JP2003323820A - 難燃性電線・ケーブル - Google Patents
難燃性電線・ケーブルInfo
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- JP2003323820A JP2003323820A JP2002128481A JP2002128481A JP2003323820A JP 2003323820 A JP2003323820 A JP 2003323820A JP 2002128481 A JP2002128481 A JP 2002128481A JP 2002128481 A JP2002128481 A JP 2002128481A JP 2003323820 A JP2003323820 A JP 2003323820A
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- JP
- Japan
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- cable
- electric wire
- fatty acid
- fire retardant
- flame
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- Pending
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- Insulated Conductors (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 衝撃や擦れによる白化を防止し、被覆のリサ
イクルが可能であり、さらに電線・ケーブルを電線管路
に引き通すときの摩擦抵抗を大幅に少なくして延線工事
を容易にした難燃性電線・ケーブルを提供する。 【解決手段】 導体１１に絶縁被覆を施して絶縁線心１
２とし、介在物１３とともに撚り合わせ、この上に、ポ
リオレフィンに、少なくとも無機系難燃剤を配合した樹
脂組成物により被覆１４を形成した難燃性電線・ケーブ
ル１０において、上記樹脂組成物の総量に対し、脂肪酸
アミドを０．２〜２．２重量％、好ましくは０．３〜
２．０重量％添加したものであり、上記脂肪酸アミドを
炭素数２０〜３０の脂肪酸の第一(Primary) アミドと
し、その中でもエルシルアミドまたはオレイルアミドを
採用したものである。
イクルが可能であり、さらに電線・ケーブルを電線管路
に引き通すときの摩擦抵抗を大幅に少なくして延線工事
を容易にした難燃性電線・ケーブルを提供する。 【解決手段】 導体１１に絶縁被覆を施して絶縁線心１
２とし、介在物１３とともに撚り合わせ、この上に、ポ
リオレフィンに、少なくとも無機系難燃剤を配合した樹
脂組成物により被覆１４を形成した難燃性電線・ケーブ
ル１０において、上記樹脂組成物の総量に対し、脂肪酸
アミドを０．２〜２．２重量％、好ましくは０．３〜
２．０重量％添加したものであり、上記脂肪酸アミドを
炭素数２０〜３０の脂肪酸の第一(Primary) アミドと
し、その中でもエルシルアミドまたはオレイルアミドを
採用したものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリオレフィン
に無機系難燃剤を配合した樹脂組成物により絶縁体また
は外被（以下、単に被覆という）を形成した難燃性電線
・ケーブルに関する。
に無機系難燃剤を配合した樹脂組成物により絶縁体また
は外被（以下、単に被覆という）を形成した難燃性電線
・ケーブルに関する。
【０００２】
【従来の技術】難燃性電線・ケーブルの被覆には、難燃
性を付与するために水酸化マグネシウムのような無機系
難燃剤が配合され、それが原因となって被覆の表面に衝
撃が加わったり、擦られたりするとその部分が白く変色
（白化）する問題がある。
性を付与するために水酸化マグネシウムのような無機系
難燃剤が配合され、それが原因となって被覆の表面に衝
撃が加わったり、擦られたりするとその部分が白く変色
（白化）する問題がある。
【０００３】上記白化の問題を解決するために、例えば
特願昭６０−８８２９１号（特公平４−３８０８８号）
で「ポリオレフィンに無機系難燃剤を混和した難燃性電
気絶縁組成物からなる絶縁体または外被上に、硬化型ポ
リブタジエンを主体とする組成物を被覆、硬化してなる
難燃性絶縁電線」が提案された。
特願昭６０−８８２９１号（特公平４−３８０８８号）
で「ポリオレフィンに無機系難燃剤を混和した難燃性電
気絶縁組成物からなる絶縁体または外被上に、硬化型ポ
リブタジエンを主体とする組成物を被覆、硬化してなる
難燃性絶縁電線」が提案された。
【０００４】上記提案は白化防止効果が得られるもの
の、この電線・ケーブルの被覆を再利用しようとすると
