JP2003319686A - モータ駆動回路 - Google Patents

モータ駆動回路

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JP2003319686A JP2002117295A JP2002117295A JP2003319686A JP 2003319686 A JP2003319686 A JP 2003319686A JP 2002117295 A JP2002117295 A JP 2002117295A JP 2002117295 A JP2002117295 A JP 2002117295A JP 2003319686 A JP2003319686 A JP 2003319686A
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Hiroshi Fujinaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの逆起電力を基に回転位置を確実に検
出すると共に、最小デューティが高い値に制限されない
モータ駆動回路を提供する。 【解決手段】 第1のオン区間設定タイマ21の設定時
間経過時点と、第2のオン区間設定タイマ22の設定時
間経過以降の2段階で電流比較手段6によりモータ電流
を設定電流値と比較する。この第1のオン区間設定タイ
マ21の設定時間経過時点での比較結果に基づき、直ち
にオフ区間へ切り替えて最小オン区間を短くし逆起電力
の検出も行わない場合と、比較後もオン区間を継続して
逆起電力検出許可タイマ8の設定時間経過後から第2の
オン区間設定タイマ22の設定時間経過までの区間に確
実に逆起電力を検出する場合とに分けることができ、モ
ータ1の定数によって、回転位置の検出が行えない危険
性を回避し、かつ最小デューティを低くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ駆動回路に
係り、特に、位置検出用センサのないブラシレスモータ
をPWM(Pulse Wide Modulation)駆動するモータ
駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のPWM方式のモータ駆動
回路は、図4に示したように構成されている。図4にお
いて、1はモータ、2はモータ1に発生する逆起電力を
検出する逆起電力検出手段、3は通電相を制御する通電
相制御回路、4はモータ1をPWM駆動するスイッチン
グ手段、5はスイッチング手段4をPWM制御するドラ
イバ回路、6はモータ1に流れる電流を設定電流値と比
較する電流比較手段、7はPWM駆動におけるオフ区間
を設定するオフ区間設定タイマ、8は逆起電力検出禁止
区間を設定する逆起電力検出許可タイマである。この逆
起電力検出許可タイマは、同時にPWM駆動における最
小オン区間を設定する。
【0003】このモータ駆動回路は、ピーク検出方式で
PWM駆動するものであり、逆起電力検出許可タイマ8
の設定する最小オン区間、またはモータ1に流れる電流
が設定電流値以下となる区間がPWM駆動におけるオン
区間となり、オフ区間設定タイマ7の設定する一定区間
がPWM駆動におけるオフ区間となる。また、モータ1
の回転駆動時、モータ1に発生する逆起電力を、逆起電
力検出手段2によって検出し、モータ1の回転位置を検
出する。検出した回転位置に基づき通電相制御回路3と
ドライバ回路5が通電相を制御する。
【0004】以上のように構成された従来のモータ駆動
回路において、以下にその詳細な動作を図4を参照しな
がら図5のタイミングチャートを用いて説明する。図5
において、10はモータ1のコイルを流れるモータ電
流、11は電流検出手段6が検出する検出抵抗を流れる
検出電流、12,13はモータ1の第1,2の出力電
圧、14はモータ1の第3の出力電圧、15は逆起電力
検出許可信号、16はモータ1の設定電流値、17は逆
起電力検出禁止区間(Tmask)、18は逆起電力検出区
間(Twin)、19はPWM駆動におけるオフ区間(To
ff)、20はPWM駆動におけるオン区間(Ton)であ
る。
【0005】PWM駆動におけるオン区間20中に逆起
電力の検出を行うが、モータ1の第3の出力電圧14が
図5に示すように、PWM駆動におけるオン区間とオフ
