JP2003323051A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
を十分に抑制することである。 【解決手段】 現像スリーブ4と感光体ドラム1とが対
向する現像領域で、その現像領域に対向するように配置
したN極の主磁極及び2つのS極の補助磁極により現像
スリーブ上の現像剤を穂立ちさせて磁気ブラシを形成
し、その磁気ブラシで感光体ドラム上の静電潜像を摺擦
して現像を行う。この画像形成装置は、半値角度幅が1
6[°]以上25[°]以下であり、現像領域で現像磁
極により生じる磁束の現像スリーブ表面上における現像
スリーブ表面の法線方向磁束密度が100[mT]以上
200[mT]以下となっている。これにより、後端白
抜けを十分に抑制するのに十分な狭さの穂立ち幅をも
ち、かつ、薄画像後端抜けを抑制するのに十分な広さの
穂立ち幅をもつような磁界を現像領域に形成できる。
Description
タ、FAXなどの画像形成装置に係り、詳しくは、現像
領域で現像剤担持体表面上に現像剤を穂立ちさせて潜像
担持体上の潜像を現像する現像装置を備えた画像形成装
置に関するものである。
像形成装置においては、感光体ドラムや感光体ベルト等
の潜像担持体上に画像情報に対応した静電潜像を形成
し、その静電潜像に対して現像装置による現像を行うこ
とにより可視像を得る。近年では、このような現像を行
うにあたり、転写性、ハーフトーンの再現性、温度及び
湿度に対する現像特性の安定性などの観点から、トナー
とキャリアとからなる二成分現像剤(以下、単に「現像
剤」という。)を用いた二成分現像方式を利用するのが
主流になっている。この二成分現像方式を利用する現像
装置では、現像剤を現像剤担持体上にブラシ状に穂立ち
させて保持しつつ、現像剤担持体と潜像担持体とが対向
する現像領域に搬送する。そして、その現像領域におい
て、そのブラシ状の現像剤を潜像担持体表面に摺擦さ
せ、現像剤中のトナーを潜像担持体上の静電潜像部分に
供給する。
は、通常、円筒状に形成された現像スリーブと、現像ス
リーブ内部に配置される複数の磁極を備えた磁石ローラ
とから構成されている。この磁石ローラは、現像スリー
ブ表面に現像剤を穂立ちさせる磁界を形成するためのも
のである。この磁石ローラに対して現像スリーブが相対
移動することで、現像スリーブ表面に穂立した現像剤が
搬送される。現像領域において、現像スリーブ上の現像
剤は、磁石ローラがもつ現像磁極から発せられる磁力線
に沿って穂立ちする。穂立ちしてブラシ状となった現像
剤は、現像スリーブの表面移動に伴って撓むようにして
潜像担持体表面に接触する。
において潜像担持体と現像スリーブとの距離を近接させ
るほど、高い画像濃度を得やすく、またエッジ効果も少
ないことが知られている。このため、潜像担持体と現像
スリーブとの距離を近接させることが望ましい。しか
し、この距離を近接させると、黒ベタ画像やハーフトー
ンのベタ画像の後端部が白く抜ける、いわゆる「後端白
抜け」と呼ばれる現象が生じる場合がある。
うに考えられる。現像スリーブ上の現像剤のうち、潜像
担持体に接触する磁気ブラシの先端部分が潜像担持体に
接触して静電潜像の可視像化に寄与する。このとき、現
像領域における現像スリーブの表面移動方向は潜像担持
体に連れ回る方向であり、その線速は潜像担持体の線速
よりも速く設定されている。よって、磁気ブラシは潜像
担持体上の静電潜像を摺擦するように静電潜像に対して
相対移動する。このため、磁気ブラシの先端部分は、潜
像担持体表面移動方向における潜像担持体上の潜像後端
部分を摺擦するとき、潜像担持体上の非潜像部分に対向
した後に潜像後端部分を摺擦し、その潜像後端部分にト
ナーを供給することになる。このとき、その磁気ブラシ
先端部分では、潜像担持体上の非潜像部分に対向してい
る間、キャリア表面に付着していたトナーが非潜像部分
から受ける静電力により現像スリーブ側に移動する現象
が生じる。以下、この現象を「トナードリフト」とい
う。このトナードリフトは、磁気ブラシ先端部分と上記
非潜像部分との対向時間が長いほど進行する。一方、潜
像担持体と現像スリーブとの距離を近接させると、潜像
担持体と磁気ブラシ先端部分とが対向する領域が潜像担
持体表面移動方向に広がる結果、磁気ブラシ先端部分と
上記非潜像部分との対向時間が長くなる。その結果、潜
像担持体と現像スリーブとの距離を近接させると、トナ
ードリフトが発生しやすくなる。そして、このトナード
リフトが発生すると、潜像担持体上の潜像後端部分を摺
擦するときには、磁気ブラシ先端部分のキャリア面にト
ナーがない状態となり、そのキャリア面に潜像後端部分
に付着しているトナーが付着する。これにより、後端白
抜けが生じるものと考えられる。
に、特開2000―305360号公報や特開2000
―347506号公報において、上述の現像装置に関す
る画質の改善を図ることができる発明を提案している。
これらの公報で提案した発明では、現像領域における法
線方向磁束密度の減衰率や、現像領域で現像剤を穂立ち
させるための主磁極と隣り合う磁極との角度間隔などを
所定値に規定している。具体的な構成としては、上述し
た現像磁極を、N極からなる1つの主磁極と、この主磁
極の現像スリーブの表面移動方向上流側及び下流側に近
接するように配置されるS極からなる2つの補助磁極と
から構成する。この発明によれば、現像効率を向上さ
せ、後端白抜け現象の改善を図ることができることが確
認されている。
せ、後端白抜け現象を改善できるのは、以下の理由によ
るものと考えられる。図11(a)は、現像磁極が1つ
の磁極P1からなる従来の現像装置における現像領域近
傍の磁力分布を示す説明図である。また、図11(b)
は、その現像磁極P1により形成される磁界から磁力を
受けて穂立ちした現像剤からなる磁気ブラシを現像スリ
ーブ4の軸方向から見たときの形状を示す説明図であ
る。また、図12(a)は、現像磁極が1つの主磁極P
1bと2つの補助磁極P1a,P1cからなる現像装置
における現像領域近傍の磁力分布を示す説明図である。
また、図12(b)は、これらの磁極P1a,P1b,
P1cにより形成される磁界から磁力を受けて穂立ちし
た現像剤からなる磁気ブラシを現像スリーブ4の軸方向
から見たときの形状を示す説明図である。
り合うS極の磁極としては、現像領域に対して現像スリ
ーブ4の表面移動方向下流側に位置する領域で現像剤を
搬送するための磁界を形成する磁極P2と、現像スリー
ブ4上に汲み上げられた現像剤を現像領域まで搬送する
ための磁界を形成する磁極P6がある。これらの磁極P
2,P6は、現像磁極P1から比較的離れた位置に配置
されるので、現像領域における磁界の磁力分布は、図1
1(a)に示すように、現像磁極P1から出る磁力線が
現像スリーブ表面から比較的離れた位置を通るようにな
る。そして、現像スリーブ4上に担持されて現像領域ま
で搬送されてきた現像剤は、図11(b)に示すよう
に、その磁力線に沿って穂立ちし、磁気ブラシを形成す
る。
磁極P1bに隣り合う2つのS極の補助磁極P1a,P
1cがあるため、N極の主磁極P1bに対してS極が図
11に示した従来の現像装置に比べて近接して配置され
ている。このため、現像領域における磁界の磁力分布
は、図12(a)に示すように、主磁極P1bから出る
磁力線が現像スリーブ表面に近い位置を通るようにな
る。ここで、主磁極P1bから出る磁力線の多くは、近
接する2つの補助磁極P1a,P1cに向かうことにな
るので、磁気ブラシの形成に関与する現像スリーブ表面
の法線方向に近い方向に向かう磁力線(以下、「穂立ち
用磁力線」という。)の本数は、同じ本数の磁力線が生
じる従来の現像装置に比べて少なくなり、その穂立ち用
磁力線が存在する現像スリーブ4の表面移動方向におけ
る幅(穂立ち幅)が狭くなる。そのため、現像スリーブ
4の表面に担持された状態で現像領域に搬送されてきた
現像剤の穂立ち開始位置は、従来の現像装置よりも現像
領域における現像スリーブ表面移動方向の中心(以下、
単に「中心」という。)に近づくことになる。また、現
像スリーブ4の表面に担持された状態で現像領域を通過
する現像剤の穂立ち終了位置も、同様にして、従来の現