表面に凹凸やブツブツが表れて再利用できない問題があ
る。
の、この電線・ケーブルの被覆を再利用しようとすると
表面に凹凸やブツブツが表れて再利用できない問題があ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】電線・ケーブルを電線
管路に引き通すときの摩擦抵抗を少なくして容易に延線
できる電線・ケーブルを提供するようにとの要求があ
る。
管路に引き通すときの摩擦抵抗を少なくして容易に延線
できる電線・ケーブルを提供するようにとの要求があ
る。
【０００６】この発明は上記要求を実現するために、衝
撃や擦れによる白化を防止し、被覆のリサイクルが可能
であり、さらに電線・ケーブルを電線管路に引き通すと
きの摩擦抵抗を大幅に少なくして延線工事を容易にした
難燃性電線・ケーブルを提供することを課題とする。
撃や擦れによる白化を防止し、被覆のリサイクルが可能
であり、さらに電線・ケーブルを電線管路に引き通すと
きの摩擦抵抗を大幅に少なくして延線工事を容易にした
難燃性電線・ケーブルを提供することを課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明は、ポリオレフィンに、少なくとも無機系難
燃剤を配合した樹脂組成物により被覆を形成した難燃性
電線・ケーブルにおいて、上記樹脂組成物の総量に対
し、脂肪酸アミドを０．２〜２．２重量％、好ましくは
０．３〜２．０重量％添加したものであり、上記脂肪酸
アミドを炭素数２０〜３０の脂肪酸の第一(Primary) ア
ミドとし、その中でもエルシルアミドまたはオレイルア
ミドを採用したものである。
にこの発明は、ポリオレフィンに、少なくとも無機系難
燃剤を配合した樹脂組成物により被覆を形成した難燃性
電線・ケーブルにおいて、上記樹脂組成物の総量に対
し、脂肪酸アミドを０．２〜２．２重量％、好ましくは
０．３〜２．０重量％添加したものであり、上記脂肪酸
アミドを炭素数２０〜３０の脂肪酸の第一(Primary) ア
ミドとし、その中でもエルシルアミドまたはオレイルア
ミドを採用したものである。
【０００８】上記樹脂組成物のベースポリマーとして
は、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸
共重合体、直鎖状低密度ポリエチレンなどを挙げること
ができる。
は、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸
共重合体、直鎖状低密度ポリエチレンなどを挙げること
ができる。
【０００９】無機系難燃剤としては、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウムなどを挙げることができる。
ム、水酸化アルミニウムなどを挙げることができる。
【００１０】また、上記樹脂組成物には酸化防止剤、紫
外線吸収剤、滑剤、着色剤などが必要に応じ添加され
る。
外線吸収剤、滑剤、着色剤などが必要に応じ添加され
る。
【００１１】特に、脂肪酸アミドのうち、炭素数２０〜
３０の脂肪酸の第一(Primary) アミド、その中でもエル
シルアミドまたはオレイルアミドを採用するのは、樹脂
組成物の混練作業性、押出し成形作業性、電線管路への
引き通し時の摩擦抵抗軽減効果の全ての面から総合的に
みて良好な結果が得られるからである。
３０の脂肪酸の第一(Primary) アミド、その中でもエル
シルアミドまたはオレイルアミドを採用するのは、樹脂
組成物の混練作業性、押出し成形作業性、電線管路への
引き通し時の摩擦抵抗軽減効果の全ての面から総合的に
みて良好な結果が得られるからである。
【００１２】上記の如く構成するこの発明の難燃性電線
・ケーブルは、難燃性が十分確保され、無機系難燃剤を
配合した場合に発生する白化を抑え、電線管路への引き
通し時の摩擦抵抗の軽減効果が表れて容易に延線作業を
進めることができるようになった。
・ケーブルは、難燃性が十分確保され、無機系難燃剤を
配合した場合に発生する白化を抑え、電線管路への引き
通し時の摩擦抵抗の軽減効果が表れて容易に延線作業を
進めることができるようになった。
【００１３】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図
１，２および表１により従来技術と比較しながら説明す
る。
１，２および表１により従来技術と比較しながら説明す
る。
【００１４】５．５ｍｍ2 （１．０ｍｍφ×７本撚り）
の導体１１にポリエチレン絶縁被覆を施して絶縁線心１
２とし、この絶縁線心１２を３心、介在物１３とともに
撚り合わせ、その上に、表１の上欄の配合で調整した被
覆用樹脂組成物でもって外被１４を押出し成形して難燃
性ポリエチレン絶縁制御ケーブル１０を製作した。
の導体１１にポリエチレン絶縁被覆を施して絶縁線心１
２とし、この絶縁線心１２を３心、介在物１３とともに
