JP2003324932A - 熱音響発電機 - Google Patents

熱音響発電機

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JP2003324932A JP2002126705A JP2002126705A JP2003324932A JP 2003324932 A JP2003324932 A JP 2003324932A JP 2002126705 A JP2002126705 A JP 2002126705A JP 2002126705 A JP2002126705 A JP 2002126705A JP 2003324932 A JP2003324932 A JP 2003324932A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱音響効果による気体の圧力振動を用いて効率
の良い発電が可能で、大形の共鳴管等を不要として装置
を小型化することができる熱音響発電機を提供する。 【解決手段】熱音響発電機は、気体を充填したループ管
1に、放熱部2と加熱部3に挟まれた蓄熱部4が配設さ
れ、蓄熱部4内に生じた温度勾配によって気体に圧力振
動を生じさせ、圧力振動によって生じた進行波に応動し
て発電を行う発電機20がループ管1に設けられる。ル
ープ管1には気体の圧力振動を任意の周波数で発生させ
る周波数調整器10が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体を充填した管
内で、熱音響効果により圧力振動を発生させ、気体の圧
力振動によって生じた進行波を利用して、管に接続され
た発電機を駆動する熱音響発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】気体を充填した管内に温度勾配のある蓄
熱部を設け、温度上及び構造上の条件が成立すると、管
内の気体に圧力振動が発生し、その振動により進行波が
発生することが知られている。その圧力振動の発生の原
理は、図14に示すように、蓄熱部Tで気体への吸熱と
排熱に伴い気体の膨張と収縮が行われ、これによって管
内の気体Gに圧力振動が発生するものと考えられてい
る。
【0003】すなわち、図14に示すように、先ず、
圧力一定の状態で、気体Gが蓄熱部Tの高温側に移動し
ながら、蓄熱部Tの壁から熱を吸熱する(過程QH1)。
次に、気体Tは蓄熱部Tの高温側で熱を吸熱しながら
膨張する(過程QH2)。次に、圧力一定の条件で蓄熱
部Tの低温側に気体Gが移動しながら蓄熱部Tの壁に熱
を排熱する(過程QC1)。次に、気体Gは蓄熱部Tの
低温側で熱を捨て収縮する(過程QC2)。このような管
内の蓄熱部Tでの気体の吸熱と排熱に伴う膨張と収縮が
繰り返されることにより、管内の気体に圧力振動が発生
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また、このような気体
を充填したループ管内で、熱音響効果により圧力振動を
発生させ、気体の圧力振動によって生じた進行波を利用
する装置として、従来、冷却運転を行う音響波動冷凍機
が、特開2000−88378号公報で提案されている。この音
響波動冷凍機は、ループ管内に高温側熱源と低温側熱源
を設けると共に、高温側熱源と低温側熱源の間に蓄熱部
として熱エネルギーを気体の圧力振動に変換するスタッ
クを配設し、スタックの非対称位置のループ管内に蓄冷
部を高温側熱源と低温側熱源と共に設け、蓄熱部側の高
温側熱源で発生した進行波を高温側熱源を通して蓄冷器
に導入し、蓄冷器において冷凍作用を生じさせる。
【0005】ところで、このような管内に充填した気体
において熱音響効果により圧力振動を発生させ、気体の
圧力振動によって生じた進行波を利用するものとして、
管内の熱音響効果によって発生した圧力振動による進行
波を用いて発電を行う熱音響発電機の研究開発が行われ
ている。
【0006】このような熱音響効果による気体の圧力振
動を使用して発電を行う熱音響発電機の場合、気体の圧
力振動によって生じた進行波を受けて移動可能な可動子
を有するリニア型の発電機を、気体を充填した管に接続
し、可動子の往復移動により発電を行うものであるが、
発電効率の良い例えば50〜100Hzの振動を可動子
に与える必要がある。
【0007】一方、この種の熱音響機器には、熱交換効
率の良好なヘリウム、アルゴンなどの低分子数の気体が
使用されるが、このような気体において発電効率の良い
50〜100Hzの圧力振動を発生させるためには、管
の共鳴現象を使用するために、管長を例えば2.5〜5
mもの長尺とし、或いは4〜5mもの長尺な共鳴管を接
続する必要があり、発電機の構成が大型化する課題があ
った。
【0008】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、熱音響効果による気体の圧力振動を用いて効率の良
い発電が可能で、大形の共鳴管等を不要として装置を小
型化することができる熱音響発電機を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の熱音響発電機は、気体を充填し
たループ管に、放熱部と加熱部に挟まれた蓄熱部が配設
され、該蓄熱部内に生じた温度勾配によって気体に圧力
振動を生じさせ、該圧力振動によって生じた進行波に応
動して発電を行う発電機が該ループ管に設けられた熱音
響発電機であって、該ループ管には該気体の圧力振動を
任意の周波数で発生させる周波数調整器が設けられたこ
とを特徴とする。
【0010】ここで、請求項2のように、前記周波数調
整器は、前記ループ管内の気体を任意の周波数で振動さ
せるための可動子を有する往復動装置によって構成する
ことができる。
【0011】また、請求項3のように、前記周波数調整
器は、前記ループ管の気体を任意の周波数で振動させる
ための装置と、その往復動を気体に伝達する手段によっ
て構成することができる。
【0012】また、請求項4のように、前記ループ管内
の気体を任意の周波数で振動させるためのピストンと、
速度に比例した抵抗力を発生させる装置及び/または変
位に応じた反力を生じさせる装置とを含むように構成す
ることができる。
【0013】また、請求項5のように、前記進行波に応
動して発電を行う発電機として、2台の発電機を対向し
て配設した対向型発電機を設けることができる。
【0014】さらに、請求項6のように、前記発電機
は、前記ループ管の一部に直列に接続された圧力容器内
に配設され、該圧力容器の両側にピストンシリンダが配
設され、該発電機の可動子を該ピストンシリンダの両側
のピストンに連結して構成することができる。
【0015】また、本発明の請求項7の熱音響発電機
は、気体を充填したループ管に、放熱部と加熱部に挟ま
れた蓄熱部が配設され、該蓄熱部内に生じた温度勾配に
よって気体に圧力振動を生じさせ、該圧力振動によって
生じた進行波に応動して発電を行う発電機が該ループ管
に設けられた熱音響発電機であって、該ループ管には該
気体の圧力変動と該気体の変位の位相差を略90度とす
るように調整する位相調整器が設けられ、前記発電機と
して、起動時にはモータとして可動子を駆動して該気体
に圧力振動を与え、自励的な振動が発生した後は、発電
機として動作するスタータ兼発電機を設けたことを特徴
とする。
【0016】ここで、請求項8のように、前記位相調整
器として、前記気体を充填したタンクを、オリフィスを
介して前記ループ管に接続した構成とすることができ
る。
【0017】また、請求項9のように、前記位相調整器
として、前記スタータ兼発電機が配設される圧力容器に
設けられたピストンシリンダにバルブ装置が設けられ、
該バルブ装置は、該ピストンの上死点と下死点付近で該
圧力容器内と前記ループ管内を連通するように構成する
ことができる。
【0018】さらに、請求項10のように、前記スター
タ兼発電機として、2台のスタータ兼発電機を対向して
配設した対向型スタータ兼発電機を設けることもでき
る。
【0019】また、本発明の請求項11の熱音響発電機
は、気体を充填した二重管の外側管と内側管の間に、放
