JP2006266571A - 冷却システム、及び、自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの廃熱を利用する場合に、従来よりも簡単な構造で冷却対象物を冷却できるようにした冷却システムを提供する。
【解決手段】エンジン10に接続される排気管12と、当該排気管12に接続され内部に作動流体を有するループ管20と、当該ループ管20内に設けられる第一の熱交換装置3及び第二の熱交換装置4とを具備してなるもので、前記排気管12の熱を前記第一の熱交換装置3側に入力することによってループ管20内に自励の音波を発生させ、当該音波を前記第二の熱交換装置4側に伝達させることによって第二の熱交換装置4で熱エネルギーに変換して車載の冷却対象物を冷却する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱音響効果を利用した冷却システムに関するものであり、より詳しくは、エンジンの廃熱を利用して車載の冷却対象物を冷却できるようにした冷却システムに関するものである。
自動車のエンジンからの排ガスは、排気管を介して外部に放出され、その排気管の温度は、エンジン付近で約600℃〜900℃に達し、また、触媒コンバータの下流側でも約500℃〜750℃近くに達している。このような廃熱は排気管の表面や排ガスなどを介して外部にそのまま放出されていることが多い。
近年、このような自動車の廃熱を有効利用しようとする動きがある。例えば、下記の特許文献1には、エンジンの廃熱を利用してハイブリッドカーのバッテリを冷却できるようにした冷却システムが提案されている。
この特許文献1に記載される冷却システムは、エンジンの廃熱を利用して加熱された流体を高速で噴射させる機構と、この高速で噴射された流体の巻き込み作用によって冷媒を循環させるエジェクタポンプと、このエジェクタポンプから吐き出された冷媒を冷却する放熱器と、この冷媒を蒸発させて冷凍能力を発生させる蒸発器とを設けるようにしたものである。
特開2004−131034号公報
しかしながら、このような冷却システムは、流体を高速で噴射させる機構やエジェクタポンプだけでなく、放熱器や蒸発器なども設ける必要があり、システムが大掛かりなものとなり、機構も複雑なものになってしまう。このため、もっと簡単な構造で廃熱を利用できる冷却システムが要望されている。
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、エンジンの廃熱を利用する場合に、従来よりも簡単な構造で冷却対象物を冷却できるようにした冷却システムを提供することを目的とする。
すなわち、本発明の冷却システムは、上記課題を解決するために、車両構成要素をなす発熱体と、音エネルギーと熱エネルギーとの間でエネルギー変換を行う第一の熱交換器及び第二の熱交換器を有するループ管とを具備してなり、前記発熱体の熱をループ管内の第一の熱交換器に入力することによって自励の音波を発生させ、当該音波を前記第二の熱交換器側に伝達させることによって第二の熱交換器で熱エネルギーに変換して車載の冷却対象物を冷却するようにしたものである。
そして、このような発明の一態様として、エンジンに接続される排気管と、音エネルギーと熱エネルギーとの間でエネルギー変換を行う第一の熱交換器及び第二の熱交換器を有するループ管とを具備してなり、前記排気管の熱(排気管内を通排ガスの熱も含む)をループ管内の第一の熱交換器に入力することによって自励の音波を発生させ、当該音波を前記第二の熱交換器側に伝達させることによって第二の熱交換器で熱エネルギーに変換して車載の冷却対象物を冷却するようにしたものである。
このように熱音響効果を利用して車載の冷却対象物を冷却できるようにすれば、熱音響装置自体が少なくともループ管と第一の熱交換器、第二の熱交換器だけで構成されるので、非常に簡単に冷却システムを構築することができるようになる。また、排気管の熱を熱音響装置で消費するので、排ガスによる騒音を、例えば、100℃当たり4dB〜5dB低下させ、マフラーの小型化を図ることができるようになる。しかも、廃熱を利用して冷却するので、別途発電機を回転させて冷却対象物を冷却させるといったことが不要になり、燃費も向上させることができるようになる。
