JP2003316371A - 残響付与装置、残響付与方法、インパルス応答生成装置、インパルス応答生成方法、残響付与プログラム、インパルス応答生成プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

残響付与装置、残響付与方法、インパルス応答生成装置、インパルス応答生成方法、残響付与プログラム、インパルス応答生成プログラムおよび記録媒体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響空間の音場をより正確に再現する。 【解決手段】 合成音線ベクトルの合成音線強度は、発
音点の指向特性とその向き、および、受音点の指向特性
とその向きの4要素に応じて求められ、この合成音線ベ
クトルから再生チャネル毎のインパルス応答が特定され
る。すなわち、特定されたインパルス応答には、4要素
が反映される。そして、このインパルス応答がオーディ
オ信号に対して畳み込み演算され、この演算結果として
得られるオーディオ信号が再生される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンサートホール
や劇場などの音響空間で行われた演奏などを、別の音響
空間において再現するために、再生すべきオーディオ信
号に対して残響効果を付加するための残響付与装置、残
響付与方法、インパルス応答生成装置、インパルス応答
生成方法、残響付与プログラム、インパルス応答生成プ
ログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ユーザが家庭などの部屋(以下、
「リスニングルーム」と称する)において音楽を聴く場
合であっても、あたかもコンサートホールや劇場などで
生演奏を聴いているかのような臨場感を味わえるように
するために、各種の技術が検討されている。コンサート
ホールなどの音響空間(以下、単に「音響空間」と称す
る)の音場をリスニングルームなどの別の音響空間に再
現するといった音場再現技術もその1つである。
【0003】音場再現技術について、以下に説明する。
図11は、音響空間90において、楽器などの発音点S
から音が放射された際の反射音の様子を模式的に示す図
である。図11に示すように、ステージ901上の発音
点Sから放射された音は、天井や側壁などの音響空間9
0の境界面で反射され、観客席902に到達する。ここ
で、各反射音は、観客席902に同時に到達するのでは
なく、夫々の伝搬距離に応じた時間遅れをもって到達す
る。
【0004】図11において、観客席902には、リス
ニングルームLが示されている。このリスニングルーム
Lの天井や壁面などの境界面において、直接音や反射音
(すなわち、残響音)の音響を再現できれば、観客席9
02のうち、このリスニングルームLで囲まれた場所の
音場がリスニングルームL内に再現される。一般に、こ
の音響の再現には、オーディオ信号に対して、音響空間
のインパルス応答の畳み込み演算を行い出力する残響付
与装置が用いられる。このインパルス応答には、無指向
特性の発音点Sからインパルス音等の音響測定用信号が
放射された際の、リスニングルームLにおいて採取され
る残響音を含んだ音響信号が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
残響付与装置にあっては、必ずしも音響空間の音場が正
確に再現される訳ではない。例えば、演奏者が金管楽器
などの指向特性のある楽器を演奏したときの音場を再現
することはできない。
【0006】本発明は、上述した事情を鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、音響空間の音場
をより正確に再現することができる残響付与装置、残響
付与方法、インパルス応答生成装置、インパルス応答生
成方法、残響付与プログラム、インパルス応答生成プロ
グラムおよび記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、音響を再現すべき音響空間の空間形状
と、この音響空間の境界面における音の反射特性とを取
得する音響空間情報取得手段と、前記音響空間に配置さ
れる発音点と受音点の各々の配置位置を取得する配置位
置取得手段と、前記空間形状と、前記反射特性と、前記
発音点および受音点の配置位置とから、前記発音点から
放射された音線が前記受音点に到達するまでに辿る複数
の音線経路を特定する音線経路特定手段と、前記発音点
の発音の指向特性を取得する発音指向特性取得手段と、
前記受音点の受音の指向特性を取得する受音指向特性取
得手段と、前記特定された音線経路毎に、前記受音点に
おける音の強度を特定し、この特定された音の強度に対
して、前記発音点の発音の指向特性および前記受音点の
受音の指向特性に応じた重み付けを行う重み付け手段
と、前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重
み付けされた音の強度とから、前記音響空間のインパル
ス応答を特定するインパルス応答特定手段と、特定され
た前記インパルス応答と音響効果を付与すべきオーディ
オ信号との畳み込み演算を行う畳み込み演算手段とを備
える残響付与装置を提供する。
【0008】この構成の下、重み付け手段により、前記
音線経路特定手段により特定された音線経路毎に、前記
受音点における音の強度が特定され、この特定された音
の強度に対して、前記発音点の発音の指向特性および前
記受音点の受音の指向特性に応じた重み付けが行われ
る。また、インパルス応答特定手段により、前記音線経
路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付けされた音
の強度とから、前記音響空間のインパルス応答が特定さ
れる。そして、畳み込み演算手段により、特定された前
記インパルス応答と前記オーディオ信号との畳み込み演
算が行われる。このように、本発明に係る残響付与装置
によれば、発音点と受音点の指向特性に応じたインパル
ス応答が特定され、そして、このインパルス応答とオー
ディオ信号との畳み込み演算が行われるから、この畳み
込み演算の結果として得られるオーディオ信号には、発
音点および受音点の指向特性に応じた残響音が付与され
る。これにより、金管楽器などの指向特性のある楽器の
楽音が再生される場合でも、その指向特性が反映された
音場が再現され、音場がより正確に再現される。なお、
上述した残響付与装置において、音響効果を付与すべき
