JP2003316141A - 粉体収容容器及びトナー収容容器 - Google Patents

粉体収容容器及びトナー収容容器

Info

Publication number
JP2003316141A
JP2003316141A JP2003039532A JP2003039532A JP2003316141A JP 2003316141 A JP2003316141 A JP 2003316141A JP 2003039532 A JP2003039532 A JP 2003039532A JP 2003039532 A JP2003039532 A JP 2003039532A JP 2003316141 A JP2003316141 A JP 2003316141A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
toner
powder
groove
outside
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003039532A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimihiro Yoshino
公啓 吉野
Tatsuo Nakanishi
達雄 中西
Kazuaki Nagano
和明 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2003039532A priority Critical patent/JP2003316141A/ja
Publication of JP2003316141A publication Critical patent/JP2003316141A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器内外の圧力差が一定値を超えた時に容器
内の気体を放出して圧力差を穏やかに解消し、開封時の
粉体噴出による汚染を防止するとともに収容粉体の品質
を長期間維持する粉体収容容器及びトナー収容容器を提
供する。 【解決手段】 少なくとも1つ以上の係合部を有し、部
材表面上に容器内の気体を放出する溝部を有する粉体収
容容器、及び粉体収容製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体を収容する粉
体収容容器、複写機やプリンタ等に容器のまま装填され
て使用されるトナー収容容器、及びこれらの容器を用い
てなる粉体収容製品、トナー収容製品に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成装置にトナ
ー供給を行う方法としては、画像形成装置に容器ごと装
填してトナー供給の行えるトナーカートリッジをはじめ
とする種々の供給方法が挙げられる。これらのトナー収
容容器は、トナー供給作業時にユーザや画像形成装置内
部がトナーで汚れないように設計されている。
【0003】また、近年では、使用済みのトナー容器を
回収し、回収容器にトナーを再充填して出荷、流通させ
るリユースやリサイクル体制が構築され、繰り返し使用
が可能なように変形したり破損しにくい丈夫でしかも軽
量の樹脂製容器が主流になっている。また、樹脂製の容
器は、寸法安定性や密封性が良いことから充填したトナ
ーが容器から外にこぼれる問題も少ない。
【0004】ところで、生産工場でトナーを充填したト
ナー収容製品は、容器の高密封性により容器の内部がト
ナーを充填した時の時の状態にあるため、温度の高い所
やトナーを充填した環境よりも気圧の低い所に持ってい
くと、容器内部の圧力が外気圧よりも高い状態となる。
この様な状態にあるトナー収容製品を開封すると、開封
した途端トナーが勢いよく噴出して、ユーザや装置をト
ナーで汚染する問題が発生した。特に、夏期の暑い日に
トナーカートリッジの交換を行うことはユーザの悩みの
種だった。
【0005】また、トナー製品以外の粉体或いは粒体を
容器内に充填した製品を製造する産業分野では、例えば
コーヒー豆が貯蔵中にガスを発生する様に、収納した粉
体や粒体から発生するガスを容器外に排出させることが
必要なものもあり、容器内部のガスを排出しないと、容
器が膨張して製品が破損し製品の商品価値を損ねたり、
ユーザを負傷させる危険性を有している。
【0006】容器内部の圧力が高くなる問題に対して、
容器の内圧を下げる方法がこれまで提案されて来てい
る。例えば特開平6−208301号公報(以下特許文
献1という)の段落0017には、トナーカートリッジ
の内圧が増大した時にキャップの壁面を弾性変形させて
局部的に通気可能な状態を形成して内圧低下を行う技術
が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平6−208301号公報(段落0
017参照)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記文
献に開示された技術では、キャップ壁面の変形の度合い
にばらつきがあり、十分な内圧低下ができなかったり、
変形しすぎてトナーまで噴出することが判明した。
【0009】また、容器に通気性の材料を取り付けて容
器の内圧を下げる方法もあるが、新たな材料を取り付け
ることによりコスト増や製造工程数を増加させるだけで
はなく、通気性を有する分外部からの影響を受け易くな
って収容した粉体の品質を長期間維持することが困難に
なる。例えば、電子写真用のトナーでは帯電性が変化し
て目標の画質が得られなくなり良好な画像形成ができな
くなる。また、粉体の食品では酸化が促進されて品質が
大幅に低下する。
【0010】この様に、トナー等の粉体を収容した粉体
製品では、収納した粉体の品質を長期間安定して維持
し、かつ容器内外の圧力差を解消して開封時の粉体噴出
を防止することは意外に困難性を有する技術である。
【0011】本発明は、容器内外に圧力差を生じた時に
容器内の余分な気体を外部に放出することにより、容器
内外の圧力差を穏やかに解消して開封時の収容粉体の噴
出を防止して粉体による汚染を発生させない粉体収容容
器やトナー収容容器、粉体収容製品、トナー収容製品を
提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、容器内外の圧力差を解消
する手段を配しても、みだりに外部の影響を収容した粉
体に与えることがなく、収納粉体の品質を長期にわたり
維持することの可能な粉体収容容器やトナー収容容器、
及び粉体収容製品、トナー収容製品を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を達成すべく検討を重ねた結果、容器に排気弁等の部材
