JP2003316702A - コミュニティ知識の管理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ユーザのコミュニティ及び情報資源に対し情報
を提供しかつそこから情報を採取するメカニズムを提供
する。 【解決手段】本発明は、プライバシーを保護する知識管
理システム及び方法である。本発明の方法には、クライ
アントコンピュータにクライアントプロファイルを生成
し、クライアントコンピュータにプロファイルを格納
し、メッセージを受信し、メッセージをプロファイルに
関してスコアリングすることを含む、スコアリング技術
を使用したメッセージの受信及び処理方法が含まれる。
本発明により、コミュニティのメンバは、知識コミュニ
ティに効率的に参加するために自分のプロファイルを苦
労して維持する必要が無くなる。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般に情報共有及
び知識管理のためのシステム及び方法に関し、特にコミ
ュニティ知識を採取する（harvest）システム及び方法
に関する。 【０００２】 【従来の技術】多様かつ異種の情報環境における情報の
要求を満足させることは、困難である。情報源または質
問に対する回答を見つけるプロセスを開始するためだけ
でも、各個人は、どこを捜すべきかあるいは誰に聞くべ
きかを知る必要がある。このタスクは、社員の多くが顔
見知りでなくかつ潜在的に自由に使用できる全ての情報
源について知っている訳ではない大企業においては特
に、厄介なものとなることが多い。 【０００３】情報及び／または組織の専門知識を格納す
るための現行のシステムとして、ドキュメントリポジト
リや企業ディレクトリ等の知識データベース（Knowledg
e Database（Ｋ−ｂａｓｅ））と、知識管理システム
（Knowledge Management system）がある。これらは、
ユーザの個人情報、知識及び専門知識を中央Ｋ−ｂａｓ
ｅに明示的に記述するようユーザに依頼する。 【０００４】図１は、従来の知識管理システム１００の
データフロー図である。典型的なアーキテクチャでは、
情報を提供するユーザ１０２は、中央データベース１０
４に提供する自分の記述的情報の内容を明確に決定す
る。そして、情報を探索するユーザ１０６は、探索者の
質問に対して回答できると予測される情報提供者を見つ
け出すために、中央データベース１０４に対して問合せ
を実行する。 【０００５】かかるシステムにはいくつかの重大な問題
がある。図１に示すような知識管理システムでは、情報
提供者は、中央データベース１０４に自分の個人情報を
入力し更新することに大量の時間及び努力を費やす必要
がある。この理由のために、このようなシステムへの参
加率は非常に低くなる傾向がある。さらに、情報を入力
し更新するために時間をかける情報提供者であっても、
故意であろうとなかろうと、自分の個人情報や知識及び
専門知識のレベルを正確に伝えないおそれがある。さら
に情報提供者は、自分の個人説明において暗黙知の多く
を明らかにしないかまたは明らかにできない場合もあ
る。暗黙知とは、ユーザがその知識を持っていても、入
力するほど重要でないと考えるか、または知っているこ
とすら自覚していない場合もある知識のことである。 【０００６】このように個人情報が不正確及び／または
不完全であるために、情報探索者は、検索のための全て
の努力を払った後でさえも、質問に対して回答が得られ
ていない感じる場合がある。これは恐らく、情報探索者
が「専門家」であると識別した人物がその質問に対して
回答する程の能力のないことがあるためである。同様
に、関連するＫ−ｂａｓｅの存在を発見した情報探索者
でさえも、非常に複雑な問合せを作成するよう要求され
たため、適切な検索が不可能となるかまたは検索をおこ
なうことが面倒になることもある。 【０００７】知識管理システムの第２の重大な問題は、
中央データベース１０４に格納された個人情報について
の情報提供者のプライバシーが欠如していることであ
る。知識管理システムの中央データベース１０４のプロ
バイダがユーザとどのような取決めをしていようと、中
央データベース１０４のプロバイダがユーザの個人情報
を有しているという事実には変りはない。これは、個人
情報がユーザの直接管理下にないことを意味する。その
結果、情報提供者は、自分のプライバシーを侵害される
リスクを恐れて自分について多くを明らかにしたがらな
いことがある。このようなシステムでは、提供された情
報の中に他人によるアクセスをユーザが快く思わない情
報が含まれないようにするために、プロバイダは、開示
された情報のすべてを事前に検査しなければならない。
結果として参加コストが高くなるので、プロファイルは
陳腐で豊富さに欠けたものになることが多い。 【０００８】このようなシステムの他の問題は、匿名性
が欠如していることである。情報探索者及び情報提供者
は、問合せの実行中または質問中に匿名性を保つことが
できない。従って、情報探索者及び情報提供者は、質問
としての検索を実行しなかったり、または他のユーザの
質問に対する回答において特定の話題に関しての自分の
知識を明らかにしないことがある。 【０００９】上述の全ての問題のために、このような従
来の知識管理システムを使用する人の多くがただ乗り
（free-riding）をすることになる。ただ乗りは、情報
探索者が同時に情報提供者ではない場合に発生する。こ
のような者は、データベースに格納された情報から利益
を得る一方、データベースに対しての貢献をしない。知
識管理システム及びＫ−ｂａｓｅの価値は各ユーザによ
る貢献の豊富さと誠実さによって決まるので、ただ乗り
によって全ユーザの状態が悪化する傾向がある。 【００１０】４番目の問題はコストである。従来の中央
システムでは、専用の追加のハードウェアを知識管理シ
ステムに設置する必要があり、ユーザ自身のパーソナル
コンピュータ等の他の未使用資源を利用しない。 【００１１】協調フィルタリング技術も同様の問題を有
する。協調フィルタリングは、参加するユーザの集合的
な知識に基づいて、ユーザに情報を選択的に推奨するツ
ールである。一般に、これらシステムは、入ってくる情
報を自分の興味に関連するかしないかをアクティブにマ
ークするようユーザに要求する。中央システムはこれら
の情報を管理し、（ユーザが情報に割当てる評価によっ
て表される）同様の興味を持つ個人を分類しようと試み
る。そして、知識を探索するユーザは、自分たちのよう
なメンバが関連するものとして示した情報に向かわされ
る。これらのシステムは、その集中化された特質のため
に多くのプライバシー機能が欠けており、また個人によ
る非常に積極的な参加を必要とする。この理由により、
協調フィルタリングシステムは豊富なプロファイルにア
クセスしないことが多い。さらに、フィルタリングされ
た情報が特定の情報の要求に対して応えていないことも
ある。この場合、ユーザは情報を探し回るかさらなる検
索を実行しなければならず、それでも回答が見つからな
い可能性もある。 【００１２】 【発明が解決しようとする課題】従って、上述の従来技
術の問題を解決する、コミュニティ知識を採取するため