また、このようなループ管を排気管に取り付ける場合、排気管から分岐するバイパス排気管にループ管を取り付けるようにする。
このようにすれば、排気管から離れた位置にループ管を取り付けることができるので、設計の自由度を増やすことができるようになる。しかも、そのバイパス排気管の長さや内径寸法などを変えることによって熱音響装置に入力される熱量を加減することができるようになる。
そして、このような熱量を加減する場合、バイパス排気管側に分岐する排ガスの流量を調整する流量調整バルブを設けるようにする。
このようにすれば、流量調整バルブの向きを変えることによって入力される熱量を調整することができるため、例えば、より冷却効果を高めたい場合は、バイパス排気管の流量を大きくして第一の熱交換器を高温に加熱することなどができるようになる。
また、このようなバイパス排気管への流量を調整する場合、排気管内の排ガスの圧力が高くなった場合に、バイパス排気管側へ流れる排ガスの流量を小さくする。
このようにすれば、エンジンの回転数が高くなった場合であっても、多くの排ガスを直接排気管から放出することができるので、エンジンの排気効率を良くして燃費を向上させることなどができるようになる。
また、ループ管の外周部に、外部からの熱を遮断し、又は/及び、ループ管を冷却する断熱冷却部材を設けるようにする。
通常、エンジンやバイパス排気管の近くにループ管を取り付けた場合、その輻射熱などによってループ管自体が加熱されてしまい、熱音響効果をうまく高めることができない。しかし、このようにループ管の外周部に断熱冷却部材を設けるようににすれば、ループ管の加熱を防止することができ、冷却効果を高めることができるようになる。
更に、冷却対象物を冷却する場合、第二の熱交換器から出力される冷熱を保冷器に蓄熱できるようにする。
このようにすれば、エンジンを停止させた後であっても、その保冷器を用いて冷却対象物を冷却することができるようになる。
本発明の冷却システムは、エンジンに接続される排気管と、音エネルギーと熱エネルギーとの間でエネルギー変換を行う第一の熱交換器及び第二の熱交換器を有するループ管とを具備してなり、前記排気管の熱をループ管内の第一の熱交換器に入力することによって自励の音波を発生させ、当該音波を前記第二の熱交換器側に伝達させることによって第二の熱交換器で熱エネルギーに変換して車載の冷却対象物を冷却するようにしたので、非常に簡単に冷却システムを構築することができるようになる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態における冷却システム1の概略図を示したものであり、図2から図5は、その熱音響装置2の詳細図を示したものである。
本実施の形態における冷却システム1は、エンジン10などの内燃機関を有する自動車に使用されるもので、エグゾーストマニホールド11を介してエンジン10に接続される排気管12と、その排気管12から分岐するバイパス排気管14と、そのバイパス排気管14に取り付けられる熱音響装置2とを具備してなり、その熱音響装置2による熱音響効果によって車載の電子部品や電子素子、室内空間、或いは、冷凍車の冷凍庫などの冷却対象物を冷却できるようにしたものである。
まず、この熱音響装置2の基本構成について説明する。この熱音響装置2は、図2に示すように、作動流体が封入されるループ管20と、このループ管20の内部に設けられる第一の熱交換器3と第二の熱交換装置4とを具備してなる。この第一の熱交換装置3は、第一高温側熱交換器30と第一低温側熱交換器31とに挟まれた第一のスタック32によって構成され、また、第二の熱交換装置4は、第二高温側熱交換器40と第二低温側熱交換器41とに挟まれた第二のスタック42によって構成される。
