JP2003325114A - 経口摂取品用コーティング剤 - Google Patents
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Abstract
体状経口摂取品用コーティング剤であって、水等の液体
への分散性能が従来の同種のコーティング剤と比較して
優れたコーティング剤を提供する。 【解決手段】 ショ糖脂肪酸エステルを含有してなるコ
ーティング剤において、ショ糖脂肪酸エステルとしてモ
ノエステル含有比率が80%以上のものを使用する。
Description
取品に用いられるコーティング剤に関するものであり、
特に、食品や医薬品等の粉粒体状経口摂取品の、水等の
液体への分散性を向上させることが可能なコーティング
剤に関する。
液体に分散させる方法としては、粒子の微細化、界面活
性剤の添加、化学修飾、分子複合体の形成等々、様々な
方法がとられてきた。しかしながら、これらの方法の多
くにおいては、大きなコストがかかる、分散性が十分に
改善されない等の問題点が残されていた。
の一つとして、ショ糖脂肪酸エステルを含有してなるコ
ーティング剤で、粉粒体状経口摂取品をコーティングす
る方法がある。ショ糖脂肪酸エステルは、安全性が高
く、かつ味や香りをほとんど持たないことから、食品や
医薬品等の経口摂取品用の添加物として使用するのに適
している。
ルを用いたコーティング剤は、未だ、十分な分散性能を
もつものではなく、所望の分散性能を得るためには多量
の添加を必要とした。あるいは、所望の効果を得るため
に他の乳化剤や食品素材等と併用されることもあった。
なされたものであり、ショ糖脂肪酸エステルを用いた、
粉粒体状の食品や医薬品等の経口摂取品用コーティング
剤(以下、単にコーティング剤という)であって、水等
の液体への分散性能が従来の同種のコーティング剤と比
較して顕著に優れ、よって、より少量で所望の分散効果
が得られるコーティング剤を提供することを目的とす
る。
は、ショ糖脂肪酸エステルを含有してなる、粉粒体状経
口摂取品用コーティング剤であって、上記の課題を解決
するために、ショ糖脂肪酸エステルとして、モノエステ
ル含有比率が80重量%(以下、単に%と表示する)以
上であるものを用いたものとする。
剤は、食品用や医薬品用のコーティング剤として好適に
用いられる。
ショ糖脂肪酸エステルは、モノエステル含有比率が80
%以上のものであり、モノエステル含有比率は90%以
上であることがより好ましい。モノエステル含有比率が
80%以上のショ糖脂肪酸エステルを使用することによ
り、コーティング剤の分散性能が飛躍的に向上し、通常
は分散が困難な冷水や高粘性液体に対してもコーティン
グ物を容易に分散させることができるようになる。な
お、従来、食品や医薬品等のコーティング剤に用いられ
てきたショ糖脂肪酸エステルのモノエステル含有比率
は、高くても70%程度であった。
さ等の点から、これを構成する脂肪酸の炭素数が8〜2
2のものが好ましく、より好ましくは炭素数が12〜2
2、さらに好ましくは14〜22のものを使用する。
満たすショ糖脂肪酸エステル単独からなるものとするこ
とができるが、必要に応じ、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、結晶セルロース、カル
ボキシメチルセルロース、糖類等を、本発明の目的から
外れない範囲内で添加することもできる。
粉粒体状経口摂取品(被コーティング素材)は特に限定
されず、粉粒体状であって水等の液体に分散させること
が必要な、食品や医薬品等の経口摂取品全般に使用可能
である。なお、本明細書でいう「粉粒体」とは、粉体と
粒体(顆粒)の双方を含むものであり、「経口摂取品」
とは、人間その他の動物の体内に経口で摂取されるもの
全般を指すものである。また、「食品」及び「医薬品」
は、それぞれ狭義のものに限定されず、健康補助食品や
医薬部外品等を含むものとする。代表的な例としては、
食品では、蛋白質やココア、カルシウム等の粉末が挙げ
られ、また医薬品では、フェニトイン、エストリオー
ル、フロセミド、イブプロフェン、インドメタシン等の
水難溶性物質が挙げられる。
グ剤でコーティングする方法も特に限定されないが、例
