JP2003318906A - データの通信方法および受信機 - Google Patents

データの通信方法および受信機

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JP2003318906A
JP2003318906A JP2002119812A JP2002119812A JP2003318906A JP 2003318906 A JP2003318906 A JP 2003318906A JP 2002119812 A JP2002119812 A JP 2002119812A JP 2002119812 A JP2002119812 A JP 2002119812A JP 2003318906 A JP2003318906 A JP 2003318906A
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data
receiver
main body
cpu
processing
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JP2002119812A
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Inventor
Hiroyuki Fujinaga
裕幸 藤永
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】データ通信の高速化と、データ通信の安定化を
図る。 【解決手段】ブロックCPUの処理速度の方が本体CP
Uより速い場合、ブロックCPUを介して機能ブロック
である受信部での生成データを第1のバッファメモリ
に、ブロックCPUの処理速度で書き込み、書き込んだ
データを本体CPUの処理速度で、つまり非同期に読み
出す。本体CPUの処理速度で第2のバッファメモリに
受信機本体側のデータが書き込まれたときは、第1のバ
ッファメモリに対するデータの書き込みを中断し、第2
のバッファメモリに書き込まれたデータをブロックCP
Uの処理速度で同期処理する。こうすることで、機能ブ
ロックごとの通信方式を非同期にして高速処理を行い、
必要に応じて同期通信方式にしてデータ通信の安定性を
図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、局内や屋外スタ
ジオなどで使用される複数のワイヤレスマイクからの送
信信号を受信する場合に適用できるデータの通信方法お
よび受信機に関する。
【0002】詳しくは、内部に複数の機能ブロックを有
し、本体の他に機能ブロックにもCPUが搭載されてい
るようなときで、本体と機能ブロックのそれぞれに設け
られたCPUの処理速度が相違するような場合に、処理
すべきデータの種類に応じてそれぞれのCPUの処理速
度に委ねた非同期処理を行う場合と、何れかの処理速度
に合わせた同期処理を行う場合とに分けると共に、それ
ぞれ対応するバッファメモリにデータを書き込むように
して、処理の衝突を回避しながら、処理速度の低下を阻
止すると共に、データ通信の安定化を図れるようにした
ものである。
【0003】
【従来の技術】同一装置内に複数の機能ブロックが搭載
され、装置本体の制御を司る制御部(CPUを備える。
以下本体CPUという)の他に、この機能ブロック内に
もその機能ブロック内の処理を制御するために制御部
(CPUを備える。以下ブロックCPUという)を装備
したものが存在する。その好適な例は、放送局の局内又
は屋外スタジオなどでその集音用として使用されるワイ
ヤレスマイク用の受信機である。
【0004】ワイヤレスマイクから送信された信号は、
受信機で受信されて復調されたのち、記録装置に記録す
るような受信システムが構築される。また複数のワイヤ
レスマイクの状態を管理するため管理用の端末装置を接
続して全体として受信機の集中管理システムが構築され
る場合がある。
【0005】このようなシステムにおいて使用される受
信機は、通常例えば同一スタジオ内で使用される、それ
ぞれ送信周波数の異なる複数のワイヤレスマイクからの
信号を同時に受信できるようになされているから、機能
ブロックとして動作する複数、例えば4台の受信部が設
けられているのが普通である。それぞれの受信部で設定
した受信周波数(送信周波数でもある)を受信して例え
ば4本のワイヤレスマイクで集音した音声を外部に出力
する機能を持っている。
【0006】図22はこの受信機の集中管理システム1
0の具体例を示すもので、スタジオ内で使用される複
数、例えば4本のワイヤレスマイク12(12A,12
B,・・・)からの各送信信号は、単一若しくは複数の
アンテナ、この例では2本のアンテナ14A,14Bで
受信され、受信された信号は受信機20においてそれぞ
れその復調処理が行われる。
【0007】復調された4本のワイヤレスマイク12に
対する音声信号はミキサ22においてミックスされる。
ミックスされた音声信号はそのまま出力されて信号送出
部(テレビ放送用やラジオ放送用の信号送出部)(図示
はしない)に供給されたり、場合によってはデジタルオ
ーディオテープレコーダ(DAT)などの記録装置を用
いて収録される。
【0008】受信機20はさらにRS-232Cなどの通信ケ
ーブル24によって端末装置30と接続される。この端
末装置30はパーソナルコンピュータなどを使用するこ
とができ、そのモニタ画面(画面表示部)30aにワイ
ヤレスマイク12に関する情報が表示される。ワイヤレ
スマイク12に関する情報とは、受信機20の受信状態
(レベルなど)であったり、ミキサ22への音声出力レ
ベルであったり、あるいはワイヤレスマイク12が電池
(バッテリー)駆動であるときのバッテリーレベルに関
連した情報などである。
【0009】これら情報を画面表示部30aに表示する
ことで、マイク受信状態などを把握できるため、この端
末装置30によってスタジオ内のワイヤレスマイク12
の使用状況などを一元管理できる。
【0010】端末装置30側から受信機20を制御する
こともできる。例えば後述するように受信周波数などを
設定、変更するときには、端末装置30側からでもその
値を設定したり、変更したりすることができる。
【0011】受信機20と端末装置30とのデータ通信
は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/In
ternet Protocol)プロトコルに則って行われる場合、
つまり、送信元例えば受信機20と、受信元である端末
装置30との間でデータ通信を行うときには、まず回線
の接続(コネクト処理)が行われた後、パケット化され
たデータの転送処理に移る。
【0012】受信機20には上述したように4台の受信
部(機能ブロックとして動作する)を装備することがで
き、それぞれの受信部には上述したようにブロックCP
Uが動作処理のために設けられ、また受信機本体にも機
能ブロックとの間の処理や、上述した端末装置30との
通信を行うために本体CPUが設けられている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本体CPU
とブロックCPUとの処理速度が同じであるか、近接し
ているときには特に問題ないが、処理速度の差が大きい
ときには、同時処理が発生したようなとき不安定な処理
となるおそれがある。同時処理が発生したようなときに
は、処理の安定性を図る上で、一方の処理を中断する
か、処理速度の遅い方に合わせて処理することが考えら
れる。
【0014】しかし、何れの場合でも最終的な処理を行
うまでに時間がかかる嫌いがある。このような場合に採
りうる手段としては同期処理と非同期処理が考えられ
る。例えば連続データなどでその全てを使用する必要が
ないデータを転送するようなときには、各機能ブロック
に搭載されているブロックCPUに対して制限を設けず
に、最高処理速度を維持できるようにする。その代わり
に通信用のバッファメモリを各機能ブロック間に設けて
おき、転送すべきデータはそれぞれの機能ブロックの可
能な速度でデータを書き込むようにする。
【0015】こうすれば、ブロックCPUとは独立し
て、本体CPUの持つ処理速度でバッファメモリに書き
込まれたデータを読み出すことができる。つまり、バッ
ファメモリへのデータ書き込みと、その読み出しを完全
に非同期で動作させることで、互いへの影響を回避しな
がら、それぞれのもつ最高の処理速度で、データの書き
込みおよび読み出し処理を実行できる。
【0016】また、機能ブロック間のデータの送信や受
信速度に影響を与えるほどの大きなデータ量を扱う場合
や、データの欠落を起こしてはならないデータの通信
(データ授受)を行う場合には、非同期通信処理(非同
