JP2003316181A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置および画像形成装置

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JP2003316181A
JP2003316181A JP2002116926A JP2002116926A JP2003316181A JP 2003316181 A JP2003316181 A JP 2003316181A JP 2002116926 A JP2002116926 A JP 2002116926A JP 2002116926 A JP2002116926 A JP 2002116926A JP 2003316181 A JP2003316181 A JP 2003316181A
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heating device
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belt
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JP2002116926A
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Tatsuro Hayakawa
辰郎 早川
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着ベルトのスリップによる画像のぶれ、発
火、発煙を防止する。 【解決手段】 定着ベルトの両端に設けたフランジ部材
に駆動力を伝達して、定着ベルトに駆動力を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルト加熱方式の
加熱装置、及び前記加熱装置を像加熱装置として備えた
電子写真装置・静電記録装置などの画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】無端ベルト加熱方式・加圧回転体駆動方
式の加熱方式は、加熱回転体としての無端ベルトと、無
端ベルトの内側に位置し無端ベルトをルーズに外嵌させ
る無端ベルト内部部材と、無端ベルトを挟んで無端ベル
ト内部部材と相互圧接してニップ部を形成し、且つ回転
駆動される加圧回転体を有し、加圧回転体の回転駆動に
より無端ベルトがニップ部において無端ベルト内側部材
の面を摺動しながら回転され、ニップ部の無端ベルトと
加圧回転体の間で被加熱部材を挟持搬送して加熱する装
置構成のものである。
【0003】加熱回転体としての無端ベルトを電磁誘導
発熱性部材にして、磁場発生手段の発生磁場の作用で無
端ベルト自体を発熱させ、その発熱で被加熱部材を加熱
する電磁誘導加熱方式(特開平9−171889号公報
等)や、ニップ部に対応する無端ベルト内側にセラミッ
クヒータや電磁誘導発熱体のヒータ(発熱体、加熱体)
を固定して配設し、該ヒータの熱を無端ベルトを介して
被加熱部材に与えて加熱する方式(特開平4−4407
5〜44083号公報等)などがある。
【0004】このような加熱方式は、熱ローラ方式の加
熱装置等との対比においてクイックスタート性や省エネ
ルギー性に優れている。
【0005】そのため、複写機・プリンタ等の画像形成
装置において、電子写真プロセス・静電記録プロセス・
磁気記録プロセス等の適宜の画像形成プロセス手段部で
被記録材(転写材シート・エレクトロファックスシート
・静電記録紙・OHPシート・印刷用紙・フォーマット
紙など)に転写方式あるいは直接方式にて形成担持させ
た目的の画像情報の未定着画像(トナー画像)を被記録
材面に永久固着画像として加熱定着させる定着装置とし
て、上記のような無端ベルト加熱方式・加圧回転体駆動
方式の加熱方式が実用化(ヒータの熱を、無端ベルトを
介して被加熱部材に与えて加熱する方式)されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】加圧回転体の回転駆動
により無端ベルトがニップ部において無端ベルト内側部
材の面を摺動しながら回転され、ニップ部の無端ベルト
と加圧回転体の間で被加熱部材を挟持搬送して加熱する
