JP2003322710A - 光吸収膜、光吸収膜形成方法、露光装置、デバイス製造方法及びデバイス - Google Patents

光吸収膜、光吸収膜形成方法、露光装置、デバイス製造方法及びデバイス

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JP2003322710A
JP2003322710A JP2002130209A JP2002130209A JP2003322710A JP 2003322710 A JP2003322710 A JP 2003322710A JP 2002130209 A JP2002130209 A JP 2002130209A JP 2002130209 A JP2002130209 A JP 2002130209A JP 2003322710 A JP2003322710 A JP 2003322710A
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light absorbing
absorbing film
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Hideo Kato
日出夫 加藤
Keita Sakai
啓太 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の吸収能力を向上させて光の反射を確実に
防止すると共に、様々な環境下で使用することができる
光吸収膜を提供する。 【解決手段】 炭素からなり光を吸収する光吸収膜であ
って、膜厚0.1μmあたりの透過濃度が0.2以上で
ある光吸収膜を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、光吸収
膜に係り、特に、光の反射を防止又は低減せしめるため
の光吸収膜に関する。本発明は、例えば、真空紫外域か
ら遠赤外域までの波長範囲において用いられる各種光学
素子、レンズ、窓材、プリズム等の反射を防止又は低減
する光吸収膜に好適である。
【0002】
【従来の技術】フォトリソグラフィ技術を用いてデバイ
スを製造する際に、マスク又はレチクル(本出願ではこ
れらの用語を交換可能に使用する)に描画された回路パ
ターンを投影光学系によってウェハ等に投影して回路パ
ターンを転写する投影露光装置が従来から使用されてい
る。
【0003】近年のデバイスの高集積化に対応して、転
写されるパターンの微細化、即ち、高解像度化が益々要
求されている。投影露光装置で転写できる最小の寸法
(解像度)は、露光に用いる光の波長に比例し、投影光
学系の開口数(NA)に反比例する。従って、高解像力
を得るためには波長を短くすることが有効であることが
理解される。このため、近年の光源は、従来の超高圧水
銀ランプからより波長の短いKrFエキシマレーザー
(波長約248nm)やArFエキシマレーザー(波長
約193nm)やFエキシマレーザー(波長約157
nm)に移行しつつある。しかし、光の吸収、散乱及び
干渉は短波長光ほど顕著であり、光源からの光の短波長
化に伴って、レンズやミラーなどの光学素子の表面での
光の反射はますます無視できなくなっている。
【0004】一般的に、光学基板を光学系に用いる場
合、反射率を減少させ、光学素子の透過率を増加させる
ためや、光学系の表面反射に起因するフレア及びゴース
トを取り除くために光学素子上に光の反射を抑える薄膜
を皮膜することが従来から広く行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、宇宙空間など
の真空中や減圧雰囲気下においては光学素子が曇るとい
う現象が生じることが知られており、これは反射防止の
ために用いた黒色塗料の成分の一部が揮発し、光学素子
の表面に付着することが原因の一つとして考えられてい
る。また、短波長光を照射すると光学素子上に皮膜した
薄膜の化合物が分解され光学素子を曇らせる。この光学
素子の曇りは、光学性能、即ち、透過率の低下を招く。
【0006】そこで、本発明は、光の吸収能力を向上さ
せて光の反射を確実に防止すると共に、様々な環境下で
使用することができる光吸収膜を提供することを例示的
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の一側面としての光吸収膜は、光を吸収する
