JP2016090930A - 現像剤の補給容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、現像剤の補給容器の物流の際に貯留部に現像剤が流れ込む量を低減することができる現像剤の補給容器を提供する。【解決手段】 現像剤Tを収容する現像剤の収容部1A2と、該現像剤の収容部1A2に収容された現像剤Tを排出する排出口52hと、該排出口52hの近傍に設けられ、一時的に現像剤Tを貯留する貯留部41fと、該貯留部41fへ流れ込む現像剤Tを抑制するための覆い部40bと、を有し、現像剤の補給容器1の物流時において貯留部41fを覆い部40bで覆うことを特徴とする。【選択図】 図19
Description
本発明は、電子写真方式や静電方式を用いた複写機、ファクシミリ装置、プリンタ、或いはこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に着脱可能な現像剤の補給容器に関する。
従来、複写機等の電子写真方式の画像形成装置には微粉末の現像剤が使用されている。このような画像形成装置では、画像形成に伴い消費されてしまう現像剤を現像剤の補給容器から補給する構成となっている。
現像剤補給については様々な方式が実用されており、容器受入れ部から駆動を与え、現像剤の補給容器を回転させることで現像剤を補給する方式が多く採用されている。
現像剤の補給容器内の現像剤をポンプを利用して排出する方法が特許文献1に記載されている。特許文献1では、略円筒状の現像剤の補給容器の外周に設けられた駆動受け部に画像形成装置本体から駆動を与える。これにより現像剤の補給容器が回転し、その回転を利用してポンプを往復動作させることにより現像剤を排出する。
特許文献1では、現像剤の補給容器の物流の際に排出口付近に設けた貯留部に現像剤が流れ込み、物流の振動を繰り返し受けることにより貯留部内の現像剤が凝集して画像形成装置本体への現像剤供給量が減少してしまう懸念がある。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、現像剤の補給容器の物流の際に貯留部に現像剤が流れ込む量を低減することができる現像剤の補給容器を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る現像剤の補給容器の代表的な構成は、現像剤を補給する現像剤の補給容器であって、現像剤を収容する現像剤の収容部と、前記現像剤の収容部に収容された現像剤を排出する排出口と、前記排出口の近傍に設けられ、一時的に現像剤を貯留する貯留部と、前記貯留部へ流れ込む現像剤を抑制するための抑制部と、を有し、前記現像剤の補給容器の物流時において前記貯留部を前記抑制部で覆うことを特徴とする。
上記構成によれば、現像剤の補給容器の物流の際に貯留部に現像剤が流れ込む量を低減することができる。
図により本発明に係る現像剤の補給容器の一実施形態を具体的に説明する。
先ず、図1〜図28を用いて本発明に係る現像剤の補給容器の第1実施形態の構成について説明する。
<画像形成装置>
先ず、図1を用いて本発明に係る現像剤の補給容器1が装着される電子写真方式の複写機からなる画像形成装置100の構成について説明する。図1に示す画像形成装置100において、原稿101が原稿台ガラス102の上に置かれる。すると、原稿101の画像情報に応じた光像が光学部103の複数のミラーMとレンズLnにより、像担持体としての電子写真感光体からなる感光ドラム104の表面上に結像する。
先ず、図1を用いて本発明に係る現像剤の補給容器1が装着される電子写真方式の複写機からなる画像形成装置100の構成について説明する。図1に示す画像形成装置100において、原稿101が原稿台ガラス102の上に置かれる。すると、原稿101の画像情報に応じた光像が光学部103の複数のミラーMとレンズLnにより、像担持体としての電子写真感光体からなる感光ドラム104の表面上に結像する。
給送カセット105〜108に収容された記録媒体となるシートPのうち、図2に示す操作部100aからユーザが入力した情報、或いは、原稿101のシートサイズから最適なシートPを給送カセット105〜108のシートサイズ情報から選択する。ここで、記録媒体としては紙等のシートPに限定されない。例えば、OHP(Over Head Projector)に使用される透明なシートからなるOHT(Over Head Transparency)シート等が適宜選択できる。
各給送カセット105〜108から給送ローラ105A〜108AによりそれぞれシートPが給送される。そして、分離ローラ105B〜108Bによりそれぞれ分離搬送された一枚のシートPを搬送パス109を経由してレジストローラ110まで搬送する。更に、レジストローラ110によりシートPを感光ドラム104の回転と、光学部103のスキャンのタイミングとを同期させて転写放電器からなる転写装置111が設けられた転写部に搬送する。
転写部では、転写装置111によって、感光ドラム104の表面上に形成された現像剤像(トナー像)をシートPに転写する。そして、分離放電器からなる分離装置112によって、現像剤像が転写されたシートPを感光ドラム104から分離する。
この後、搬送ベルト113により定着手段となる定着装置114へ搬送されたシートPは、該定着装置114において加熱及び加圧されてシートP上のトナー像が定着される。その後、片面コピーの場合には、排出反転部115を通過し、排出ローラ116により排出トレイ117上へ排出される。
また、多重コピーの場合には、排出反転部115のフラッパ118の制御により、再給送パス119,120を経由してレジストローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排出トレイ117へ排出される。
また、両面コピーの場合には、シートPは排出反転部115を通り、一度、排出ローラ116により一部が画像形成装置100本体外へ排出される。そして、この後、シートPの終端がフラッパ118を通過し、排出ローラ116により挟持されているタイミングでフラッパ118を制御すると共に排出ローラ116を逆回転させる。これによりシートPは、再度、画像形成装置100本体内へ搬送される。更に、この後、再給送パス119,120を経由してレジストローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排出トレイ117へ排出される。
感光ドラム104の回りには、現像手段となる現像装置201、クリーニング手段となるクリーナ装置202、帯電手段となる帯電装置203等が配置されている。現像装置201は、原稿101の画像情報に基づいて一様に帯電された感光ドラム104の表面上を光学部103により露光して形成された静電潜像を現像剤(トナー)を用いて現像する。
現像装置201に対して現像剤としてのトナーを補給するための現像剤の補給容器1がユーザによって画像形成装置100本体に設けられた図2に示す容器受入れ部200に対して着脱可能に設けられている。尚、現像剤の補給容器1からトナーのみを画像形成装置100本体側へ補給する場合や、トナー及びキャリアを補給する場合であっても本発明を適用できる。本実施形態では後者の一例について説明する。
現像装置201は、現像剤収容手段としての現像剤ホッパ部201aと現像器201bとを有している。現像剤ホッパ部201aは、現像剤の補給容器1から補給された現像剤Tを撹拌するための撹拌部材201cを有している。撹拌部材201cにより撹拌された現像剤Tは、マグネットローラ201dにより現像器201bに送られる。
現像器201bは、現像ローラ201fと、送り部材201eとを有している。そして、マグネットローラ201dにより現像剤ホッパ部201aから送られた現像剤Tは、送り部材201eにより現像ローラ201fに送られて、該現像ローラ201fにより感光ドラム104の表面上に供給される。
尚、クリーナ装置202は、感光ドラム104の表面上に残留している現像剤Tを除去するためのものである。また、帯電装置203は、感光ドラム104の表面を帯電するためのものである。
図2に示す画像形成装置100の外装カバーの一部であって現像剤の補給容器1を交換するための前カバー15をユーザが開けると、容器受入れ部200が図示しない駆動手段によって所定の位置まで引き出される。そして、該容器受入れ部200上に現像剤の補給容器1を載置する。ユーザが現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体から取り出す際には、容器受入れ部200を引き出し、該容器受入れ部200上に載っている現像剤の補給容器1を取り出す。
図2に示す前カバー15は現像剤の補給容器1を着脱して交換するための専用カバーであり、現像剤の補給容器1を着脱するためだけに開閉される。尚、画像形成装置100本体のメンテナンスは、図2に示す前面カバー100cを開閉することによって行なわれる。
尚、容器受入れ部200を介することなく、現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に直接装着し、また、画像形成装置100本体から取り外し可能な構成としても良い。
<容器受入れ部>
次に図3及び図4を用いて画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200の構成について説明する。図4は第1実施形態における画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に現像剤の補給容器1を矢印A方向に装着完了した様子を示す断面斜視図である。
次に図3及び図4を用いて画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200の構成について説明する。図4は第1実施形態における画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に現像剤の補給容器1を矢印A方向に装着完了した様子を示す断面斜視図である。
図3に示すように、画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200は、図14(a)に示して後述するカバー53の突き当て部53cと当接するカバー突き当て部200cを有する。更に、現像剤の補給容器1を容器受入れ部200に挿入する際、カバー53のガイド溝53aと当接摺動することにより図3の矢印F方向の変位を規制する挿入ガイド200eを有する。
更に、現像剤ホッパ部201aを有する。更に、現像剤ホッパ部201aへ連通する連通部200hを有する。更に、スクリュー部材27を有する。更に、図11(a)に示すシャッタ52のストッパ部52b,52cと係合するシャッタストッパ部200a,200bを有する。
更に、ボトル受けローラ23を有する。更に、制御手段となる制御部600により回転駆動される駆動源となるモータ500の回転駆動力が図示しない駆動伝達手段により伝達されて回転駆動するギア25を有する。更に、位相検知センサ61や位相検知フラグ62等を有して構成される。
<現像剤の補給容器>
次に図5を用いて現像剤の補給容器1の構成について説明する。図5は現像剤の補給容器1の構成を示す断面斜視図である。図5に示すように、現像剤の補給容器1は、主に容器本体1A、フランジ部材41、開口シール41g、シャッタ52、バッフル部材40を有する。
次に図5を用いて現像剤の補給容器1の構成について説明する。図5は現像剤の補給容器1の構成を示す断面斜視図である。図5に示すように、現像剤の補給容器1は、主に容器本体1A、フランジ部材41、開口シール41g、シャッタ52、バッフル部材40を有する。
更に、容器本体1Aは現像剤Tを収容する現像剤の収容部1A2を有する。更に、現像剤の収容部1A2内(現像剤の収容部内)の圧力を周期的に変化させることで現像剤Tを排出するポンプ部54を有する。更に、往復部材51、カバー53等を有して構成される。
そして、現像剤の補給容器1は、後述する現像剤補給手段により、現像剤の補給容器1内の現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内へ補給する。以下に、現像剤の補給容器1を構成する各要素について詳細に説明する。尚、ポンプ部54、フランジ部材41、シャッタ52、容器本体1Aで囲まれた内部空間を現像剤の補給容器1の内部とする。
<容器本体>
次に図6を用いて現像剤の補給容器1の容器本体1Aの構成について説明する。図6は現像剤の補給容器1の容器本体1Aの構成を示す斜視図である。容器本体1Aは、内部に現像剤Tを収容する現像剤の収容部1A2を有する。
次に図6を用いて現像剤の補給容器1の容器本体1Aの構成について説明する。図6は現像剤の補給容器1の容器本体1Aの構成を示す斜視図である。容器本体1Aは、内部に現像剤Tを収容する現像剤の収容部1A2を有する。
更に、容器本体1Aの周方向全周に渡って形成されたカム溝1A3を有する。容器本体1Aが図3に示すボトル受けローラ23と当接することにより容器本体1Aが円筒部の中心と略一致する図6に示す回転軸Qを中心に図6の矢印R方向に回転する。容器本体1Aの回転により現像剤の収容部1A2内の現像剤Tを搬送する螺旋状に形成された搬送突起部1A1を有する。更に、容器本体1Aの周方向の全周に渡って現像剤の補給容器1の回転振れを規制する回転振れ規制部1A4を有する。
更に、容器本体1Aは、図4に示す画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に設けられたギア25に噛合して回転駆動力を受けるギアからなる駆動受け部1A5を有する。往復部材51と、カム溝1A3とは、駆動受け部1A5で受けた回転駆動力をポンプ部54を動作させる力に変換する。
更に、容器本体1Aは、図3に示す位相検知フラグ62と位相検知センサ61によって容器本体1Aの周方向の回転位相(回転数)を検知する位相検知部1A6、図18に示すバッフル部材40の係合部40cと係合する係合部1A7等を有して構成される。
<フランジユニット部>
次に図5を用いてフランジユニット部60の構成について説明する。図5は現像剤の補給容器1の構成を示す断面斜視図である。図5に示すように、フランジユニット部60は、フランジ部材41、往復部材51、ポンプ部54、カバー53、開口シール41g、シャッタ52等を有して構成される。