装置構成には、以下の問題点がある。即ち、各部材の摩
擦力の関係は次に示すように、 a.無端ベルト内側部材の面と無端ベルトの内面との摩
擦係数μ1、 b.無端ベルトの外周面と記録材P面の摩擦係数μ2、 c.無端ベルトの外周面と加圧回転体との摩擦係数をμ
3、 とすると、 μ1<μ2<μ3 と表すことができる。
【0007】しかし、例えば画像形成装置が長期間使用
されて無端ベルトを回転駆動する加圧回転体の表面およ
び無端ベルトの表面層が摩耗劣下し、加圧回転体の表面
と無端ベルトの外面との摩擦係数μ3が低下したり、無
端ベルトの表面層に付着する記録材紙粉、オフセットト
ナーにより無端ベルトと記録材Pの摩擦係数μ2もまた
低下する。従って先述の摩擦係数の関係は、 μ2<μ1、μ3<μ1 のように経時的に変化するため、加圧回転体が回転して
いるにもかかわらず無端ベルトが停止する、いわゆる無
端ベルトのスリップ現象が生じる。この状態において記
録材Pが導入された場合、記録材Pは搬送されるものの
記録材上の未定着画像に当接する無端ベルトが停止して
いるため、記録材上の画像は擦られ、良好な定着画像は
得られない。
【0008】また、各摩擦係数が経時変化する前の、μ
1<μ2<μ3の状態においても、条件によっては、記
録材Pが定着ニップ部に導入された後に無端ベルトのス
リップ現象が生じるときがある。その条件とは、高温、
高湿度環境下で、記録材Pがグロス紙等のμが低いもの
で、且つ記録材Pに多量のトナーが載せられたときであ
る。加熱定着されるときに記録材Pから発せられる水蒸
気の影響で、瞬時にμ2<μ1となってしまい、無端ベ
ルトのスリップ現象が生じてしまう。
【0009】上記のような、加熱回転体としての無端ベ
ルトを電磁誘導発熱性部材にして、磁場発生手段の発生
磁場の作用で無端ベルト自体を発熱させる構成におい
て、発熱中の無端ベルトが回転せず停止してしまうと、
無端ベルトの極一部が過熱されてしまい、この熱によっ
て無端ベルトや無端ベルト内部部材等が変形する事があ
る。定着ニップ部に被加熱部材が挟まれたときにこのス
リップ現象が発生すると、この被過熱部材が発煙、発火
に至る場合がある。
【0010】特開平10−74008に無端ベルト端部
に装着したフランジ部材に回転駆動を与えることが提案
されているが、この目的は無端ベルトとフランジ部材の
周速差を無くして無端ベルト端部がこすれて破損するこ
とを防止することが目的であり、スリップ防止のために
ベルトを積極的に駆動させるものではなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置および画像形成装置である。
【0012】(1)磁場発生手段と、前記磁場発生手段
の磁界の作用で電磁誘導発熱する部材と、前記電磁誘導
発熱性部材と相互圧接して被加熱部材のニップ部を形成
する回転可能な加圧部材を有し、電磁誘導発熱性部材の
発熱で被加熱材を加熱する加熱装置であり、前記電磁誘
導発熱性部材は無端ベルトで、該無端ベルトの内側に位
置し該無端ベルトをルーズに外嵌させる無端ベルト内部
部材と、前記無端ベルトを挟んで前記無端ベルト内部部
材と相互圧接してニップ部を形成する加圧回転体と、該
無端ベルト両端に円筒状のフランジ部材を有し、前記ニ
ップ部で被加熱部材を挟持搬送して加熱する加熱装置に
おいて、該フランジ部材を介して無端ベルトに駆動力を
伝達することを特徴とする加熱装置。
【0013】(2)該フランジ部材への駆動力は、該加
圧回転体から伝えられることを特徴とする特許請求項1
記載の加熱装置。
【0014】(3)該フランジ部材の外周部に歯車を設
け、この歯車を駆動することによって該フランジ部材へ
駆動を伝達することを特徴とする特許請求項1乃至2記
載の加熱装置。
【0015】(4)該フランジ部材の外周部に規制部材
を当接させることを特徴とする特許請求項1乃至3記載
の加熱装置。
【0016】(5)該フランジ部材の内周部と該無端ベ
ルト内部部材の外周部で、該フランジ部材の円周方向の
位置を決めることを特徴とする特許請求項1乃至3記載
の加熱装置。
【0017】(6)該フランジ部材が受ける回転速度
は、該加圧回転体による該無端ベルトの回転速度と略等
しいことを特徴とする特許請求項1乃至5記載の加熱装
置。
【0018】(7)被記録材上に単色若しくは複数色の