熱部と加熱部に挟まれた蓄熱部が配設され、該蓄熱部内
に生じた温度勾配によって気体に圧力振動を生じさせ、
該圧力振動によって生じた進行波に応動して発電を行う
発電機が該二重管に設けられた熱音響発電機であって、
該二重管には該気体の圧力振動を任意の周波数で発生さ
せる周波数調整器が設けられたことを特徴とする。
【0020】ここで、請求項12のように、前記二重管
は、両端を閉鎖した外側管の内側に両端を開口した内側
管が同軸上に配設して構成され、該外側管と内側管の間
に、前記放熱部、加熱部、及び蓄熱部をドーナッツ状に
配設することができる。
【0021】また、請求項13のように、前記周波数調
整器は前記二重管の内側管内に配設し、前記発電機は該
二重管の外側管の端部に配設するように構成することが
できる。
【0022】さらに、請求項14のように、前記発電機
として、2台の発電機を対向して配設した対向型発電機
を設けることができる。
【0023】また、本発明の請求項15の熱音響発電機
は、気体を充填した二重管の外側管と内側管の間に、放
熱部と加熱部に挟まれた蓄熱部が配設され、該蓄熱部内
に生じた温度勾配によって気体に圧力振動を生じさせ、
該圧力振動によって生じた進行波に応動して発電を行う
発電機が該二重管に設けられた熱音響発電機であって、
該二重管には該気体の圧力変動と該気体の変位の位相差
を略90度とするように調整する位相調整器が設けら
れ、前記発電機として、起動時にはモータとして可動子
を駆動して該気体に圧力振動を与え、自励的な振動が発
生した後は、発電機として動作するスタータ兼発電機が
設けられたことを特徴とする。
【0024】ここで、請求項16のように、前記スター
タ兼発電機は該二重管の外側管の端部に配設することが
できる。
【0025】また、請求項17のように、前記位相調整
器として、前記スタータ兼発電機が配設される圧力容器
に設けられたピストンシリンダにバルブ装置が設けら
れ、該バルブ装置は、該ピストンの上死点と下死点付近
で該圧力容器内と前記二重管内を連通するように構成す
ることができる。
【0026】さらに、請求項18のように、前記スター
タ兼発電機として、2台のスタータ兼発電機を対向して
配設した対向型スタータ兼発電機を設けて構成すること
ができる。
【0027】また、本発明の請求項19の熱音響発電機
は、気体を充填したループ管に、放熱部と加熱部に挟ま
れた蓄熱部が配設され、該蓄熱部内に生じた温度勾配に
よって気体に圧力振動を生じさせ、該圧力振動によって
生じた進行波に応動して発電を行う発電機が該ループ管
に設けられた熱音響発電機であって、複数のループ管が
該各ループ管の一部の共通管として相互に接続して構成
され、該共通管に前記発電機が設けられ、且つ該気体の
圧力振動を任意の周波数で発生させる周波数調整器が該
共通管に設けられたことを特徴とする。
【0028】
【作用】上記構成の熱音響発電機は、ループ管に設けた
加熱部が高温に加熱され、放熱部が冷却されると、蓄熱
部の内部を通して加熱部で供給された熱が放熱部におい
て放出され、蓄熱部の加熱部側の端部と放熱部側の端部
で大きな温度差による温度勾配が発生する。
【0029】この状態で、周波数調整器を駆動し可動子
などを振動させて、任意の周波数(発電機から出力させ
たい起電力の周波数)の圧力振動をループ管内の気体に
生じさせる。これによって、その圧力振動が蓄熱部内に
伝達され、蓄熱部の熱エネルギーが気体の圧力振動に変
換され進行波が発生する。
【0030】つまり、周波数調整器の作動により蓄熱部
内の気体が蓄熱部の低温側から高温側に移動したとき、
気体は蓄熱部の壁から熱を吸収し、さらに蓄熱部の高温
側で熱を吸熱しながら膨張し、さらに、蓄熱部の低温側
に気体が移動しながら蓄熱部の壁に熱を排熱し、さら
に、気体は蓄熱部の低温側で熱を捨てて収縮するように
動作する。
【0031】このようなループ管内の蓄熱部での気体の
吸熱と排熱に伴う膨張と収縮が、周波数調整器の振動動
作により繰り返され、ループ管内の気体に周波数調整器
の作動周波数の圧力振動が発生し、この圧力振動によっ
てループ管内に進行波が発生する。このループ管内の気
体の進行波が発電機の可動子などに印加され、発電機は
発電を行うが、発電機で発電される交流電力は、周波数
調整器の駆動周波数と同じ周波数を持つことになり、周
波数調整器の駆動周波数つまり任意の周波数をもつ交流
電力を発電することが可能となる。また、蓄熱部から出
力される進行波は、周波数調整器から出力された振動に
加熱部の熱エネルギーを加算したものとなるため、より
大きなエネルギーを持った進行波となり、その進行波に
より駆動される発電機からは、周波数調整器の入力電力
より大きな電力を取り出すことができる。
【0032】このように、ループ管に設けた周波数調整
器の作動により、気体の圧力振動を任意の周波数で発生
させることができるから、ループ管を長尺とし或いは長
尺の共鳴管を接続する必要がなく、小形の熱音響発電機
により、発電効率の良い発電を行うことができる。
【0033】また、上記請求項6の発明のように、ルー
プ管には気体の圧力変動と気体の変位の位相差を略90
度とするように調整する位相調整器を設け、発電機とし
て、起動時にはモータとして可動子を駆動して気体に圧
力振動を与え、自励的な振動を発生した後は、発電機と
して動作するスタータ兼発電機を設けた構成とすれば、
電気入力を加えることなくループ管内の気体に自励振動
を持続させ、高い効率で進行波を発生させて、効率の良
い発電を行うことができる。
【0034】また、上記請求項10の発明のように、気
体を充填する管に、二重管を使用すれば、通常のループ
管を使用する場合に比べ、熱音響発電機全体を小型化す
ることができる。
【0035】さらに、上記請求項18の発明のように、
複数のループ管が各ループ管の一部の共通管として相互
に接続して構成され、共通管に発電機を設け、且つ気体
の圧力振動を任意の周波数で発生させる周波数調整器を
その共通管に設けた構成とすれば、複数の蓄熱部とルー
プ管を用いた場合でも発電機と周波数調整器を共通に使
用することができるから、熱音響発電機全体の小型化が
可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は第一発明の第一実施形態に
おける熱音響発電機の概略構成図を示している。図1に
おいて、1は環状に形成されたループ管であり、ループ
管1内には作動ガスとして、アルゴン、ヘリウム、水素
などの低分子数の気体が単独で或いは所定の容積比率で
混合され、例えば約0.1〜3.0MPa程度の圧力で
充填されている。
【0037】このループ管1の所定領域には、気体に圧
力振動を生じさせる圧力振動発生手段として、蓄熱部4
が放熱部2と加熱部3の間に配設される。蓄熱部4は、
ステンレス網などから形成された金属メッシュを多数枚
積層した構造体、或いはセラミックや焼結金属から形成
されたハニカム構造体により構成され、内部に微小間隔
で微細な気体の通路が形成されている。放熱部2は管内
の気体を冷却する部分であり、冷却用の熱交換器例えば
冷媒を通す冷媒チューブが管1に装着される。冷媒チュ
ーブには水等の冷媒が供給されるが、冷却空気を放熱部
2に流すようにして空冷とすることもできる。
【0038】加熱部3は管内の気体を高温に加熱する部
分であり、加熱用の熱交換器から構成され、例えば図2
のように、銅合金などで形成した多数本の金属管3aを
内部に収納し、金属管3a内に気体を通し、金属管3a
の外側に熱媒体管3bから供給される加熱したガスを通
すことにより、気体を加熱する。圧力振動を生じさせ得
る加熱部3の最低加熱温度は約100℃であるから、熱
媒体管3bに供給する加熱流体には、各種プラントの加
熱設備などから排出される排熱ガスなど各種の熱媒体を
使用することができる。
【0039】加熱部3によって蓄熱部4の高温側に高温
の熱が供給され、蓄熱部4の低温側が放熱部2によって
冷却されると、蓄熱部4の内部で大きな温度差が発生
し、蓄熱部4の各通路壁に所定の温度勾配が生じる。こ
の温度勾配の生じた微細通路において気体を温度勾配に
沿って移動させると、上述の熱音響効果によってループ