期転送処理とも言う。以下同じ)を一時停止する。そし
て処理速度の遅い方に基準を合わせた同期転送処理に移
行することで、安定したデータ通信を優先する。こうす
ることで、高速動作処理を犠牲にすることなく、安定し
たデータ通信を実現できる。
【0017】上述した連続データなどでその全てを使用
する必要のないデータは、その一部が欠落したり、間欠
的に相手方に転送されても支障のないデータであって、
その例としては受信機の受信レベルなどがある。受信レ
ベルを示すデータは端末装置側に転送されてそのモニタ
30aに例えば棒グラフ状に表示されるものであるが、
転送データが欠落したり、間欠的な転送であってもレベ
ル表示をする上では支障ないと言えるからである。
【0018】例えば、受信レベルを示すデータが、受信
部から10回送信されるのに対してそのうち1回だけそ
のときの受信レベルをモニタ30aに表示しても、本体
CPUの処理速度があまり遅くなければ問題ない。通
常、ブロックCPUの1サイクル当たりの速度は5mse
c位であるのに対して、本体CPUの1サイクル当たり
の速度は50msec位であるので、50msecごとに受信
レベルをサンプリングできれば十分だからである。
【0019】そこで、この発明はこのような従来の課題
を解決したものであって、特に受信機本体に設けられた
複数の機能ブロックとの間の通信を非同期とすることで
高速動作を実現すると共に、必要に応じて同期通信に切
り替えることで通信の安定性を図ったデータの通信方法
および受信機を提案するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載したこの発明に係る請求項1に記載
したこの発明に係るデータの通信方法では、受信機本体
の制御を司る本体CPUと、この受信機本体に装備され
た複数の機能ブロック内に設けられたブロックCPUと
の処理速度が相違するときで、上記ブロックCPUを介
して上記機能ブロックで生成されたデータを第1のバッ
ファメモリに、上記ブロックCPUの処理速度で書き込
み、書き込んだ上記データを上記本体CPUの処理速度
で読み出す非同期処理を行うと共に、上記本体CPUの
処理速度で第2のバッファメモリに上記受信機本体側で
生成されたデータが書き込まれたときは、上記第1のバ
ッファメモリに対するデータの書き込みを中断して、上
記第2のバッファメモリに書き込まれたデータを上記ブ
ロックCPUの処理速度で同期処理するようにしたこと
を特徴とする。
【0021】また請求項6に記載したこの発明に係る受
信機では、受信機本体の制御を司る本体CPUと、この
受信機本体に装備され、受信信号を復調する機能を有す
る複数の機能ブロックと、上記機能ブロック内に設けら
れ、上記本体CPUとはその処理速度が異なるブロック
CPUと、第1および第2のバッファメモリとで構成さ
れ、上記ブロックCPUを介して上記機能ブロックで生
成されたデータを第1のバッファメモリに、上記ブロッ
クCPUの処理速度で書き込み、書き込んだ上記データ
を上記本体CPUの処理速度で読み出す非同期処理を行
うと共に、上記本体CPUの処理速度で第2のバッファ
メモリに上記受信機本体側で生成されたデータが書き込
まれたときは、上記第1のバッファメモリに対するデー
タの書き込みを中断して、上記第2のバッファメモリに
書き込まれたデータを上記ブロックCPUの処理速度で
同期処理するようにしたことを特徴とする。
【0022】この発明は、受信機本体の制御を司る本体
CPUと、この受信機本体に装備された複数の機能ブロ
ック内に設けられたブロックCPUとの処理速度が相違
するときの対策である。
【0023】そのため、受信機本体側に第1と第2のバ
ッファメモリを用意する。そして例えば、ブロックCP
Uの処理速度の方が本体CPUの処理速度より速い場
合、ブロックCPUを介して機能ブロックである受信部
でそれぞれ生成されたデータを第1のバッファメモリ
に、ブロックCPUの処理速度(最高速度)で書き込
む。書き込んだデータを本体CPUの処理速度で読み出
す。したがってこのデータ通信方法は非同期通信(非同
期処理)である。第1のバッファメモリは非同期処理用
のバッファメモリとして機能する。
【0024】本体CPUの処理速度で第2のバッファメ
モリに受信機本体側で生成されたデータが書き込まれた
ときは、第1のバッファメモリに対するデータの書き込
みを中断する。そして、第2のバッファメモリに書き込
まれたデータをブロックCPUの処理速度で処理する。
したがってブロックCPUは本体CPUの処理速度に同
期した処理となるから、この場合のデータ通信方法は同
期通信(同期転送処理)となる。第2のバッファメモリ
は同期処理用のバッファメモリとして機能し、これら第
1および第2のバッファメモリは何れも機能ブロックが
複数設けられているときには共通に使用される。
【0025】第2のバッファメモリに書き込まれたデー
タをブロックCPUの処理速度で処理したのちは、第1
のバッファメモリに対するデータ書き込みを非同期で行
う処理を再開する。
【0026】こうすることで、機能ブロックごとの通信
方式を非同期とすることで、高速処理が可能になり、必
要に応じて同期通信方式に切り替えられるので、データ
通信の安定性も確保できる。また、非同期通信を標準通
信モードとすると、この非同期通信の最中に何らかの原
因で機能ブロックが不具合を起こして、その動作が停止
したような場合でも、他の機能ブロックの通信には全く
影響を及ぼさないから、影響の拡大を回避することもで
きるので、このような異常状態の場合でもデータ通信の
安定化を図ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係るデータの
通信方法および受信機の実施の形態を、上述したワイヤ
レスマイクの受信機に適用した場合を図1以下を参照し
て詳細に説明する。
【0028】図1は、この発明に係る信号の送受信方法
および受信機を適用したこの発明に係る受信機の集中管
理システム40を、スタジオ用ワイヤレスマイクの受信
管理システムに適用した実施の形態を示す結線図であ
る。
【0029】この受信機の集中管理システム40は、上
述したようにスタジオ内で使用される複数のワイヤレス
マイク12からの信号を受信して、これを復調した信号
を出力したり、受信信号のレベルを出力したりする受信
機20と、複数の復調信号をミックスするミキサ22
と、ミキサ22の出力を記録する記録装置26および受
信機20の内容を設定したり、受信機20からの監視デ
ータなどを受信してこれを表示したりする端末装置30
で構成される。
【0030】スタジオ内では複数のワイヤレスマイク1
2(12A,12B,・・・)が使用される。複数のマ
イクを使用するときには互いに混信しないように、それ
ぞれのワイヤレスマイク12での送信周波数が決定され
る。通常は互いに混信を起こさないような送信周波数群
をグループ化している。送信周波数は、特定ラジオマイ
クの陸上移動局に割り当てられた帯域(797〜806
MHz帯)と、特定小電力無線局に割り当てられた帯域
(806〜810MHz)に含まれるUHF帯の周波数
が使用され、0.125MHz刻みでチャネルが割り振
られている。
【0031】相互に影響を及ぼさない周波数としてグル
ープ化された送信周波数と、グループGPおよびその周
波数に割り当てられたチャネル番号CHとの関係の一例
を図2に示す。このグループ化と、そのグループ内で使
用できるチャネル数や、使用する周波数はあくまでもこ
の発明の説明のために使用したものであって、この例に
限定されるものではない。
【0032】この送信周波数に対応して受信アンテナ1
4がスタジオ内の天井や適当なスタジオ側壁に取り付け
られる。この例では後述するようにダイバーシティー受
信方式を採用しているため、適宜な間隔で取り付けられ
た2本の受信アンテナ14A、14Bを使用して複数の
ワイヤレスマイク12からの送信信号を受信する。送信
信号には集音した音声信号の他に、この例ではワイヤレ
スマイク12がバッテリーで駆動されるため、バッテリ
ーレベルを示す信号もこの音声信号に重畳して送信され
る。
【0033】受信アンテナ14A,14Bで受けた信号
は同軸ケーブル16a、16bによって受信機20に導
かれる。受信機20としてこの例では、複数台がカスケ
ード接続されているが、これは1つのスタジオ内で使用
するワイヤレスマイク12の数が多いときとか、隣接す
るスタジオ内で使用するワイヤレスマイク12を共通の
受信アンテナ14A、14Bで受信するような場合に適
用できる接続例である。
【0034】1台の受信機20で受信できるワイヤレス
マイク12の本数は任意であるが、以下説明する例では
最大4本のワイヤレスマイク12、したがって周波数の
異なった4つの送信信号を受信できるようにした場合を