このように構成された熱音響装置2は次のように作用する。すなわち、熱音響装置2の第一高温側熱交換器30に外部から高温の熱が加えられるとともに第一低温側熱交換器31が低温に保たれると、第一高温側熱交換器30と第一低温側熱交換器31との間に生じる温度勾配によって、その間に設けられた第一のスタック32の導通路32a内で作動流体がゆらぎ始める。そして、自励の音波が発生し、この音波は、定在波及び進行波による音エネルギーとして第二の熱交換装置4側に伝達される。音エネルギーの入力を受けた第二の熱交換装置4では、エネルギー保存の法則により、音エネルギーの進行方向と逆方向に熱エネルギーが移送され、これによって第二低温側熱交換器41が冷却される。
そして、本実施の形態では、このような熱音響効果を有する熱音響装置2を用いて車載の電子部品や電子素子や室内空間などのような冷却対象物を冷却できるようにしたものである。以下、本実施の形態における冷却システム1について詳細に説明する。
図1は、この冷却システム1が適用される自動車を示したものであり、10はエンジン、11はエグゾーストマニホールド、12は排気管である。また、13は触媒コンバータであり、15は排気管12の排出口付近に設けられるマフラーである。この触媒コンバータ13の下流側における排気管12には、バイパス排気管14が接続される。このバイパス排気管14は、排気管12から分岐部14aを介して分岐し、途中で熱音響装置2に接続され、再び排気管12に合流部14bで接続される。このバイパス排気管14への流量は流量調整バルブ14cによって調整される、例えば、エンジン10が高速回転して排気管12内の圧力が高くなった場合には、排気管12側への流量を多く設定し、また、エンジン10が低速回転で排気管12内の圧力が低くなった場合には、バイパス排気管14側への流量を多くする。
図2から図5に、この冷却システム1における熱音響装置2の詳細の構成を示す。
この熱音響装置2のループ管20は、閉曲線をなすように左右一対の直線管部と、これらの直線管部を連結する連結管部とを設けて構成され、例えば、内側における直径を約40mm、全長を約3.2m程度として構成される。これらの直線管部及び連結管部は、金属製のパイプによって構成されるが、金属に限らず、熱伝導率の低い合成樹脂などによって構成することもできる。そして、このループ管20の外周部には断熱冷却部材6が密着して、若しくは、所定の隙間をあけて取り付けられる。この断熱冷却部材6は、バイパス排気管14などの輻射熱からループ管20を遮断するもので、例えば、不燃性繊維や、液体循環装置5によって内部に不凍性の液体を循環させるための冷却部材などが用いられる。この断熱冷却部材6は、少なくとも廃熱の入力される第一高温側熱交換器30の近傍に取り付けられる。
そして、このように構成されたループ管20の内部には、第一高温側熱交換器30、第一低温側熱交換器31及び第一のスタック32からなる第一の熱交換装置3と、第二高温側熱交換器40、第二低温側熱交換器41及び第二のスタック42からなる複数の第二の熱交換装置4が設けられる。
この第一高温側熱交換器30は、図3に示すように、バイパス排気管14の排ガスを内側に通過させる排ガス導通路30aと、ループ管20内の作動流体を通過させる導通路30bとを設けるように構成される。これらの排ガス導通路30aと作動流体の導通路30bとは、それぞれ壁面を介して遮断され、それぞれの気体が混ざり合わないようになっている。そして、この第一高温側熱交換器30は、排ガス導通路30aを流れる排ガスの熱によって約500℃〜750℃に熱せられる。
一方、第一低温側熱交換器31は、熱容量の大きい金属などで構成され、図4に示すように、その内側にループ管20の軸方向に沿った導通路31bを有している。この第一低温側熱交換器31の内部には、不凍性の液体を循環させる循環路31aが設けられており、液体循環装置5によって約15℃〜25℃の範囲内に設定される。
これら第一高温側熱交換器30と第一低温側熱交換器31との間に設けられる第一のスタック32は、図5に示すように、ループ管20の軸方向に沿った貫通した微小径の導通路32aを有するもので、セラミクスや、燒結金属、金網、金属製不織布などを用いて構成される。この第一のスタック32は、直径約40mmの範囲内に約900〜1200個の貫通した導通路32aを有するように構成され、その導通路32aに作動流体を導通させる。この第一のスタック32は、外周部分に断熱性のマット材を巻き付けた状態で第一高温側熱効果器と第一低温側熱交換器31との間に押し込まれ、ループ管20の所定の位置に取り付けられる。
