JP2003320591A - 浴槽の製造方法 - Google Patents
浴槽の製造方法Info
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Abstract
優れた浴槽を低コストに提供する。 【解決手段】 浴槽体16の一部となる成形体1を成形
型10の雄型としたので、型費が従来の半分で済み、そ
の分だけ浴槽の製造コストを減少できる。注型方式によ
り成形樹脂層12を形成しているため、浴槽体16の製
品裏面の平滑度は高く、さらに製品の肉厚も均一であ
る。
Description
関する。
に樹脂とガラス繊維とからなる繊維強化プラスチック
(以下FRP(Fiber Reinforced Plastics)と称す)
のバックアップ層を形成して、耐衝撃強度の向上を図る
ことは広く公知の技術である。図3はスプレイアップと
称される浴槽の製造方法を示しており、そこでは図3
(a)に示すごとく、真空成型法により薄肉の樹脂成形
品30を形成してから、図3(b)に示すごとく、塗装
ガン31によりFRPを吹き付け塗装してバックアップ
層32を積層し、さらに図3(c)に示すごとくバック
アップ層32上に塗装ガン31で成形樹脂(ガラス繊維
を含まない)を吹き付け塗装して、成形樹脂層33を積
層している。
法によれば、バックアップ層32の厚み寸法を積層箇所
に応じて任意に変更することが容易で、比較的高価なF
RPの使用量を必要最小限に抑えることができるため、
原材料コストを低く抑えて安価に浴槽を製造できる。し
かし、製作時間と人手が多大に掛かり、その分だけ人件
コストが高く付く。塗装ガン31を多用するため、作業
者によって製品にバラツキがあり、また、樹脂が飛散す
るため作業環境が悪化することが避けられない。さら
に、浴槽裏面の平滑度が低く、ジェットバス装置や追い
炊き釜などの各種機器を取り付けたときの水密性が保た
れないため、漏水の危険性がある。ガラス繊維が飛び出
しているため、浴槽設置時に作業者がけがをする危険性
もある。
ランスモールディング)と称される浴槽の製造方法も公
知であり、そこではまず、図4(a)に示すごとく、雄
雌型40・41を組み合わせてなる成形型42の成形空
間内に、真空成形法により成形された薄肉の樹脂成形品
44と、予め賦形したガラス繊維などの補強材43とを
入れてから、図4(b)に示すごとく樹脂を成形空間内
に注入して補強材43に樹脂を含浸させ、最後に図4
(c)に示すごとく成形型42から脱型して浴槽体45
を得る。このRTM法によれば、製品肉厚を均等にする
ことが容易で製品間のバラツキが少ない。製品裏面の平
滑度が高く、さらに樹脂の飛散がなく作業環境の悪化を
抑え得る利点もある。
であること、高価な樹脂と多量の補強材43が必要でそ
の分だけ原材料コストが高く付くこと、さらに大掛かり
な装置が必要で、設備投資が多大に掛かるなどの理由か
ら、浴槽の製造コストは高く付く。また、樹脂が硬化す
る際の発熱反応によって浴槽表面側に歪が発生し易く、
外観が損なわれる点でも問題がある。
たものであり、製品間のバラツキ、作業環境の悪化、裏
面の平滑度の低下などの不具合がなく、しかも原材料コ
ストや人件コストが多大に掛からず、従って、高品質で
量産性に優れた浴槽を安価に提供できる浴槽の製造方法
を得るにある。
キャビティ11内に、成形樹脂を注入・硬化してなる浴
槽の製造方法において、図1(a)に示すごとく、浴槽
空間Pへの出入口となる開口5を有する樹脂製の成形体
1を製造する工程と、図1(b)に示すごとく成形体1
の裏面に、繊維強化プラスチック樹脂を塗装ガン6で吹
き付け塗装してバックアップ層7を形成する工程と、図
1(c)に示すごとく成形体1と雌型8とを組み合わせ
てなる成形型10のキャビティ11内に、成形樹脂を注
入する工程と、図1(d)および図2に示すごとく成形
樹脂の硬化後に雌型8を取り外して、成形体1とバック
アップ層7と成形樹脂層12とが不離一体に結合された
浴槽体16を得る工程とからなることを特徴とする。
れたものとすることができる。雌型8として、繊維強化
プラスチック製の簡易型を使用することができる。
一対の成形金型42を用いる方法では、2種の金型40
・41を製作することが必要で、型費が多大に掛かるた
め、製造コストが高く付く。この点、本発明に係る浴槽
の製造方法においては、最終的に浴槽体16の一部とな
る成形体1を成形型10の雄型としたので、RTM法に
比べて型費が半分で済み、その分だけ浴槽の製造コスト
を減少できる。また、塗装ガン6を用いてバックアップ
層7を形成しているので、当該バックアップ層32の厚
み寸法を積層箇所に応じて任意に変更することが可能
で、比較的高価な繊維強化プラスチック樹脂の使用量を
必要最小限に抑えることができ、従って原材料コストを
低く抑えて、この点でも浴槽の製造コストを減少でき
る。また、スプレイアップ法(図3参照)と比べて製作
時間と人手が掛からず、人件コストを抑えることができ
るため、この点でも製造コストを減少できる。
形型10のキャビティ11内に、成形樹脂を注入するこ
とで成形樹脂層12を形成しており、つまり注型方式に
より成形樹脂層12を形成しているため、得られた浴槽
体16の製品裏面の平滑度は高く、従って機器の取付時
の水密性は良好に保たれて、漏水の危険性は少なくな
る。また、ガラス繊維が外部に突出せず、浴槽設置時に
作業者がけがをする不具合も少ない。さらに、製品の肉
厚が不均一とならず、製品間のバラツキも少ない。加え
て、スプレーアップ法(図3参照)のように、全積層工
程を塗装ガン31で行う形態と比べて樹脂の飛散が少な
く、作業環境の悪化を抑えることができる。
射出成型などの他の成型方法と比べて、比較的安価に成
形体1を得ることができる。雌型8として、繊維強化プ
ラスチック製の簡易型を使用すると、型費が安価に済
み、この点でも製造コストの低減に寄与できる。
造方法を示す。そこではまず、図1(a)に示すごとく
アクリル樹脂製の平板に対して真空成型加工を施して、
立ち上り部3と底部4とからなる凸状の成形面2を有す
る成形体1を作成している。成形体1の表面形状すなわ
ち下面形状は、浴槽の表面形状と相似形である。つまり