示す。
【0035】したがって図1に示すように、一方の同軸
ケーブル16aは1台目の受信機20Aの裏面パネル1
7aに設けられたアンテナ分配器42Aのカスケード入
力端子43aに接続される。その出力端子43bに接続
されたケーブル(BNCケーブル)は、同様に2台目の
受信機20Bの裏面パネル17bに設けられたアンテナ
分配器42Bの入力端子43aにカスケード接続され
る。
【0036】他方の同軸ケーブル16bも同様であっ
て、裏面パネル17aのアンテナ分配器44Aに設けら
れた入力端子45aに接続され、同じく出力端子45b
は次の受信機20Bにおける入力端子45aにカスケー
ド接続されることになる。
【0037】受信信号は内部で復調され、その復調信号
(最大4チャネルの信号)がXLRケーブル46Aを介
してミキサ22に供給される。この実施の形態ではミキ
サ22にはDATなどの記録装置26が接続され、それ
ぞれの受信機20A〜29Dで得られた最大16チャネ
ルの復調信号がXLRケーブル46A〜46Dを介して
ミキサ22に供給されたときは、これらがミックスされ
て記録される。ミキサ22には出力端子23も設けら
れ、同時放送などのようなときには、上述したように信
号送出部(図示はしない)などにビデオ信号などと共に
供給される。
【0038】複数の受信機20A〜20Dと上述した端
末装置30とはローカルエリアネットワークLANで互
いに接続されている。この例では高速通信ケーブル48
とハブ(HUB)49とでLANが構築される。高速通
信ケーブルとして、この例では10BASE−Tカテゴ
リー5のケーブルを使用した場合である。
【0039】したがって、複数の受信機20A〜20D
より得られる受信信号に関連した信号(監視データなど
の管理データ)が、高速通信ケーブル48A〜48Dを
介してハブ49に接続され、このハブ49は同じく高速
通信ケーブル48Eによって端末装置30に接続されて
いる。
【0040】10BASE−Tなどの高速通信ケーブル
48を使用すると、毎秒10Mビット程度の転送レート
となる高速通信を達成できるので、高速処理が可能にな
るほか、ハブ49を使用することで、100m位の長さ
としてしても十分な通信品質と転送速度を確保できる。
その結果、端末装置30の設置場所が制限されるような
ことがない。
【0041】受信信号に関連した信号とは、ワイヤレス
マイク12で使用されるバッテリーのレベルを示す信
号、それぞれの受信アンテナ14A、14Bからの受信
信号レベル(高周波信号レベル(RFレベル))を示す
信号、ミキサ22に送出する音声出力レベル(AFレベ
ル)などである。この受信信号に関連した信号は、受信
アンテナや受信機自体の監視データとして使用されるも
ので、端末装置30からの要求に応じて送信される。
【0042】端末装置30は上述したようにパーソナル
コンピュータを使用したデータ管理用端末として使用さ
れ、そのモニタ30aには管理情報が表示される。管理
情報は上述した受信機20ごとに管理されており、特定
の受信機に対する管理情報を表示することもできれば、
全ての受信機の管理情報を同一モニタ画面に分割表示す
ることもできる。その表示態様は任意である。
【0043】管理情報として表示する内容は、上述した
監視データの他に、受信機ごとに割り当てられた識別番
号、受信周波数、使用しているワイヤレスマイクのグル
ープ名やチャネル番号などである。ワイヤレスマイク1
2のチャネル番号したがってその送信周波数などは端末
装置30側からでも設定したり、変更することができ
る。
【0044】図3は1つの受信機20の表面パネルの構
成例を示す。図は受信機20Aの表面パネル51Aの構
成例であって、電源スイッチSWの隣には音声モニタ端
子PHNが設けられ、イヤホーンを差し込み、ボリュー
ムVRを調整することで特定のワイヤレスマイク12の
音声を聞くことができる。勿論、各受信機20毎に受信
した全てのワイヤレスマイク12で集音した音声を聞く
こともできれば、特定のワイヤレスマイク12をミック
スして視聴することもできる。
【0045】その隣には、表示部53が位置する。表示
部53はスペースの関係から上下2行表示であって、1
行の文字数は少なく、図の例ではアルファベッド表記で
16文字程度である。このように表示行および表示文字
数が少ないため、表示部53では1行表示で、その表示
内容が完結するようになされ、また上下左右にスクロー
ルして表示する表示方式は採用していない。そのため、
表示部53にはできる限り略記号で設定メニューなどを
表示すると共に、階層表示となされる。1つの設定メニ
ューは複数の階層で構築され、それぞれの階層でも1行
で完結表示される。
【0046】上段はメニュータイトル表示部53aとな
される。例えばローカルモード、リモートモードなどが
英語表記される。ここに、ローカルモードとは、受信機
20A側で各種の設定が可能なモードであり、リモート
モードは端末装置30側から設定できるモードである。
【0047】下段はメニュー項目や設定値の表示部53
bであって、メニュー項目の階層構造例を示すならば、
次のようなものがある。最上位メニュー(第1階層)は
ルートメニューであって、選択できるメニュー項目(例
えば4項目)が略記号表示され、メニュー項目を選択す
るとサブメニュー(第2階層)が表示され、次にサブメ
ニューに表示された項目(例えば4項目)をその下段5
3bから選択するという手順で、順次下層の階層に進む
ようになっている。その具体例は後述する。
【0048】表示部53の隣であって、表面パネル51
Aのほぼ中央部には操作キー群52が設けられている。
この例では操作キーの数をできるだけ少なくなるように
配慮されており、メニューキー54によって上述したメ
ニューが表示され、矢印で示される左右のシフトキー5
5は設定メニューのメニュー項目や設定値のセレクト時
に使用され、その結果はエンターキー56によって確定
する。+、−のシフトキー57はローカルモード時にお
ける設定メニューの設定値変更時に使用する。
【0049】また、ローカルモードとリモートモードを
切り替える操作キー58が設けられ、ローカルモードが
選択されるとインジケータ59が点灯する。これで、モ
ード切替えを容易に認識できる。
【0050】操作キー群52の隣には、受信信号の受信
部60Aが設けられる。受信部60Aはその受信機20
Aで取り扱うことのできるワイヤレスマイク12の数に
対応して設けられるものであって、この例ではそれぞれ
受信周波数が、使用ワイヤレスマイク12の送信周波数
f1a〜f1dに設定された4台の受信部60Aa〜6
0Adが装備されている。
【0051】これら受信部60Aa〜60Adには設定
表示部61Aa〜61Adが設けられ、ここには図示は
しないが、ワイヤレスマイク12のグループGPとチャ
ネルCHが表示される他、受信アンテナ14A、14B
のうち高い方の受信レベル(RFレベル)や、音声出力
レベル(AFレベル)、さらには、この例ではワイヤレ
スマイク12のバッテリーレベルが表示される。ただ
し、バッテリーレベルは充電1時間前から表示される。
これで、バッテリー充電のタイミングが解ったり、交換
時期が到来していることを知ることができる。さらに
は、受信周波数をUHFシンセサイザーによって変更し
たとき、その値が表示されるなど、この設定表示部61
Aa〜61Adを見るだけで、ワイヤレスマイク12な
どの状態を把握できるようになっている。
【0052】図4は上述した受信機20の回路構成を示
す。図4において、CPU71は受信機全体の制御を司
るもので、そのシステムバス78には以下に示すような
各種の回路ブロックが接続される。まず一方の受信アン
テナ14Aで受信した信号は分配器42Aにおいて、こ
の例では5分配され、そのうち4分配された受信信号は
対応する受信部60Aa〜60Adに供給され、残りの
受信信号はカスケード出力端子43bに供給される。4
台の受信部60Aa〜60Adはシステムバス78に接
続される。他方の受信アンテナ14Bで受信した信号も
他方の分配器44Aに供給され、同様に4台の受信部6
0Aa〜60Adとカスケード出力端子45bに分配さ
れる。受信部60Aa〜60Adの構成および動作につ
いては後述する。
【0053】上述したシステムバス78にはマイク出力
回路72が接続され、受信部60Aa〜60Adからの
音声出力がこのマイク出力回路72を経て外部端子21
A側に出力される。データ通信手段73では端子ジャッ
ク47Aに接続された高速通信ケーブルを介してデータ
の相互通信が行われる。
【0054】上述したシステムバス78にはさらにプロ
グラム格納用ROM74が接続され、ここには受信機本
体の制御を司るに必要な制御プログラム(処理プログラ