のシステム及び方法が必要とされている。 【００１３】 【課題を解決するための手段】本発明は、プライバシー
を保護する知識管理システム及び方法である。本発明の
方法には、クライアントコンピュータにクライアントプ
ロファイルを生成し、クライアントコンピュータにプロ
ファイルを格納し、メッセージを受信し、メッセージを
プロファイルに関してスコアリングすることを含む、ス
コアリング技術を使用したメッセージの受信及び処理方
法が含まれる。 【００１４】本発明の方法には、クライアントコンピュ
ータにクライアントプロファイルを生成し、コンピュー
タにプロファイルを格納し、フィルタリング基準を含む
メッセージを受信し、プロファイル内にフィルタリング
基準が発見された場合、コンピュータにメッセージを表
示することを含む、フィルタリング技術を使用したメッ
セージの受信及び処理方法が含まれる。 【００１５】本発明の方法はさらに、メッセージを生成
し、送信クライアントから受信クライアントのセットに
メッセージを送信し、受信クライアントコンピュータに
クライアントプロファイルを生成し、メッセージをプロ
ファイルに関してスコアリングし、スコアが所定の閾値
を超えた場合、受信クライアントのコンピュータにメッ
セージを表示することを含む、スコアリング技術を使用
したメッセージに対する応答の生成及び取得方法が含ま
れる。 【００１６】本発明の方法はまた、フィルタリング基準
を含むメッセージを生成し、送信クライアントから受信
クライアントのセットにメッセージを送信し、受信クラ
イアントコンピュータにクライアントプロファイルを生
成し、プロファイル内にフィルタリング基準が発見され
た場合、受信クライアントのコンピュータにメッセージ
を表示することを含む、フィルタリング技術を使用した
メッセージに対する応答の生成及び取得方法が含まれ
る。 【００１７】本発明のシステムは、上記方法を実現する
すべての手段を含む。 【００１８】 【発明の実施の形態】本発明は、公的に、個人的にまた
は匿名で、ユーザのコミュニティ及び情報資源に対し情
報を提供しかつそこから情報を採取するメカニズムを提
供する。ユーザ及びそのプロファイルのプライバシーを
保護することにより、本発明は、自動プロファイリング
方法の使用を可能にする。これら自動的な方法により、
コミュニティのメンバは、知識コミュニティに効率的に
参加するために自分のプロファイルを苦労して維持する
必要が無くなる。その結果、ユーザのプロファイルは情
報が豊富となり、ユーザは高い参加コストに直面しなく
て済む。また、本発明により匿名の質問及び応答が可能
となり、これによってユーザに対しさらなる参加の動機
を与える。結果として、本発明はただ乗りの問題を改善
し、知識を共有し及び専門知識を交換するための低コス
トで有用かつユーザフレンドリな環境を創設する。 【００１９】図２は、コミュニティ知識を採取するシス
テム２００の一実施形態のデータフロー図である。図３
は、コミュニティ知識を採取する方法３００の一実施形
態のフローチャートである。以下では、図２及び図３を
ともに説明する。システム２００は、ユーザ２０４の制
御下にありコンピュータネットワーク２０６に接続され
たクライアントコンピュータ２０２を含む。クライアン
トコンピュータ２０２は、ネットワーク２０６を介して
他のクライアントコンピュータ及び情報源の間でメッセ
ージを送受信する。本明細書では、クライアントコンピ
ュータがメッセージを生成し送信するとき、このクライ
アントコンピュータを送信クライアントと呼び、クライ
アントコンピュータがメッセージを受信するとき、この
クライアントコンピュータを受信クライアントと呼ぶ。
ネットワーク上のすべてのクライアントコンピュータが
同じ機能（機能については、クライアントコンピュータ
２０２について後述する）を有することが好ましいが、
受信クライアントのうち何台かは、現時点では本発明の
ソフトウェアがインストールされていなくても良い。 【００２０】ユーザプロファイリング 方法３００はステップ３０２で開始し、オブザーバモジ
ュール２０８がクライアントコンピュータ２０２上でク
ライアントプロファイル２１０を生成し保持する。オブ
ザーバモジュール２０８は、内部及び外部の両方のコン
ピュータ２０２の情報及び動作に関するデータを監視及
び収集することによって、クライアントプロファイル２
１０を生成し保持するプロセスを開始する。内部データ
には、コンピュータ２０２上でのユーザ２０４の挙動、
インストールされたクライアントハードウェア２１１、
インストールされたクライアントソフトウェア２１２、
及びローカルに格納されたクライアントファイル２１４
が含まれる。外部データには、インターネットクライア
ント２３２とウェブ２１８のサイトとの対話によって集
められたウェブページキャッシュ２１７、電子メールク
ライアント２３０と電子メールネットワーク２２２との
対話によって集められた電子メールメッセージ２２１が
含まれる。本明細書では、ユーザ動作には、用語の通常
の意味に加えて、クライアントコンピュータ２０２にお
けるユーザ挙動、ユーザに関する任意の情報、クライア
ントコンピュータ２０２に関する任意の情報、及び／ま
たはコンピュータ２０２のネットワーク２０６との対話
に関する任意の情報がともにまたは代替的に含まれるよ
うに定義される。 【００２１】監視プロセスの間、選択されたデータは取
り込まれ、処理され、クライアントプロファイル２１０
に追加される。選択されたデータは、自動的に分析され
クライアントプロファイル２１０に格納するためにフォ
ーマットされる。従って、オブザーバモジュール２０８
は、ネットワーク２０６上で他のユーザに対して手動で
自身を記述する必要性からユーザ２０４を解放する。こ
れにより、本発明のすべてのユーザの参加コストが大幅
に低減される一方、クライアントプロファイル２１０が
常に最新に維持されることが保証される。従って、本発
明によって生成され保持されるクライアントプロファイ
ル２１０は、ユーザ２０４が情報市場に効率的かつ公平
に参加できるようにする、非常に豊富で詳細なデータ構
造としての役割を果たす。 【００２２】ユーザ２０４のプライバシーを最大限にし
それによって情報市場内への広範なユーザの参加を奨励
するために、クライアントプロファイル２１０はクライ
アントコンピュータ２０２のみに格納されることが好ま
しいが、プロファイル２１０を暗号化またはパスワード
保護のいずれかの形態でリモートに格納し、ユーザ２０
４によってのみ参照可能としても良い。また、この目的
を達成するために、ユーザ２０４に対し、自身のクライ
アントプロファイル２１０を消去するオプションか、ま
たはオブザーバ２０８にユーザ２０４の新たなクライア
ントプロファイルを再作成するオプションが与えられる
ことが好ましい。 【００２３】メッセージ生成 次に、ステップ３０４における本発明を使用してメッセ
ージを生成するシステム及び方法を説明する。本明細書
では、メッセージは、任意の通信探索、送信及び／また
は情報市場からの情報の選別を含む当業者には既知であ
る多種多様な通信を含むものとして定義される。従っ
て、メッセージは、質問、通知及び／または情報処理ル
ーチンを含むことができる。 【００２４】まずユーザ２０４は、ユーザインタフェー