光吸収膜において、炭素より成り、膜厚0.1μmあた
りの透過濃度が0.2以上であることを特徴とする。
【0008】本発明の別の側面としての光吸収膜は、光
を吸収する光吸収膜であって、炭素をターゲットとして
1乃至6Paの不活性ガスを主体とする雰囲気中でスパ
ッタ蒸着法を用いて形成され、膜厚0.1μmあたりの
透過濃度が0.2以上であることを特徴とする。かかる
光吸収膜によれば、スパッタ蒸着法により膜を形成する
ことで他の成膜方法よりも基板への付着力が強く、緻密
な膜を形成することができる。
【0009】上述の光吸収膜において、前記光吸収膜の
表面上に、不純物の吸着能力を低減させる膜が付加され
ている。これにより、炭素膜の欠点である気体分子を吸
着しやすく、吸着した分子によって光の吸収が妨げられ
てしまうことを防止することができる。前記不純物の吸
着能力を低減させる膜は、弗化金属、フッ素樹脂、Si
C、SiCN、酸化金属のいずれかである。これによ
り、炭素膜の不純物の吸着機能の制限を行い、光吸収能
力の向上を図っている。また、不純物の吸着能力を低減
させる膜(例えば、SiC)の電気的特性、導電性、非
帯電性及び化学的安定性の機能を活用することができ
る。前記光吸収膜は、純度95パーセント以上の炭素か
らなる。光吸収能力の高い炭素を95パーセント以上含
んでいることで、光を吸収して確実に反射及び散乱を防
ぐことができる。前記光吸収膜は、遠紫外線領域又は真
空紫外線領域の光に使用される。前記光吸収膜は、真
空、減圧、脱酸素、不活性ガス又は窒素の雰囲気中で使
用される。これにより、様々な環境下で使用することが
できる。
【0010】本発明の更に別の側面としての光学部材
は、上述の光吸収膜が付与されている。前記光学部材
は、レンズ、回折格子、プリズム、絞り、ペリクル、減
光版、ミラー、鏡筒、チャンバー、保持部材、シャッタ
の一つである。これにより、光学部材の有効領域外に光
吸収膜を付与することで、不必要な光の反射を防止する
ことができ、光学部材の光学性能を高めることができ
る。前記光学部材は、遠紫外線領域又は真空紫外線領域
の光に使用される。真空、減圧、脱酸素、不活性ガス又
は窒素の雰囲気で使用される。これにより、真空や紫外
線領域の光源を用いる使用環境においても光吸収膜が分
解や揮発等することなく、光学部材の光学性能を維持す
ることができる。
【0011】本発明の更に別の側面としての光学装置
は、上述の光学部材を有する。かかる光学装置によれ
ば、様々な使用環境においても光学部材に付与された光
吸収膜が分解や揮発等を引き起こさず光を吸収するの
で、光学装置の性能が光の反射及び散乱当等で悪影響を
受けることを防止する。前記光学装置は、露光装置、分
光器、分光光度計、光計測装置の一つである。
【0012】本発明の更に別の側面としてのデバイス製
造方法は、上述の光学部材を有する露光装置を用いて前
記被処理体を投影露光するステップと、前記投影露光さ
れた前記被処理体に所定のプロセスを行なうステップと
を有する。上述の光学装置の作用と同様の作用を奏する
デバイス製造方法の請求項は、中間及び最終結果物であ
るデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、かかるデバ
イスは、LSIやVSLIなどの半導体チップ、CC
D、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘッドなどを含
む。
【0013】本発明の更に別の側面としての光吸収膜形
成方法は、スパッタ蒸着法を用いて光を吸収する光吸収
膜形成方法において、1乃至6Paの不活性ガスを主体
とする雰囲気を維持するステップと、炭素をターゲット
としてイオンを照射するステップとを有することを特徴
とする。また、さらに、不純物の吸着能力を低減させる
吸着能低減膜を付加するステップを更に有してもよい。
かかる光吸収膜形成方法は、上述の光吸収膜の作用と同
様の作用を奏する。
【0014】本発明の更なる目的又はその他の特徴は、
以下の添付図面を参照して説明される好ましい実施例に
よって明らかにされるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明者は、光の吸収能力を向上
させて光の反射を確実に防止すると共に、様々な環境下