像装置よりも現像領域の中心に近づくことになる。
現像剤が、図11(b)に示すように、上記公報の現像
装置よりも現像領域の中心から離れた地点で穂立ちを開
始する。そのため、上記公報の現像装置よりも長期間、
感光体ドラム上の潜像後端部分直後の非潜像部分に近接
又は接触して対向することになる。よって、感光体ドラ
ム1の非潜像部分からの静電力を受けてトナードリフト
が発生しやすい。一方、上記公報の現像装置では、現像
スリーブ4上の現像剤が、図12(b)に示すように、
従来の現像装置よりも現像領域の中心から近い地点で穂
立ちを開始する。そのため、感光体ドラム上の潜像後端
部分直後の非潜像部分に近接又は接触する期間が従来の
現像装置よりも短いため、感光体ドラム1の非潜像部分
からの静電力を受けにくい。したがって、トナードリフ
トが生じにくく、後端白抜けを抑制することができる。
幅が狭くなると後端白抜けを抑制することができる。し
かし、穂立ち幅が狭くなり過ぎると、薄い画像部分に次
いで濃い画像部分が連続するような画像において、その
薄い画像の後端部分で画像が白く抜ける現象(以下、
「薄画像後端抜け」という。)が発生することが確認さ
れた。
は、次のように考えられる。現像領域において感光体ド
ラム1と現像スリーブ4との距離を近接させると、図1
2(b)に示した状態の磁気ブラシは感光体ドラム1に
押しつぶされる状態になる。よって、図13に示すよう
に、磁気ブラシの先端部分を構成するキャリアは、感光
体ドラム1の表面に沿って現像スリーブ表面移動方向に
広がった状態になる。通常では、現像スリーブ表面移動
方向下流側に広がった部分Paには、キャリアが留まら
ずに現像スリーブ4側に回収される。しかし、穂立ち幅
が狭い場合、現像領域の中心付近から現像スリーブ表面
移動方向に僅かに外れた領域では、磁力線の密度が非常
に疎となる。よって、感光体ドラム1上の部分Paでは
磁力が小さい。このため、その部分Paには、磁気ブラ
シの先端部分を構成していたキャリアが現像スリーブ4
側に回収されずにしばらく留まってしまうことになる。
この場合であっても、その部分Paに留まっているキャ
リアは、下流側の補助磁極P1cに近づくことで現像ス
リーブ4側に回収される。
線速は感光体ドラム1の線速よりも速く設定されている
ので、磁気ブラシは感光体ドラム1上の静電潜像を追い
越すようにして摺擦する。このとき、磁気ブラシ先端部
分を構成するキャリア上に付着したトナーは、その摺擦
領域に入ると現像スリーブ表面移動方向に移動するにつ
れて徐々にキャリアから離れ、感光体ドラム1上の静電
潜像に付着する。したがって、摺擦領域の下流側にある
感光体ドラム1上の部分Paに存在するキャリアに付着
するトナーの量は少ないものとなる。この場合でも、現
像領域に薄い画像Gaのみが存在するときには、感光体
ドラム1上の部分Paに達するまでにキャリアから離れ
るトナーは比較的少ない。よって、その部分Paに存在
するキャリアには比較的多くのトナーが付着した状態に
ある。しかし、図13に示すように、薄い画像部分Ga
と濃い画像部分Gbとの境目部分が現像領域に存在する
場合には、濃い画像部分Gbの対向領域を通過してきた
キャリアが部分Paに存在することになる。したがっ
て、感光体ドラム1上の部分Paには、トナーがほとん
ど付着していないキャリアが存在することになる。この
ようにトナーがほとんど付着していないキャリアが部分
Paに存在すると、薄い画像部分Gaの後端に付着して
いるトナーがそのキャリアに静電力により吸着してしま
う。そして、そのキャリアが現像スリーブ側に回収され
る際にトナーも一緒に回収され、薄い画像部分Gaの後
端からトナーが無くなってしまう。これにより、薄画像
後端抜けが生じる。
存在する場合も、部分Paに存在するキャリアにはトナ
ーがほとんど付着していない状態にあるが、濃い画像部
分Gbへのトナーの付着力は、薄い画像部分Gaよりも
大きい。そのため、部分Paに存在するキャリアが現像
スリーブ側に回収される際にトナーが一緒に回収されに
くい。しかも、濃い画像中に抜けが生じても、薄い画像
に比べて画質への影響が少ない。
あり、その目的とするところは、後端白抜け及び薄画像
後端抜けの双方を十分に抑制することが可能な画像形成
装置を提供することである。
に、請求項1の発明は、静電潜像を表面に担持して表面
移動する潜像担持体と、トナーと磁性キャリアを含む現
像剤を表面に担持して表面移動する現像剤担持体と上記
潜像担持体とが対向する現像領域で、該現像領域に対向
するように配置した現像磁極により該現像剤担持体上の
現像剤を穂立ちさせて該現像剤担持体上に磁気ブラシを
形成し、該現像剤担持体を該現像領域で該潜像担持体の
表面移動方向と同方向かつ該潜像担持体表面の線速より
も大きい線速で表面移動させて、該磁気ブラシにより該
潜像担持体の表面を摺擦し、該潜像担持体上の潜像を現
像する現像装置とを備えた画像形成装置において、上記
潜像担持体と上記現像剤担持体との間の距離が、該潜像
担持体がないとすれば現像剤が穂立ちし得る高さよりも
短く、上記現像磁極により上記現像剤担持体表面上に生
じる該現像剤担持体表面の法線方向における最高磁束密
度の半分の磁束密度となる該現像剤担持体表面上の半値
点を、上記現像領域における該現像剤担持体表面の曲率
中心軸から見たときの該現像剤担持体の表面移動方向に
おける半値点間の角度幅が16[°]以上25[°]以
下であり、上記現像領域で上記現像磁極により生じる磁
束の上記現像剤担持体表面上における該現像剤担持体表
面の法線方向磁束密度が100[mT]以上200[m
T]以下であることを特徴とするものである。また、請
求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上
記現像剤担持体に担持されて現像領域に搬送される現像
剤の量が、65[mg/cm2]以上95[mg/c
m2]以下であり、上記潜像担持体と上記現像剤担持体
との間の最小距離は、0.3[mm]以上0.6[m
m]以下であることを特徴とするものである。また、請
求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置におい
て、上記磁性キャリアの平均粒径は、上記トナーの平均
粒径の5倍以上7倍以下であり、上記磁性キャリアの体
積抵抗率[Ω・cm]の常用対数値は、14以上20以
下であることを特徴とするものである。また、請求項4
の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記現像
剤中のトナー濃度が3%以上10%以下の範囲であり、
現像領域で磁気ブラシ中のトナーを潜像担持体上の潜像
部分に移動させる電界を形成するために該潜像担持体と
上記現像剤担持体との間に印加される交流バイアスのピ
ーク間電圧値を、上記トナー濃度に基づいて変更するバ
イアス変更手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置にお
いて、上記バイアス変更手段により変更されるピーク間
電圧値は、現像剤中における磁性キャリアに対するトナ
ーの個数比に正比例することを特徴とするものである。
上記請求項1乃至5の画像形成装置においては、現像領
域における潜像担持体と現像剤担持体との距離を近接さ
せると、上述した後端白抜けが生じ得る。また、その距
離は、潜像担持体がないとすれば現像剤が穂立ちし得る
高さよりも短いため、磁気ブラシの先端部分を構成する
キャリアは、潜像担持体表面に沿って現像材担持体表面
移動方向に広がった状態になる。よって、上述した薄画
像後端抜けが生じ得る。ここで、本画像形成装置におい
ては、現像磁極により現像剤担持体表面上に生じる現像
剤担持体表面の法線方向における最高磁束密度の半値点
間の角度幅(以下、「半値角度幅」という。)を16
[°]以上25[°]以下としている。この範囲内の半
値角度幅であれば、後端白抜けを十分に抑制しつつ、薄
画像後端抜けを十分に抑制できる穂立ち幅を得ることが
できる。なお、詳細については、後述する実験例1で説
明する。また、このように半値角度幅を小さくした場
合、現像剤担持体表面上における現像剤担持体表面法線