管1内の気体に自励的な圧力振動が発生する。この圧力
振動を任意の周波数で発生させるために、周波数調整手
段として、ループ管1に接続されたシリンダのピストン
を任意の周波数で往復移動させて管内の気体に任意の周
波数の圧力振動を生じさせる周波数調整器10が、ルー
プ管1に接続される。
【0040】周波数調整器10は、ループ管1の一部に
直列に接続された圧力容器11内に設置され、基本的に
はリニアモータとピストンシリンダを備えて構成され
る。シリンダ16は圧力容器11内のループ管1との接
続箇所に設けられ、シリンダ16内にピストン17が嵌
挿される。圧力容器11内はループ管1と同じ平均圧力
に保持される。直線的に移動するリニアモータの可動子
12が、そのシリンダ16内のピストン17の末端に連
結され、可動子12の軸部はヨーク部14aの中央でス
ラスト軸受により摺動可能に支持され、軸部の外周部に
励磁コイル13が固定子14側の永久磁石15に対向し
て巻装される。固定子14には、励磁コイル13に対向
して、複数の永久磁石15がそのヨーク部14aに取り
付けられる。さらに、周波数調整器10の可動子12と
ピストン17を良好に往復移動させるために、積層され
た複数の渦巻ばねなどからなる2本のばね部材18が、
可動子12の軸部の両側に、固定部との間で装着され
る。
【0041】発電機20は、ループ管1における加熱部
3の近傍の管の側部に接続した圧力容器21内に配設さ
れる。発電機20は直線的に移動する可動子22を有し
たリニア型の発電機であり、圧力容器21内には発電機
20の可動子22を駆動するためのシリンダ26及びピ
ストン27が配設される。圧力容器21内はループ管1
と同じ平均圧力に保持される。シリンダ26はループ管
1との接続箇所の近傍に連通して設けられ、シリンダ2
6内にピストン27が嵌挿され、そのピストン27の末
端に可動子22の軸部の先端が連結される。
【0042】可動子22の軸部はスラスト軸受により摺
動可能に支持され、軸部の末端には発電コイル23が巻
装され、さらに可動子22とピストン27を進行波に応
じて往復移動させるように、コイルばね、板ばね、渦巻
ばねなどのばね部材28が可動子22の末端と固定部と
の間に装着される。ばね部材28のばね定数は、管内の
気体に生じた進行波に共振して、可動子22が良好に変
位するように決定される。一方、発電機20の固定子2
4側には発電コイル23に対向して、複数の永久磁石2
5がそのヨーク部24aに取り付けられ、可動子23の
往復移動により発電コイル23に起電力が発生し、発電
を行う構造である。
【0043】周波数調整器10にはドライバ8を介して
コントローラ9が接続され、コントローラ9は、周波数
調整器10に交流電流を供給し、調整された任意の周波
数で可動子12を変位させように動作する。その周波数
調整器10に供給する交流電流の周波数は、上記発電機
20から出力させたい電力の周波数と同じ周波数に設定
される。
【0044】上記構成の熱音響発電機は、ループ管1に
設けた加熱部3が熱媒体管3bに供給される加熱媒体に
より高温に加熱され、放熱部2が冷媒管に供給される冷
媒により冷却され、蓄熱部4の内部を通して加熱部3で
供給された熱が放熱部2において放出され、これによっ
て、蓄熱部4の加熱部側の端部と放熱部側の端部で大き
な温度差が生じ、蓄熱部4内の微細通路の壁部に温度勾
配が発生する。
【0045】この状態で、周波数調整器10がコントロ
ーラ9の動作によってドライバ8を介して駆動され、予
め設定した周波数(発電機20から出力させたい起電力
の周波数)でその可動子12が振動し、可動子12によ
ってピストン17が往復移動し、ループ管1内の気体に
設定周波数の振動が付与される。これによって、ループ
管1内の気体が管の軸方向に往復移動して気体の振動が
生じ、その圧力振動が蓄熱部4内に伝達され、蓄熱部4
の熱エネルギーが気体の圧力振動に変換され印加され
る。
【0046】すなわち、周波数調整器10のピストン1
7の作動により蓄熱部4内の気体が蓄熱部4の低温側か
ら高温側に移動したとき、気体は蓄熱部4の微細通路の
壁から熱を吸収し、さらに蓄熱部4の高温側で熱を吸熱
しながら膨張する。次に、蓄熱部4の低温側に気体が移
動しながら蓄熱部4の微細通路の壁に熱を排熱し、さら
に、気体は蓄熱部4の低温側で熱を捨てて収縮する。
【0047】このようなループ管1内の蓄熱部4での気
体の吸熱と排熱に伴う膨張と収縮が、周波数調整器10
の振動動作により繰り返され、これによって、ループ管
1内の気体に周波数調整器10の作動周波数の圧力振動
が発生し、この圧力振動によってループ管1内に進行波
が発生する。
【0048】そして、上記のようにループ管1内に発生
した気体の進行波が発電機20のピストン27に達する
と、ピストン27が進行波によって往復移動し、可動子
22が往復移動し、可動子22上の発電コイル23が固
定子24側の永久磁石25に対し往復移動することによ
り、発電コイル23に起電力が発生し、発電を行う。こ
の発電機20で発電される交流電力は、可動子22の往
復移動の周波数と同じ周波数を持つことになり、周波数
調整器10の駆動周波数と同じ周波数をもつ交流電力が
発電される。また、蓄熱部4から出力される進行波は、
周波数調整器10から出力された進行波に加熱部3の熱
エネルギーが加算されるため、より大きなエネルギーを
持った進行波となり、その進行波により駆動される発電
機20からは、周波数調整器10の入力電力より大きな
電力を取り出すことができる。
【0049】このように、ループ管1に周波数調整器1
0を接続し、周波数調整器10の振動動作により、管内
の気体に対し任意の周波数で気体の圧力振動を発生させ
ることができるから、発電効率のよい例えば50〜10
0Hzの周波数で発電を行いたい場合でも、ループ管を
共振させるためにその長さを長尺にすることなく、或い
は長尺の共鳴管を接続せずに、発電効率のよい50〜1
00Hzの周波数の圧力振動を発生させて、発電を行
い、その周波数の電力を得ることが可能となる。
【0050】図3は第一発明の第二実施形態を示してい
る。この例では、発電機として対向型発電機30が使用
され、発電機の可動子の往復移動に伴う振動を抑制して
いる。対向型発電機30以外の部分については、上記実
施例と同じであり、同じ構成部分については、上記と同
じ符号を付してその説明を省略する。
【0051】図3に示すように、ループ管1には大形の
圧力容器31が接続され、その圧力容器31内に2台の
発電機30a、30bを対向して配設した対向型発電機
30が収納される。圧力容器31内中央におけるループ
管1との接続部近傍にシリンダ36が配設され、シリン
ダ36内に2個のピストン37a,37bが嵌挿され
る。
【0052】各ピストン37a,37bには対向設置さ
れた発電機30a,30bの可動子32a,32bの先
端が連結される。各可動子32a,32bの軸部はスラ
スト軸受により摺動可能に支持され、軸部の末端には各
々発電コイル33a,33bが巻装され、さらに可動子
32a,32bとピストン37a,37bを進行波に応
じて往復移動させるように、積層された渦巻ばねなどか
らなるばね部材38a,38bが可動子22の両側の固
定部との間に各々装着される。一方、対向する発電機3
0a,30bの固定子34a,34b側には発電コイル
33a,33bに対向して、複数の永久磁石35a,3
5bがそのヨーク部に取り付けられ、各可動子32a、
32bの往復移動により各発電機30a,30bの発電
コイル33a,33bに起電力が発生し、発電を行う構
造である。
【0053】このような対向型発電機30を使用した場
合、上記と同様に、ループ管1内の気体の圧力振動によ
り進行波が発生し、その進行波を受けて、対向するピス
トン37a,37bとは可動子32a、32bは各々相
反方向に移動して発電が行われるが、それらの可動子3
2a、32bの移動に伴う振動が相互に打ち消されるよ
うに作用し、振動を抑制することができる。
【0054】図4は第一発明の第三実施形態を示してい
る。この例では、周波数調整器40がループ管1の軸方
向と直角方向に配置され、ループ管1の放熱部2に近い
