JP2005195305A - スターリング機関 - Google Patents

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    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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Abstract

【課題】 動作効率の優れたスターリング機関を提供する。
【解決手段】 スターリング冷凍機1は、ケーシング2と、該ケーシング2に組付けられたシリンダ3と、シリンダ3内で往復動するピストン4およびディスプレーサ5と、再生器6と、圧縮空間7aと膨張空間7bとを含む作動空間7と、放熱部(ウォームヘッド)8と、吸熱部(コールドヘッド)9と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ13と、ピストンスプリング14と、ディスプレーサスプリング15と、ディスプレーサロッド16と、背圧空間17と、リニアモータ13に電圧を印加する給電手段18とを備える。給電手段18は、ピストン4の共振周波数と駆動周波数とが異なるような交流電圧をリニアモータ13に印加する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スターリング機関に関し、特に、フリーピストン型スターリング機関に関する。
従来から、スターリング機関の一例として、フリーピストン型スターリング冷凍機は知られている。このスターリング冷凍機では、ケーシングに組付けられたシリンダ内にディスプレーサとピストンとを配設して膨張空間と圧縮空間とを含む作動空間を設けている。作動空間の内部にはヘリウムなどの作動媒体が存在しており、膨張空間と圧縮空間とは作動媒体通路を介して連通している。作動媒体通路には、作動媒体の熱を蓄積するとともに蓄積した熱を作動媒体に供給する再生器が配設されている。
ピストンは、後端でピストンスプリングと一体化され、リニアモータなどによってシリンダの軸方向に往復駆動される。ディスプレーサは、ピストンを貫通するディスプレーサロッドを介してディスプレーサスプリングと一体化される。該ディスプレーサスプリングとピストンスプリングとはボルトにより連結され、背圧空間内に配置される。
ピストンをシリンダの軸方向に往復運動させると、作動媒体に周期的な圧力変化がもたらされ、それによりディスプレーサも所定の位相差をもってシリンダの軸方向に往復運動する。
なお、上記のようなフリーピストン型のスターリング機関が、たとえば特開2000−39222号公報などに記載されている。
また、特開2000−199653号公報において、ピストンの駆動周波数を、ディスプレーサを弾性支持するバネのバネ定数に応じた周波数に最適制御したスターリング冷凍機の制御方法が開示されている。
特開2000−39222号公報 特開2000−199653号公報
しかしながら、上記のようなスターリング機関においては、以下のような問題があった。
上述のように、フリーピストン型スターリング機関ではピストンとディスプレーサとは所定の位相差をもってシリンダの軸方向に往復運動する。ここで、成績係数(COP)値を向上させる観点でのピストンの共振周波数と駆動周波数との最適な関係については、従来技術において示唆されていないが、一般的には、共振周波数と駆動周波数とを一致させることが最も効果的であると考えられる。
しかしながら、本願発明者が、上記共振周波数と駆動周波数との関係に着目して研究を進めたところ、ピストンの共振周波数と駆動周波数とが一致したときに、成績係数(COP)値が最も大きくなるわけではないということがわかった。したがって、成績係数値を向上させるために、上記共振周波数と駆動周波数との比を、最適な値に設定する必要がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、成績係数(動作効率)の優れたスターリング機関を提供することを目的とする。
本発明に係るスターリング機関は、ケーシングと、ケーシングに組付けられたシリンダと、シリンダ内で往復動するピストンと、ピストンをシリンダ内で往復動させるピストン駆動手段とを具備して成り、ピストンの共振周波数と該ピストンの駆動周波数とを異ならせてなる。あるいは、ケーシングと、ケーシングに組付けられたシリンダと、シリンダ内で往復動するピストンおよびディスプレーサと、ピストンをシリンダ内で往復動させるピストン駆動手段と、ピストン駆動手段に交流電圧を印加する給電手段とを備える。