オーディオ信号を予め記憶する記憶手段を備えるように
しても良く、また、このオーディオ信号をインターネッ
トなどのネットワークを介して外部装置から受信する受
信手段を備えるようにしても良い。また、上述した残響
付与装置において、発音の指向特性と受音の指向特性と
のいずれか一方の指向特性を均一、すなわち、指向なし
とし、指向のある方のみを重み付けに用いるようにして
も良い。
【0009】また、上記目的を達成するために、本発明
は、音響を再現すべき音響空間の空間形状と、この音響
空間の境界面における音の反射特性とを取得する音響空
間情報取得手段と、前記音響空間に配置される発音点と
受音点の各々の配置位置を取得する配置位置取得手段
と、前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点およ
び受音点の配置位置とから、前記発音点から放射された
音線が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路
を特定する音線経路特定手段と、前記発音点の発音の指
向特性を取得する発音指向特性取得手段と、前記受音点
の受音の指向特性を取得する受音指向特性取得手段と、
前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
特性に応じた重み付けを行う重み付け手段と、前記音線
経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付けされた
音の強度とから、前記音響空間のインパルス応答を生成
し出力するインパルス応答生成手段とを備えるインパル
ス応答生成装置を提供する。この構成の下、重み付け手
段により、前記音線経路特定手段により特定された音線
経路毎に、前記受音点における音の強度が特定され、こ
の特定された音の強度に対して、前記発音点の発音の指
向特性および前記受音点の受音の指向特性に応じた重み
付けが行われる。また、インパルス応答特定手段によ
り、前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重
み付けされた音の強度とから、前記音響空間のインパル
ス応答が生成され出力される。このように、本発明に係
るインパルス応答生成装置によれば、発音点と受音点の
各々の指向特性に応じたインパルス応答が生成され出力
される。なお、このインパルス応答は、インパルス応答
に従って残響を付与する残響付与装置などに用いられ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。
【0011】図1は、本発明の実施形態に係る残響付与
装置10の使用の態様を示す図である。この残響付与装
置10は、音響空間の音場を再現するために、この音響
空間における受聴者Uに四方から到達する夫々の音を4
つの再生チャネルにより再生する。すなわち、図1に示
すように、残響付与装置10は、4つの再生チャネル端
子Tch1〜Tch4を備えている。各再生チャネル端
子Tch1〜Tch4には、互いに略同性能のスピーカ
4が1つずつ接続されている。これら4つのスピーカ4
の夫々は、受聴者Uから略等距離に配置されている。以
下の説明において、スピーカ4の夫々を区別する場合
に、スピーカ4−FR、4−FL、4−BR、4−BL
と記す。
【0012】再生チャネル端子Tch1には、スピーカ
4−FRが接続され、このスピーカ4−FRは、受聴者
Uの正面右側(図面手前左側)に配置されている。再生
チャネル端子Tch2には、スピーカ4−FLが接続さ
れ、このスピーカ4−FLは、受聴者Uの正面左側(図
面手前右側)に配置されている。これらスピーカ4−F
R、4−FLからは、残響付与装置10により再現すべ
き音響空間における受聴者Uの前方から到達する音が再
現されたものが放音される。
【0013】また、再生チャネル端子Tch3には、ス
ピーカ4−BRが接続され、このスピーカ4−BRは、
受聴者Uの背面右側(図面奥左側)に配置されている。
再生チャネル端子Tch4には、スピーカ4−BLが接
続され、このスピーカ4−BLは、受聴者Uの背面左側
(図面奥右側)に配置されている。これらスピーカ4−
BR、4−BLからは、残響付与装置10により再現す
べき音響空間における受聴者Uの後方から到達する音が
再現されたものが放音される。
【0014】図2は、残響付与装置10の電気的構成を
示す図である。同図において、CPU(Central Proces
sing Unit)102は、データ・アドレスバス100を
介して各部の動作を制御する。ROM(Read Only Memo
ry)104は、例えばEEPROM(Electrically Era
sable Programmable ROM)などの書き換え可能な不揮発
性メモリであり、CPU102により実行される制御プ
ログラムや後述する各種処理のためのプログラム、各種
データを記憶している。RAM(Random Access Memor
y)106は、揮発性メモリであり、CPU102のワ
ークエリアとして用いられ、各種演算結果やデータなど
を一時的に記憶する。記憶装置108は、例えばハード
ディスクや、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディス
クなどの記憶媒体を備えており、次のデータを記憶して
いる。すなわち、再現音響空間データ、発音点データ、
受音点データである。
【0015】再現音響空間データは、コンサートホール
や教会、劇場などの音響空間毎に設けられ、1つの再現
音響空間データには、空間形状情報と反射特性が含まれ
ている。空間形状情報は、音響空間の空間形状を示す情
報であり、壁や天井、床などの配置位置を示すXYZ直
交座標系の座標情報により表されている。また、反射特
性は、音響空間の壁や天井、床などの材質に応じた音の
反射特性(吸音率や音の反射角など)を示すものであ
る。
【0016】発音点データは、ピアノやトランペット、
クラリネットといった発音点Sとなり得るもの毎に設け
られ、1つの発音点データには、発音点Sの指向特性が
含まれている。この発音点Sの指向特性は、発音点Sに
対する方向毎の発音点Sの発音強度を示すものである。
また、受音点データは、例えば人間やマイクロホンとい
った受音点Rとなり得るもの毎に設けられ、1つの受音
点データには、受音点Rの指向特性が含まれている。こ
の受音点Rの指向特性は、受音点Rに対する方向毎の受
音点Rの受音感度を示すものである。
