JP2003315374A - 直流漏電検出装置 - Google Patents

直流漏電検出装置

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JP2003315374A
JP2003315374A JP2002116656A JP2002116656A JP2003315374A JP 2003315374 A JP2003315374 A JP 2003315374A JP 2002116656 A JP2002116656 A JP 2002116656A JP 2002116656 A JP2002116656 A JP 2002116656A JP 2003315374 A JP2003315374 A JP 2003315374A
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leakage
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ring
circuit
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Shinichi Okamoto
真一 岡本
Satoru Inoue
井上  悟
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成を簡素し、小型にでき、生産性の良い直
流漏電検出装置を得る。 【解決手段】 直流電源1から負荷機器3に電源を供給
する直流電路2が貫通する2つのリング状コア4a,4
bと、このリング状コア4a,4bの一方に巻回され、
交流電源7が供給されて磁束を生成させる第1の励磁巻
線5aと、この第1の励磁巻線5aに逆相並列に接続さ
れると共に、前記リング状コア4a,4bの他方に巻回
され、交流電源7が供給されて前記第1の励磁巻線5a
で生成する磁束と逆位相の磁束を発生させる第2の励磁
巻線5bと、前記2つのリング状コア4a,4bに跨っ
て一括して巻回され誘導電流を生成する検出巻線6と、
この検出巻線6で検出した誘導電流を積分する積分回路
9と、及び、この積分回路9の積分値と基準値との比較
結果に基いて、漏電信号を出力する漏電判定回路11と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、直流電路におい
て負荷機器の絶縁劣化などにより発生する漏電を検出す
る直流漏電検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、例えば特開平11−64391
号公報に示された従来の直流漏電検出装置を示すブロッ
ク図である。図において、1は直流電源で、分岐回路
(直流電路)2を介して負荷機器3に接続されている。
4a,4bは例えば、高透磁材料から形成された2つの
リング状コアで、分岐回路2が夫々のリング状コア4
a,4bの中心部に貫通しており、リング状コア4a,
4bの夫々に励磁巻線5a,5b、及び検出巻線6a,
6bが巻回されている。
【0003】励磁巻線5a,5bの夫々は同相直列とな
るように接続され、励磁巻線5a,5bの両端には電流
を供給する励磁電源7、及び電流を制限する励磁抵抗8
が直列に接続されている。また、検出巻線6a,6bの
夫々は誘起された電圧が逆相になるように逆相直列とな
るように接続され、その両端には検出巻線6a,6bで
検出した信号を積分する積分回路9が接続されている。
10は積分回路9から出力された信号を出力する出力端
子である。
【0004】次に、以上のように構成された従来の直流
漏電検出装置の動作について説明する。 (1)励磁電源7から交流電圧が出力され、励磁抵抗8
を介してリング状コア4に巻回された励磁巻線5a,5
bに励磁電流が通電される。
【0005】(2)リング状コア4a,4bに巻回され
た2つの検出巻線6a,6bは逆相直列となるよう接続
されているため、検出巻線6a,6bに誘起される電圧
は、個々のリング状コア4a,4bのヒステリシス特性
のバラツキ差による電圧が正負対称波形として現れる。 (3)負荷機器3の絶縁劣化などにより漏電電流が流れ
ると、上記した正負対象波形の正側のピークは増大し、
負側のピークは減少する形で変化が現れる。 (4)この波形の変化を積分回路9により積分処理して
所定の値のときに出力端子10から漏電信号を出力す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の直流漏電検出装
置は以上のように構成されているので、2つのリング状
コア4a,4bに夫々励磁巻線5a,5b、検出巻線6
a,6bが必要であり、コストが高くなると共に、外形
寸法が大きくなるという問題があった。また、リング状
コア4a,4bのヒステリシス特性の差を抑えるため
に、2つの検出巻線6a,6b(又は励磁巻線5a,5
