JP2003324796A - 音響装置、その製造方法及び携帯端末装置 - Google Patents

音響装置、その製造方法及び携帯端末装置

Info

Publication number
JP2003324796A
JP2003324796A JP2002127149A JP2002127149A JP2003324796A JP 2003324796 A JP2003324796 A JP 2003324796A JP 2002127149 A JP2002127149 A JP 2002127149A JP 2002127149 A JP2002127149 A JP 2002127149A JP 2003324796 A JP2003324796 A JP 2003324796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
diaphragm
voice coil
speaker
thinner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002127149A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoyasu Araki
精康 荒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2002127149A priority Critical patent/JP2003324796A/ja
Publication of JP2003324796A publication Critical patent/JP2003324796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来方式のスピーカに比べて筐体に音波輻射
用の開口部を設けることなく、防水性及び耐湿性に優れ
た超薄型の平面スピーカ等を構成できるようにする。 【解決手段】 筐体11の外部に音を響かせる装置であ
って、筐体11と、この筐体11の一部を他の厚みに比
べて薄く加工して形成された振動板11Aと、この振動
板11Aに取り付けられた駆動部11Bと、この駆動部
11Bに巻装されたボイスコイル12と、このボイスコ
イル12と磁束が鎖交する位置に設けられた磁性体13
とを備えるものである。従って、ボイスコイル12に音
声信号等を供給すると、筐体11の一部を成す振動板1
1Aを直接振動させることができる。筐体構成面をスピ
ーカコーンとして機能させることができ、従来方式のス
ピーカに比べて筐体11に音波輻射用の開口部を設けな
くても済むので、防水性及び耐湿性に優れた超薄型の平
面スピーカを内蔵した携帯電話機等を提供することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は筐体内部に受話器用
又は/及び着信メロディ用のスピーカを有した携帯電話
機に適用して好適な音響装置、その製造方法及び携帯端
末装置に関するものである。
【0002】詳しくは、筐体外部に音を響かせる場合
に、筐体の一部を他の厚みに比べて薄く加工して形成さ
れた振動板に駆動部を取り付け、この駆動部にボイスコ
イルを巻装して、このボイスコイルと磁束が鎖交する位
置に磁性体を備え、ボイスコイルに音声信号等を供給し
たとき、筐体の一部を成す振動板を直接振動できるよう
にすると共に、筐体構成面をスピーカコーンとして機能
できるようにしたものである。
【0003】
【従来の技術】近年、トランシーバや携帯電話機等の携
帯端末装置が広く普及し使用されるに至っている。この
種の携帯端末装置にはその筐体内に受話器用のスピーカ
を備えている場合が多い。携帯端末装置によっては、受
話器用のスピーカの他に着信メロディ用のスピーカを備
えたものも使用されている。
【0004】図12A及びBは従来例に係る携帯電話機
400の内部構成例及びその受話器用のスピーカ2の構
造例を示す側面断面図である。図12Aに示す携帯電話
機400の筐体1内には基板3が設けられ、この基板3
には音声処理用IC4やコンデンサ、トランジスタ等が
実装されている。音声処理用IC4には受話器用のスピ
ーカ2が接続されており、このスピーカ2は携帯電話機
400の筐体内側に取り付けられる。
【0005】このスピーカ取り付け領域の筐体前面(前
面キャビネット)には音波輻射用の開口部5が設けられ
ている。この種の受話器用のスピーカ2には図12Bに
示すような動電形スピーカ80が使用される場合が多
い。この動電形スピーカ80はクッション部材6等を介
在して携帯電話機400の筐体内側に取り付けられる。
【0006】この動電形スピーカ80によれば、図12
Bに示すようにヨーク81を取り付けた所定高さのフレ
ーム82を有している。このフレーム82内には円錐状
の振動板(スピーカコーン)83が設けられている。こ
の振動板83の一端にはコイルボビン84が設けられ、
このコイルボビン84にはボイスコイル85が巻装され
ている。ボイスコイル85の内側にはセンターポール8
6が挿嵌されている。センターポール86の外側にはマ
グネット87が備えられ、このマグネット87はヨーク
81と共にフレーム82にプレート89によって固定さ
れている。振動板83の他端エッジはガスケット810
によってフレーム82に固定されている。動電形スピー
カ80は低周波域から高周波域まで広い周波数範囲にお
いて忠実な感度を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例に係
る携帯電話機400の受話器用のスピーカ2の構造例に
よれば、次のような問題がある。 図12Bに示したように、動電形スピーカ80を利
用した受話器用のスピーカ2は振動板83の開口幅wに
対する振動板83の高さhの比(h/w)が大きい。従
って、受話器用のスピーカ2として動電形スピーカ80
を用いた携帯電話機400の場合、筐体1の前面キャビ
ネットの内側にスピーカ取り付けスペースをより多く確
保しなければならない。これにより、実装部品取り付け
用の空間が少なくなったり、筐体1の薄型化の妨げとな
る。
【0008】 動電形スピーカ80を受話器用のスピ
ーカ2として使用した場合に、音波輻射用の開口部(い
わゆるスピーカ穴等)5を前面キャビネットに設けなく
てはならない。従って、この開口部5から水や湿気が侵
入したり、異物が侵入するおそれがある。これにより、
筐体1内の音声処理IC4等の動作性能の低下が懸念さ
れる。因みに、技術文献である公開特許公報(特開20
00−325881号)には音声及び低周波振動発生用
振動アクチュエータが開示されているが、振動体と筐体
とが別々に構成されており、平面スピーカとしての薄型
化の妨げとなる。