(真空環境や遠紫外線線又は真空紫外線使用環境など)
で使用することができる光吸収膜を提供するにあたり、
基本に戻って光の反射、吸収、散乱、迷光の現象の把握
と対応策を鋭意検討し実験により確認を続けた結果、ほ
ぼ純粋な炭素(カーボン)膜が最適であることを発見し
た。また、かかる膜体は、炭素特有の導電性は維持され
るため帯電防止効果が期待され、塵、気体粒子、イオン
化物質等による影響を防止することができる。
【0016】なお、一般に、純粋な炭素として存在する
ものは、ダイヤモンドとグラファイトカーボンである
が、ダイヤモンドは光の吸収機能を有していない。一
方、グラファイトカーボンは光の吸収機能は大きいが、
皮膜性が低いため剥がれやすく基板と接着させるための
バインダー等が必要である。従って、真空中や短波長光
を用いる際には、バインダーが揮発及び/又は分解を起
こして光学素子を曇らせたり、真空環境を劣化させたり
する。また、皮膜の表面積が大きくなると雰囲気中の気
体分子などの不純物を吸着しやすくなり、吸着した不純
物が光の吸収を妨げて反射や分散を十分に防ぐことがで
きない。
【0017】以下、添付図面を参照して、本発明の例示
的な一側面である光吸収膜について説明する。図1は、
本発明の一側面である光吸収膜形成方法1000を示す
フローチャートである。
【0018】本発明の光吸収膜形成方法1000は、ス
パッタ蒸着法を採用し、典型的に、1乃至6Paの不活
性ガスを主体とする雰囲気を維持するステップ(ステッ
プ1006)と、ほぼ純粋な炭素をターゲットとしてイ
オンを照射するステップ(ステップ1008)と、不純
物の吸着能力を低減させる吸着能低減膜を付加するステ
ップ(ステップ1012)を有することを特徴とする。
かかる形成方法によれば、光の吸収能力を向上させて光
の反射を確実に防止すると共に、様々な環境下で使用す
ることができる光吸収膜を提供することができる。
【0019】本発明においては、光の吸収機能が高いこ
とから炭素を原料として用いるが、炭素は皮膜性が低く
基板から剥がれやすいという欠点がある。そこで、成膜
速度は遅いが、付着性に優れ純度の高い膜を形成するこ
とができるスパッタ蒸着法を採用した。ここで、スパッ
タ蒸着法とは、不活性ガス雰囲気中において、基板とタ
ーゲットの間に数100Vの電圧を加え、低圧気体放電
(グロー放電)を起こし、イオン化した不活性ガスをタ
ーゲットに向かって加速させ衝突させて、飛散したター
ゲットの金属や化合物を基板の表面に蒸着させるという
方法である。
【0020】まず、スパッタ蒸着装置のチャンバーにタ
ーゲットとなる炭素の焼結板と基板を設置する(ステッ
プ1002)。炭素は、純度95パーセント、より好ま
しくは99パーセント以上のものを用いる。そして、チ
ャンバーの真空度を2.7×10−4乃至5.3×10
−4Pa程度まで引き、その後、不活性ガスとしてAr
ガスをチャンバー内に導入する(ステップ1004)。
ここで、チャンバー内のArガスの雰囲気を1乃至6P
aに維持する(ステップ1006)。次に、ターゲット
の炭素と基板の間に電圧を加えてArガスをイオン化
し、炭素に照射する(ステップ1008)。そして、叩
き出された炭素が基板に付着して膜を形成する(ステッ
プ1010)。更に、形成した炭素膜の不純物などを吸
着する吸着能力を低減させるために吸着能低減膜を積層
付加する(ステップ1012)。これは、吸着能低減膜
の導電性、非帯電性、科学的安定性を利用して炭素膜が
気体分子等を吸着することによる光の吸収機能の低下を
防止するためである。
【0021】なお、Arガスの雰囲気を決定するにあた
り、本発明者は、Arガスの雰囲気を0.5乃至20P
aまで変化させて炭素膜を形成して鋭意検討した。検討
を続けていくうちに密度及び透過濃度が高く、膜の内部
応力が低いという特異点が1乃至6PaのArガスの雰
囲気に存在することを発見した。透過濃度(D(T))
は、透過率(T)から以下に示す式から計算され、大き
いほど光を吸収していることを表わしている。
【0022】
【数1】
【0023】また、透過濃度は、一般には、写真材料測
定用の写真用濃度計で測定することができる。膜の内部
応力は、膜固有の応力であり大きいほど結晶化してお
り、基板から剥がれやすいということになる。
【0024】かかる特異点より高及び低真空側の雰囲気