次に図5を用いてフランジユニット部60の構成について説明する。図5は現像剤の補給容器1の構成を示す断面斜視図である。図5に示すように、フランジユニット部60は、フランジ部材41、往復部材51、ポンプ部54、カバー53、開口シール41g、シャッタ52等を有して構成される。
フランジユニット部60は容器本体1Aと相対的に回転可能に取り付けられ、現像剤の補給容器1が画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に装着される。すると、該容器受入れ部200に対してフランジユニット部60は図4に示す回転軸Qを中心とする回転が規制された状態で保持される。フランジ部材41の一端部にはポンプ部54の一端部がネジ接合され、該フランジ部材41の他端部には容器本体1Aの一端部が図示しないシール部材を介して接合される。
また、ポンプ部54をスラスト方向に挟み込むようにして、図13(a),(b)に示すU字形状の往復部材51が配置される。該往復部材51の両端部で内側に突出して設けられた係合突起部51bが図6に示す容器本体1Aの外周面の全周に亘って連続して設けられたカム溝1A3内に摺動自在に嵌め込まれる。
更に、図7(a)に示すフランジ部材41のシャッタ挿入部41cには、図11(a),(b)に示すシャッタ52が組み込まれる。また、往復部材51やポンプ部54の保護を目的として、図14(a),(b)に示すカバー53が設けられている。
<フランジ部材>
次に図7〜図10を用いてフランジ部材41の構成について説明する。図7(a),(b)はフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図8(a)はフランジ部材41の構成を示す正面図、図8(b)は図8(a)のC−C断面図である。図9(a)はフランジ部材41の構成を示す側面図、図9(b)は図9(a)のD−D断面図である。図10(a)はフランジ部材41に開口シール41gを貼りつけた様子を示す斜視図、図10(b)は開口シール41gの構成を示す斜視図である。
次に図7〜図10を用いてフランジ部材41の構成について説明する。図7(a),(b)はフランジ部材41の構成を示す斜視図である。図8(a)はフランジ部材41の構成を示す正面図、図8(b)は図8(a)のC−C断面図である。図9(a)はフランジ部材41の構成を示す側面図、図9(b)は図9(a)のD−D断面図である。図10(a)はフランジ部材41に開口シール41gを貼りつけた様子を示す斜視図、図10(b)は開口シール41gの構成を示す斜視図である。
図7〜図10に示すように、フランジ部材41は、シャッタ挿入部41c、ポンプ接合部41d、容器本体1Aと接合する接合爪41eを有する。更に、図8(b)に示す貯留部41f、図9(b)に示すシャッタ押出しリブ41iを有する。更に、図7(a),(b)に示すカバー係合部41k、カバー係合爪41l、保護部41h、開口シール貼付け面41m等を有して構成される。
また、図8(b)に示す貯留部41f内の現像剤Tを排出する図10(a),(b)に示す円形のシール穴41jを形成した開口シール41gを備えている。ここで、開口シール41gは両面テープ等により図7(b)に示すフランジ部材41の開口シール貼付け面41mに貼り付けられ、図11(a),(b)に示して後述するシャッタ52とフランジ部材41とにより圧縮された状態で挟持されている。
また、現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に装着する操作、或いは、容器受入れ部200から現像剤の補給容器1を取り出す操作を行なう。これらの操作に伴って図11(a),(b)に示して後述するシャッタ52に設けられたストッパ部52bを図15(d)の矢印B方向へ押し出す図9(b)に示すシャッタ押出しリブ41iを備えている。
尚、シャッタ押出しリブ41iは図7(a)に示すシャッタ挿入部41cの挿入面よりも鉛直上方向に突出し、現像剤の補給容器1の装着方向に沿って形成されている。更に、物流による破損や、ユーザによる誤操作からシャッタ52を保護する図7(b)に示す保護部41hが設けられている。
<貯留部>
次に図8(b)を用いてフランジ部材41に設けられる貯留部41fの構成について説明する。貯留部41fはフランジ部材41の図8(b)に示す位置に設けられる。図5に示すように、容器本体1Aの現像剤の収容部1A2とバッフル部材40とが回転軸Qを中心に図5の矢印R方向に回転される。
次に図8(b)を用いてフランジ部材41に設けられる貯留部41fの構成について説明する。貯留部41fはフランジ部材41の図8(b)に示す位置に設けられる。図5に示すように、容器本体1Aの現像剤の収容部1A2とバッフル部材40とが回転軸Qを中心に図5の矢印R方向に回転される。
これにより図5の矢印A方向へ搬送された現像剤Tは、やがてフランジ部材41に設けられた貯留部41fに到達する。貯留部41fへ到達した現像剤Tは、現像剤Tの自重だけでは図11(a),(b)に示すシャッタ52に設けられた貫通穴からなる排出口52hから排出されずに該貯留部41f内に所定量だけ貯留される。
図11(a),(b)に示すシャッタ52に設けられた排出口52hは、現像剤の補給容器1の現像剤の収容部1A2に収容された現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出する。フランジ部材41に設けられる貯留部41fは、シャッタ52に設けられた排出口52hの近傍に設けられ、一時的に現像剤Tを貯留する。
尚、本実施形態の貯留部41fの断面形状は、縦横が5.5mm×7.0mmの略四角形で、高さが11.6mmの寸法に設定している。本実施形態では、貯留部41fの断面形状を略四角形とした。他に、貯留部41fの断面形状は、所定量の現像剤Tを貯留することが可能であれば、多角形、円形等の種々の断面形状が適用出来る。
<シャッタ>
次に図11を用いてシャッタ52の構成について説明する。図11(a)はシャッタ52の構成を示す平面図、図11(b)はシャッタ52の構成を示す斜視図である。図11(a),(b)に示すシャッタ52は、図5に示すように、現像剤の補給容器1に対して図5の矢印A,B方向に相対的に移動可能に設けられる。そして、現像剤の補給容器1の図5の矢印A,B方向の着脱動作に伴なってシャッタ52に設けられた排出口52hと、フランジ部材41に設けられた開口シール41gのシール穴41jとを連通、或いは、非連通とする。
次に図11を用いてシャッタ52の構成について説明する。図11(a)はシャッタ52の構成を示す平面図、図11(b)はシャッタ52の構成を示す斜視図である。図11(a),(b)に示すシャッタ52は、図5に示すように、現像剤の補給容器1に対して図5の矢印A,B方向に相対的に移動可能に設けられる。そして、現像剤の補給容器1の図5の矢印A,B方向の着脱動作に伴なってシャッタ52に設けられた排出口52hと、フランジ部材41に設けられた開口シール41gのシール穴41jとを連通、或いは、非連通とする。
図11(a),(b)に示すように、シャッタ52には現像剤封止部52aが設けられている。現像剤封止部52aは、現像剤の補給容器1が画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に装着されていないときに、図10(a)に示すフランジ部材41に設けられた開口シール41gのシール穴41jからの現像剤Tの漏れを防ぐ。
更に、該現像剤封止部52aの背面側には摺動面52iが設けられている。摺動面52iは、図9(b)に示すフランジ部材41のシャッタ挿入部41c上を摺動する。更に、シャッタ52は、現像剤の補給容器1がシャッタ52に対して相対移動することが可能となるように図3に示すシャッタストッパ部200a,200bに保持されるストッパ部52b,52cを有している。ストッパ部52b,52cは、現像剤の補給容器1の着脱動作に伴なって画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200の図3に示すシャッタストッパ部200a,200bに保持される。
また、シャッタ52は、図11(a),(b)に示すストッパ部52b,52cが変位可能となるように支持する弾性変形可能な支持部52dを有している。支持部52dは現像剤封止部52aから延設されて根元部52d1を支点として弾性変形可能に設けられている。
現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に対して着脱する際にシャッタ52が開閉する。シャッタ52の開閉に伴って現像剤Tが不用意に排出されてしまい、その周辺が現像剤Tで汚れてしまうのを可及的に防止する目的でシャッタ52に設けられる丸穴からなる排出口52hの直径は極力小さくすることが望ましい。本実施形態では、丸穴からなる排出口52hの直径は約2mmに設定されている。
本実施形態では、図10(a)に示すように、現像剤の補給容器1の下面側に設けられる開口シール貼付け面41mに貼り付けた開口シール41gにシール穴41jを設けた。更に、その下側に移動可能に設けられる図11(a),(b)に示すシャッタ52に排出口52hを設けた。他に、開口シール41gのシール穴41jと、シャッタ52の排出口52hとは、現像剤の補給容器1に対して任意の位置に設定することができる。
<シャッタの排出口>
本実施形態では、現像剤の補給容器1のシャッタ52に設けられる排出口52hは、現像剤Tに作用する重力のみでは排出口52hから十分に排出されない程度の大きさに設定している。現像剤の補給容器1が画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に対して装着されて現像剤Tを補給する姿勢のとき、現像剤Tに作用する重力のみでは排出口52hから十分に排出されない程度の大きさに設定している。
本実施形態では、現像剤の補給容器1のシャッタ52に設けられる排出口52hは、現像剤Tに作用する重力のみでは排出口52hから十分に排出されない程度の大きさに設定している。現像剤の補給容器1が画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に対して装着されて現像剤Tを補給する姿勢のとき、現像剤Tに作用する重力のみでは排出口52hから十分に排出されない程度の大きさに設定している。
つまり、シャッタ52に設けられる排出口52hの開口サイズは、重力作用のみでは現像剤の補給容器1から現像剤Tの排出が不充分となる程度に微細口(ピンホール)により形成している。言い換えると、シャッタ52に設けられる排出口52hは現像剤Tにより実質的に閉塞されるようにその開口の大きさを設定している。
これによりシャッタ52に設けられる排出口52hから現像剤Tが漏れ難くなる。更に、排出口52hを開放した際の現像剤Tの過剰排出が抑制できる。更に、現像剤Tの排出をポンプ部54による排気動作により支配的に依存させることで現像剤Tの排出量を制御することができる。
本発明者等は、シャッタ52に設けられる排出口52hの開口サイズをどの程度の大きさに設定すれば現像剤Tに作用する重力のみでは排出口52hから現像剤Tが十分に排出されないかについて実験を行った。以下に、その実験方法と、その判断基準について以下に説明する。
<実験>
底部中央に円形状の排出口が形成された縦が90mm×横が92mm×高さが120mmで容積が約1000cm3の直方体容器を用意した。この直方体容器内に現像剤Tを200g充填した後、充填口を密閉し、排出口を塞いだ状態で良く振って現像剤Tを十分に解す。その後、可及的速やかに排出口を鉛直下方に向けた状態で該排出口を開封し、該排出口から排出された現像剤Tの排出量を測定する。
底部中央に円形状の排出口が形成された縦が90mm×横が92mm×高さが120mmで容積が約1000cm3の直方体容器を用意した。この直方体容器内に現像剤Tを200g充填した後、充填口を密閉し、排出口を塞いだ状態で良く振って現像剤Tを十分に解す。その後、可及的速やかに排出口を鉛直下方に向けた状態で該排出口を開封し、該排出口から排出された現像剤Tの排出量を測定する。
このとき、直方体容器は、排出口以外は完全に密閉されたままの状態とする。また、実験は、温度が24℃、相対湿度が55%の環境下で行った。直方体容器内に充填する現像剤Tの種類と排出口の大きさを変えて該排出口から排出された現像剤Tの排出量を測定する。
尚、本実施形態では、直方体容器の排出口から排出された現像剤Tの排出量が2g以下である場合、その量は無視できるレベルであり、直方体容器内に充填した現像剤Tが重力作用のみではその排出口から十分に排出されない大きさであると判断した。
図25(a)は本実験に用いた各種の現像剤TA,TB,TC,TD,TEを説明する図である。現像剤TCは一成分磁性トナー、現像剤TAは二成分現像器に用いられる二成分非磁性トナー、現像剤TB,TD,TEは二成分現像器に用いられる二成分非磁性トナーと磁性キャリアとの混合物である。
これらの現像剤TA,TB,TC,TD,TEの特性を表す物性値としては図25(a)に示す通りである。図25(a)に各現像剤Tに含まれるトナー体積平均粒径と、各現像剤Tの流動性を示す安息角とを示す。更に、図26(a),(b)に示す粉体流動性分析装置2(Freeman Technology社製のパウダーレオメータFT4(商品名))により測定した現像剤層の解れ易さを示す流動性エネルギーを示す。
図25(a)に示す流動性エネルギーの測定方法について図26(a),(b)を用いて説明する。図26(a)は流動性エネルギーを測定する粉体流動性分析装置2に設けられるプロペラ型のブレード90の構成を示す斜視図である。図26(b)は流動性エネルギーを測定する粉体流動性分析装置2の構成を示す断面模式図である。粉体流動性分析装置2の原理は、粉体サンプル中でプロペラ型のブレード90を移動させ、そのブレード90が粉体中を移動するのに必要な流動性エネルギーを測定するものである。
図26(a),(b)に示す粉体流動性分析装置2のブレード90はプロペラ型である。ブレード90が回転軸90aを中心に回転すると同時に該回転軸90aに沿った方向(図26(b)の上下方向)にも移動する。このためブレード90の先端部90bは螺旋状の軌跡を描くことになる。
本実験では、ステンレス(SUS)製のプロペラ型のブレード90を使用した。ブレード90は回転時の外径直径が48mmである。また、図26(a),(b)に示すように回転軸90aに固定された根元部90cに対して先端部90bが図26(b)の反時計回り方向に滑らかに捩じられている。
