JP2003321860A - 排水トラップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 床面に排水トラップの蓋体をネジ止めしても
この床取付けネジ部は覆われてネジ部のいやなゴミ溜ま
りがなく体裁良好で外観品位も高められ手入れも簡単で
あり、緩み止めが確実で水漏れ現象もなく安全性を大巾
に高めることができるし、下流側から臭気の逆流も確実
に止めることができるほか、施行工事が容易でしかも排
水管内の高流速の維持で排水口のごみ詰り現象がなく安
全に用いられる。 【解決手段】 床面Ａの開口部Ｂに嵌合され、床面上に
載置固定され排水管Ｃに連結される蓋体１にホース接続
部２と、排水管接続部３とを備え、該ホース接続部２に
ホースジョイント６と、排水管接続部３に嵌合配備する
スロート７及び排水筒体とを備え、前記蓋体１のホース
接続部２に形成したネジ部１５にパッキンホルダー１２
を着脱自在に螺合して、前記蓋体１とホースジョイント
６とを被覆一体化すると共に、前記蓋体１とパッキンホ
ルダー１２との接合対面位置に設けたロック機構例え
ば、歯形面、ギザ面或いは凹凸面部２１，２２により係
止結合した構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗い場或いはバス
ルームやマンションの台所、洗面所、ベランダ或いは各
種キャビネット内など床面の排水口に取り付けられる排
水トラップ、特に洗濯機などの排水ホースを接続連結し
て用いられる排水トラップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の排水トラップは、ホースジョイン
トが設けられ、洗濯機の排水ホースと接続され、排水ホ
ースから流出する廃水（汚水）を床下に配設した排水管
に案内するために用いられており、廃水はホースジョイ
ントから排水トラップ内に流れ込んで、排水管側へ送ら
れる構造となっている。例えば、実用新案第２５２７３
３７号公報での排水トラップでは、既存の排水管に対し
てトラップを簡単に形成できる組み込み式の排水トラッ
プが提案されていて、この排水トラップを用いること
で、通常の排水管に洗濯機の排水を流す場合でも臭気の
逆流を防止することができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この従来の排水トラッ
プは、床面に据え付けるのには開口部に取付ネジで蓋体
を固定するためネジ部にほこり等のゴミ溜まりとなって
汚れやすく不体裁となるし、手入れが面倒であり、また
パッキンホルダーをねじ込み取り付けると緩み現象で外
れたり、パッキンの機能をはたさなくなって水漏れや、
溢水などが生じやすく床面が水浸しになり拭きとり作業
を行わなくてはならない問題があった。また、予め定め
られた管径の筒状部が下方向に突出しているので、この
筒状部と排水管の管径が異なる場合、対応できず、製造
作業や施工作業の複雑化や煩雑化を招くという問題があ
った。また、排水管の管径が小さいものでは、特に排水
管内に封水筒を装入する形態では、トラップ形成機構が
挟隘部分に納められるために排水流路が十分確保できな
いので、洗濯機から排出される水は洗濯槽に多量の水が
溜まっている場合には、かなりの水圧を伴って排水され
るため、溢流・漏水現象が多発し床面上に防水パンなど
が必要となり不経済で体裁も悪い。しかも、洗濯の際に
生ずる糸くずなどその他のごみ類が流路に詰って水捌け
が悪くなるし、掃除をも頻繁にしなくてはならない問題
もあった。

【０００４】本発明は、これら従来の不便さを排除しよ
うとするもので、床面に排水トラップの蓋体をネジ止め
してもこの床取付けネジ部は覆われてネジ部のいやなゴ
ミ溜まりがなく体裁良好で外観品位も高められ手入れも
簡単であり、緩み止めが確実で水漏れ現象もなく安全性
を大巾に高めることができるし、洗濯機の排水の際に排
水量が増加しても外部に溢れることなく水密状態を保っ
て確実に排出できると共に、下流側からの臭気の逆流も
確実に止めることができるほか、施行工事が容易で、し
かも排水管内の高流速の維持で排水口のごみ詰り現象が
なく安全に用いられる低コストで手入れも簡単な排水ト
ラップを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、床面に取り外
し可能に備えられて、床面開口部を覆う蓋体に、床面開
口部に嵌挿される排水管が連結される排水管接続部と、
洗濯機排水ホースがホースジョイントを介して連結され
るホース接続部とを設け、該ホース接続部に形成したネ
ジ部にパッキンホルダーを着脱自在に螺合して、前記蓋
体とホースジョイントとを被覆一体化すると共に、前記
蓋体とパッキンホルダーとの接合対面位置に設けたロッ
ク機構により係止結合した構成としたもので、蓋体の排
水管接続部と前記ホースジョイントとに嵌挿保持される
スロートと、該スロートに嵌合される封水管体とを排水
管内に配備した構成としている。