では透過濃度は低下し、膜の密度は真空度に比例して高
くなる。また、膜の内部応力は特異点の付近で低く、離
れるに従って高くなる。このことは、形成された炭素膜
の結晶状態が特異点を中心に高真空側ではダイヤモンド
ライクカーボンに近く、一方、低真空側ではグラファイ
トカーボンに近くなることを示唆している。そこで、本
発明者は、炭素を原料とした光吸収膜の形成には、1乃
至6PaのArガスの雰囲気(即ち、特異点付近)が最
適であるとした。
【0025】本発明者は、上述の光吸収膜形成方法10
00を用いて炭素膜形成時の成膜条件を変えて数多くの
炭素膜を製造し、光学特性(透過濃度、光吸収率、光透
過率、膜強度)の測定を行なった。また、試料(炭素膜
及び吸着能低減膜)の作成にはスパッタ蒸着機ULVA
C1104を、透過濃度の測定にはナルミ自動平衡濃度
計を使用した。なお、基板は、透過濃度の測定にはガラ
スを、表面性及び膜の内部応力の測定にはシリコンウェ
ハーを用いた。
【0026】
【実施例】
【実施例1】まず、スパッタ蒸着機にターゲットとなる
純度95パーセント以上の炭素の焼結板と基板を設置
し、チャンバーの真空度を2.7×10−4乃至5.3
×10 −4Pa程度まで引いた。その後、Arガスを流
量10sccmでチャンバー内に導入してArガスの雰
囲気を1乃至6Paに維持し、ターゲットと基板の間に
電圧を加えて炭素膜を形成した。その際、入力パワーは
100WとしてスパッタRF方式で2時間成膜を行い、
厚さ約0.5μmの炭素膜を得た。
【0027】次に、形成した炭素膜の透過濃度及び膜の
内部応力の測定を行なった。測定された透過濃度及び膜
の内部応力の結果を図2に示す。同図は、横軸にArガ
スの雰囲気、左側の縦軸に形成した炭素膜の透過濃度
を、右側の縦軸に形成した炭素膜の内部応力を採用し、
形成した炭素膜の透過濃度を■及び●マークで、内部応
力を△マークで示す。
【0028】図2を参照するに、2乃至3PaのArガ
スの雰囲気下に特異点Tがあることがわかる。かかる特
異点T付近で形成した炭素膜の透過濃度は3.55であ
り、反射濃度もシリコンウェハー上で3.13と良好な
値を示した。なお、反射濃度(D(R))は、反射率
(R)から以下に示す式から計算され、大きいほど光を
吸収していることを表わしている。
【0029】
【数2】
【0030】この反射濃度は一般に低濃度領域では透過
濃度の2倍の値を示すが、高濃度領域では表面の反射等
の影響から飽和する。
【0031】また、同図に示すように、特異点Tよりも
高真空側での成膜では1Pa付近で透過濃度が1以下と
なった。一方、低真空側での成膜においても8Paより
低いと透過濃度が1以下となってしまう。形成した炭素
膜の内部応力は、図2に示すように、特異点T付近で低
い値を示した。これは、上述したように、特異点がダイ
ヤモンドカーボンとグラファイトカーボンとの変極点で
あるからと考えられる。
【0032】以上の結果から、透過濃度及び反射濃度が
3という光の反射を防止する光吸収膜として十分な特性
を有する炭素膜を形成することができた。また、形成し
た炭素膜の硬度及び密着性を調べるために鉛筆硬度法を
用いて測定したところ、シリコンウェハーでは9H、ガ
ラスでは5H程度という良好な値が得られた。
【0033】更に、スパッタ蒸着機を用いて、炭化珪素
(SiC)の焼結体をターゲットとし、得られた炭素膜
にSiC膜を積層付加した。この際、Arガスの雰囲気
は炭素膜形成時と同様にして30分間成膜を行い、膜厚
0.1μmのSiC膜を積層付加した。SiC膜を積層
付加された炭素膜の透過濃度を測定したところ、炭素膜
のみの時と比べて約0.2の透過濃度の上昇が見られ
た。この結果から、SiC膜を炭素膜に積層付加したこ
とで光吸収膜の光の吸収機能が向上したことがわかる。
これは、SiCが炭素の吸着機能を低減させて不純物の
吸着により光の吸収が妨げられるのを防止したためと考
えられる。
【0034】
【実施例2】陽極酸化法によりアルミニウム板の表面を
粗面化したアルマイト表面に、第1の実施例と同様の方
法で、本発明の炭素膜(以後、Modified Ca
rbon=MC膜という)を形成した。
【0035】陽極酸化法によりアルミニウム板の表面を
粗面化したアルマイト表面に、第1の実施例と同様に、
スパッタ蒸着機を用いて1時間成膜を行い、膜厚約0.