位置の外周壁部に垂直に接続される。周波数調整器40
以外の部分については、上記図1の実施例と同じであ
り、同じ構成部分については、上記と同じ符号を付して
その説明を省略する。
【0055】すなわち、図4に示すように、ループ管1
の外周壁部に垂直に周波数調整器40の圧力容器41が
接続され、その圧力容器41内に、リニアモータとピス
トンシリンダからなる調整器が配設される。シリンダ4
6は圧力容器41内のループ管1との接続箇所に設けら
れ、シリンダ46内にピストン47が嵌挿される。直線
的に移動するリニアモータの可動子42が、そのシリン
ダ46内のピストン47の末端に連結され、可動子42
の軸部はヨーク部44aの中央でスラスト軸受により摺
動可能に支持され、軸部の外周部に励磁コイル43が固
定子44側の永久磁石45に対向して巻装される。
【0056】固定子44には、励磁コイル43に対向し
て、複数の永久磁石45がそのヨーク部44aに取り付
けられる。さらに、周波数調整器40の可動子42とピ
ストン47を良好に往復移動させるために、コイルばね
などからなるばね部材48が、可動子42と固定部との
間に装着される。
【0057】この周波数調整器40には、上記と同様
に、コントローラからドライバを介して任意に設定され
た周波数の交流電流が供給され、その交流電流の周波数
で可動子42とピストン47が往復移動し、これによっ
て、ループ管1内の気体に圧力振動が発生し、その圧力
振動により発生した進行波が蓄熱部4に印加される。
【0058】このとき、進行波によって蓄熱部4内の気
体が蓄熱部4の低温側から高温側に移動すると、気体は
蓄熱部4の微細通路の壁から熱を吸収し、さらに蓄熱部
4の高温側で熱を吸熱しながら膨張する。次に、蓄熱部
4の低温側に気体が移動しながら蓄熱部4の微細通路の
壁に熱を排熱し、さらに、気体は蓄熱部4の低温側で熱
を捨てて収縮する。
【0059】このような蓄熱部4での気体の吸熱と排熱
に伴う膨張と収縮が、周波数調整器40の振動動作に応
じて繰り返され、これによって、ループ管1内の気体の
圧力振動に加熱部3の熱エネルギーが加わり、周波数調
整器40の作動周波数の圧力振動がより大きく発生し、
この圧力振動によって発生したより大きな進行波が発電
機20のピストン27に作用し、ピストン27を往復移
動させ、発電機20の可動子22が同様に往復移動し
て、発電コイル23に周波数調整器40の可動子42が
振動した周波数と同じ周波数の交流電力が誘起され、発
電機20から出力される。
【0060】図5は第一発明の第四実施形態を示してい
る。この例では、発電機50をループ管1と同軸上に配
置している。また、発電機50は両側にピストンシリン
ダを備えて構成され、ループ管1の中間部に直列に接続
される。発電機50以外の部分については、上記実施例
と同じであり、同じ構成部分については、上記と同じ符
号を付してその説明を省略する。
【0061】すなわち、図5において、ループ管1の中
間部に直列に大形の圧力容器51が接続され、その圧力
容器51内に発電機50が収納される。圧力容器51内
のループ管1との接続部近傍の両側にシリンダ56a,
56bが配設され、シリンダ56a,56b内に各々ピ
ストン57a,57bが嵌挿される。ピストン57a,
57bは発電機50の可動子52a,52bの両端部に
連結され、可動子52の軸部は固定子54のヨーク部5
4aの中央で、スラスト軸受により摺動可能に支持され
る。
【0062】可動子52には各々発電コイル53が巻装
され、さらに可動子52とピストン57a,57bを進
行波に応じて往復移動させるように、積層された渦巻ば
ねなどからなるばね部材58a,58bが可動子52の
両側に固定部との間に各々装着される。一方、対向する
発電機50の固定子54側には発電コイル53に対向し
て、複数の永久磁石55がそのヨーク部54aに取り付
けられ、可動子52の往復移動により発電機50の発電
コイル53に起電力が発生し、発電を行う構造である。
【0063】このような発電機50を使用した場合も、
上記と同様に、ループ管1内の気体の圧力振動により進
行波が発生し、その進行波を受けて、2個のピストン5
7a,57bと可動子52は同方向に往復移動して発電
が行われる。
【0064】図6は第二発明の第一実施形態を示してい
る。この発明の実施形態では、上記周波数調整器に代え
てスタータ兼発電機60のスタータ機能が使用され、且
つループ管1には位相調整器70が接続され、これによ
って、電力供給を行わずに、任意の周波数の進行波がル
ープ管1内で能動的に発生するようにしている。スター
タ兼発電機60及び位相調整器70以外の部分つまり圧
力振動発生手段としての蓄熱部4、その両側に配置され
る放熱部2、及び加熱部3については、上記図1の実施
例と同じであり、同じ構成部分については、上記と同じ
符号を付してその説明を省略する。
【0065】位相調整器70は、気体を充填したタンク
71を、オリフィス72を介してループ管1に接続して
構成される。タンク71の容積はループ管1の容積より
遥かに大きく形成され、タンク71内はループ管1内と
同じ平均圧力に維持される。したがって、タンク71と
ループ管1内の圧力に差圧が生じたとき、オリフィス7
2を通して気体が移動するように作用する。また、この
位相調整器70は、タンク71の容積、オリフィス72
の内径などによって、ループ管1内の気体に生じる進行
波の圧力変動と進行波の変位の位相差が90度となるよ
うに設定されている。
【0066】一方、スタータ兼発電機60は、この熱音
響発電機の起動時にスタータモータとして作用し、ピス
トンを往復移動させて任意の周波数で気体に圧力振動を
与えて、ループ管1内で気体の自励発振を生じさせる。
このスタータ兼発電機60は、基本的には上記発電機2
0と同様な構造を持って構成される。
【0067】すなわち、図6に示すように、ループ管1
に圧力容器61が接続され、その圧力容器61内にスタ
ータ兼発電機60が収納される。圧力容器61内のルー
プ管1との接続部近傍にシリンダ66が配設され、シリ
ンダ66内にピストン67が嵌挿される。ピストン67
はスタータ兼発電機60の可動子62の端部に連結さ
れ、可動子62の軸部は固定子64のヨーク部64aの
中央で、スラスト軸受により摺動可能に支持される。可
動子62には励磁兼発電コイル63が巻装され、さらに
可動子62とピストン67を進行波に応じて往復移動さ
せるように、コイルばねなどからなるばね部材68が可
動子62と固定部との間に装着される。
【0068】一方、対向するスタータ兼発電機の固定子
64側には励磁兼発電コイル63に対向して、複数の永
久磁石65がそのヨーク部64aに取り付けられ、励磁
兼発電コイル63に交流電流を供給した場合、スタータ
兼発電機60はリニアモータとして機能して、可動子6
2がその交流電流の周波数で往復移動する。また、励磁
兼発電コイル63への電力供給を停止した場合、可動子
62がピストン67によって往復駆動されると、スター
タ兼発電機60の励磁兼発電コイル63に起電力が発生
し、発電を行う構造である。スタータ兼発電機60に
は、スタータと発電機を切り替える切替回路73が接続
され、切替回路73にはドライバ74を介してコントロ
ーラ75が接続され、さらに、発電側出力には発電電力
出力回路76が接続される。コントローラ75は、調整
された任意の周波数の交流電流をスタータ兼発電機60
に供給し、予め設定された任意の周波数でその可動子6
2を変位させように動作する。
【0069】上記構成の熱音響発電機は、上記と同様
に、ループ管1に設けた加熱部3が熱媒体管3bに供給
される加熱媒体により高温に加熱され、放熱部2が冷媒
管に供給される冷媒により冷却され、蓄熱部4の内部を
通して加熱部3で供給された熱が放熱部2において放出
され、これによって、蓄熱部4の加熱部側の端部と放熱
部側の端部で大きな温度差が生じ、蓄熱部4内の微細通
路の壁部に温度勾配が発生する。
【0070】この状態で、スタータ兼発電機60がコン
トローラ76の動作によってドライバ74を介して駆動
され、予め設定した周波数(発電される起電力の周波
数)でその可動子62が振動し、可動子62によってピ