方向磁束密度が小さいと、現像剤を好適に穂立ちさせる
ことができない。また、磁気ブラシの先端部分を構成す
るキャリアの磁力による拘束力が弱くなるため、潜像担
持体にキャリアが付着するキャリア付着の問題も生じ
る。よって、本画像形成装置においては、その現像剤担
持体表面上における現像剤担持体表面法線方向磁束密度
を100[mT]以上200[mT]以下としている。
このように大きな現像剤担持体表面法線方向磁束密度で
あれば、上述のように半値角度幅を16[°]以上25
[°]以下と小さく設定しても、現像剤を好適に穂立ち
させ、キャリア付着の問題も十分に抑制できる。
例である電子写真式カラー複写機(以下、「カラー複写
機」という。)に適用した一実施形態について説明す
る。まず、図1を用いて、本実施形態に係るカラー複写
機の概略構成及び動作について説明する。このカラー複
写機は、カラー画像読取装置(以下、「カラースキャ
ナ」という。)1、カラー画像記録装置(以下、「カラ
ープリンタ」という。)2、給紙バンク3等で構成され
ている。
21上の原稿4の画像を照明ランプ122、ミラー群1
23a,123b,123c及びレンズ124を介して
カラーセンサ125に結像する。原稿4のカラー画像情
報を、例えば赤(Red:以下「R」という。)、緑
(Green:以下「G」という。)、青(Blue:
以下「B」という。)の色分解光毎に読み取り、電気的
な画像信号に変換する。ここで、カラーセンサ125
は、本例ではR、G、Bの色分解手段とCCDのような
光電変換素子で構成され、原稿4の画像を色分解した3
色のカラー画像を同時に読み取っている。そして、この
カラースキャナ1で得たR、G、Bの色分解画像信号強
度レベルをもとにして、図示しない画像処理部で色変換
処理を行う。これにより、黒(Black:以下「B
k」という。)、黄(Yellow:以下「Y」とい
う。)、シアン(Cyan:以下「C」という。)、マ
ゼンタ(Magenta:以下「M」という。)のカラ
ー画像データが得られる。
を得るためのカラースキャナ1の動作は次のとおりであ
る。後述のカラープリンタ2の動作とタイミングを取っ
たスキャナスタート信号を受けて、照明ランプ122及
びミラー群123a、123b、123c等からなる光
学系が図中矢印左方向へ原稿4を走査する。なお、1回
の走査毎に1色のカラー画像データが得られる。この動
作を合計4回繰り返すことによって、例えばR、G、B
の色分解光ごとに読み取り、電気的な画像信号に変換す
る。あるいは、R、G、Bの画像データがメモリに格納
される。図示しないメモリを用いる場合は、1度の走査
でR、G、B3色の画像データを得る。そして、その都
度カラープリンタ2で順次顕像化しつつ、これを重ねあ
わせて最終的な4色フルカラー画像を形成する。そし
て、このカラースキャナで得たR、G、Bの色分解画像
信号の強度レベルをもとにして、図示しない画像処理部
で色変換処理を行い、Bk、Y、C、Mの画像データを
得る。
るカラープリンタ2の概略構成図である。このカラープ
リンタ2は、図中に矢印で示すように図中反時計方向に
回転する潜像像担持体としての感光体ドラム200、帯
電手段としての帯電チャージャ201、クリーニングブ
レード202及びブラシ状部材としてのクリーニングブ
ラシ(ファーブラシ)203からなるクリーニング手段
としての感光体クリーニング装置300、除電手段とし
ての除電ランプ206、電位センサ204、現像濃度パ
ターン検知器205、書き込み光学ユニット220、現
像装置としてのリボルバ現像ユニット230、中間転写
ユニット500、転写装置としての2次転写ユニット6
00、及び定着ローラ対701を用いた定着ユニット7
00等で構成されている。なお、図2では、書き込み光
学ユニット220を図示せずに、露光のためのレーザ光
Lのみが示されている。
キャナ1からのカラー画像データを光信号に変換し、帯
電チャージャ201によって一様に帯電された感光体ド
ラム200の表面に、原稿の画像に対応したレーザ光L
を照射して光書き込みを行い、感光体ドラム200の表
面に静電潜像を形成する。この書き込み光学ユニット2
20は、例えば、光源としての半導体レーザ、レーザ発
光駆動制御部、ポリゴンミラーとその回転用モータ、f
/θレンズ、反射ミラー等によって構成する。
ーを用いるBk現像器231、Yトナーを用いるY現像
器232、Cトナーを用いるC現像器233、Mトナー
を用いるM現像器234、及びユニット全体を半時計回
りに回転させる図示しない現像リボルバ駆動部等によっ
て構成されている。これらリボルバ現像ユニット230
に設置された各現像器231,232,233,234
は、静電潜像を現像するために現像剤の穂を感光体ドラ
ム200の表面に接触させて回転する現像材担持体とし
ての現像スリーブと、現像剤を汲み上げて攪拌するため
に回転する現像剤パドル、及び現像スリーブを図に矢印
で示す時計方向に回転させる現像スリーブ駆動部等で構
成されている。本実施形態では、各現像器231,23
2,233,234内のトナーはキャリアとの攪拌によ
って負極性に帯電される。また、各現像スリーブには図
示しない現像バイアス印加手段としての現像バイアス電
源により負の直流電圧Vdc(直流成分)に交流電圧V
ac(交流成分)が重畳された現像バイアス電圧が印加
される。これにより、各現像スリーブは、感光体ドラム
200の金属基体層に対して所定電圧にバイアスされ
る。
バ現像ユニット230はBk現像器231が現像位置に
位置するホームポジションで停止しており、コピースタ
ートキーが押されると、原稿画像データの読み取りを開
始し、そのカラー画像データに基づいて、レーザ光Lに
よる光書き込み、すなわち静電潜像形成が始まる。以
下、Bk画像データによる静電潜像を「Bk静電潜像」
という。Y、C、Mについても同様である。
するため、Bk現像位置に静電潜像の先端部が到達する
前に、Bk現像スリーブの回転を開始してBk静電潜像
をBkトナーで現像する。これ以降、Bk静電潜像の現
像動作を続けるが、Bk静電潜像の後端部がBk現像位
置を通過した時点で、速やかに次の色の現像機が現像位
置に来るまで、リボルバ現像ユニット230が回転す
る。これは少なくとも、次の画像データによる静電潜像
の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。
のローラに張架されたトナー像担持体としての中間転写
体である中間転写ベルト501等で構成されている。こ
の中間転写ベルト501の周りには、2次転写ユニット
600の転写材担持体としての2次転写ベルト601、
2次転写電荷付与手段である2次転写バイアスローラ6
05、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリ
ーニングブレード504、潤滑剤塗布手段及び除電手段
としてのブラシ状部材としての潤滑剤塗布ブラシ505
等が対向するように配設されている。
与手段である1次転写バイアスローラ507、ベルト駆
動ローラ508、ベルトテンションローラ509、2次
転写対向ローラ510、クリーニング対向ローラ51
1、及びアースローラ512に張架されている。各ロー
ラは導電性材料で形成され、1次転写バイアスローラ5
07以外の各ローラは接地されている。また、位置検知
用マークが中間転写ベルト501の外周面あるいは内周
面に設けられる。但し、中間転写ベルト501の外周面
側については位置検知用マークがベルトクリーニング装
置504の通過域を避けて設ける工夫が必要であって配
置上の困難さを伴うことがあるので、その場合には位置
検知用マークを中間転写ベルト501の内周面側に設け
る。マーク検知用センサとしての光学センサ514は、
中間転写ベルト501が架け渡されているバイアスロー
ラ507と駆動ローラ508との間の位置に設けられ
る。
流または定電圧制御された1次転写電源801により、
トナー像の重ね合わせ数に応じて所定の大きさの電流又
は電圧に制御された転写バイアスが印加されている。ま
た、中間転写ベルト501は、図示しない駆動モータに
よって図中矢印方向に回転駆動されるベルト駆動ローラ