一方、第二の熱交換装置4は、前述のように、第二高温側熱交換器40と、第二低温側熱交換器41と、第二のスタック42とを具備してなる。この第二高温側熱交換器40は、第一低温側熱交換器31と同じ構造を有し、図4に示すように、その内側にループ管20の軸方向に沿った導通路40bを有している。この第二低温側熱交換器40の内部には、不凍性の液体を循環させる循環路40aが設けられており、液体循環装置5によって約15℃〜25℃の範囲内に設定され、相対的に第二低温側熱交換器41よりも高温に設定される。
また、第二低温側熱交換器41は、第二のスタック42の導通路42aに対応した導通路(図示せず)を有する熱伝導の高い金属製材料などで構成され、熱音響効果によって冷却された熱を外部の保冷器7(図1参照)に出力できるようにしている。この保冷器7は、内部に熱を蓄積できる構造を有し、エンジン10の停止後にその蓄積された熱を利用して冷却対象物を冷却できるようにしている。
この第二高温側熱交換器40と第二低温側熱交換器41との間には、第二のスタック42が設けられる。この第二のスタック42は、第一のスタック32と同じ構造を有しており、ループ管20の軸方向に沿った貫通した微小径の導通路42aを有し、セラミクスや、燒結金属、金網、金属製不織布などを用いて構成される。そして、この第二のスタック42の外周部分に断熱性のマット剤を巻き付けて、ループ管20内の所定の位置に取り付けられる。この第二のスタック42の位置については、ループ管20内に発生する定在波及び進行波の腹の位置に設けられる。
次に、このように構成された冷却システム1を用いて冷却対象物を冷却するときの作用について説明する。
まず、エンジン10の始動に伴ってエンジン10から排ガスが排出されると、その排ガスは排気管12を通って触媒コンバータ13側に移送され、そこで、排ガス中の有害物質を酸化還元浄化する。そして、その排ガスの一部は、流量調整バルブ14cによってバイパス排気管14側へ導かれ、その廃熱によって熱音響装置2の第一高温側熱交換器30を加熱する。このとき、第一高温側熱交換器30は、廃熱によって200℃〜750℃に加熱される。また、その排ガスは、第一高温側熱交換器30での熱の放出によって冷却され、再び合流部14bを介して排気管12に戻される。また、このエンジン10の始動に伴って、液体循環装置5が稼働し、不凍性の液体を第一低温側熱交換器31内やループ管20の外周部、第二高温側熱交換器40内を循環させて15℃〜25℃に保温する。そして、この第一高温側熱交換器30と第一低温側熱交換器31との温度差によって第一のスタック32内に温度勾配を生じさせる。
この温度勾配により、第一のスタック32の導通路32a内における作動流体は、図6に示すように、圧縮→加熱→膨張→冷却のサイクルを受け、温度勾配のある壁面に沿って熱交換を行いながら往復運動を繰り返す。これにより、導通路32a内から自励の音波を発生する。
この自励の音波は、定在波及び進行波による音エネルギーとしてループ管20に沿って移送される。この音エネルギーの移送方向は、第一の熱交換装置3における熱エネルギーの移送方向である第一高温側熱交換器30から第一低温側熱交換器31と逆方向となる。
そして、この音エネルギーは第二の熱交換装置4における第二のスタック42の導通路42a内に入力される。この第二のスタック42の導通路42a内において作動流体は、図7に示すように、第一のスタック32におけるサイクルとは逆の、圧縮→冷却→膨張→加熱というサイクルを受ける。このとき、作動流体は、熱を第二低温側熱交換器41から第二高温側熱交換器40へ汲み出すために周囲の微小要素から音エネルギーを吸収する。これにより、音エネルギーは、流れの進行方向に沿って減少するが、この減少に伴って熱エネルギーが生じ、この熱エネルギーが第二低温側熱交換器41から第二高温側熱交換器40側へと進行する。すなわち、熱エネルギーは、音エネルギーの進行方向とは逆方向であり、第二低温側熱交換器41から第二高温側熱交換器40側へ移送される。これにより、第二低温側熱交換器41は冷却される。このとき、第二高温側熱交換器40の設定温度が液体循環装置5によって15℃〜25℃に保持されているので、第二低温側熱交換器41からの多くの熱を移送することができ、第二低温側熱交換器41をより冷却することができる。