詳しくは、長さが48mm×幅が10mmのステンレス(SUS)板の中心にブレード90の回転面に対して法線方向に回転軸90aが設けられる。そして、ブレード90の先端部90b(回転軸90aの回転中心から24mmの部分)の捩じれ角が70°である。更に、回転軸90aの回転中心から12mmの部分の捩じれ角が35°となっている。
図26(a),(b)に示す粉体流動性分析装置2により測定される流動性エネルギーは以下の通りである。図26(b)に示す容器91内の現像剤Tの粉体層中に螺旋状に回転するブレード90を侵入させる。そして、該ブレード90が現像剤Tの粉体層中を移動する際に得られる回転トルクと、垂直荷重との総和を時間積分して得られた総合的なエネルギーを指す。
この値が、現像剤Tの粉体層の解れ易さを表しており、流動性エネルギーが大きい場合は解れ難く、流動性エネルギーが小さい場合は解れ易いことを意味している。
本実験では、図5に示すように、現像剤の補給容器1の標準部品である内径直径が50mmの容器本体1Aに対応する内径直径L1が50mmの容器91内に各現像剤Tを粉面高さL2が70mmとなるように充填した。
各現像剤Tの充填量は、測定する嵩密度に合わせて調整する。更に、現像剤の補給容器1の標準部品である内径直径が50mmの容器本体1Aに対応する内径直径が50mmの容器91内に外径直径が48mmのブレード90を各現像剤Tの粉体層に侵入させる。そして、ブレード90の侵入深さが10mm〜30mmの間に得られた各現像剤Tの流動性エネルギーを図25(a)に示す。
流動性エネルギーの測定時の設定条件としては、ブレード90の回転速度としてブレード90の先端部90bの周速度(tip speed)を60mm/secとした。また、各現像剤Tの粉体層に対する鉛直方向(図26(b)の上下方向)のブレード90の進入速度を以下の通りとした。
移動中のブレード90の先端部90bが描く軌跡と、各現像剤Tの粉体層の表面Tsとがなす角度θ(helix angle)が10°になる進入速度とした。本実施形態では、各現像剤Tの粉体層に対する鉛直方向(図26(b)の上下方向)のブレード90の進入速度は11mm/secである。
尚、現像剤Tの粉体層に対する鉛直方向(図26(b)の上下方向)のブレード90の進入速度は、{ブレード90の回転速度}×{tan(θ×π/180)}で表わされる。また、流動性エネルギーの測定についても温度が24℃、相対湿度が55%の環境下で行った。
尚、現像剤Tの流動性エネルギーを測定する際の現像剤Tの嵩密度は以下の通りである。現像剤Tの排出量と排出口の大きさとの関係を検証する実験の際の嵩密度に近く、嵩密度の変化が少なく安定して測定ができる嵩密度である。そのような嵩密度として、図25(a)に示すように、0.5g/cm3に調整した。
このようにして測定された図25(a)に示す流動性エネルギーを有する各現像剤TA〜TEについて検証実験を行った結果を図27に示す。図27は丸穴からなる排出口の直径と、現像剤Tの排出量との関係を各現像剤TA〜TEの種類毎に示したグラフである。
図27に示すように、各現像剤TA〜TEについて、図27の横軸で示す排出口の直径が4mm(円周率πを3.14で計算した排出口の開口面積は12.6mm2)以下であれば、排出口からの各現像剤TA〜TEの排出量が2g以下になることが確認された。排出口の直径が4mmよりも大きくなると、何れの現像剤TA〜TEも各現像剤TA〜TEの排出量が急激に多くなることが確認された。
つまり、現像剤Tの流動性エネルギー(嵩密度が0.5g/cm3)が4.3×10−4(kg・m2/sec2(J))以上である。更に、4.14×10−3(kg・m2/sec2(J))以下である。そのとき、排出口の直径が4mm(排出口の開口面積が12.6mm2)以下であれば良い。
また、現像剤Tの嵩密度については、本実験では現像剤Tを十分に解して流動化した状態で測定を行っており、通常の使用環境で想定される状態(放置された状態)よりも嵩密度が低く、より排出し易い条件で測定を行っている。
次に図27に示す実験結果から排出口からの排出量が最も多くなる現像剤TAを用いて、排出口の直径を4mmに固定して、図26(b)に示す容器91内の現像剤TAの充填量を30g〜300gの範囲で変化させて同様の検証実験を行った。その検証結果を図28に示す。図28の検証結果から図28の横軸で示す容器91内の現像剤TAの充填量を変化させても排出口からの現像剤TAの排出量は、殆んど変わらないことが確認できた。
図27及び図28に示す実験結果から、排出口の直径を4mm(排出口の開口面積を12.6mm2)以下に設定する。これにより現像剤Tの種類や嵩密度状態に依らず図1及び図4に示す現像剤ホッパ部201aへの補給姿勢を想定して排出口を下にした状態で該排出口から重力作用のみでは現像剤Tが十分に排出されないことが確認できた。
一方、図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hの大きさの下限値としては以下の通りである。現像剤の補給容器1から補給すべき現像剤T(一成分磁性トナー、一成分非磁性トナー、二成分非磁性トナー、二成分磁性キャリア)が少なくとも通過できる値に設定するのが好ましい。
つまり、現像剤の補給容器1内に収容されている現像剤Tの粒径(トナーの場合は体積平均粒径、キャリアの場合は個数平均粒径)よりも大きい排出口52hにするのが好ましい。例えば、補給用の現像剤Tに二成分非磁性トナーと二成分磁性キャリアが含まれている場合、大きい方の粒径、つまり、二成分磁性キャリアの個数平均粒径よりも大きな排出口52hにするのが好ましい。
具体的には、補給すべき現像剤Tに二成分非磁性トナー(体積平均粒径が5.5μm)と、二成分磁性キャリア(個数平均粒径が40μm)とが含まれている。その場合、図11(a),(b)に示すシャッタ52の丸穴からなる排出口52hの直径を0.05mm(排出口52hの開口面積を0.002mm2)以上に設定するのが好ましい。
但し、排出口52hの大きさを現像剤Tの粒径に近い大きさに設定してしまうと、現像剤の補給容器1から所望の量の現像剤Tを排出させるのに要するエネルギー、つまり、ポンプ部54を動作させるのに要するエネルギーが大きくなってしまう。また、現像剤の補給容器1の製造上においても制約が生じる場合がある。
また、射出成形法を用いて樹脂部品に排出口52hを成形するには、該排出口52hの部分を形成する金型部品の耐久性が厳しくなってしまう。これらより図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hの直径は0.5mm以上に設定するのが好ましい。
本実施形態では、図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hの形状を円形状としている。排出口52hの形状は円形状に限定する必要は無い。つまり、円形状の排出口52hの直径が4mmの場合に相当する排出口52hの開口面積である12.6mm2以下の開口面積を有する開口であれば良い。排出口52hの形状は正方形、長方形、楕円形、或いは、直線と曲線とを組合わせた形状等の種々の形状に変更可能である。
但し、円形状の排出口52hは、開口面積を同じとした他の形状に比べて、現像剤Tが付着して汚れてしまう開口縁の周長が最も小さい。そのためシャッタ52の開閉動作に連動して開口縁から広がってしまう現像剤Tの量も少なく、汚れ難い。また、円形状の排出口52hは、該排出口52hから現像剤Tが排出されるときの抵抗も少なく排出性が最も高い。従って、排出口52hの形状としては、排出量と汚れ防止のバランスが最も優れた円形状がより好ましい。
図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hの大きさについては、図1及び図4に示す現像剤ホッパ部201aへの補給姿勢を想定して該排出口52hを鉛直下方に向けた状態で重力作用のみで現像剤Tが十分に排出されない大きさが好ましい。具体的には、丸穴からなる排出口52hの直径は、0.05mm(開口面積は0.002mm2)以上、且つ4mm(開口面積は12.6mm2)以下の範囲に設定するのが好ましい。
更に、丸穴からなる排出口52hの直径は、0.5mm(開口面積は0.2mm2)以上、且つ4mm(開口面積は12.6mm2)以下の範囲に設定するのがより好ましい。
本実施形態では、以上の観点から、図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを円形状とし、その開口直径を2mmに設定している。
本実施形態では、図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hの数を1個としている。しかし、シャッタ52の排出口52hの数は1個に限定する必要はなく、それぞれの開口面積が上述した開口面積の範囲を満足するように、排出口52hを複数設ける構成としても構わない。例えば、図3に示す内径直径が3mmの一つの連通部200hに対して直径が0.7mmの排出口52hを二つ設ける構成とすることも出来る。
但し、この場合、現像剤Tの単位時間当たりの排出量が低下してしまう傾向となるため図3に示す内径直径が3mmの一つの連通部200hに対して直径が2mmの排出口52hを一つ設ける構成の方がより好ましい。
<ポンプ部>
次に図12を用いてポンプ部54の構成について説明する。図12はポンプ部54の構成を示す側面図である。図12に示すポンプ部54は、図4に示すギア25に噛合するギアからなる駆動受け部1A5が受けた回転駆動力により図5に示す現像剤の補給容器1の内圧を周期的に変化させるように伸縮動作する。
次に図12を用いてポンプ部54の構成について説明する。図12はポンプ部54の構成を示す側面図である。図12に示すポンプ部54は、図4に示すギア25に噛合するギアからなる駆動受け部1A5が受けた回転駆動力により図5に示す現像剤の補給容器1の内圧を周期的に変化させるように伸縮動作する。
図12に示すポンプ部54の開口端側(図12の右側)には、図7(a)に示すフランジ部材41の内周面に設けれらた雌ネジ部からなるポンプ接合部41dと螺合して接合可能な雄ネジ部からなるフランジ接合部54bが設けられている。本実施形態では、図12に示すように、ポンプ部54の開口端側(図12の右側)に設けられたフランジ接合部54bとして外周面に雄ネジ部が形成された構成を例示している。
更に、図12に示すポンプ部54の他端側(図12の左側)には、図13(b)に示す往復部材51に設けられたポンプ係合部51aと係合する係合部54cを備えている。これにより図13(a),(b)に示す往復部材51の図13(a)の矢印A,B方向の往復移動と同期してポンプ部54が伸縮動作する。
本実施形態では、図11(a),(b)に示すシャッタ52に設けられた小さな排出口52hから現像剤Tを安定して排出させる。このために図5に示すように、現像剤の補給容器1のフランジユニット部60にポンプ部54を設けている。
図12に示すポンプ部54は、その容積が可変である容積可変型ポンプとなっている。このポンプ部54の図12の矢印A,B方向の伸縮動作により現像剤の補給容器1内の圧力を変化させる。そして、その圧力を利用して現像剤Tの排出を行っている。
図12に示すように、本実施形態のポンプ部54は、山折り部と谷折り部とが周期的に形成された蛇腹状の伸縮部54aが設けられている。その折り目を基点として、伸縮部54aは折り畳まれたり、伸びたりすることができる。
本実施形態のポンプ部54の材料としては、ポリエチレン(Polyethylene;PE)樹脂を採用したが、これに限定されるものではない。ポンプ部54の材料に関しては、伸縮機能を発揮し容積変化によって図5に示す現像剤の補給容器1の内圧を変化させることができる材料であれば種々の材料が適用出来る。
ポンプ部54の材料としては、例えば、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene copolymer;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)が適用出来る。更に、ポリスチレン(Polystyrene;PS)、ポリエステル(polyester)、ポリプロピレン(Polypropylene;PP)等が適用出来る。これらを薄肉で形成したものでも構わない。
また、ゴムやその他の伸縮性材料等を使用することも可能である。更に、ポンプ部54の役割は、図5及び図6に示す現像剤の収容部1A2の内圧を変化させることである。そのためポンプ部54の代わりにピストン等を使用することも可能である。
<往復部材>
次に図13を用いて往復部材51の構成について説明する。図13(a),(b)は往復部材51の構成を示す斜視図である。
次に図13を用いて往復部材51の構成について説明する。図13(a),(b)は往復部材51の構成を示す斜視図である。
図13(a),(b)に示すように、往復部材51は、図12に示すポンプ部54の容積を変化させる。そのために図12に示すポンプ部54の一端部に設けられた係合部54cに係合するポンプ係合部51aを備えている。
更に、往復部材51は、組み立てられた際に図6に示すカム溝1A3に摺動自在に嵌め込まれる係合突起部51bを備えている。図13(a),(b)に示すように、往復部材51に設けられる係合突起部51bは、ポンプ係合部51aの近傍から延設されたアーム51cの先端部で内側に突出して設けられている。
また、往復部材51は、図14(a),(b)に示すカバー53に設けられた保持部53bによって図14(b)の矢印A,B方向にのみスライド移動可能に保持される。
これにより図4に示すギア25から図6に示す駆動受け部1A5が回転駆動力を受けて容器本体1Aが図6に示す回転軸Qを中心に矢印R方向に回転する。すると、カム溝1A3も容器本体1Aに同期して回転する。
そして、図6に示すカム溝1A3内に摺動自在に嵌め込まれた図13(a),(b)に示す往復部材51の係合突起部51bにカム溝1A3に沿ったカム作用が働く。更に、図14(b)に示すカバー53の保持部53b内を該保持部53bに沿って摺動自在に移動する図13(a),(b)に示す往復部材51のアーム51cに図13(a)の矢印A,B方向に往復移動する作用が働く。これらにより、往復部材51は図5の矢印A,B方向に往復運動する。往復部材51の図5の矢印A,B方向の往復移動に同期してポンプ部54が図5の矢印A,B方向に伸縮運動する。
<カバー>
次に図14を用いてカバー53の構成について説明する。図14(a),(b)はカバー53の構成を示す斜視図である。図14(a),(b)に示すように、カバー53は、往復部材51やポンプ部54の保護を目的として図5に示す位置に設けられている。詳しくは、カバー53は、フランジ部材41、ポンプ部54、往復部材51の全体を覆うようにフランジ部材41と一体的に設けられている。