上記給電手段は、1つの局面では、ピストンの共振周波数と異なる周波数の交流電圧をピストン駆動手段に印加し、他の局面では、ピストンの共振周波数よりも大きな周波数の交流電圧をピストン駆動手段に印加する。
ここで、ピストンの共振周波数よりも大きな周波数でピストンを駆動する場合においては、スターリング機関の最高出力値は250W以上1200W以下程度であることが好ましい。
なお、ここでいう最高出力値とは、所定の仕様で設計されたスターリング機関が理論上実現可能な最大出力値を意味する。
上記いずれの局面においても、成績係数(COP)値を上昇させることができる。すなわち、動作効率の優れたスターリング機関を提供することができる。
本発明によれば、動作効率の優れたスターリング機関を提供することができる。
以下に、本発明に基づくスターリング機関の実施の形態について、図1から図5を用いて説明する。
図1は、スターリング機関の一例であるスターリング冷凍機1の概略構成を示す断面図である。なお、以下の説明では、本発明をスターリング冷凍機に適用した例について説明するが、スターリング冷凍機以外のスターリング機関にも本発明は適用可能であると考えられる。
図1に示すように、本実施の形態のスターリング冷凍機1は、ケーシング2と、該ケーシング2に組付けられたシリンダ3と、シリンダ3内で往復動するピストン4およびディスプレーサ5と、再生器6と、圧縮空間7aと膨張空間7bとを含む作動空間7と、放熱部(ウォームヘッド)8と、吸熱部(コールドヘッド)9と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ13と、ピストンスプリング14と、ディスプレーサスプリング15と、ディスプレーサロッド16と、背圧空間17とを備える。
ケーシング2は、スターリング冷凍機1の外殻(外壁)を構成する部分であり、シリンダ3をはじめとする種々の部品が該ケーシング2に組付けられる。図1の例では、ケーシング2は、単一の容器で構成されず、背圧空間17を規定するとともにリニアモータ11、ピストンスプリング14およびディスプレーサスプリング15を受け入れるベッセル部分と、放熱部8、再生器6および吸熱部9の外壁部分とで主に構成される。該ケーシング2の内部には、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動媒体が充填される。
シリンダ3は、略円筒状の形状を有し、内部にピストン4とディスプレーサ5とを往復動可能に受け入れる。シリンダ3内において、ピストン4とディスプレーサ5とは同軸上に間隔をあけて配置され、このピストン4およびディスプレーサ5によってシリンダ3内の作動空間7が圧縮空間7aと膨張空間7bとに区画される。より詳しくは、作動空間7は、ピストン4におけるディスプレーサ5側の端面よりもディスプレーサ5側に位置する空間であり、ピストン4とディスプレーサ5との間に圧縮空間7aが形成され、ディスプレーサ5と吸熱部9との間に膨張空間7bが形成される。圧縮空間7aは主に放熱部8によって囲まれ、膨張空間7bは主に吸熱部9によって囲まれている。
圧縮空間7aと膨張空間7bとの間には再生器6が配設されており、この再生器6を介してこれら両空間が連通する。それにより、スターリング冷凍機1内に閉回路が構成される。この閉回路内に封入された作動媒体が、ピストン4およびディスプレーサ5の動作に合わせて流動することにより、逆スターリングサイクルが実現する。
シリンダ3の外側に位置する背圧空間17にはリニアモータ13を配設する。リニアモータ13は、インナーヨーク10と、可動マグネット部11と、アウターヨーク12とを有し、このリニアモータ13によって、シリンダ3の軸方向にピストン4を駆動する。
リニアモータ13には、給電手段18が接続される。給電手段18からリニアモータ13に印加される交流電圧の周波数が、ピストン4の駆動周波数となる。
ピストン4の一端は、板バネなどで構成されるピストンスプリング14と接続される。該ピストンスプリング14は、ピストン4に弾性力を付与する弾性力付与手段として機能する。該ピストンスプリング14に弾性力を付加することにより、シリンダ3内でピストン4をより安定して周期的に往復動させることが可能となる。ディスプレーサ5の一端は、ディスプレーサロッド16を介してディスプレーサスプリング15と接続される。ディスプレーサロッド16はピストン4を貫通して配設され、ディスプレーサスプリング15は板バネなどで構成される。該ディスプレーサスプリング15の周縁部と、ピストンスプリング14の周縁部は、リニアモータ13からピストン4の背圧空間17側(以下、後方と称する場合がある。)に延びる支持部材により支持される。