区間の切り替え時にはスパイクノイズが発生するため、
逆起電力検出許可タイマ8の設定する逆起電力禁止区間
17中は逆起電力の検出を禁止する。また、逆起電力禁
止区間17は最小オン区間でもある。逆起電力禁止区間
17の終了後から逆起電力の検出が許可され、モータ1
を流れる電流が設定電流値16に到達するまで、オン区
間20が継続され、設定電流値16に到達後、オフ区間
19へ切り替わる。逆起電力検出区間18は、逆起電力
禁止区間17終了後からモータ1を流れる電流が設定電
流値16に達するまでとなる。PWM駆動におけるオフ
区間19は、オフ区間設定タイマ7が設定する一定時間
が経過するまで継続し、経過後オン区間20へ切り替わ
る。以上の動作の連続によりPWM制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のモー
タ駆動回路は、図5に示す逆起電力禁止区間17の時間
内に、モータ1のコイルを流れるモータ電流10が設定
電流値16に到達しなかった場合には、前述のように逆
起電力検出区間18が存在し、問題なく逆起電力を検出
することができる。しかしながら、逆起電力禁止区間1
7の終了時点で、モータ1のコイルを流れるモータ電流
10が設定電流値16に既に到達している場合には、直
ちにオフ区間19へ切り替わるため、逆起電力禁止区間
17の終了後からモータ1を流れる電流が設定電流値1
6に達するまでの区間である逆起電力検出区間18は存
在せず、逆起電力の検出は不可能となる。つまり回転位
置の検出が行えないことになる。したがって、図5の右
部(矢印A)に示すように、従来の構成においては、モ
ータ1の定数によっては、回転位置の検出が行えない危
険性があるという課題が存在する。
【0007】また、逆起電力検出禁止区間17中にモー
タ1のコイルを流れるモータ電流10が設定電流値16
に到達する場合に、最小デューティDminとなり、逆起
電力検出禁止区間17をTmask、PWM駆動におけるオ
フ区間19をToffと記述すると、Dminは(数1)で表
され、
【0008】
【数1】Dmin=Tmask/(Tmask+Toff) 可能なデューティはDminで制限される。例えば、逆起
電力検出禁止区間17が16μS、PWM駆動における
オフ区間19を8μSとすると、最小デューティDmin
は66.7%と高い値で制限される。したがって、従来
の構成においては、モータ1の定数によっては、最小デ
ューティが高い値に制限されるという課題がある。
【0009】本発明は、前記従来技術の問題を解決する
ことに指向するものであり、モータの逆起電力を基に回
転位置を確実に検出すると共に、最小デューティが高い
値に制限されないモータ駆動回路を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明に係るモータ駆動回路は、直流ブラシレスモ
ータのステータを構成する複数の巻線をPWM駆動する
スイッチング手段と、モータに流れる電流を設定電流値
と比較する電流比較手段と、PWM駆動におけるオフ区
間を決定するオフ区間設定タイマと、電流比較手段の出
力信号とオフ区間設定タイマの出力信号によりスイッチ
ング手段をPWM制御するドライバ回路と、PWM駆動
におけるオン区間にて動作する第1のオン区間設定タイ
マと、PWM駆動におけるオン区間でかつ第1のオン区
間設定タイマの設定時間経過後に動作する逆起電力検出
禁止区間を設定する逆起電力検出許可タイマと、逆起電
力検出許可タイマの設定時間経過後に動作する第2のオ
ン区間設定タイマと、逆起電力検出許可タイマの設定時
間経過後にのみモータに発生する逆起電力を検出する逆
起電力検出手段とを備え、第1のオン区間設定タイマの
設定時間経過時点、または第2のオン区間設定タイマの
設定時間経過以降においてのみ電流比較手段が動作する
ことを特徴とする。
【0011】また、直流ブラシレスモータのステータを
構成する複数の巻線をPWM駆動するスイッチング手段
と、モータに流れる電流を設定電流値と比較する電流比
較手段と、PWM駆動におけるオフ区間の設定時間と、
PWM駆動におけるオン区間である第1のオン区間の設
定時間と、第1のオン区間の設定時間経過後から始まる
逆起電力検出禁止区間の設定時間と、逆起電力検出禁止
区間の設定時間経過後から始まる第2のオン区間の設定