撚り合わせ、その上に、表１の上欄の配合で調整した被
覆用樹脂組成物でもって外被１４を押出し成形して難燃
性ポリエチレン絶縁制御ケーブル１０を製作した。
【００１５】なお上記外被１４を、スリップ剤を添加し
ない組成物で下層を押出し成形し、表１の上欄の配合で
調整した被覆用樹脂組成物で上層を押出し成形した二層
構造とすることもできる。
ない組成物で下層を押出し成形し、表１の上欄の配合で
調整した被覆用樹脂組成物で上層を押出し成形した二層
構造とすることもできる。
【００１６】
【表１】
【００１７】《注１》 組成欄の＊1 〜＊6 は以下の通
りである。 ＊1 エチレン酢酸ビニル共重合体 ＊2 水酸化マグネシウム ＊3 4,4-チオヒ゛ス(6-tert-フ゛チル-3-メチルフェノール) ＊4 ヒ゛ス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒ゜ハ゜リテ゛ィニル) （商品名 V
iosob 04、共同薬品社製） ＊5 ステアリン酸 ＊6 エルシルアミド（商品名アーモスリップＥ（登録
商標）ライオンアクゾ社製）、なお、オレイルアミド
（商品名アーモスリップＣＰ−Ｐ（登録商標）ライオン
アクゾ社製）も採用できる。 《注２》 特性試験〜は以下の通り行った。なお、
試験結果欄の「○」は良好、「△」はやや良好、「×」
は不良を示す。 難燃性試験：所定の長さの試料を採取しＪＩＳ−Ｃ
−３００５に準拠して行った（試料は傾斜させて支
持）。 引張試験：ＪＩＳ−Ｃ−３００５に準拠して引張り
強さと伸びについて行った。 耐候性試験：表１の上欄の配合で調整した組成物に
より、厚さ１．０mm×幅５０mm×長さ１５０mmの試料を
作成し、島津社製ウェザー試験機で１０００時間暴露
後、亀裂の有無を観察し良否を判定した。 加工性試験：シリンダー径２０ｍｍ、Ｌ／Ｄ＝２０
の試験用押出し成形機に、孔サイズ＝１ｍｍ×１０ｍｍ
のダイをセットし、表１の組成物を帯状に押出し成形
し、その表面状態が平滑なものを「○」、凹凸またはブ
ツブツのあるものを「×」とした。 リサイクル性：上記加工性試験の成形体を裁断して
ペレットとし、これを、上記試験用押出し成形機で帯状
成形体を押出し成形し、その表面状態が平滑なものを
「○」、凹凸またはブツブツのあるものを「×」とし
た。 耐擦れ白化性：表１の組成物で厚さ１．０ｍｍ×幅
３０ｍｍ×長さ２００ｍｍのシートを作成し、ＵＬ１５
８１の磨耗試験機で７５０ｇの荷重をかけて１０回擦っ
た後の表面を観察した。 引き通し負荷：内径２８ｍｍφの電線管２１を図２
に示すようにＲ＝２５０ｍｍで反対方向に二回９０度曲
げてＬ1 ＝３００ｍｍ、Ｌ2 ＝１２００ｍｍの試験用電
線管路２０を製作し、上記難燃性ポリエチレン絶縁制御
ケーブル１０を、上記試験用電線管路２０に引き通し、
片方をフリーにし、他方にロードセル２２を取り付けて
該ケーブル１０を５０ｃｍ引き抜き、この時の最大負荷
を測定し、５ｋｇｆ以下を「○」とし、５ｋｇｆ超を
「×」とした。
りである。 ＊1 エチレン酢酸ビニル共重合体 ＊2 水酸化マグネシウム ＊3 4,4-チオヒ゛ス(6-tert-フ゛チル-3-メチルフェノール) ＊4 ヒ゛ス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒ゜ハ゜リテ゛ィニル) （商品名 V
iosob 04、共同薬品社製） ＊5 ステアリン酸 ＊6 エルシルアミド（商品名アーモスリップＥ（登録
商標）ライオンアクゾ社製）、なお、オレイルアミド
（商品名アーモスリップＣＰ−Ｐ（登録商標）ライオン
アクゾ社製）も採用できる。 《注２》 特性試験〜は以下の通り行った。なお、
試験結果欄の「○」は良好、「△」はやや良好、「×」
は不良を示す。 難燃性試験：所定の長さの試料を採取しＪＩＳ−Ｃ
−３００５に準拠して行った（試料は傾斜させて支
持）。 引張試験：ＪＩＳ−Ｃ−３００５に準拠して引張り
強さと伸びについて行った。 耐候性試験：表１の上欄の配合で調整した組成物に
より、厚さ１．０mm×幅５０mm×長さ１５０mmの試料を
作成し、島津社製ウェザー試験機で１０００時間暴露
後、亀裂の有無を観察し良否を判定した。 加工性試験：シリンダー径２０ｍｍ、Ｌ／Ｄ＝２０
の試験用押出し成形機に、孔サイズ＝１ｍｍ×１０ｍｍ
のダイをセットし、表１の組成物を帯状に押出し成形
し、その表面状態が平滑なものを「○」、凹凸またはブ
ツブツのあるものを「×」とした。 リサイクル性：上記加工性試験の成形体を裁断して
ペレットとし、これを、上記試験用押出し成形機で帯状
成形体を押出し成形し、その表面状態が平滑なものを
「○」、凹凸またはブツブツのあるものを「×」とし
た。 耐擦れ白化性：表１の組成物で厚さ１．０ｍｍ×幅
３０ｍｍ×長さ２００ｍｍのシートを作成し、ＵＬ１５
８１の磨耗試験機で７５０ｇの荷重をかけて１０回擦っ