ム)、受信機本体用自体の制御(設定処理系)を始めと
して、受信機本体と受信部60Aa〜60Adとの間の
制御、端末装置30との間の通信制御などが行われる。
このような制御処理はワーキング用メモリ(RAM等)
75を使用して行われる。
【0055】上述した受信部60Aa〜60Adと受信
機本体とのデータ通信を行う場合、受信部60Aa〜6
0Adに内蔵されたCPU(ブロックCPU)86と本
体CPU71との間のデータ処理速度の違いを考慮し
て、システムバス78には一対のバッファメモリ(RA
M等)76,77、79が設けられている。
【0056】ここに、バッファメモリ76,77は同
期、非同期通信時に使用され、他方のバッファメモリ7
9はパケット化されたデータを一時保存するときのメモ
リ手段などとして使用される。その詳細については後述
する。システムバス78にはさらに上述したキー入力部
80や表示部81(30a)が接続される。この表示部
(画面表示部)81は図17に示すようなグラフィック
表示を実現するために、グラフィック・ユーザ・インタ
フェース(GUI)82が設けられている。
【0057】上述した受信部60Aa〜60Adは何れ
も同じ構成であるので、受信部60Aaについてその概
要を説明すると、この受信部60Aaはダイバーシティ
ー受信部を含む信号処理部85を有し、ここには受信ア
ンテナ14A、14Bでそれぞれ受信した同一周波数の
信号のうち、受信部60Aaに割り当てられた、例えば
ワイヤレスマイク12Aに関連した受信周波数f1aが
選択されると共に、選択された受信信号の入力レベル
(RFレベル)のうち、常に何れかレベルの大きい方が
選択される。つまりこのダイバーシティー受信部はこの
例では、空間ダイバーシティー方式であって、しかも信
号切り替え方式が採用されている。
【0058】信号処理部85には後述するように、受信
周波数を設定するためのPLLシンセサイザー方式の周
波数設定手段(図示はしない)、復調回路、可変増幅回
路などが設けられる他、受信レベル(RFレベル)や、
可変増幅回路からの音声出力レベル(AFレベル)など
を出力する信号処理系が設けられている。
【0059】そしてこの受信周波数の設定処理や、受信
機本体との通信を行うためのブロックブロックCPU8
6が設けられ、また受信部60Aaでの各種制御や処理
を実行するためのプログラムなどを格納したメモリや、
ワーキング用のメモリなどを含めたメモリ手段87が内
蔵されている。そしてこれらは何れも上述したシステム
バス78に接続されている。
【0060】図5は端末装置30側における回路ブロッ
ク構成例を示す。端末装置30はパーソナルコンピュー
タとして機能するものであって、周知のようにプログラ
ム格納用メモリ(ROMなど)92、ワーキング用のメ
モリ(RAMなど)93を始めとして、キー入力部94
やモニタ95がシステムバス98に接続されて構成され
ると共に、外部との通信を行うため、データ通信手段9
6と、これに関連して使用される送受信用のバッファメ
モリ97などがシステムバス98に接続されて端末装置
30が構築されている。
【0061】ここで、受信部60Aa〜60Adに内蔵
されたブロックCPU86と、受信機本体に内蔵された
本体CPU71との処理速度は、一般に相違するのが普
通で、この実施の形態では回路構成上の都合から、ブロ
ックCPU86の処理速度の方が、本体CPU71のそ
れよりも速いものが使用されている。因みに、本例では
前者の処理速度は1サイクル当たり5msecであるのに
対し、後者の処理速度は1サイクル当たり50msecの
ものが使用されている。
【0062】さて、受信機20とデータ監視および管理
用として使用される端末装置30との間でのデータ通信
を行うに当たっては、受信機20から送信すべきデータ
は、データの最小転送単位であるパケットサイズ以下に
収まるように、送信すべきデータが加工される。最小転
送単位のパケットサイズが例えば128kバイトである
ときには、1回の転送データ単位がこのパケットサイズ
以下となるように転送データ(以下パケットデータとい
う)を処理する。
【0063】そして、図6のようにこのパケットデータ
に対して、TCP/IPプロトコルに準拠したデータ構
造となるように、ヘッダやIPアドレス、ポート番号な
どのIPヘッダ、TCPヘッダなどが付加される。この
データ転送フォーマットで高速通信ケーブル48に送出
される。
【0064】パケットデータのデータ構造は、転送すべ
きデータの種類によって相違する。図7はその一例を示
すデータ構造である。この例では、受信部ごとにまとめ
て転送されるもので、図3のように4台の受信部60A
a〜60Adで受信機60Aが構成されるときには、連
続する4つのデータブロック100a〜100dとして
構成することができる。
【0065】この例では、2本の受信アンテナ14A、
14Bからの受信周波数f1aに関する受信レベル(R
Fレベル)を示す監視データ(RFA)1、(RFB)
1と、そのときの音声出力レベルを示す監視データ(A
F)1、そしてワイヤレスマイク12Aのバッテリーレ
ベルを示す監視データ(BAT)1がそれぞれ挿入され
てデータブロック100aが構成される。
【0066】これら監視データは何れもそのデータブロ
ック100a内に挿入されたデータだけを用いて、それ
ぞれの監視情報を確実に再現できるので、データブロッ
ク内のデータのみでデータが完結している。つまり、1
つの監視情報を再現するのに、前後に転送された複数の
パケットデータを利用する必要性がないデータ構成とな
っている。
【0067】他の受信部60Ab〜60Adについても
同様に、対応する監視データがそのデータブロック内で
完結するように挿入されてそれぞれのデータブロック1
00b〜100dが構成される。それぞれの監視データ
は何れも例えば8ビット構成である。
【0068】データブロック100aの先頭にはデータ
の開始を示す開始データSTX(Start of Text)とコ
マンドCOMが付加される。この場合のコマンドCOM
は監視用の表示データを示す識別コマンドが挿入される
ことになる。また、最後のデータブロック100dには
データの最後を示す終了データETX(End of Text)
が付加されて、その最小転送単位がパケットサイズ以下
となされたパケットデータが構成されることになる。
【0069】このように転送すべき情報が1回の転送で
完結するようにパケットデータを構成すれば、パケット
データが欠落してそのデータに関する情報を再現できな
いような場合でも、次に送信されたパケットデータを復
元することでそのそのデータに関する情報を完全に再現
できるから、パケットデータの欠落は情報を再現すると
きのネックとはならない。
【0070】図7に示すようなパケットデータを転送す
る場合で、挿入された監視データなどは何れもリアルタ
イムに表示できた方が好ましい。TCP/IPプロトコ
ルによれば、データ受信元では受信したデータの正誤を
確認し、その確認情報を応答確認信号ACKとしてデー
タ送信元に転送することで、データの転送品質精度を高
めている。しかし、この転送手順を踏む同期通信(同期
転送とも言う。以下同じ)方式では、1回の監視データ
を送るときの転送時間がかかってしまい、リアルタイム
表示ができなくなるおそれがある。
【0071】そこで、転送すべきデータの内容にもよる
が、上述したようにパケットデータの欠落が情報再現の
支障にならないようなデータであるときで、しかもリア
ルタイム処理の方を優先した方が好ましい場合には、同
期転送方式よりはむしろ非同期通信(非同期転送とも言
う。以下同じ)方式の方を採用すべきである。
【0072】そうするためには、送信元(受信機20)
と受信元である端末装置30との間の通信がコネクト
(確立)された後で、例えば図8Aのような転送モード
判別情報(非同期通信用コマンド)をパケットデータと
して送信元である受信機20に送る。受信機20ではこ
の転送モード判別情報を受信したときには、端末装置3
0から応答確認信号ACKを無視した転送処理を行う。
【0073】例えば、図9のように最初にパケットデー
タDaを転送すると、端末装置30からは、再送要求
か、次のパケットデータの転送要求かを示す応答確認信
号ACKが転送される。しかし、この応答確認信号AC
Kを待たずに、次々とパケットデータDb、Dc、・・
・を転送する。応答確認信号ACKを受信しても、これ
を無視し、例えば再送要求であるときも無視する。
【0074】再送要求が出されたときのパケットデータ
はエラーとなり、そのパケットデータの内容は再現でき
ない。つまり情報の欠落となるが、この情報欠落は上述
した監視データである限り、特に問題とはならない。
【0075】一方、端末装置30側では、端末装置30
側の処理タイミングに届いた(受信した)パケットデー