【0017】ユーザが音響空間や演奏される楽器などを
幾つかの候補の中から選択できるように、記憶装置10
8には、再現音響空間データと、発音点データと、受音
点データが夫々多数記憶されている。なお、記憶装置1
08は、残響付与装置10に内蔵されていなくても良
く、例えば外付けの記憶装置であっても良い。また、残
響付与装置10が記憶装置108を必ずしも備える必要
はなく、ネットワーク上のサーバが記憶装置108を備
え、残響付与装置10は、図示せぬ通信手段を有するよ
うに構成され、この通信手段を用いて、サーバからネッ
トワークを介して記憶装置108に記憶されている各種
データを取得しても良い。
【0018】図2において、表示装置110は、例えば
CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどであり、
CPU102の制御の下、各種情報を表示する。具体的
には、表示装置110は、音響空間の候補や、発音点S
の候補、受音点Rの候補などを表示する。また、表示装
置110は、ユーザにより選択された音響空間の空間形
状を示す透視図を表示する。
【0019】入力装置112は、例えばキーボードやマ
ウス、ジョイスティックなどであり、ユーザにより入力
された各種情報を、データ・アドレスバス100を介し
てCPU102に出力する。ユーザにより入力される情
報には、ユーザが選択した音響空間や、発音点Sの種類
などの他、この音響空間における発音点Sと受音点Rの
夫々の配置位置(座標情報)や、発音点Sと受音点Rの
向いている方向などがある。さらに説明すると、ユーザ
が幾つかの候補の中から音響空間を選択すべく入力装置
112を操作すると、入力装置112は、係る操作を検
知し、CPU102に選択された音響空間の選択情報を
出力する。CPU102は、ユーザにより選択された音
響空間の選択情報を受け取ると、この音響空間に対応す
る再現音響空間データを記憶装置108から読み出し、
表示装置110にその音響空間の空間形状を示す透視図
を表示させるようになっている。
【0020】また、表示装置110に表示された透視図
内において、ユーザが発音点Sと受音点Rの配置位置と
向きを指定すべく入力装置112を操作すると、入力装
置112は、かかる操作を検知して、発音点Sおよび受
音点Rの配置位置と向きを示す夫々のXYZ直交座標系
の座標情報をCPU102に出力する。
【0021】CPU102は、再現音響空間データと、
発音点Sと受音点Rの夫々の種類、位置および向きとか
ら、この音響空間におけるインパルス応答を再生チャネ
ル毎に算出する。なお、このインパルス応答の算出手順
については、後に詳述する。
【0022】A/D変換器114には、音響効果を付与
する対象となるアナログのオーディオ信号が入力され
る。そして、A/D変換器114は、この入力されたア
ナログのオーディオ信号をデジタルのオーディオ信号に
変換する。ここで、オーディオ信号は、再生されたとき
に余計な残響音が含まれることを防止するため、無響室
などのデッドな空間において録音された楽音や音声のオ
ーディオ信号(すなわち、ドライソース)であることが
好ましい。なお、音響効果を付与すべきオーディオ信号
の波形データは、記憶装置108に予め記憶されていて
も良い。また、残響付与装置10がネットワークを介し
てデータを送受するための通信装置を更に備え、オーデ
ィオ信号の波形データを通信装置を介してネットワーク
上に配置されたサーバ等の外部装置から受信し、この受
信した波形データに音響効果を付与するようにしても良
い。
【0023】また、残響付与装置10は、再生チャネル
毎に異なる残響効果をオーディオ信号に付与し、これら
のオーディオ信号を再生するために、1つの再生チャネ
ル毎に畳み込み演算装置116と、DSP118と、D
/A変換器120とを夫々1つずつ備えている。畳み込
み演算装置116−1は、CPU102からの自装置に
対応するインパルス応答と、A/D変換器114からの
デジタル信号との実時間における畳み込み演算をリアル
タイムに実行し、データ・アドレスバス100を介して
DSP118−1に出力する。なお、畳み込み演算装置
をハードウェアとして備える構成ではなく、プログラム
によりCPU102に畳み込み演算装置と同等の機能を
実現させるようにしても良い。
【0024】DSP118−1は、畳み込み演算装置1
16−1から受け取ったデジタル信号に対して信号増幅
や、時間遅延、周波数フィルタなどの各種信号処理を実
行し、データ・アドレスバス100を介してD/A変換
器120−1に出力する。D/A変換器120−1は、
DSP118−1から受け取ったデジタル信号をアナロ
グに変換し、再生チャネル端子Tch1に接続されたス
ピーカ4−FRに出力する。他の再生チャネルに対応し
て設けられた畳み込み演算装置116−2〜116−4
とDSP118−2〜118−4とD/A変換器120
−2〜120−4についても同様である。なお、畳み込
み演算装置とDSPは、再生チャネル毎に1つずつ設け
られているが、これに限らず、1つの畳み込み演算装置
および1つのDSPが各再生チャネル毎のオーディオ信
号を処理するような構成であっても良い。
【0025】さて、このような構成の下、残響付与装置
10は、ユーザにより選択された音響空間の残響効果を
オーディオ信号に付与し、このオーディオ信号を再生す
るための処理を、ROM104に記憶されているプログ
ラムに従って実行する。このプログラムは、例えば光デ
ィスクや、磁気ディスク、光磁気ディスクなどのコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体に記録されているプログ
ラムがインストールされたものである。なお、残響付与
装置10がプログラムをネットワークを介して受信する
ようにしても良い。
【0026】図3は、残響付与装置10の処理動作手順
を示すフローチャートである。同図に示すように、CP
U102は、ユーザにより選択された音響空間と、発音
点Sの種類と、発音点Sの配置位置と、発音点Sの向き
と、受音点Rの種類と、受音点Rの配置位置と、受音点
Rの向きとの諸情報を入力装置112からデータ・アド
レスバス100を介して取得する(ステップS1)そし
て、CPU102は、これらの諸情報が記録されたレシ
ピファイルRF(図4参照)をRAM106内に生成す
る(ステップS2)。
【0027】次いで、CPU102は、レシピファイル
RFに記録された音響空間に対応する再現音響空間デー
タを記憶装置108から読み出す(ステップS3)。そ