2μmのMC膜を形成した。得られたMC膜は、むらも
無く均一にアルマイト表面に形成されており、透過濃度
を測定したところ約1.2であった。
【0036】また、得られたMC膜の硬度を鉛筆硬度法
で測定したところ7H以上であり、十分に実用できる硬
さであることが分かった。従って、従来用いられている
ブラックアルマイトの代替が可能であると考えられる。
更に、第1の実施例と同様に得られたMC膜にSiC膜
を積層付加した。この際、Arガスの雰囲気を4Paと
して入力パワー100Wで30分間成膜を行い、膜厚
0.1μmのSiC膜を積層付加した。SiC膜が積層
付加されたMC膜の透過濃度を測定したところ、MC膜
のみの時と比べて約0.1の透過濃度の上昇が見られ
た。
【0037】また、ターゲットを弗化ビニリデン樹脂
板、Arガスの雰囲気を3Paとして入力パワー100
Wで20分間成膜を行い、膜厚0.5μmの弗素樹脂膜
を得られたMC膜に積層付加した。弗素樹脂膜が積層付
加されたMC膜の透過濃度を測定したところ、MC膜の
みの時と比べて約0.12の透過濃度の上昇が見られ
た。
【0038】また、ターゲットを石英(SiO)、A
rガスの雰囲気を2Paとして入力パワー100Wで6
0分間成膜を行い、膜厚約0.2μmの金属酸化膜を得
られたMC膜に積層付加した。金属酸化膜が積層付加さ
れたMC膜の透過濃度を測定したところ、MC膜のみの
時と比べて約0.12の透過濃度の上昇が見られた。
【0039】また、ターゲットを弗化カルシウム(Ca
)、Arガスの雰囲気を3Paとして入力パワー1
00Wで60分間成膜を行い、膜厚約0.6μmの弗化
金属膜を得られたMC膜に積層付加した。弗化金属膜が
積層付加されたMC膜の透過濃度を測定したところ、M
C膜のみの時と比べて約0.12の透過濃度の上昇が見
られた。以上の結果から、MC膜にSiC膜、弗素樹脂
膜、金属酸化膜、弗化金属膜を積層付加することでMC
膜の不純物の吸着機能を低減させ、MC膜に付着する不
純物によって光の吸収が妨げられてしまうのを防止する
ことができる。
【0040】
【実施例3】プラスチックスの真空紫外用材料の一つで
ある弗素樹脂(テトラフルオロエチレン)板上に、第1
の実施例と同様の方法で、本発明のMC膜を形成した。
【0041】弗素樹脂板上に、第1の実施例と同様に、
スパッタ蒸着機を用いてArガスの雰囲気を2.5Pa
として1時間成膜を行い、膜厚約0.2μmのMC膜を
形成した。得られたMC膜の表面の黒色度は反射濃度が
約1.1であった。また、得られたMC膜の硬度を鉛筆
硬度法で測定したところ、下地の弗素樹脂に準じてB程
度であったが、基板への密着性は良好であった。
【0042】更に、本実施例においては、ターゲットを
SiCN、作用ガスをArとNとの比が2対1の混合
ガスとしてスパッタ蒸着機を用いて、膜厚約0.2μm
のSiCN膜を得られたMC膜に積層付加した。SiC
N膜が積層付加されたMC膜の透過濃度を測定したとこ
ろ、MC膜のみの時と比べて約0.1の透過濃度の上昇
が見られた。
【0043】また、得られたMC膜に抵抗加熱蒸着装置
により四弗化エチレン樹脂粉末(粒子径7μm)をタン
グステンポートを使用して積層付加すると、膜厚0.6
μmであってMC膜のみの時と比べて約0.1の透過濃
度の上昇が見られた。また、酸化チタンを積層付加する
と、膜厚0.2μmであってMC膜のみの時と比べて
0.1の透過濃度の上昇が見られ、弗化リチウムを積層
付加すると、膜厚0.1μmであってMC膜のみの時と
比べて約0.1の透過濃度の上昇が見られた。
【0044】
【実施例4】厚いアルミニウムフォイル表面に、第1の
実施例と同様の方法で、本発明のMC膜を形成した。
【0045】アルミニウムフォイル表面に、第1の実施
例と同様に、スパッタ蒸着機を用いてArガスの雰囲気
を4Paとして1時間成膜を行い、膜厚約0.2μmの
MC膜を形成した。得られたMC膜の透過濃度を測定し
たところ約1.8であり、基板への密着性も良好であっ
た。
【0046】更に、ターゲットをSiCN、作用ガスを
ArとNとの比が2対1の混合ガスとしてスパッタ蒸
着機を用いて、膜厚約0.1μmのSiCN膜を得られ
たMC膜に積層付加した。SiCN膜が積層付加された
MC膜の透過濃度を測定したところ、MC膜のみの時と
比べて約0.1の透過濃度の上昇が見られた。
【0047】また、第3の実施例と同様に、抵抗加熱式
の蒸着装置を用いて弗素樹脂に四弗化エチレン:六弗化
プロピレン共重合樹脂を積層付加したところ、膜厚約
0.5μmで0.12の透過濃度の上昇が見られた。ま
た、酸化錫を積層付加すると膜厚0.2μmで0.15
の透過濃度の上昇が見られた。また、クリオライト(3
NaF、AlF)を積層付加すると、膜厚0.2μm
で0.15の光学濃度の上昇が見られた。
【0048】
【実施例5】厚さ1mmの石英板を基板として、第1の
実施例と同様の方法で、本発明のMC膜を形成した。な
お、本実施例は、MC膜の分光特性を測定するための試
料の作成を行なっている。
【0049】厚さ1mmの石英板を基板に、第1の実施
例と同様に、スパッタ蒸着機を用いてArガスの雰囲気
を2.5Paとして入力パワー100Wで20分間成膜
を行い、膜厚約0.05μmのMC膜を形成した。得ら
れたMC膜の透過濃度及び反射濃度を測定したところ、
透過濃度が0.35、反射濃度が0.79であった。ま
た、測定された反射率と透過率の分光特性の結果を図3
に示す。同図は、横軸に光の波長、縦軸に形成したMC
膜の透過率及び反射率を採用した。更に、光吸収率の分
光特性の結果を図4に示す。同図は、横軸に光の波長、
縦軸に形成したMC膜の光吸収率を採用した。
【0050】図3及び図4を参照するに、可視領域での
透過率の平均は約50パーセントであるが、波長180
nm付近での透過率は約10パーセントを示している。
また、可視領域での反射率の透過率の平均は約30パー
セントであるが、波長180nm付近では約10パーセ
ントを示している。光吸収率も波長400nmを超えた
辺りから急激に上昇し、波長180nm付近では約80
パーセントを示している。このことは、極紫外領域での
光吸収膜は、薄膜で許容することができることを示唆し
ている。
【0051】
【実施例6】形成したMC膜に弗化金属の他に四弗化エ
チレン、エチレン重合樹脂、六弗化プロピレン共重合樹
脂、弗化アルミニウム、弗化バリウム、弗化ストロンチ
ウム、弗化錫等の積層付加を行い、透過率の測定を行な
った。その結果、MC膜だけよりも積層付加を行った膜
の方が透過濃度の上昇がみられた。また、金属酸化膜の