ピストン4に対しディスプレーサ5と反対側には、ケーシング2のベッセル部分によって囲まれた背圧空間17が配設されている。背圧空間17は、ケーシング2のベッセル部分内でピストン4の周囲に位置する外周領域と、ケーシング2のベッセル部分内でピストン4よりもピストンスプリング14側(後方側)に位置する後方領域とを含む。この背圧空間17内にも、作動媒体が存在する。
本願発明者がスターリング機関について研究を進める中で、ピストンの共振周波数と駆動周波数との関係が、スターリング機関の動作効率に影響を与えることがわかってきた。そこで、本願発明者が、ピストン4の共振周波数と、駆動周波数と、スターリング冷凍機1の動作効率との関係について様々な検討を重ねた結果、スターリング冷凍機1におけるピストン4の共振周波数と駆動周波数との間に、1:1以外の好適な比率があることを知得した。
したがって、本実施の形態に係るスターリング機関1においては、ピストン共振周波数と駆動周波数を異ならせている。ここで、ピストン共振周波数は、後述するガススプリング定数および機械ばね定数で規定されるピストンのスプリング定数と、ピストンの質量とから求められる。したがって、作動媒体のガス圧、ピストン断面積、作動媒体の比熱、作動空間の体積およびピストン4を支持する機械ばねのばね定数などを調整することで、ピストン4の共振周波数が決定される。したがって、ディスプレーサ5の共振周波数に基づく駆動周波数のもとで、上記のパラメータを適宜変更することで、ピストン共振周波数と駆動周波数を異ならせることができる。
本願発明者は、上記のような知見を基にさらに研究を行ない、スターリング冷凍機1の最高出力値がある値以上である場合に、ピストン4の共振周波数/駆動周波数の比を1より小さくすることによりスターリング冷凍機1の動作効率を向上できることを見出すに至った。
以上のように、スターリング冷凍機1の最高出力値に応じてピストン共振周波数/駆動周波数の比を調整し、上記最高出力値を大きくするにつれて、ピストン共振周波数/駆動周波数の比を小さくすることにより、スターリング冷凍機1の動作効率を向上させることができる。
次に、本願発明者が行ったシミュレーション結果について、図2〜図5を用いて説明する。
図2は、最高出力値が150W程度の小型スターリング機関(スターリング冷凍機)についてのシミュレーション結果を示し、図3は、最高出力値が300W程度の中型スターリング機関(スターリング冷凍機)についてのシミュレーション結果を示し、図4は、最高出力値が600W程度の大型スターリング機関(スターリング冷凍機)についてのシミュレーション結果を示している。
シミュレーションの条件としては、最高出力値の条件下で、ピストン共振周波数/駆動周波数の比を変化させ、それぞれの比における成績係数(COP;Coefficient Of Performance)を算出した。
図2から図4に示すように、小型、中型、大型のいずれのスターリング冷凍機1においても、ピストン共振周波数/駆動周波数の比の値が大きくなるにつれて、スターリング機関の成績係数が向上し、ある値においてピークを迎えた後、低減しているのがわかる。つまり、スターリング冷凍機1の最高出力値に対し、ピストン4の共振周波数/駆動周波数の比を所定の値にすることにより、スターリング冷凍機1の成績係数(動作効率)を向上させることができる。
ここで、成績係数(COP)値に着目すると、小型、中型、大型のいずれのスターリング冷凍機1においても、ピストン4の共振周波数/駆動周波数の比を所定の値に調整することにより、その成績係数(COP)値を2以上とすることができる。具体的には、図2に示す小型(150W)のスターリング機関の場合には、ピストン共振周波数/駆動周波数の比の値を1.1以上1.3以下程度(より好ましくは、1.15以上1.25以下程度)とすることにより、成績係数(COP)値を2.4以上程度(より好ましい範囲においては2.5以上程度)とすることができ、図3に示す中型(300W)のスターリング機関の場合には、ピストン4の共振周波数/駆動周波数の比の値を0.87以上0.98以下程度(より好ましくは、0.88以上0.95以下程度)とすることにより、成績係数(COP)値を2.4以上程度(より好ましい範囲においては2.45以上程度)とすることができ、図4に示す大型(600W)のスターリング機関の場合には、ピストン4の共振周波数/駆動周波数の比の値を0.87以上0.98以下程度(より好ましくは、0.89以上0.97以下程度)とすることにより、成績係数(COP)値を2.1以上程度(より好ましい範囲においては2.15以上程度)とすることができる。
上記の結果より、スターリング冷凍機1が小型、中型、大型となるにつれて成績係数(COP)値が低下することがわかる。したがって、スターリング冷凍機1の能力が大きくなるにつれて、ピストン共振周波数/駆動周波数の比の値を適切な範囲内に調整することが好ましいことがわかる。