508により、図中矢印方向に駆動される。また中間転
写ベルト501は、後述するが半導体、または絶縁体
で、単層または多層構造となっている。
写ベルト501に転写する転写部(以下「1次転写部」
という。)では、1次転写バイアスローラ507及びア
ースローラ512で中間転写ベルト501を感光体ドラ
ム200側に押し当てるように張架することにより、感
光体ドラム200と中間転写ベルト501との間に所定
幅のニップ部を形成している。
により、板状に形成された潤滑剤としてのステアリン酸
亜鉛506を研磨し、この研磨された微粒子を中間転写
ベルト501に塗布するものである。この潤滑剤塗布ブ
ラシ505も、中間転写ベルト501に対して隣接可能
に構成され、所定のタイミングで中間転写ベルト501
に接触するように制御される。また、この潤滑剤塗布ブ
ラシ505は、2次転写後の中間転写ベルト501上に
残留する電荷を除電する除電ブラシとしても機能してい
る。尚、この除電ブラシは、潤滑剤塗布ブラシ505と
は別個に構成してもよい。
ーラ602、603、604に張架された2次転写ベル
ト601等で構成され、中間転写ベルト501の支持ロ
ーラ602、603間の張架部が2次転写対向ローラ5
10に対して圧接可能になっている。3つの支持ローラ
602、603、604の一つは、図示しない駆動手段
によって回転駆動される駆動ローラであり、その駆動ロ
ーラにより2次転写ベルト601が図中に矢印で示す方
向に駆動される。
手段であり、2次転写対向ローラ510との間に中間転
写ベルト501と2次転写ベルト601を挟み持つよう
に配設され、定電流制御される2次転写電源802によ
って所定電流の転写バイアスが印加されている。また2
次転写ベルト601及び2次転写バイアスローラ605
が、2次転写対向ローラ510に対して圧接する位置と
離間する位置とを取り得るように、支持ローラ602及
び2次転写バイアスローラ605を矢印方向に駆動する
図示しない離接機構が設けられている。その離間位置に
ある2次転写ベルト601及び支持ローラ602を、図
2に2点鎖線で示している。
り、2次転写バイアスローラ605と2次転写対向ロー
ラ510とに挟まれた中間転写ベルト501と2次転写
ベルト601の間に、所定のタイミングで転写材である
転写紙Pを送り込む。
1側(図2に左側)の支持ローラ603に張架されてい
る部分には、転写材除電手段である転写紙除電チャージ
ャ606と、転写材担持体除電手段であるベルト除電チ
ャージャ607とが対向設置されている。また、2次転
写ベルト601の図中下側の支持ローラ604に張架さ
れている部分には、転写材担持体クリーニング手段であ
るクリーニングブレード608が接触している。
保持されている電荷を除電することにより、転写紙自体
のこしの強さで転写紙を2次転写ベルト601から良好
に分離できるようにするものである。ベルト除電チャー
ジャ607は、2次転写ベルト601上に残留する電荷
を除電するものである。またクリーニングブレード60
8は、2次転写ベルト601の表面に付着した付着物を
除去してクリーニングするものである。
て、A4サイズの転写紙の横送りの画像形成サイクルが
開始されると、図示しない駆動モータによって矢印で示
す半時計方向に感光体ドラム200と中間転写ベルト5
01は、一次転写位置で矢印で示すように同じ線速度で
回転する。中間転写ベルト501の裏側にはマークMC
が設けられている。このマークMCは中間転写ベルト5
01とともに移動し、マークMCが通過する所定の通過
領域には光学センサ514が不動部材に取り付けられて
いる。
透過型フォトセンサが用いられる。光学センサ514と
して反射型フォトセンサを用いた場合には中間転写ベル
ト501に反射性のテープ等の部材を貼り、反射型フォ
トセンサにて中間転写ベルト501上の反射性の低い表
面からマークMCに変わる所、あるいはマークMCから
中間転写ベルト501上の反射性の低い表面に変わる所
を読めばよい。
トナー像2画面形成、Yトナー像2画面形成、Cトナー
像2画面形成、Mトナー像2画面形成が1次転写バイア
スローラ507に印加される電圧による転写バイアスに
より1次転写が行われ、最終的にBk、Y、C、Mの順
に中間転写ベルト501上に重ねてトナー像が2画面形
成される。
れる。帯電チャージャ201は、コロナ放電によって感
光体ドラム200の表面を負電荷で所定電位に一様に帯
電する。光学センサ514によるマークMCの検知がな
されてから所定時間後に次のようなBKの画像データに
よる光書き込みが行われる。そして、図示しない書き込
み光学ユニットにより、RGBメモリに格納された画像
データから変換されたカラー画像信号に基づいて、Bk
データのレーザ光によるラスタ露光を行う。このラスタ
像が露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム
200の表面の露光された部分は、露光光量に比例する
電荷が消失し、Bk静電潜像が形成される。このBk静
電潜像に、Bk現像器231のBk現像ローラ上の負帯
電されたBkトナーが接触することにより、感光体ドラ
ム200の電荷が残っている部分にはトナーが付着せ
ず、電荷の無い部分つまり露光された部分にはトナーが
吸着し、静電潜像と相似なBkトナー像が形成される。
感光体ドラム200上に形成されたBkトナー像は、感
光体ドラム200と接触状態で等速駆動している中間転
写ベルト501の表面に転写される。以下、感光体ドラ
ム200から中間転写ベルト501へのトナー像の転写
を「1次転写」という。ベルト転写後の感光体ドラム2
00の表面に残留している若干の未転写残留トナーは、
感光体ドラム200の再使用に備えて、感光体クリーニ
ング装置300で清掃される。
る毎に光学センサ514によりマークMCが検知され、
感光体ドラム200側ではBk画像形成工程の次に、B
kと同じタイミングで、つまり、光学センサ514によ
るマークMCの検知がなされてから所定時間後にY画像
データによる光書き込み、C画像データによる光書き込
み、M画像データによる光書き込みがそれぞれ行われ
る。Y画像形成工程に進むと、所定のタイミングでRG
Bメモリから変換されたY画像データの呼び出しが始ま
り、そのY画像データによるレーザ光書き込みによっ
て、感光体ドラム200の表面にY静電潜像を形成す
る。そして、先のBk静電潜像の後端部が通過した後
で、かつY静電潜像の先端部が到達する前にリボルバ現
像ユニット230の回転動作が行われ、Y現像器232
が現像位置にセットされ、Y静電潜像がYトナーで現像
される。
Y静電潜像の後端部が通過した時点で、先のBk現像機
231の場合と同様にリボルバ現像ユニットの回転動作
を行い、次のC現像器233を現像位置に移動させる。
これもやはり次のC静電潜像の先端部が現像位置に到達
する前に完了させる。なお、C及びMの画像形成工程に
ついては、それぞれのカラー画像データ呼び出し、静電
潜像形成、現像の動作が上述のBk、Yの工程と同様で
あるので説明は省略する。
ム200上に順次形成されるBk、Y、C、Mのトナー
像が、同一面に順次位置合わせされて転写される。それ
により、中間転写ベルト501上には最大で4色が重ね
合わされたトナー像が2画面形成される。
転写紙Pは給紙バンク3の転写紙カセット又は手差しト
レイ等の給紙部から給送され、レジストローラ対650
のニップで待機している。2次転写対向ローラ510及
び2次転写バイアスローラによりニップが形成された2
次転写部に中間転写ベルト501上のトナー像の先端が
さしかかる前に2次転写接離クラッチが作動し、2次転
写ユニット600が中間転写ベルト501に接触する。
その後、転写紙Pの先端がこのトナー像の先端に一致す
るようにレジストローラ対650が駆動され、転写紙P
とトナー像とのレジスト合わせが行われる。そして、転
写紙Pが中間転写ベルト501上のトナー像と重ねられ
て2次転写部を通過する。このとき、2次転写電源80
2によって2次転写バイアスローラ605に印加される
電圧による転写バイアスにより、中間転写ベルト501
上の4色重ねトナー像が転写紙上に一括転写される。こ
れを、「2次転写」という。