た後の表面を観察した。 引き通し負荷：内径２８ｍｍφの電線管２１を図２
に示すようにＲ＝２５０ｍｍで反対方向に二回９０度曲
げてＬ1 ＝３００ｍｍ、Ｌ2 ＝１２００ｍｍの試験用電
線管路２０を製作し、上記難燃性ポリエチレン絶縁制御
ケーブル１０を、上記試験用電線管路２０に引き通し、
片方をフリーにし、他方にロードセル２２を取り付けて
該ケーブル１０を５０ｃｍ引き抜き、この時の最大負荷
を測定し、５ｋｇｆ以下を「○」とし、５ｋｇｆ超を
「×」とした。
【００１８】
【発明の効果】上記試験の結果から分かるようにこの発
明によれば、難燃性を十分確保し、無機質難燃剤を配合
することによる白化を抑え、ケーブルと電線管路との摩
擦抵抗を小さくして延線作業を容易にすることができ
る。
明によれば、難燃性を十分確保し、無機質難燃剤を配合
することによる白化を抑え、ケーブルと電線管路との摩
擦抵抗を小さくして延線作業を容易にすることができ
る。
【図１】この発明の実施形態の難燃性ポリエチレン絶縁
制御ケーブルの断面図
制御ケーブルの断面図
【図２】引き通し負荷試験の説明図
１０ 難燃性ポリエチレン絶縁制御ケーブル
１１ 導体
１２ 絶縁線心
１３ 介在物
１４ 外被
２０ 引き通し負荷試験用電線管路
２１ 電線管
２２ ロードセル
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｈ０１Ｂ 3/44 Ｈ０１Ｂ 7/34 Ｂ
7/18 7/18 Ｂ
Ｆターム(参考） 4J002 BB041 BB061 BB081 DE076
DE146 EP017 FD136 FD177
GQ00 GQ01
5G305 AA02 AB18 AB25 AB36 BA13
CA01 CB17 CD13 CD15
5G313 AA01 AA03 AB01 AB03 AC07
AD03 AE02 AE10
5G315 CA03 CB02 CB06 CC08 CD02
CD17
Claims (3)
- 【請求項１】 ポリオレフィンに、少なくとも無機系難
燃剤を配合した樹脂組成物により被覆を形成した難燃性
電線・ケーブルにおいて、上記樹脂組成物の総量に対
し、脂肪酸アミドを０．２〜２．２重量％添加したこと
を特徴とする難燃性電線・ケーブル。 - 【請求項２】 上記脂肪酸アミドの添加量を０．３〜
２．０重量％としたことを特徴とする請求項１に記載の
難燃性電線・ケーブル。 - 【請求項３】 上記脂肪酸アミドが、炭素数２０〜３０
の脂肪酸の第一(Primary) アミドであることを特徴とす
る請求項１または２に記載の難燃性電線・ケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002128481A JP2003323820A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 難燃性電線・ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002128481A JP2003323820A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 難燃性電線・ケーブル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003323820A true JP2003323820A (ja) | 2003-11-14 |
Family
ID=29542219
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002128481A Pending JP2003323820A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 難燃性電線・ケーブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003323820A (ja) |
Cited By (12)
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| US11328843B1 (en) | 2012-09-10 | 2022-05-10 | Encore Wire Corporation | Method of manufacture of electrical wire and cable having a reduced coefficient of friction and required pulling force |
-
2002
- 2002-04-30 JP JP2002128481A patent/JP2003323820A/ja active Pending
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