えば、アルコールや水、プロピレングリコールなどの溶
媒に溶解させたショ糖脂肪酸エステルを、被コーティン
グ素材に噴霧する方法や、被コーティング素材にショ糖
脂肪酸エステルを混合して攪拌することにより、直接塗
布する方法等が挙げられる。なお、本明細書でいう「コ
ーティング」とは、被コーティング物がコーティング剤
によって全体的に覆われる場合のみならず、コーティン
グ剤が被コーティング物の表面に部分的に付着している
場合も含むものとする。
ーティング素材の種類にもよるが、おおよその目安とし
ては、被コーティング素材100重量部に対し、0.0
1〜1重量部程度である。
れによって限定されるものではない。なお、以下におい
てMSEはモノエステル含有比率を示す。
ノールにショ糖脂肪酸エステル(炭素数18、MSE:
95%)溶解したもの(濃度1%)5gを噴霧器にて噴
霧した後、室温にて12時間乾燥させることによって、
本発明のコーティング剤によりコーティングした蛋白質
粉末を得た。
脂肪酸エステル(炭素数18、MSE:95%)0.5
gを混合して攪拌することによって、本発明のコーティ
ング剤によりコーティングしたココア粉末を得た。
脂肪酸エステル(炭素数18、MSE:90%)0.5
gを混合して攪拌することによって、本発明のコーティ
ング剤によりコーティングしたココア粉末を得た。
脂肪酸エステル(炭素数18、MSE:80%)0.5
gを混合して攪拌することによって、本発明のコーティ
ング剤によりコーティングしたココア粉末を得た。
脂肪酸エステル(炭素数16、MSE:90%)0.5
gを混合して攪拌することによって、本発明のコーティ
ング剤によりコーティングしたココア粉末を得た。
エタノールにショ糖脂肪酸エステル(炭素数18、MS
E:95%)を溶解したもの(濃度1%)10gを噴霧
器にて噴霧した後、室温にて12時間乾燥させることに
よってコーティングした。
脂肪酸エステル(炭素数18、MSE:70%)を使用
した以外は、実施例1と同様にして、コーティングした
蛋白質粉末を得た。
脂肪酸エステル(炭素数18、MSE:70%)を使用
した以外は、実施例2と同様にして、コーティングした
ココア粉末を得た。
料の分散性を、水に試料を投入し、浮遊物の状態を目視
にて観察し、下記の基準で評価した。結果を表1に示
す。
溶性の粉粒体状経口摂取品の、水等の液体への分散性を
飛躍的に向上させ、冷水や高粘性液体に対しても容易に
分散させることができるようになる。従って、従来より
少ない使用量で効果を発揮し、また従来のように他の乳
化剤や食品素材と併用する必要もなくなり、よって、よ
り少ないコストで所望の効果を得ることが可能となる。
Claims (3)
- 【請求項1】ショ糖脂肪酸エステルを含有してなる、粉
粒体状経口摂取品用コーティング剤であって、 前記ショ糖脂肪酸エステルは、モノエステル含有比率が
80重量%以上であることを特徴とするコーティング
剤。 - 【請求項2】食品用のコーティング剤として使用される
ことを特徴とする、請求項1に記載のコーティング剤。 - 【請求項3】医薬品用のコーティング剤として使用され
ることを特徴とする、請求項1に記載のコーティング
剤。
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JP2015188373A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 株式会社ファンケル | 顆粒剤 |
JP2020058297A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | 横浜油脂工業株式会社 | クレアチン含有水分散性粉末状組成物及びその製造方法 |
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- 2002-05-14 JP JP2002139319A patent/JP3840576B2/ja not_active Expired - Fee Related
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