スモジュール２２８にアクセスする。ユーザインタフェ
ースモジュール２２８は、ユーザ２０４とインタフェー
スするためのソフトウェアモジュールのセットを含むこ
とが好ましい。かかるモジュールは、少なくとも電子メ
ールメッセージ２２１の所定のセットを格納する電子メ
ールクライアント２３０と、ウェブページキャッシュ２
１７に情報を格納するインターネットクライアント２３
２を含む。これら２つのモジュール２３０及び２３２
は、本発明を使用する代替方法をユーザ２０４に提供
し、好ましくは両方のモジュールとも、テキストウィン
ドウまたは送受信されるメッセージを格納するためのフ
ォルダ等の同様の機能を有している。 【００２５】ユーザ２０４は、ユーザインタフェースモ
ジュール２２８を通してユーザインタフェース内のツー
ルバーの「質問（Ask a Question）」ボタンをクリック
すること等により、メッセージ生成プロセスを開始す
る。これに応じて、ユーザインタフェースモジュール２
２８は、後述する複数の予め定義されたメッセージタイ
プをユーザ２０４に対して表示する。 【００２６】図４は、システム２００内での「専門家検
索（Find an Expert）」メッセージ４０２の一実施形態
の図４００である。専門家検索メッセージ４０２は、ユ
ーザ２０４によってなされる一般的な質問のうちの１つ
となる可能性が高い。この実施形態では、専門家検索メ
ッセージ４０２は最も汎用的なメッセージタイプでもあ
り、他のすべてのメッセージタイプはその上に構築され
る。専門家検索メッセージ４０２は、メッセージフィー
ルド４０４、匿名チェックボックス４０６、送信ボタン
４０８、電子メール送信ボタン４１０、期限フィールド
４１２及び任意フィルタフィールド４１４を含む。な
お、匿名チェックボックス４０６、送信ボタン４０８、
電子メール送信ボタン４１０、期限フィールド４１２及
び任意フィルタフィールド４１４については、専門家検
索メッセージ４０２に関して説明を行うが、本発明のす
べてのメッセージタイプにもこれらが含まれることが好
ましい。 【００２７】メッセージフィールド４０４は、ユーザ２
０４により提供される情報を収集する。その情報は、ユ
ーザ２０４の質問に回答できるかまたは何らかの知識分
野におけるユーザ２０４の興味に応える可能性が高く、
またさらなる通信が期待される受信クライアントに対し
て、本発明がメッセージを指し向けるのに役立つとユー
ザが信じる情報である。ユーザ２０４がメッセージフィ
ールド４０４に多くの詳細を提供するほど、より適切な
受信クライアントのセットにメッセージが向けられるこ
とになる。 【００２８】匿名チェックボックス４０６がチェックさ
れない場合、ネットワーク２０６によって、ユーザ２０
４を識別する情報をメッセージ４０２とともに送信する
ことができる。しかし、ユーザによって匿名チェックボ
ックス４０６がチェックされると、メッセージはユーザ
の身元を明確に識別するいかなる情報も伴わず、ランダ
ム化を使用してピア・ツー・ピアネットワーク２２６に
よってメッセージのみが送信される。これにより、ユー
ザはネットワーク２０６上の他のユーザに対し自分の身
元の開示を管理することができる。 【００２９】送信ボタン４０８は、ネットワーク２０６
内の所定の資源のセットを介してメッセージ４０２の送
信を開始する。大抵の場合、送信ボタン４０８は、ピア
・ツー・ピア２２６ネットワークのみによりメッセージ
４０２の送信を開始するが、本発明の特定の実現によっ
てはメッセージ４０２を他のネットワーク資源に送信し
ても良い。 【００３０】電子メール送信ボタン４１０は、電子メー
ルネットワーク２２２のみによるメッセージ４０２の送
信を開始する。この機能を使用するために、ユーザ２０
４またはシステム管理者により、電子メール受信クライ
アントのセットが事前に定義されていなければならな
い。電子メール送信ボタン４１０の有用性は、より広範
なメッセージ受信クライアントのセットを対象とするこ
とができることであり、その範囲は各自のクライアント
コンピュータ内に本発明をインストールしている人々の
範囲を超える。このような広範な受信クライアントのセ
ットは、本発明の機能のすべてから利益を得るわけでは
ないが、少なくともユーザ２０４によって送信されたメ
ッセージ４０２を閲覧することはできる。しかしなが
ら、本発明をインストールしている人々は、ユーザ２０
４が送信ボタン４０８を選択した場合と同様にメッセー
ジ４０２を処理することが好ましい。 【００３１】期限フィールド４１２は、ネットワーク２
０６によるメッセージ４０２の送信を制御する期間情報
を含む。本発明の特定の実現形態に応じて、期限フィー
ルド４１２の設定は、ネットワークモジュール２１６ま
たは専用サーバ等のネットワーク２０６上の何らかの他
の資源がネットワーク２０６上でメッセージ４０２を送
信する回数に対し時間制限を設けるか、または、ユーザ
２０４が他のユーザからのメッセージ４０２に対する応
答の受信を可能にする期間に対し時間制限を設けるかの
いずれかとすることができる。例えば、他人を会議に招
待するメッセージは、その期限フィールドを会議の開始
時刻に設定することができる。 【００３２】任意フィルタフィールド４１４は、ユーザ
２０４が、１つまたは複数のフィルタリング条件を満た
す受信クライアントのセットにメッセージ４０２のター
ゲットを絞れるようにする。任意フィルタフィールド４
１４がメッセージ４０２の送信及び処理に与える影響に
ついては後に詳細に述べる。 【００３３】専門家検索メッセージ４０２には無数の応
用がある。例えば、世論調査を行ったりまたは不確実な
ことを予測したい人は、意見を求めるべき適当な参加者
のセットを探し出すことが困難である場合が多い。しか
し、専門家検索メッセージ４０２を使用すれば、クライ
アントプロファイルがメッセージの内容及びフィルタに
適合する潜在的な参加者を容易に識別することができ、
かかる人々の意見を求めることができる。従って、本発
明は、単に掲示板上に通知を出すかまたは全体的な配布
リストに通知をするよりもはるかに効果的に潜在的な参
加者を絞り込む。従来のポスティングまたは送信技術で
は、適当な潜在的参加者のセットによって読まれないこ
とが多く、主題に興味の無い他の人にとって迷惑となる
傾向がある。 【００３４】また、専門家検索メッセージ４０２の有用
性の他の例は、新たな従業員を雇う場合にも明らかであ
る。一般に新たな従業員は、多くの場合いかなる手続き
に従うべきかまたは何かを達成するために誰に連絡をと
るべきかを知ることができない。専門家検索メッセージ
４０２を使用することで、新たな従業員はメッセージ４
０２を使用して簡単に質問をすることができ、そのメッ
セージ４０２はこれを回答する専門知識を有する人達に
転送される。 【００３５】専門家検索メッセージ４０２の他の応用例
には、特定の病気または状態に関する医療の専門家であ
る医者を見つけ出すこと、軍隊内で専門要員を見つけ出
すこと、政府等の広い官僚組織内で特定の機能の責任者
を見つけ出すことが含まれる。 【００３６】以上の例は専門家検索メッセージ４０２に
関して述べたが、後述する他のメッセージを使用しても
良い。 【００３７】図５は、システム２００内での「調査（Su