【0009】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、従来方式のスピーカに比べて
筐体に音波輻射用の開口部を設けることなく、筐体構造
面をスピーカコーンとして機能できるようにした音響装
置、その製造方法及び携帯端末装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、筐体の
外部に音を響かせる装置であって、筐体の一部を他の厚
みに比べて薄く加工して形成された振動板と、この振動
板に取り付けられた駆動部と、この駆動部に巻装された
ボイスコイルと、このボイスコイルと磁束が鎖交する位
置に設けられた磁性体とを備えることを特徴とする音響
装置によって解決される。
【0011】本発明に係る音響装置によれば、筐体外部
に音を響かせる場合に、筐体の一部を他の厚みに比べて
薄く加工して形成された振動板に駆動部が取り付けら
れ、この駆動部にボイスコイルが巻装され、このボイス
コイルと磁束が鎖交する位置に磁性体が備えられる。
【0012】従って、ボイスコイルに音声信号等を供給
すると、筐体の一部を他の厚みに比べて薄く加工して形
成された振動板を直接振動させることができる。これに
より、筐体構成面をスピーカコーンとして機能させるこ
とができ、従来方式のスピーカに比べて筐体に音波輻射
用の開口部を設けなくても済むので、防水性及び耐湿性
に優れた超薄型の平面スピーカを構成することができ
る。当該音響装置を携帯電話機等に十分応用することが
できる。
【0013】本発明に係る音響装置の第1の製造方法
は、筐体の所定の領域の厚みを他の厚みに比べて薄く加
工して振動板を形成すると共に、当該振動板から立ち上
がるように駆動部を形成する工程と、前記振動板から立
ち上がった駆動部にボイスコイルを巻装する工程と、前
記ボイスコイルと磁束が鎖交する位置に磁性体を取り付
ける工程とを有することを特徴とするものである。
【0014】本発明に係る音響装置の第1の製造方法に
よれば、防水性、耐湿性に優れ、スピーカ背面がフラッ
トな極薄型の平面スピーカを再現性良く製造することが
できる。これにより、当該平面スピーカの構造を携帯電
話機等に十分取り入れることができる。
【0015】本発明に係る音響装置の第2の製造方法
は、筐体の一部を他の厚みに比べて薄く加工して振動板
を形成する工程と、前記振動板に取り付けるための駆動
部にボイスコイルを巻装する工程と、前記ボイスコイル
が巻装された駆動部を前記筐体内側の振動板に取り付け
る工程と、前記ボイスコイルと磁束が鎖交する位置に磁
性体を取り付ける工程とを有することを特徴とするもの
である。
【0016】本発明に係る音響装置の第2の製造方法に
よれば、防水性、耐湿性に優れ、スピーカ背面がフラッ
トな極薄型の平面スピーカを再現性良く製造することが
できる。これにより、当該平面スピーカの構造を携帯電
話機等に十分取り入れることができる。
【0017】本発明に係る携帯端末装置は筐体内部に音
響機能を有した携帯端末装置であって、少なくとも、筐
体と、この筐体の外部に音を響かせる平面スピーカと、
この平面スピーカへ音声信号を供給する音声処理部とを
備え、平面スピーカは筐体の一部を他の厚みに比べて薄
く加工して形成された振動板と、この振動板に取り付け
られた駆動部と、この駆動部に巻装されたボイスコイル
と、このボイスコイルと磁束が鎖交する位置に設けられ
た磁性体とを有することを特徴とするものである。
【0018】本発明に係る携帯端末装置によれば、筐体
の外部に音を響かせる平面スピーカを備え、この平面ス
ピーカには本発明に係る音響装置が応用されるものであ
る。
【0019】従って、ボイスコイルに音声信号等を供給
すると、筐体の一部を成す振動板を直接振動させること
ができる。これにより、筐体構成面をスピーカコーンと
して機能させることができ、従来方式のスピーカに比べ
て筐体に音波輻射用の開口部を設けなくても済むので、
防水性及び耐湿性に優れた超薄型の平面スピーカを内蔵
した携帯電話機等を提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係る音響装置
及び携帯端末装置の一実施の形態について、図面を参照
しながら説明をする。 (1)第1の実施形態 図1は本発明に係る第1の実施形態としての音響装置1
00の内部構造例(その1)を示す断面図である。この
実施形態では、筐体外部に音を響かせる場合に、筐体の
一部を他の厚みに比べて薄く加工して形成された振動板
に駆動部を取り付け、この駆動部にボイスコイルを巻装
して、このボイスコイルと磁束が鎖交する位置に磁性体
を備え、ボイスコイルに音声信号等を供給したとき、筐
体の一部を成す振動板を直接振動できるようにすると共
に、筐体構成面をスピーカコーンとして機能できるよう
にしたものである。
【0021】図1に示す音響装置100は筐体11を有
しており、その外部に音を響かせるものである。この音
響装置100は筐体内部に受話器用又は/及び着信メロ
ディ用のスピーカを有した携帯電話機等に適用して極め
て好適である。筐体11はスティック型の携帯電話機
や、折り畳み式の携帯電話機の外装ケースを想定してい
る。もちろん、これに限られることはない。筐体11に
は薄膜加工可能なABS(Acrylonitrile Butadiene an
d Styrene)樹脂や、PC(Polycarbonate)樹脂等の高
分子プラスティック材料が用いられる。アルミニウム等
の展延性に富んだ金属部材を用いてもよい。
【0022】音響装置100は筐体11の一部を他の厚
みに比べて薄く加工して形成された振動板11Aを有し
ている。筐体11の厚みをt1とし、振動板11Aの厚
みをt2としたとき、t1=1としたとき、振動板11
Aの厚みt2はt1/2乃至t1/10程度に加工して
形成される。
【0023】振動板11Aに関して筐体11の一部を薄
く加工して形成したのは、防水性、耐湿性に優れ、スピ
ーカ背面がフラットな極薄型の平面スピーカを構成する
ためである。振動板11Aの条件としては、ある程度の
薄さが要求されるが、あまり肉厚を薄くすると、外力が
加えられた場合に、筐体面構造が変形してしまう。筐体
面構造が変形しない程度の厚みを確保すればよい。
【0024】この振動板11Aにはコイルボビンに相当
する駆動部11Bが一体化して配設され、又は駆動部1
1Bが部品として取り付けられている。これは筐体1
1、振動板11A及び駆動部11Bを射出金型装置10
0等により一体成形して構成する場合(第1の実施形
態)と、ボイスコイル12を巻装した駆動部11Bを固
定用の部品として筐体11の一部を成す振動板11Aに
接着して構成する場合(第2の実施形態)を想定してい
るためである。
【0025】駆動部11Bには樹脂等の非磁性体が使用
される。駆動部11Bにはボイスコイル12が巻装され
ている。ボイスコイル12には線径0.1mm乃至0.