して、CPU102は、再現音響空間データにより示さ
れる空間形状と、レシピファイルRFに記録された発音
点Sおよび受音点Rの配置位置とから、発音点Sから放
射された音が辿る経路を追跡するといった、いわゆる音
線法に従って、発音点Sから放射された音線が受音点R
に到達するまでに辿る音線経路を推定する(ステップS
4)。さらに説明すると、CPU102は、発音点Sが
無指向特性の放射特性を有するものとして音線経路を推
定する。すなわち、発音点Sからは、四方に向けて同程
度の数の音が放射され、この放射音のうち、音響空間の
壁や天井などで反射されながら受音点Rに到達する音の
経路が推定される(図5参照)。
【0028】CPU102は、音線経路を推定すると、
音線経路長が短い音線経路から順にレコードを生成し音
線経路情報テーブルTBL1を生成する(ステップS
5)。図6は、音線経路情報テーブルTBL1の構成を
示す概略図である。同図に示すように、音線経路情報テ
ーブルTBL1には、推定された音線経路毎にレコード
が生成されており、1つのレコードには、音線経路長
と、放射方向と、到達方向と、反射回数と、反射減衰率
が含まれている。ここで、音線経路長は、音線経路の経
路長である。放射方向は、発音点Sからの音の放射方向
であり、XYZ直交座標系のベクトルにて表されてい
る。到達方向は、受音点Rへの音の到達方向であり、放
射方向と同じくベクトルにて表されている。反射回数
は、その音線経路上において、音が音響空間の壁や天井
などで反射された回数である。また、反射減衰率は、反
射回数により示される複数回の反射による音の減衰率で
ある。
【0029】次いで、CPU102は、インパルス応答
を算出するための処理を実行する(ステップS6)。図
7は、CPU102により実行されるインパルス応答算
出処理手順を示すフローチャートである。ここで、イン
パルス応答算出の際に用いられる発音点Sの指向特性な
どの各種パラメータは、周波数依存性を有する。そこ
で、CPU102は、インパルス応答の周波数帯域をパ
ラメータ値が略一定となる帯域毎に分け、夫々の帯域に
ついてインパルス応答を算出する処理を実行する。な
お、本実施形態では、インパルス応答の周波数帯域は、
M個の帯域に分割されているものとする。
【0030】先ず、CPU102は、帯域を指定する変
数mを「1」に初期化する(ステップU1)。次いで、
CPU102は、音線経路毎に、その音線経路を辿って
受音点Rに到達した音の音線強度Iを求めるべく、次の
処理を実行する。すなわち、CPU102は、音線経路
情報テーブルTBL1の先頭レコードを取り出し(ステ
ップU2)、そのレコードに記録されている放射方向お
よび反射減衰率と、発音点Sに対応する発音点データに
示される指向特性とから、帯域fmにおける音線経路毎
の音線強度Iを次の式から求める(ステップU3)。
【0031】I=(r^2/L^2)×α(fm)×d
(fm、X、Y、Z)×β(fm、L) ここで、rは基準距離、Lは音線経路長、α(fm)は
反射減衰率、d(fm、X、Y、Z)は発音指向特性減
衰係数、β(fm、L)は距離減衰係数である。基準距
離rは、再現すべき音響空間の広さに応じて設定される
ものである。具体的には、音線経路長が音響空間の広さ
に対して十分長い場合に、この音線経路を辿る音の減衰
量が大きくなるように設定される。なお、上述した式の
演算子「^」は、べき乗を表すものとする。
【0032】反射減衰率α(fm)は、上述したよう
に、音響空間の壁面などによる音の反射回数に応じた音
の減衰率である。ここで、音の反射率は、反射する音の
周波数に依存するため、反射減衰率も帯域ごとに設定さ
れる。発音指向特性減衰係数d(fm、X、Y、Z)
は、発音点Sの指向特性と発音点Sの向きに応じた減衰
係数である。詳述すると、発音点Sは、方向毎に異なる
強度で放音するといった、いわゆる指向特性を有してい
る。また、この指向特性は、放音される音の帯域ごとに
異なる。そこで、CPU102は、発音点Sの指向特性
を発音点Sの向きにより補正し、発音指向特性減衰係数
d(fm、X、Y、Z)を求める。そして、CPU10
2は、発音点Sからの方向に応じた発音指向特性減衰係
数d(fm、X、Y、Z)の値を音線強度Iに重み付
け、発音点Sの指向特性と向きに応じた音線経路毎の音
線強度Iを求める。距離減衰係数β(fm、L)は、音
の伝搬距離(経路長)に応じた帯域毎の減衰を表すもの
である。
【0033】次いで、CPU102は、ステップU3に
おいて処理したレコードが最後のレコードか否かを判断
する(ステップU4)。この判断結果が「NO」であれ
ば、CPU102は、音線経路情報テーブルTBL1か
ら次のレコードを取り出し(ステップU5)、このレコ
ードに記録された音線経路の音線強度Iを求めるべく、
処理手順をステップU3に戻す。
【0034】一方、ステップU4における判断結果が
「YES」であれば、CPU102は、受音点Rに到達
する時間(すなわち、残響遅延時間)が同一となる音線
経路を抽出し、夫々の音線経路の到達方向ベクトルおよ
び音線強度Iから、受音点Rにおけるそれらの合成音線
ベクトルを求める(ステップU6)。具体的には、音線
経路同士の音線経路長が等しければ、音が夫々の音線経
路を辿って受音点Rに到達する時間も等しくなる。そこ
で、CPU102は、音線経路情報テーブルTBL1か
ら音線経路長が等しいレコードを抽出し、夫々のレコー
ドに記録された到達方向と音線強度とから合成音線ベク
トルを求める。
【0035】次いで、CPU102は、ステップU6に
おいて求められた合成音線ベクトルから合成音線ベクト
ルテーブルTBL2を生成する(ステップU7)。図8
は、合成音線ベクトルテーブルTBL2の構成を示す概
略図である。同図に示すように、合成音線ベクトルテー
ブルTBL2には、ステップU6において求められた合
成音線ベクトル毎にレコードが記録されている。この1
つのレコードには、残響遅延時間と、合成音線強度Ic
と、合成到達方向とが含まれている。残響遅延時間は、
この合成音線ベクトルにて示される音が発音点Sから受
音点Rに到達するまでの時間、すなわち、残響遅延時間
である。合成音線強度Icは、合成音線ベクトルのベク
トル強度である。また、合成到達方向は、この合成され
た音線が受音点Rに到達する際の方向を示し、合成音線
ベクトルのベクトル方向により表される。
【0036】次いで、CPU102は、ステップU6に
おいて求められた各合成音線ベクトルの合成音線強度I
cに対して受音点Rの指向特性と向きによる重み付けを