この冷却された熱(冷熱)は、外部の保冷器7に一旦蓄積される。そして、エンジン10作動中はその保冷器7を介して車載の電子部品や電子素子や室内空間などの冷却対象物を冷却し、また、エンジン10の停止後は、その保冷器7に蓄積された冷熱を出力しながら車載の冷却対象物を冷却する。
このように上記実施の形態によれば、エンジン10に接続される排気管12と、当該排気管12に接続され内部に作動流体を有するループ管20と、当該ループ管20内に設けられる第一の熱交換装置3及び第二の熱交換装置4とを具備してなるもので、前記排気管12の熱を前記第一の熱交換装置3側に入力することによってループ管20内に自励の音波を発生させ、当該音波を前記第二の熱交換装置4側に伝達させることによって第二の熱交換装置4で熱エネルギーに変換して車載の冷却対象物を冷却するようにしたので、非常に簡単に冷却システム1を構築することができるようになる。また、排気管12の熱を熱音響装置2で消費することができるので、排ガスの温度を100℃低下させるに当たり、騒音を4dB〜5dB低下させることができる。これにより、マフラー15の小型化を図ることもできる。更には、廃熱を利用して冷却対象物を冷却するので、エンジン10の駆動力を用いて発電機を稼働させ、この発電機を用いて冷却させるといったことが不要になり、自動車の燃費も向上させることができるようになる。
また、このようなループ管20を排気管12に取り付ける場合、排気管12から分岐して排気管12に戻るバイパス排気管14を設け、このバイパス排気管14の途中にループ管20を取り付けるようにしたので、バイパス排気管14を迂回させるだけでループ管20を任意の位置に取り付けることができ、しかも、そのバイパス排気管14の流路や内径などによって熱音響装置2に入力される熱量を加減することができるようになる。
更に、このようにバイパス排気管14によって熱量を加減する場合、排気管12側からバイパス排気管14側へ流れる排ガスの流量を調整する流量調整バルブ14cを設けるようにしたので、流量を変えるだけで第一の熱交換装置3側に入力される熱量を変化させることができ、例えば、より冷却効果を高めたい場合は、バイパス排気管14の流量を大きくして第一の熱交換装置3に高い温度に設定し、また、冷却効果を低めたい場合は、バイパス排気管14を流れる排ガスの量を小さくして第一の熱交換装置3の温度を低く設定することなどができる。
そして、このようなバイパス排気管14への流量を制御する場合、排気管12内の排ガスの圧力が高くなった場合に、バイパス排気管14側へ流れる排ガスの流量を小さくしたので、エンジン10の回転数が高くなった場合に、排気管12から多くの排ガスを外部に放出することができるので、エンジン10の排気効率を良くして燃費を向上させることなどができる。
また、このようなループ管20とエンジン10や排気管12などの熱放射体との間に断熱冷却部材6や液体循環装置5などを設けるようにしたので、ループ管20の加熱を防止することができ、冷却効果を高めることができるようになる。
また、このような熱音響装置2を用いて冷却対象物などを冷却する場合、第二の熱交換装置4から出力される冷熱を保冷器7に一旦蓄熱し、その保冷器7の熱を用いて冷却対象物などを冷却するようにしたので、エンジン10を停止させた後であっても、冷却対象物を冷却することができるようになる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、上記実施の形態では、バイパス排気管14に熱音響装置2を接続しているが、これに限らず、エンジン10に接続された排気管12に直接熱音響装置2を接続するようにしても良い。