3mm程度のエナメル線が使用される。出力0.1W程
度でエナメル線が環状に100回程度巻かれる。ボイス
コイル12の巻開始端部及び巻終了端部には端子12
A,12Bが設けられる。ボイスコイル12に音声信号
を供給するためである。
【0026】このボイスコイル12と磁束が鎖交する位
置には磁性体13が設けられている。磁性体13には強
磁性の扁平状又は扁平リング状のマグネット(永久磁
石)14と、円柱状のセンターポール15と、扁平リン
グ状のヨーク16と、円形状のプレート17とが使用さ
れる。
【0027】このセンターポール15、ヨーク16及び
プレート17によって形成される磁路に、マグネット1
4によって発生される固定磁界が分布され、この固定磁
界とボイスコイル12に流れる音声信号との間で、電磁
誘導作用(フレミングの左手の法則)により、振動板1
1Aを駆動する力を発生するようになされる。振動板1
1Aによって疎密波が作成され、音響空間に音波として
放射されるものである。
【0028】筐体内側には、振動板11Aに沿って例え
ば、90°置きに所定の高さのボス11C〜11Fが配
設されている。ボス11C〜11Fの上部にはヨーク1
6が配設され、このヨーク16の上部にはマグネット1
4が配設される。プレート17と各々のボス11C〜1
1Fはマグネット14及びヨーク16を挟み込むように
ネジ18C〜18Dによって止めるようになされる。
【0029】振動板11Aは筐体11の所定の領域を他
の厚みt1に比べて薄く加工して形成すると共に、当該
領域を区切る凸部11Gによって画定するとよい。凸部
11Gによって画定された領域内を振動させることがで
き、音質を高めることができる。凸部11Gによって区
切る形状は円形状が好ましい。もちろん、この形状に限
られることはなく、楕円形状、正方形状や長方形状等で
あってもよい。また、当該領域を区切るのは凸部11G
に限られることはなく、凹状の溝部であってもよい。
【0030】図2は音響装置100の内部構造例(その
2)を示す正面一部破砕の構成図である。図2に示す音
響装置100は立方体の筐体11の前面には、振動板1
1Aの領域を区切る円形状の凸部11Gが設けられてい
る。この振動板11Aの右側半分を一部破砕すると、そ
の中央部には円形状のセンターポール15が配置されて
いる。
【0031】このセンターポール15の外周部には振動
板11Aと一体化された駆動部11Bが可動自在に配置
され、その駆動部11Bの外周部にはボイスコイル12
が接着されている。ボイスコイル12の外周部にはヨー
ク16がマグネット14と共に、プレート17によって
図示しないボスにネジ18D等によりビス止めされてい
る。
【0032】図3は音響装置100の周波数特性例を示
す図である。縦軸は感度[dB]であり、横軸は周波数
[Hz]である。図3に示す音響装置100で、振動板
11Aに厚み0.1mm程度の樹脂を使用し、振動板1
1Aの口径16mmφ程度の場合、周波数400Hz乃
至4000Hzで、ほぼ一定の感度、例えば、115d
Bを得ることができる。
【0033】感度に関しては当該音響装置100から1
0cm離れた位置にマイクロフォンを配設して音波を測
定したものである。この周波数特性であれば、受話器用
のスピーカとして十分機能させることができる。低周波
域及び高周波域の感度が延びれば、着信メロディ用のス
ピーカとして十分機能させることができる。
【0034】図4及び図5は第1の実施形態としての音
響装置100の形成例(その1、2)を示す工程図であ
る。この例では筐体11、振動板11A及び駆動部11
Bを樹脂射出金型装置100等により一体成形して形成
するようにしたものである(第1の製造方法)。
【0035】図4Aにおいて、まず、筐体11の所定の
領域の厚みを他の厚みに比べて薄く加工して振動板11
Aを形成する。筐体の厚みt1を1mm程度とすると、
振動板11Aの厚みt2は例えば、0.3mm程度にな
される。振動板11Aを形成する筐体前面の領域は凸部
11Gによって区切られ、領域が画定される。これと共
に、当該振動板11Aから立ち上がるように底付きの管
状の駆動部11Bを形成する。駆動部11Bを管状とし
たのはセンターポール15を内包するためである。駆動
部11Bの肉厚は0.1mm程度となされる。
【0036】このとき、予め筐体11の所定の領域の厚
みt2を他の厚みt1に比べて薄く加工するための金型
を設計する。この設計で筐体11の内側にはプレート固
定用のボス11C〜11Fを4カ所立設するようになさ
れる。ここで設計された金型を使用して樹脂射出金型装
置100等により、筐体11の所定の領域の厚みt2を
他の厚みt1に比べて薄くして振動板付きの筐体11を
形成する。
【0037】他方で図4Bに示す端子12A,12Bを
有した例えばリング状のボイスコイル12を形成する。
ボイスコイル12は型枠やコイルボビン等を使用してコ
イルを仮巻き付けして形態を整えるようにするとよい。
ボイスコイル12は出力にもよるが、0.1W程度を想
定すると、線径0.1mm乃至0.3mm程度のエナメ
ル線を環状に100回程度巻いて作成される。
【0038】その後、図4Cにおいて、振動板11Aか
ら立ち上がった駆動部11Bにボイスコイル12を挿嵌
しABS樹脂用の接着剤でこれらのを固定する。接着剤
には高粘度スポット形状塗布用の接着部材(@SG12
N:ソニーケミカル製)や、低粘度全面塗布用の接着部
材(@SC108:ソニーケミカル製)が使用される。
もちろん、これに限られることはなく、振動板11Aか
ら立ち上がった駆動部11Bに直接ボイスコイル12を
巻き付けてもよい。
【0039】そして、図5Aにおいて、例えば、円形状
のマグネット14や、円柱状のセンターポール15、図
示しない円形状のヨーク16、円形状のプレート17等
の磁性体13を準備する。センターポール15はマグネ
ット14の中心に接着剤等により固定するようになされ
る。センターポール15、ヨーク16及びプレート17
には鉄材等の磁性体13が使用される。マグネット14
にはマンガンフェライトや、鉄フェライト等が使用され
る。
【0040】その後、図5Bにおいて、ボイスコイル1
2と磁束が鎖交する位置に磁性体13として、円形状の
マグネット14、円柱状のセンターポール15及び円形
状のヨーク16を取り付ける。ヨーク16はボイスコイ
ル12を取り囲むように配置され、センターポール15
は駆動部11Bの内側に配置される。
【0041】このマグネット14、センターポール1
5、ヨーク16及びプレート17によって磁路を形成す
るようになされ、この磁路でセンターポール15とヨー
ク16との間のギャップにボイスコイル12が位置する
ようになされる。プレート17はマグネット14及びヨ
ーク16を挟んだ状態でボス11C,11D等にネジ1
8C,18Dによりビス止めされる。これにより、図1
に示したような音響装置100が完成する。
【0042】このように、本発明に係る第1の実施形態
としての音響装置100及びその製造方法によれば、筐
体外部に音を響かせる場合に、筐体11の一部を他の厚
みt1に比べて厚さt2に薄く加工して形成された振動
板11Aに駆動部11Bが取り付けられ、この駆動部1
1Bにボイスコイル12が巻装され、このボイスコイル
12と磁束が鎖交する位置にマグネット14、センター
ポール15、ヨーク16及びプレート17から構成され
た磁性体13が備えられる。
【0043】従って、ボイスコイル12に音声信号等を
供給すると、筐体11の一部を他の厚みt1に比べて薄
く加工して形成された厚みt2の振動板11Aを直接振
動させることができる。これにより、筐体構成面をスピ
ーカコーンとして機能させることができ、従来方式のス
ピーカに比べて筐体11に音波輻射用の開口部を設けな
くても済むので、防水性及び耐湿性に優れた超薄型の平
面スピーカを構成することができる。当該音響装置10
0を携帯電話機等に十分応用することができる。
【0044】(2)第2の実施形態 図6及び図7は本発明に係る第2の実施形態としての音