ストン67が往復移動し、ループ管1内の気体に設定さ
れた周波数の振動が付与される。これによって、ループ
管1内の気体が管の軸方向に往復移動して気体の振動が
生じ、その圧力振動が蓄熱部4内に伝達され、蓄熱部4
の熱エネルギーが気体の圧力振動に変換され印加され
る。
【0071】つまり、蓄熱部4内の気体が蓄熱部4の低
温側から高温側に移動したとき、気体は蓄熱部4の微細
通路の壁から熱を吸収し、さらに蓄熱部4の高温側で熱
を吸熱しながら膨張する。次に、蓄熱部4の低温側に気
体が移動しながら蓄熱部4の微細通路の壁に熱を排熱
し、さらに、気体は蓄熱部4の低温側で熱を捨てて収縮
するように動作する。そして、このようなループ管1内
の蓄熱部4での気体の吸熱と排熱に伴う膨張と収縮が、
スタータ兼発電機60の振動動作により繰り返され、こ
れによって、ループ管1内の気体にその作動周波数の圧
力振動が発生し、この圧力振動によってループ管1内に
進行波が発生する。
【0072】この進行波は、気体の圧力と気体の変位の
位相差が90度となったとき最大となり、蓄熱部4内の
熱エネルギーが気体の圧力振動に変換される効率が最大
となるが、そのような気体の圧力と気体の変位の位相差
が90度になるように、ループ管1と圧力容器61間に
接続された位相調整器70が動作する。したがって、ル
ープ管1内の気体に最大の効率で進行波が発生し、これ
によってループ管1内には自励的に振動が発生するよう
になり、スタータ兼発電機60のスタータ機能を停止し
た後も、気体の圧力振動は持続される。このため、ルー
プ管1内で自励発振による圧力振動が生じた状態で、ス
タータ兼発電機60は、切替回路により発電機側に切り
換えられ、以後は発電機として運転される。
【0073】したがって、ループ管1内に発生した気体
の進行波がスタータ兼発電機60のピストン67に達す
ると、ピストン67が進行波によって往復移動し、可動
子62が往復移動し、可動子62上のスタータ兼発電コ
イル63が固定子64側の永久磁石65に対し往復移動
することにより、発電コイル63に起電力が発生し、発
電を行う。この発電機60で発電される交流電力は、起
動時にスタータ兼発電機60によって与えられた圧力振
動の周波数と同じ周波数を持つことになり、予め設定し
た周波数の交流電力が発電される。
【0074】このように、ループ管1に接続した位相調
整器70によって、進行波における気体の圧力変動と気
体の変位の位相差が90度となるような進行波が発生す
るため、蓄熱部4内の熱エネルギーが気体の圧力振動に
変換される効率が最大となって、ループ管1内には自励
的に圧力振動が発生する。このため、スタータ兼発電機
60のスタータ機能を停止した後も、気体の圧力振動は
持続され、電力を供給することなく、発電機60を動作
させて起電力を得ることができる。
【0075】また、スタータ兼発電機60の起動時の動
作により、管内の気体に対し任意の周波数で気体の圧力
振動を発生させることができるから、発電効率のよい例
えば50〜100Hzの周波数で発電を行いたい場合、
ループ管を共振させるためにその長さを長尺にすること
なく、或いは長尺の共鳴管を接続せずに、発電効率のよ
い50〜100Hzの周波数の圧力振動を発生させて、
発電を行い、その周波数の電力を得ることができる。
【0076】図7は第二発明の第二実施形態を示してい
る。この実施例では、上記位相調整器70に代えてバル
ブ装置91を用いた位相調整器90が使用され、位相調
整器90はスタータ兼発電機80のシリンダ部に設けら
れる。圧力振動発生手段としての蓄熱部4、その両側に
配置される放熱部2、及び加熱部3については、上記図
6などの実施例と同じであり、同じ構成部分について
は、上記と同じ符号を付してその説明を省略する。
【0077】スタータ兼発電機80は、上記と同様に、
熱音響発電機の起動時にスタータモータとして作用し、
ピストンを往復移動させて任意の周波数で気体に圧力振
動を与えて、ループ管1内で気体の自励発振を生じさ
せ、ループ管1内に進行波が発生した後は発電機として
の機能に切り替え、進行波を受けてピストン87が往復
移動し、それに応じて可動子82が往復移動することに
より、発電をおこなう構造である。
【0078】すなわち、図7に示すように、ループ管1
に圧力容器1が接続され、その圧力容器81内にスター
タ兼発電機80が収納される。圧力容器81内のループ
管1との接続部近傍にシリンダ86が配設され、シリン
ダ86内にピストン87が嵌挿される。ピストン87は
スタータ兼発電機80の可動子82の端部に連結され、
可動子82の軸部は固定子84のヨーク部84aの中央
で、スラスト軸受により摺動可能に支持される。可動子
82には励磁兼発電コイル83が巻装され、さらに可動
子82とピストン87を進行波に応じて往復移動させる
ように、コイルばねなどからなるばね部材88が可動子
82と固定部との間に装着される。
【0079】位相調整器90は、シリンダ86に設けた
バルブ装置91によって構成され、バルブ装置91は、
シリンダ86に嵌挿されたピストン87の上死点付近と
下死点付近で、圧力容器81とループ管1とを連通させ
る動作し、このバルブ装置91の動作によって、ループ
管1内で、気体の圧力と気体の変位の位相差が90度と
なるような進行波を発生させる。このために、バルブ装
置91は、シリンダ86におけるピストンの上死点付近
と下死点付近にポートを形成し、各ポートを通路を通し
てループ管1に接続し、ピストン87にはその上死点付
近と下死点付近でシリンダ側のポートに連通する通路を
圧力容器81内と連通して設けて構成され、ピストン8
7の上死点付近と下死点付近で、圧力容器81内とルー
プ管1とを連通させている。
【0080】このような構成の位相調整器90とスター
タ兼発電機80を備えた熱音響発電機においても、上記
と同様に、先ず、スタータ兼発電機80がコントローラ
の動作によって駆動され、予め設定した周波数(発電さ
れる起電力の周波数)でその可動子82が振動し、可動
子82によってピストン87が往復移動し、ループ管1
内の気体に設定された周波数の振動が付与される。これ
によって、ループ管1内の気体が管の軸方向に往復移動
して気体の振動が生じ、その圧力振動が蓄熱部4内に伝
達され、蓄熱部4の熱エネルギーが気体の圧力振動に変
換され印加される。
【0081】スタータ兼発電機80のピストン87の作
動により蓄熱部4内の気体が蓄熱部4の低温側から高温
側に移動したとき、気体は蓄熱部4の微細通路の壁から
熱を吸収し、さらに蓄熱部4の高温側で熱を吸熱しなが
ら膨張する。次に、蓄熱部4の低温側に気体が移動しな
がら蓄熱部4の微細通路の壁に熱を排熱し、さらに、気
体は蓄熱部4の低温側で熱を捨てて収縮する。このよう
なループ管1内の蓄熱部4での気体の吸熱と排熱に伴う
膨張と収縮が、スタータ兼発電機80の振動動作により
繰り返され、これによって、ループ管1内の気体にその
作動周波数の圧力振動が発生し、この圧力振動によって
ループ管1内に進行波が発生する。
【0082】この進行波は、気体の圧力変動と気体の変
位の位相差が90度となったとき最大となり、蓄熱部4
内の熱エネルギーが気体の圧力振動に変換される効率が
最大となるが、そのような気体の圧力変動と気体の変位
の位相差が90度になるように、ループ管1と圧力容器
81間に接続された位相調整器90が作用する。したが
って、ループ管1内の気体に最大の効率で進行波が発生
し、これによってループ管1内には自励的に振動が発生
するようになり、スタータ兼発電機80のスタータ機能
を停止した後も、気体の圧力振動は持続される。このた
め、ループ管1内で自励発振による圧力振動が生じた状
態で、スタータ兼発電機80は、発電機側に切り換えら
れ、以後は発電機として運転され、予め設定した周波数
の交流電力が発電される。
【0083】なお、上記図7の実施例におけるスタータ
兼発電機80は、図8の第三実施形態に示す如く、上記
図3の例と同様に、対向型スタータ兼発電機100とし
て構成することもできる。対向型スタータ兼発電機10
0とした場合、大形の圧力容器101内に2台のスター
タ兼発電機102,103が対向して配設されるが、各