時間との各設定時間をカウントするタイマ手段と、逆起
電力検出禁止区間の設定時間経過後にのみモータに発生
する逆起電力を検出する逆起電力検出手段と、電流比較
手段の出力信号とオフ区間の設定時間経過信号によりス
イッチング手段をPWM制御するドライバ回路とを備
え、第1のオン区間の設定時間経過時点、または第2の
オン区間の設定時間経過以降においてのみ電流比較手段
が動作することを特徴とする。
【0012】前記構成によれば、タイマ設定により第1
のオン区間の設定時間経過時点と、第2のオン区間の設
定時間経過以降の2段階でモータ電流を設定電流値と比
較することができ、第1のオン区間の設定時間経過時点
での比較結果に基づき、直ちにオフ区間へ切り替え最小
オン区間を短くして、逆起電力の検出も行わない場合
と、比較後もオン区間を継続し、逆起電力検出許可の設
定時間経過後から第2のオン区間の設定時間経過までの
区間は確実に逆起電力を検出する場合とに場合分けがで
き、モータの定数によって、回転位置の検出が行えない
危険性を回避し、かつ最小デューティを低くすることが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明にお
ける実施の形態を詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の実施の形態1におけるモー
タ駆動回路の概略構成を示すブロック図である。ここ
で、前記従来例を示す図4において説明した構成要件に
対応し実質的に同等の機能を有するものには同一の符号
を付してこれを示し、以下の各図においても同様とす
る。
【0015】図1において、1はモータ、2は逆起電力
検出手段、3は通電相制御回路、4はスイッチング手
段、5はドライバ回路、6は電流比較手段、7はオフ区
間設定タイマ、8は逆起電力検出許可タイマ、21はP
WM駆動における最小オン区間を設定する第1のオン区
間設定タイマ、22は逆起電力の検出を行う場合の最小
オン区間を設定し、かつ最小の逆起電力検出区間を設定
する第2のオン区間設定タイマである。この第1のオン
区間設定タイマ21の設定時間経過時点、または第2の
オン区間設定タイマ22の設定時間経過以降においての
み電流比較手段6が動作する。
【0016】図2は本実施の形態1の動作波形を示すタ
イミングチャートである。10はモータ1のコイルを流
れるモータ電流、11は電流検出手段6が検出する検出
抵抗を流れる検出電流、12,13はモータ1の第1,
2の出力電圧、14はモータ1の第3の出力電圧、15
は逆起電力検出許可信号、16はモータ1の設定電流
値、17は逆起電力検出禁止区間(Tmask)、18は逆
起電力検出区間(Twin)、19はPWM駆動における
オフ区間(Toff)、24はPWM駆動における最小オ
ン区間を設定する第1のオン区間(Ton1)、25は逆
起電力の検出を行う場合の最小オン区間を設定し、かつ
最小の逆起電力検出区間を設定する第2のオン区間(T
on2)である。
【0017】以上のように構成されたモータ駆動回路に
おいて、図1,図2を参照しながらその動作を説明す
る。また、本実施の形態1におけるモータ駆動回路は、
ピーク検出方式でPWM駆動するものである。
【0018】まず、PWM駆動におけるオフ区間19で
の動作から説明する。オフ区間19では、モータ1のコ
イルを流れるモータ電流10は、モータ定数による時定
数にしたがって減少する。このとき、オフ区間設定タイ
マ7がカウントを開始し、第1のオン区間設定タイマ2
1,逆起電力検出許可タイマ8,第2のオン区間設定タ
イマ22は動作しない。また、逆起電力検出手段2は逆
起電力の検出を行わず、電流比較手段6においても電流
の比較を行わない。オフ区間設定タイマ7の設定時間経
過後、ドライバ回路5がオフ区間19からオン区間へス
イッチング手段4の駆動を切り替える。
【0019】次に、PWM駆動におけるオン区間での動
作を説明する。オン区間では、モータ1のコイルを流れ
るモータ電流10は、モータ定数による時定数にしたが
って増加する。まず、第1のオン区間設定タイマ21が
カウントを開始し、オフ区間設定タイマ7はカウントを
停止する。逆起電力検出許可タイマ8,第2のオン区間
設定タイマ22は動作しない。また、オフ区間とオン区
間の切り替わり時には、モータ1の第3の出力電圧14