次に図14を用いてカバー53の構成について説明する。図14(a),(b)はカバー53の構成を示す斜視図である。図14(a),(b)に示すように、カバー53は、往復部材51やポンプ部54の保護を目的として図5に示す位置に設けられている。詳しくは、カバー53は、フランジ部材41、ポンプ部54、往復部材51の全体を覆うようにフランジ部材41と一体的に設けられている。
また、カバー53には、図3に示すように、画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200の挿入ガイド200eと係合するガイド溝53aが設けられている。現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に挿着する際に図14(a),(b)に示すカバー53のガイド溝53aが図3に示す挿入ガイド200eに沿って摺動自在に嵌合する。これにより図4に示すように、先端部にカバー53が設けられた現像剤の補給容器1が画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200の挿入ガイド200eに沿って装着される。
更に、カバー53には、図5に示す回転軸Qに対して往復部材51の回転変位を規制するための保持部53bが設けられている。更に、カバー53の先端部には突き当て部53cが設けられている。図4に示すように、現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に挿着する際にカバー53の突き当て部53cが容器受入れ部200に設けられたカバー突き当て部200cに当接する。これにより画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に対する現像剤の補給容器1の装着が完了する。
<バッフル部材>
次に図18を用いてバッフル部材40の構成について説明する。図18はバッフル部材40の構成を示す斜視図である。図18に示すように、バッフル部材40は、図5に示す現像剤の収容部1A2から図8(b)に示す貯留部41fに向かって現像剤Tを搬送する傾斜突起部40a1を有する。更に、図5に示す容器本体1A内にバッフル部材40を図5の矢印B方向に挿入する際に弾性変形する傾斜突起部40a2を有する。
次に図18を用いてバッフル部材40の構成について説明する。図18はバッフル部材40の構成を示す斜視図である。図18に示すように、バッフル部材40は、図5に示す現像剤の収容部1A2から図8(b)に示す貯留部41fに向かって現像剤Tを搬送する傾斜突起部40a1を有する。更に、図5に示す容器本体1A内にバッフル部材40を図5の矢印B方向に挿入する際に弾性変形する傾斜突起部40a2を有する。
更に、現像剤の補給容器1の物流時において図19(a)に示すように貯留部41fの上部開口41f1を覆うことで現像剤Tが貯留部41fへ流れ込む量を抑制する抑制部となる覆い部40bを有する。更に、図6に示す容器本体1Aの係合部1A7と係合する係合部40cを有する。更に、現像剤Tを撹拌・搬送する仕切り板40dとを有して構成される。
バッフル部材40は容器本体1A内の現像剤Tを撹拌・搬送する役割があり、該容器本体1Aと一体的に図5に示す回転軸Qを中心に矢印R方向に回転する。これにより現像剤の収容部1A2内の現像剤Tは傾斜突起部40a1,40a2を滑り落ちるようにして図8(b)に示す貯留部41f内に搬送される。
尚、図18に示すバッフル部材40の覆い部40bは、現像剤の補給容器1の物流時に図8(b)に示す貯留部41fの全体を覆うような形状であれば良く、他の種々の形状で構成することが出来る。
<現像剤の排出原理>
次に図5を用いて現像剤Tの排出原理について説明する。図5に示す回転軸Qを回転中心として現像剤の補給容器1が矢印R方向に回転する。これにより容器本体1Aの内周面に突出して設けられた螺旋状の搬送突起部1A1に沿って容器本体1A内の現像剤Tを図5の矢印A方向へ搬送する。そして、螺旋状の搬送突起部1A1に沿って搬送された現像剤Tは、やがてバッフル部材40に到達する。
次に図5を用いて現像剤Tの排出原理について説明する。図5に示す回転軸Qを回転中心として現像剤の補給容器1が矢印R方向に回転する。これにより容器本体1Aの内周面に突出して設けられた螺旋状の搬送突起部1A1に沿って容器本体1A内の現像剤Tを図5の矢印A方向へ搬送する。そして、螺旋状の搬送突起部1A1に沿って搬送された現像剤Tは、やがてバッフル部材40に到達する。
次に現像剤の補給容器1と一体的に回転するバッフル部材40により掻き揚げられた現像剤Tがバッフル部材40の傾斜突起部40a1,40a2の表面上を滑り落ちる。そして、該傾斜突起部40a1,40a2によってフランジ部材41に設けられた貯留部41f内に搬送される。この動作を繰り返すことによって、現像剤の補給容器1内の現像剤Tは、順次、撹拌・搬送されて図8(b)に示すフランジ部材41の貯留部41f内に一定量貯留される。
そして、図13(a),(b)に示す往復部材51の図13(a)の矢印A,B方向の往復運動と同期して、図4及び図5に示すポンプ部54は図4及び図5の矢印A,B方向に伸縮運動する。詳しくは、ポンプ部54を縮める際には、現像剤の補給容器1内が加圧状態となり、その圧力に押し出される形で図8(b)に示す貯留部41f内に一定量貯留された現像剤Tが図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hから一定量排出される。
また、ポンプ部54を伸ばす際には、現像剤の補給容器1内が減圧状態になり、現像剤の補給容器1の外部から図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを介してエアーが取り込まれる。
この取り込まれたエアーにより図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hや図8(b)に示す貯留部41fの付近の現像剤Tが解れ、次の現像剤Tの排出がスムーズに行われるようになっている。
以上のように、ポンプ部54が伸縮運動を繰り返し行うことで容器本体1Aの現像剤の収容部1A2内の現像剤Tが図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出される。
<現像剤の補給容器の装着動作>
次に図15(a)〜(d)を用いて画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に対する現像剤の補給容器1の装着動作について説明する。図15(a)は現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に装着する途中の状態を示す。
次に図15(a)〜(d)を用いて画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に対する現像剤の補給容器1の装着動作について説明する。図15(a)は現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に装着する途中の状態を示す。
図15(b)は現像剤の補給容器1の挿入が更に進み、図15(d)に示すシャッタ52に設けられたストッパ部52bと、容器受入れ部200に設けられたシャッタストッパ部200aとが係合して係止された状態を示す。
図15(c)は現像剤の補給容器1の挿入が更に進み、現像剤の補給容器1の装着が完了した状態を示す。このとき現像剤の補給容器1のカバー53の先端部に設けられた突き当て部53cを画像形成装置100本体の容器受入れ部200に設けられたカバー突き当て部200cに突き当てる。図15(d)は図15(b)のE−E断面図である。
図15(a)に示すように、先ず、画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に対して現像剤の補給容器1を図15(a)の矢印A方向に装着し始める。すると、図5に示すフランジユニット部60は容器受入れ部200に対して回転軸Qに対して回転が不可となるように保持される。この時点では、図10(a)に示すフランジ部材41の開口シール41gに設けられた貫通穴からなるシール穴41jは、図11(a),(b)に示すシャッタ52の現像剤封止部52aによって封止された状態にある。
図15(b)に示すように、更に、現像剤の補給容器1を図15(b)の矢印A方向に挿入する。すると、図15(d)に示すシャッタ52に設けられたストッパ部52bと、画像形成装置100本体の容器受入れ部200に設けられたシャッタストッパ部200aとが係合して係止される。
これによりシャッタ52は、これ以上、図15(d)の矢印A方向に変位不可となり、その状態で現像剤の補給容器1のみが図15(b)の矢印A方向へスライド移動する。このためシャッタ52は現像剤の補給容器1に対して相対的に図15(d)の矢印B方向にスライド移動していく。
更に、図15(c)に示すように、現像剤の補給容器1を図15(c)の矢印A方向にスライド移動させ、現像剤の補給容器1のカバー53の先端部に設けられた突き当て部53cを容器受入れ部200に設けられたカバー突き当て部200cに突き当てる。
これにより現像剤の補給容器1の装着が完了する。このとき、図10(a)に示すフランジ部材41の開口シール41gに設けられたシール穴41jが図11(a),(b)に示すシャッタ52に設けられた排出口52hと重なることで連通し、現像剤Tの補給が可能となる。
<現像剤の補給容器の交換動作>
次に図15(a)〜(d)を用いて本実施形態における現像剤の補給容器1の交換動作について説明する。画像形成装置100の画像形成プロセスに伴なって現像剤の補給容器1内の現像剤Tが略全量消費される。すると、画像形成装置100本体の容器受入れ部200に設けられた図示しない検知手段によって現像剤の補給容器1内の現像剤Tが無くなったことが検知される。そして、その旨が図2に示す液晶表示部100bによりユーザに知らされる。
次に図15(a)〜(d)を用いて本実施形態における現像剤の補給容器1の交換動作について説明する。画像形成装置100の画像形成プロセスに伴なって現像剤の補給容器1内の現像剤Tが略全量消費される。すると、画像形成装置100本体の容器受入れ部200に設けられた図示しない検知手段によって現像剤の補給容器1内の現像剤Tが無くなったことが検知される。そして、その旨が図2に示す液晶表示部100bによりユーザに知らされる。
本実施形態では、現像剤の補給容器1の交換はユーザ自身が行う。その手順は以下の通りである。先ず、図2に示す閉じられた状態の前カバー15を図2に示す位置まで開く。次にユーザが図15(c)に示す装着状態にある現像剤の補給容器1を図15(c)の矢印B方向にスライド移動させる。このとき、図10(a)に示すフランジ部材41の開口シール41gに設けられたシール穴41jが図11(a),(b)に示すシャッタ52に設けられた排出口52hと重なることで連通し、現像剤Tの補給が可能な状態である。
更に、図15(b)に示すように、現像剤の補給容器1を図15(b)の矢印B方向にスライド移動させる。すると、図9(b)及び図15(d)に示すフランジ部材41のシャッタ押出しリブ41iが図11(a),(b)及び図15(d)に示すシャッタ52のストッパ部52bを図15(d)の矢印B方向へ押し始める。
更に、現像剤の補給容器1を図15(d)の矢印B方向へスライド移動させていく。すると、図3及び図15(d)に示す画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200のシャッタストッパ部200bと、図11(a),(b)及び図15(d)に示すシャッタ52のストッパ部52cとが係合する。
これによりシャッタ52の支持部52dは、自身の弾性力により根元部52d1を基点に撓んで該シャッタ52のストッパ部52b,52cは図15(d)の矢印H方向に退避する。これによりシャッタ52は図15(d)の矢印B方向にスライド移動することが可能になる。
更に、現像剤の補給容器1を図15(a)の矢印B方向にスライド移動する。すると、図11(a),(b)及び図15(d)に示すシャッタ52の支持部52dは、自身の弾性力によって復元する。そして、図15(d)に示す挿入ガイド200eによるシャッタ52のストッパ部52b,52cの係止が解除される。そして、図10(a)に示すフランジ部材41の開口シール41gに設けられたシール穴41jと、図11(a),(b)に示すシャッタ52に設けられた現像剤封止部52aとが重なることでシール穴41jが封鎖される。
次にユーザは、空の現像剤の補給容器1を図15(a)に示す矢印B方向に引き出して画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200から取り出す。この後、ユーザは新しい現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に図15(a)に示す矢印A方向へ挿入して図15(c)に示すように装着した後、図2に示す前カバー15を閉じる。
そして、図10(a)に示すフランジ部材41の開口シール41gに設けられたシール穴41jが図11(a),(b)に示すシャッタ52に設けられた排出口52hと重なることで連通し、現像剤Tの補給が可能な状態となる。以上が現像剤の補給容器1の交換動作である。
<現像剤の補給制御>
次に図16及び図17を用いて現像剤Tの補給制御について説明する。図16は現像剤Tの補給制御を行なう制御系の構成を示すブロック図である。図17は現像剤Tの補給動作を説明するフローチャートである。
次に図16及び図17を用いて現像剤Tの補給制御について説明する。図16は現像剤Tの補給制御を行なう制御系の構成を示すブロック図である。図17は現像剤Tの補給動作を説明するフローチャートである。
本実施形態では、図6に示す回転軸Qを中心に回転する容器本体1Aに設けられた位相検知部1A6に図4に示す位相検知フラグ62を当接させる。そして、位相検知フラグ62が位相検知センサ61を通過することで容器本体1Aの周方向の回転位相(回転数)を検知している。
位相検知センサ61の出力信号に応じて制御手段となる制御部600がモータ500を作動/非作動の制御を行う。これにより現像剤の補給容器1内の現像剤Tを定量的に現像剤ホッパ部201a内に排出している。