また、上記実施の形態では、バイパス排気管14の内部に排ガスを通し、その排ガスの廃熱を利用して第一高温側熱交換器30を加熱するようにしているが、これに限らず、排ガスによって熱せられた排気管12の熱をそのまま熱伝導率の高い部材(例えば、金属線など)を介して第一高温側熱交換器30に入力させ、その熱によって第一高温側熱交換器30を加熱するようにしても良い。
更に、上記実施の形態では、自動車にこの冷却システム1を取り付けた例を説明したが、自動車に限らず、エンジン10を有する自動二輪、船舶、飛行機などの輸送体などにも適用することができる。
加えて、上記実施の形態では、エンジンに接続された排気管の排ガスの熱を用いて冷却対象物を冷却するようにしているが、必ずしもこれに限るものではなく、エンジンの熱をそのまま利用するようにしても良く、或いは、バッテリーの廃熱、ラジエター内の冷却水の廃熱、エンジンオイルの廃熱などを利用するようにしても良い。
本発明の一実施の形態における冷却システムを組み込んだ自動車の概要を示す図 同形態における熱音響装置の概要を示す図 同形態における熱音響装置の第一高温側熱交換器を示す図 同形態における熱音響装置の第一低温側熱交換器を示す図 同形態における熱音響装置の第一のスタック・第二のスタックの構成を示す図 同形態における自励の音波の発生原理を示す図 同形態における音エネルギーから熱エネルギーへの変換を示す図
符号の説明
1・・・冷却システム
10・・・エンジン
11・・・エグゾーストマニホールド
12・・・排気管
13・・・触媒コンバータ
14・・・バイパス排気管
14a・・・分岐部
14b・・・合流部
14c・・・流量調整バルブ
15・・・マフラー
2・・・熱音響装置
20・・・ループ管
3・・・第一の熱交換装置
30・・・第一高温側熱交換器
30a・・・排ガス導通路
30b・・・作動流体の導通路
31・・・第一低温側熱交換器
31a・・・循環路
31b・・・作動流体の導通路
32・・・第一のスタック
32a・・・導通路
4・・・第二の熱交換装置
40・・・第二高温側熱交換器
40a・・・循環路
41・・・第二低温側熱交換器
41a・・・導通路
42・・・第二のスタック
42a・・・導通路
5・・・液体循環装置
6・・・断熱冷却部材
7・・・保冷器

Claims (8)

  1. 車両構成要素をなす発熱体と、音エネルギーと熱エネルギーとの間でエネルギー変換を行う第一の熱交換器及び第二の熱交換器を有するループ管とを具備してなり、前記発熱体からの廃熱をループ管内の第一の熱交換器に入力することによって自励の音波を発生させ、当該音波を前記第二の熱交換器側に伝達させることによって第二の熱交換器で熱エネルギーに変換して車載の冷却対象物を冷却するようにしたことを特徴とする冷却システム。
  2. エンジンに接続される排気管と、音エネルギーと熱エネルギーとの間でエネルギー変換を行う第一の熱交換器及び第二の熱交換器を有するループ管とを具備してなり、前記排気管の熱をループ管内の第一の熱交換器に入力することによって自励の音波を発生させ、当該音波を前記第二の熱交換器側に伝達させることによって第二の熱交換器で熱エネルギーに変換して車載の冷却対象物を冷却するようにしたことを特徴とする冷却システム。
  3. 前記ループ管が、排気管から分岐するバイパス排気管に接続されるものである請求項2に記載の冷却システム。
  4. 前記バイパス排気管側に分岐する排ガスの流量を調整する流量調整バルブを設けた請求項3に記載の冷却システム。
  5. 排気管内の排ガスの圧力が高くなった場合に、排気管側への流量が大きくなるように流量調整バルブを調整するようにした請求項4に記載の冷却システム。
  6. 前記ループ管の外周部に、外部からの熱を遮断し、又は/及び、ループ管を冷却する断熱冷却部材を設けた請求項1から5いずれか1項に記載の冷却システム。
  7. 前記第二の熱交換器から出力される冷熱を蓄積する保冷器を設けた請求項1に記載の冷却システム。
  8. 請求項1から7いずれか1項に記載の冷却システムを設けた自動車。
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