トナー像を形成する画像形成手段と、該被記録材上のト
ナー像を定着する定着装置と、を有する画像形成装置に
おいて、前記定着装置は、特許請求項1乃至4記載の加
熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0019】該無端ベルトのスリップが発生しないの
で、記録材上の画像が擦られることや、無端ベルトの過
熱によって無端ベルトや無端ベルト内部部材等が変形し
たり、被加熱部材が発煙、発火に至ることを防止するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施例) 第一の実施例 (1)画像形成装置例 図2は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は電子写真カラープリンタである。
【0021】101は有機感光体やアモルファスシリコ
ン感光体でできた感光体ドラム(像担持体)であり、矢
示の反時計方向に所定のプロセススピード(周速度)で
回転駆動される。
【0022】感光体ドラム101はその回転過程で帯電
ローラ等の帯電装置102で所定の極性・電位の一様な
帯電処理を受ける。
【0023】次いでその帯電処理面にレーザ光学箱(レ
ーザスキャナー)110から出力されるレーザ光103
による、目的の画像情報の走査露光処理を受ける。レー
ザ光学箱110は不図示の画像読み取り装置等の画像信
号発生装置からの目的画像情報の時系列電気デジタル画
素信号に対応して変調(オン/オフ)したレーザ光10
3を出力して回転感光体ドラム101面に走査露光した
目的画像情報に対応した静電潜像が形成される。109
はレーザ光学箱110からの出力レーザ光を感光体ドラ
ム101の露光位置に偏向させるミラーである。
【0024】フルカラー画像形成の場合は、目的のフル
カラー画像の第1の色分解成分画像、例えばイエロー成
分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜
像が4色カラー現像装置104のうちのイエロー現像器
104Yの作動でイエロートナー画像として現像され
る。そのイエロートナー画像は感光体ドラム101と中
間転写体ドラム105との接触部(或いは近接部)であ
る1次転写部T1において中間転写体ドラム105の面
に転写される。中間転写体ドラム105面に対するトナ
ー画像転写後の回転感光体ドラム101面はクリーナ1
07により転写残りトナー等の付着残留物の除去を受け
て清掃される。
【0025】上記のような帯電・走査露光・現像・一次
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の第2の色分解成分画像(例えばマゼンタ成分画像、
マゼンタ現像器104Mが作動)、第3の色分解成分画
像(例えばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作
動)、第4の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現
像器104BKが作動)の各色分解成分画像について順
次実行され、中間転写体ドラム105面にイエロートナ
ー画像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒ト
ナー画像の都合4色のトナー画像が順次重ねて転写され
て、目的のフルカラー画像に対応したカラートナー画像
が合成形成される。
【0026】中間転写体ドラム105は、金属ドラム上
に中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有するもので、感光
体ドラム101に接触して或いは近接して感光体ドラム
101と略同じ周速度で矢示の時計方向に回転駆動さ
れ、中間転写体ドラム105の金属ドラムにバイアス電
位を与えて感光体ドラム101との電位差で感光体ドラ
ム101側のトナー画像を前記中間転写体ドラム105
面側に転写させる。
【0027】上記の回転中間転写体ドラム105面に合
成形成されたカラートナー画像は、前記回転中間転写体
ドラム105と転写ローラ106との接触ニップ部であ
る二次転写部T2において、前記二次転写部T2に不図
示の給紙部から所定のタイミングで送り込まれた被記録