を用いることなく、しかも容器内の圧力と外部の気圧と
の圧力差が一定の値を超えた時に初めて容器内の気体を
外部に放出して容器内外の圧力差を平衡にする粉体収容
容器を見出した。
【0014】本発明では、容器を構成する部材表面に溝
部を設け、かつ、容器内外の圧力差が一定の値を超えた
時に初めて容器内の気体を外部に放出する構造とするこ
とにより、容器内外の圧力差に起因して生ずる開封時の
収納物の噴出を防止することを達成した。また、圧力差
がある値を超えた時に初めて気体を排出する構成とする
ことにより、容器内に外部因子が容易に侵入することを
防止して外部の環境因子による収納物の品質低下の防止
を達成した。すなわち、本発明は下記のいずれかに記載
される構成により達成される。
【0015】〔1〕少なくとも1つ以上の係合部を有す
る粉体収容容器であって、該容器を構成する部材表面上
に、容器内部の気体を容器外に放出する溝部を有するこ
とを特徴とする粉体収容容器。
【0016】上記の「係合部を有する粉体収容容器」と
は、後述する図に示す様に粉体収容容器が容器本体や粉
体補給口部、及びジャバラ内蓋等の複数の部材から構成
されて1つの容器を形成するものであって、係合部とは
これらの複数の部材が接合する個所のことをいう。
【0017】〔2〕前記溝部の断面形状が、波形の形状
を有することを特徴とする前記〔1〕に記載の粉体収容
容器。
【0018】前記〔2〕は、溝部の断面形状を特に波形
とするものである。 〔3〕前記溝部を前記容器の係合部に設けることを特徴
とする前記〔1〕または〔2〕に記載の粉体収容容器。
【0019】前記〔3〕は、気体を外部に放出するため
の溝部を、例えば後述する図4に示すジャバラとトナー
補給部との接合個所に代表される係合部に設けるもので
ある。
【0020】〔4〕少なくとも、第1の部材と、該第1
の部材に圧接係合された第2の部材からなる粉体収容容
器であって、該第1の部材または該第2の部材の、該圧
接係合にかかる接合面に、該容器内から容器外に向けて
延びた溝部を設けたことを特徴とする粉体収容容器。
【0021】前記〔4〕の「第1の部材と、第1の部材
に圧接係合された第2の部材からなる粉体収容容器」と
は、粉体収容容器が複数の部材より構成されるもので、
これらの構成部材のうちで、例えば後述する図に示す様
な、トナー補給部のトナー吐出部材(第1の部材)にジ
ャバラ内蓋(第2の部材)が接合する個所を有し、接合
個所が圧接係合、すなわち両者がある程度の作用力を有
して係合状態を形成するものをいう。
【0022】〔5〕前記溝部の断面形状は、溝部底部の
幅が溝部開口部の幅よりも狭くなっているくさび型の形
状を有することを特徴とする前記〔1〕または〔4〕に
記載の粉体収容容器。
【0023】前記〔5〕は、溝部の断面形状が特にくさ
び形の形状を有するものである。本発明では、溝部の断
面形状がくさび形状の時に本発明で見出された効果が最
も発現されることを見出した。
【0024】〔6〕前記第1の部材と前記第2の部材
は、異なる剛性を有する素材より構成され、前記溝部
は、該第1の部材または該第2の部材の少なくとも一方
に設けられていることを特徴とする前記〔4〕または
〔5〕に記載の粉体収容容器。
【0025】前記〔6〕では、粉体収容容器を構成する
第1の部材及び第2の部材を剛性の異なる素材を選択す
ることにより、両者の係合部における圧接性をより向上
させることを可能にしている。すなわち、第1の部材を
剛性を有する堅い材質とし、第2の部材を第1の部材よ
りも柔らかい材質にする、或いは逆に第1の部材を第2
の部材よりも柔らかい材質にして第2の部材を堅い材質
の素材を選択して、堅い部材に柔らかな部材を密着させ
ることにより、係合部における圧接性をより向上させる
ことを見出した。
【0026】〔7〕前記第1の部材は少なくとも1つの
開口を有し、前記第2の部材は、前記開口を塞ぐ蓋であ
ることを特徴とする前記〔4〕〜〔6〕のいずれか1項
に記載の粉体収容容器。
【0027】前記〔7〕に記載の「第1の部材は少なく
とも1つの開口を有する」とは、例えば後述する図4中
の29で示されるトナー吐出部材(容器本体内に収容し
たトナーを吐出するものである)であり、「前記開口を
塞ぐ蓋である第2の部材」とは、29のトナー吐出部材
に対する28のジャバラ内蓋が相当する場合が挙げられ
る。
【0028】〔8〕前記第2の部材は、筒状の形状を有
しかつ可撓性を有するものであり、該第2の部材の伸縮
により開閉可能な開閉蓋であることを特徴とする前記
〔4〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
【0029】前記〔8〕に記載の「筒状の形状を有しか
つ可撓性を有するもの」としては、例えば後述する図3
に示されるジャバラ内蓋の様に、可撓性を発現すること
の可能な構造を有する部材が挙げられる。この様な構造
を有する部材は前述のジャバラ構造の部材の他に、例え
ば両端を剛直な樹脂で真ん中を柔軟な樹脂で構成してな
る構造物が挙げられる。
【0030】
〔9〕前記第2の部材は、前記第1の部材
と係合する第2の係合部を有し、前記開閉は前記第2の
係合部における係合および係合解除により行われること
を特徴とする前記〔4〕〜〔8〕のいずれか1項に記載
の粉体収容容器。
【0031】前記〔8〕に記載の「伸縮により開閉可能
な開閉蓋であること」、及び前記
〔9〕に記載の「開閉
は第2の係合部における係合および係合解除により行わ
れること」とは、例えば図3に示すジャバラ内蓋端部2
8aとトナー吐出口29の端部29aの関係が挙げられ
る。この場合、ジャバラが伸びた状態ではジャバラ内蓋
の端部28aとトナー吐出口の端部29aとは接触して
係合状態を形成し、ジャバラが縮んだ状態ではトナー吐
出口の端部29aが露出した状態を形成する。
【0032】〔10〕前記粉体収容容器は、前記容器内
外の圧力差が一定値を超えた時に前記溝部より該容器内
の気体を該容器外に放出するものであることを特徴とす
る前記〔1〕〜
〔9〕のいずれか1項に記載の粉体収容
容器。
【0033】〔11〕前記粉体収容容器は、前記容器内
外の圧力差が3.5kPaを超えた時に前記溝部より該
容器内の気体を該容器外に放出するものであることを特
徴とする前記〔10〕に記載の粉体収容容器。
【0034】前記〔10〕、〔11〕では、容器内外の
圧力差が一定の値を超えた時に初めて容器内の気体を外
部に排出し、容器内の気体を外部に排出する時に容器内
外の流通性を極力抑制して、気体の排出により容器内に
外部の環境因子が侵入することを防止して収納物の品質
低下を防止する。
【0035】〔12〕前記溝部の大きさが、前記容器に
収容される粉体粒子の粒径よりも大きいことを特徴とす