タを再現して、監視データとしてモニタ(表示部)95
の対応する表示エリアに表示する。オペレータはこの表
示内容からワイヤレスマイク12の状態、受信機20か
らの出力状態などを監視できる。
【0076】非同期通信モードを終了させるには、図8
Bに示すように転送モード判別情報として非同期通信中
止用コマンドをパケットデータに挿入して受信機20側
に転送する。受信機20ではこのコマンドを受信するこ
とで、非同期通信モードを終了すべく、例えば通信回線
の接続状態を切断する。
【0077】図10はこのような処理を実現するための
受信機20側での処理例を示す。まず、通信回線が確立
した後、転送されたデータの中から非同期通信用のコマ
ンドを確認し(ステップ110)、このコマンドを受信
したときには、上述した複数の監視データを利用して規
定のデータ量以下となるようにデータブロックおよびパ
ケットデータを生成し、その後図6のような転送データ
ストリームを生成する(ステップ111,112)。そ
の後転送処理となる(ステップ113)。
【0078】このパケットデータ転送処理は、上述した
ような非同期通信処理であって、この非同期通信処理は
非同期通信中止用コマンドを受信するまで継続され、こ
のコマンドの受信によって非同期によるパケットデータ
である監視データの転送処理が終了する(ステップ11
4)。
【0079】上述した受信機20の中には受信機本体に
内蔵された本体CPU71と、受信部60Aaなどに内
蔵されたブロックCPU86との間では、まず受信機本
体自体では、メニューの設定処理などが行われるが、こ
の本体側での処理の他に、受信機本体側から受信部60
Aaなどを制御して、チャネル変更(受信周波数の変
更)処理などを行ったりする場合がある。
【0080】一方、受信部60Aaなどからは上述した
監視データの転送処理が考えられる。この場合には上述
したように、監視データを受信機本体側に一時保存し、
保存した監視データを通信ケーブル48を介して端末装
置30側に転送することになる。
【0081】そのとき、本体CPU71とブロックCP
U86の処理速度が相違するような場合には、通常処理
速度の遅いCPUの動作を基準にすることになるが、そ
うすると全体の処理速度が遅くなってしまう。上述した
本体CPU71とブロックCPU86を使用すると、処
理速度が10倍ほど違うので、処理時間も10倍ほど遅
くなってしまう。
【0082】処理速度の速いCPUを基準にすると、今
度はデータの取りこぼしや、データの送信不能などにつ
ながるおそれがある。しかし、データの取りこぼしなど
が発生しても特に問題にならないようなデータを取り扱
う場合もある。上述した監視データなどはその例に漏れ
ない。
【0083】上述した監視データなどは、受信部60A
aなどで処理して得たデータを全て確実に受信機本体側
を介して端末装置30側に転送する必要はないので、こ
の場合には処理して得たデータを、結果的に間引きなが
ら転送しても監視する側にとっては何ら不自然ではない
からである。
【0084】したがって、処理速度の遅い本体CPU7
1を基準にする場合と、処理速度の遅い本体CPU71
は無視して処理速度の速いブロックCPU86を基準に
する場合とを、データの内容によって切り替えて使用す
ることが得策である。換言すれば、前者のようにチャネ
ル変更処理を行う場合には、本体CPU71と同期を採
りながら処理する同期処理であり、後者の例のように監
視データを転送する処理を行う場合には、本体CPU7
1とは無関係にデータを転送する非同期処理であると言
える。この同期、非同期処理の峻別は、例えばバッファ
メモリ76,77のデータ書き込み状態を監視すればよ
い。
【0085】例えば、同期用と非同期用のバッファメモ
リ76,77を用意し、同期モードでのデータ処理の場
合には、その処理用データは本体CPU71の処理速度
(処理サイクル)で同期用バッファメモリ76に書き込
み、非同期モードでのデータ処理の場合には、その処理
用データはブロックCPU86の処理速度(処理サイク
ル)で非同期用のバッファメモリ77に書き込む。
【0086】そして、ブロックCPU86によって非同
期用バッファメモリ77を制御し、ブロックCPU86
の処理速度で非同期用バッファメモリ77にデータ(監
視データなど)を書き込みながら、常に同期用バッファ
メモリ76を監視する。同期用バッファメモリ76にデ
ータ(チャネル変更用データなど)が書き込まれていた
ときには、非同期用バッファメモリ77へのデータ書き
込みを中止して、直ちに同期処理に遷移する。つまり同
期用バッファメモリ76に書き込まれたデータを今度は
ブロックCPU86の処理速度で処理する。
【0087】そのデータに関する一連の同期処理が終了
すれば再び非同期用バッファメモリ77へのデータ書き
込み処理をブロックCPU86の処理速度で再開する。
そして、本体CPU71の処理速度で、非同期用バッフ
ァメモリ77に書き込まれたデータを読み出して端末装
置30への転送処理を実行する。このデータ読み出し処
理は、上述した例によると50msecごとに行われるこ
とになるから、間欠的な読み出しとなり、この場合には
直近に書き込まれた最新のデータを読み出すことにな
る。端末装置30のモニタ30aにはこの最新のデータ
が表示される。
【0088】図11はこのような同期処理および非同期
処理を実現する処理例を示すもので、これはどちらかと
言えば受信部60Aaなどに備えられたブロックCPU
86側での処理例となる。
【0089】まず非同期バッファメモリ77に対しての
データ書き込み処理中に、同期用バッファメモリ76へ
の書き込みデータを監視し(ステップ121,12
2)、ここに書き込みデータがあって、つまり読み出す
べきデータが存在するときには、非同期用バッファメモ
リ77へのデータ書き込み処理を中断して、同期用バッ
ファメモリ76からデータを読み出し、そのデータ内容
に応じた処理を実行する(ステップ123)。この処理
を終了すると、再びステップ121に戻って非同期用バ
ッファメモリ77へのデータ書き込み処理が再開される
ことになる。
【0090】このように、ブロックCPU86の処理速
度を犠牲にすることなく監視データなどの書き込み処理
を実現でき、本体CPU71の処理速度で間欠的ながら
そのデータを読み出して処理できるし、同期処理が必要
な場合には、本体CPU71の処理速度で書き込まれた
データをブロックCPU86の処理速度によって順次処
理することができる。
【0091】受信機20で設定できるメニューの種類お
よびその設定値などは後述するとして、図12は上述し
たような多数のメニュー設定の際の設定モード処理例を
示すもので、設定モードとしてはローカルモードとリモ
ートモードがある。したがって、このローカル/リモー
トモード処理において該当するキー58の操作が確認さ
れたときには(ステップ131)、そのときの設定モー
ドを判断する(ステップ132)。
【0092】設定モードがリモートモードであったとき
には、ローカルモードにその設定モードを切り替える
(ステップ133)。ローカルモードでは受信機本体の
キー入力のみ受け付け、リモート操作によるリモート信
号(キー操作に対応した信号)を禁止する。これによっ
て設定メニュー等の選択、決定は受信機本体側でのみそ
の入力操作が許可される。この設定モードの切り替えと
同時に、表面パネル51Aに設けられたインジケータ5
9が点灯し(ステップ134)、現在の設定モードがロ
ーカルモードであることを告知する。オペレータはこの
点灯表示で設定モードを確認できる。
【0093】ステップ132において、設定モードがロ
ーカルモードであったときには、リモートモードにその
設定モードを切り替える(ステップ136)。リモート
モードでは端末装置30側からのキー入力のみ受け付
け、受信機20本体側のキー受付を禁止する。
【0094】これによって設定メニュー等の選択、決定
は受信機本体側でのみその入力操作が許可される。この
設定モードの切り替えと同時に、表面パネル51Aに設
けられたインジケータ59が消灯し、現在の設定モード
がリモートモードであることを判別できる(ステップ1
37)。
【0095】このように設定モードによっていずれか一
方の操作のみ有効とすることで、操作の混乱を回避し、
無駄な設定操作を排除できる。なお、ローカルモードに
設定されている場合でも、端末装置30側からその設定
内容などを変更したい場合が生ずる。このような場合に
は強制リモートモードを選択すればよい。
【0096】図13はその処理例を示すもので、受信機
20側で強制リモート処理用のコマンド(リモートモー
ド用コードとパスワードなど)を受信したときには、予
め保存してあるパスワードとの確認処理を行い、登録者