行うべく、次の処理を実行する。すなわち、CPU10
2は、合成音線ベクトルテーブルTBL2の先頭レコー
ドを取り出す(ステップU8)。そして、CPU102
は、このレコードの合成音線強度に対して受音指向特性
減衰係数g(fm、X、Y、Z)を乗じ(ステップU
9)、その結果を対応する合成音線ベクトルテーブルT
BL2の合成音線強度に上書きする。この受音指向特性
減衰係数g(fm、X、Y、Z)は、受音点Rの指向特
性と受音点Rの向きに応じた減衰係数である。
【0037】詳述すると、受音点Rは、方向毎に異なる
受音感度を有しており、また、この受音の指向特性は、
受音される音の帯域毎に異なる。そこで、CPU102
は、受音点Rの指向特性を受音点Rの向きにより補正
し、受音指向特性減衰係数g(fm、X、Y、Z)を求
める。そして、CPU102は、合成音線ベクトルの受
音点Rへの到達方向に応じて受音指向特性減衰係数g
(fm、X、Y、Z)を音線ベクトル強度に乗じて、受
音点Rの指向特性と向きに応じた合成音線ベクトル強度
を求める。
【0038】次に、CPU102は、ステップU9にお
いて処理したレコードが合成音線ベクトルテーブルTB
L2の最後のレコードであるかを判断する(ステップU
10)。この判断結果が「NO」であれば、CPU10
2は、次のレコードを取り出し(ステップU11)、こ
のレコードの合成音線強度Icに対して重み付けを行う
べく処理手順をステップU9に戻す。
【0039】一方、ステップU10における判断結果
が、「YES」であれば、CPU102は、合成音線ベ
クトル毎に、その合成音線ベクトルに対応する音が4つ
のスピーカ4のうち、どのスピーカ4から出力されるべ
きかを判断して合成音線ベクトルを各スピーカ4に振り
分けるための処理を行う。
【0040】より具体的には、CPU102は、合成音
線ベクトルテーブルTBL2の先頭レコードを取り出し
(ステップU12)、このレコードに記録されている合
成音線ベクトルに対応した音を、4つのスピーカ4のど
れから出力すべきか、すなわち、4つの再生チャネルの
内、どの再生チャネルに振り分けるかを合成到達方向か
ら判断し、この判断結果を示す再生チャネル情報をレコ
ードに追加する(ステップU13)。例えば、取り出し
たレコードの合成到達方向が受音点Rへの正面右方向か
らの到達を示している場合、CPU102は、この合成
音線ベクトルに応じた音が受聴者Uの正面右側に配置さ
れるスピーカ4−FRから出力されるようにするため
に、このスピーカ4−FRに対応する再生チャネルを示
す再生チャネル情報を付加する(図9参照)。ここで、
合成音線ベクトルの到達方向が例えば正面方向であると
きは、再生チャネルとして、スピーカ4−FRと4−F
Lとから同じ音量で出力するような再生チャネル情報を
付加すればよい。
【0041】そして、CPU102は、取り出したレコ
ードが合成音線ベクトルテーブルTBL2の最後のレコ
ードかを判断する(ステップU14)。この判断結果が
「NO」であれば、CPU102は、次のレコードを取
り出し(ステップU15)、このレコードについて処理
すべく、処理手順をステップU13に戻す。
【0042】一方、ステップU14における判断結果が
「YES」であれば、CPU102は、変数mを「1」
だけインクリメントし(ステップU16)、この変数m
が周波数帯域の分割数Mよりも大であるか否かを判断す
る(ステップU17)。この判断結果が「NO」であれ
ば、CPU102は、次の帯域についてインパルス応答
を求めるべく、処理手順をステップU2に戻す。一方、
ステップU17における判断結果が「YES」であれ
ば、CPU102は、帯域毎に求められた合成音線強度
Icからインパルス応答を再生チャネル毎に求める(ス
テップU18)。
【0043】より具体的に説明すると、CPU102
は、ステップU13において付加された再生チャネル情
報を参照し同一再生チャネルに割り当てられた合成音線
ベクトルのレコードを各帯域毎に生成された合成音線ベ
クトルテーブルTBL2から抽出する。そして、CPU
102は、抽出した各レコードの残響遅延時間と合成音
線強度から、受音点Rにて採取されるインパルス音を時
系列に求めインパルス応答を特定する。これにより再生
チャネル毎のインパルス応答が特定される。
【0044】さて、図3に示すように、CPU102
は、インパルス応答処理算出処理(ステップS6)を終
了すると、畳み込み演算装置116−1〜116−4の
夫々にインパルス応答とオーディオ信号との畳み込み演
算を行わせてオーディオ信号を再生するための処理を実
行する(ステップS7)。すなわち、CPU102は、
畳み込み演算装置116−1〜116−4の夫々に、対
応する再生チャネルのインパルス応答を出力するととも
に、インパルス応答とオーディオ信号との畳み込み演算
を実行させる命令信号を出力する。
【0045】畳み込み演算装置116−1〜116−4
は、CPU102から命令信号を受け取ると、A/D変
換器114からデジタルのオーディオ信号を受け取り、
このオーディオ信号とCPU102から受け取ったイン
パルス応答との畳み込み演算を行う。図10は、畳み込
み演算装置116−1〜116−4の畳み込み演算処理
ブロックを示す概略図である。同図に示すように、畳み
込み演算処理ブロックは、遅延回路1160と、乗算回
路1162と、加算回路1164とを夫々多数備えてい
る。遅延回路1160は、オーディオ信号に一定の時間
遅延を与える。乗算回路1162は、オーディオ信号
と、CPU102から受け取ったインパルス応答の各パ
ルスに対応する係数との乗算を行う。加算回路1164
は、各乗算回路1162から出力されるオーディオ信号
同士の加算を行う。このような構成の下、1つのインパ
ルス応答に対応する残響音成分は、オーディオ信号がそ
の残響遅延時間に応じた数の遅延回路1160を通過
し、かつ、そのインパルス応答に応じた乗算回路116
2を通過することにより生成される。そして、畳み込み
演算処理ブロックは、それらの残響音成分を加算するこ
とにより、オーディオ信号に残響効果を付与している。
【0046】次いで、畳み込み演算装置116−1〜1
16−4の夫々は、この演算結果をDSP118−1〜
118−4のうち、自装置に対応するものに出力する。
DSP118−1〜118−4の夫々は、受け取ったデ
ジタルのオーディオ信号に対して各種信号処理を行った
後、D/A変換器120−1〜120−4のうち、自回
路に対応するものに出力する。D/A変換器120−1