【０００６】請求項１記載の発明によれば、床面上に載
置される蓋体のホース接続部に形成したネジ部にパッキ
ンホルダーを着脱自在に螺合して、前記蓋体とホースジ
ョイントとを被覆一体化すると共に、前記蓋体とパッキ
ンホルダーとの接合対面位置に設けたロック機構により
係止結合した構成としているので、床面に排水トラップ
の蓋体をネジ止めしてもこの床取付けネジ部は覆われて
ネジ部のいやなゴミ溜まりがなく体裁良好で外観品位も
高められ手入れも簡単であり、緩み止めが確実で水漏れ
現象もなく安全性を大巾に高めることができるし、蓋体
にパッキンホルダーがねじ込み取付けられて締め付ける
とロック機構で係止固定され緩み止めとなると共に、蓋
体の取付ネジ部を覆ってカバーするため、ネジ部のゴミ
溜まりがなく体裁良好に用いられるほか排水トラップで
の排水流路が十分確保でき漏水することなく、排水管路
内での高流速の維持が確実にできてごみ詰り現象がなく
安全に用いられ、しかもホースジョイント、封水筒体や
スロートのトラップ形成体が着脱自在なので、排水口か
らホースジョイント、トラップ形成体を取り外して清掃
することが可能である。

【０００７】本発明では、請求項２および３に記載の排
水トラップにおいて、前記蓋体とホースジョイントとの
間にシールラバーリングのシール部材を介在配備し、か
つ該シール部材のシール面に断面山形の突条を間隔をお
いて配列したことと前記ホースジョイントが、エルボ管
体で管体外周に前記パッキンホルダーに圧接される円錐
状のフランジ部を突設したことで、排水管路内への排水
もスムーズで水密状態をも確実に保って排水でき、漏水
防止に寄与する。

【０００８】また、本発明では請求項４記載の排水トラ
ップにおいて、前記スロートが蓋体の排水管接続部に嵌
装保持される大径筒部に傾斜壁からなるテーパー筒部を
介して、小径筒部を一体成形した管体であって、該スロ
ートの大径筒部に嵌合される保持筒部に連結片を介して
設けられ、略全周面に開口のある封水筒体を排水管内
で、前記スロートの小径筒部の外周部と下部とに流水用
の隙間をあけて配備したことで、排水トラップでの排水
流路が十分確保でき漏水することなく、排水管路内での
高流速の維持が確実にできてごみ詰り現象がなく安全に
用いられ、しかもホースジョイント、封水筒体やスロー
トのトラップ形成体が着脱自在なので、排水口からホー
スジョイント、トラップ形成体を取り外して清掃するこ
とが可能である。