と同じであることを確認したときには(ステップ14
1)、設定モードを確認し、ローカルモードに設定され
ているときにはリモートモードに強制的に変更する(ス
テップ143)。これでリモート処理が可能になる。こ
のときインジケータ59は消す(ステップ144)。強
制リモートモードが終了してもこの設定モードはそのま
ま維持される。
【0097】上述した受信部60Aa〜60Adは図1
4のように構成される。その構成は共通であるので受信
部60Aaのみ説明する。この受信部60Aaには上述
したブロックブロックCPU86を有すると共に、受信
周波数(チャネル)の設定および変更処理などを行う各
種の制御プログラムおよびメニュー設定処理プログラム
などが格納されたメモリ手段(ROM)152の他に、
ワーキング用のメモリ手段(RAM)153が設けられ
ている。また入力端子43aから入力された受信信号は
ダイバーシティー受信部155を経て信号処理部156
に供給されて上述したように音声信号の復調処理がなさ
れ、復調された音声出力はマイク出力回路157を介し
て出力端子21A側に導かれる。
【0098】図4ではダイバーシティー受信部を含めて
信号処理部85として説明されているが、図14におい
て、信号処理部156で生成された受信信号のRFレベ
ル、音声出力レベル(AFレベル)、バッテリーレベル
BATなどは一時的にバッファメモリ158にストアさ
れる。またこれらのデータはインタフェース159およ
びシステムバス78を介して上述したバッファメモリ7
9(図4参照)に書き込まれる。
【0099】さらに、この受信部60Aaにはメニュー
設定をしたりするときに使用する複数のキーで構成され
た上述したようなキー入力部52や、表示部53が設け
られ、またローカルモード時に点灯するインジケータ5
9も接続されている。
【0100】図15はメニュー項目を階層化したときの
表示部53の表示例である。この実施の形態では次のよ
うな表示形態を採用した。
【0101】この実施の形態では、メニューを階層化し
て表示する。また必要に応じてその階層ではメニューな
どを略記号を用いて表示する。この実施の形態では第4
階層までの階層表示構造となされている。
【0102】例えば最初の表示階層を図15Aのように
第1階層(ルートメニュー階層)とし、ルートメニュー
で選択された次の表示階層を、図15Bのように第2階
層(サブメニュー階層)とする。さらにサブメニューで
選択された第3階層を図15Cのようにサブメニュー/
設定変更階層とする。そして、図示はしないが第4階層
を最終階層の同じく設定変更階層とする。4層構造の場
合には、第4階層目で設定値を決定することになる。
【0103】表示部53を上下2段の表示行構成とした
場合には、図15に示すように、その上段53aはメニ
ュー項目の表示行となり、下段53bはそのときのメニ
ュー項目や設定値の表示行となる。下段53bの表示行
にはシフトキー(カーソル)の位置を示す「<>」が表
示される。
【0104】下段53bに表示されるメニュー項目は、
その表示画面で選択できる全てのメニュー項目が表示さ
れる。したがってスクロール機能やページ送り機能は不
要である。
【0105】略記号は、下層に行くほどその表示内容が
明確になるように、表示文字数を多くする。これは上段
53aに表示される項目が1種類となり、表示できる文
字数が増えるためである。表示はアルファベッド表示で
ある。漢字やひらがなを使うとそれだけ表現できる文字
数が制限されてしまうからである。
【0106】次にメニュー表示の具体例を図15を参照
して説明する。図15Aにおいて、ルートメニューでは
ローカルモード時のローカルメニューが英語で「Local
Menu」のように表示される。下段53bには設定できる
メニュー項目が表示される。
【0107】メニュー項目のうち「MB」は受信機本体
の設定メニューであり、そして「WRU」は受信部60
Aaなどで設定される設定メニューを、「NET」は図
1のようなネットワーク構成のときの端末装置30を指
定するときの設定メニューを、「ETC」はその他の設
定項目を指す。その他の設定メニューとは受信周波数を
サーチしたり、設定したりするメニューである。
【0108】設定メニュー「MB」を選択したときの階
層表示を説明すると、このときにはサブメニューが表示
される(図15B参照)。その上段53aにはメニュー
タイトル名「MB config」が表示される。ここに、
「config」とは「configuration」の略である。下段5
3bには選択できるメニュー項目が表示される。「AT
T」は受信信号のRF減衰量(アッテネータ)の設定で
あり、「DC」とは受信アンテナ14A,14Bに動作
電源を供給するときの直流電圧レベルを示す。また、
「AF」は音声出力レベルを、「MON」は図3に示す
出力端子PHNに受信部60Aa〜60Adのどれを出
力するか、又はミックスするかの選択を示す。
【0109】「AF」メニューが選択されると、第3階
層表示となる(図15C参照)。ここに、数字「1」
は、図3に示す受信部60Aa(チャネル1)を指し、
「1」を選択すると、ここでの音声出力レベルを設定す
ることができる。図2は受信部Abを選択した場合で、
図示はしないが、第4階層目でそのレベルを設定するこ
とになる。
【0110】また、メニュー項目「NET」を選択する
と、図15Dのように表示される。「Host」によっ
て端末装置30の名称(ホスト名)を設定し、「IP」
によってそのIPアドレスを設定する。このホスト名と
IPアドレスを指定することで、受信機20がネットワ
ーク接続されたときでも、特定の端末装置30との間で
のデータ通信を実現できる。
【0111】図16はこのようなメニュー設定処理例を
示す。受信機20の電源がオンされると、このメニュー
設定プログラムが起動され、表示部53には最初にロー
カルモード、リモートモードの何れかを示す表示がなさ
れる(ステップ171)。この表示は直前のモードが表
示される。リモートモードであるときには、図3のキー
58を利用してローカルモードを選択すると(ステップ
172)、図15Aの表示状態となる(ステップ17
3)。その後図15で説明したメニューの選択および決
定処理が実行される(ステップ174)。
【0112】次に、メニューキー54の操作状態を監視
し(ステップ175)、メニューキーが押されなければ
まだ最初に選んだメニュー操作が終了していないことに
なるので、ステップ174に戻ってメニューの選択およ
び決定処理が続行される。
【0113】これに対して、メニューキー54が押され
たときには、電源がオフされない限り再びステップ17
3に戻ってメニューの選択処理(図15A)となる(ス
テップ176)。
【0114】さて、上述した端末装置30では、ネット
ワーク回線を介して接続された複数の受信機20と相互
に通信できるようになされ、端末装置30側から全ての
受信機に対して各種設定処理や変更処理を遠隔より実行
することができる他、それぞれの受信機に装備された受
信部に対しても設定や変更処理を実行できる。これらの
処理に加えて受信機本体や複数の受信部から送信された
複数の監視データを受信して表示画面のそれぞれ対応す
るエリアに表示してモニタできるようになされている。
【0115】図17はこの表示画面30aの表示例を示
す。この表示画面30aは複数の表示エリア(表示部)
に分割され、この例では最上段53aはメニューバーの
表示部179となされ、画面の左上部がツリー表示部1
80となされる。そして表示画面30aのほぼ中央部が
モニタセル表示部182として使用される。ここにモニ
タセルとは複数の受信部60Aa、・・・に関して用意
された表示エリアである。
【0116】表示画面30aの左下部側には受信機に対
する詳細設定部184が位置し、その隣はイベントログ
表示部186となされる。イベントログとは受信機の稼
働中における異常状態を文字や記号で表示することを言
い、例えば故障したときにはどの受信部のどの箇所が故
障しているかをオペレータに知らせるようにしている。
このイベントログはログファイル(後述する)にも記録
される。表示画面30aの右下部はモニタースイッチS
/Sの操作部であって、ここにはさらにモニタセル表示
部182に表示されたモニタセル群の通し番号が表示さ
れる。
【0117】続いて、これら表示部の詳細を説明する。
メニューバー179に表示されたファイルアイコンを指
定して保存する処理を行えば、表示画面30aを使用し
て各種設定処理を行った内容がそのまま条件設定ファイ
ルに保存される。条件設定ファイルは受信機および受信
部ごとに用意されているが、これ以外の手法で保存する
こともできる。
【0118】ツリー表示部180には、端末装置30の
制御対象である全てのハードウエアしたがって、受信機