rvey/Poll）」メッセージ５０２の一実施形態の図５０
０であり、図６は、システム２００における「調査結果
（Survey/Poll Results）」ウィンドウ６０２の一実施
形態の図６００である。以下では、図５及び図６をとも
に説明する。調査メッセージ４０２は、調査内容記述フ
ィールド５０４、調査オプションフィールド５０６、テ
キスト応答許可チェックボックス５０８、匿名チェック
ボックス５１０、送信ボタン５１２、電子メール送信ボ
タン５１４、期限フィールド５１６、及び任意フィルタ
フィールド５１８を含む。 【００３８】調査内容記述（describe your poll）フィ
ールド５０４は、調査（survey/poll）の内容及びメッ
セージ受信クライアントが応答するための１つまたは複
数の質問を入力するためのデータ構造をユーザ２０４に
提供する。ユーザ２０４が調査内容記述フィールド５０
４に多くの詳細を提供するほど、メッセージは、調査に
適切に応答することができる受信クライアントの適当な
セットに対して適切に向けられるようになる。 【００３９】調査オプションフィールド５０６は、調査
内容記述フィールド５０４におけるユーザ２０４の指示
に応じて、メッセージ受信クライアントが１つまたは複
数を迅速に選択するための調査応答オプションの固定リ
ストをユーザ２０４が入力できるようにするデータ構造
を提供する。例えば、ユーザ２０４が調査内容記述フィ
ールド５０４に「最速のＪａｖａ仮想マシンはどれか
？」という質問をする場合、調査オプションフィールド
５０６に、「ＴｕｒｂｏＣｈａｉ、Ｓｕｎ ＪＤＫ
１．１、Ｓｕｎ ＪＤＫ １．３ｗ／Ｈｏｔｓｐｏｔ」
等の予想される回答を列挙する。 【００４０】テキスト応答許可（allow a text respons
e）チェックボックス５０８は、ユーザ２０４が調査オ
プションのうちの１つをメッセージ受信クライアントに
選択させるだけでなく、メッセージ受信クライアントか
らより詳細なフィードバックを受けたい場合に、ユーザ
２０４によって選択される。 【００４１】上述したように、匿名チェックボックス５
１０、送信ボタン５１２、電子メール送信ボタン５１
４、期限フィールド５１６、任意フィルタフィールド５
１８は、専門家検索メッセージ４０２に関して説明した
ものと同じ機能で動作することが好ましい。 【００４２】ネットワーク２０６上の他のユーザから応
答を受け取ると、クライアントコンピュータ２０２内の
システムモジュール２３４は、調査結果を意味のあるフ
ォーマットで作表して提示する。例えば、調査結果ウィ
ンドウ６０２は、生フォーマット６０４、パーセンテー
ジフォーマット６０６及び棒グラフ６０８として「最速
のＪａｖａ仮想マシンはどれか？」という調査に対する
結果を提示する。この例では、ユーザ２０４はテキスト
応答許可フィールド５０８を選択しており、このためメ
ッセージ受信クライアントのテキスト応答６１０もウィ
ンドウ６０２内に提供される。従って、調査メッセージ
５０２は、非常に個人的な方法でコミュニティの集合的
な知識を利用する大規模な投票を奨励し容易にする。 【００４３】図７は、システム内での「ソフトウェア通
知（Software Announcement）」メッセージ７０２の一
実施形態の図７００である。ソフトウェア通知メッセー
ジ７０２は、通知フィールド７０４、インストール済み
ソフトウェアフィールド７０６、所有ソフトウェア入力
（enter your own software）フィールド７０８、匿名
チェックボックス７１０、送信ボタン７１２、電子メー
ル送信ボタン７１４、期限フィールド７１６、及び任意
フィルタフィールド（図示せず）を含む。 【００４４】通知フィールド７０４は、各自のクライア
ントコンピュータに特定のソフトウェアまたはプロセス
がインストールされているネットワーク２０６上の他の
ユーザに送信される通知を記述するためのデータ構造を
ユーザ２０４に提供する。インストール済みソフトウェ
アフィールド７０６は、ユーザが選択可能なソフトウェ
アの固定であるが拡張可能なリストを含み、これによっ
て選択されたソフトウェアが自身のクライアントコンピ
ュータにインストールされている他のユーザに対しての
み通知メッセージ７０２が送信されることが好ましい。
選択されたソフトウェアをインストールしていないネッ
トワーク２０６上の他のユーザは、通知メッセージ７０
２を受け取らないことが好ましい。所有ソフトウェア入
力フィールド７０８は、インストール済みソフトウェア
フィールド７０６に加えられる特定のソフトウェア名を
ユーザ２０４が入力できるようにし、ソフトウェア通知
メッセージ７０２が同様のユーザに送信されるようにす
る。上述したように、匿名チェックボックス７１０、送
信ボタン７１２、電子メール送信ボタン７１４、期限フ
ィールド７１６、及び任意フィルタフィールド（図示せ
ず）は、専門家検索メッセージ４０２に関して説明した
ものと同じ機能で動作することが好ましい。 【００４５】図示しないが、同様の「ハードウェア通知
（Hardware Announcement）」メッセージが生成されて
もよく、受信クライアントコンピュータ内のクライアン
トハードウェアデータベース２１１が特定のハードウェ
ア装置を列挙する場合、ハードウェア通知メッセージが
その受信クライアントの注意を引きつける。 【００４６】図８は、システム内での「匿名質問（Ask
Anonymous）」メッセージ８０２の一実施形態の図８０
０である。匿名質問メッセージ８０２は、メッセージフ
ィールド８０４、匿名チェックボックス８０６、送信ボ
タン８０８、電子メール送信ボタン８１０、期限フィー
ルド８１２、及び任意フィルタフィールド８１４を含
む。匿名質問メッセージ８０２とフィールドの機能は専
門家検索メッセージ４０２と同様であり、匿名チェック
ボックス８０６が予め選択されていることが好ましい点
のみが異なる。 【００４７】図９は、システム内での「高度質問（Adva
nced Question）」メッセージ９０２の一実施形態の図
９００である。高度質問メッセージ９０２は、メッセー
ジフィールド９０４、コメントフィールド９０６、調査
オプションフィールド９０８、テキスト応答許可フィー
ルド９１０、匿名チェックボックス９１２、送信ボタン
９１４、電子メール送信ボタン９１６、期限フィールド
９１８及び任意フィルタフィールド９２０を含む。高度
質問メッセージ９０２は他のすべてのメッセージ４０
２、５０２、７０２及び８０２の組合せである。例え
ば、メッセージフィールド９０４、匿名チェックボック
ス９１２、送信ボタン９１４、電子メール送信ボタン９
１６、期限フィールド９１８及び任意フィルタフィール
ド９２０は、専門家検索メッセージ４０２に関して説明
したものと同じ機能で動作することが好ましい。調査オ
プションフィールド９０８とテキスト応答許可フィール
ド９１０は、調査メッセージ５０２に関して説明したも
のと同じ機能で動作することが好ましい。コメントフィ
ールド９０６により、送信クライアントコンピュータに
よりメッセージ９０２とともに送信されるが受信クライ
アントコンピュータにおいてフィルタリング及び／また
はスコアリングされないことが好ましいテキスト及び／