る前記〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の粉体収
容容器。
【0036】〔13〕前記溝部の深さが、15μm〜1
00μmであることを特徴とする請求項1〜12のいず
れか1項に記載の粉体収容容器。
【0037】前記〔12〕、〔13〕では、容器に設け
られた溝部が容器に収容された粉体の粒径よりも大きい
にもかかわらず、溝部から粉体がこぼれることなく、し
かも容器内外の圧力差が一定の値を超えた時に容器内の
気体を排出することを可能にした。なお、前記〔12〕
に記載の「溝部の大きさ」とは、溝部の幅あるいは溝部
の深さのことをいう。
【0038】〔14〕前記〔1〕〜〔13〕のいずれか
1項に記載の粉体収容容器が、トナーを収容するトナー
収容容器であることを特徴とするトナー収容容器。
【0039】前記〔14〕では、前記粉体収容容器をト
ナー収容容器とすることで、容器内外に圧力差が生ずる
環境下で容器を開封してもトナーが噴出することなく、
しかもあるレベルまで容器内の状態が維持されるので、
収納したトナーは外部の環境因子に影響されにくく、帯
電性変動の影響の無い良好なトナー画像を提供すること
が可能である。
【0040】トナー等の粉体を収容した粉体製品におい
て、収納した粉体の品質を長期間安定して維持し、かつ
容器内外の圧力差を解消して開封時の粉体噴出を防止す
ることは意外に困難性を有する技術である。本発明で
は、以下の構成によりこの様な問題を解消した。
【0041】〔15〕前記〔1〕〜〔13〕のいずれか
1項に記載の粉体収容容器内に粉体を収容してなること
を特徴とする粉体収容製品。
【0042】〔16〕前記〔14〕に記載のトナー収容
容器内にトナーを収容してなることを特徴とするトナー
収容製品。
【0043】前記〔15〕、〔16〕によれば、前記粉
体収容容器に粉体を収容してなる粉体収容製品やトナー
収容製品では、容器内外の圧力差が一定の値を超えた時
に初めて容器内の気体を外部に放出するので、容器内の
環境状態、すなわち粉体を容器内に収納した時の環境状
態をある程度の時期まで維持するので、収納粉体の品質
を安定に維持することが可能である。また、容器内外の
圧力差を解消することにより開封時に粉体が噴出するこ
とを防止した。特に〔16〕では収納したトナーの品質
が長期にわたり維持されるので、画像形成装置に装填し
た時に保管時の外部環境因子の影響を殆ど受けないトナ
ーで画像形成を行うことにより高画質のトナー画像を安
定して得ることを可能にした。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明は、排気弁の様な部材を用
いることなく、しかも容器内の圧力と外部の気圧との圧
力差が一定の値を超えた時に初めて容器内の気体を外部
に排出することの可能な粉体収容容器に関する。
【0045】本発明は、少なくとも1つ以上の係合部を
有する粉体収容容器、及びトナー収容容器に、容器の内
外で圧力差を生じた時に容器内部の気体を容器外に放出
する溝部を設けることにより、容器内の圧力と外の気圧
との差が一定の値を超えた時に容器内の気体を穏やか
に、かつ緩やかに容器外に放出することで容器内外の圧
力差を解消し、容器を開封した時に収容した粉体が吹出
しを防いで粉体による汚染の問題を解決した。
【0046】また、本発明は、上記構成により溝部の追
加による容器の耐久性低下を防ぎ、コストアップのない
経済性の優れた容器の提供を可能にするとともに、収容
容器の品質低下のない容器の提供を可能にした。
【0047】本発明に係る粉体収容容器、及びトナー収
容容器では、前述の溝部からの気体排出が容器内外の圧
力差が一定の値を超えた時に初めて行われるものとする
ことにより、容器内の気密性をある程度維持し収納され
ている粉体の品質を維持している。すなわち、本発明に
係る容器は、収容される粉体がトナーの場合、容器内外
の圧力差が3.5kPa(約400mmAq、1mmA
q=1mmH2O=9.8Pa)までは容器内部の気密
性を維持し、この値を超えた時に初めて容器内の気体を
放出する。なお、本発明では溝部からの気体放出を行う
時の容器内外の圧力差が上記3.5kPa以上という値
に限定されるものではないことは言うまでもない。すな
わち、気体の放出を行う圧力差の値は、収容物の種類や
量、或いは特性(物理的、化学的な性質)に応じて、溝
部の幅や深さを調整することにより任意に設定すること
が可能である。また、容器を構成する素材の材質や物
性、耐久性から気体放出を行う圧力差の値を設定するも
のであってもよい。したがって、仮に粉体収容容器がト
ナーを収容するものでも、容器内外の圧力差が3.5k
Pa未満でも気体の放出を行うものであってもよい。
【0048】本発明に係る粉体収容容器、及びトナー収
容容器は、容器を構成する部材表面上に溝部を設けるこ
とを特徴とするもので、容器の製造工程で特別に部品数
や工程数を増加させるものではない。すなわち、容器製
造用の樹脂成形金型に気体放出用の溝部を設ける設計変
更で対応可能なので、従来技術で実施された通気性を有
するシール状部材や通気弁等の部品を追加するものでは
ないので生産性やコスト性に優れていることは明らかで
ある。
【0049】本発明は、部材表面に設けた溝部の大きさ
を制御して容器内外への気体の連通性を制御している。
具体的には、トナー収容容器の場合、溝部の深さが15
μm〜100μmの時に容器内外の圧力差が3.5kP
aを超えた時に気体の放出を行い、気体を放出後引き続
き長期間保存して画像形成に使用しても良好な画像形成
が行えることを確認した。
【0050】また、溝部の幅(長さ)も気体の放出性に
影響を与える因子の1つであることが確認され、トナー
収容容器では係合部に設けた溝の長さが約3mmの時に
圧力差が一定値になるまで確実に容器内の気密性を保持
し、一定値を超えた時に緩やかに気体放出を行うことが
確認されている。
【0051】また、本発明では、溝部の断面形状につい
てはU字状、V字状あるいは半円状のもので、良好な性
能が発現されることを確認した。
【0052】この様に、本発明に係る粉体収容容器は、
容器に収容する粉状、粒状製品の種類に応じて、溝部の
深さ、幅(長さ)、断面形状等の条件を制御することに
より、容器内外の圧力差が一定の値を超えた時に初めて
容器内の気体を放出するとともに気体放出後も収容物の
品質を損ねないという性能を発現するものであることが
確認された。
【0053】前述の様に、本発明では、溝部の深さが1
5μm〜100μmの範囲内の時に容器内外の圧力差が
一定の値を超えた時に初めて容器内の気体を外部に排出
するとともに、気体放出後も容器内に外部の環境因子を
侵入させることなく収容物の品質を安定に維持できるこ
とを確認した。なお、本発明では、粉体収容容器に設け