に装備された全ての受信部がアイコン化されて表示され
る。主アイコン190,191,・・・がこの受信機を
示すアイコンである。
【0119】それぞれの受信機20に関連した受信部6
0A、・・・の副アイコンが、主アイコン190,19
1,・・・に関連してツリー表示される。したがって、
受信部20Aにあっては、ツリー表示された副アイコン
190a〜190dはこの受信器20Aにおける受信部
60Aa〜60Adのアイコンとなる。主アイコン19
0,191,・・・や副アイコン190a、・・・の隣
には、これらアイコンのハードウエア名が簡潔に表示さ
れる。
【0120】主アイコンと副アイコンとは正常表示用の
アイコンと、異常表示用のアイコンがそれぞれ状態毎に
用意され、受信機20や受信部60A、・・・が正常に
作動しているときには、正常表示用のアイコンが表示さ
れ、異常状態が発生したときには異常表示用アイコンに
切り替え表示される。これによってオペレータは正常稼
働、異常稼働を簡単に識別できる。
【0121】特定の主アイコンをクリックすると、詳細
設定部184にその受信機の設定内容が表示される。図
17はその表示例を示すものであって、この例ではその
ほぼ中央部に受信機のモデルが表示され、その上部には
音声のレベルLvと、ヘッドホンPHNでモニタできる
音声出力の設定条件が表示される。その下部には2本の
受信アンテナ14A、14Bに関するアッテネータAT
Tのアッテネートレベル(設定レベル)が表示される
他、受信アンテナに電源を供給する必要がある場合に
は、電源供給の有無(ATTPW)が表示される。受信
機側をリモートモードに切り替えると、詳細設定部18
4から目的の項目をクリックすることで、その内容をリ
モート操作で設定したり、変更することができる。
【0122】モニタセル表示部182は最大16分割し
て表示できる場合を示す。したがってこの例では横1列
が1つの受信機に設けられた4台の受信部の内容がそれ
ぞれ表示される。図18は受信部での設定画面例(セル
表示例)を示す。
【0123】図18はモニタセル上での受信部における
設定および管理画面表示例を示すもので、受信部60A
a等に付けられた名称(チャネル番号)によって他の受
信部との識別が図られる。その受信部で使用されるワイ
ヤレスマイク12のグループ番号GP表示されるほか、
受信周波数(ワイヤレスマイク12の送信周波数)、必
要に応じてそのグループGPの識別コードIDが表示さ
れる。
【0124】さらにモニタセルのほぼ中央部には受信ア
ンテナ14A、14B(A,Bで総称)におけるRF受
信レベルが棒グラフ状に横方向に表示されると共に、音
声出力レベル(AFレベル)が縦方向に棒グラフ表示さ
れ、さらにワイヤレスマイク12の送信インジケータが
表示される他、バッテリーレベル表示やトーンスケルチ
TSQや、ノイズスケルチNSQのオン、オフ設定に応
じたインジケータが表示される。受信機20の設定条件
をリモートモードに切り替えることによって、モニタセ
ル上でワイヤレスマイク12の使用グループや受信周波
数を図2のテーブルにしたがって設定、変更することが
できる。この他に、スケルチの有無もリモートで設定で
きる。
【0125】イベントログ表示部186上には、異常状
態が発生した受信機名およびモニタセル番号(左横から
右側に向かって振られた連続番号)が表示される他、異
常状態が発生した時刻が表示された上で、異常状態を示
す内容が表示される。異常状態と、この異常状態を示す
内容との関係は予めテーブル化しておくことができ、テ
ーブル化された内容を使用することができる。
【0126】その一例を示すと、ワイヤレスマイク12
のバッテリーレベルが低下したときは、「’sTx Batter
y Level is Low」のような表現が使用される。この他
に、受信機本体と受信部との間での通信エラー、トーン
信号が受信できないときに、音声出力をオフにするよう
な場合に対応するデフォルト内容が表示される。なお、
このようなときには、対応するインジケータが点灯表示
される。
【0127】図19はドラッグアンドドロップに伴う処
理例を示すもので、ツリー表示部180に表示された複
数の表示アイコンのうち主アイコンをドラッグしてモニ
タセル表示部上の所定位置にドロップすると、そのドロ
ップ位置に主アイコン190,191,・・・に関する
受信機に関連した4台の受信部に対する全てのモニタ画
面が表示される(ステップ201,202)。ここに、
モニタ画面とは図18に示す画面である。
【0128】これに対し、主アイコンに対しツリー表示
された副アイコン190a、190b、・・・をドラッ
グして同じくモニタセル表示部182の所定位置又は任
意の位置にドロップすると、ドラッグした副アイコンに
関する受信部についてのモニタ画面のみが表示される
(ステップ203)。
【0129】副アイコン190a、190b、・・・の
ドラッグアンドドロップ操作が終了すると(ステップ2
04)、モニタ画面を用いた設定および変更処理が有効
となる(ステップ205)。設定・変更処理とは上述し
たように各受信部において使用する設定されたグループ
における送信周波数の設定処理などであって、設定グル
ープや設定周波数などがモニタ画面上に表示される。
【0130】表示画面上のモニタスイッチ188を操作
すると、モニタ処理が開始され、各受信部より送られた
監視データの表示処理が行われる(ステップ206,2
07)。監視データとしてこの例では、受信信号のRF
レベル、音声出力レベル(AFレベル)、ワイヤレスマ
イク12のバッテリーレベルがそれぞれ表示されると共
に、さらにこの例では図18のように受信信号をスケル
チするかどうかを示す設定データ(スケルチオン、スケ
ルチオフ)やノイズ信号に対するスケルチオンあるいは
スケルチオフを示す設定データなどである。
【0131】ここに、RFレベルやAFレベルなどは図
17のように棒グラフ表示となる。スケルチの場合はス
ケルチオンで点灯表示され、バッテリー低下によって点
灯表示される。
【0132】このようなモニタ表示処理はモニタスター
トスイッチがオフされるまでの間だけ継続され、スイッ
チオフと同時に表示処理が凍結される(ステップ20
8)。そして、このようにすることで、全ての受信部に
対する監視データを表示することができ、リモートによ
る一元管理が可能になる。
【0133】上述したようにツリー表示部180には端
末装置30で管理する全てのハードウェア(受信機、受
信部等)がアイコンを用いてツリー表示されると共に、
管理するハードウェアが正常であるときと、異常が起き
たときとで、アイコンの種類を変えてオペレータに警告
できるようになっている。
【0134】図20は異常時におけるアイコンの表示切
り替え処理例を示すもので、モニタスイッチをオンにし
てモニタモード(管理モード)がスタートすると、アイ
コン表示部にはツリー構造のアイコンが表示され(ステ
ップ210)、どの受信機が動作しているかどうかの確
認と、その受信機に何台の受信部が稼働状態にあるかを
アイコンのツリー表示で確認できる。
【0135】次に、アイコン化された受信機と受信部の
異常状態がチェックされ(ステップ211)、受信機自
体や受信部での異常状態が検知されたときには、異常を
起こしたハードウェアに関するアイコンを正常表示用の
アイコンから異常表示用のアイコンに切り替え表示する
(ステップ212)。これによって、どのハードウェア
が異常を起こしているかを比較的容易に判別できる。
【0136】この異常表示用アイコンは正常動作に復帰
するまで継続して表示され(ステップ213,21
1)、正常に戻ったとき正常表示用アイコンに戻される
(ステップ214)。この正常、異常監視はモニタモー
ドが終了するまで続く(ステップ215)。なお、異常
表示用アイコンに切り替えたときには、対象のアイコン
を点滅表示させることで、アイコンに注意がそそがれる
ようにしてもよい。
【0137】この異常処理と並行して異常内容がどのよ
うなタイプのものであるかを診断し、その診断内容を表
示画面上に表示したり、記録できれば、オペレータに故
障情報を迅速かつ正確に知らせることができると共に、
ログ(履歴)として残せれば、次の改善のための資料と
して活用できる。実施の形態はこのような処理も行って
いる。
【0138】図21はこのような異常診断の表示処理例
を示すもので、モニタモードと同時に異常診断の処理が
スタートし(ステップ221,222)、受信機本体と
各受信部で、異常事態が発生したときには、異常状態が
発生したことを知らせるメッセージが表示部上に表示さ
れる(ステップ223,224)。さらにこの表示処理
に加えて、異常状態の内容を診断し、どの部署で、何が
起きたかをログファイルに保存する(ステップ22
5)。この異常状態の診断、表示およびログファイルへ