スタータ兼発電機102,103側に設けられたシリン
ダに、上記と同様なバルブ装置111,121を備えた
位相調整器110、120が配設されることになる。熱
音響発電機としての基本的動作は、上記図7の実施例と
同様であり、対向型スタータ兼発電機100を採用する
ことにより、スタータ兼発電機102,103の各可動
子及びピストンが相反方向に移動し、その移動に伴う振
動が相互に打ち消されるように作用し、可動子などの移
動に伴う振動を抑制することができる。
【0084】図9は第三発明の第一実施形態の熱音響発
電機を示している。この例では、気体を充填する管が、
上記のループ管1に代えて、二重管201から構成され
る。ここで使用される発電機20と周波数調整器10
は、上記図1の例で説明した発電機20と周波数調整器
10と同じ構成であり、その内部構造の説明は同一符号
を付してその説明を省略する。
【0085】すなわち、図9に示すように、気体を充填
する管となる二重管201は、上部と下部を閉鎖した円
筒状の外側管211の内側に、同軸上に内側管212を
配設して構成され、内側管212はその両端部が開口し
て外側管211内に連通している。そして、外側管21
1の内側つまり外側管211と内側管212の下部の間
に、放熱部202、蓄熱部204、及び加熱部203が
円環状(ドーナッツ状)に形成されて配設される。
【0086】ドーナッツ状に形成された蓄熱部204
は、各々同様にドーナッツ状に形成された放熱部202
と加熱部203に挟まれて配置され、各々冷却管と加熱
管が接続される。したがって、この二重管201におい
ても、内側管212の上下から外側管211へと連続す
るループ状通路が閉鎖構造として管内に形成されること
になり、管内で気体の圧力振動による進行波を形成する
ことが可能である。また、二重管201を使用すること
により、上記実施例で使用したループ管1に比べ、内側
の空間をなくすることで、熱音響発電機の構造をより小
型化することができる。
【0087】そして、周波数調整器10が内側管212
内に配設され、発電機20が二重管201の上端部に接
続される。周波数調整器10は、上述の図1の説明と同
様に、その上下にピストン17を嵌挿したシリンダ16
を有し、内側管212の上部と下部に沿って配置してい
る。
【0088】上記構成の二重管201を用いた図9の熱
音響発電機は、二重管201に設けた加熱部203が熱
媒体管に供給される加熱媒体により高温に加熱され、放
熱部202が冷媒管に供給される冷媒により冷却され、
蓄熱部204の内部を通して加熱部203で供給された
熱が放熱部202において放出され、これによって、蓄
熱部204の加熱部側の端部と放熱部側の端部で大きな
温度差が生じ、蓄熱部204内の微細通路の壁部に温度
勾配が発生する。
【0089】この状態で、周波数調整器10がコントロ
ーラの動作によって駆動され、予め設定した周波数(発
電機20から出力させたい起電力の周波数)でその可動
子12が振動し、可動子12によってピストン17が往
復移動し、二重管201内の気体に設定周波数の振動が
付与される。これによって、二重管201内の気体が管
の軸方向に往復移動して気体の振動が生じ、その圧力振
動が蓄熱部204内に伝達され、蓄熱部204の熱エネ
ルギーが気体の圧力振動に変換され印加される。
【0090】すなわち、周波数調整器10のピストン1
7の作動により蓄熱部204内の気体が蓄熱部204の
低温側から高温側に移動したとき、気体は蓄熱部204
の微細通路の壁から熱を吸収し、さらに蓄熱部204の
高温側で熱を吸熱しながら膨張する。次に、蓄熱部20
4の低温側に気体が移動しながら蓄熱部204の微細通
路の壁に熱を排熱し、さらに、気体は蓄熱部204の低
温側で熱を捨てて収縮する。
【0091】このような二重管201内の蓄熱部204
での気体の吸熱と排熱に伴う膨張と収縮が、周波数調整
器10の振動動作により繰り返され、これによって、二
重管201内の気体に周波数調整器10の作動周波数の
圧力振動が発生し、この圧力振動によって二重管201
内に進行波が発生する。
【0092】そして、上記のように二重管201内に発
生した気体の進行波が発電機20のピストン27に達す
ると、ピストン27が進行波によって往復移動し、可動
子22が往復移動し、可動子22上の発電コイル23が
固定子24側の永久磁石25に対し往復移動することに
より、発電コイル23に起電力が発生し、発電を行う。
この発電機20で発電される交流電力は、可動子22の
往復移動の周波数と同じ周波数を持つことになり、周波
数調整器10の駆動周波数と同じ周波数をもつ交流電力
が発電される。また、蓄熱部204から出力される進行
波は、周波数調整器10から出力された進行波に加熱部
203の熱エネルギーが加算されるため、より大きなエ
ネルギーを持った進行波となり、その進行波により駆動
される発電機20からは、周波数調整器10の入力電力
より大きな電力が取り出される。
【0093】このように、二重管201に周波数調整器
10を接続し、周波数調整器10の振動動作により、管
内の気体に対し任意の周波数で気体の圧力振動を発生さ
せることができるから、発電効率のよい例えば50〜1
00Hzの周波数で発電を行いたい場合でも、管を共振
させるためにその長さを長尺にすることなく、或いは長
尺の共鳴管を接続せずに、発電効率のよい50〜100
Hzの周波数の圧力振動を発生させて、発電を行い、そ
の周波数の電力を得ることが可能となる。また、二重管
201は空間部が少なく、ループ管を使用した場合より
熱音響発電機を小型に構成することができる。
【0094】なお、上記図9の実施例における発電機2
0は、図10の第二実施形態に示す如く、図3の例と同
様に、対向型発電機30とすることもできる。対向型発
電機30には大形の圧力容器31内に2台の発電機30
a,30bが対向して配設され、対向型発電機30の圧
力容器31は二重管201の外側管211の上部に接続
される。二重管201の内側管212内には、上記と同
様の周波数調整器10が配設される。熱音響発電機とし
ての基本的動作は、上記図9の実施例と同様であり、対
向型発電機30を採用することにより、発電機30a,
30bの各可動子及びピストンが相反方向に移動し、そ
の移動に伴う振動が相互に打ち消されるように作用し、
可動子などの移動に伴う振動を抑制することができる。
図11は第三発明の第三実施形態を示している。この実
施例では、上記図7の例に示したものと同様に、位相調
整器90を備えたスタータ兼発電機80が二重管201
の外側管211の上部に配設される。圧力振動発生手段
としての蓄熱部204、その両側に配置される放熱部2
02、及び加熱部203については、上記図9などの実
施例と同じであり、また、位相調整器90を備えたスタ
ータ兼発電機80は、図7の実施例と同じであり、同じ
構成部分については、上記と同じ符号を付してその説明
を省略する。
【0095】スタータ兼発電機80は、上記と同様に、
熱音響発電機の起動時にスタータモータとして作用し、
ピストンを往復移動させて任意の周波数で気体に圧力振
動を与えて、二重管201内で気体の自励発振を生じさ
せ、二重管201内に進行波が発生した後は発電機とし
ての機能に切り替え、進行波を受けてピストン87が往
復移動し、それに応じて可動子82が往復移動すること
により、発電をおこなう構造である。
【0096】このように位相調整器90とスタータ兼発
電機80を二重管201に設けた熱音響発電機では、上
記と同様に、先ず、スタータ兼発電機80がコントロー
ラの動作によって駆動され、予め設定した周波数(発電
される起電力の周波数)でその可動子82が振動し、可
動子82によってピストン87が往復移動し、二重管2
01内の気体に設定された周波数の振動が付与される。
これによって、二重管201内の気体が管の軸方向に往
復移動して気体の振動が生じ、その圧力振動が蓄熱部2
04内に伝達され、蓄熱部4の熱エネルギーが気体の圧
力振動に変換され印加される。
【0097】スタータ兼発電機80のピストン87の作
動により蓄熱部204内の気体が蓄熱部204の低温側
から高温側に移動したとき、気体は蓄熱部204の微細