〜120−4の夫々は、受け取ったデジタルのオーディ
オ信号をアナログのオーディオ信号に変換し、対応する
スピーカ4に出力する。夫々のスピーカ4は、受け取っ
たオーディオ信号に応じた音を出力する。
【0047】以上説明したように、本実施形態の残響付
与装置10によれば、合成音線ベクトルの合成音線強度
は、発音点Sの指向特性とその向き、および、受音点R
の指向特性とその向きの4要素に応じて求められ、この
合成音線ベクトルから再生チャネル毎のインパルス応答
が特定される。すなわち、特定されたインパルス応答に
は、4要素が反映される。そして、このインパルス応答
がオーディオ信号に対して畳み込み演算され、この演算
結果として得られるオーディオ信号が再生される。従っ
て、残響付与装置10が楽音のオーディオ信号を再生す
る場合、ステージ上で演奏されている楽音を観客席にて
聴いている状態が楽器の指向特性や演奏者の向きを含め
て再現される。つまり、トランペットとバイオリン、フ
ルートとピアノなど指向特性が異なる楽器の差が再生音
場に現れる。また、演奏者が壁を向いたときには、そち
らからの返りが強く、壁に背を向けたときは、返りが弱
くなるといったように、演奏条件の違いが表現される。
このように、本実施形態の残響付与装置10によれば、
音場がより正確に再現される。
【0048】また、本実施形態の残響付与装置10によ
れば、音響空間と、発音点Sおよび受音点Rの夫々の配
置位置とが変更されなければ、ステップS4(図3参
照)における音線経路推定の結果得られる音線経路は、
常に等しくなる。従って、記憶装置108などに、この
推定された音線経路が記憶されていれば、音響空間と発
音点Sおよび受音点Rの各配置位置以外の情報が変更さ
れたとしても、ステップS4における音線経路推定が再
度実行される必要がなく、これにより、インパルス応答
が特定されるまでの処理時間が短縮される。なお、本実
施形態では、音響空間の音響を再現すべく、インパルス
応答を生成し、このインパルス応答を用いて音を出力す
る構成の残響音付与装置について例示したが、インパル
ス応答生成装置がインパルス応答を生成し、残響付与装
置がインパルス応答を用いた残響音の付与を行うといっ
たように、インパルス応答の生成と、残響音の付与とを
別々の装置で行う構成でも良い。また、本実施形態にお
いて、発音点Sの指向特性と受音点Rの指向特性とのい
ずれか一方の指向特性を均一、すなわち、指向性なしと
して、指向性を有する指向特性のみが重み付けに用いら
れるようにしても良い。
【0049】<変形例>上述した実施形態は、本発明の
一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変更
および応用が可能である。そこで以下に、各種の変形例
を説明する。
【0050】(変形例1)上述した実施形態において、
残響付与装置10は、4チャネルの再生チャネルを備え
ていたが、再生チャネルを幾つ備えるかは、任意であ
る。また、本実施形態において、各種座標情報の記述に
XYZ直交座標系が用いられたが、この他に任意の座標
系を用いても良い。
【0051】(変形例2)上述した実施形態において、
残響付与装置10の記憶装置108は、コンサートホー
ルなどの音響空間に対応した複数の再現音響空間データ
を予め記憶しており、ユーザは、これらの音響空間の中
から再現したい音響空間を選択した。これに限らず、さ
らに、ユーザが任意の音響空間をデザインし、残響付与
装置10がそのデザインされた音響空間の残響効果をオ
ーディオ信号に付与するように、本実施形態を変形して
も良い。また、発音点Sの指向特性や受音点Rの指向特
性などをユーザが任意に調整できるように、本実施形態
を変形しても良い。
【0052】(変形例3)上述した実施形態において、
発音点Sが1つだけ設定されたが、これに限らず多数の
発音点Sが設定されるように実施形態を変形しても良
い。また、多数の受音点Rが設定されるように実施形態
を変形しても良い。発音点Sおよび受音点Rが夫々多数
設定される場合、CPU102は、図3に示すステップ
S4において、1つの発音点Sからのインパルス音が夫
々の受音点Rに到達するまでに辿る音線経路を発音点S
ごとに推定する。
【0053】(変形例4)上述した実施形態において、
発音点Sは、設定された位置、向きに固定されている
が、発音点Sの配置位置、向きが時々刻々と変わるに応
じて残響付与装置10がインパルス応答を求めるように
本実施形態を変形しても良い。本変形例によれば、例え
ば演奏者が楽器を演奏しながらステージ上を動くときの
音場が再現される。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
音響空間の音場をより正確に再現することができる残響
付与装置、残響付与方法、インパルス応答生成装置、イ
ンパルス応答生成方法、残響付与プログラム、インパル
ス応答生成プログラムおよび記録媒体が提供される。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る残響付与装置の使用
の態様を示す概略図である。
【図2】 同残響付与装置の電気的構成を示すブロック
図である。
【図3】 同CPUにより実行される処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】 同レシピファイルの構成を示す概略図であ
る。
【図5】 同推定された音線経路を示す概略図である。
【図6】 同音線経路情報テーブルの構成を示す概略図
である。
【図7】 同CPUにより実行されるインパルス応答算
出処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 同合成音線ベクトルテーブルの構成を示す概
略図である。
【図9】 同再生チャネル情報を説明するための図であ
る。
【図10】 同畳み込み演算処理ブロックを示す概略図
である。
【図11】 従来の音場再現技術を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
RF…レシピファイル、L…リスニングルーム、R…受
音点、S…発音点、TBL1…音線経路情報テーブル、
TBL2…合成音線ベクトルテーブル、4、4−FR、
4−FL、4−BR、4−BL…スピーカ、10…残響
付与装置、102…CPU、108…記憶装置、112
…入力装置、114…A/D変換器、116−1〜11
6−4…畳み込み演算装置、118−1〜118−4…