響装置200の形成例(その1、2)を示す工程図であ
る。この例ではボイスコイル12を予め駆動用のコイル
ボビン21に巻装し、このコイルボビン21を筐体1
1’の一部を成す振動板11Aに接着して形成するよう
になされる(第2の製造方法)。
【0045】図6Aにおいて、まず、筐体11’の所定
の領域の厚みt2を他の厚みt1に比べて薄く加工して
振動板11Aを形成する。この筐体前面の領域は凸部1
1Gによって区切られ、振動板11Aの領域が画定され
る。また、筐体の厚みt1を1mm程度とすると、第1
の実施形態のように、振動板11Aの厚みt2は例え
ば、0.3mm程度になされる。
【0046】第2の実施形態では駆動部を成す駆動用の
コイルボビン21が1個の部品として準備される。この
コイルボビン21は当該振動板11Aから立ち上がるよ
うに底付きの管状体を形成する。コイルボビン21を管
状としたのはセンターポール15を内包するためであ
る。コイルボビン21の肉厚は0.1mm程度となされ
る。
【0047】このとき、予め筐体11’の所定の領域の
厚みt2を他の厚みt1に比べて薄く加工して形成する
ための金型を設計する。この設計で筐体11’の内側に
はプレート固定用のボス11C〜11Fを4カ所立設す
るようになされる。ここで設計された金型を使用して樹
脂射出金型装置等により、筐体11’の所定の領域の厚
みt2を他の厚みt1に比べて薄くして振動板付きの筐
体11’を形成する。
【0048】他方で図6Bに示す端子12A,12Bを
有したコイルボビン付きのボイスコイル12を準備す
る。例えば、底付きのコイルボビン21にエナメル線を
リング状に巻き付けるようにして形成する。コイルボビ
ン21を底付きとすることで、接着代を多く確保でき
る。ボイスコイル12は出力にもよるが、0.1W程度
を想定すると、線径0.1mm乃至0.3mm程度のエ
ナメル線を環状に100回程度巻いて作成される。これ
により、図6Cに示すコイルボビン付きのボイスコイル
12が形成される。
【0049】そして、図7Aにおいて、コイルボビン付
きのボイスコイル12を振動板11Aの所定位置に合わ
せて、このコイルボビン21と振動板11Aとを接着剤
でこれらを固定する。もちろん、これに限られることは
なく、振動板11Aにコイルボビン21を接着してから
ボイスコイル12を巻き付けるようにしてもよい。
【0050】その後、第1の実施形態と同様にして、円
形状のマグネット14や、円柱状のセンターポール1
5、円形状のヨーク16、円形状のプレート17等の磁
性体13を準備する。センターポール15はマグネット
14の中心に接着剤等により固定するようになされる。
センターポール15、ヨーク16及びプレート17には
鉄材等の磁性体13が使用される。マグネット14には
第1の実施形態と同様にしてマンガンフェライトや、鉄
フェライト等が使用される。
【0051】その後、図7Bに示すようにボイスコイル
12と磁束が鎖交する位置に磁性体13として、円形状
のマグネット14、円柱状のセンターポール15及び円
形状のヨーク16を取り付ける。ヨーク16はボイスコ
イル12を取り囲むように配置され、センターポール1
5はコイルボビン21の内側に配置される。
【0052】このマグネット14、センターポール1
5、ヨーク16及びプレート17によって磁路を形成す
るようになされ、この磁路でセンターポール15とヨー
ク16との間のギャップにボイスコイル12が位置する
ようになされる。プレート17はマグネット14及びヨ
ーク16を挟んだ状態でボス11C,11D等にネジ1
8C,18Dによりビス止めされる。これにより、図7
Bに示したような音響装置200が完成する。
【0053】このように、本発明に係る第2の実施形態
としての音響装置200及びその製造方法によれば、筐
体外部に音を響かせる場合に、筐体11’の一部を他の
厚みt1に比べて厚さt2に薄く加工して形成された振
動板11Aにコイルボビン21が取り付けられ、このコ
イルボビン21にボイスコイル12が巻装され、このボ
イスコイル12と磁束が鎖交する位置にマグネット1
4、センターポール15、ヨーク16及びプレート17
から構成された磁性体13が備えられる。
【0054】従って、ボイスコイル12に音声信号等を
供給すると、第1の実施形態と同様にして筐体11’の
一部を他の厚みt1に比べて薄く加工して形成された厚
みt2の振動板11Aを直接振動させることができる。
これにより、筐体構成面をスピーカコーンとして機能さ
せることができ、従来方式のスピーカに比べて筐体1
1’に音波輻射用の開口部を設けなくても済むので、防
水性及び耐湿性に優れた超薄型の平面スピーカを再現性
良く製造することができる。当該音響装置200を携帯
電話機等に十分応用することができる。
【0055】(3)携帯端末装置 図8は本発明に係る実施例としての携帯電話機300の
外観例を示す斜視図である。この実施例では携帯端末装
置の一例となる携帯電話機300を構成し、この携帯電
話機300の受話器用の平面スピーカ22の構造に本発
明に係る音響装置を応用したものである。
【0056】図8に示す携帯電話機300は筐体内部に
音響機能を有して無線電波を受信又は/及び送信するも
のである。携帯電話機300は所定形状の表示用の上部
筐体51A及び操作用の下部筐体51Bとを有してい
る。上部筐体51Aには伸縮可能なアンテナ体41が設
けられている。アンテナ体41には引き出し収納式のア
ンテナが使用される。上部筐体51と下部筐体51Bと
はヒンジ機構51Cにより開閉可能に係合されている。
【0057】上部筐体51Aにはアンテナ体41の他に
LCD表示部27及び受話器用の平面スピーカ22等が
設けられている。平面スピーカ22は筐体外部へ受信音
を響かせるようになされる。平面スピーカ22は図示し
ないアンテナ収納部から離れた位置に配置されている。
【0058】下部筐体51Bにはキー入力部28,電源
キーSW、マイクロフォン31、ジョグダイヤル33等
が設けられている。キー入力部28は数字「0」〜
「9」から成るテンキー33Aや、記号の「*」、記号
の「#」等の操作キーを有している。ジョグダイヤル3
3はLCD表示部27に表示された画像を左右及び上下
に移動するように際に操作される。
【0059】図9は携帯電話機300における平面スピ
ーカ22の取付例を示す側面断面図である。図9に示す
受話器用の平面スピーカ22によれば、本発明に係る第
1の実施形態又は第2の実施形態に係る音響装置100
又は200が応用される。第1の実施形態の構造を採用
して平面スピーカ22を構成する場合は、筐体51Aの
一部を他の厚みに比べて薄く加工して形成された振動板
11Aと、この振動板11Aに取り付けられた駆動部1
1Bと、この駆動部11Bに巻装されたボイスコイル1
2と、このボイスコイル12と磁束が鎖交する位置に設
けられた磁性体13とを備えるようになされる。筐体5
1A、振動板11A及び駆動部11Bは、樹脂射出金型
装置等により一体成形して構成するようになされる。
【0060】図9において、受話器用の平面スピーカ2
2が上部筐体51Aの前面又は側面等に張り付くように
取り付けられる。つまり、平面スピーカ22を利用した
受話器用のスピーカは振動板11Aの開口幅wに対する
振動板11Aの高さhとの比(h/w)が小さい。この
ことで、従来方式に比べてスピーカ背面と基板との間に
より多くの空間部(実装部品取り付け用の空間)42を
作り出すことができる。従って、受話器用のスピーカと
して平面スピーカ22を用いた携帯電話機300の場
合、筐体51Aの前面キャビネットの内側に確保すべ
き、スピーカ取り付けスペースを低減することができ
る。
【0061】これにより、上述の空間部42に新たな機
能ICを実装することができ、当該携帯電話機300の
機能向上に寄与するところが大きい。基板43には音声
処理部を構成するICやコンデンサ、トランジスタ等が
実装されている。
【0062】また、第2の実施形態の構造を採用した場
合は、図7Aで説明したボイスコイル12を巻装したコ