【０００９】さらに、本発明では請求項５および６記載
の排水トラップにおいて、前記封水管体の保持管体を前
記スロートの大径筒部外周と、前記蓋体の排水管接続部
内周との間に嵌装し、該保持筒体の開口端を前記スロー
トの大径筒部とともに、前記ホースジョイントに圧接保
持したことと、前記保持筒部の下端に一対の断面コ字状
の連結片によって、カップ状の封水筒体を垂下状態に一
体成形し、前記排水管内に流水用の隙間をあけて配備
し、前記封水管体を支持する連絡片に前記スロートのテ
ーパー筒部を載置する傾斜面を備えたことで、トラップ
形成体の位置決めが確実に維持でき、臭気の逆流防止も
可能で排水トラップ機能を十分発揮できると共に、排水
流路の確保も充分とれて排水管路内での安全性を高めら
れる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。この実施の形態における排水トラ
ップは、図１乃至図８に示すように、床面Ａの床面開口
部Ｂを覆い床面上に載置固定され、排水管Ｃに連結され
る蓋体１にホース接続部２と、排水管接続部３とを備
え、該ホース接続部２に一端口部４が嵌挿され、かつ他
端口部５が洗濯機排水ホースＤに嵌挿されるホースジョ
イント６と、該ホースジョイント６の外部に挿入され、
かつ前記蓋体１の排水管接続部３に嵌装保持される大径
筒部７_１ に傾斜壁からなるテーパー筒部７_２ を介し
て、小径筒部７_３ を一体成形したスロート７を嵌合配
備すると共に、該スロート７の大径筒部７_１ に嵌合さ
れる保持筒部８_１ に連結片８_２ を介して設けられ、略
全周面に開口８_４ のある封水筒体８を排水管Ｃ内で前
記スロート７の小径筒部７_３ の外周部と下部とに流水
用の隙間９，１０をあけて配備し、前記蓋体１にシール
部材１１を介して、前記ホースジョイント６が接続連結
しうるパッキンホルダー１２を着脱自在に装備されて保
持するようにしている。そして、前記蓋体１のホース接
続部２に形成したネジ部１５にパッキンホルダー１２を
着脱自在に螺合して、前記蓋体１とホースジョイント６
とを被覆一体化すると共に、前記蓋体１とパッキンホル
ダー１２との接合対面位置に設けたロック機構例えば、
歯形面、ギザ面或いは凹凸面部２１，２２により係止結
合した構成としてある。

【００１１】

【実施例】 本発明の実施例で
は、床面Ａの開口部Ｂに嵌合された円板状の前記蓋体１
は、図３の如く板面に取付孔１４を適宜設け、板面中央
下部に設けた排水管接続部３の開口端に前記封水筒体８
の保持筒部８_１ を嵌支するフランジ３_１ を設け、筒状
の排水管接続部３の外周に排水管Ｃを嵌合連結してあ
り、また前記封水筒体８の保持筒体８_１ を前記スロー
ト７の大径筒部７_１ の外周と、前記蓋体１の排水管接
続部３の内周との間に嵌装し、該保持筒体８_１ の開口
端を前記スロート７の大径筒部７_１ とともに、前記ホ
ースジョイント６に圧接保持してあって、該封水筒体８
の内周部と下部とに流水用隙間９，１０をあけて封水筒
体８中に嵌挿保持される筒状のスロート７を嵌装配備し
て排水トラップとしてある。

【００１２】この場合、前記保持筒部８_１ の下端に一
対の断面コ字状の連結片８_２ によって、カップ状の封
水筒体８を垂下状態に一体成形し、前記排水管Ｃ内に流
水用の隙間をあけて配備するが、この封水筒体８を支持
する連結片８_２ には前記スロート７のテーパー筒部７
_２ を載置する傾斜面８_３ を備えて位置決め載置が容易
で、前記テーパー筒部７_２ によって、反転流はそれだ
け排水に与える抵抗を小さくすることができるし、また
前記蓋体１には前記パッキンホルダー１２が、前記蓋体
１のホース接続部２となる外側筒部内に嵌着され、シー
ル部材１２を介して、前記ホースジョイント６を蓋体１
に封水密着配備して、水密性を維持できる。（図１及び
図２）

【００１３】前記蓋体１は、耐衝撃性、耐腐性、および
耐熱性などに優れたＡＢＳ樹脂などで円板状に成形さ
れ、開口部Ｂを覆い床面Ａにねじによって固着できる複
数の取付孔１４（本実施形態では３個）が周方向に間隔
をおいて穿設されている。この蓋体１の上面部には筒状
のホース接続部２が一体的に突出成形され、かつ蓋体１
の下面部には排水管接続用の外側筒部からなる排水管接
続部３が垂下して一体的に突出成形されている。これら
ホース接続部２と排水管接続部３とは、最も多用される
パイプ状の排水管Ｃ又はホースジョイント６とが接続可
能なように、同心的に突設され、ホース接続部２の内周
面にパッキンホルダー１２のネジ部１５が、また排水管
接続部３の内周面にはフランジ３_１ がそれぞれ形成さ
れている。（図３）