られる溝部の深さは、より好ましくは15μm〜60μ
mであり、特に好ましくは20μm〜45μmであるこ
とが確認されている。
【0054】前記深さ等の溝部の構成は、トナーの様な
粒子径がミクロンオーダーの小さなものであれば、触針
式表面粗さ測定器により部材表面上の凹凸の測定や顕微
鏡写真より確認されるが、粒径の大きさに応じて種々の
確認手段を使用することが可能である。例えば粒径が大
きければルーペの様なもので確認可能である。
【0055】また、本発明に係る容器では、例えば図5
に示す様に気体を排出する放出手段である溝部をトナー
吐出部材の下方端部に設けているが、溝部の数は特に限
定されるものではなく、容器内外の圧力差が一定値を超
えた時に気体の放出を行うものであれば溝部の数はいく
つであってもよい。
【0056】また、本発明に係る容器に設けられる溝部
の大きさは、容器に収納されるトナー粒子の粒径が数μ
m〜10数μmであるのに対して、トナーの粒径よりも
大きなものであるにも関わらず溝部からトナー粒子がこ
ぼれない。この様に気体のみを排出して粉体は排出しな
いという選択性を有している理由は明らかではないが、
おそらく、溝部において粉体粒子は粒子同士で相互にブ
リッジ状に支え合い凝集状態を形成する結果、粒径より
も大きな溝でありながら粉体粒子がこぼれないものと推
測される。そして、気体はブリッジ状に支え合う粒子間
に形成された微細な隙間を通過して容器内部より容器外
に排出するものと推測される。
【0057】この様に、本発明に係る容器は、溝部から
気体のみを排出して収容物である粉体が溝部から排出さ
れないもので、容器内から気体のみを排出する選択性を
有している。
【0058】また、本発明では溝部の設置場所は特に限
定されないが、容器を構成部材中の頑丈でしかも変形し
にくくかつ耐久性を有する剛性部材に設けることが好ま
しい。例えば、容器の係合部を形成する構成部材の嵌合
部に凹凸を設けてなる溝部が挙げられる。図5は本発明
に係るトナー収容容器に溝部を設ける場所の一例とし
て、トナー吐出部材29の下方端部29bに設けたもの
である。なお、トナー収容容器における溝部の設置個所
はこれに限定されるものではないことは言うまでもな
く、例えば図2等に示すトナー収容容器では、前述の個
所の他に容器本体15と嵌合蓋26の嵌合部や容器本体
15とトナー補給口と反対側にある後部キャップ24と
の嵌合部に設けることも可能である。
【0059】また、本発明は、容器内の気体を放出する
手段として溝部を設けることについて述べてきたが、粉
体を収納して密閉状態にある容器が容器内外の圧力差が
一定値以上になった時に初めて気体の排出を行う手段で
あれば溝部に限定されるものではない。すなわち、本発
明では溝部の他に、梨地状の隙間の様な非直線状に連続
した隙間や、網目状のもの、あるいはトンネル状にくり
抜いた孔状のものでもこの様な性能が発現されることが
確認されている。また、溝部の形状は直線状のもののみ
に限定されるものではない。
【0060】本発明に係る容器では、第1の部材及び第
2の部材の材質を異なるものとすることにより、係合部
における圧接性を向上させることが可能になる。
【0061】すなわち、第1の部材を剛性を有する堅い
材質とし、第2の部材を第1の部材よりも柔らかい材質
にする、或いは逆に第1の部材を第2の部材よりも柔ら
かい材質にして第2の部材を堅い材質にする。このよう
に、第1の部材と第2の部材の堅さを異なるものにする
と、両部材が適度に密着するので係合部における両部材
の接合性が同一素材の時よりも向上する。
【0062】また、容器を床に落とした場合のように容
器に衝撃を与えても、堅い部材が係合部を保持して柔ら
かい部材が衝撃を吸収するので、衝撃により係合部が破
損することなく接合状態を維持することが可能である。
【0063】本発明に係る容器に使用する材質は樹脂材
料が好ましく、係合部に気体排出用の溝部を既存の成形
加工により設けることが可能なので生産性においても好
ましい。具体的な例としては、例えば樹脂材料を選択し
た場合では片方に剛直なHDPE(高密度ポリエチレ
ン)、他方に柔らかいLDPE(低密度ポリエチレン)
を使用することが挙げられ、係合部を有する側にHDP
Eを用いることが好ましい。
【0064】
【実施例】以下、実施例の中で図を用いて本発明に係る
容器の説明を行うが、本発明は本実施例に限定されるも
のでないことは言うまでもない。
【0065】図1は本発明に係る円筒状のトナー収容容
器1の外観図でトナー補給口部2のキャップ27を取付
けた時の形状を示すものであり、図2はトナー補給口部
2よりキャップ27を取外した後の形状を示す外観図で
ある。
【0066】円筒状のトナー収容容器1は、容器本体1
5、及び容器本体15片側端部に係合するトナー補給口
部2より構成され、該容器本体15には該円筒状形態の
内周面に凸状、且つ外周面に凹状の螺旋状溝を有し、該
螺旋状溝の円周一周当たりの条数がトナー吐出口に向か
って多くなっている螺旋状溝17が形成されている。
又、前記円筒状トナー収容容器1の外周面には外周に対
して垂直方向(円筒軸方向)に、前記螺旋状溝と交差す
る2本の直線状の溝14が該円筒状トナー収容容器の上
下間に設けられている。該円筒状の容器本体15の後部
は後部キャップ24で閉口されている。
【0067】図3は前記トナー収容容器1のトナー補給
口部2の外観図である。トナー補給口部2は図1や図2
に示す様にトナー収容容器1の容器本体15の先端に配
置され、該トナー収容容器1の容器本体15に直接係合
する嵌合蓋26、キャップ27、ジャバラ内蓋28、ト
ナー吐出部材29等から構成される。
【0068】図3(A)はトナー補給口部16の正面
図、(B)はトナー補給口部16のキャップ27を外し
た状態を示した正面図、(C)はトナー補給口部16を
下から見た図、(D)は(B)よりジャバラ内蓋28を
取り除いた嵌合蓋26の正面図である。図より明らかな
様にトナー補給口部2は、キャップ27、ジャバラ内蓋
28及び容器本体に直接係合する嵌合蓋26から構成さ
れ、図3(C)に示す様に該嵌合蓋26にはかき上げ部
材36が内包されている。
【0069】また、図3(B)に示す様にトナー補給口
部2よりキャップ27を取り外すとジャバラ内蓋28が
配置されている。キャップ27を外した状態では、ジャ
バラ内蓋28の端部28aは図3(D)に示すトナー吐
出部材29の上方端部29aと接触状態を形成する。ま
た、ジャバラ内蓋28のもう一端の他の端部28bは図
3(D)のトナー吐出部材29の下方端部29bと係合
している。
【0070】図4は、本発明に係るトナー収容容器1の
トナー補給口部2においてキャップを装着した時と装着
したキャップ27を外しジャバラ内蓋28とトナー吐出