または他の情報を、ユーザ２０４が入力することができ
る。 【００４８】上述のメッセージタイプは、本発明に追加
されまた本発明とともに機能することができるすべての
可能性のあるメッセージタイプの一部に過ぎないことを
当業者は知っていよう。各メッセージタイプの中で説明
した機能も、本発明の特定の実現形態に応じて異なって
いても良い。メッセージの生成後、メッセージにグロー
バルで一意の識別子が割り当てられ、メッセージはメッ
セージデータベース２３６に格納される。新たなメッセ
ージの各々に対し、秘密鍵／公開鍵のペアが生成される
ことが好ましい。公開鍵はメッセージとともに送信さ
れ、受信クライアントは自身の応答を暗号化することが
でき、対応する秘密鍵を有するユーザ２０４のみが確実
にこのような応答を解読し参照できるようにする。これ
により、本発明においてさらなるレベルのセキュリティ
及びプライバシーが提供される。 【００４９】ネットワークモジュール２１６は、ユーザ
２０４によって生成された新たなメッセージを求めて周
期的にメッセージデータベース２３６を走査する。ステ
ップ３０６で、ネットワークプロトコルモジュール２１
９は、ネットワーク２０６を介したネットワークモジュ
ール２１６による送信のために、ＸＭＬ（ExtensibleMa
rkup Language）に従って新たなメッセージをフォーマ
ットする。メッセージを送信するクライアントコンピュ
ータとメッセージを受信するクライアントコンピュータ
はともに、通信を発生させるために、メッセージをフォ
ーマットするために使用される特定のＸＭＬプロトコル
が知らされていなければならない。 【００５０】ＸＭＬプロトコルは、一意かつ秘密のもの
であることが好ましく、これにより、ネットワーク２０
６上のクライアントコンピュータの所定のセットのみが
復号化を行い、メッセージに応答する機会を関連するユ
ーザに与えることができる。メッセージの参照が許可さ
れたユーザの範囲を限定することによって、秘密性、専
門知識及び／またはメッセージ応答完全性の基準レベル
を維持することができる。例えば、ユーザの範囲を特定
の企業に雇用されている人、特定の専門学会に属する
人、学生、または１つまたは複数の大学に属する人にの
み限定することができる。ユーザの正確な範囲は、本発
明の特定の用途によって決まる。 【００５１】代替実施形態では、グローバルな電子メー
ル及び／またはウェブネットワークを介してメッセージ
を送信することができるが、この場合もユーザの範囲を
限定する暗号化フォーマットで送信できる。他の実施形
態では、メッセージに応答する機会が与えられるユーザ
の範囲の限定がなくても良い。 【００５２】メッセージ送信 次にステップ３０８において、ネットワークモジュール
２１６は、コンピュータネットワーク２０６の予め定め
られた部分を経由してメッセージを送信する。後述する
ように、ピア・ツー・ピアネットワーク２２６によって
送信されたメッセージは高レベルの匿名性を達成する。
しかし、多くのメッセージは、電子メールネットワーク
２２２によって送信されるか、または本発明を宣伝しそ
れによってピア・ツー・ピアネットワーク２２６を構築
するために、ウェブ２１８のサイトに表示される可能性
が高いだろう。 【００５３】上述したように、コンピュータクライアン
ト２０２は、ネットワーク２０６を経由してメッセージ
を送信するとき送信クライアントと呼ばれ、ネットワー
ク２０６を介してメッセージを受信するとき受信クライ
アントと呼ばれる。従って、通常動作時、すべてのクラ
イアントコンピュータは、送信クライアントと受信クラ
イアントとの両方として機能する。 【００５４】本発明は、ユーザがプライバシー及び匿名
性を維持できるようにすることによって、高レベルの参
加及び専門知識の共有を奨励する。ユーザプライバシー
は、ユーザ２０４のクライアントプロファイル２１０を
好ましくはクライアントコンピュータ２０２のみに格納
することで保護される。これによってユーザを奨励し、
ユーザが自発的に中央データベースに開示するケースを
はるかに超えた非常に豊富なプロファイルの構築を可能
にする。ユーザ匿名性は、ピア・ツー・ピアネットワー
ク２２６によってメッセージを送信することによって保
護される。 【００５５】図１０は、システム２００内の複数のクラ
イアントを接続するピア・ツー・ピアネットワーク１０
００の一部の一実施形態のデータフロー図である。ネッ
トワーク１０００は、送信クライアント１００２と受信
クライアント１００４のセットとを含む。ピア・ツー・
ピアネットワークは、送信クライアント１００２が、ピ
ア・ツー・ピア通信のために構成されることが知られて
いる他のクライアントコンピュータのリストにアクセス
した場合に作成される。ピア・ツー・ピア通信のために
構成されることが知られている他のクライアントコンピ
ュータのリストを拡張するために、送信クライアント１
００２は、受信クライアント１００６等の既知のピアに
対して他のクライアントコンピュータのリストを要求す
ることも可能であり、これによって接続可能な追加のピ
アを発見することができる。 【００５６】送信クライアント１００２は、このリスト
からランダムに選択して、予め定められたプロトコルに
従って接続を確立する。図示する実施形態では、送信ク
ライアント１００２は受信クライアント１００６に接続
されている。同様に、受信クライアント１００６は、受
信クライアント１００８、１０１０及び１０１２に接続
され、以下同様である。 【００５７】ピア・ツー・ピアネットワークでは、メッ
セージが送出されると、そのメッセージを受信する各ピ
アは、その隣接するピアにメッセージがすでにそのピア
に送信されている場合を除きメッセージを転送する。ト
ポロジはランダムであり、各クライアントが現在どのピ
アにアクティブに接続されているかによって決まる。こ
のランダム化は、ピアのすべてについて匿名性を生成す
るメカニズムである。これは、ピアがメッセージを受信
した時、該ピアにメッセージ送信したクライアントコン
ピュータがそのメッセージの発生源であるか否かを該ピ
アが確認できないためである。 【００５８】メッセージが開示されるピアの数は、本発
明の実現形態に応じて変わる。一実施形態では、すべて
のアクティブなピアにあらゆる質問を送信することがで
きる。別の実施形態では、メッセージを、送信ピアの水
平列（horizon line）にのみ送信しても良い。各メッセ
ージは、ドロップする前に、予め定められた回数のみ転
送できるのが好ましい。これは、メッセージの経由でき
るホップ数を示す生存時間（time-to-live（ＴＴＬ））
パラメータを、各送信メッセージに追加することによっ
て実現することができる。各ホップの後ＴＴＬを１だけ
減分するので、ＴＴＬが０に達すると、最後の受信クラ
イアントはそれ以上メッセージを他のクライアントに転
送しない。当業者は、ネットワーク上でメッセージを送
信する他の実施形態についても知っているであろう。 【００５９】図示する実施形態では、メッセージは、送
信クライアント１００２から、図示しない他のクライア
ントとともに受信クライアント１００６を含む受信クラ
イアントの第１層にブロードキャストされる。そして、
メッセージは、受信クライアント１００６から、図示し