【００１４】即ち、この排水管接続部３の外周面に前記
排水管Ｃが嵌装され、内周面には前記封水筒体８の保持
筒部８_１ とスロート７の大径筒部７_１ とが重なって嵌
合され、フランジ３_１ によって、垂下状態で同心的に
着脱自在に保持され、排水管Ｃ内に排水トラップとして
嵌挿支持して用いられる。（図１）

【００１５】前記ホースジョイント６としては、図５に
示す如く前記蓋体１に嵌合する円環状のフランジ部１６
を備えた筒体６_１ の一端口部４と、該一端開口部４の
フランジ部の中心孔にホース受けパイプの他端口部５を
形成してエルボ管体とすると共に、フランジ部１６の下
面にシールリングなどのシール部材１１の嵌合凹溝を設
け、かつ上面にスペーサ或いはＯリングなどを乗せられ
るテーパー部或いは嵌合段部を設け、該テーパー部に嵌
装されたパッキンホルダー１２によって、蓋体１のホー
ス接続部２に着脱自在に圧接保持できるようにしてあ
る。（図１及び図２）

【００１６】この場合、エラストマーなどの軟性樹脂か
らなるエルボ管体の前記ホースジョイント６は、回動操
作部１７とシール面部１９及びネジ部１８のあるパッキ
ンホルダー１２（図４）で、蓋体１に締め付けることに
より、ホースジョイント６の蓋体１に相対するフランジ
部１６が押し付けられるので、水密に保った状態で強固
に接続することができる。このように、前記ホースジョ
イント６を中空円筒状のパッキンホルダー１２を介して
着脱自在に蓋体１に保持するので、施行工事も簡便で汎
用性に富み、しかもパッキンホルダー１２を回動して締
めつけると、封水筒体８の保持筒部８_１とスロート７の
大径筒部７_１ との開口端がホースジョイント６のフラ
ンジ部１６のテーパー面（肩部の段付面）に押しつけら
れて水密保持を確実化できるほか、パッキンホルダー１
２を締め付けたり、弛めたりしてホースジョイント６の
着脱が簡便にできる。

【００１７】前記封水筒体８は軽量性、耐熱性に優れた
ＰＰ樹脂などで、カップ状の湾曲有底円筒形に成形さ
れ、その周面上部に開口８_４ を有し、一対の連結片８
_２ を介して保持筒部８_１ が備えられ、前記排水管接続
部３の内周に嵌装保持されて用いられる。（図６）ま
た、前記封水筒体８の底部に湾曲部を形成することによ
り排水の流れに溜まりや衝突をできるだけなくして、よ
り良い排水の流れを形成することができる。さらに、封
水筒体８内に図７に示すスロート７の小径筒部７_３ が
同心的に配備されるが、スロート７の大径筒部７_１ を
前記保持筒部８_１ 内に嵌装すれば、前記連結片８_２ に
形成した傾斜面８_３ にスロート７のテーパー部７_２ が
載置されて、流水用の隙間９，１０を保って適確な位置
決めが行われ、トラップ機構として着脱自在に嵌入保持
される。さらに、前記連結片８_２ の側面は、スロート
７の小径筒部７_２ に同心円状に湾曲した外側面に沿っ
たものとして、位置決め保持が確実化される。

【００１８】例えば、前記封水筒体８の周方向にほぼ全
周にわたって広く開いた開放型の開口８_４ からオーバ
ーフローして噴出された水流は、スロート７のテーパー
筒部７_２ に衝突し、排水管Ｃ内に封水筒体で構成され
る空間周辺を中心に強い乱れを伴なう反転流を形成する
こととなり、この形式の流れ場は広い範囲の乱れをもっ
ていて、特に比較的規模の大きな巻き込み流を発生させ
ることができるため、封水筒体８の壁付近の流速は激し
く外周方向に誘導されて、洗剤等の管壁への付着を防げ
る効果をもつほか、下流の半径方向流速分布にも影響を
与え、流路が縮小している流れ場においては、縮小して
いる側（この場合には、円心円外側方向）の流速も増大
し、この結果、その下流部においても管壁近傍の高流速
が維持されて管内流を形成し、管路流の閉塞現象やごみ
詰り現象の発生がなく有効に用いられる。