イルボビン21が筐体51Aの一部を成す振動板11A
に接着して構成するようになされる。ボイスコイル12
を筐体外部でコイルボビン21に自動巻き線装置等を使
用して巻くことができ、ボイスコイル付きのコイルボビ
ン21を部品として組み入れることができる。
【0063】この携帯電話機300で振動板11Aは筐
体51Aの一部領域を他の厚みに比べて薄く加工して形
成すると共に、当該領域を区切る凸部11Gによって画
定するようになされる。凸部11Gによって振動板11
Aの領域を区切ることで、音質を向上させることがで
き、振動板領域を保護することができる。当該領域を区
切るのは凸部11Gに限られることはなく、凹状の溝部
であってもよい。
【0064】図10は携帯電話機300の制御構成例を
示すブロック図である。図10に示す携帯電話機300
の制御構成例によれば、音声処理部29を有している。
音声処理部29には平面スピーカ22が接続されてお
り、このスピーカ22へ相手方の音声信号等を供給する
ようになされる。音声処理部29には平面スピーカ22
の他に着信メロディー用のスピーカ32が接続されてお
り、着信時にユーザの好みのメロディーを流すようにな
される。このスピーカ32に本発明に係る平面スピーカ
の構造を採用してもよい。
【0065】図10に示す携帯電話機300では音声処
理部29の他に、無線処理部23、アンテナ体41、制
御装置70、バッテリ38、LCD表示部27、キー入
力部28、ジョグダイヤル33及び電源キーSW等を備
えている。
【0066】この例で無線処理部23、制御装置70及
び音声処理部29はLSI化され、これらのICチップ
と、LCD表示部27やキー入力部28等と共に、図9
に示したようなプリント配線基板43に取り付けられ
る。
【0067】無線処理部23では送信データに基づく無
線電波を無線基地局へ輻射したり、無線基地局からの受
信データに基づく無線電波を受信するようになされる。
無線処理部23には図示しないが局部発振回路や、変復
調回路、送受信回路が設けられる。無線処理部23の送
受信回路にはアンテナ体41が接続されている。
【0068】この無線処理部23にはシステムバス24
が接続されている。このシステムバス24には制御装置
70が接続されている。制御装置70は電源制御部5
3、メモリ54、CPU55及びI/Oインタフェース
26を有している。電源制御部53では電源スイッチS
Wのオンによって得られる電源オン情報Donに基づい
て、無線処理部23への電源供給制御をするようになさ
れる。電源制御部23にはバッテリ38が接続されてお
り、無線処理部23や、制御装置70、メモリ54、L
CD表示部27、音声処理部29等へ直流電源を供給す
るようになされる。
【0069】メモリ54は図示しないROMやRAMを
有している。ROMには当該携帯電話機全体を制御する
ためのシステムプログラムが格納される。RAMは汎用
メモリとして使用され、受信データDINや、送信データ
DOUT、メッセージデータ等を一時記憶するようになさ
れる。
【0070】CPU55はROMからシステムプログラ
ムを読み出し、このシステムプログラムに基づいて無線
処理部23や、LCD表示部27、音声処理部29等の
入力及び出力を制御するようになされる。
【0071】I/Oインタフェース26はCPU55
と、LCD表示部27、キー入力部28,ジョグダイヤ
ル33及び電源キーSWとの間に接続されており、CP
U55からLCD表示部27へ表示データを出力した
り、キー入力部28やジョグダイヤル33からの各種キ
ー情報をCPU55へ転送したり、電源キーSWからの
電源オフ情報Doff等をCPU55へ転送するようにな
される。LCD表示部27では表示データに基づいて表
示処理をするようになされる。キー入力部28では入力
操作に基づくキー情報を発生するようになされる。
【0072】続いて、携帯電話機300に係る処理例に
ついて説明をする。図11は携帯電話機300における
制御例を示すフローチャートである。図11は携帯電話
機300における制御例を示すフローチャートである。
例えば、携帯電話機300がスタンバイ状態にある場合
を前提にして通話可能/待ち受け状態に移行する場合
に、まず、図11に示すフローチャートのステップC1
で電源キーSWが押下されるのを待機する。電源キー押
下が検出されると、ステップC2に移行して電源オン処
理を実行する。電源オン処理では無線処理部23等へ電
源が供給され、通話可能/待ち受け状態に移行するよう
になされる。
【0073】その後、ステップC3に移行して相手方か
らの「着信」が監視される。「着信」が検出されると、
ステップC4で着信処理がなされる。このとき、当該携
帯電話機300からアンテナ値41を外部へ引き出すよ
うになされる。この際の着信処理では、着信時にユーザ
の好みのメロディーを流すようになされる。この着信メ
ロディを確認したユーザは音声入力(送話器)用のマイ
クロフォン31及び受話器用の平面スピーカ22によっ
て通話するようになされる。
【0074】マイクロフォン31によってユーザ(話
者)の音声が取得され、その音声信号を音声処理部29
に出力するようになされる。音声処理部29では相手方
からの音声信号を平面スピーカ22に供給し、相手方の
音声を出力するようになされる。着信処理が終了すると
ステップC5に移行して当該携帯電話機300では終了
判断がなされる。このとき、電源キーSWからの電源オ
フ情報が監視される。この電源オフ情報が検出された場
合は、当該シーケンスを終了するようになされる。電源
オフ情報が検出されない場合は、ステップC3に戻って
相手方からの「着信」を引き続き待ち受けるようになさ
れる。
【0075】このように、本発明に係る実施例としての
携帯電話機300によれば、筐体の外部に音を響かせる
平面スピーカ22を備え、この平面スピーカ22には本
発明に係る音響装置100又は200が応用されるもの
である。
【0076】従って、ボイスコイル12に音声信号等を
供給すると、上部筐体51A等の一部を成す振動板11
Aを直接振動させることができる。これにより、筐体構
成面をスピーカコーンとして機能させることができ、従
来方式のスピーカに比べて筐体前面や側面、裏面に音波
輻射用の開口部を設けなくても済むので、防水性及び耐
湿性に優れた超薄型の平面スピーカ22を内蔵した携帯
電話機300等を提供することができる。
【0077】なお、防塵用のネットや、格子等の開口部
が不要となるばかりか、異物の侵入を防止でき、コスト
ダウンを図ることができる。従来例の動電形スピーカに
比べて20%程度コストダウンできる。また、マナーモ
ード時、振動板11Aをブザーとして応用することもで
きる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る音響
装置によれば、筐体外部に音を響かせる場合に、筐体の
一部を他の厚みに比べて薄く加工して形成された振動板
に駆動部が取り付けられ、この駆動部にボイスコイルが
巻装され、このボイスコイルと磁束が鎖交する位置に磁
性体を備えるようにしたものである。
【0079】この構成によって、ボイスコイルに音声信
号等を供給すると、筐体の一部を成す振動板を直接振動
させることができる。従って、筐体構成面をスピーカコ
ーンとして機能させることができ、従来方式のスピーカ
に比べて筐体に音波輻射用の開口部を設けなくても済む
ので、防水性及び耐湿性に優れた超薄型の平面スピーカ
を構成することができる。当該音響装置を携帯電話機等
に十分応用することができる。
【0080】本発明に係る音響装置の第1の製造方法に
よれば、筐体の所定の領域の厚みを他の厚みに比べて薄
く加工して振動板を形成し、その後、駆動部にボイスコ
イルを巻装し、このボイスコイルが巻装された駆動部を
筐体内側の振動板に取り付け、このボイスコイルと磁束
が鎖交する位置に磁性体を取り付けるようになされる。
【0081】この構成によって、防水性、耐湿性に優
れ、スピーカ背面がフラットな極薄型の平面スピーカを
再現性良く製造することができる。これにより、当該平