における2次転写部の下流側に配置した転写紙除電チャ
ージャ606との対向部を通過するとき、転写紙Pは除
電され、2次転写ベルト601から剥離して定着ローラ
対701に向けて送られる。そして、定着ローラ対70
1のニップ部でトナー像が溶融定着され、図示しない排
出ローラ対で装置本体外に送り出され、図示しないコピ
ートレイに表向きにスタックされ、フルカラーコピーが
得られる。
表面に残留した転写残トナーは、図示しない表面移動手
段としての駆動装置からの駆動力を受けて回転駆動する
クリーニングブラシ203及びクリーニングブレード2
02により掻き取られ、感光体クリーニング装置300
でクリーニングされ、図示しない除電ランプで均一に除
電される。また、転写紙Pにトナー像を転写した後の中
間転写ベルト501の表面に残留した転写残トナーは、
図示しない離接機構によって中間転写ベルト501に押
圧されるベルトクリーニングブレード504によってク
リーニングされる。
キャナ1の動作及び感光体ドラム200への画像形成
は、1枚目の4色目(M)の画像形成工程に引き続き、
所定のタイミングで2枚目の1色目(Bk)の画像形成
工程に進む。また、中間転写ベルト501の方は、1枚
目の4色重ねトナー像の転写紙への一括転写工程に引き
続き、表面の上記ベルトクリーニングブレード504で
クリーニングされた領域に、2枚目のBkトナー像がベ
ルト転写されるようにする。その後は、1枚目と同様動
作になる。
ーモードであったが、3色コピーモード、2色コピーモ
ードの場合は、指定された色と回数の分について、上記
同様の動作を行うことになる。また、単色コピーモード
の場合は、所定枚数が終了するまでの間、リボルバ現像
ユニット230の所定色の現像器のみを現像動作状態に
して、ベルトクリーニングブレード504を中間転写ベ
ルト501に押圧させた状態のままの位置にしてコピー
動作を行う。
234が有する現像スリーブの内部に固定配置された磁
石ローラにより形成される磁界について説明する。図3
は、磁石ローラの各磁極により現像スリーブの表面に発
生するその表面の法線方向の磁束密度(以下、「法線方
向磁束密度」という。)の分布を実線で示した円グラフ
である。この円グラフを作成するために、ADS社製ガ
ウスメーター(HGM−8300)並びにADS社製A
1型アキシャルプローブを使用し、これらで測定した結
果を円チャートレコーダにより記録した。このような磁
気特性を有する磁石ローラによる磁界によって、現像剤
中のキャリアが現像スリーブ上にチェーン状に穂立ち
し、このチェーン状に穂立ちしたキャリアに静電力等に
よりトナーが付着して磁気ブラシが形成される。この磁
気ブラシは、現像スリーブの表面移動に伴って現像スリ
ーブの表面移動方向(図中反時計回り方向)に搬送され
る。
示すように、現像領域における現像剤を穂立ちさせるた
めの磁界を形成する現像磁極として、3つの磁極P1
a,P1b,P1cを備えている。これらの磁極P1
a、磁極P1b及び磁極P1cは、この順に現像スリー
ブの表面移動方向上流側から並んで配置されている。各
磁極P1a,P1b,P1cは、横断面の小さい磁石に
より構成されている。一般に、磁石の横断面を小さくす
ると磁力が弱くなるため、本実施形態では、3つの磁極
P1a,P1b,P1cを比較的磁力の強い希土類金属
合金からなる磁石で構成している。希土類金属合金磁石
のうち、代表的な鉄ネオジウムボロン合金磁石によれ
ば、358[kJ/m3]の最大エネルギー積を得るこ
とができる。また、鉄ネオジウムボロン合金ボンド磁石
によれば、80[kJ/m3]前後の最大エネルギー積
を得ることができる。一般には、最大エネルギー積が3
6[kJ/m3]前後、20[kJ/m3]前後のフェラ
イト磁石、フェライトボンド磁石等が用いられる。しか
し、本実施形態のように希土類金属合金磁石を用いれ
ば、これらに比べて強い磁力を確保することができる。
よって、横断面の小さい磁石を用いても、現像スリーブ
の表面の磁力を十分に確保することができる。本実施形
態では、現像磁極を構成する3つの磁極P1a,P1
b,P1cにより現像スリーブの表面に発生する法線方
向磁束密度が100[mT]以上200[mT]以下と
なるように設定されている。
は、現像スリーブの表面からその法線方向に1[mm]
離れた位置での法線方向磁束密度を示している。本実施
形態において、法線方向磁束密度の減衰率とは、下記の
数1で求められる値を意味する。このとき、数1中
「X」は、現像スリーブの表面上に発生する法線方向磁
束密度のピーク値を指し、「Y」は、現像スリーブの表
面からその法線方向に1[mm]離れた位置での法線方
向磁束密度のピーク値を指す。例を挙げると、現像スリ
ーブの表面の法線方向磁束密度が100[mT]で、現
像スリーブの表面から1[mm]離れた部分での法線方
向磁束密度が80[mT]であるとき、その減衰率は2
0[%]となる。
説明する。磁石ローラの現像磁極は、主に現像領域の現
像剤を穂立ちさせるために機能する主磁極P1bと、そ
の主磁極P1bとは反対極性をもつ2つの補助磁極P1
a,P1cから構成される。2つの補助磁極P1a,P
1cは、主磁極P1bに対して現像スリーブの表面移動
方向の上流側及び下流側に隣接する位置に配置されてい
る。本実施形態では、上記主磁極P1b、現像スリーブ
上に現像剤を汲み上げるための磁界を形成する磁極P
4、現像スリーブ上に汲み上げられた現像剤を現像領域
まで搬送するための磁界を形成する磁極P6、及び、現
像領域の現像スリーブ表面移動方向下流側に位置する領
域で現像剤を搬送するための磁界を形成する磁極P2,
P3を、N極で構成している。また、上記補助磁極P1
a,P1c、及び、現像スリーブ上に汲み上げられた現
像剤を搬送する磁極P5を、S極で構成している。本実
施形態では、主磁極P1bとして、現像スリーブの表面
上の法線方向磁束密度の最高値が約120[mT]とな
る磁石を用いている。そして、主磁極P1bの現像スリ
ーブ表面移動方向下流側に位置する補助磁極P1cと主
磁極P1bとが、100[mT]以上の法線方向磁束密
度をもっていれば、一般的な磁気特性を有するキャリア
を使用することで、感光体ドラム1上にキャリアが付着
しないことが確認されている。
1cは、主磁極P1cによる現像スリーブ表面上の法線
方向磁束密度の分布を調節するために利用される。具体
的には、現像領域における現像スリーブ表面の曲率中心
軸すなわち現像スリーブの中心軸から見た現像スリーブ
表面移動方向の半値点間の角度幅すなわち半値角度幅を
狭くするために利用される。ここで、半値角度幅とは、
主磁極P1cにより現像スリーブの表面に発生する法線
方向磁束密度の最高値の半分となる磁束密度を示す現像
スリーブ表面の2つの半値点を、現像スリーブの中心軸
から見たときの現像スリーブの表面移動方向における角
度幅をいう。したがって、例えば、法線方向磁束密度の
最高値が120[mT]である場合、半値角度幅は、法
線方向磁束密度がその半値である60[mT]となる現
像スリーブ表面の半値点を現像スリーブの中心軸から見
たときの角度幅となる。本実施形態では、主磁極P1b
の半値角度幅が16[°]以上20[°]以下の範囲内
となるように、補助磁極P1a,P1cの磁気特性や配
置などが設定されている。具体的には、現像磁極を構成
する3つの磁極P1a,P1b,P1cの磁石における
現像スリーブ表面移動方向の横断面の幅が2[mm]に
設定されており、その結果、本実施形態では主磁極P1
bの半値角度幅が16[°]となっている。
態のように3つの磁極P1a,P1b,P1cで現像磁
極を構成した場合の半値角度幅を示す説明図である。図
4(b)は、従来のように1つの磁極P1で現像磁極を
構成した場合の半値角度幅を示す説明図である。図4
(a)及び(b)を比較すると、本実施形態における主
磁極P1bの半値角度幅θ1は、補助磁極P1a,P1
cにより、従来の単一の現像磁極P1の半値角度幅θ'
1よりも狭くなる。ここで、主磁極P1bの半値角度幅
が20[°]を越えると、後述の実験から、後端白抜け
等の異常画像が発生することが確認されている。
現像磁極P1a,P1b,P1cの磁気特性は、以下に