他に酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ハフニューム等
を積層付加した場合も、同様に、透過濃度の上昇がみら
れた。
【0052】本発明の光吸収膜は、様々な光学部材に付
与することができる。図5は、本発明の光吸収膜を付与
した光学部材の概略図である。光学部材の有効領域外に
本発明の光吸収膜を付与することにより、不必要な光の
反射及び散乱を防止することができ、光学部材の光学性
能を向上させることができる。また、光吸収膜をMC膜
のみだけでなく、弗化金属などの吸着能低減膜を積層付
加することによって更に光吸収機能を高め、光の反射防
止対策を有効にすることができる。例えば、図5(a)
は、光学レンズ10の有効領域外10aにMC膜1を付
与した状態を示す概略図、図5(b)は、光学プリズム
20の入射面20a及び射出面20bにMC膜1を付与
した状態を示す概略図、図5(c)は、光学絞り(ピン
ホール)30のホール30a以外にMC膜1を付与した
状態を示す概略図、図5(d)は、光学ペリクル40の
有効領域外40aにMC膜1を付与した状態を示す概略
図、図5(e)は、光学ミラー50の有効領域外にMC
膜1を付与した状態を示す概略図、図5(f)は、光学
鏡筒60の壁面にMC膜1を付与した状態を示す概略図
である。
【0053】以下、図6を参照して、本発明のMC膜が
付与された光学部材を有する光学装置の一例としての露
光装置300について説明する。但し、本発明のMC膜
が付与された光学部材を有する光学装置は、露光装置に
限るものではなく、分光器、分光光度計、光計測装置等
も含む。
【0054】図6は、露光装置300の概略ブロック図
である。露光装置300は、図6に示すように、回路パ
ターンが形成されたマスク又はレチクル(本出願ではこ
れらの用語を交換可能に使用する)320を照明する照
明装置310と、プレートを支持するステージ345
と、照明されたマスクパターンから生じる回折光やマス
クを透過した光をプレート340に投影する投影光学系
330とを有する。
【0055】露光装置300は、例えば、ステップアン
ドリピート方式やステップアンドスキャン方式でマスク
320に形成された回路パターンをプレート340に露
光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミ
クロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィ工程に
好適であり、以下、本実施形態ではステップアンドスキ
ャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる)を
例に説明する。ここで、「ステップアンドスキャン方
式」は、マスクに対してウェハを連続的にスキャンして
マスクパターンをウェハに露光すると共に、1ショット
の露光終了後ウェハをステップ移動して、次のショット
の露光領域に移動する露光方法である。「ステップアン
ドリピート方式」は、ウェハのショットの一括露光ごと
にウェハをステップ移動して次のショットを露光領域に
移動する露光方法である。
【0056】照明装置310は、転写用の回路パターン
が形成されたマスク320を照明し、光源部312と照
明光学系314とを有する。
【0057】光源部312は、例えば、光源としてレー
ザーを使用する。レーザーは、波長約193nmのAr
Fエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシ
マレーザー、波長約153nmのFエキシマレーザー
などを使用することができるが、レーザーの種類はエキ
シマレーザーに限定されず、そのレーザーの個数も限定
されない。また、光源部312にレーザーが使用される
場合、レーザー光源からの平行光束を所望のビーム形状
に整形する光束整形光学系、コヒーレントなレーザー光
束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系
を使用することが好ましい。また、光源部312に使用
可能な光源はレーザーに限定されるものではなく、一又
は複数の水銀ランプなどのランプも使用可能である。
【0058】照明光学系314は、マスク320を照明
する光学系であり、レンズ、ミラー、オプティカルイン
テグレーター、絞り等を含む。例えば、コンデンサーレ
ンズ、ハエの目レンズ、開口絞り、コンデンサーレン
ズ、スリット、結像光学系の順で整列する等である。照
明光学系314は、軸上光、軸外光を問わず使用するこ
とができる。オプティカルインテグレーターは、ハエの
目レンズや2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレ
ンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成され
るインテグレーター等を含むが、オプティカルロッドや
回折素子に置換される場合もある。かかる照明光学系3
14のレンズなどの光学部材に本発明の光吸収膜である
MC膜が付与された光学部材を使用することができる。
【0059】マスク320は、例えば、石英製で、その
上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成さ
れ、図示しないマスクステージに支持及び駆動される。
マスク320から発せられた回折光や透過光は投影光学
系330を通りプレート340上に投影される。プレー
ト340は、ウェハや液晶基板などの被処理体でありレ
ジストが塗布されている。マスク320とプレート34
0とは共役の関係にある。スキャナーの場合は、マスク
320とプレート340を走査することによりマスク3
20のパターンをプレート340上に転写する。ステッ
パーの場合は、マスク320とプレート340を静止さ
せた状態で露光が行われる。
【0060】投影光学系330は、複数のレンズ素子の
みからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚
の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学
系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォー
ムなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の
光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要