【００１９】さらに、前記封水筒体８には、貯留水中に
漬かる筒状のスロート７のトラップ形成体によりトラッ
プ機構を備えるが、図７に示す如くこのトラップ形成体
のスロート７は、ＰＰ樹脂で円筒形に成形され、上部か
ら下部にかけて嵌合部としての大径筒部７_１ 、テーパ
ー筒部７_２ および小径筒部７_３ がそれぞれ形成されて
おり、該小径筒部７_３ と前記封水筒体８との間に流通
用の隙間９，１０が形成されるようになっている。（図
１）

【００２０】前記ホースジョイント６の固定用のパッキ
ンホルダー１２としては、図４に示すように、中央にホ
ースジョイント６の嵌合孔１２_１ を有する中空円筒体
からなり、すべり防止用の凹凸面からなる回動操作部１
７を外側に設け、シール面部１９のある筒部１２_２ に
スリット部１３と、ネジ部１８とを備え、前記蓋体１に
封水筒体８及びスロート７を嵌入したのち、シール部材
１１を介してホースジョイント６の一端開口４を被覆
し、パッキンホルダー１２を装着すれば封水筒体８及び
スロート７からなるトラップ形成体を容易に組み入れセ
ットすることができる。

【００２１】なお、前記蓋体１に設けられる排水管接続
部２として、排水管Ｃを嵌装保持する外側筒部と、前記
封水筒体８の保持筒部８_１ およびスロート７の大径筒
部７ _１ を嵌装保持する内側筒部とを突設して、異径パ
イプでの適用施工が容易にできるようにしてもよいし、
排水管Ｃの内径が大きい場合にはＡＢＳ製のブッシュ
（図示せず）を嵌合介在して蓋体１の排水管接続部３を
嵌装した形態で用いてもよい。

【００２２】上記構成によれば、前記蓋体１の下面部か
ら管径の異なる２種類の排水管接続部２があることにな
り排水管Ｃの管径が大きい場合、小さい場合でも、排水
管Ｃに適切に選択して接続することが可能である。した
がって、この排水管Ｃの管径に応じて複数の排水トラッ
プを用意する必要性が全くなく、これを通じて製造作業
や施工作業の大幅な簡素化、効率化、および容易化など
が期待できる。また、蓋体１がＡＢＳ樹脂などの合成樹
脂で一体成形されているので、さびることがなく、清潔
性を大いに維持することができるとともに、取扱いがき
わめて容易となる。

【００２３】また、前記蓋体１は、下部に筒状の排水管
接続部３を備えた環状板からなり床面Ａにネジ止めされ
ることにより、蓋体１で排水口となる床面開口部Ｂが覆
われて床面Ａに固定される。これら実施例において、前
記蓋体１とホースジョイント６との間にシールラバーリ
ングのシール部材１１を介在配備した場合、図８に示す
ようにシール部材１１の上下両面或いは片面のシール面
に断面山形の突条２０を間隔をおいて複数配列してシー
ル性を高めたことや、各接続部には必要に応じ段差部を
形成してシール性を適確化すること、排水配管系ではテ
ーパー部を介在させて流過性を円滑化することが配慮さ
れる。

【００２４】図１或いはその他例のいずれの例でも、洗
濯機に排水トラップを取り付けるには、まず、床面Ａに
設けられた排水管Ｃの管径を確認し、蓋体１の排水管接
続部３に排水管Ｃを固着接続する。次いで、床面に蓋体
１を複数の取付孔１４からビスで固着し、排水管接続部
３に封水筒体８を嵌入垂下させるとともに、この封水筒
体８にトラップとなるスロート７を嵌入保持させる。そ
して、前記蓋体１にホースジョイント６をシールリング
１１を介して上方から嵌合しパッキンホルダー１２によ
って定着し、ホースジョイント６の他端開口５のホース
受けパイプに洗濯機のホースＤを挿入接続すれば、排水
トラップの施工作業を終了することができる。