部29の係合部を示す断面図である。
【0071】図4に示す容器は、ジャバラ内蓋28とト
ナー吐出部29とが2つの係合部を形成している。すな
わち、ジャバラ内蓋28の上方端部28aがトナー吐出
部29の上方端部29aと接合する係合部と、ジャバラ
内蓋28の下方端部28bがトナー吐出部29の下方端
部29bと接合する係合部の2つの係合部である。これ
らの係合部ではジャバラ内蓋28がトナー吐出部29に
圧接しているので、常圧下では殆ど通気は発生しない状
態にある。
【0072】また、ジャバラ内蓋28の上方端部28a
とトナー吐出部29の上方端部29aとの間で形成され
る係合部は容器が保管状態にある時はキャップ27で保
持されている。
【0073】ジャバラ内蓋28の下方端部28bがトナ
ー吐出部29の下方端部29bと接合する係合部では、
トナー吐出部29の下方端部29b上に溝部29cが設
けられている。ジャバラ内蓋28とトナー吐出部29の
下方端部で形成される係合部では、容器内外の圧力差が
所定値以上になり圧力差がジャバラ内蓋28とトナー吐
出部29との間で作用する圧接力よりも勝ると溝部29
cを介して容器内の気体が排出される。この時ジャバラ
内蓋28とトナー吐出部29で形成される係合部に形成
される隙間はトナーの粒径よりも遙かに小さいものであ
り、トナー粒子が隙間をすり抜けることはできない。
【0074】一方、隙間をすり抜けることのできないト
ナーは係合部近傍の溝部29cに蓄積されるが、溝部2
9cの断面形状においてトナー粒径よりも小さな溝幅の
領域にはトナーが蓄積されないので、通気の道が確保さ
れることにより確実に容器内の余分な気体を排出するこ
とが可能である。
【0075】この様に、本発明に係る容器では高温環境
の様な容器内外に圧力差を発生させる環境に置いた時
に、キャップ27を取り外して開封してもジャバラ内蓋
28の上方端部28aとトナー吐出部材29の上方端部
29aとで形成される係合部からトナーが噴出すること
がない。
【0076】図5は、本発明に係るトナー収容容器の部
材表面上に設けられた容器内の気体を放出する溝部を示
す模式図である。図5(A)は、前述の図4のキャップ
を取り外した状態を示す図よりさらにジャバラ内蓋28
を取り除いた時に現れるトナー吐出部材29の下方端部
29b付近を拡大した模式図である。図5(A)中の白
い矢印XとYは下方端部29bに設けられた溝部29c
の形状を確認する時の溝部を見る方向である。すなわ
ち、X方向は溝部を断面形状側から見た時で、Y方向は
溝部を上から見た時である。そして、図5(B)は溝部
29cをY方向、すなわち上方より見た時の模式図で、
図5(C)と(D)は溝部29cをその断面方向より見
た時の模式図である。
【0077】また、図6は、容器の内側から外側に向け
て溝部の幅が狭くなっている形状のものを示す模式図で
ある。
【0078】図5(B)は、図5(A)のY方向より溝
部29cを見た時の形状の一例を示している。図5
(B)は下方端部29bに溝部29cが交互に平行配置
されているものを示す。
【0079】図5(C)と(D)は、図5(A)のX方
向よりトナー吐出部材29の下方端部29bを見た時の
溝部29cの断面形状の例を示す。溝部29cの断面形
状の例として図5(C)の波形形状や(D)のくさび形
形状が挙げられる。本発明では高温環境等の容器内外で
圧力差が生じる環境下に該トナー収容容器を放置する
と、圧力差が一定の値を超えた時に溝部29cより容器
内の余分な気体が容器外部に排出されるので、容器内外
で圧力差を有している状態で容器を開封してもトナーが
噴出することがない。
【0080】したがって、従来のトナーカートリッジに
見られた様なキャップ27の装着時にキャップ27の内
部へのトナー付着やキャップ27を取外した瞬間にジャ
バラ内蓋28の端部28aとトナー吐出部材29の上方
端部29aとの隙間からトナーが噴出してユーザの体や
装置をトナー汚染する問題は発生しない。
【0081】また、本発明では溝部29cの断面形状
は、図5(D)に示すくさび形の形状が最も効果を発現
するものであることが前述した様にトナー粒子の蓄積で
きない領域を確保することができることから最も好まし
い。
【0082】なお、前述の様に本発明は容器内外の圧力
差が3.5kPaまでは前記溝部29cから容器内の気
体を排出しないようにしているので、容器内外の圧力差
が3.5kPa以下の状態では容器内はトナー充填時の
状態が保持され容器外の湿度等の因子が容器内部に侵入
することを防止するので、容器内に収容したトナーは保
存中に帯電性が変動することがない。
【0083】また、本発明に係る容器では溝部の深さを
15μm〜100μmというトナー粒子の粒径よりも大
きな値であっても、溝部から粉体がこぼれない。
【0084】また、本発明に係る容器では、気体放出し
た容器に収容されていた粉体製品の品質が気体放出後も
安定して維持されるものである。本発明の研究者等は気
体放出したトナー収容容器に収容されたトナーが帯電性
や画質変動しないことを確認した。すなわち、気体放出
したトナー収容容器を30℃、80%RHの高温高湿環
境下で長期間保管後、収容されているトナーの帯電性を
測定するとともに、複写機に装填して複写画像を作製す
る実験を行った。その結果、帯電性の変動は見られず、
良好なコピー画像が得られたことが確認された。
【0085】この様に、本発明に係る容器は容器内の気
体を放出した後も容器内にある程度の密封性を確保する
ことが可能で、その理由は明らかではないが、おそらく
気体を排出した時に気体の移動とともに移動してきた微
量の粉体が溝部を充填したこと、あるいは溝部周辺の粉
体がブロックとして溝部を通過した外部からの気体や湿
気の容器内への侵入を防止したことが考えられるが明ら
かではない。
【0086】次に、図7は本発明に好ましく使用される
トナー収容容器1を装填するトナー補給装置の断面図で
ある。
【0087】前述の様に、前記トナー収容容器1は円筒
状の容器本体15の一端側中央部にトナー補給口部2が
形成され、容器本体15には該円筒状形態の内周面に凸
状且つ外周面に凹状の螺旋状溝を有し、該螺旋状溝の円
周一周当たりの条数がトナー吐出口に向かって多くなっ
ている螺旋状溝17が形成され、その螺旋状溝は内周面
1周以上の長さにわたり螺旋状溝を形成している。ま
た、トナー補給口部2に最も近い内周面上には、更に1
条の螺旋状溝が形成され合計2条の螺旋状溝が形成され
ている。
【0088】本発明に係るトナー収容容器1は、後述の
現像器中にトナー補給する際に後述する回転伝達部材に
より円筒状の中心軸の周りに回転運動が付与されて、こ
のトナー収容容器1の回転に伴い前記螺旋状溝17がト
ナーをトナー補給口部の先端部にあるトナー吐出口35