には、図2に示すようにスパイクノイズが存在して逆起
電力を正確に検出できないため、逆起電力検出許可タイ
マ8の設定時間経過後までは逆起電力検出手段2による
逆起電力の検出を禁止する。第1のオン区間設定タイマ
21の設定時間経過時点で電流比較手段6がモータ1の
コイルに流れるモータ電流10と設定電流値16を比較
する。この比較結果により、以降の動作は異なる。
【0020】まず、第1のオン区間設定タイマ21の設
定時間経過時点で、モータ電流10が設定電流値16を
超えている場合について説明する。この場合、モータ電
流10を減少させるため、直ちにドライバ回路5がオン
区間からオフ区間へスイッチング手段4の駆動を切り替
え、前述のオフ区間19における動作となる。この場合
には、図2の右部(矢印A)に示すように逆起電力検出
手段2による逆起電力の検出は行われないことになる
が、オン区間(第1のオン区間24)が短くなり、オフ
区間19に切り替わりモータ電流10が減少していけ
ば、第1のオン区間設定タイマ21の設定時間経過時点
でモータ電流10が設定電流値16を超えなくなり、後
述するように、全く逆起電力が検出できない状態にはな
らない。
【0021】また、この場合のオン区間は第1のオン区
間設定タイマ21の設定時間の第1のオン区間24のみ
であり、最小デューティDminは(数2)で表され、こ
の設定時間の第1のオン区間(Ton1)24を短くする
ことで、
【0022】
【数2】Dmin=Ton1/(Ton1+Toff) 最小デューティを小さくすることができる。
【0023】次に、第1のオン区間設定タイマ21の設
定時間経過時点で、モータ1のモータ電流10が設定電
流値16を超えていない場合について説明する。第1の
オン区間設定タイマ21の設定時間経過後、逆起電力検
出許可タイマ8がカウントを開始する。第2のオン区間
設定タイマ22はこの時点では動作せず、逆起電力検出
手段2も電流比較手段6も動作しない。逆起電力検出許
可タイマ8の設定時間経過以降(逆起電力検出許可信号
18の出力)、逆起電力検出手段2が逆起電力の検出を
開始し、第2のオン区間設定タイマ22がカウントを開
始する。この場合、少なくとも第2のオン区間設定タイ
マ22の設定時間経過までは、確実に逆起電力が検出さ
れる。
【0024】第2のオン区間設定タイマ22の設定時間
経過以降は、電流比較手段6がモータ1のモータ電流1
0と設定電流値16を比較し、モータ電流10が設定電
流値16に到達するまで、オン区間を継続し、逆起電力
検出手段2による逆起電力の検出も継続する。その後、
モータ電流10が設定電流値16に到達後、ドライバ回
路5がオン区間からオフ区間へスイッチング手段4の駆
動を切り替える。
【0025】以上のように検出された逆起電力により回
転位置を検出し、通電相制御回路3とドライバ回路5
が、通電相を順次切り替えることで、モータ1を駆動す
る。
【0026】本実施の形態1では、第1のオン区間設定
タイマ21の設定時間経過時点で、モータ1のモータ電
流10が設定電流値16を超えてない場合に、第2のオ
ン区間設定タイマ22を用いて、確実に逆起電力を検出
するため、モータの定数によっては逆起電力が検出され
ない危険性を回避できる。また、最小デューティを小さ
くすることが可能であるが、第1のオン区間設定タイマ
21の設定時間経過時点で、モータ1のモータ電流10
が設定電流値16を超えている場合には、逆起電力の検
出は行われず、このときの逆起電力の検出精度は、従来
の構成よりも悪化しうるため、本実施の形態1はモータ
の起動時など、高い検出精度が要求されない場面での使
用に適している。
【0027】次に、図3は本発明の実施の形態2におけ
るモータ駆動回路の概略構成を示すブロック図である。
図3において、1はモータ、2は逆起電力検出手段、3
は通電相制御回路、4はスイッチング手段、5はドライ
バ回路、6は電流比較手段、26はPWM駆動における
オフ区間の設定時間、PWM駆動におけるオン区間にお
ける第1のオン区間の設定時間、PWM駆動におけるオ
ン区間で、かつ前記第1のオン区間の設定時間経過後か
ら始まる逆起電力検出禁止区間の設定時間と、逆起電力
検出禁止区間の設定時間経過後から始まる第2のオン区
間の設定時間との各設定時間をカウントするタイマ手段
である。
【0028】また、第1のオン区間の設定時間経過時