材Pの面に転写されていく。転写ローラ106は被記録
材Pの背面からトナーと逆極性の電荷を供給することで
中間転写体ドラム105面側から被記録材P側へ合成カ
ラートナー画像を順次に一括転写する。
【0028】二次転写部T2を通過した被記録材Pは中
間転写体ドラム105の面から分離されて像加熱装置
(定着装置)100へ導入され、未定着トナー画像の加
熱定着処理を受けてカラー画像形成物として機外の不図
示の排紙トレーに排出される。定着装置100について
は次の(2)項で詳述する。
【0029】被記録材Pに対するカラートナー画像転写
後の回転中間転写体ドラム105はクリーナ108によ
り転写残りトナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて
清掃される。このクリーナ108は常時は中間転写体ド
ラム105に非接触状態に保持されており、中間転写体
ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画像
の二次転写実行過程において中間転写体ドラム105に
接触状態に保持される。
【0030】また転写ローラ106も常時は中間転写体
ドラム105に非接触状態に保持されており、中間転写
体ドラム105から被記録材Pに対するカラートナー画
像の二次転写実行過程において中間転写体ドラム105
に被記録材Pを介して接触状態に保持される。
【0031】本例装置は、白黒画像などモノカラー画像
のプリントモードも実行できる。また両面画像プリント
モード、或いは多重画像プリントモードも実行できる。
【0032】両面画像プリントモードの場合は、像加熱
装置100を出た1面目画像プリント済みの被記録材P
は不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて再び
二次転写部T2へ送り込まれて2面に対するトナー画像
転写を受け、再度、像加熱装置100に導入されて2面
に対するトナー画像の定着処理を受けることで両面画像
プリントが出力される。
【0033】多重画像プリントモードの場合は、像加熱
装置100を出た1回目画像プリント済みの被記録材P
は不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されずに再
び二次転写部T2へ送り込まれて1回目画像プリント済
みの面に2回目のトナー画像転写を受け、再度、像加熱
装置100に導入されて2回目のトナー画像の定着処理
を受けることで多重画像プリントが出力される。
【0034】(2)定着装置(加熱手段)100 本例において定着装置100は電磁誘導加熱方式の装置
である。図1は定着装置100の一部切欠き正面模型
図、図3は縦断面模型図である。
【0035】A)装置の全体的な概略構成 10は無端ベルトとしての定着ベルトである。この定着
ベルトは電磁誘導発熱層(導電体層、磁性体層、抵抗体
層)を有する、電磁誘導発熱性の円筒状部材である。1
6a,16bは無端ベルト内部部材としての略円筒形状
のベルトガイド部材である。このこのベルトガイド部材
16に上記の定着ベルト10をルーズに外嵌させてあ
る。無端状の定着ベルト10の両端にはこの端部を規制
・保持するフランジ部材である23a・23bが定着ベ
ルト10に取り付けてある。
【0036】磁場発生手段は磁性コア17a・17b・
17c及び励磁コイル18からなる。
【0037】ベルトガイド部材16a,16bの内側
の、図1において右半分側に配置してある。19は励磁
コイル保持部材である。
【0038】22はベルトガイド部材16a,16b内
に通した横断面下向きコの字型の加圧ステーである。こ
の加圧ステー22の左右両端部はベルトガイド部材16
a,16bの左右両端部から外方向に突出させてある。
【0039】21a,21bは上記加圧ステー22の左
右両端部に装着してビス締め等の手段で固定した左右の
加圧ブロックである。この加圧ブロック21a,21b
にはそれぞれ前記環状フランジ部材23a,23bの外
径と略同じ外径の円盤状の鍔座部29a,29bを一体
に具備させ、それぞれ環状フランジ部材23a,23b
の鍔座部分の外側を受け止めている。図4は左側の加圧
ブロック21aの斜視図である。右側の加圧ブロック2
1bも同形の部材である。