DSP、120−1〜120−4…D/A変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04S 5/02 G10K 15/00 M

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響を再現すべき音響空間の空間形状
    と、この音響空間の境界面における音の反射特性とを取
    得する音響空間情報取得手段と、 前記音響空間に配置される発音点と受音点の各々の配置
    位置を取得する配置位置取得手段と、 前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点および受
    音点の配置位置とから、前記発音点から放射された音線
    が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路を特
    定する音線経路特定手段と、 前記発音点の発音の指向特性を取得する発音指向特性取
    得手段と、 前記受音点の受音の指向特性を取得する受音指向特性取
    得手段と、 前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行う重み付け手段と、 前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付
    けされた音の強度とから、前記音響空間のインパルス応
    答を特定するインパルス応答特定手段と、 特定された前記インパルス応答と音響効果を付与すべき
    オーディオ信号との畳み込み演算を行う畳み込み演算手
    段とを具備することを特徴とする残響付与装置。
  2. 【請求項2】 前記配置位置取得手段は、前記発音点お
    よび受音点の配置位置を順次取得し、 前記音線経路特定手段は、前記配置位置取得手段により
    順次取得される前記発音点および受音点の配置位置ごと
    に、前記発音点から放射された音線が受音点に到達する
    までに辿る複数の音線経路を特定し、 重み付け手段は、前記発音点および受音点の配置位置ご
    とに特定される音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行うことを特徴とする請求項1
    に記載の残響付与装置。
  3. 【請求項3】 前記配置位置取得手段は、複数の発音点
    および受音点の夫々の配置位置を取得し、 前記音線経路特定手段は、前記複数の発音点の夫々から
    放射された音線が各受音点に到達するまでに辿る複数の
    音線経路を特定し、 前記発音指向特性取得手段は、前記複数の発音点および
    受音点の夫々の指向特性を取得することを特徴とする請
    求項1または2に記載の残響付与装置。
  4. 【請求項4】 前記畳み込み演算手段による演算結果に
    応じて放音する複数の放音手段を更に備え、 前記インパルス応答特定手段は、前記放音手段の夫々の
    配置位置に応じて、前記放音手段ごとにインパルス応答
    を特定し、 前記畳み込み演算手段は、前記放音手段毎に設けられ、
    対応する放音手段の配置位置に応じて特定されたインパ
    ルス応答と前記オーディオ信号の畳み込み演算を行うこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の残響
    付与装置。
  5. 【請求項5】 音響を再現すべき音響空間の空間形状
    と、この音響空間の境界面における音の反射特性と、こ
    の音響空間に配置される発音点と受音点の各々の配置位
    置とを取得する第1の過程と、 前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点および受
    音点の配置位置とから、前記発音点から放射された音線
    が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路を特
    定する第2の過程と、 前記発音点の発音の指向特性と、前記受音点の受音の指
    向特性とを取得する第3の過程と、 前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行う第4の過程と、 前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付
    けされた音の強度とから、前記音響空間のインパルス応
    答を特定する第5の過程と、 音響効果を付与すべきオーディオ信号に対して、特定さ
    れた前記インパルス応答を畳み込む演算を行う第6の過
    程とを具備することを特徴とする残響付与方法。
  6. 【請求項6】 音響を再現すべき音響空間の空間形状
    と、この音響空間の境界面における音の反射特性とを取
    得する音響空間情報取得手段と、 前記音響空間に配置される発音点と受音点の各々の配置
    位置を取得する配置位置取得手段と、 前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点および受
    音点の配置位置とから、前記発音点から放射された音線
    が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路を特
    定する音線経路特定手段と、 前記発音点の発音の指向特性を取得する発音指向特性取
    得手段と、 前記受音点の受音の指向特性を取得する受音指向特性取
    得手段と、 前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行う重み付け手段と、 前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付
    けされた音の強度とから、前記音響空間のインパルス応
    答を生成し出力するインパルス応答生成手段とを具備す
    ることを特徴とするインパルス応答生成装置。
  7. 【請求項7】 音響を再現すべき音響空間の空間形状
    と、この音響空間の境界面における音の反射特性と、こ
    の音響空間に配置される発音点と受音点の各々の配置位
    置とを取得する第1の過程と、 前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点および受
    音点の配置位置とから、前記発音点から放射された音線