また、本実施形態では、現像剤ホッパ部201a内に一時的に貯留される現像剤Tの量(現像剤面の高さ)を制限している。このために現像剤ホッパ部201a内に収容されている現像剤Tの量を検知する図16に示す現像剤残量検知センサ24kを設けている。そして、該現像剤残量検知センサ24kの出力信号に応じて制御部600がモータ500を作動/非作動の制御を行う。これにより現像剤ホッパ部201a内に一定量を超える現像剤Tが収容されないように構成している。
先ず、図17のステップS100において、図16に示す現像剤残量検知センサ24kにより図4に示す現像剤ホッパ部201a内の現像剤Tの残量をチェックする。そして、前記ステップS100において、現像剤残量検知センサ24kにより検知された現像剤ホッパ部201a内の現像剤Tの残量が所定残量未満であると判断される。
本実施形態では、現像剤残量検知センサ24kにより現像剤ホッパ部201a内の現像剤Tが検知されなかった場合である。その場合は、ステップS101に進んで、制御部600はモータ500を駆動して現像剤の補給容器1から現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tの補給を実行する。
次にステップS102において、図4に示す位相検知センサ61の検知結果に基づいて位相検知フラグ62が該位相検知センサ61を通過したか否かをチェックする。前記ステップS102において、位相検知フラグ62が位相検知センサ61を通過していない場合はステップS104に進んで制御部600はモータ500の駆動を継続して現像剤の補給容器1から現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tの補給が継続される。
前記ステップS102において、位相検知フラグ62が位相検知センサ61を通過した場合はステップS104に進んで制御部600はモータ500の駆動をオフする。そして、前記ステップS100に戻って、再度、図16に示す現像剤残量検知センサ24kにより図4に示す現像剤ホッパ部201a内の現像剤Tの残量をチェックする。
このように、図4に示す位相検知センサ61により容器本体1Aの周方向の回転位相(回転数)を検知して現像剤の補給容器1から現像剤ホッパ部201a内への現像剤Tの補給動作(作動/非作動)を制御する。これにより現像剤の補給容器1から現像剤ホッパ部201a内へ定量的に現像剤Tの補給ができる。更に、図4に示す位相検知センサ61により容器本体1Aの周方向の回転位相(回転数)を検知することで、現像剤の補給容器1内の現像剤Tの残量をある程度予測することもできる。
次に図17のステップS100において、図16に示す現像剤残量検知センサ24kにより検知された図4に示す現像剤ホッパ部201a内の現像剤Tの残量が所定残量以上に達したと判断される。本実施形態では、現像剤残量検知センサ24kにより図4に示す現像剤ホッパ部201a内の現像剤Tが検知された場合である。
その場合は、ステップS105に進んで、制御部600はモータ500の駆動をオフし、現像剤の補給容器1から現像剤ホッパ部201a内への現像剤Tの補給動作を停止する。現像剤の補給容器1から現像剤ホッパ部201a内への現像剤Tの補給動作の停止により一連の現像剤Tの補給動作が終了する。
このような現像剤Tの補給動作は、画像形成装置100による画像形成プロセスに伴なって現像剤Tが消費されて図4に示す現像剤ホッパ部201a内の現像剤Tの残量が所定未満になると、図17に示すステップS100〜S105が繰り返し実行される。
<現像剤凝集のメカニズム>
次に図8(b)に示す貯留部41fに現像剤Tが凝集するメカニズムについて説明する。物流等による振動の影響を繰り返し受けることにより現像剤の補給容器1内に収容された現像剤Tが図8(b)に示す貯留部41fへ流れ込む。
次に図8(b)に示す貯留部41fに現像剤Tが凝集するメカニズムについて説明する。物流等による振動の影響を繰り返し受けることにより現像剤の補給容器1内に収容された現像剤Tが図8(b)に示す貯留部41fへ流れ込む。
図8(b)に示す貯留部41fに流れ込んだ現像剤Tは、物流等による振動を継続して受けることにより徐々に嵩密度が増していく。最終的に貯留部41fに流れ込んだ現像剤Tは振動を受け続けることで現像剤Tが凝集してしまう。
図8(b)に示す貯留部41fに流れ込んだ現像剤Tの凝集メカニズムにより該貯留部41fに流れ込んだ現像剤Tが凝集してしまう。すると、図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hから図4に示す現像剤ホッパ部201a内へ現像剤Tを供給することが不可能となり、画像形成装置100による印刷ができなくなる問題が発生する。
本実施形態の現像剤の補給容器1では、ポンプ部54の伸縮時の現像剤の補給容器1の内圧変化による現像剤Tの解し効果がある。これにより図8(b)に示す貯留部41f内の現像剤Tが凝集したとしても、その凝集がポンプ部54の解し効果によって解れるならば、図4に示す現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tを供給することが可能となる。これにより画像形成装置100による印刷ができなくなる問題は発生しない。
また、図8(b)に示す貯留部41fへ現像剤Tが流れ込んだとしても、物流等による振動の影響を受けなければ、貯留部41fに現像剤Tが凝集することはない。このため図4に示す現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tを供給することが可能となる。これにより画像形成装置100による印刷ができなくなる問題は発生しない。
図19(a),(b)に示す本実施形態の現像剤の補給容器1のように、現像剤の補給容器1の物流時にバッフル部材40に設けられた覆い部40bにより貯留部41fを覆う。これにより貯留部41fへ流れ込む現像剤Tの量を抑制することができる。
その結果、貯留部41fに貯留される現像剤Tの凝集量を低減することが可能となる。このためポンプ部54の伸縮時の現像剤の補給容器1の内圧変化による現像剤Tの解し効果をより効果的に得ることが可能となる。
<現像剤の定量補給の安定性>
本実施形態の現像剤の補給容器1は、前述した現像剤Tの排出方法を用いることにより現像剤Tを定量的に図4に示す現像剤ホッパ部201a内へ補給することができる。現像剤Tを定量的に図4に示す現像剤ホッパ部201a内へ補給することが可能となると、該現像剤ホッパ部201aを省略して、現像剤の補給容器1から排出された現像剤Tを、直接、現像装置201へ定量的に搬送する構成とすることも出来る。これにより画像形成装置100の小型化や印刷物の画質向上が期待できる。このため現像剤の補給容器1による現像剤Tの定量補給の安定性が要望されている。
本実施形態の現像剤の補給容器1は、前述した現像剤Tの排出方法を用いることにより現像剤Tを定量的に図4に示す現像剤ホッパ部201a内へ補給することができる。現像剤Tを定量的に図4に示す現像剤ホッパ部201a内へ補給することが可能となると、該現像剤ホッパ部201aを省略して、現像剤の補給容器1から排出された現像剤Tを、直接、現像装置201へ定量的に搬送する構成とすることも出来る。これにより画像形成装置100の小型化や印刷物の画質向上が期待できる。このため現像剤の補給容器1による現像剤Tの定量補給の安定性が要望されている。
<現像剤の初期排出時における現像剤の凝集低減効果と、現像剤の定量補給の安定性との比較>
次に図18〜図20を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1による現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性との比較について説明する。
次に図18〜図20を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1による現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性との比較について説明する。
本実施形態の現像剤の補給容器1による作用効果を最も良く表すバッフル部材40及びフランジ部材41の構成や配置の違いによる貯留部41fに貯留される現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性とを比較した。
図18は本実施形態の現像剤の補給容器1に使用しているバッフル部材40の構成を示す斜視図である。図19(a)は本実施形態の現像剤の補給容器1に使用しているバッフル部材40とフランジ部材41との構成を示す正面図である。図19(b)は本実施形態の現像剤の補給容器1に使用しているバッフル部材40とフランジ部材41との構成を示す断面斜視図である。図20(a)はエアー吸気時のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成と、現像剤Tの挙動とを示す断面説明図である。図20(b)はエアー排気時のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成と、現像剤Tの挙動とを示す断面説明図である。
<実験条件>
本実施形態では、図19及び図20に示す貯留部41fへ流れ込む現像剤Tが受ける物流時の振動の影響を把握する。このため現像剤の補給容器1の物流時に想定される振動を現像剤の補給容器1に加えた後、現像剤Tの排出実験を行なった。
本実施形態では、図19及び図20に示す貯留部41fへ流れ込む現像剤Tが受ける物流時の振動の影響を把握する。このため現像剤の補給容器1の物流時に想定される振動を現像剤の補給容器1に加えた後、現像剤Tの排出実験を行なった。
具体的には、梱包箱に梱包した現像剤の補給容器1に現像剤の補給容器1の物流時に想定される振動を与えた。現像剤の補給容器1の物流時に想定される振動を現像剤の補給容器1に加えた後、可及的速やかに該現像剤の補給容器1を画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200に装着し、該現像剤の補給容器1から現像剤Tの排出実験を行なった。
本実施形態では、ポンプ部54の伸縮動作を繰り返し、現像剤Tが凝集することなく、図4に示す現像剤ホッパ部201a内へ所定の現像剤量が補給できれば、現像剤の補給容器1の現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果があると判断した。
本実施形態における現像剤の補給容器1の現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性との比較について説明する。図18〜図20を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1について説明する。本実施形態の現像剤の補給容器1では、現像剤の補給容器1の物流時において、図19に示すように、フランジ部材41の貯留部41fの上部開口41f1全体をバッフル部材40の覆い部40bにより覆っている。
<現像剤の初期排出時における現像剤の凝集低減効果>
次に図19を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1の現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果について説明する。本実施形態の現像剤の補給容器1では、現像剤の補給容器1の物流時において、図19に示すように、フランジ部材41の貯留部41fの上部開口41f1全体をバッフル部材40の覆い部40bにより覆っている。
次に図19を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1の現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果について説明する。本実施形態の現像剤の補給容器1では、現像剤の補給容器1の物流時において、図19に示すように、フランジ部材41の貯留部41fの上部開口41f1全体をバッフル部材40の覆い部40bにより覆っている。
このため容器本体1Aの現像剤の収容部1A2内の現像剤Tは貯留部41fと覆い部40bとの間の微小な隙間からしか該貯留部41f内に流れ込まない。このため貯留部41f内で現像剤Tが凝集してしまうことを効果的に抑制することができる。
本実施形態の現像剤の補給容器1では、ポンプ部54の伸縮動作を繰り返すことで、現像剤Tが凝集することなく、図4に示す現像剤ホッパ部201a内へ所定の現像剤量を補給することができた。これにより本実施形態の現像剤の補給容器1では、現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果が大きいと言える。
<現像剤の定量補給の安定性>
次に図20を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1による現像剤Tの定量補給の安定性について説明する。図5に示す容器本体1Aの現像剤の収容部1A2内を図5の矢印A方向に搬送されてきた現像剤Tは、バッフル部材40を経由して貯留部41fに溜まり、図20(a)に示す状態となる。
次に図20を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1による現像剤Tの定量補給の安定性について説明する。図5に示す容器本体1Aの現像剤の収容部1A2内を図5の矢印A方向に搬送されてきた現像剤Tは、バッフル部材40を経由して貯留部41fに溜まり、図20(a)に示す状態となる。
図20(a)において、ポンプ部54は最も縮んだ状態から最も伸びた状態へ向かう途中の状態(エアー吸気時)となっている。このとき、バッフル部材40の覆い部40bは、該バッフル部材40の図5の回転軸Qを中心とする回転に伴って一体的に回転し、図20(a)に示すように、覆い部40bが貯留部41fの上部開口41f1を覆っていない状態となる。
また、ポンプ部54はエアー吸気時であるため該ポンプ部54が伸びる。これにより現像剤の補給容器1内部の圧力が減圧状態となる。そして、該現像剤の補給容器1内外の圧力差により該現像剤の補給容器1の外部のエアーが図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを通って現像剤の補給容器1内部へと吸気される。