点、または第2のオン区間の設定時間経過以降において
のみ電流比較手段6が動作する。本実施の形態2は、前
記実施の形態1において説明した各タイマは同時に動作
する必要性がないため、単一のタイマ手段により各タイ
マを兼用する構成としたものである。また、本実施の形
態2の動作波形は、実施の形態1の図2に示した動作波
形と同様である。
【0029】以上のように構成された本実施の形態2に
おけるモータ駆動回路において、以下に図2,図3を参
照しながらその動作を説明する。まず、PWM駆動にお
けるオフ区間での動作から説明する。このとき、タイマ
手段26はオフ区間の設定時間をカウントする。また、
逆起電力検出手段2は逆起電力の検出を行わず、電流比
較手段6も電流の比較を行わない。タイマ手段26によ
りカウントされるオフ区間の設定時間が経過した後、ド
ライバ回路5がオフ区間からオン区間へスイッチング手
段4の駆動を切り替える。
【0030】次に、PWM駆動におけるオン区間での動
作を説明する。タイマ手段26は、カウントをリセット
し、第1のオン区間の設定時間をカウントする。オフ区
間とオン区間の切り替わり時には、モータ1の第3の出
力電圧14に示すようにスパイクノイズが存在して逆起
電力を正確に検出できないため、後述する逆起電力検出
許可の設定時間が経過するまでは逆起電力検出手段2に
よる逆起電力の検出を禁止する。タイマ手段26により
カウントされる第1のオン区間の設定時間が経過した時
点で電流比較手段6がモータ1のモータ電流10と設定
電流値16を比較する。この比較結果により、以降の動
作は異なる。
【0031】まず、前記第1のオン区間の設定時間が経
過した時点で、モータ1のモータ電流10が設定電流値
16を超えている場合について説明する。この場合、モ
ータ電流10を減少させるため、直ちにドライバ回路5
がオン区間(第1のオン区間24)からオフ区間19へ
スイッチング手段4の駆動を切り替え、前述のオフ区間
における動作となる。この場合、実施の形態1と同様に
最小デューティを小さくできる。
【0032】次に、前記第1のオン区間の設定時間が経
過した時点で、モータ1のモータ電流10が設定電流値
16を超えていない場合について説明する。前記第1の
オン区間24の設定時間が経過した後、タイマ手段26
は、カウントをリセットして逆起電力検出許可の設定時
間をカウントする。この時点では、逆起電力検出手段2
も電流比較手段6も動作しない。タイマ手段26により
カウントされる逆起電力検出許可の設定時間が経過した
以降、逆起電力検出手段2が逆起電力の検出を開始し、
タイマ手段26は、カウントをリセットして第2のオン
区間25の設定時間をカウントする。
【0033】この場合、少なくとも前記第2のオン区間
25の設定時間が経過するまでは、確実に逆起電力の検
出が行われる。前記第2のオン区間25の設定時間が経
過した以降は、電流比較手段6がモータ1のモータ電流
10と設定電流値16を比較し、モータ電流10が設定
電流値16に到達するまで、オン区間を継続し、逆起電
力検出手段2による逆起電力の検出も継続する。モータ
電流10が設定電流値16に到達後、ドライバ回路5が
オン区間からオフ区間へスイッチング手段4の駆動を切
り替える。
【0034】以上のように検出された逆起電力により、
回転位置を検出し、通電相制御回路3とドライバ回路5
が、通電相を順次切り替えることで、モータ1を駆動す
る。
【0035】本実施の形態2では、実施の形態1と同様
に、第1のオン区間の設定時間が経過した時点で、モー
タ1のモータ電流10が設定電流値16を超えていない
場合に、確実に逆起電力を検出するため、モータの定数
によって、逆起電力が検出されない危険性を回避するこ
とができる。また、最小デューティを小さくできる。
【0036】なお、各タイマを別々に構成する実施の形
態1と、各タイマを単一のタイマで兼用する実施の形態
2を説明したが、もちろん各タイマを任意の個数のタイ
マとして兼用しても同様の効果を得ることができる。ま
た、第1の実施形態では、各タイマのカウントを1タイ
マづつ順番に動作させる場合を例として説明を行った
が、もちろん、任意のタイマを他のタイマと同時に動作
させても同様の効果を得ることもできる。第2の実施形
態では、タイマ手段を逐次リセットする場合の説明を行
ったが、もちろんリセットを行わず、経過時間の累積を