    が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路を特
    定する第2の過程と、 前記発音点の発音の指向特性と、前記受音点の受音の指
    向特性とを取得する第3の過程と、 前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行う第4の過程と、 前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付
    けされた音の強度とから、前記音響空間のインパルス応
    答を生成し出力する第5の過程とを具備することを特徴
    とするインパルス応答生成方法。
  8. 【請求項8】 コンピュータを、 音響を再現すべき音響空間の空間形状と、この音響空間
    の境界面における音の反射特性とを取得する音響空間情
    報取得手段、 前記音響空間に配置される発音点と受音点の各々の配置
    位置を取得する配置位置取得手段、 前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点および受
    音点の配置位置とから、前記発音点から放射された音線
    が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路を特
    定する音線経路特定手段、 前記発音点の発音の指向特性を取得する発音指向特性取
    得手段、 前記受音点の受音の指向特性を取得する受音指向特性取
    得手段、 前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行う重み付け手段、 前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付
    けされた音の強度とから、前記音響空間のインパルス応
    答を特定するインパルス応答特定手段、および、 特定された前記インパルス応答と音響効果を付与すべき
    オーディオ信号との畳み込み演算を行う畳み込み演算手
    段として機能させるための残響付与プログラム。
  9. 【請求項9】 コンピュータを、 音響を再現すべき音響空間の空間形状と、この音響空間
    の境界面における音の反射特性とを取得する音響空間情
    報取得手段、 前記音響空間に配置される発音点と受音点の各々の配置
    位置を取得する配置位置取得手段、 前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点および受
    音点の配置位置とから、前記発音点から放射された音線
    が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路を特
    定する音線経路特定手段、 前記発音点の発音の指向特性を取得する発音指向特性取
    得手段、 前記受音点の受音の指向特性を取得する受音指向特性取
    得手段、 前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行う重み付け手段、および、 前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付
    けされた音の強度とから、前記音響空間のインパルス応
    答を生成し出力するインパルス応答生成手段として機能
    させるためのインパルス応答生成プログラム。
  10. 【請求項10】 コンピュータを、 音響を再現すべき音響空間の空間形状と、この音響空間
    の境界面における音の反射特性とを取得する音響空間情
    報取得手段、 前記音響空間に配置される発音点と受音点の各々の配置
    位置を取得する配置位置取得手段、 前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点および受
    音点の配置位置とから、前記発音点から放射された音線
    が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路を特
    定する音線経路特定手段、 前記発音点の発音の指向特性を取得する発音指向特性取
    得手段、 前記受音点の受音の指向特性を取得する受音指向特性取
    得手段、 前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行う重み付け手段、 前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付
    けされた音の強度とから、前記音響空間のインパルス応
    答を特定するインパルス応答特定手段、および、 特定された前記インパルス応答と音響効果を付与すべき
    オーディオ信号との畳み込み演算を行う畳み込み演算手
    段として機能させるための残響付与プログラムを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  11. 【請求項11】 コンピュータを、 音響を再現すべき音響空間の空間形状と、この音響空間
    の境界面における音の反射特性とを取得する音響空間情
    報取得手段、 前記音響空間に配置される発音点と受音点の各々の配置
    位置を取得する配置位置取得手段、 前記空間形状と、前記反射特性と、前記発音点および受
    音点の配置位置とから、前記発音点から放射された音線
    が前記受音点に到達するまでに辿る複数の音線経路を特
    定する音線経路特定手段、 前記発音点の発音の指向特性を取得する発音指向特性取
    得手段、 前記受音点の受音の指向特性を取得する受音指向特性取
    得手段、 前記特定された音線経路毎に、前記受音点における音の
    強度を特定し、この特定された音の強度に対して、前記
    発音点の発音の指向特性および前記受音点の受音の指向
    特性に応じた重み付けを行う重み付け手段、および、 前記音線経路毎の前記受音点に到達する方向と、重み付
    けされた音の強度とから、前記音響空間のインパルス応
    答を生成し出力するインパルス応答生成手段として機能
    させるためのインパルス応答生成プログラムを記録した
    コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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