面スピーカの構造を携帯電話機等に取り入れることがで
きる。
【0082】本発明に係る音響装置の第2の製造方法に
よれば、筐体の所定の領域の厚みを他の厚みに比べて薄
く加工して振動板を形成すると共に、当該振動板から立
ち上がるように駆動部を形成し、その後、この振動板か
ら立ち上がった駆動部にボイスコイルを巻装し、このボ
イスコイルと磁束が鎖交する位置に磁性体を取り付ける
ようになされる。
【0083】この構成によって、第1の製造方法と同様
にして防水性、耐湿性に優れ、スピーカ背面がフラット
な極薄型の平面スピーカを再現性良く製造することがで
きる。これにより、当該平面スピーカの構造を携帯電話
機等に取り入れることができる。
【0084】本発明に係る携帯端末装置によれば、筐体
の外部に音を響かせる平面スピーカを備え、この平面ス
ピーカには本発明に係る音響装置が応用されるものであ
る。この構成によって、ボイスコイルに音声信号等を供
給すると、筐体の一部を成す振動板を直接振動させるこ
とができる。従って、筐体構成面をスピーカコーンとし
て機能させることができ、従来方式のスピーカに比べて
筐体に音波輻射用の開口部を設けなくても済むので、防
水性及び耐湿性に優れた超薄型の平面スピーカを内蔵し
た携帯電話機等を提供することができる。
【0085】この発明は筐体内部に受話器用又は/及び
着信メロディ用のスピーカを有した携帯電話機に適用し
て極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態としての音響装置
100の内部構造例(その1)を示す断面図である。
【図2】音響装置100の内部構造例(その2)を示す
正面一部破砕の構成図である。
【図3】音響装置100の周波数特性例を示す図であ
る。
【図4】A〜Cは第1の実施形態としての音響装置10
0の形成例(その1)を示す工程図である。
【図5】A及びBは音響装置100の形成例(その2)
を示す工程図である。
【図6】A〜Cは本発明に係る第2の実施形態としての
音響装置200の形成例(その1)を示す工程図であ
る。
【図7】A及びBは音響装置200の形成例(その2)
を示す工程図である。
【図8】本発明に係る実施例としての携帯電話機300
の外観例を示す斜視図である。
【図9】携帯電話機300における平面スピーカ22の
取付例を示す側面断面図である。
【図10】携帯電話機300の制御構成例を示すブロッ
ク図である。
【図11】携帯電話機300における制御例を示すフロ
ーチャートである。
【図12】従来例に係る携帯電話機400の内部構成例
及びそのスピーカの構造例を示す側面断面図である。
【符号の説明】
11・・・筐体、11A・・・振動板、11B・・・駆
動部、12・・・ボイスコイル、13・・・磁性体、1
4・・・マグネット、15・・・センターポール、16
・・・ヨーク、17・・・プレート、18C,18D・
・・ネジ、21・・・コイルボビン、22・・・平面ス
ピーカ、29・・・音声処理部、32・・・スピーカ、
51A・・・上部筐体、51B・・・下部筐体、10
0、200・・・音響装置、300・・・携帯電話機
(携帯端末装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04R 7/02 H04R 7/02 Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体の外部に音を響かせる装置であっ
    て、 前記筐体の一部を他の厚みに比べて薄く加工して形成さ
    れた振動板と、 前記振動板に取り付けられた駆動部と、 前記駆動部に巻装されたボイスコイルと、 前記ボイスコイルと磁束が鎖交する位置に設けられた磁
    性体とを備えることを特徴とする音響装置。
  2. 【請求項2】 前記筐体、振動板及び駆動部が一体成形
    されて成ることを特徴とする請求項1に記載の音響装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ボイスコイルを巻装した駆動部が前
    記筐体の一部を成す振動板に接着されて成ることを特徴
    とする請求項1に記載の音響装置。
  4. 【請求項4】 前記振動板は、 前記筐体の一部領域を他の厚みに比べて薄く加工して形
    成すると共に、当該領域を区切る凸部又は凹部によって
    画定されることを特徴とする請求項1に記載の音響装
    置。
  5. 【請求項5】 筐体の所定の領域の厚みを他の厚みに比
    べて薄く加工して振動板を形成すると共に、当該振動板
    から立ち上がるように駆動部を形成する工程と、 前記振動板から立ち上がった駆動部にボイスコイルを巻
    装する工程と、 前記ボイスコイルと磁束が鎖交する位置に磁性体を取り
    付ける工程とを有することを特徴とする音響装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記筐体、振動板及び駆動部を一体成形
    することを特徴とする請求項5に記載の音響装置の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 筐体の一部を他の厚みに比べて薄く加工
    して振動板を形成する工程と、 前記振動板に取り付けるための駆動部を形成する工程
    と、 前記駆動部にボイスコイルを巻装する工程と、 前記ボイスコイルが巻装された駆動部を前記筐体内側の
    振動板に取り付ける工程と、 前記ボイスコイルと磁束が鎖交する位置に磁性体を取り
    付ける工程とを有することを特徴とする音響装置の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 筐体内部に音響機能を有した携帯端末装
    置であって、 少なくとも、筐体と、 前記筐体の外部に音を響かせる平面スピーカと、 前記平面スピーカへ音声信号を供給する音声処理部とを
    備え、 前記平面スピーカは、 前記筐体の一部を他の厚みに比べて薄く加工して形成さ
    れた振動板と、 前記振動板に取り付けられた駆動部と、 前記駆動部に巻装されたボイスコイルと、 前記ボイスコイルと磁束が鎖交する位置に設けられた磁
    性体とを有することを特徴とする携帯端末装置。
  9. 【請求項9】 前記筐体、振動板及び駆動部が一体成形
    されて成ることを特徴とする請求項8に記載の携帯端末
    装置。
  10. 【請求項10】 前記ボイスコイルを巻装した駆動部が
    前記筐体の一部を成す振動板に接着されて成ることを特
    徴とする請求項8に記載の携帯端末装置。
  11. 【請求項11】 前記振動板は、 前記筐体の一部領域を他の厚みに比べて薄く加工して形
    成すると共に、当該領域を区切る凸部又は凹部によって
    画定されることを特徴とする請求項8に記載の携帯端末
    装置。
JP2002127149A 2002-04-26 2002-04-26 音響装置、その製造方法及び携帯端末装置 Pending JP2003324796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002127149A JP2003324796A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 音響装置、その製造方法及び携帯端末装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002127149A JP2003324796A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 音響装置、その製造方法及び携帯端末装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003324796A true JP2003324796A (ja) 2003-11-14

Family