ない他のクライアントとともに受信クライアント１００
８、１０１０及び１０１２を含む受信クライアントの第
２層にブロードキャストされる。その後、メッセージ
は、受信クライアント１００８、１０１０、１０１２か
ら、受信クライアント１０１４及び１０１６を含む受信
クライアントの第３層に再びブロードキャストされる。
続いて、受信クライアント１０１６は第３層の他のクラ
イアントとともに、受信クライアント１０１８を含む受
信クライアントの第４層にメッセージをブロードキャス
トし、以下同様に続く。この簡単な説明から導かれるよ
うに、高レベルの匿名性が保証されるほど、メッセージ
は多くの異なるピアによって多くの回数送信される。 【００６０】各受信クライアントは、ネットワークモジ
ュール２１６等のそれぞれのネットワークモジュールを
通してメッセージを受信する。システムモジュール２３
４等の受信クライアント内のシステムモジュールは、メ
ッセージデータベース２３６等のそれぞれのメッセージ
データベースにメッセージを格納する。通常のピア・ツ
ー・ピアネットワーク２２６のトポロジにより、上記受
信クライアントがメッセージを再び受信した場合、それ
らの各システムモジュールは、各自のメッセージデータ
ベースにメッセージのコピーがあるかチェックする。コ
ピーが存在する場合、システムモジュールは各自のネッ
トワークモジュールがそのメッセージを再び送出しない
ようにする。これにより、ネットワーク２０６上の過度
なメッセージトラフィックが排除される。 【００６１】ピア・ツー・ピアネットワーク２２６を介
したメッセージ送信が好ましい場合であっても、本発明
の機能は、コンピュータネットワーク２０６全体内の他
のネットワークを介したメッセージ送信とも共存でき
る。 【００６２】例えば、電子メールネットワーク２２２に
よってメッセージを送信しても良い。電子メールネット
ワーク２２２によって送信されるメッセージは、本発明
のユーザが通信する予め定められたＸＭＬプロトコルに
従ってメッセージを符号化することとともに、電子メー
ルメッセージの本文に送信クライアントのメッセージを
含むことができる。 【００６３】送信クライアントの匿名性が重要でない場
合、コンピュータ２０２から直接個人または配布リスト
全体にメッセージを送信することができる。一方、送信
クライアントの匿名性が重要である場合、ユーザは、メ
ッセージを作成し、メッセージが最終的に配信されるこ
とをユーザが希望する個人を列記するか及び／または配
布リストを作成することができる。しかし、コンピュー
タ２０２から電子メールネットワーク２２２にメッセー
ジを直接送信する代わりに、コンピュータ２０２は、ピ
ア・ツー・ピアネットワーク２２６によって生存時間値
とともにメッセージを送信する。これにより、値がゼロ
に達した場合、メッセージを受信した最後の受信クライ
アントは、この最後の受信クライアントはメッセージの
作成者ではないという注釈とともに、メッセージを電子
メールネットワーク２２２によって直接送信する。 【００６４】電子メールネットワーク２２２は、本発明
の実現の初期段階においては、招待メッセージを送信す
る好ましい方法であっても良い。これは、ピア・ツー・
ピアネットワーク２２６上での高レベルの匿名性を保証
するために、比較的大量のピアが存在しなければならな
いためである。しかし、クライアントコンピュータユー
ザの予め選択されたグループが本発明のソフトウェアを
インストールする許可を得ている可能性があり、かかる
ユーザのクライアントコンピュータのすべてに本発明の
ソフトウェアがインストールされているとは限らないた
め、招待メッセージは、電子メールネットワーク２２２
によって送信される他のメッセージと同様に、予め選択
されたユーザに対し本発明の機能性及び有用性を通知す
るのに役立てることができる。受信クライアントに本発
明のソフトウェアのインストール方法を通知するテキス
ト通知及びリンクをメッセージに追加することが好まし
く、これによって、埋込まれたＸＭＬメッセージを本発
明の機能に従って復号化し処理することができる。 【００６５】メッセージがどのネットワーク部分で送信
されるかに関らず、本発明がインストールされた各受信
クライアントは、それぞれのメッセージデータベースに
ＸＭＬ符号化メッセージのコピーを格納する。 【００６６】メッセージフィルタリング及びスコアリン
グ 以下の説明では、受信メッセージを処理するクライアン
トコンピュータ２０２内の機能について、クライアント
コンピュータ２０２が受信クライアントコンピュータの
うちの１つであるとして説明する。各クライアントコン
ピュータが本発明のソフトウェアの完全な独立バージョ
ンを含むことが好ましいので、この文脈の変更は適切で
ある。従って、ステップ３１０において、クライアント
コンピュータ２０２内のシステムモジュール２３４は、
フィルタリング／スコアリングモジュール２３８を検索
し指令し、メッセージデータベース２３６に格納された
新たに受信されたメッセージをフィルタリングしスコア
リングする。 【００６７】任意の必要なフィルタリング及びスコアリ
ングを実行するために、フィルタリング／スコアリング
モジュール２３８は、最初は、ユーザ２０４のクライア
ントプロファイル２１０に格納された情報に依存する。
しかし、フィルタリング／スコアリングモジュール２３
８は、必要であれば、電子メールクライアント２３０、
電子メールメッセージ２２１、インタネットクライアン
ト２３２、ウェブページキャッシュ２１７、クライアン
トソフトウェア２１２、クライアントファイル２１４及
びクライアントメッセージ２３６等の、クライアントコ
ンピュータ２０２内の他の場所に格納されたデータを選
択しても良い。 【００６８】選択された受信クライアントをターゲット
とするために、メッセージ送信クライアントによって挿
入された所定の基準のセットをメッセージが含む場合、
受信メッセージは、フィルタリング／スコアリングモジ
ュール２３８によってフィルタリングされる。かかるフ
ィルタリング基準は非常に柔軟であり、送信クライアン
トユーザの裁量に任されることが好ましい。例えば、フ
ィルタリング基準は、特定のデータ文字列を探索する
か、または受信クライアントのクライアントプロファイ
ル２１０内の何らかの他の情報を調べることができる。 【００６９】代替実施形態では、フィルタリング基準を
満たさないクライアントプロファイル２１０は、単にメ
ッセージスコアが低くなる。このように、フィルタリン
グ基準を満たさないメッセージは自動的に、ユーザ２０
４がそのメッセージを参照できないようにするわけでは
ない。かかる実施形態では、全てのフィルタリング基準
のみではなくメッセージのスコアにも基づいて、全体で
重み付けされた平均スコアを生成することができる。次
に、メッセージのスコアの生成方法について述べる。 【００７０】フィルタリング／スコアリングモジュール
２３８は、好ましくは、言語学的分析を含む統計的情報
検索技術を使用してメッセージをスコアリングする。大
きなデータブロックにアクセスしそれらを分析した後、
種々の方法に従ってかかるデータのすべてまたは選択さ
れた一部を抽出するために使用される情報検索技術が広