通路の壁から熱を吸収し、さらに蓄熱部204の高温側
で熱を吸熱しながら膨張する。次に、蓄熱部204の低
温側に気体が移動しながら蓄熱部204の微細通路の壁
に熱を排熱し、さらに、気体は蓄熱部4の低温側で熱を
捨てて収縮する。このような二重管201内の蓄熱部2
04での気体の吸熱と排熱に伴う膨張と収縮が、スター
タ兼発電機80の振動動作により繰り返され、これによ
って、二重管201内の気体にその作動周波数の圧力振
動が発生し、この圧力振動によって二重管201内に進
行波が発生する。
【0098】この進行波は、気体の圧力と気体の変位の
位相差が90度となったとき最大となり、蓄熱部204
内の熱エネルギーが気体の圧力振動に変換される効率が
最大となるが、そのような気体の圧力と気体の変位の位
相差が90度になるように、二重管201と圧力容器8
1間に接続された位相調整器90が作用する。したがっ
て、二重管201内の気体に最大の効率で進行波が発生
し、これによって二重管201内には自励的に振動が発
生するようになり、スタータ兼発電機80のスタータ機
能を停止した後も、気体の圧力振動は持続される。この
ため、二重管201内で自励発振による圧力振動が生じ
た状態で、スタータ兼発電機80は、発電機側に切り換
えられ、以後は発電機として運転され、予め設定した周
波数の交流電力が発電される。
【0099】なお、上記図11の実施例におけるスター
タ兼発電機80は、図12の第四実施形態に示す如く、
図8の例と同様に、対向型スタータ兼発電機100とし
て構成することもできる。対向型スタータ兼発電機10
0とした場合、大形の圧力容器101内に2台のスター
タ兼発電機102,103が対向して配設されるが、各
スタータ兼発電機102,103側に設けられたシリン
ダに、上記と同様なバルブ装置111,121を備えた
位相調整器110、120が配設されることになる。熱
音響発電機としての基本的動作は、上記図7、図8の実
施例と同様であり、対向型スタータ兼発電機100を採
用することにより、スタータ兼発電機102,103の
各可動子及びピストンが相反方向に移動し、その移動に
伴う振動が相互に打ち消されるように作用し、可動子な
どの移動に伴う振動を抑制することができる。図13は
第四発明の熱音響発電機の実施例を示している。この例
では、2本のループ管301,302の一部を共通管3
03として一体に接続するようにループ管が形成され、
各ループ管301,302には、気体に圧力振動を生じ
させる圧力振動発生手段として、蓄熱部4が放熱部2と
加熱部3の間に配設される。そして、共通管303に
は、周波数調整器10と発電機20が共通の調整器及び
発電機として配設される。周波数調整器10と発電機2
0、蓄熱部4、放熱部2、及び加熱部3は、上記図1の
実施例と同じであり、同じ構成部分については、上記と
同じ符号を付してその説明を省略する。
【0100】図13において、共通管303に周波数調
整器10の圧力容器11が接続され、その圧力容器11
内に、リニアモータとピストンシリンダからなる調整器
が配設される。両側のシリンダ16は圧力容器11内の
共通管303との接続箇所に設けられ、両シリンダ16
内にピストン17が嵌挿される。直線的に移動するリニ
アモータの可動子12の両端に、両シリンダ16内のピ
ストン17の末端に連結され、可動子12の軸部は固定
子14のヨーク部の中央でスラスト軸受により摺動可能
に支持され、軸部の外周部に励磁コイル13が固定子1
4側の永久磁石5に対向して巻装される。
【0101】固定子14には、励磁コイル13に対向し
て、複数の永久磁石15がそのヨーク部に取り付けられ
る。さらに、周波数調整器10の可動子12とピストン
17を良好に往復移動させるために、コイルばねなどか
らなるばね部材18が、可動子12と固定部との間に装
着される。
【0102】さらに、発電機20が、共通管303に接
続した圧力容器21内に配設される。発電機20は直線
的に移動する可動子22を有したリニア型の発電機であ
り、圧力容器21内には発電機20の可動子22を駆動
するためのシリンダ26及びピストン27が配設され
る。圧力容器21内は共通管303と同じ平均圧力に保
持される。シリンダ26は共通管303との接続箇所の
近傍に連通して設けられ、シリンダ26内にピストン2
7が嵌挿され、そのピストン27の末端に可動子22の
軸部の先端が連結される。
【0103】可動子22の軸部はスラスト軸受により摺
動可能に支持され、軸部の末端には発電コイル23が巻
装され、さらに可動子22とピストン27を進行波に応
じて往復移動させるように、コイルばね、板ばね、渦巻
ばねなどのばね部材28が可動子22の末端と固定部と
の間に装着される。ばね部材28のばね定数は、管内の
気体に生じた進行波に共振して、可動子22が良好に変
位するように決定される。一方、発電機20の固定子2
4側には発電コイル23に対向して、複数の永久磁石2
5がそのヨーク部24aに取り付けられ、可動子23の
往復移動により発電コイル23に起電力が発生し、発電
を行う構造である。
【0104】周波数調整器10には、コントローラから
任意に設定された周波数の交流電流が供給され、その交
流電流の周波数で可動子12とピストン17が往復移動
し、これによって、共通管303内の気体に圧力振動が
発生し、その圧力振動により発生した進行波がループ管
301,302を通して各蓄熱部4に印加される。
【0105】このとき、進行波によって各蓄熱部4内の
気体が蓄熱部4の低温側から高温側に移動すると、気体
は蓄熱部4の微細通路の壁から熱を吸収し、さらに蓄熱
部4の高温側で熱を吸熱しながら膨張する。次に、蓄熱
部4の低温側に気体が移動しながら蓄熱部4の微細通路
の壁に熱を排熱し、さらに、気体は蓄熱部4の低温側で
熱を捨てて収縮する。
【0106】このような各蓄熱部4での気体の吸熱と排
熱に伴う膨張と収縮が、周波数調整器10の振動動作に
応じて繰り返され、これによって、ループ管301、3
02、共通管303内の気体の圧力振動に加熱部3の熱
エネルギーが加わり、周波数調整器10の作動周波数の
圧力振動がより大きく発生し、この圧力振動によって発
生したより大きな進行波が発電機20のピストン27に
作用し、ピストン27を往復移動させ、発電機20の可
動子22が同様に往復移動して、発電コイル23に周波
数調整器10の可動子12が振動した周波数と同じ周波
数の交流電力が誘起され、発電機20から出力される。
【0107】なお、上記構成の熱音響発電機では、2本
のループ管を接続したが、3本以上のループ管をそれら
の一部の管を共通管として相互に接続し、その共通管に
周波数調整器10と発電機20を配設して使用すること
もできる。
【0108】このように、複数のループ管301,30
2がそれらの一部の管を共通として相互に接続され、そ
の共通部分とした共通管303に、周波数調整器10と
発電機20を配設し、各ループ管301,302に圧力
振動発生手段としての蓄熱部4、放熱部2、及び加熱部
3を配設するから、周波数調整器10と発電機20は共
通機器として使用することができ、熱音響発電機を小型
化することができる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱音響発
電機によれば、気体を充填したループ管に、放熱部と加
熱部に挟まれた蓄熱部が配設され、蓄熱部内に生じた温
度勾配によって気体に圧力振動を生じさせ、圧力振動に
よって生じた進行波に応動して発電を行う発電機をルー
プ管に設け、これによって、熱音響効果を用いた効率の
良い発電を行うことができる。また、ループ管に設けた
周波数調整器の作動により、気体の圧力振動を任意の周
波数で発生させることができるから、ループ管を長尺と
し或いは長尺の共鳴管を接続する必要がなく、小形の熱
音響発電機により発電効率の良い発電を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明の第一実施形態を示す熱音響発電機の
概略構成図である。
【図2】加熱部3の概略構成を示す斜視図である。
【図3】第一発明の第二実施形態の熱音響発電機の概略
構成図である。