ID=29541345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002127149A Pending JP2003324796A (ja) 2002-04-26 2002-04-26 音響装置、その製造方法及び携帯端末装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003324796A (ja)

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009200941A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd 通信端末、及びプログラム
WO2009112414A1 (de) * 2008-03-11 2009-09-17 Siemens Aktiengesellschaft Akustische vorrichtung
WO2013027126A3 (en) * 2011-08-22 2013-06-06 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
US9124977B2 (en) 2009-12-24 2015-09-01 Nokia Technologies Oy Apparatus for use in portable devices
JP2016046541A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 株式会社日本トリム 電気機器
JP2016092621A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 タイム技研株式会社 防水リモコン
USD759641S1 (en) 2014-01-07 2016-06-21 Catalyst Lifestyle Limited Phone case
JP2017159264A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 株式会社日本トリム 電解水生成装置
US9795044B2 (en) 2011-08-22 2017-10-17 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
US10194725B2 (en) 2014-01-07 2019-02-05 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
CN109362009A (zh) * 2018-10-29 2019-02-19 Oppo广东移动通信有限公司 电子装置
USD902192S1 (en) 2013-01-17 2020-11-17 Catalyst Lifestyle Limited Phone case
USD903685S1 (en) 2019-03-29 2020-12-01 Catalyst Lifestyle Limited Electronic case
USD924863S1 (en) 2018-09-11 2021-07-13 Catalyst Lifestyle Limited Phone case
US11076028B2 (en) 2019-08-30 2021-07-27 Catalyst Lifestyle Limited Switch assembly for engaging a switch of an electronic device
USD931845S1 (en) 2020-02-11 2021-09-28 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic communications device
USD932479S1 (en) 2020-02-11 2021-10-05 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic communications device
USD933075S1 (en) 2019-06-26 2021-10-12 Catalyst Lifestyle Limited Case for a mobile communication device
USD941297S1 (en) 2020-02-28 2022-01-18 Catalyst Lifestyle Limited Bumper for electronic device
USD942438S1 (en) 2020-02-28 2022-02-01 Catalyst Lifestyle Limited Bumper for electronic communications device
USD958146S1 (en) 2019-06-20 2022-07-19 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic device
USD974330S1 (en) 2019-06-26 2023-01-03 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic device
USD984449S1 (en) 2020-02-28 2023-04-25 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic device
USD984425S1 (en) 2018-09-11 2023-04-25 Catalyst Lifestyle Limited Mobile phone protection case

Cited By (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009200941A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd 通信端末、及びプログラム
WO2009112414A1 (de) * 2008-03-11 2009-09-17 Siemens Aktiengesellschaft Akustische vorrichtung
US10063963B2 (en) 2009-12-24 2018-08-28 Nokia Technologies Oy Apparatus for use in portable devices
US9124977B2 (en) 2009-12-24 2015-09-01 Nokia Technologies Oy Apparatus for use in portable devices
US10219056B2 (en) 2011-08-22 2019-02-26 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
US10681436B2 (en) 2011-08-22 2020-06-09 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
US10206296B2 (en) 2011-08-22 2019-02-12 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
AU2012298289B2 (en) * 2011-08-22 2017-05-04 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
US9795044B2 (en) 2011-08-22 2017-10-17 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
US9800962B2 (en) 2011-08-22 2017-10-24 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