に向けて搬送するリブの働きをする。該螺旋状溝17を
トナー補給口部2に向けて多く配置することでトナー搬
送性を飛躍的に向上させ、該トナー収容容器1内のトナ
ー残量が少なくなっても、現像装置へのスムーズなトナ
ー供給が可能となる。特に、2条以上の螺旋状溝を設け
ることにより、トナー収容容器からの現像装置へのトナ
ー供給を著しく促進させている。
【0089】また、本発明に係るトナー収容容器1の外
周面には図1に示す様に外周面に外周に対して垂直方向
(円筒軸方向)に、前記螺旋状溝17と交差する2本の
直線状の溝14が該トナー収容容器の容器本体の上下間
に設けられている。この2本の溝に対応する突起部25
が該トナー収容容器を挿入する前記トナー収容容器保持
部材12の内周面入り口部に2個形成されている。
【0090】前記トナー収容容器1の2本の直線状の溝
14と前記円筒状形態のトナー収容容器保持部材12の
内周面入り口部に形成された突起部2個が接合円周上の
位置において合致させて、該2本の直線状の溝を該2個
の突起部に合わせながら該円筒状形態のトナー収容容器
1を該円筒状形態のトナー収容容器保持部材12に挿入
することができる。
【0091】ここで、前記円筒状形態のトナー収容容器
の2本の直線状の溝はこのトナー収容容器1内に収納す
るトナーの色や種類に応じて異なり、前記円筒状形態の
トナー収容容器保持部材12の内周面入り口部に形成さ
れた突起部の形成位置も前記現像装置5で使用するトナ
ーの色や種類に応じて異なる。そして、現像装置5で使
用するトナーとトナー収容容器1内に収納されたトナー
とが一致した場合にのみ、前記円筒状形態のトナー収容
容器の2本の直線状の溝と前記円筒状形態のトナー収容
容器保持部材の内周面入り口部に形成された2個の突起
部とが位置・形状に於いて合致すると該溝と該突起部の
位置に該溝を合わせてガイドすることにより、前記円筒
状形態のトナー収容容器1は前記円筒状形態のトナー収
容容器保持部材12の中に挿入される。
【0092】一方、現像装置5で使用するトナーとトナ
ー収容容器1内に収納されたトナーとが一致しなかった
場合には、前記2本の直線状の溝と前記2個の突起部2
5とは位置や形状が合致しないので、該トナー収容容器
の前記トナー収容容器保持部材への誤挿入が防止されて
該トナー収容容器の誤セットが防止される。
【0093】本発明のトナー補給装置11は、前記現像
装置5の一部として構成されており、前記円筒状形態の
トナー収容容器1、前記円筒状形態のトナー収容容器保
持部材12、前記円筒状形態のトナー収容容器に回転動
作を与える回転伝達部材18等から形成される。該回転
伝達部材18はモータ19と、モータ19により回転駆
動されるギヤ群20と、ギヤ群20の最終ギヤ21、及
び最終ギヤ21と係合した回転軸33を有するジャンク
ションホルダー22等から構成される。前記トナー収容
容器は前記トナー収容容器保持部材に挿入され、該トナ
ー収容容器の補給口部16で該ジャンクションホルダー
と連結し、該ジャンクションホルダーの回転駆動によ
り、該トナー収容容器は回転動作を与えられる。該トナ
ー収容容器の回転動作は現像器10中のトナー量、或い
はトナー濃度が十分でなくなった場合に、該回転動作を
与えられ、該トナー収容容器の回転により、該トナー収
容容器突端部のトナー吐出口より該トナー収容容器のト
ナーが現像器10に供給される。
【0094】また、前記ジャンクションホルダー22は
前記係合爪の他に前記最終ギヤ21と係合した回転軸3
3、及び前記ジャバラ内蓋開閉爪34等から構成されて
おり、該ジャンクションホルダーに前記トナー収容容器
の突端部であるトナー吐出部材29が挿入されてくる
と、前記ジャバラ内蓋開閉爪34はジャバラ内蓋28を
該トナー収容容器本体側にスライドさせ、ジャバラ内蓋
28を開口位置へ移動してトナー吐出口35が開放さ
れ、トナー収容容器1がトナー吐出口35を介して現像
器10に連通され、トナー収容容器1の取付けが終了す
る。
【0095】従って、前記普通紙複写機1内へトナー収
容容器1を取付ける際には、予めトナー収容容器補給口
部16の前記キャップのみを取り外せば、ジャバラ内蓋
28を開放させる必要がなく、トナー吐出口35からの
トナーのこぼれ出しが防止されると共に、こぼれ出した
トナーによって作業者の手や衣類を汚すということが防
止される。又、前記トナー収容容器を前記トナー収容容
器保持部材から取り出すときは前記ジャバラ内蓋は元の
閉口状態に戻るので、前記トナー吐出口35は該ジャバ
ラ内蓋で覆われ、前記トナー収容容器の突端部に付着し
たトナーによるこぼれ出しが防止されると共に、こぼれ
出したトナーによって作業者の手や衣類を汚すというこ
とが防止される。
【0096】ここで、図3(C)に示したかき上げ部材
について説明する。該かき上げ部材36はスロープが交
差した形態をなし、搬送されてきたトナーは前述の螺旋
状溝17に連結したかき上げ部の先端からかき上げられ
てスロープを下方へ滑り落ちながらトナー吐出口へ移動
し、最終的にトナー吐出口から現像装置5へ収納され
る。この様にかき上げ部材36はトナー収容容器1の片
側端において容器回転軸近傍に設けられたトナー吐出口
よりトナーを容器から搬送して吐出させるためにトナー
を吐出口へ導入するもので、該かき上げ部材36は円筒
状トナー収容容器の回転に伴い、トナー吐出口側に移動
してきたトナーをかき上げるとともに該かき上げ部材上
に乗ったトナーを吐出口に送り出す構成のものである。
かき上げ部先端は前述の螺旋状溝17の凸部に対応した
位置に配置され、又トナー収容容器には該螺旋状溝17
の条数と同数のかき上げ機構部が配置される。
【0097】最後に、図8は本発明で好ましく用いられ
るトナー収容容器を装填した画像形成装置である普通紙
複写機50の全体構造を簡略化して示した縦断正面図
(a)と上から見た平面図(b)である。普通紙複写機
50の本体ケース51内の略中央部にはドラム状の感光
体3が設けられ、この感光体3の周囲には、帯電・露光
装置4、現像装置5、転写器6、分離器7、クリーニン
グ装置8等が配置され、感光体3の上方には定着装置9
が配置されている。現像装置5は現像器10及びトナー
補給装置11とから構成されている。
【0098】更に、前記トナー補給装置11には円筒状
トナー収容容器保持部材12が現像器10に固定されて
おり、この円筒状トナー収容容器保持部材12はトナー
を収納した本発明に係るトナー収容容器1が略水平、且
つ自由に回転可能になるように取付けられている。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、容器内外に生じた圧力
差の値が一定値を超えた時に初めて容器内の気体を外部
に排出することにより、容器内外の圧力差を穏やかに解