利用しても同様の効果を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
モータの定数によって回転位置の検出が行えない危険性
を回避し、かつ最小デューティを低くすることが可能で
ある優れたモータ駆動回路を実現できるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるモータ駆動回路
の概略構成を示すブロック図
【図2】本実施の形態1の動作波形を示すタイミングチ
ャート
【図3】本発明の実施の形態2におけるモータ駆動回路
の概略構成を示すブロック図
【図4】従来のモータ駆動回路の概略構成を示すブロッ
ク図
【図5】従来の動作波形を示すタイミングチャート
【符号の説明】
1 モータ 2 逆起電力検出手段 3 通電相制御回路 4 スイッチング手段 5 ドライバ回路 6 電流比較手段 7 オフ区間設定タイマ 8 逆起電力検出許可タイマ 10 モータ電流 11 検出電流 12,13 第1,2の出力電圧 14 第3の出力電圧 15 逆起電力検出許可信号 16 設定電流値 17 逆起電力検出禁止区間(Tmask) 18 逆起電力検出区間(Twin) 19 オフ区間(Toff) 20 オン区間(Ton) 21 第1のオン区間設定タイマ 22 第2のオン区間設定タイマ 24 第1のオン区間 25 第2のオン区間 26 タイマ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H560 BB04 BB07 BB12 DA13 DC12 EB01 EB05 EC10 TT01 TT07 UA06 XA02 XA11 XA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流ブラシレスモータのステータを構成
    する複数の巻線をPWM駆動するスイッチング手段と、
    前記モータに流れる電流を設定電流値と比較する電流比
    較手段と、PWM駆動におけるオフ区間を決定するオフ
    区間設定タイマと、前記電流比較手段の出力信号と前記
    オフ区間設定タイマの出力信号により前記スイッチング
    手段をPWM制御するドライバ回路と、PWM駆動にお
    けるオン区間にて動作する第1のオン区間設定タイマ
    と、前記PWM駆動におけるオン区間でかつ前記第1の
    オン区間設定タイマの設定時間経過後に動作する逆起電
    力検出禁止区間を設定する逆起電力検出許可タイマと、
    前記逆起電力検出許可タイマの設定時間経過後に動作す
    る第2のオン区間設定タイマと、前記逆起電力検出許可
    タイマの設定時間経過後にのみ前記モータに発生する逆
    起電力を検出する逆起電力検出手段とを備え、 前記第1のオン区間設定タイマの設定時間経過時点、ま
    たは前記第2のオン区間設定タイマの設定時間経過以降
    においてのみ前記電流比較手段が動作することを特徴と
    するモータ駆動回路。
  2. 【請求項2】 直流ブラシレスモータのステータを構成
    する複数の巻線をPWM駆動するスイッチング手段と、
    前記モータに流れる電流を設定電流値と比較する電流比
    較手段と、PWM駆動におけるオフ区間の設定時間と、
    PWM駆動におけるオン区間の第1のオン区間の設定時
    間と、前記PWM駆動におけるオン区間でかつ前記第1
    のオン区間の設定時間経過後から始まる逆起電力検出禁
    止区間の設定時間と、前記逆起電力検出禁止区間の設定
    時間経過後から始まる第2のオン区間の設定時間との各
    設定時間をカウントするタイマ手段と、前記逆起電力検
    出禁止区間の設定時間経過後にのみ前記モータに発生す
    る逆起電力を検出する逆起電力検出手段と、前記電流比
    較手段の出力信号と前記オフ区間の設定時間経過信号に
    より前記スイッチング手段をPWM制御するドライバ回
    路とを備え、 前記第1のオン区間の設定時間経過時点、または前記第
    2のオン区間の設定時間経過以降においてのみ前記電流
    比較手段が動作することを特徴とするモータ駆動回路。
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