【0040】以上の組み立て体16a,16b,10,
23a,23b,22,21a,21b,29a,29
bが加熱アッセンブリである。
【0041】定着ベルト10を回転させ、圧力を与える
加圧ローラ30は、芯金30aと、該芯金周りに同心一
体にローラ状に成形被覆させた、シリコーンゴム・フッ
素ゴム・フッ素樹脂などの耐熱性・弾性材層30bとで
構成されている。
【0042】この加圧ローラ30はその芯金30aの左
右両端部を装置シャシー70の左右側版70a、70b
間に軸受28a,28bを介して回転自由に配設してあ
る。また芯金30aの左端には駆動ギアGを固着してあ
り、この駆動ギアGに駆動系Mから回転力が伝達されて
該加圧ローラが所定の周速度をもって図1の矢印の半時
計方向に回転駆動される。(加圧ローラ駆動方式)装置
シャシー70の左右側版70a,70bには、上端側を
開放した縦方向のガイド穴部70c,70dを有してい
る。このガイド穴70c,70dに対してその上部開口
部から前述した加熱アセンブリの左右加圧ブロック21
a,21b部分の加圧ブロック側の縦溝部21c(図
4)をガイド長穴に沿って下方に落とし込むことによっ
て加熱アセンブリを装置シャシ70の左右側版70a,
70b間において上記加圧ローラ30の上側に配置させ
てある。加圧ばね25a,25bを定着フレーム24と
加圧ブロック21a,21bの間に設けて、ベルトガイ
ド部材16を加圧ローラ30に押し付けている。これに
よりベルトガイド部材16の下面と加圧ローラ30の上
面とが定着ベルト10を挟んで圧接して所定幅の定着ニ
ップ部Nが形成される。
【0043】この加圧ローラ30の回転駆動によるベル
トガイド部材16と定着ベルト10の内面との摩擦力で
定着ベルト10に回転力が作用して、定着ベルト10が
矢示の時計方向に加圧ローラ30の回転周速度にほぼ対
応した周速度をもって回転状態になる。
【0044】前記ベルトガイド部材16のニップ形成部
には、上述の回転駆動時の駆動トルクを減少させるた
め、低摩擦係数の別部材で摺動板41を装着しても良
い。この別部材の材料には、フッ素樹脂、ガラス、2硫
化モリブデンをコートした金属板等が挙げられる。
【0045】ベルトガイド部材16の内側の右半分側に
配設されてある磁場発生手段の励磁コイル18には図5
のように給電部18a・18bに励磁回路27を接続し
てある。この励磁回路27は20kHzから500kH
zの高周波をスイッチング電源で発生できるようになっ
ている。励磁コイル18は励磁回路27から供給される
交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生する。
電磁誘導発熱性ベルトである定着ベルト10には前記交
番磁界を打ち消す方向に渦電流が流れ、ジュール熱が発
生し、定着ベルト10が発熱する。
【0046】この定着ニップ部Nの温度は、不図示の温
度検知手段を含む温調系により所定の温度が維持される
ように温調される。26は定着ベルト10の温度を検知
するサーミスタなどの温度センサであり、本例において
は定着ニップ部Nの前で温度センサ26で測定した定着
ベルト10の温度情報をもとに定着ニップ部Nの温度を
制御するようにしている。
【0047】而して、加圧ローラ30が回転駆動され、
それに伴って定着ベルト10が回転し、励磁回路27か
ら励磁コイル18への給電により上記のように定着ベル
ト10の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部Nが所定
の温度に立ち上がって温調された状態において、画像形
成手段部から搬送された未定着トナー画像tが形成され
た被記録材Pが定着ニップ部Nに導かれ、定着ニップ部
Nの定着ベルト10と加圧ローラ30との間に画像面が
上向き、即ち定着ベルト面に対向して導入され、定着ニ
ップ部Nにおいて画像面が定着ベルト10の外面に密着
して定着ベルト10と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送
されていく。この定着ニップ部Nを定着ベルト10と一
緒に被記録材Pが挟持搬送されていく過程において定着
ベルト10の電磁誘導発熱で加熱されて被記録材P上の
未定着トナー画像tが加熱定着される。被記録材Pは定
着ニップ部Nを通過すると回転定着ベルト10の外面か