消して開封時の収容粉体の噴出を防止して粉体による汚
染を発生させない粉体収容容器やトナー収容容器、粉体
収容製品、トナー収容製品を見出すことを可能にした。
【0100】すなわち、高温下の様な容器内外に圧力差
が生ずる様な環境下でトナー等の粉体を収納した粉体収
容製品について、容器内外の圧力差が一定の値を超えた
時に初めて容器内の気体を外部に排出させる溝部を設け
ているので、容器内外の圧力差を解消して開封時に粉体
を噴出させることなく粉体による汚染を発生させないト
ナー収容容器等の粉体収容容器、及びトナー収容製品等
の粉体収容製品の提供を可能にした。
【0101】また、本発明によれば、溝部を設けて容器
内外の圧力差が一定値を超えた時に初めて容器内の気体
を排出しているが、容器内外の圧力差が一定の値を超え
るまでは容器内を粉体収納時の条件のまま維持するとと
もに、気体を放出した後も容器内に外部の環境因子がみ
だりに侵入することを防いでいるので、常に収容粉体は
外部の環境因子の影響を受けない状態が維持されること
により、収容物の品質を長期にわたり維持することが可
能な粉体収容容器やトナー収容容器、及び粉体収容製
品、トナー収容製品を見出すことを可能にした。
【0102】さらに、本発明によれば、容器内外の圧力
差を解消する手段として溝部を設けるもので、粉体収容
容器の成形金型への溝部追加のみで上記効果を有する容
器の製造を可能にしている。したがって、個々の容器に
新たな材料を追加して取り付ける必要がないので、部品
数の増加や製造工程数の増加による生産性の低下のない
容器製造方法の提供も可能にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナー補給口部のキャップを取付けた時のトナ
ー収容容器の外観図である。
【図2】トナー補給口部のキャップを取外した後のトナ
ー収容容器の外観図である。
【図3】トナー補給口部の外観図である。
【図4】トナー補給口部へのキャップ装着時及びキャッ
プ取外時を示す断面図である。
【図5】トナー補給口部に設けた溝部を説明する模式図
である。
【図6】溝部の幅が容器の内側から外側に向けて狭くな
る溝部を示す模式図である。
【図7】トナー収容容器を装填するトナー補給装置の断
面図である。
【図8】トナー収容容器を装填した画像形成装置の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 トナー収容容器 2 トナー補給口部 15 容器本体 24 後部キャップ 26 嵌合蓋 27 キャップ 28 ジャバラ内蓋 28a ジャバラ内蓋の一方の端部 28b ジャバラ内蓋の他方の端部 29 トナー吐出部材 29a トナー吐出部材の上方端部 29b トナー吐出部材の下方端部 29c 溝部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つ以上の係合部を有する粉
    体収容容器であって、 該容器を構成する部材表面上に、容器内部の気体を容器
    外に放出する溝部を有することを特徴とする粉体収容容
    器。
  2. 【請求項2】 前記溝部の断面形状が、波形の形状を有
    することを特徴とする請求項1に記載の粉体収容容器。
  3. 【請求項3】 前記溝部を前記容器の係合部に設けるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の粉体収容容
    器。
  4. 【請求項4】 少なくとも、第1の部材と、前記第1の
    部材に圧接係合された第2の部材からなる粉体収容容器
    であって、 該第1の部材または該第2の部材の、該圧接係合にかか
    る接合面に、該容器内から容器外に向けて延びた溝部を
    設けたことを特徴とする粉体収容容器。
  5. 【請求項5】 前記溝部の断面形状は、溝部底部の幅が
    溝部開口部の幅よりも狭くなっているくさび型の形状を
    有することを特徴とする請求項1または4に記載の粉体
    収容容器。
  6. 【請求項6】 前記第1の部材と前記第2の部材は、異
    なる剛性を有する素材より構成され、 前記溝部は、該第1の部材または該第2の部材の少なく
    とも一方に設けられていることを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載の粉体収容容器。
  7. 【請求項7】 前記第1の部材は少なくとも1つの開口
    を有し、 前記第2の部材は、該開口を塞ぐ蓋であることを特徴と
    する請求項4〜6のいずれか1項に記載の粉体収容容
    器。
  8. 【請求項8】 前記第2の部材は、筒状の形状を有しか
    つ可撓性を有するものであり、該第2の部材の伸縮によ
    り開閉可能な開閉蓋であることを特徴とする請求項4〜
    7のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
  9. 【請求項9】 前記第2の部材は、前記第1の部材と係
    合する第2の係合部を有し、前記開閉は該第2の係合部
    における係合および係合解除により行われることを特徴
    とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の粉体収容容
    器。
  10. 【請求項10】 前記粉体収容容器は、前記容器内外の
    圧力差が一定値を超えた時に前記溝部より該容器内の気
    体を該容器外に放出するものであることを特徴とする請
    求項1〜9のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
  11. 【請求項11】 前記粉体収容容器は、前記容器内外の
    圧力差が3.5kPaを超えた時に前記溝部より該容器
    内の気体を該容器外に放出するものであることを特徴と
    する請求項10に記載の粉体収容容器。
  12. 【請求項12】 前記溝部の大きさが、前記容器に収容
    される粉体粒子の粒径よりも大きいことを特徴とする請
    求項1〜11のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
  13. 【請求項13】 前記溝部の深さが、15μm〜100
    μmであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか
    1項に記載の粉体収容容器。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    の粉体収容容器が、トナーを収容するトナー収容容器で