【図4】第一発明の第三実施形態の熱音響発電機の概略
構成図である。
【図5】第一発明の第四実施形態の熱音響発電機の概略
構成図である。
【図6】第二発明の第一実施形態の熱音響発電機の概略
構成図である。
【図7】第二発明の第二実施形態の熱音響発電機の概略
構成図である。
【図8】第二発明の第三実施形態の熱音響発電機の概略
構成図である。
【図9】第三発明の第一実施形態の熱音響発電機の概略
構成図である。
【図10】第三発明の第二実施形態の熱音響発電機の概
略構成図である。
【図11】第三発明の第三実施形態の熱音響発電機の概
略構成図である。
【図12】第三発明の第四実施形態の熱音響発電機の概
略構成図である。
【図13】第四発明の第一実施形態の熱音響発電機の概
略構成図である。
【図14】熱音響効果による気体の自励発振の発生原理
を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1−ループ管 2−放熱部 3−加熱部 4−蓄熱部 10−周波数調整器 20−発電機

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体を充填したループ管に、放熱部と加
    熱部に挟まれた蓄熱部が配設され、該蓄熱部内に生じた
    温度勾配によって気体に圧力振動を生じさせ、該圧力振
    動によって生じた進行波に応動して発電を行う発電機が
    該ループ管に設けられた熱音響発電機であって、 該ループ管には該気体の圧力振動を任意の周波数で発生
    させる周波数調整器が設けられたことを特徴とする熱音
    響発電機。
  2. 【請求項2】 前記周波数調整器は、前記ループ管内の
    気体を任意の周波数で振動させるための可動子を有する
    往復動装置によって構成されたことを特徴とする請求項
    1記載の熱音響発電機。
  3. 【請求項3】 前記周波数調整器は、前記ループ管の気
    体を任意の周波数で振動させるための装置と、その往復
    動を気体に伝達する手段によって構成されたことを特徴
    とする請求項1記載の熱音響発電機。
  4. 【請求項4】 前記周波数調整器は、前記ループ管内の
    気体を任意の周波数で振動させるためのピストンと、速
    度に比例した抵抗力を発生させる装置及び/または変位
    に応じた反力を生じさせる装置とを含むことを特徴とす
    る請求項1記載の熱音響発電機。
  5. 【請求項5】 前記進行波に応動して発電を行う発電機
    として、2台の発電機を対向して配設した対向型発電機
    が設けられたことを特徴とする請求項1記載の熱音響発
    電機。
  6. 【請求項6】 前記発電機は、前記ループ管の一部に直
    列に接続された圧力容器内に配設され、該圧力容器の両
    側にピストンシリンダが配設され、該発電機の可動子が
    該ピストンシリンダの両側のピストンに連結されている
    ことを特徴とする請求項1記載の熱音響発電機。
  7. 【請求項7】 気体を充填したループ管に、放熱部と加
    熱部に挟まれた蓄熱部が配設され、該蓄熱部内に生じた
    温度勾配によって気体に圧力振動を生じさせ、該圧力振
    動によって生じた進行波に応動して発電を行う発電機が
    該ループ管に設けられた熱音響発電機であって、 該ループ管には該気体の圧力変動と該気体の変位の位相
    差を略90度とするように調整する位相調整器が設けら
    れ、前記発電機として、起動時にはモータとして可動子
    を駆動して該気体に圧力振動を与え、自励的な振動が発
    生した後は、発電機として動作するスタータ兼発電機が
    設けられたことを特徴とする熱音響発電機。
  8. 【請求項8】 前記位相調整器として、前記気体を充填
    したタンクがオリフィスを介して前記ループ管に接続さ
    れたことを特徴とする請求項6記載の熱音響発電機。
  9. 【請求項9】 前記位相調整器として、前記スタータ兼
    発電機が配設される圧力容器に設けられたピストンシリ
    ンダにバルブ装置が設けられ、該バルブ装置は、該ピス
    トンの上死点と下死点付近で該圧力容器内と前記ループ
    管内が連通するように構成されたことを特徴とする請求
    項6記載の熱音響発電機。
  10. 【請求項10】 前記スタータ兼発電機として、2台の
    スタータ兼発電機を対向して配設した対向型スタータ兼
    発電機が設けられたことを特徴とする請求項6記載の熱
    音響発電機。
  11. 【請求項11】 気体を充填した二重管の外側管と内側
    管の間に、放熱部と加熱部に挟まれた蓄熱部が配設さ
    れ、該蓄熱部内に生じた温度勾配によって気体に圧力振
    動を生じさせ、該圧力振動によって生じた進行波に応動
    して発電を行う発電機が該二重管に設けられた熱音響発
    電機であって、 該二重管には該気体の圧力振動を任意の周波数で発生さ
    せる周波数調整器が設けられたことを特徴とする熱音響
    発電機。
  12. 【請求項12】 前記二重管は、両端を閉鎖した外側管
    の内側に両端を開口した内側管が同軸上に配設して構成
    され、該外側管と内側管の間に、前記放熱部、加熱部、
    及び蓄熱部がドーナッツ状に配設されたことを特徴とす
    る請求項10記載の熱音響発電機。
  13. 【請求項13】 前記周波数調整器が前記二重管の内側
    管内に配設され、前記発電機が該二重管の外側管の端部
    に配設されたことを特徴とする請求項10記載の熱音響
    発電機。
  14. 【請求項14】 前記発電機として、2台の発電機を対
    向して配設した対向型発電機が設けられたことを特徴と
    する請求項12記載の熱音響発電機。
  15. 【請求項15】 気体を充填した二重管の外側管と内側
    管の間に、放熱部と加熱部に挟まれた蓄熱部が配設さ
    れ、該蓄熱部内に生じた温度勾配によって気体に圧力振
    動を生じさせ、該圧力振動によって生じた進行波に応動
    して発電を行う発電機が該二重管に設けられた熱音響発
    電機であって、 該二重管には該気体の圧力変動と該気体の変位の位相差
    を略90度とするように調整する位相調整器が設けら
    れ、前記発電機として、起動時にはモータとして可動子
    を駆動して該気体に圧力振動を与え、自励的な振動が発
    生した後は、発電機として動作するスタータ兼発電機が
    設けられたことを特徴とする熱音響発電機。
  16. 【請求項16】 前記スタータ兼発電機が該二重管の外
    側管の端部に配設されたことを特徴とする請求項14記
    載の熱音響発電機。
  17. 【請求項17】 前記位相調整器として、前記スタータ
    兼発電機が配設される圧力容器に設けられたピストンシ
    リンダにバルブ装置が設けられ、該バルブ装置は、該ピ
    ストンの上死点と下死点付近で該圧力容器内と前記二重
    管内が連通するように構成されたことを特徴とする請求
    項14記載の熱音響発電機。
  18. 【請求項18】 前記スタータ兼発電機として、2台の
    スタータ兼発電機を対向して配設した対向型スタータ兼
    発電機が設けられたことを特徴とする請求項14記載の
    熱音響発電機。
  19. 【請求項19】 気体を充填したループ管に、放熱部と
    加熱部に挟まれた蓄熱部が配設され、該蓄熱部内に生じ
    た温度勾配によって気体に圧力振動を生じさせ、該圧力
    振動によって生じた進行波に応動して発電を行う発電機
    が該ループ管に設けられた熱音響発電機であって、 複数のループ管が該各ループ管の一部の共通管として相
    互に接続して構成され、該共通管に前記発電機が設けら
    れ、且つ該気体の圧力振動を任意の周波数で発生させる
    周波数調整器が該共通管に設けられたことを特徴とする
    熱音響発電機。
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