示すように観測された。主磁極P1bの現像スリーブの
表面上における法線方向磁束密度の最高値は120[m
T]である。また、主磁極P1bの現像スリーブ表面移
動方向上流側に位置する補助磁極P1aの現像スリーブ
の表面上における法線方向磁束密度の最高値は100
[mT]である。また、主磁極P1bの現像スリーブ表
面移動方向下流側に位置する補助磁極P1cの現像スリ
ーブの表面上における法線方向磁束密度の最高値は12
0[mT]である。
1a,P1b,P1cを備えた磁石ローラにより生じる
磁力線に沿って現像剤が穂立ちして、現像スリーブ上に
磁気ブラシが形成される。この磁気ブラシの中で、主磁
極P1bによる磁界により形成されるブラシ部分のみが
感光体ドラム1の表面に接触することになり、感光体ド
ラム1上の静電潜像の可視像化に寄与することになる。
このとき、現像領域における磁気ブラシの長さは、約1
[mm]となるように設定されている。尚、ここでいう
磁気ブラシの長さは、感光体ドラム1がないとした場合
における長さである。実際には、現像ギャップが0.5
[mm]に設定されているので、現像領域における磁気
ブラシの長さは、その現像ギャップに応じて短くなる。
よって、その磁気ブラシの先端部分は、感光体ドラム1
の表面に沿って現像スリーブ表面移動方向に広がった状
態になる。
きるのは、上述のように半値角度幅が狭いためである。
その理由は、現像スリーブの表面上での法線方向磁束密
度は高いが、半値角度幅が狭いために、現像スリーブの
表面から離れるにつれて法線方向磁束密度は急激に低く
なる。このため、現像スリーブの表面付近の現像剤は強
い磁界の作用を受けて密集するが、現像スリーブの表面
から比較的離れたところでは磁界が弱いため現像剤がブ
ラシチェーンを維持できないからである。また、本実施
形態では、ドクターギャップを適宜調節して、現像スリ
ーブに担持されて現像領域に搬送される現像剤の量(現
像剤供給量)を65[mg/cm2]以上95[mg/
cm2]以下と少なめになるように設定されている。こ
れにより、本来であればもっと長い磁気ブラシを形成で
きるところ、現像剤供給量不足のため、磁気ブラシが短
く規制される。そして、このように短く規制された結
果、現像ギャップを0.5[mm]と設定することで、
磁束密度の高い現像スリーブの表面付近で密集した現像
剤からなるブラシ部分で感光体ドラム1の表面を摺擦す
ることができる。尚、本実施形態では、現像ギャップを
0.5[mm]に設定しているが、0.3[mm]以上
0.6[mm]以下の範囲内であればよい。この範囲内
であれば、磁束密度の高い現像スリーブの表面付近で密
集した現像剤からなるブラシ部分で感光体ドラム1の表
面を摺擦することができる。
主磁極P1bにより形成された感光体ドラム1に接触す
る磁気ブラシの現像スリーブ表面移動方向の幅(以下、
「ブラシ幅」という。)は、比較的狭いものとなる。こ
れにより、上述したように、後端白抜けがない画像を形
成することができる。ところが、このようにブラシ幅が
狭くなり過ぎると、後端白抜けが解消される一方で、上
述した薄画像後端抜けが発生してしまう。そこで、後端
白抜け及び薄画像後端抜けの双方を十分に低減できる半
値角度幅を確認するために、以下の実験を行った。
った実験例(以下、本実験例を「実験例1」という。)
について説明する。本実験例では、各現像器231,2
32,233,234の半値角度幅を変えたときの後端
白抜けと薄画像後端抜けの発生状況を確認する。本実験
においては、上記カラー複写機を用い、感光体ドラム1
の表面移動方向に対応する方向に薄い画像部分に次いで
濃い画像部分が順に存在する画像をコピーする。そし
て、その画像中における濃い画像部分の後端部分と薄い
画像部分の後端部分において生じた白抜け部分の最大長
さを測定した。濃い画像部分の後端部分において生じた
抜けの最大長が0.5[mm]以下であるとき、十分に
後端白抜けを抑制でき、実用レベルであると評価した。
また、薄い画像部分の後端部分において生じた抜けの最
大長が0.5[mm]以下であるとき、十分に薄画像後
端抜けを抑制でき、実用レベルであると評価した。な
お、以下、すべての実験例においては、トナーの平均粒
径が6.8[μm]で、キャリアの平均粒径が35[μ
m]であるトナー濃度TCが7[%]の二成分現像剤を
用いた。
である。このグラフから判るように、半値角度幅が20
[°]を越えると、後端白抜けの最大長が合格レベルで
ある0.5[mm]を越える結果となった。一方、半値
角度幅が16[°]を下回ると、薄画像後端抜けの最大
長が合格レベルである0.5[mm]を越える結果とな
った。以上より、後端白抜け及び薄画像後端抜けの双方
を十分に低減できる半値角度幅は、16[°]以上20
[°]以下の範囲内であることが確認された。ただし、
この範囲内の半値角度幅であっても、現像領域内の法線
方向磁束密度が小さすぎると、磁気ブラシ先端部分のキ
ャリアを拘束する力が十分に得られず、感光体ドラム2
00上にキャリアが付着するキャリア付着等の問題が発
生することが確認されている。このようなキャリア付着
等の問題を抑制するには、現像磁極を構成する3つの磁
極P1a,P1b,P1cにより現像スリーブの表面に
発生する法線方向磁束密度を100[mT]以上200
[mT]以下である必要がある。
いて行った実験例(以下、本実験例を「実験例2」とい
う。)について説明する。近年の二成分現像装置におい
ては、画質の向上を図るため、磁性キャリアの小粒径化
が進んでいる。しかし、直径が40[μm]以下という
小粒径の磁性キャリアを使用すると、感光体ドラム20
0へのキャリア付着が生じやすくなる。このようなキャ
リア付着を抑制するために、従来、特開平7−3339
57号公報において、現像電界として交番電界を使用す
る方法が提案されている。しかし、現像電界として交番
電界を使用すると、キャリア中に電界が発生し、キャリ
アと感光体ドラム200との間で放電現象が発生するこ
とがある。このようにキャリアが放電すると、キャリア
の帯電量が大きくなる。この結果、そのキャリアに感光
体ドラム1上のトナーが吸着してしまい、画像中にいわ
ゆる白ポチが発生する。
積抵抗率を適正化することで、感光体ドラム200への
キャリア付着を抑制しつつ、キャリアの放電現象を抑制
できることが判明した。そこで、本実験例では、まず、
画像中の白ポチを十分に低減できるキャリアの体積抵抗
率を確認するため、キャリアの体積抵抗率を変化させた
ときのA3サイズのベタ画像中の白ポチ個数を測定し
た。なお、この実験では、画像中の白ポチ個数が5個以
下であるとき、十分に白ポチを抑制でき、実用レベルで
あると評価した。図6は、ベタ画像中の白ポチ個数を測
定した実験結果を示すグラフである。このグラフから判
るように、キャリアの体積抵抗率R[Ω・cm]の対数
値であるLogRが14を下回ると、白ポチ個数が合格
レベルである5個を越える結果となった。
着を十分に低減できるキャリアの体積抵抗率を確認する
ため、キャリアの体積抵抗率を変化させてA3サイズの
ベタ画像をプリントしたときの感光体ドラム200への
キャリア付着個数を測定した。なお、この実験では、感
光体ドラム200に付着したキャリアの個数が2個以下
であるとき、十分にキャリア付着を抑制でき、実用レベ
ルであると評価した。図7は、A3サイズのベタ画像を
プリントしたときのキャリア付着個数を測定した実験結
果を示すグラフである。このグラフから判るように、キ
ャリアの体積抵抗率R[Ω・cm]の対数値であるLo
gRが20を越えると、キャリア付着個数が合格レベル
である2個を越える結果となった。これは、キャリアの
抵抗値が上がったことで、キャリアとトナーとの間の静
電力が増大したことに起因するものと考えられる。すな
わち、感光体ドラム200上の潜像部分に付着したトナ
ーとの間の静電力が増大し、磁気ブラシ中のキャリアが
感光体ドラム200上のトナーに静電的に付着したもの
と考えられる。
0へのキャリア付着を抑制しつつ、キャリアの放電現象
を抑制して画像中の白ポチを低減できるキャリアの体積
抵抗率Rは、その対数値LogRが14以上20以下の
範囲内であることが確認された。