その結果、図20(a)に示すように、貯留部41fに貯留された現像剤Tは、図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hから取り込まれたエアーを含む。これにより貯留部41fに貯留された現像剤Tの嵩密度が低下し、現像剤Tは流動化した状態となる。
また、貯留部41fの上部の状態は、図20(a)に示すように、バッフル部材40の回転に伴なって仕切り板40dと、覆い部40bとが、貯留部41fの上部の現像剤Tを押し退ける状態となる。更に、貯留部41fの上部開口41f1を覆い部40bが覆っていない状態となる。この状態から更にバッフル部材40が図5の回転軸Qを中心として回転することで、図20(b)に示すように、貯留部41fの上部開口41f1を覆い部40bが覆う状態となる。
図20(b)において、ポンプ部54は最も伸びた状態から最も縮んだ状態へ向かう途中の状態(エアー排気時)となっている。このとき、覆い部40bは、バッフル部材40の回転に伴って一体的に回転し、貯留部41fの上部開口41f1全体を覆った状態となっている。また、ポンプ部54はエアー排気時であるため該ポンプ部54が縮むことで現像剤の補給容器1内の内圧は大気圧よりも高くなる。
このため現像剤の補給容器1内外の圧力差により該現像剤の補給容器1内のエアーが図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを通って現像剤の補給容器1の外部へと排気される。
その結果、図20(b)に示すように、図20(a)に示して前述したエアー吸気時において貯留部41f内の流動化された現像剤Tが図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを通して図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出される。
また、図20(b)に示すエアー排気時においても貯留部41fの上部の状態は以下の通りである。図20(a)に示すエアー吸気時に続き、覆い部40bの回転に伴なって仕切り板40dと覆い部40bとが貯留部41fの上部の現像剤Tを押し退けている状態となる。
更に、貯留部41fの上部開口41f1を覆い部40bの一部が覆った状態となる。その結果、図20(b)に示すエアー排気時においては、覆い部40bにより貯留部41fの上部近傍の現像剤Tの該貯留部41f内への流入が抑止された状態となる。
ここで、図20(b)に示すエアー排気時の貯留部41f内の現像剤Tに対して作用する現像剤の補給容器1内のエアーの流れについて具体的に説明する。本実施形態の現像剤の補給容器1のポンプ部54によるエアー排気時に貯留部41fに流れるエアーは、貯留部41fの上部開口41f1と、該貯留部41fの上部開口41f1を覆った覆い部40bとの隙間を通過して該貯留部41f内の現像剤Tに作用する。
図20(b)に示すエアー排気時においては以下の通りである。貯留部41fの上部開口41f1と、該貯留部41fの上部開口41f1を覆った覆い部40bとの隙間をエアーが通過する。そして該貯留部41f内の現像剤Tが該エアーの流れと共に図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを通して図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出される。
図20(b)に示すエアー排気時においては、貯留部41fの上部開口41f1は、覆い部40bにより覆われて現像剤Tの流入が抑止される。このため貯留部41f内には、略一定量の現像剤Tが貯留されている。
図20(b)に示すエアー排気時における現像剤の補給容器1内の内圧は以下の通りである。ポンプ部54によるエアーの排気と共に貯留部41f内の現像剤Tが排出された時点で該現像剤の補給容器1内外の空間が連通し、その後、エアーのみが外部に放出されて最終的に現像剤の補給容器1内の内圧は、該現像剤の補給容器1外の圧力と同等となる。
つまり、貯留部41f内の現像剤Tが排出された以後は、現像剤の補給容器1内外の圧力差によりエアーのみが放出され、現像剤Tは排出されない。よって、エアー排気時においては、貯留部41f内に貯留された一定量の現像剤Tのみが排出される。このため非常に高い補給精度で図4に示す現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tを排出することが可能となる。
本実施形態では、貯留部41fの上部近傍の現像剤Tに対しては、仕切り板40dと覆い部40bとにより現像剤Tを押し退けて現像剤Tの粉面を摺り切るように一定とする。これにより貯留部41f内の現像剤Tの粉面を一定に制御している。
更に、覆い部40bにより貯留部41fの上部開口41f1を覆うことで該貯留部41f内への現像剤Tの流入を防ぎ、該貯留部41f内の現像剤Tの粉面を一定に保つことが可能となる。図20(b)に示すエアー排気時は、ポンプ部54によるエアーの排気と共に貯留部41f内の現像剤Tが排出される。
すると、現像剤の補給容器1内外の空間が連通し、その後、エアーのみが放出される。これにより現像剤の補給容器1内外の圧力差により現像剤Tが排出され続けることを防止できる。
本実施形態では、図20(a),(b)に示すように、貯留部41fを覆う覆い部40bを設けた。これにより図20(b)に示すエアー排気時において、貯留部41f内に貯留された一定量の現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出することが可能である。これにより非常に安定した補給精度で現像剤の補給容器1から図4に示す現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tを排出出来る。
[比較例1]
次に図21を用いて比較例1の構成について説明する。図21(a)は比較例1のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成を示す正面図である。図21(b)は比較例1のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。
次に図21を用いて比較例1の構成について説明する。図21(a)は比較例1のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成を示す正面図である。図21(b)は比較例1のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成を示す斜視図である。
尚、図20(a)は比較例1のエアー吸気時のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成と現像剤Tの挙動を示す断面説明図でもある。また、図20(b)は比較例1のエアー排気時のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成と現像剤Tの挙動を示す断面説明図でもある。
図21(a),(b)に示す比較例1では、現像剤の補給容器1の物流時において、バッフル部材40がフランジ部材41に対して以下の通りである。図19(a),(b)に示す第1実施形態と比較して図4に示す回転軸Qを中心に矢印R方向に90°回転した位置に配置されている。
即ち、図19(a),(b)に示す第1実施形態では、現像剤の補給容器1の物流時において、フランジ部材41の貯留部41fの上部開口41f1全体をバッフル部材40の覆い部40bが覆っている。図21(a),(b)に示す比較例1では、現像剤の補給容器1の物流時において、フランジ部材41の貯留部41fの上部開口41f1全体をバッフル部材40の覆い部40bが覆っていない。他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
図21(a),(b)に示す比較例1の現像剤の補給容器1についても前記第1実施形態と同様の実験を実施し、現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と現像剤Tの定量補給の安定性の効果の確認を行った。
<現像剤の初期排出時における現像剤の凝集低減効果>
図21(a),(b)に示す比較例1において現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果について説明する。図21(a),(b)に示す比較例1では、現像剤の補給容器1の物流時に貯留部41fの上部開口41f1を覆い部40bで全く覆っていない。
図21(a),(b)に示す比較例1において現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果について説明する。図21(a),(b)に示す比較例1では、現像剤の補給容器1の物流時に貯留部41fの上部開口41f1を覆い部40bで全く覆っていない。
このため現像剤の補給容器1の物流時に図5に示す容器本体1Aの現像剤の収容部1A2内の現像剤Tが貯留部41fに流れ込んでしまい、更に物流時の振動の影響を受けて貯留部41f内の現像剤Tの嵩密度が高くなる。
その結果、貯留部41f内の現像剤Tが凝集し、ポンプ部54の伸縮動作を繰り返し実行しても該貯留部41f内の現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出できず、所定の現像剤量の補給ができない。このため図21(a),(b)に示す比較例1では現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果が得られないと言える。
図19(a),(b)に示す第1実施形態では、現像剤の補給容器1の物流時において、バッフル部材40の覆い部40bが該貯留部41fの上部開口41f1全体を覆う。その場合には、貯留部41fの上部開口41f1と、覆い部40bとの間の微小な隙間からしか現像剤Tが貯留部41f内に流れ込まない。
その結果、貯留部41f内で現像剤Tが凝集してしまうことを効果的に抑制することができる。また、ポンプ部54の伸縮動作を繰り返すことで現像剤Tが凝集することなく図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出出来、所定の現像剤量を補給することができる。
<現像剤の定量補給の安定性>
図21(a),(b)に示す比較例1では、現像剤Tの初期排出時において、図4に示す現像剤ホッパ部201a内に所定の現像剤量を補給できなくなる例が発生してしまったため安定した補給精度で現像剤Tを排出することはできないと言える。
図21(a),(b)に示す比較例1では、現像剤Tの初期排出時において、図4に示す現像剤ホッパ部201a内に所定の現像剤量を補給できなくなる例が発生してしまったため安定した補給精度で現像剤Tを排出することはできないと言える。
[比較例2]
次に図22〜図24を用いて比較例2の構成について説明する。比較例2の構成は、図22に示すように、図18に示す第1実施形態のバッフル部材40に設けた覆い部40bを設けていない点が前記第1実施形態とは異なっており、他の構成は、前記第1実施形態と同様に構成されている。
次に図22〜図24を用いて比較例2の構成について説明する。比較例2の構成は、図22に示すように、図18に示す第1実施形態のバッフル部材40に設けた覆い部40bを設けていない点が前記第1実施形態とは異なっており、他の構成は、前記第1実施形態と同様に構成されている。
図22〜図24に示す比較例2の現像剤の補給容器1についても前記第1実施形態と同様の実験を実施し、現像剤Tの初期排出時における該現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性の効果の確認を行った。
<現像剤の初期排出時における現像剤の凝集低減効果>
次に図22〜図24に示す比較例2の現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果について説明する。図23(a),(b)に示す比較例2では、図19(a),(b)に示す第1実施形態のような覆い部40bが無い。
次に図22〜図24に示す比較例2の現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果について説明する。図23(a),(b)に示す比較例2では、図19(a),(b)に示す第1実施形態のような覆い部40bが無い。
このため現像剤の補給容器1の物流時には、図23(a),(b)に示すように、仕切り板40dの縁部40d1のみで貯留部41fの上部開口41f1の一部のみを覆うことになる。
その結果、バッフル部材40の周方向の回転位相によらず、現像剤の補給容器1の物流時に図5に示す容器本体1Aの現像剤の収容部1A2内の現像剤Tが貯留部41fに流れ込んでしまう。更に、物流時の振動の影響を受けて貯留部41f内の現像剤Tの嵩密度が高くなる。
その結果、貯留部41f内の現像剤Tが凝集し、ポンプ部54の伸縮動作を繰り返し実行しても該貯留部41f内の現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出できず、所定の現像剤量の補給ができない。このため図22〜図24に示す比較例2では現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果が得られないと言える。
<現像剤の定量補給の安定性>
次に図22〜図24に示す比較例2の現像剤Tの定量補給の安定性について説明する。図23(a),(b)に示す比較例2では、現像剤の補給容器1の物流時に貯留部41fの上部開口41f1の一部のみを仕切り板40dの縁部40d1のみで覆っている。
次に図22〜図24に示す比較例2の現像剤Tの定量補給の安定性について説明する。図23(a),(b)に示す比較例2では、現像剤の補給容器1の物流時に貯留部41fの上部開口41f1の一部のみを仕切り板40dの縁部40d1のみで覆っている。
このため現像剤の補給容器1の物流時に図5に示す容器本体1Aの現像剤の収容部1A2内の現像剤Tが貯留部41fに流れ込んでしまい、更に物流時の振動の影響を受けて貯留部41f内の現像剤Tの嵩密度が高くなる。
その結果、貯留部41f内の現像剤Tが凝集し、ポンプ部54の伸縮動作を繰り返し実行しても該貯留部41f内の現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出できず、所定の現像剤量の補給ができない。このため図22〜図24に示す比較例2では、現像剤Tの定量補給の安定性は無いと言える。