な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス
材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素
子をレンズ素子と逆方法の分散が生じるように構成した
りする。かかる投影光学系330のレンズなどの光学部
材に本発明の光吸収膜であるMC膜が付与された光学部
材を使用することができる。
【0061】プレート340にはフォトレジストが塗布
されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密
着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プ
リベーク処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含
む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地と
の密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗
布による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexam
ethyl−disilazane)などの有機膜をコ
ート又は蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼
成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶
剤を除去する。
【0062】ステージ345は、プレート340を支持
する。ステージ345は、当業界で周知のいかなる構成
をも適用することができるので、ここでは詳しい構造及
び動作の説明は省略する。例えば、ステージ345は、
リニアモーターを利用してXY方向にプレート340を
移動することができる。マスク320とプレート340
は、例えば、同期走査され、ステージ345と図示しな
いマスクステージの位置は、例えば、レーザー干渉計な
どにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動され
る。ステージ345は、例えば、ダンパを介して床等の
上に支持されるステージ定盤上に設けられ、マスクステ
ージ及び投影光学系330は、例えば、鏡筒定盤は床等
に載置されたベースフレーム上にダンパ等を介して支持
される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
【0063】露光において、光源部312から発せられ
た光束は、照明光学系314によりマスク320を、例
えば、ケーラー照明する。マスク320を通過してマス
クパターンを反映する光は投影光学系330によりプレ
ート340に結像される。露光装置300が使用する照
明光学系314及び投影光学系330は、本発明の光吸
収膜であるMC膜が付与された光学部材を含んでいる。
その光学部材の光吸収膜からは揮発物質が発生しないた
め光学部材にくもりが生じず、その光学部材は露光光
(紫外光、遠赤外光及び真空紫外光等)を高い透過率で
透過するので、露光装置300は、高いスループットで
経済性よくデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素
子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供するこ
とができる。
【0064】次に、図7及び図8を参照して、上述の露
光装置300を利用したデバイスの製造方法の実施例を
説明する。図7は、デバイス(ICやLSIなどの半導
体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するための
フローチャートである。ここでは、半導体チップの製造
を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイス
の回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では、
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ス
テップ3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用い
てウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は
前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィ
技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステッ
プ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によっ
て作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程で
あり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディン
グ)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含
む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された
半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの
検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完
成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0065】図8は、ステップ4のウェハプロセスの詳
細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では
ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)で
は、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13
(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって
形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハ
にイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)で
はウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)で
は、露光装置300によってマスクの回路パターンをウ
ェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光した
ウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、
現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ1
9(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要とな
ったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し
行なうことによってウェハ上に多重に回路パターンが形
成される。
【0066】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で様
々な変形や変更が可能である。
【0067】
【発明の効果】本発明の光吸収膜によれば、光の吸収能
が高く、且つ分解及び揮発を引き起こさないので様々な
環境に適応可能で、確実に光の反射を防止することがで
きる光吸収膜を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一側面である光吸収膜形成方法を
示すフローチャートである。
【図2】 本発明の光吸収膜の透過濃度及び内部応力
の特性を示すグラフである。
【図3】 本発明の光吸収膜の反射率及び透過率の分
光特性を示すグラフである。
【図4】 本発明の光吸収膜の光吸収率の分光特性を
示すグラフである。
【図5】 本発明の光吸収膜を付与した様々な光学部
材の概略図である。
【図6】 本発明の光吸収膜が付与された光学部材を
有する露光装置の概略ブロック図である。
【図7】 本発明の露光装置を有するデバイス製造方
法を説明するためのフローチャートである。
【図8】 図7に示すステップ4の詳細なフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 炭素膜(Modified Ca
rbon=MC膜) 10 光学レンズ 20 光学プリズム 30 光学絞り 40 光学ペリクル 50 光学ミラー 60 光学鏡筒 300 露光装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/20 502 G03F 7/20 502 503 503 521 521 H01L 21/027 H01L 21/30 515D Fターム(参考) 2H042 AA08 DA01 DC02 2H048 CA05 CA09 CA13 CA20 2H097 CA13 CA15 LA10 4G059 AA08 AA11 AC30 EA01 EA05 EA09 EA11 EA12 EB04 FA11 GA01 GA04 GA12 5F046 BA03 CA08 CB02 CB12 CB27

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を吸収する光吸収膜において、炭素よ
    り成り、膜厚0.1μmあたりの透過濃度が0.2以上
    である光吸収膜。
  2. 【請求項2】 光を吸収する光吸収膜であって、炭素を
    ターゲットとして1乃至6Paの不活性ガスを主体とす
    る雰囲気中でスパッタ蒸着法を用いて形成され、膜厚
    0.1μmあたりの透過濃度が0.2以上であることを
    特徴とする光吸収膜。
  3. 【請求項3】 前記光吸収膜の表面上に、不純物の吸着
    能力を低減させる膜が付加されていることを特徴とする
    請求項1又は2記載の光吸収膜。
  4. 【請求項4】 前記不純物の吸着能力を低減させる膜
    は、弗化金属、フッ素樹脂、SiC、SiCN、酸化金
    属のいずれかであることを特徴とする請求項3記載の光
    吸収膜。
  5. 【請求項5】 前記光吸収膜は、純度95パーセント以
    上の炭素からなることを特徴とする請求項1乃至4のう
    ちいずれか一項記載の光吸収膜。
  6. 【請求項6】 遠紫外線領域又は真空紫外線領域の光に
    使用されることを特徴とする請求項1乃至5記載のうち
    いずれか一項記載の光吸収膜。
  7. 【請求項7】 真空、減圧、脱酸素、不活性ガス又は窒
    素の雰囲気中で使用されることを特徴とする請求項1乃
    至6記載のうちいずれか一項記載の光吸収膜。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7記載のうちいずれか一項
    記載の光吸収膜が付与されたことを特徴とする光学部
    材。
  9. 【請求項9】 レンズ、回折格子、プリズム、絞り、ペ
    リクル、減光版、ミラー、鏡筒、チャンバー、保持部
    材、シャッタの一つであることを特徴とする請求項8記
    載の光学部材。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9記載の光学部材を有す
    ることを特徴とする光学装置。
  11. 【請求項11】 露光装置、分光器、分光光度計、光計
    測装置のうちいずれか一つであることを特徴とする請求
    項10記載の光学装置。
  12. 【請求項12】 請求項8又は9記載の光学部材を有す
    る露光装置を用いて前記被処理体を投影露光するステッ
    プと、 前記投影露光された前記被処理体に所定のプロセスを行
    なうステップとを有することを特徴とするデバイス製造
    方法。
  13. 【請求項13】 スパッタ蒸着法を用いて光を吸収する
    光吸収膜形成方法において、 1乃至6Paの不活性ガスを主体とする雰囲気を維持す
    るステップと、 炭素をターゲットとしてイオンを照射するステップとを
    有することを特徴とする光吸収膜形成方法。
  14. 【請求項14】 不純物の吸着能力を低減させる膜を付
    加するステップを更に有することを特徴とする請求項1
    3記載の光吸収膜形成方法。
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