成形体1の表面には、浴槽空間Pへの出入口となる開口
5を設けてある。成形体1の裏面形状すなわち上面形状
は、先の図4に示した雄型40の型面形状と相似形であ
る。
優れた耐水性を示すこと、色が鮮やかで意匠性に優れて
いること、さらに、軟化点が比較的高く(150〜20
0℃)、耐熱性に優れることに拠る。真空成型法として
は、ストレート成形法、ドレープ成形法などの公知の方
法を採ることができる。
の裏面すなわち上面に、FRPを塗装ガン6で吹き付け
塗装してから、加熱処理を施してバックアップ層7を形
成する。ここでは不飽和ポリエステル樹脂をマトリック
スとし、ガラス繊維を強化材とするFRPを使用してい
る。塗装後の加熱処理温度は、先の成形体1のアクリル
樹脂の熱軟化温度よりも低い温度とする。
く、成形体1に雌型8の上型をセットし、得られたキャ
ビティ11(成形空間)内に成形樹脂を注入する。より
詳しくは、成形体1を雄型の下型とし、雌型8を上型と
する成形型10のキャビティ11内に成形樹脂を注入
し、硬化させて成形樹脂層12を得る。ここでは熱硬化
性不飽和ポリエステル樹脂を成形樹脂とする。雌型8
は、繊維強化プラスチック製の安価な簡易型である。こ
のときの加熱温度は、先の成形体1のアクリル樹脂の熱
軟化温度よりも低い温度とする。なお、図1(d)にお
いて符合14は、注型工程時に成形体1を下方から支持
する受台を示す。
て、図2に示すごとく、成形体1とバックアップ層7と
成形樹脂層12とが不離一体に結合された浴槽体16を
得た。
終的に浴槽体16の一部となる成形体1を成形型10の
雄型としたので、RTM法に比べて型費が半分で済み、
その分だけ浴槽の製造コストを減少できる。また、塗装
ガン6を用いてバックアップ層7を形成しているので、
当該バックアップ層32の厚み寸法を積層箇所に応じて
任意に変更することが可能で、比較的高価な繊維強化プ
ラスチック樹脂の使用量を必要最小限に抑えることがで
き、従って原材料コストを低く抑えて、この点でも浴槽
の製造コストを減少できる。また、スプレイアップ法
(図3参照)と比べて製作時間と人手が掛からず、人件
コストを抑えることができるため、この点でもコスト性
に優れている。以上より、量産性に優れた浴槽を安価に
得ることができる。
形型10のキャビティ11内に、成形樹脂を注入するこ
とで成形樹脂層12を形成したので、浴槽体16の製品
裏面の平滑度を高くできる。従って、機器の取付時の水
密性が良好に保たれ、漏水の危険性が少ない。また、ガ
ラス繊維の外部への飛び出しを防ぐことができるので、
作業者がケガをするおそれも少ない。製品の肉厚が不均
一とならず、製品間のバラツキが少ない点でも有利であ
る。加えて、スプレーアップ法(図3参照)のように、
全積層工程を塗装ガン31で行う形態と比べて樹脂の飛
散が少なく、作業環境の悪化を抑えることができる。
1の裏面に着色ゲルコート樹脂を吹き付け塗装すること
により、浴槽体に柄付けや着色をすることができる。
図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 成形型10のキャビティ11内に、成形
樹脂を注入・硬化してなる浴槽の製造方法において、 浴槽空間Pへの出入口となる開口5を有する樹脂製の成
形体1を製造する工程と、 成形体1の裏面に、繊維強化プラスチック樹脂を塗装ガ
ン6で吹き付け塗装して、バックアップ層7を形成する
工程と、 成形体1と雌型8とを組み合わせてなる成形型10のキ
ャビティ11内に、成形樹脂を注入する工程と、 成形樹脂の硬化後に雌型8を取り外して、成形体1とバ
ックアップ層7と成形樹脂層12とが不離一体に結合さ
れた浴槽体16を得る工程とからなることを特徴とする
浴槽の製造方法。 - 【請求項2】 前記成形体1が、真空成型法により形成
されたものである請求項1記載の浴槽の製造方法。 - 【請求項3】 雌型8として、繊維強化プラスチック製
の簡易型を使用する請求項1又は2記載の浴槽の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002127453A JP2003320591A (ja) | 2002-04-26 | 2002-04-26 | 浴槽の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002127453A JP2003320591A (ja) | 2002-04-26 | 2002-04-26 | 浴槽の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003320591A true JP2003320591A (ja) | 2003-11-11 |
Family
ID=29541558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002127453A Pending JP2003320591A (ja) | 2002-04-26 | 2002-04-26 | 浴槽の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003320591A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019050144A (ja) * | 2017-09-11 | 2019-03-28 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 透明基板、薄膜支持基板 |
-
2002
- 2002-04-26 JP JP2002127453A patent/JP2003320591A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019050144A (ja) * | 2017-09-11 | 2019-03-28 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 透明基板、薄膜支持基板 |
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