前述した第1実施形態では、図18に示すように、覆い部40bをバッフル部材40と一体的に設けた。そして、バッフル部材40が容器本体1Aと一体的で回転する動作に伴なって覆い部40bも連動して回転する構成とした。
また、容器本体1Aの現像剤の収容部1A2を回転させるための駆動力と、ポンプ部54を往復動作させるための駆動力を一つの駆動受け部1A5で受ける構成としている。更に、バッフル部材40を回転させるための駆動力に関しても容器本体1Aを回転させるための駆動力と共に一つの駆動受け部1A5で受ける構成としている。
つまり、容器本体1Aの現像剤の収容部1A2の回転動作と、ポンプ部54の往復動作と、バッフル部材40の回転動作とを行なうために三つの駆動力が必要であるが、この三つの駆動力を一つの駆動受け部1A5で受ける構成となっている。
従って、現像剤の補給容器1に駆動入力部を三つ別々に設ける場合に比べて、現像剤の補給容器1の駆動入力機構の構成を大幅に簡易化することが可能となる。更に、画像形成装置100本体に設けられた容器受入れ部200の一つのギア25から駆動受け部1A5で駆動を受ける構成とした。このため容器受入れ部200の駆動機構の簡易化にも大きく貢献することができる。
また、現像剤の補給容器1からの現像剤Tの排出に関わるポンプ部54の往復動作と、覆い部40bの回転動作との二つの駆動力が容器本体1Aの現像剤の収容部1A2の回転動作と連動している。このためポンプ部54と覆い部40bとを駆動させるタイミングの調整が非常に容易な構成となっている。
前記第1実施形態と、比較例1、2のそれぞれの現像剤の補給容器1における現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性の実験結果について図25(b)に示す。
図25(b)に示す現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果を示す「〇」はポンプ部54の伸縮動作を繰り返すことで、現像剤Tが凝集することなく、図4に示す現像剤ホッパ部201a内に所定の現像剤量を補給することができたものである。
また、「×」はポンプ部54の伸縮動作を繰り返しても、凝集した現像剤Tが解れることはなく、図4に示す現像剤ホッパ部201a内に所定の現像剤量を補給することができなかったものである。
図25(b)に示す現像剤Tの定量補給の安定性を示す「◎」は非常に安定した補給精度で現像剤の補給容器1から図4に示す現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tを排出できたものである。「〇」は弊害はないものの「◎」には劣る補給精度で現像剤の補給容器1から図4に示す現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tを排出できたものである。「×」は現像剤Tの定量補給が安定しないものである。
図25(b)に示す実験結果によれば、現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果に関しては以下の通りである。現像剤の補給容器1の物流時に貯留部41fの上部開口41f1を覆い部40bで覆っている第1実施形態の現像剤の補給容器1が望ましいことが分かる。
また、現像剤Tの定量補給の安定性に関しては以下の通りである。現像剤Tの排出時に覆い部40bにより貯留部40fの上部開口41f1を覆うことで貯留部41f内に貯留される現像剤Tを一定量に保つことができる第1実施形態の現像剤の補給容器1が望ましいことが分かる。
つまり、図25(b)に示す実験結果を用いて第1実施形態と、比較例1、2のそれぞれの現像剤の補給容器1における現像剤Tの初期排出時の現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性とを合わせて総合的に評価する。すると、図25(b)に示す実験結果に示すように、第1実施形態の現像剤の補給容器1が比較例1、2の現像剤の補給容器1よりも望ましいことが分かる。
本実施形態によれば、現像剤の補給容器1の物流の際に貯留部41fに現像剤Tが流れ込む量を低減することができる。これにより該貯留部41fに溜まった現像剤Tにかかる物流時の振動に起因する過度な負荷を抑制し、画像形成装置100本体へ現像剤Tを定量安定的に供給する。これにより画像形成装置100により形成される画質の向上が出来る。
次に、図29〜図32を用いて本発明に係る現像剤の補給容器の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
図29(a)は本発明に係る現像剤の補給容器1の第2実施形態のバッフル部材40の構成を示す斜視図である。図29(b)は本発明に係る現像剤の補給容器1の第2実施形態のバッフル部材40の構成を示す側面図である。図30(a)は第2実施形態のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成を示す正面図である。図30(b)は第2実施形態のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成を示す断面斜視図である。
また、図31(a)は第2実施形態のポンプ部54の動作停止時のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成と、現像剤Tの挙動を示す断面説明図である。図31(b)は第2実施形態のエアー吸気時のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成と、現像剤Tの挙動を示す断面説明図である。
図32(a)は第2実施形態のエアー排気時のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成と、現像剤Tの挙動を示す断面説明図である。図32(b)は第2実施形態のエアー排気後のバッフル部材40及びフランジ部材41の構成と、現像剤Tの挙動を示す断面説明図である。
本実施形態では、図29(a),(b)に示すように、図8(b)に示すフランジ部材41の貯留部41fの上部開口41f1の全体を囲んで覆う抑制部となる覆い部40bをバッフル部材40に設けて構成したものである。
具体的には、ポンプ部54の圧縮時における加圧状態のエアーを貯留部41f内の現像剤Tに効果的に作用させて現像剤Tを排出させる。
本実施形態では、図29(a)に示すように、バッフル部材40には、覆い部40bを図29(a)に示す回転軸Qを中心として互いに対向する位置に二組設けている。覆い部40bは図29(a)に示す回転軸Qを中心とした一対の扇形状のスラスト抑止壁40e,40fと、一対の方形状のラジアル抑止壁40g,40hとにより囲まれた断面扇形状の空間を有する。
各覆い部40bの先端側(図29(a)の左側)に配置されるそれぞれのスラスト抑止壁40eには、図29(a)に示す回転軸Qを中心として互いに対向する位置で該回転軸Qの近傍に扇形状の開口40jがそれぞれ設けられている。他の構成は、前記第1実施形態と同様に構成される。
図29〜図32に示す本実施形態の現像剤の補給容器1についても前記第1実施形態と同様の実験を実施し、現像剤の補給容器1から現像剤Tを排出する初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性の効果の確認を行った。
<現像剤の初期排出時における現像剤の凝集低減効果>
次に図30(a),(b)を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1における現像剤Tの初期排出時の現像剤Tの凝集低減効果について説明する。図30(a),(b)に示す本実施形態では、現像剤の補給容器1の物流時に貯留部41fの上部開口41f1の全体を覆い部40bにより覆っている。
次に図30(a),(b)を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1における現像剤Tの初期排出時の現像剤Tの凝集低減効果について説明する。図30(a),(b)に示す本実施形態では、現像剤の補給容器1の物流時に貯留部41fの上部開口41f1の全体を覆い部40bにより覆っている。
これにより貯留部41fの上部開口41f1と、覆い部40bとの間の微小な隙間からしか現像剤Tが貯留部41fに流れ込まない。このため貯留部41f内で現像剤Tが凝集してしまうことを効果的に抑制することができる。
また、ポンプ部54の伸縮動作を繰り返すことで、貯留部41f内に貯留された現像剤Tが凝集することなく図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出出来、所定の現像剤量を補給することができる。これにより図30(a),(b)に示す本実施形態では、現像剤の補給容器1における現像剤Tの初期排出時の現像剤Tの凝集低減効果が大きいと言える。
<現像剤の定量補給の安定性>
次に本実施形態の現像剤の補給容器1における現像剤Tの定量補給の安定性について説明する。図29(a),(b)に示す本実施形態の覆い部40bも図5に示すバッフル部材40のポンプ部54側の端部に一体的に設けられている。
次に本実施形態の現像剤の補給容器1における現像剤Tの定量補給の安定性について説明する。図29(a),(b)に示す本実施形態の覆い部40bも図5に示すバッフル部材40のポンプ部54側の端部に一体的に設けられている。
これにより容器本体1Aと一体的に図29(a)の回転軸Qを中心に回転するバッフル部材40の回転動作に伴なって図29(a)に示す覆い部40bも連動して図29(a)の回転軸Qを中心に矢印R方向に回転する。
本実施形態の覆い部40bは、図29(b)に示すように、図29(a)の回転軸Q方向(図29(b)の左右方向;スラスト方向)に幅Wだけ離れた位置に平行に設けられた一対のスラスト抑止壁40e,40fを有する。
更に、図29(a)の回転軸Qを中心にラジアル方向(径方向)に略90°ずれた位置に設けられた一対のラジアル抑止壁40g,40hを有する。各覆い部40bは、それぞれのスラスト抑止壁40e,40fとラジアル抑止壁40g,40hとによって内部に断面扇形状の空間を有して構成される。本実施形態の覆い部40bは、図29(a)の回転軸Qを中心にラジアル方向(径方向)に略180°ずれた位置に二組設けられている。
また、一対の覆い部40bのポンプ部54側(図29(a),(b)の左側)に配置されるそれぞれのスラスト抑止壁40eの回転軸Q付近には、ポンプ部54内の空間と、各覆い部40b内の空間とを連通可能な開口40jが形成されている。
また、各覆い部40bの一対のスラスト抑止壁40e,40fと、一対のラジアル抑止壁40g,40hとの回転軸Qから離れたそれぞれの外端部により囲まれた箇所には、貯留部41fの上部開口41f1と連通可能な開口40kが形成されている。
各覆い部40bに設けられた開口40kの回転軸Qに沿ったスラスト方向の位置は、図30(b)に示すように、貯留部41fに対して少なくとも一部が重なり合う位置に配置されている。そして、各覆い部40bの一対のスラスト抑止壁40e,40fと、一対のラジアル抑止壁40g,40hとにより囲まれた該覆い部40bの内部には図29(a)に示す連通路40iが形成されている。
連通路40iは、図29(a)に示すように、各スラスト抑止壁40eに設けられた開口40jと、開口40kとが連通可能な空間により構成される。
次に図31及び図32を用いて本実施形態の現像剤の補給容器1における現像剤Tの補給時の覆い部40bの動作について説明する。図31(a)に示す本実施形態の現像剤の補給容器1は、図5に示す回転軸Qを中心とした容器本体1Aの矢印R方向の回転に伴なってポンプ部54が停止している動作停止状態を示す。
このとき、覆い部40bは、バッフル部材40の図31(a)の矢印R方向の回転に伴って回転し、貯留部41fの上部開口41f1に対して覆い部40bの開口40kが覆っていない状態である。また、ポンプ部54は動作停止状態であるため伸縮動作することなく、現像剤の補給容器1内の内圧の変化はない。
その結果、貯留部41fに対して、覆い部40bが作用することはなく、バッフル部材40によって貯留部41fの上部開口41f1の近傍へと搬送された現像剤Tが該貯留部41f内に流れ込み、貯留される状態となる。この状態からバッフル部材40が図31(a)の矢印R方向に回転することで、図31(b)に示す状態となる。
図31(b)に示す状態において、ポンプ部54は最も縮んだ状態から最も伸びた状態へ向かう途中の吸気状態となっている。このとき、覆い部40bは、バッフル部材40の図31(b)の矢印R方向の回転に伴って同方向に回転する。
そして、図31(a)に示す該覆い部40bの開口40kが貯留部41fの上部開口41f1を覆っていない状態から図31(b)に示す該覆い部40bの開口40kが貯留部41fの上部開口41f1の一部を覆う状態となる。
また、ポンプ部54は吸気状態であるため該ポンプ部54が伸びることで現像剤の補給容器1内の圧力が減圧状態となる。そして、現像剤の補給容器1内外の圧力差により該現像剤の補給容器1外のエアーが図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを通って現像剤の補給容器1内へと吸気される。
その結果、図31(b)に示すように、貯留部41f内に貯留された現像剤Tは、図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hから取り込まれたエアーを含むことで嵩密度が低下し、流動化した状態となる。
また、貯留部41fの上部開口41f1の状態は、バッフル部材40の図31(b)の矢印R方向の回転に伴なって該バッフル部材40に設けられた覆い部40bの開口40kが貯留部41fの上部開口41f1の一部を覆う。
これにより図31(b)に示すように、覆い部40bの図31(b)の矢印R方向の回転方向下流側のラジアル抑止壁40gが貯留部41fの上部開口41f1付近の現像剤Tを押し退ける状態となる。
更に、貯留部41fの上部開口41f1に対して覆い部40bの開口40kの一部が覆った状態となる。その結果、覆い部40bのスラスト抑止壁40e,40fと、ラジアル抑止壁40g,40hとにより該貯留部41fの上部開口41f1の近傍の現像剤Tが貯留部41f内へ流入することが抑止された状態となる。この状態から更にバッフル部材40が図31(b)の矢印R方向に回転することで、図32(a)に示す状態となる。