ら分離して排出搬送されていく。被記録材上の加熱定着
トナー画像は定着ニップ部通過後、冷却して永久固着像
となる。
【0048】本例ではトナーtに低軟化物質を含有させ
たトナーを使用したため、定着装置にオフセット防止の
ためのオイル塗布機構を設けていないが、低軟化物質を
含有させていないトナーを使用した場合にはオイル塗布
機構を設けてもよい。また、低軟化物質を含有させたト
ナーを使用した場合にもオイル塗布や冷却分離を行って
もよい。
【0049】B)定着ベルト駆動実施例 駆動補助の手段として、定着ベルト10の両端に装着さ
れた、この端部を規制・保持するフランジ部材である2
3a・23bに歯車を形成し、加圧ローラ30の軸に設
けた歯車31によってフランジ部材23a・23bを駆
動し、このフランジ部材を通じて定着ベルトに駆動補助
を与える構成とした。(図6)この駆動補助の効果を確
認するための実験を行い、その結果を表1に示す。
【0050】本実験では、無端ベルトとして内径をΦ3
4mm、厚さ50μのNi電鋳、その外側に厚さ300
μの弾性層としてのシリコンゴム、さらにその外側に離
形層としての厚さ30μのPFAを用いたものと、加圧
ローラとして、外径φ20mm、ゴム厚さ3mmのシリ
コンゴム、その外側に離形層としての厚さ30μのPF
Aを用いた。フランジ部材として、PPS製の円筒部材
で外周に歯車を設けたものを用い、総圧18kgfで加
圧したときに歯車31と該フランジ部材に形成された歯
車が噛み合うようにした。ここでは、フランジ部材の内
径を、定着ベルトの外径よりも0.2mm〜0.6mm
大きいものとして定着ベルトの外側にフランジ部材をは
め込むようにした。ニップを形成すると、定着ベルトが
楕円状に変形し、フランジ部材内面と定着ベルトが密着
するので、フランジ部材への駆動力は、定着ベルトに伝
えられる。(図7)この構成を紙送り速度94mm/s
のカラーレーザープリンターの定着装置として適用し、
室温30℃、湿度80%の環境のもとでグロス紙に2色
ベタ画像を転写したものを定着ニップに導入し加圧ロー
ラ温度を振ったときのスリップ有無を調べた。
【0051】
【表1】定着ベルトへの駆動補助の、スリップ防止効果
【0052】加圧ローラ温度が高くない領域では、定着
ベルトに駆動補助がなくても、スリップは発生しない
が、加圧ローラ温度が高い領域(145℃以上)では、
スリップが発生した。これは、加圧ローラ温度が高くな
るにつれ、定着ニップ部で転写材Pから発せられる水蒸
気の単位時間当たりの発生量が多くなるので、定着ベル
トと転写材P間の摩擦係数が低くなった影響だと考えら
れている。
【0053】フランジ部材に駆動補助を与えることによ
って、加圧ローラの温度が高くなっていっても定着ベル
トのスリップを抑えることができるのがわかる。
【0054】フランジ部材の内面の径と定着ベルト外径
の差は、0.4〜0.8未満にすると良い。この値が
0.8以上では、定着ベルト駆動補助の機能があまり得
られない。また、0.4より小さい場合はニップ形成時
の、定着ベルトの楕円変形をフランジ部材が強く規制し
ようとするので、定着ベルトに大きな歪が発生し、これ
が定着ベルトを破壊することがある。
【0055】また、歯車31でフランジ部材に駆動をか
けたときに、フランジ部材が逃げないように、フランジ
部材の回転を阻害しない規制部材を設けるとよい。ベル
トガイド部材16の一部でフランジ部材の内径側から規
制しても良いし、フランジ部材の外側にコロ等を当接さ
せて規制しても良い。
【0056】図8にベルトガイド16の端部を、16X
のようにその他の部分よりも小径とし、フランジ部材2
3aの端部23Xの内径にはめ合うようにした例を示
す。図9にフランジ部材23aの外部に規制ころ32を
当接させた様子を示す。当接させる規制ころ数を2個と
すると、フランジ部材23aの中心を決定することがで
きる。また、規制ころ32が当接するところをフランジ
部材23aの歯車部分にしない構成にすると、円滑なフ
ランジ部材23aの回転を得ることができる。図8,9
ではフランジ部材23aを例に挙げて説明したが、23
bにおいても同様の構成である。
【0057】(その他の実施例) 1)加圧部材30はローラ体に限らず、回動ベルト型な
ど他の形態の部材にすることもできる。