WO2013027126A3 (en) * 2011-08-22 2013-06-06 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
US11160178B2 (en) 2011-08-22 2021-10-26 Intuit Inc. Waterproof case
USD902192S1 (en) 2013-01-17 2020-11-17 Catalyst Lifestyle Limited Phone case
US10194725B2 (en) 2014-01-07 2019-02-05 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
US11844407B2 (en) 2014-01-07 2023-12-19 Catalyst Lifestyle Limited Waterproof case
USD759641S1 (en) 2014-01-07 2016-06-21 Catalyst Lifestyle Limited Phone case
JP2016046541A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 株式会社日本トリム 電気機器
JP2016092621A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 タイム技研株式会社 防水リモコン
JP2017159264A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 株式会社日本トリム 電解水生成装置
USD924863S1 (en) 2018-09-11 2021-07-13 Catalyst Lifestyle Limited Phone case
USD984425S1 (en) 2018-09-11 2023-04-25 Catalyst Lifestyle Limited Mobile phone protection case
CN109362009A (zh) * 2018-10-29 2019-02-19 Oppo广东移动通信有限公司 电子装置
CN109362009B (zh) * 2018-10-29 2021-03-26 Oppo广东移动通信有限公司 电子装置
USD903685S1 (en) 2019-03-29 2020-12-01 Catalyst Lifestyle Limited Electronic case
USD958146S1 (en) 2019-06-20 2022-07-19 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic device
USD933075S1 (en) 2019-06-26 2021-10-12 Catalyst Lifestyle Limited Case for a mobile communication device
USD974330S1 (en) 2019-06-26 2023-01-03 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic device
US11622032B2 (en) 2019-08-30 2023-04-04 Catalyst Lifestyle Limited Switch assembly for engaging a switch of an electronic device
US11076028B2 (en) 2019-08-30 2021-07-27 Catalyst Lifestyle Limited Switch assembly for engaging a switch of an electronic device
USD932479S1 (en) 2020-02-11 2021-10-05 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic communications device
USD931845S1 (en) 2020-02-11 2021-09-28 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic communications device
USD941297S1 (en) 2020-02-28 2022-01-18 Catalyst Lifestyle Limited Bumper for electronic device
USD942438S1 (en) 2020-02-28 2022-02-01 Catalyst Lifestyle Limited Bumper for electronic communications device
USD984449S1 (en) 2020-02-28 2023-04-25 Catalyst Lifestyle Limited Case for electronic device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003324796A (ja) 音響装置、その製造方法及び携帯端末装置
US7953461B2 (en) Mobile terminal and speaker
CN1972333A (zh) 用于移动通信终端的扬声器
US20130170685A1 (en) Electronic apparatus having resonance structure for speaker device
US9386375B2 (en) Miniature speaker
US20140056447A1 (en) Speaker
JP2003204594A (ja) アンテナ、スピーカ、および音響装置を構成する無線通信端末用のコンポーネント
CN100355259C (zh) 用于包括有扬声器和耳机的无线通信终端的结构布置
KR100540678B1 (ko) 휴대용 통신 단말장치 및 그에 사용되는 전기 음향 변환기
US20120170791A1 (en) Micro-speaker
US9467759B2 (en) Speaker box
US9363588B2 (en) Panel-form loudspeaker
JP2002344602A (ja) 携帯機器
US20200053479A1 (en) Speaker module
US6665416B1 (en) Speaker with built-in direct current motor
CN203120137U (zh) 一种移动终端
CN205040024U (zh) 双向微型扬声器
JP4571632B2 (ja) 折りたたみ可能な端末のためのスピーカ配置
US11589167B1 (en) Multifunctional electromagnetic transducer
CN101998199A (zh) 耳机
CN201134927Y (zh) 电声转换器
CN112565495A (zh) 电子设备、控制方法以及计算机可读存储介质
KR20070042845A (ko) 외부 노출형 스피커를 갖는 이동단말기
CN219834359U (zh) 声学装置
JP2001036611A (ja) 無線通信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050317

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060425

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070130

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070904

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02