図32(a)に示す状態において、ポンプ部54は最も伸びた状態から最も縮んだ状態へ向かう途中の排気状態となっている。このとき、覆い部40bは、バッフル部材40の図32(a)の矢印R方向の回転に伴って同方向に回転し、貯留部41fの上部開口41f1全体を覆い部40bの開口40kが覆った状態となっている。
また、ポンプ部54は排気状態であるため該ポンプ部54が縮むことで現像剤の補給容器1内の内圧は大気圧よりも高くなる。このため現像剤の補給容器1内外の圧力差により該現像剤の補給容器1内のエアーが図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを通って該現像剤の補給容器1外へと排気される。
その結果、図31(b)に示すポンプ部54によるエアー吸気時に貯留部41f内の流動化された現像剤Tが図11(a),(b)に示すシャッタ52の排出口52hを通して図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出される。
また、図32(a)に示すエアー排気時において貯留部41fの上部開口41f1の状態は以下の通りである。図31(b)に示すエアー吸気時に続き、覆い部40bの図32(a)の矢印R方向の回転に伴なって覆い部40bの回転方向下流側のラジアル抑止壁40gが貯留部41fの上部開口41f1付近のトナーを押し退けている状態となる。
更に、図32(a)に示すように、貯留部41fの上部開口41f1全体を覆い部40bの開口40kが覆った状態となる。その結果、図32(a)に示すエアー排気時においては以下の通りである。覆い部40bのスラスト抑止壁40e,40fと、ラジアル抑止壁40g,40hとにより貯留部41fの上部開口41f1の近傍の現像剤Tが貯留部41f内へ流入することが抑止された状態となる。
図32(a)に示すエアー排気時の貯留部41f内の現像剤Tに対して作用する現像剤の補給容器1内のエアーの流れについて具体的に説明する。本実施形態では、図32(a)に示すエアー排気時の貯留部41fに対するエアーの流れは、以下の二通りが挙げられる。
第一のエアーの流れは、図29(a)に示すように、現像剤の補給容器1内から覆い部40bの回転軸Qの中心付近に設けられた開口40jを経由する。更に、該覆い部40bの内部に形成された連通路40iを経由する。更に、図32(a)に示すように、覆い部40bの開口40kから貯留部41fの上部開口41f1に連通して、該貯留部41f内の現像剤Tに作用するエアーの流れである。
第二のエアーの流れは、図32(a)に示すように、貯留部41fの上部開口41f1と、該貯留部41fの上部開口41f1を覆った覆い部40bとの隙間を通過して、該貯留部41f内の現像剤Tに作用するエアーの流れである。
しかし、以下の理由から、図32(a)に示すエアー排気時の貯留部41fに対しするエアーの流れは、前記第一のエアーの流れが主流となる。図32(a)に示すエアー排気時に貯留部41fの上部開口41f1を覆った覆い部40bの開口40kの外周近傍の現像剤Tは以下の通りである。該覆い部40bのスラスト抑止壁40e,40fと、ラジアル抑止壁40g,40hとにより貯留部41f内への流入が抑止されている。
これにより覆い部40bの開口40kの外周近傍において現像剤Tが滞留している。このため貯留部41f内へのエアーの流れに対して該覆い部40bの開口40kの外周近傍に滞留した現像剤Tは抵抗となる。
それに対して、覆い部40bのスラスト抑止壁40eの回転軸Qの近傍に設けられた開口40jは、図32(a)に示すエアー排気時において、覆い部40bの開口40kの位置と比較して、図32(a)の鉛直上方に位置している。
このため覆い部40bの開口40kの近傍に滞留する現像剤Tの量よりも、覆い部40bのスラスト抑止壁40eの開口40jの近傍に滞留する現像剤Tの量は少なく、エアーの流れに対しての抵抗は小さい。
その結果、図32(a)に示すエアー排気時に主流となるエアーの流れは以下の通りである。エアーの流れに対して現像剤Tによる抵抗が小さい第一のエアーの流れである図29(a)に示す覆い部40bの内部空間により形成される連通路40iを通過するエアーの流れが主流となる。
その結果、図32(a)に示すエアー排気時においては以下の通りである。覆い部40bの内部空間により形成される連通路40iを通過したエアーにより該連通路40iと覆い部40bの開口40kを介して連通可能な貯留部41f内の現像剤Tがエアーの流れと共に図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出される。
また、図32(a)に示すエアー排気時は、貯留部41fの上部開口41f1は、覆い部40bにより現像剤Tの流入が抑止される状態である。このため貯留部41f内には略一定量の現像剤Tが貯留されている。
更に、図32(a)に示すエアー排気時の現像剤の補給容器1内の内圧は、エアーの流れと共に貯留部41f内の現像剤Tが図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出された時点で、現像剤の補給容器1内外の空間が連通する。その後、エアーのみが放出されて最終的に現像剤の補給容器1内の内圧は、現像剤の補給容器1外の圧力と同等となる。
これにより貯留部41f内の現像剤Tが排出された以後は、現像剤の補給容器1内外の圧力差によりエアーのみが放出され、現像剤Tは排出されない。これにより図32(a)に示すエアー排気時においては、貯留部41f内に貯留された一定量の現像剤Tのみが図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出される。このため非常に高い補給精度で図4に示す現像剤ホッパ部201a内に現像剤Tを排出することが出来る。
尚、図32(a)に示すエアー排気時においては、覆い部40bの開口40kが貯留部41fの上部開口41f1を隙間なく完全に覆うことが望ましい。これにより図32(a)に示すエアー排気時において貯留部41fの上部開口41f1の近傍の現像剤Tが該貯留部41f内へ流入することがなくなり、より安定した現像剤Tの補給精度を得ることができる。
本実施形態では、貯留部41fの上部開口41f1の近傍の現像剤Tに対しては、覆い部40bの図32(a)の矢印R方向で示す回転方向下流側のラジアル抑止壁40gにより該現像剤Tを押し退け、現像剤Tの粉面を摺り切るように一定とする。
これにより貯留部41f内の現像剤Tの粉面を一定に制御している。更に、覆い部40bにより貯留部41fの上部開口41f1を覆うことで該貯留部41f内への現像剤Tの流入を防ぎ、該貯留部41f内の現像剤Tの粉面を一定に保つことが可能となる。
そして、図32(a)に示すエアー排気時は、ポンプ部54によるエアーの流れと共に貯留部41f内の現像剤Tが図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出されると、現像剤の補給容器1内外の空間が連通し、その後、エアーのみが放出される。これにより現像剤の補給容器1内外の圧力差により現像剤Tが排出され続けることを防止できる。
本実施形態のような覆い部40bを設けた場合も図32(a)に示すエアー排気時において以下の通りである。貯留部41f内に貯留された一定量の現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出可能である。これにより非常に安定した補給精度で現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出可能な構成と言える。
図32(b)は貯留部41f内の現像剤Tを排出した後の状態を示す。図32(b)に示す状態では、貯留部41fの壁面に付着した現像剤Tを除き、該貯留部41f内に貯留された現像剤Tは殆ど無い状態である。ここから更にバッフル部材40が図32(b)の矢印R方向に回転する。これにより図31(a)に示す状態に戻り、図31(a)〜図32(b)に示す停止、エアー吸気、エアー排気の各工程が繰り返される。
本実施形態では、現像剤の補給容器1における現像剤Tの排出の初期から後期まで、常に安定した補給精度で現像剤Tを図4に示す現像剤ホッパ部201a内に排出することが可能となる。これにより本実施形態の覆い部40bは、現像剤Tの高い補給精度に対応するために非常に効果的な構成と言える。
尚、本実施形態では、図5に示す容器本体1Aの現像剤の収容部1A2が回転軸Qを中心に360°回転する間に図32(a)に示すエアー排気状態が二回含まれるカム構成としている。このため図29(a)に示すように、バッフル部材40に対して回転軸Qを中心に径方向に180°ずれた位置に覆い部40bを二箇所設けて構成した。
他に、図5に示す容器本体1Aの現像剤の収容部1A2が回転軸Qを中心に360°回転する間に図32(a)に示すエアー排気状態が三回含まれるカム構成でも良い。この場合、バッフル部材40に対して回転軸Qを中心に径方向に120°ずつずれた位置に覆い部40bを三箇所設ける等、種々の配置構成が適用出来る。
前記第1、第2実施形態と、比較例1、2の現像剤の補給容器1における現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性の実験結果については図25(b)に示した通りである。
図25(b)に示す実験結果によれば、現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果に関しては、現像剤の補給容器1の物流時に貯留部41fの上部開口41f1を覆い部40bで覆っている第1、第2実施形態の現像剤の補給容器1が望ましい。
また、現像剤Tの定量補給の安定性に関しては、現像剤Tの排出時に覆い部40bにより貯留部40fの上部開口41f1を覆うことで貯留部41f内に貯留される現像剤Tを一定量に保つことができる。更に、図29(a)に示すように、覆い部40bを構成するスラスト抑止壁40eにエアーの流路となる開口40jを設けている第2実施形態の構成がより望ましい。
つまり、現像剤Tの初期排出時における現像剤Tの凝集低減効果と、現像剤Tの定量補給の安定性とを合わせて総合的に評価すると、図25(b)に示す実験結果に示すように、第2実施形態の現像剤の補給容器1が最も望ましい。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
1 …現像剤の補給容器
T,TA〜TE …現像剤
1A2 …現像剤の収容部
40b …覆い部(抑制部)
41f …貯留部
52h …排出口
T,TA〜TE …現像剤
1A2 …現像剤の収容部
40b …覆い部(抑制部)
41f …貯留部
52h …排出口
Claims (4)
- 現像剤を補給する現像剤の補給容器であって、
現像剤を収容する現像剤の収容部と、
前記現像剤の収容部に収容された現像剤を排出する排出口と、
前記排出口の近傍に設けられ、一時的に現像剤を貯留する貯留部と、
前記貯留部へ流れ込む現像剤を抑制するための抑制部と、
を有し、
前記現像剤の補給容器の物流時において前記貯留部を前記抑制部で覆うことを特徴とする現像剤の補給容器。 - 前記現像剤の補給容器を着脱可能な容器受入れ部から回転駆動力を受ける駆動受け部を有することを特徴とする請求項1に記載の現像剤の補給容器。
- 前記現像剤の収容部内の圧力を周期的に変化させることで現像剤を排出するポンプ部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像剤の補給容器。
- 前記現像剤の補給容器を着脱可能な容器受入れ部から回転駆動力を受ける駆動受け部を有し、
前記駆動受け部で受けた回転駆動力を前記ポンプ部を動作させる力に変換する往復部材とカム溝とを有することを特徴とする請求項3に記載の現像剤の補給容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014228134A JP2016090930A (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 現像剤の補給容器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014228134A JP2016090930A (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 現像剤の補給容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016090930A true JP2016090930A (ja) | 2016-05-23 |
Family
ID=56019624
Family Applications (1)
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JP2014228134A Pending JP2016090930A (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 現像剤の補給容器 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018054946A (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 富士ゼロックス株式会社 | 現像剤の収容容器および画像形成装置 |
JP2018054952A (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 富士ゼロックス株式会社 | 現像剤の収容容器および画像形成装置 |
JP2019164295A (ja) * | 2018-03-20 | 2019-09-26 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
-
2014
- 2014-11-10 JP JP2014228134A patent/JP2016090930A/ja active Pending
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JP7013642B2 (ja) | 2016-09-29 | 2022-02-01 | 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 | 現像剤の収容容器および画像形成装置 |
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