ー複写機の現像領域に印加される現像バイアスの制御の
変形例について説明する。なお、本変形例におけも、上
記実施形態と同様に、負の直流電圧に交流電圧が重畳さ
れた現像バイアスを印加する。図8は、現像領域に印加
される現像バイアスの電圧波形を示すグラフである。こ
のグラフでは、縦軸に感光体ドラム200と現像スリー
ブとの間の電位差を示し、横軸に時間を示している。縦
軸において、符号VDは感光体ドラム200上の非潜像
部分の電位を示し、符号VLは感光体ドラム200上の
潜像部分の電位を示している。また、符号VBは、現像
バイアスの電位差の平均値を示している。また、符号T
は、現像バイアスの交流成分の周期を示している。
あるとき、現像スリーブ上の電位はV1となる。トナー
は負極性に帯電しているため、その現像スリーブの電位
V1と感光体ドラム200上の潜像部分の電位VLとの
電位差によって生じる電界により、トナーが感光体ドラ
ム200上の潜像部分に引き寄せられる。一方、現像バ
イアスがプラス側のピークV2であるとき、現像スリー
ブ上の電位はV2となる。トナーは負極性に帯電してい
るため、その現像スリーブの電位V2と感光体ドラム2
00上の潜像部分の電位VLとの電位差によって生じる
電界により、トナーが現像スリーブ側に引き寄せられ
る。
剤中のトナー濃度TCが低くなったときに発生しやす
い。すなわち、トナーの全表面積に対するキャリアの全
表面積の比が高くなったときに発生しやすい。この比が
高くなると、各キャリアに付着するトナーの個数が減っ
て、各キャリアが現像電界の影響を受けやすくなる。そ
の結果、放電現象が発生しやすくなり、画像中に白ポチ
が発生する。これを抑制するには、現像剤のトナー濃度
TCを高くすればよいが、急速にトナー濃度TCを高め
ようとすると、帯電不足のトナーが増加するため、地汚
れが生じてしまう。
ける感光体ドラム200と現像スリーブとの間に印加さ
れる交流バイアスである現像バイアスのピーク間電圧値
Vppをトナー濃度TCに応じて調整することで、地汚
れを抑制しつつ、画像中の白ポチを低減できることが判
明した。そこで、本変形例では、現像バイアス電源の交
流電圧のピーク間電圧を制御する図示しないバイアス変
更手段としての制御部を用い、トナー濃度TCに基づい
て現像バイアス中のピーク間電圧値Vppを変更する。
具体的には、トナー濃度TCをトナー濃度センサ等によ
り検出し、その検出結果に基づいて、制御部が現像バイ
アスのピーク間電圧値Vppを決定する。そして、制御
部が現像バイアス電源を制御して、そのピーク間電圧値
Vppに応じた現像バイアスを印加する。このバイアス
制御は、潜像を現像している間、リアルタイムで連続的
に行われる。
圧値Vppの決定方法について説明する。本変形例で
は、下記の数2及び数3に基づいてピーク間電圧値Vp
pを制御する。ピーク間電圧値Vppは、数2により求
められるが、その比例定数αは数3に示すとおりであ
る。これら数2及び数3において、符号d1はトナーの
比重[g/cm3]を示し、符号d2はキャリアの比重
[g/cm3]を示している。また、符号v1はトナー
1個あたりの体積[cm3]を示し、符号v2はキャリ
ア1個あたりの体積[cm3]を示している。また、符
号kは、比例定数であり、現像に関わる各種設定に応じ
て適宜決定されるものである。
ける比例定数αは、キャリアの単位重さあたりの個数に
対するトナーの単位重さあたりの個数の比に比例定数k
を乗じたものとなる。よって、数3により求まるαを数
2に代入すると、数2に示す右辺の式は、現像剤中のト
ナー個数に対する現像剤中のキャリア個数の比に比例定
数kを乗じたものを意味することになる。すなわち、本
変形例では、ピーク間電圧値Vppを、現像剤中のトナ
ー個数に対する現像剤中のキャリア個数の比に基づいて
制御することになる。
ったときの実験結果について説明する。この実験では、
体積抵抗率Rの対数値LogRが12、14、18及び
20である4種類のキャリアを用い、トナー濃度を変化
させてA3サイズのベタ画像をプリントした。そして、
プリントした画像中に白ポチ個数を測定した。この実験
においては、トナーの比重d1は0.33[g/c
m3]、キャリアの比重d2は2.65[g/cm3]、
トナーの平均粒径L1は6.8[μm]、キャリアの平
均粒径L2は35[μm]であった。また、比例定数k
は1.0である。なお、トナー及びキャリアの1個あた
りの各体積は、トナーの平均粒径L1及びキャリアの平
均粒径L2からそれぞれ求めた。
行ったときの実験結果を示すグラフである。また、図1
0は、本変形例と比較するために、一定の現像バイアス
を印加した場合の実験結果を示すグラフである。図10
のグラフから判るように、現像バイアスのピーク間電圧
値Vppを変化させることなく一定の場合には、ほとん
どのキャリアについて、トナー濃度TCが約7[%]を
下回ると白ポチ個数が大きく増える結果となった。これ
に対し、本変形例のバイアス制御を利用した場合には、
図9のグラフから判るように、LogRが14、18及
び20であるキャリアについては、白ポチが全く発生し
なかった。なお、LogRが12であるキャリアについ
ては、約7[%]を下回ると白ポチ個数が増える結果と
なったが、現像バイアスが一定である場合に比べて大き
く減少することができた。なお、LogRが10以下で
あるキャリアについても同様の実験を行ったが、抵抗が
小さ過ぎるため、現像バイアスが一定である場合に比べ
て減少することはできたが、白ポチを十分に抑制するこ
とはできなかった。
潜像を表面に担持して表面移動する潜像担持体としての
感光体ドラム200と、その感光体ドラム上の潜像を現
像する現像装置であるリボルバ現像ユニット230とを
備えている。このリボルバ現像ユニット230の各現像
器231,232,233,234は、トナーと磁性キ
ャリアであるキャリアを含む現像剤を表面に担持して表
面移動する現像剤担持体としての現像スリーブと感光体
ドラム200とが対向する現像領域で、その現像領域に
対向するように配置した現像磁極P1bにより現像スリ
ーブ上の現像剤を穂立ちさせて現像スリーブ上に磁気ブ
ラシを形成し、現像スリーブを現像領域で感光体ドラム
200の表面移動方向と同方向かつ感光体ドラム表面の
線速よりも大きい線速で表面移動させて、磁気ブラシに
より感光体ドラム200の表面を摺擦する。よって、後
端白抜けが発生し得る。また、この画像形成装置は、感
光体ドラム200と現像スリーブとの間の距離が、感光
体ドラム200がないとすれば現像剤が穂立ちし得る高
さよりも短くなっている。よって、磁気ブラシの先端部
分は、感光体ドラム1の表面に沿って現像スリーブ表面
移動方向に広がった状態になり、薄画像後端抜けが発生
し得る。しかし、この画像形成装置は、いわゆる半値角
度幅が16[°]以上25[°]以下であり、現像領域
で現像磁極により生じる磁束の現像スリーブ表面上にお
ける現像スリーブ表面の法線方向磁束密度が100[m
T]以上200[mT]以下となっている。これによ
り、上述した実験例1で確認したように、後端白抜けを
十分に抑制するのに十分な狭さの穂立ち幅をもち、か
つ、薄画像後端抜けを抑制するのに十分な広さの穂立ち
幅をもつような磁界を現像領域に形成できる。したがっ
て、後端白抜け及び薄画像後端抜けの双方を十分に抑制
することができる。また、本実施形態では、現像スリー
ブに担持されて現像領域に搬送される現像剤の量が65
[mg/cm2]以上95[mg/cm2]以下であり、
感光体ドラム200と現像スリーブとの間の最小距離で
ある現像ギャップが0.3[mm]以上0.6[mm]
以下であるので、本来であればもっと長い磁気ブラシを
形成できるところ、現像剤供給量不足のため、磁気ブラ
シが短く規制される。そして、このように短く規制され
た結果、現像ギャップを0.3[mm]以上0.6[m
m]以下に設定することで、磁束密度の高い現像スリー
ブの表面付近で密集した現像剤からなるブラシ部分で感
光体ドラム200の表面を摺擦することができる。この
ようにれにより、感光体ドラム200の表面を摺擦する
ブラシ部分の密度が高まることで、感光体ドラム200