【００２５】このような状態で洗濯機のホースＤから汚
水が流れてくると、この汚水は、ホースジョイント６か
らスロート７、封水筒体８を経て開口８_４ より排水管
Ｃに流出する。なお、この排水管Ｃを経由してくる悪臭
は、前記パッキンホルダー１２でシールされ前記封水筒
体８に貯えられた汚水のトラップ作用により、スロート
７および排水筒体８からなるトラップ形成体に流れ込む
のを確実に抑制防止される。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、床面に取り外し可能に備えら
れて、床面開口部を覆う蓋体に、床面開口部に嵌挿され
る排水管が連結される排水管接続部と、洗濯機排水ホー
スがホースジョイントを介して連結されるホース接続部
とを設け、該ホース接続部に形成したネジ部にパッキン
ホルダーを着脱自在に螺合して、前記蓋体とホースジョ
イントとを被覆一体化すると共に、前記蓋体とパッキン
ホルダーとの接合対面位置に設けたロック機構により係
止結合した構成としたもので、蓋体の排水管接続部と前
記ホースジョイントとに嵌挿保持されるスロートと、該
スロートに嵌合される封水管体とを排水管内に配備した
ことにより、床面に排水トラップの蓋体をネジ止めして
もこの床取付けネジ部は覆われてネジ部のいやなゴミ溜
まりがなく体裁良好で外観品位も高められ手入れも簡単
であり、緩み止めが確実で水漏れ現象もなく安全性を大
巾に高めることができるし、洗濯機の排水の際に排水量
が増加しても外部に溢れることなく、水密状態を保って
確実に排出できると共に、下流側から臭気の逆流も確実
に止めることができる。また、本発明では蓋体にパッキ
ンホルダーがねじ込み取付けられて締め付けるとロック
機構で係止固定され緩み止めとなると共に、蓋体の取付
ネジ部を覆ってカバーするため、ネジ部のゴミ溜まりが
なく体裁良好に用いられるほかトラップ機構を封水筒体
が開放型で、排水管内に装備でき、かつ排水口の床面開
口部を覆う蓋体に着脱自在に保持するので、排水中の糸
くづ髪毛などのごみ類の引掛かりがなく、排水トラップ
機能をも十分に発揮できる配管接続ができ、施行工事も
簡便で汎用性に富み、しかもトラップ機構が封水筒体の
周方向に開口して排水管内に納められるので、排水流路
を十分に確保できごみ類の詰り現象がなく、殊に排水管
内に封水筒体で構成される空間周辺を中心に強い乱れを
伴なう反転流を形成することとなり、この形式の流れ場
は広い範囲の乱れをもっていて、特に比較的規模の大き
な巻き込み流を発生させることができるため、封水筒体
の壁付近の流速は激しく外周方向に誘導されて、洗剤等
の管壁への付着を防げる効果をもつほか、下流の半径方
向流速分布にも影響を与え、流路が縮小している流れ場
においては、縮小している側の流速も増大し、この結
果、封水筒部以降の下流部においても管壁近傍の高流速
が維持され管内施回流を形成して、管路流の閉塞現象の
発生がなく有効に用いられ、清掃作業を頻繁にする必要
がなく取扱い安全な排水トラップを安価に製造すること
ができるなどの効果がある。さらに本発明では前記蓋体
とホースジョイントとの間にシールラバーリングのシー
ル部材を介在配備し、かつ該シール部材のシール面に断
面山形の突条を間隔をおいて配列したことと前記ホース
ジョイントが、エルボ管体で管体外周に前記パッキンホ
ルダーに圧接される円錐状のフランジ部を突設したこと
で封水性を高め漏水防止に寄与し、臭気の逆流洩れもな
く安全に用いられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る排水トラップを使用した状態を示
す縦断面図である。