【0058】2)加圧部材30側からも被記録材に熱エ
ネルギーを供給するために、加圧部材30側にも電磁誘
導加熱などの発熱手段を設けて所定の温度に加熱・温調
する装置構成にすることもできる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
定着ベルトのスリップが発生しないので、記録材上の画
像が擦られることや、定着ベルトの過熱によって定着ベ
ルトや定着ベルト内部部材等が変形したり、被加熱部材
が発煙、発火に至ることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の定着装置の一部切り欠き正面模型図
である。
【図2】本実施例に用いた画像形成装置の概略構成図で
ある。
【図3】本実施例の要部の縦断面模型図である。
【図4】加圧ブロック斜視図である。
【図5】磁場発生手段と励磁回路の関係図である。
【図6】定着ベルトに駆動補助を与える構成を示すであ
る。
【図7】フランジ部材から定着ベルトへ駆動を伝達する
方法を示すである。
【図8】駆動補助時のフランジ部材規制方法を示すであ
る。
【図9】規制ころによる駆動補助時のフランジ部材規制
方法を示すである。
【符号の説明】
10 定着ベルト 16 ベルトガイド 17 磁性コア 18 励磁コイル 19 励磁コイル保持部材 21a・21b 加圧ブロック 22 加圧ステー 23a・23b 定着ベルト端部の規制・保持用フラン
ジ部材 24 定着フレーム 25a・25b 加圧ばね 26 温度検知素子(サーミスタ) 27 励磁回路 28a,28b 軸受 30 加圧ローラ 31 フランジ部材を駆動する歯車 32 フランジ部材規制ころ 41 摺動板 70 シャシー 70a,70b 左右側版 70c,70d ガイド穴部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁場発生手段と、前記磁場発生手段の磁
    界の作用で電磁誘導発熱する部材と、前記電磁誘導発熱
    性部材と相互圧接して被加熱部材のニップ部を形成する
    回転可能な加圧部材を有し、電磁誘導発熱性部材の発熱
    で被加熱材を加熱する加熱装置であり、 前記電磁誘導発熱性部材は無端ベルトで、該無端ベルト
    の内側に位置し該無端ベルトをルーズに外嵌させる無端
    ベルト内部部材と、前記無端ベルトを挟んで前記無端ベ
    ルト内部部材と相互圧接してニップ部を形成する加圧回
    転体と、該無端ベルト両端に円筒状のフランジ部材を有
    し、前記ニップ部で被加熱部材を挟持搬送して加熱する
    加熱装置において、該フランジ部材を介して無端ベルト
    に駆動力を伝達することを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 該フランジ部材への駆動力は、該加圧回
    転体から伝えられることを特徴とする特許請求項1記載
    の加熱装置。
  3. 【請求項3】 該フランジ部材の外周部に歯車を設け、
    この歯車を駆動することによって該無端ベルトへ駆動を
    伝達することを特徴とする特許請求項1乃至2記載の加
    熱装置。
  4. 【請求項4】 該フランジ部材の外周部に規制部材を当
    接させることを特徴とする特許請求項1乃至3記載の加
    熱装置。
  5. 【請求項5】 該フランジ部材の内周部と該無端ベルト
    内部部材の外周部で、該フランジ部材の円周方向の位置
    を決めることを特徴とする特許請求項1乃至3記載の加
    熱装置。
  6. 【請求項6】 該フランジ部材が受ける回転速度は、該
    加圧回転体による該無端ベルトの回転速度と略等しいこ
    とを特徴とする特許請求項1乃至5記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 被記録材上に単色若しくは複数色のトナ
    ー像を形成する画像形成手段と、該被記録材上のトナー
    像を定着する定着装置と、を有する画像形成装置におい
    て、前記定着装置は、特許請求項1乃至6記載の加熱装
    置であることを特徴とする画像形成装置。
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