に対する現像スリーブの線速比を高めることによる画像
濃度の低下を抑制できる。更に、感光体ドラム200の
表面に接触するブラシ先端部分のキャリアが感光体ドラ
ム表面に吸着せずにしっかり相対移動させることができ
るので画像濃度の向上を図ることもできる。よって、更
なる画質の向上を図ることができる。また、本実施形態
では、磁性キャリアの平均粒径がトナーの平均粒径の5
倍以上7倍以下であり、磁性キャリアの体積抵抗率Rの
常用対数値LogRが14以上20以下としている。こ
れにより、上記実験例2で説明したように、感光体ドラ
ム200へのキャリア付着を抑制しつつ、キャリアの放
電現象により生じる画像中の白ポチを抑制できる。よっ
て、更なる画質の向上を図ることができる。また、上記
変形例では、現像剤中のトナー濃度TCが3%以上10
%以下の範囲において、現像領域で磁気ブラシ中のトナ
ーを感光体ドラム200上の潜像部分に移動させる電界
を形成するために感光体ドラム200と現像スリーブと
の間に印加される交流バイアスのピーク間電圧値Vpp
を、トナー濃度TCに基づいて変更するバイアス変更手
段としての制御部が設けられている。上記変形例で説明
したように、画像中の白ポチはトナー濃度TCが低下す
るほど発生しやすいが、本画像形成装置によれば、制御
部による現像バイアスの制御により、画像中の白ポチを
低減できる。また、本画像形成装置によれば、トナー濃
度TCが低下した場合に急速にトナーを補充してトナー
濃度TCを高めるわけではないので、帯電不足のトナー
による地汚れが生じることもない。特に、上記変形例で
は、制御部により変更されるピーク間電圧値Vppが、
現像剤中における磁性キャリアに対するトナーの個数比
に正比例するので、地汚れを発生させずに確実に画像中
の白ポチを低減できる。
抜け及び薄画像後端抜けの双方を十分に抑制することが
可能となるという優れた効果がある。
の概略構成図。
ラの各磁極により、現像スリーブの表面に発生する法線
方向磁束密度の分布を実線で示した円グラフ。
合の半値角度幅を示す説明図。(b)は、1つの磁極で
現像磁極を構成した場合の半値角度幅を示す説明図。
測定した実験結果を示すグラフ。
リントしたときのキャリア付着個数を測定した実験結果
を示すグラフ。
現像バイアスの電圧波形を示すグラフ。
験結果を示すグラフ。
スを印加した場合の実験結果を示すグラフ。
来の現像装置における現像領域近傍の磁力分布を示す説
明図。(b)は、同現像装置において、現像磁極により
形成される磁界から磁力を受けて穂立ちした現像剤から
なる磁気ブラシを現像スリーブ軸方向から見たときの形
状を示す説明図。
補助磁極からなる現像装置における現像領域近傍の磁力
分布を示す説明図。(b)は、同現像装置において、現
像磁極により形成される磁界から磁力を受けて穂立ちし
た現像剤からなる磁気ブラシを現像スリーブ軸方向から
見たときの形状を示す説明図。。
感光体ドラム表面に沿って現像スリーブ表面移動方向に
広がった状態を示す説明図。
Claims (5)
- 【請求項1】静電潜像を表面に担持して表面移動する潜
像担持体と、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を表面
に担持して表面移動する現像剤担持体と上記潜像担持体
とが対向する現像領域で、該現像領域に対向するように
配置した現像磁極により該現像剤担持体上の現像剤を穂
立ちさせて該現像剤担持体上に磁気ブラシを形成し、該
現像剤担持体を該現像領域で該潜像担持体の表面移動方
向と同方向かつ該潜像担持体表面の線速よりも大きい線
速で表面移動させて、該磁気ブラシにより該潜像担持体
の表面を摺擦し、該潜像担持体上の潜像を現像する現像
装置とを備えた画像形成装置において、上記潜像担持体
と上記現像剤担持体との間の距離が、該潜像担持体がな
いとすれば現像剤が穂立ちし得る高さよりも短く、上記
現像磁極により上記現像剤担持体表面上に生じる該現像
剤担持体表面の法線方向における最高磁束密度の半分の
磁束密度となる該現像剤担持体表面上の半値点を、上記
現像領域における該現像剤担持体表面の曲率中心軸から
見たときの該現像剤担持体の表面移動方向における半値
点間の角度幅が16[°]以上25[°]以下であり、
上記現像領域で上記現像磁極により生じる磁束の上記現
像剤担持体表面上における該現像剤担持体表面の法線方
向磁束密度が100[mT]以上200[mT]以下で
あることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項2】請求項1の画像形成装置において、上記現
像剤担持体に担持されて現像領域に搬送される現像剤の
量が、65[mg/cm2]以上95[mg/cm2]以
下であり、上記潜像担持体と上記現像剤担持体との間の
最小距離は、0.3[mm]以上0.6[mm]以下で
あることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項3】請求項1又は2の画像形成装置において、 上記磁性キャリアの平均粒径は、上記トナーの平均粒径
の5倍以上7倍以下であり、上記磁性キャリアの体積抵
抗率[Ω・cm]の常用対数値は、14以上20以下で
あることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項4】請求項3の画像形成装置において、上記現
像剤中のトナー濃度が3%以上10%以下の範囲であ
り、現像領域で磁気ブラシ中のトナーを潜像担持体上の
潜像部分に移動させる電界を形成するために該潜像担持
体と上記現像剤担持体との間に印加される交流バイアス
のピーク間電圧値を、上記トナー濃度に基づいて変更す
るバイアス変更手段を設けたことを特徴とする画像形成
装置。 - 【請求項5】請求項4の画像形成装置において、上記バ
イアス変更手段により変更されるピーク間電圧値は、現
像剤中における磁性キャリアに対するトナーの個数比に
正比例することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002130360A JP2003323051A (ja) | 2002-05-02 | 2002-05-02 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002130360A JP2003323051A (ja) | 2002-05-02 | 2002-05-02 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003323051A true JP2003323051A (ja) | 2003-11-14 |
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ID=29543450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002130360A Pending JP2003323051A (ja) | 2002-05-02 | 2002-05-02 | 画像形成装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003323051A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7664440B2 (en) | 2007-05-31 | 2010-02-16 | Sharp Kabushiki Kaisha | Developing device and image forming apparatus having the same |
EP2642345A2 (en) | 2012-02-17 | 2013-09-25 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
-
2002
- 2002-05-02 JP JP2002130360A patent/JP2003323051A/ja active Pending
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