ところで、ピストンの共振周波数は、計算による算出方法と、実測による算出方法との2つの方法により求められる。
以下に、計算による共振周波数の算出方法について説明する。
ピストンの共振周波数fは、一般によく用いられる以下の式により算出される。
f={1/(2π)}・√(K/m)
ここで、mはピストンの質量である。また、Kはピストンのスプリング定数であり、ガススプリング定数Kgと機械ばね定数Kmとの合計により求められる。なお、機械ばね定数Kmは、ピストンスプリング14のばね定数であり実測可能である。また、ガススプリング定数Kgは、以下の式により求められる。
Kg=(P・γ・A)/V
ここで、Pは作動空間7およびケーシング2内に充填される作動媒体の圧力(N/mm)であり、Vはピストンが中立位置にあるときの作動空間7の容量(m)であり、Aはピストンの軸方向断面積(m)であり、γは作動媒体の比熱である。
次に、実測により共振周波数を求める方法について説明する。
スターリング機関を、温度一定、ピストン振幅一定の条件下で駆動させる。その際、駆動周波数およびその他のパラメータ(ディスプレーサスプリング定数など)を適宜変化させる。
上記のように、温度一定の条件下においては、ピストン振幅はモータに流れる電流値の大きさによって変化する。さらに、ピストン振幅を一定にすると、ピストン共振周波数と駆動周波数とが一致したときに、ピストンは最も低い電流値で振幅する。
したがって、温度一定、ピストン振幅一定の条件下においてスターリング機関を動作させたときに、最も入力電流が小さくなるときの駆動周波数がピストンの共振周波数となる。
なお、本願発明者は、上記計算による算出方法により求めたピストンの共振周波数と、上記実測による方法により求めた値とは、よく一致することを確認している。
上述したとおり、ピストンの共振周波数は、スターリング冷凍機1の内部構成によって変化する。そして、その共振周波数は、スターリング冷凍機1の成績係数(COP)値に影響を及ぼす。
これに対し、本実施の形態においては、ピストンの共振周波数が所定の値となるように、スターリング冷凍機1の内部構成を調整することで、成績係数(COP)値を向上させることができる。
図5は、図2から図4において、スターリング機関の成績係数(COP)値がピーク値を示すピストン共振周波数/駆動周波数の比の値と、それぞれのスターリング機関の最高出力値との関係を示す図である。
図5に示すように、成績係数(COP)値がピーク値となるピストン共振周波数/駆動周波数の比の値は、スターリング冷凍機1の最高出力値ごとに異なる。具体的には、スターリング冷凍機1が小型、中型、大型となるにつれて、成績係数(COP)値を大きくするために最適なピストン4の共振周波数/駆動周波数の比が小さくなる傾向にある。したがって、スターリング冷凍機1の能力が大きくなるにつれて、ピストン4の共振周波数/駆動周波数の比を小さくすることが好ましい。
具体的には、スターリング機関1の最高出力値が250W以上1200W以下程度(より好ましくは300W以上1000W以下程度)である場合に、共振周波数/駆動周波数の比を1よりも小さくすることが好ましい。ここで、上記最高出力値の上限値(1000W,1200W)については、スターリング機関1が極端に大型化すると、その成績係数(COP)値が低下することを考慮して定めたものである。
なお、スターリング冷凍機1の最高出力値が300W以上の範囲においては、スターリング冷凍機の成績係数(COP)値を大きくするのに最適なピストン4の共振周波数/駆動周波数の比の値はほぼ一定であるので、図4において説明した最高出力値が600Wのスターリング冷凍機1よりも大型のスターリング冷凍機についても、ピストン4の共振周波数/駆動周波数の比の値の好ましい範囲は、図4の場合とほぼ同様であると考えられる。
本実施の形態においては、小型、中型、大型のそれぞれのスターリング冷凍機1に対して、上記の傾向に合わせながら、最適なピストン4の共振周波数/駆動周波数の比の値を選択することができる。また、成績係数(COP)値の低下が比較的大きい高出力のスターリング冷凍機1において、成績係数(COP)値を向上させることができる。
次に、本実施の形態におけるスターリング冷凍機1の動作について説明する。
まず、リニアモータ13を作動させてピストン4を駆動する。リニアモータ13によって駆動されたピストン4は、ディスプレーサ5に接近し、圧縮空間7a内の作動媒体(作動ガス)を圧縮する。