【図２】図１の例の分離状態を示す斜視図である。

【図３】図１の例の蓋体を示し、（ａ）はその平面図、
（ｂ）はその縦断面図である。

【図４】図１の例のパッキンホルダーを示し、（ａ）は
その平面図、（ｂ）はその縦断面図である。

【図５】図１の例のホースジョイントを示し、（ａ）は
その側面図、（ｂ）はその縦断面図、（ｃ）はｄ−ｄ線
における拡大縦断面図である。

【図６】図１の例の封水筒体を示し、（ａ）はその平面
図、（ｂ）はそのｂ−ｂ線における縦断面図、（ｃ）は
ｃ−ｃ線における縦断面図である。

【図７】図１の例のスロートを示し、（ａ）はその平面
図、（ｂ）はその縦断面図である。

【図８】図１の例のシール部材を示し、（ａ）はその平
面図、（ｂ）はその縦断面図である。

【符号の説明】

Ａ 床面 Ｂ 床面開口部 Ｃ 排水管 Ｄ 排水ホース １ 蓋体 ２ ホース接続部 ３ 排水管接続部 ３_１ フランジ ４ 一端口部 ５ 他端口部 ６ ホースジョイント ７ スロート ７_１ 大径筒部 ７_２ テーパー筒部 ７_３ 小径筒部 ８ 封水筒部 ８_１ 保持筒部 ８_２ 連結片 ８_３ 傾斜面 ８_４ 開口 ９，１０ 流水用隙間 １１ シール部材 １２ パッキンホルダー １２_１ 嵌合孔 １２_２ 筒部 １３ スリット部 １４ 取付孔 １５ ネジ部 １６ フランジ部 １７ 回動操作部 １８ ネジ部 １９ シール面部 ２０ 突条 ２１，２２ネジ部

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１４年５月７日（２００２．５．７）

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

【手続補正２】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図３

【補正方法】変更

【補正内容】

【図３】

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図４

【補正方法】変更

【補正内容】

【図４】

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床面に取り外し可能に備えられて、床面
   開口部を覆う蓋体に、床面開口部に嵌挿される排水管が
   連結される排水管接続部と、洗濯機排水ホースがホース
   ジョイントを介して連結されるホース接続部とを設け、
   該ホース接続部に形成したネジ部にパッキンホルダーを
   着脱自在に螺合して、前記蓋体とホースジョイントとを
   被覆一体化すると共に、前記蓋体とパッキンホルダーと
   の接合対面位置に設けたロック機構により係止結合した
   構成としたもので、蓋体の排水管接続部と前記ホースジ
   ョイントとに嵌挿保持されるスロートと、該スロートに
   嵌合される封水管体とを排水管内に配備したことを特徴
   とする排水トラップ。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の排水トラップにおい
   て、前記蓋体とホースジョイントとの間にシールラバー
   リングのシール部材を介在配備し、かつ該シール部材の
   シール面に断面山形の突条を間隔をおいて配列したこと
   を特徴とする排水トラップ。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載の排水トラップ
   において、前記ホースジョイントが、エルボ管体で一端
   口部は前記ホース接続部に嵌挿され、かつ他端口部は洗
   濯機排水ホースに嵌挿される構成とし、管体外周に前記
   パッキンホルダーに圧接される円錐状のフランジ部を突
   設したことを特徴とする排水トラップ。
4. 【請求項４】 請求項２または３に記載の排水トラップ
   において、前記スロートが、蓋体の排水管接続部に嵌装
   保持される大径筒部に傾斜壁からなるテーパー筒部を介
   して、小径筒部を一体成形した管体であって、該スロー
   トの大径筒部に嵌合される保持筒部に連結片を介して設
   けられ、略全周面に開口のある封水筒体を排水管内で、
   前記スロートの小径筒部の外周部と下部とに流水用の隙
   間をあけて配備したことを特徴とする排水トラップ。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の排水トラップにおい
   て、前記蓋体の排水管接続部の開口端内周に前記封水筒
   体の保持筒部を嵌支するフランジを設け、筒状の排水管
   接続部の外周に排水管を嵌合連結し、前記封水筒体の保
   持筒体を前記スロートの大径筒部外周と、前記蓋体の排
   水管接続部内周との間に嵌装し、該保持筒体の開口端を
   前記スロートの大径筒部とともに、前記ホースジョイン
   トに圧接保持したことを特徴とする排水トラップ。
6. 【請求項６】 請求項４または５に記載の排水トラップ
   において、前記保持筒部の下端に一対の断面コ字状の連
   結片によって、カップ状の封水筒体を垂下状態に一体成
   形し、前記排水管内に流水用の隙間をあけて配備し、前
   記封水筒体を支持する連結片に前記スロートのテーパー
   筒部を載置する傾斜面を備えたことを特徴とする排水ト
   ラップ。