く知られている。当業者は、他の技術についても知って
いるであろう。 【００７１】上記フィルタリング及びスコアリングの説
明では、メッセージがピア・ツー・ピアネットワーク２
２６によって受信されたと仮定しているが、受信クライ
アントに本発明のソフトウェアがインストールされてい
る場合、ネットワーク２０６内の他の経路による場合と
同じく、電子メールネットワーク２２２によって受信さ
れたメッセージも同様にフィルタリング及びスコアリン
グされる。 【００７２】例えば、本発明のソフトウェアがすでにイ
ンストールされており埋込みＸＭＬメッセージを含む電
子メールメッセージを受信した受信クライアントは、自
身のメッセージデータベース２３６にその埋込みメッセ
ージのコピーを配置して、埋込みメッセージをフィルタ
リング及びスコアリングする。しかしながら、本発明の
ソフトウェアがインストールされていない受信クライア
ントは、自身の標準電子メールインボックス内の電子メ
ールを見るだけであり、他の処理は実行されない。 【００７３】従って、本発明のフィルタリング及びスコ
アリング技術は、各受信クライアントのコンピュータに
格納された豊富なクライアントプロファイルと組み合せ
て、適当なユーザのセットに注意を喚起するメッセージ
を実現する。 【００７４】このようなインテリジェントにターゲット
が決められたメッセージングは、本発明に対するユーザ
の信頼及び信用も構築する。これは、多くの場合ジャン
クメールまたはわずかの有用な電子メールが溢れるイン
ボックス内をユーザが探し回らなければならない従来の
システムと異なり、本発明を使用するユーザは、一般に
そのような重要でないメッセージに時間を浪費しないと
いう事実を知っておりかつそれを頼りにするからであ
る。本発明のユーザは、メッセージが自分の専門知識及
び／または興味に一致するため、受信したメッセージに
タイムリーに応答する可能性がより高くなる。 【００７５】例えば、従来送信クライアントが実験に参
加する適当な参加者を識別したりまたはセミナのための
書類を提出する必要があった場合、ユーザは、ウェブま
たは他のサイトに広告を出し、及び／または非常に大き
い配布リストに一般的な電子メールを送ったりしてい
た。このような場合、ターゲットとされたユーザは、ふ
るい分けをしようとしている大量の情報に埋まっている
通信によって、重要な通信を見逃すか、または通信を迷
惑と思うことが多い。対照的に、本発明は自動的に必要
なふるい分けを行うので、ユーザが本発明を使用してメ
ッセージを受信したとき、そのメッセージはユーザにと
って有用となる。 【００７６】メッセージ表示及び応答 図１１は、システム内での「メッセージインボックス
（Messages In-Box）」ウィンドウ１１０２の一実施形
態の図１１００である。インボックスウィンドウ１１０
２は、ユーザインタフェースモジュール２２８によりユ
ーザ２０４に表示される。ユーザ２０４によるユーザイ
ンタフェースモジュール２２８の構成の仕方に応じて、
インボックスウィンドウ１１０２は、電子メールクライ
アント２３０により電子メールフォーマットで表示され
るか、またはインターネットクライアント２３２により
ウェブフォーマットで表示される。両フォーマットは、
同じ機能を提供することが好ましい。インボックスウィ
ンドウ１１０２は、受信メッセージ部１１０４とメッセ
ージ表示部１１０６を含む。受信メッセージ部１１０４
内では、スコアフィールド１１０８内のスコアによって
各メッセージをソートすることができる。上述したよう
に、スコアは、ユーザ２０４の専門知識に関連するかま
たはその専門知識内のメッセージをユーザ２０４が見つ
け出す可能性を表す。 【００７７】ユーザ２０４は、メッセージ部１１０４内
に予め定められた閾値を超えるスコアを有するメッセー
ジを表示するようにインボックスウィンドウ１１０２を
構成できることが好ましい。従って、ステップ３１２に
おいて、メッセージがフィルタリングされていないとき
及び／またはメッセージスコアが予め定められた閾値を
超えているときは、ユーザ２０４に受信メッセージが表
示される。 【００７８】ユーザ２０４は、スコアフィールド１１０
８をフラグフィールドに置き換えられることが好まし
く、これによって予め定められた閾値を超える関連メッ
セージに「フラグを立てる」ことができる。代替的に、
ユーザ２０４が現在クライアントコンピュータ２０２上
で異なるアプリケーションプログラムを使用していると
きであっても、ポップアップダイアログウインドウによ
ってユーザ２０４にメッセージを提示するようにユーザ
インタフェースモジュール２２８を構成しても良い。当
業者は、ユーザ２０４にメッセージを提示する他の方法
を知っていよう。 【００７９】ユーザ２０４がメッセージ１１１０のうち
の１つを選択した後、選択されたメッセージ１１１０
は、インボックスウィンドウ１１０２のメッセージ表示
部１１０６内に表示されることが好ましい。メッセージ
表示部１１０６は、応答ボタン１１１２を含むことが好
ましい。 【００８０】図１２は、システム内での「基本応答（Ba
sic Response）」ウィンドウ１２０２の一実施形態の図
１２００である。応答ウィンドウ１２０２は、ユーザ２
０４が応答ボタン１１１２を「クリック」した場合に作
成される。応答ウィンドウ１２０２は、メッセージフィ
ールド１２０４、匿名チェックボックス１２０６、暗号
応答チェックボックス１２０８及び提出ボタン１２１０
を含む。メッセージフィールド１２０４は、選択された
メッセージに対するユーザ２０４の応答を収集するため
のデータ構造を提供する。匿名チェックボックス１２０
６が選択されたとき、応答においてユーザ２０４の識別
情報（例えば、電子メールアドレス）がマスクされ、ピ
ア・ツー・ピア２２６ネットワークによりメッセージを
送信クライアントに送信する。ユーザ２０４が自分の身
元をメッセージ送信クライアントに明らかにしたいとき
は、匿名チェックボックス１２０６をチェックしてはな
らない。 【００８１】暗号応答チェックボックス１２０８がチェ
ックされると、上述したように、ネットワーク２０６に
よって送信された各メッセージ及び応答とともに好まし
くは送信される送信クライアントの公開鍵で、メッセー
ジフィールド１２０４が暗号化される。従って、メッセ
ージ送信クライアントのみが、自分の秘密鍵を使用して
応答を解読することができる。一方、暗号応答チェック
ボックス１２０８がチェックされないと、ネットワーク
２０６上の他のクライアントコンピュータは、送信クラ
イアントと受信クライアントとの間の会話を監視しフィ
ルタリングし及び／またはスコアリングすることができ
る。提出ボタン１２１０は、ネットワーク２０６により
応答を送信するためにクリックされる。このため、ステ
ップ３１４において、受信クライアントからの応答は送
信クライアントに匿名でまたは暗号化フォーマットで送
信される。選択的に、受信クライアントが送信クライア
ントの身元を知っている場合は、送信クライアントに応
答を直接返信することができる。ステップ３１４の後、
好ましい方法は終了する。 【００８２】本発明を使用する他のソースからの情報の
処理 メッセージの生成、送信及びメッセージへの応答に関し