ピストン4がディスプレーサ5に接近することにより、圧縮空間7a内の作動媒体の温度は上昇するが、放熱部8によってこの圧縮空間7a内に発生した熱が外部へと放出される。そのため、圧縮空間7a内の作動媒体の温度はほぼ等温に維持される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルにおける等温圧縮過程に相当する。
ピストン4がディスプレーサ5に接近した後にディスプレーサ5は吸熱部9側に移動する。他方、ピストン4によって圧縮空間7a内において圧縮された作動媒体は再生器6内に流入し、さらに膨張空間7bへと流れ込む。その際、作動媒体の持つ熱が再生器6に蓄熱される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容冷却過程に相当する。
膨張空間7b内に流入した高圧の作動媒体は、ディスプレーサ5がピストン4側(ケーシング2のベッセル部分の後端側)へ移動することにより膨張する。このようにディスプレーサ5が後方側へ移動するのに伴い、ディスプレーサスプリング15の中央部も後方側に突出するように変形する。
上記のように膨張空間7b内で作動媒体が膨張することにより、膨張空間7b内の作動媒体の温度は下降するが、吸熱部9によって外部の熱が膨張空間7b内へと伝熱されるため、膨張空間7b内はほぼ等温に保たれる。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等温膨張過程に相当する。
その後、ディスプレーサ5がピストン4から遠ざかる方向に移動し始める。それにより、膨張空間7b内の作動媒体は再生器6を通過して再び圧縮空間7a側へと戻る。その際に再生器6に蓄熱されていた熱が作動媒体に与えられるため、作動媒体は昇温する。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容加熱過程に相当する。
この一連の過程(等温圧縮過程−等容冷却過程−等温膨張過程−等容加熱過程)が繰り返されることにより、逆スターリングサイクルが構成される。この結果、吸熱部9は徐々に低温になり、極低温を有するに至る。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態におけるスターリング冷凍機の概略構成を示す断面図である。 小型(150W)スターリング機関のピストン共振周波数/駆動周波数の比の値と、成績係数(COP)との関係を示す図である。 中型(300W)スターリング機関のピストン共振周波数/駆動周波数の比の値と、成績係数(COP)との関係を示す図である。 大型(600W)スターリング機関のピストン共振周波数/駆動周波数の比の値と、成績係数(COP)との関係を示す図である。 図2から図4において、スターリング機関の成績係数(COP)がピーク値を示すピストン共振周波数/駆動周波数の比の値と、それぞれのスターリング機関の最高出力値との関係を示す図である。
符号の説明
1 スターリング冷凍機、2 ケーシング、3 シリンダ、4 ピストン、5 ディスプレーサ、6 再生器、7 作動空間、7a 圧縮空間、7b 膨張空間、8 放熱部、9 吸熱部、10 インナーヨーク、11 可動マグネット部、12 アウターヨーク、13 リニアモータ、14 ピストンスプリング、15 ディスプレーサスプリング、16 ディスプレーサロッド、17 背圧空間、18 給電手段。

Claims (4)

  1. ケーシングと、
    前記ケーシングに組付けられたシリンダと、
    前記シリンダ内で往復動するピストンと、
    前記ピストンを前記シリンダ内で往復動させるピストン駆動手段とを具備して成り、
    前記ピストンの共振周波数と該ピストンの駆動周波数とを異ならせてなるスターリング機関。
  2. ケーシングと、
    前記ケーシングに組付けられたシリンダと、
    前記シリンダ内で往復動するピストンおよびディスプレーサと、
    前記ピストンを前記シリンダ内で往復動させるピストン駆動手段と、
    前記ピストンの共振周波数と異なる周波数の交流電圧を前記ピストン駆動手段に印加する給電手段とを備えたスターリング機関。
  3. ケーシングと、
    前記ケーシングに組付けられたシリンダと、
    前記シリンダ内で往復動するピストンおよびディスプレーサと、
    前記ピストンを前記シリンダ内で往復動させるピストン駆動手段と、
    前記ピストンの共振周波数より大きな周波数の交流電圧を前記ピストン駆動手段に印加する給電手段とを備えたスターリング機関。
  4. 最高出力値が250W以上1200W以下である、請求項3に記載のスターリング機関。
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