虹彩
の左右のエッジで確実に位置/倍率合せを行なえる、と
いうメリットがある。
【0058】なお、マーク52に対応する最小瞳孔径
は、赤外撮影モードか、蛍光モードかなどの撮影モー
ド、ストロボ14が交換可能な場合はその発光パワーな
どに応じて変化する可能性がある。したがって、マーク
52の表示サイズは、装置の動作モードやストロボ14
の発光パワーその他の装置の種々の動作条件に応じて定
まる最小瞳孔径に応じて適宜制御すればよいのはいうま
でもない。
【0059】また、以上では、マーク51、52を電子
的に前眼部画像に重畳表示することにより生成している
が、光学的に生成することも考えられる。たとえば、レ
ンジファインダカメラのブライトフレーム表示機構に類
似する機構を用い、前眼部の共役面に適当な形状のマー
ク51、52を生成することができる。
【0060】本発明は、「眼底カメラ」のような製品カ
テゴリーに限定されるものではなく、前眼部画像を用い
て装置と被検眼のアライメントを行なうとともに、被検
眼の散瞳状態を評価する必要がある眼科検査装置であれ
ば任意の眼科検査装置に適用できるのはいうまでもな
い。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、被検眼の前眼部観察画像を取得するための光
学系と、前記光学系により得た前眼部観察画像中の被検
眼の比較的個人差の少ない部位と位置合わせするための
第1のマークを前眼部観察画像中に生成する手段を有
し、検者が前記光学系と被検眼の位置関係を調節して、
前記第1のマークと前記前眼部観察画像中の被検眼の比
較的個人差の少ない部位を位置合わせすることにより、
被検眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成さ
れる構成、あるいはさらに、前記被検眼と前記光学系の
光軸合せおよび倍率合せが達成された状態において、前
記光学系による被検眼の撮影に必要な最小瞳孔径に対応
したサイズを有する第2のマークを検者が前眼部観察画
像中の被検眼の瞳孔サイズと比較できるよう前眼部観察
画像中に生成する構成を採用しているので、正確なアラ
イメント操作を容易に行なえ、しかも簡単安価な構成に
より被検眼の散瞳状態を確認できる、という優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用した眼科検査装置の構成を示した
説明図である。
【図2】図1のモニタにおける表示例を示した説明図で
ある。
【符号の説明】
2 光源 3 コンデンサレンズ 4 フィルタ 5 ミラー 6 レンズ 7 リングスリット 8 リレーレンズ 9 黒点板 10 レンズ 11 穴あき全反射ミラー 12 対物レンズ 13 ミラー 14 ストロボ 15 コンデンサーレンズ 16 合焦レンズ 17 結像レンズ 18 リターンミラー 20 フィールドレンズ 21 ミラー 22 レンズ 23 撮像素子 30 光源 51、52 マーク L1 前眼部レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水落 昌晴 静岡県浜松市新都田1−3−1 興和株式 会社ライフサイエンス事業部浜松工場内 (72)発明者 滝本 滋 静岡県浜松市新都田1−3−1 興和株式 会社ライフサイエンス事業部浜松工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼の前眼部観察画像を取得するため
    の光学系と、 前記光学系により得た前眼部観察画像中の被検眼の比較
    的個人差の少ない部位と位置合わせするための第1のマ
    ークを前眼部観察画像中に生成する手段を有し、 検者が前記光学系と被検眼の位置関係を調節して、前記
    第1のマークと前記前眼部観察画像中の被検眼の比較的
    個人差の少ない部位を位置合わせすることにより、被検
    眼と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せが達成される
    ことを特徴とする眼科検査装置。
  2. 【請求項2】 前眼部観察画像中で前記第1のマークと
    位置合わせされる被検眼の比較的個人差の少ない部位が
    虹彩であることを特徴とする請求項1に記載の眼科検査
    装置。
  3. 【請求項3】 前記被検眼と前記光学系の光軸合せおよ
    び倍率合せが達成された状態において、前記光学系によ
    る被検眼の撮影に必要な最小瞳孔径に対応したサイズを
    有する第2のマークを検者が前眼部観察画像中の被検眼
    の瞳孔サイズと比較できるよう前眼部観察画像中に生成
    することを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置。
  4. 【請求項4】 前記被検眼と前記光学系の光軸合せおよ
    び倍率合せが達成された状態において、前眼部観察画像
    中の被検眼の瞳孔サイズを測定する測定手段と、前記測
    定手段による測定結果を表示出力する表示手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置。
  5. 【請求項5】 前記測定手段による測定結果と、被検眼
    の撮影に必要な最小瞳孔径を比較し、その比較結果に応
    じて被検眼の瞳孔径に関する撮影条件が達成されている
    か否かを検者に報知する警告手段を有することを特徴と
    する請求項4に記載の眼科検査装置。
  6. 【請求項6】 前記測定手段による測定結果に応じて眼
    科撮影装置の動作を禁止または許可することを特徴とす
    る請求項4に記載の眼科検査装置。
  7. 【請求項7】 前記測定手段による測定結果に応じて眼
    科撮影装置の動作条件を自動制御することを特徴とする
    請求項4に記載の眼科検査装置。
  8. 【請求項8】 前記眼科撮影装置の動作条件が被検眼撮
    影の際の画像の明るさに関する条件であることを特徴と
    する請求項7に記載の眼科検査装置。
  9. 【請求項9】 前記第1および第2のマークを、被検眼
    と前記光学系の光軸合せおよび倍率合せ、あるいは瞳孔
    サイズとの比較終了後、消去することを特徴とする請求
    項1または請求項3に記載の眼科検査装置。
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