て本発明を説明したが、本発明のスコアリング機能は、
他のタイプの情報を処理する場合にも等しく適用可能で
ある。他の情報には、ユーザ２０４によって閲覧されて
いる現在のウェブページ内に表示されるデータが含まれ
る。そのウェブページデータから関連ベクトルを生成
し、クライアントプロファイル２１０から生成されたユ
ーザ２０４の専門知識ベクトルと比較することができ
る。関連ベクトルと専門知識ベクトルとを比較したとき
に予め定められた閾値を超えるスコアが得られた場合、
現在閲覧しているウェブページの特定の関連性がユーザ
に通知される。このように、ウェブをブラウズしている
ユーザに対し、彼らの興味及び／または専門知識に近接
する可能性のある特定のウェブページを知らせることが
できる。 【００８３】同様に処理されスコアリングされる他の情
報には、本発明の機能を使用して生成されなかった通常
の電子メールメッセージ、中央サーバ２２４からダウン
ロードされたかまたは何らかの他のソースから受信され
たファイル、もしくは中央専門知識データベースに格納
された専門知識情報が含まれる。当業者は、本発明を適
当に適用することができる他の情報源を知っているであ
ろう。 【００８４】本発明には例として以下の実施形態が含ま
れる。 【００８５】（１）クライアントコンピュータ（２０
２）にクライアントプロファイル（２１０）を生成し、
前記クライアントコンピュータに前記プロファイルを格
納し、メッセージを受信し、前記メッセージを前記プロ
ファイルに関してスコアリングすることを含む、知識管
理方法。 【００８６】（２）前記格納は、ユーザ（２０４）のみ
に前記プロファイルの表示を許可することを含む、上記
(１)に記載の知識管理方法。 【００８７】（３）前記受信は、ピア・ツー・ピアネッ
トワーク（２２６）により前記メッセージを受信するこ
とを含む、上記(１)に記載の知識管理方法。 【００８８】（４）前記スコアリングは、統計的情報検
索技術を使用してメッセージをスコアリングすることを
含む、上記(１)に記載の知識管理方法。 【００８９】（５）前記スコアリングは、前記メッセー
ジ内のフィルタリング基準を識別し、前記プロファイル
内で発見されたフィルタ基準と第１の値を関連付け、前
記第１の値より低い第２の値を、前記プロファイル内で
発見されなかったフィルタ基準と関連付け、前記メッセ
ージスコア及び各フィルタ基準に重み付けされたパーセ
ンテージを割り当て、前記重み付けされたパーセンテー
ジを結合することで、メッセージスコア全体を計算する
ことを含む、上記(１)に記載の知識管理方法。 【００９０】（６）フィルタリング基準を含むメッセー
ジを生成し、送信クライアント（１００２）から受信ク
ライアント（１００４）のセットに前記メッセージを送
信し、受信クライアントコンピュータ（１１０６）にプ
ロファイル（２１０）を生成し、前記プロファイル内に
前記フィルタリング基準が発見されたとき、前記受信ク
ライアントのコンピュータに前記メッセージを表示する
ことを含む、知識管理方法。 【００９１】（７）前記送信は、ピア・ツー・ピアネッ
トワーク（２２６）により前記メッセージを送信するこ
とを含む、上記(６)に記載の知識管理方法。 【００９２】（８）前記送信は、電子メールネットワー
ク（２２２）により前記メッセージを送信することを含
む、上記(６)に記載の知識管理方法。 【００９３】（９）前記生成は、前記メッセージにデー
タ文字列フィルタリング基準を追加することを含み、前
記表示は、前記プロファイル内に前記データ文字列が発
見されたとき、前記受信クライアントのコンピュータに
前記メッセージを表示することを含む、上記(６)に記載
の知識管理方法。 【００９４】（１０）前記生成は、送信クライアントの
公開鍵／秘密鍵のペアを生成し、前記送信クライアント
公開鍵を前記メッセージに追加することを含み、前記知
識管理方法は、前記送信クライアントの公開鍵によって
暗号化された前記メッセージに対する応答を前記受信ク
ライアントのコンピュータから受信し、前記送信クライ
アント秘密鍵を使用して前記応答を解読することをさら
に含む、上記(６)に記載の知識管理方法。 【００９５】本発明の１つまたは複数の実施形態につい
て説明したが、当業者は、種々の変更が実行できること
を認めるであろう。

【図面の簡単な説明】 【図１】従来の知識管理システムのデータフロー図であ
る。 【図２】コミュニティ知識を採取するシステムの一実施
形態のデータフロー図である。 【図３】コミュニティ知識を採取する方法の一実施形態
のフローチャートである。 【図４】システム内での「専門家検索（Find An Exper
t）」メッセージの一実施形態の図である。 【図５】システム内での「調査（Survey/Poll）」メッ
セージの一実施形態の図である。 【図６】システム内での「調査結果（Survey/Poll Resu
lts）」ウィンドウの一実施形態の図である。 【図７】システム内での「ソフトウェア通知（Software
Announcement）」メッセージの一実施形態の図であ
る。 【図８】システム内での「匿名質問（Ask Anonymou
s）」メッセージの一実施形態の図である。 【図９】システム内での「高度質問（Advanced Questio
n）」メッセージの一実施形態の図である。 【図１０】システム内の複数のクライアントを接続する
ピア・ツー・ピアネットワークの一部の一実施形態のデ
ータフロー図である。 【図１１】システム内での「メッセージ・インボックス
（Messages In-Box）」ウィンドウの一実施形態の図で
ある。 【図１２】システム内での「基本応答（Basic Respons
e）」ウィンドウの一実施形態の図である。 【符号の説明】 ２０２ クライアント・コンピュータ ２０４ ユーザ ２０６ コンピュータ・ネットワーク ２１０ クライアント・プロファイル ２２２ 電子メール・ネットワーク ２２６ ピア・ツー・ピアネットワーク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラジャン・マシュー・ルコセ アメリカ合衆国94301カリフォルニア州パ ロ・アルト、カウパー・ストリート 360、 アパートメント 12 (72)発明者 ジョシュア・ロジャース・タイラー アメリカ合衆国94305カリフォルニア州ス タンフォード、エスコンディード・ロード 796、アパートメント 26ジー (72)発明者 シーザー・セングプタ アメリカ合衆国94024カリフォルニア州ロ ス・アルトス、ホームステッド・コート 2240、アパートメント 109 (72)発明者 バーナード・ハバーマン アメリカ合衆国94301カリフォルニア州パ ロ・アルト、フォレスト・アヴェニュ 483 Ｆターム(参考） 5B075 PR08 5B085 AA08 BG01 BG04 BG07

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 クライアントコンピュータにクライアン
   トプロファイルを生成し、 前記クライアントコンピュータに前記プロファイルを格
   納し、 メッセージを受信し、 前記メッセージを前記プロファイルに関してスコアリン
   グすることを含む、知識管理方法。