    あることを特徴とするトナー収容容器。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    の粉体収容容器内に粉体を収容してなることを特徴とす
    る粉体収容製品。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載のトナー収容容器内
    にトナーを収容してなることを特徴とするトナー収容製
    品。
JP2003039532A 2002-02-21 2003-02-18 粉体収容容器及びトナー収容容器 Pending JP2003316141A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003039532A JP2003316141A (ja) 2002-02-21 2003-02-18 粉体収容容器及びトナー収容容器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002-44434 2002-02-21
JP2002044434 2002-02-21
JP2003039532A JP2003316141A (ja) 2002-02-21 2003-02-18 粉体収容容器及びトナー収容容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003316141A true JP2003316141A (ja) 2003-11-06

Family

ID=29551790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003039532A Pending JP2003316141A (ja) 2002-02-21 2003-02-18 粉体収容容器及びトナー収容容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003316141A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010145658A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Canon Inc 現像剤補給容器
CN103676549A (zh) * 2012-08-31 2014-03-26 株式会社理光 显影剂收纳容器,显影剂补给装置,显影装置,图像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010145658A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Canon Inc 現像剤補給容器
CN103676549A (zh) * 2012-08-31 2014-03-26 株式会社理光 显影剂收纳容器,显影剂补给装置,显影装置,图像形成装置
US9329526B2 (en) 2012-08-31 2016-05-03 Ricoh Company, Ltd. Developer container, developer replenishing device, developing device, and image forming apparatus using same
CN103676549B (zh) * 2012-08-31 2016-12-28 株式会社理光 显影剂收纳容器,显影剂补给装置,显影装置,图像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2682136C1 (ru) Элемент для вставки сопла, контейнер для порошка и устройство формирования изображения
JP4693393B2 (ja) 現像剤補給装置
TWI556070B (zh) 粉末容器及影像形成裝置
WO2004027522A1 (ja) 画像形成装置、粉体補給装置、トナー収納容器、粉体収納容器およびその再生産方法
JP7009133B2 (ja) 現像剤補給容器
US8306451B2 (en) Developer supply container featuring two developer accommodating chambers
EP1357441A1 (en) Developer supply container
JP4824980B2 (ja) 現像装置および画像形成装置
JP7005249B2 (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP6930078B2 (ja) 粉体収納容器、トナーカートリッジ及び画像形成装置
JP7051347B2 (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP2004196322A (ja) 粉体収容容器と粉体収容製品、トナー収容容器とトナー収容製品、及びトナー補給装置
JP4037390B2 (ja) 現像剤供給装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2003316141A (ja) 粉体収容容器及びトナー収容容器
JP7005366B2 (ja) 現像剤受入れ装置及び現像剤補給システム
JP2016090930A (ja) 現像剤の補給容器
JP5668653B2 (ja) 粉体収容装置
JP6011940B2 (ja) 粉体収納容器及び画像形成装置
JP2010224363A (ja) 収容器および現像器
JP6283999B2 (ja) 粉体収納容器及び画像形成装置
JP2022034053A (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP2022043332A (ja) 現像剤補給容器及び現像剤補給システム
JP4965493B2 (ja) トナーカートリッジ及びこれを用いたプロセスユニット
JP2015215414A (ja) 粉体収納容器、粉体補給装置及び画像形成装置
JP2014021285A (ja) 画像形成装置およびトナー補給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080722

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080919

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20081111

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20090123