の保存処理はモニタモードが終了するまで継続する(ス
テップ226)。このような処理を実行することで、異
常が発生したときには、直ちにオペレータに知らせるこ
とができると共に、ログファイルのデータを解析するこ
とによって、最適な防止策を迅速に採ることができる。
【0139】なお、上述したように表示画面を用いて設
定、変更した内容は、メニューバーのファイルをクリッ
クすることで、条件設定ファイルに保存され、次の起動
時にはこの条件設定ファイルの内容を読み込むことで直
前に設定した内容で管理処理を行うことができる。
【0140】上述した実施の形態では、この発明をワイ
ヤレスマイクからの信号を受信する受信システムに適用
したが、信号を受信し、この受信信号に関連した信号を
端末装置などに向けて送出するような送受信システム系
にもこの発明を適用できる。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および請
求項6に記載したこの発明に係るデータ通信方法および
これを適用した受信機では、受信機本体の制御を司る本
体CPUと、この受信機本体に装備された複数の機能ブ
ロック内に設けられたブロックCPUとの処理速度が相
違するとき、受信機本体に設けられた複数の機能ブロッ
クとの間のデータ通信を非同期とすると共に、必要に応
じて同期通信に切り替えるようにしたものである。
【0142】これによれば、機能ブロックごとのデータ
通信方式を非同期とすることで、高速処理が可能にな
り、また必要に応じて同期通信方式に切り替えられるの
で、データ通信の安定性も確保できる特徴を有する。
【0143】したがってこの発明は処理速度の異なる複
数のCPUを搭載して処理しなければならない、上述し
たようなワイヤレスマイクからの信号を受信したりする
ワイヤレスマイク受信システムなどに適用して極めて好
適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用した受信機の集中管理システム
の実施の形態を示す結線図である。
【図2】ワイヤレスマイクの送信周波数とグループおよ
びチャネルの組み合わせを示す図である。
【図3】受信機の表面パネルの構成図である。
【図4】この発明を適用した受信機の要部の回路ブロッ
ク関係を示すブロック図である。
【図5】端末装置の回路ブロック関係を示すブロック図
である。
【図6】パケットデータを含むデータ構造例を示す図で
ある。
【図7】パケットデータのデータ構造例を示す図であ
る。
【図8】非同期通信モードのときに使用されるパケット
データストリームを示す図である。
【図9】非同期通信モードの説明図である。
【図10】非同期および同期通信処理例を示すフローチ
ャートである。
【図11】同期および非同期処理におけるデータ処理例
を示す図である。
【図12】ローカルモードとリモートモードの処理例を
示すフローチャートである。
【図13】強制リモートモードの処理例を示すフローチ
ャートである。
【図14】受信部での構成例を示す要部のブロック図で
ある。
【図15】受信機本体の表示部におけるメニュー項目な
どの表示例を示す図である。
【図16】メニュー項目処理例を示すフローチャートで
ある。
【図17】表示画面の構成例を示す図である。
【図18】受信部の設定画面例を示す図である。
【図19】ドラッグアンドドロップなどの処理例を示す
フローチャートである。
【図20】異常時のアイコン表示切り替え処理例を示す
フローチャートである。
【図21】異常状態の表示処理例を示すフローチャート
である。
【図22】ワイヤレスマイクを使用した受信機の集中管
理システムの系統図である。
【符号の説明】 10・・・ワイヤレスマイク受信システム、12(12
A,12B,・・・)・・・ワイヤレスマイク、14
A,14B・・・受信アンテナ、20(20A〜20
D)・・・受信機、21A〜21D・・・音声レベル出
力端子、22・・・ミキサ、26・・・記録装置、30
・・・端末装置、42A〜42D,44A〜44D・・
・アンテナ分配器、48(48A〜48E)・・・高速
通信ケーブル、49・・・ハブ、53・・・表示部、6
0A(60Aa〜60Ad)・・・受信部、71・・・
本体CPU、76,77,79・・・バッファメモリ、
86・・・ブロックCPU

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信機本体の制御を司る本体CPUと、
    この受信機本体に装備された複数の機能ブロック内に設
    けられたブロックCPUとの処理速度が相違するとき
    で、上記ブロックCPUを介して上記機能ブロックで生
    成されたデータを第1のバッファメモリに、上記ブロッ
    クCPUの処理速度で書き込み、書き込んだ上記データ
    を上記本体CPUの処理速度で読み出す非同期処理を行
    うと共に、 上記本体CPUの処理速度で第2のバッファメモリに上
    記受信機本体側で生成されたデータが書き込まれたとき
    は、上記第1のバッファメモリに対するデータの書き込
    みを中断して、上記第2のバッファメモリに書き込まれ
    たデータを上記ブロックCPUの処理速度で同期処理す
    るようにしたことを特徴とするデータの通信方法。
  2. 【請求項2】 上記第2のバッファメモリに書き込まれ
    たデータを上記ブロックCPUの処理速度で処理したの
    ちは、上記第1のバッファメモリに対するデータ書き込
    みを非同期で行う処理を再開するようにしたことを特徴
    とする請求項1記載のデータの通信方法。
  3. 【請求項3】 上記受信機で受信する信号は、ワイヤレ
    スマイクから送信された信号であり、上記機能ブロック
    は、上記ワイヤレスマイクから送信された信号を受信し
    て、音声信号を出力する受信部であることを特徴とする
    請求項1記載のデータの通信方法。
  4. 【請求項4】 上記機能ブロックから生成されるデータ
    は、受信信号レベル、音声出力レベル、上記ワイヤレス
    マイクを駆動するバッテリーレベルの少なくとも何れか
    1つを含むことを特徴とする請求項3記載のデータの通
    信方法。
  5. 【請求項5】 上記受信機本体側で生成されるデータ
    は、上記機能ブロックが受信部として構成されるとき、
    その受信周波数を設定するためのデータを含むことを特
    徴とする請求項1記載のデータの通信方法。
  6. 【請求項6】 受信機本体の制御を司る本体CPUと、 この受信機本体に装備され、受信信号を復調する機能を
    有する複数の機能ブロックと、 上記機能ブロック内に設けられ、上記本体CPUとはそ
    の処理速度が異なるブロックCPUと、 第1および第2のバッファメモリとで構成され、 上記ブロックCPUを介して上記機能ブロックで生成さ
    れたデータを第1のバッファメモリに、上記ブロックC
    PUの処理速度で書き込み、書き込んだ上記データを上
    記本体CPUの処理速度で読み出す非同期処理を行うと
    共に、 上記本体CPUの処理速度で第2のバッファメモリに上
    記受信機本体側で生成されたデータが書き込まれたとき
    は、上記第1のバッファメモリに対するデータの書き込
    みを中断して、上記第2のバッファメモリに書き込まれ
    たデータを上記ブロックCPUの処理速度で同期処理す
    るようにしたことを特徴とする受信機。
  7. 【請求項7】 上記受信機で受信する信号は、ワイヤレ
    スマイクから送信された信号であり、上記機能ブロック
    は、上記ワイヤレスマイクから送信された信号を受信し
    て、音声信号を出力する受信部であることを特徴とする
    請求項6記載の受信機。
  8. 【請求項8】 上記機能ブロックから生成されるデータ
    は、受信信号レベル、音声出力レベル、上記ワイヤレス
    マイクを駆動するバッテリーレベルの少なくとも何れか
    1つを含むことを特徴とする請求項7記載の受信機。
  9. 【請求項9】 上記受信機本体側で生成されるデータ
    は、上記機能ブロックが受信部として構成されるとき、
    その受信周波数を設定するためのデータを含むことを特
    徴とする請求項6記載の受信機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013066081A (ja) * 2011-09-19 2013-04-11 Tamura Seisakusho Co Ltd 受信機用ラック及び受信機監視システム

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