b)の巻回数の管理を厳密にする必要があり、生産性が
悪いという問題があった。
【0007】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたものであり、直流漏電検出装置の構成を簡素
にすることにより、小型で生産性の良い直流漏電検出装
置を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる漏電判
定回路は、直流電源から負荷機器に電源を供給する直流
電路が貫通する2つのリング状コアと、このリング状コ
アの一方に巻回され、交流電源が供給されて磁束を生成
させる第1の励磁巻線と、この第1の励磁巻線に逆相並
列に接続されると共に、前記リング状コアの他方に巻回
され、交流電源が供給されて前記第1の励磁巻線で生成
する磁束と逆位相の磁束を発生させる第2の励磁巻線
と、前記2つのリング状コアに跨って一括して巻回され
誘導電流を生成する検出巻線と、この検出巻線で検出し
た誘導電流を積分する積分回路と、この積分回路の積分
値と基準値との比較結果に基いて、漏電信号を出力する
漏電判定回路とを備えたものである。また、前記第1の
励磁巻線および第2の励磁巻線に流れる励磁電流を調整
する電流調整素子を備えたものである。
【0009】また、直流電源から負荷機器に電源を供給
する直流電路が貫通する2つのリング状コアと、この2
つのリング状コアに跨って一括して巻回され、周波数f
の交流電源が供給されて磁束を生成させる励磁巻線と、
前記リング状コアの一方に巻回され誘導電流を生成する
第1の検出巻線と、この第1の検出巻線に逆相並列に接
続されると共に前記リング状コアの他方に巻回されて、
前記第1の検出巻線に生成される誘導電流と逆位相の誘
導電流を生成する第2の検出巻線と、前記第1の検出巻
線と第2の検出巻線で検出した誘導電流の加算値のうち
周波数2fの信号を通過させる帯域通過フィルタと、こ
の帯域通過フィルタから出力された信号を積分する第1
の積分回路と、この積分回路の積分値と基準値との比較
結果に基いて漏電信号を出力する漏電判定回路とを備え
たものである。また、前記第1の検出巻線および第2の
検出巻線に流れる誘導電流を調整する電流調整素子を備
えたものである。
【0010】また、前記第1の検出巻線と第2の検出巻
線で検出した誘導電流の加算値を積分する第2の積分回
路と、この積分回路の積分値と基準値との比較結果に基
いて異常信号を出力する断線異常検出回路を備えたもの
である。
【0011】また、前記漏電信号により漏電を報知する
漏電報知装置を備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1における直流漏電検出装置のブロック図、
図2は図1の直流漏電検出装置において、地絡が発生し
ていない状態の各部出力波形図、図3は図1の直流漏電
検出装置において、往路での地絡発生時の各部出力波形
図、図4は図1の直流漏電検出装置において、復路での
地絡発生時の出力波形図である。
【0013】図1において、1は直流電源で、分岐回路
(直流電路)2を介して負荷機器3に接続されている。
4a,4bは例えば、高透磁材料から形成された2つの
リング状コアで、分岐回路2が夫々のリング状コア4
a,4bの中心部に貫通しており、リング状コア4a,
4bの夫々に第1の励磁巻線5a,第2の励磁巻線5b
及び検出巻線6が巻回されている。
【0014】第1の励磁巻線5a及び第2の励磁巻線5
bは逆相並列に接続され、第1の励磁巻線5a,第2の
励磁巻線5bに流れる励磁電流を調整するための電流調
整素子8aを介して周波数fの励磁電流を発生する励磁
電源7に接続されており、検出巻線6は2つのリング状
コア4a,4bに跨って一括して巻回されている。
【0015】9は検出巻線6から出力された信号を積分
処理する積分回路、11は積分回路9から出力された信
号をあらかじめ設定された所定の値(基準値)と比較し
漏電の発生を判定する漏電判定回路、12は漏電判定回
路11の出力を受けて漏電を報知する、例えばランプ,
警報器である漏電報知装置で、出力端子10を介して外
部に漏電信号を出力するものである。なお、上記実施例
では、第1の励磁巻線5a及び第2の励磁巻線5bを逆
相並列に接続して1つの励磁電源7から電源を供給させ
るようにしたが、夫々別々の励磁電源を用いて供給する
ようにしても良い。また、リング状コア4a,4bは円
形コアに限らず、角型コアでも良い。
【0016】次に以上のように構成された本発明の実施
の形態1における直流漏電検出装置の動作について、分
岐回路2において地絡などによる漏電がない場合につい
て説明する。 (1)励磁電源7から周波数fの交流電圧が出力され、
電流調整素子8aを介してリング状コア4a,4bに巻
回された第1の励磁巻線5a及び第2の励磁巻線5bに
励磁電流(図2−a)が通電される。
【0017】(2)リング状コア4a,4bに一括巻回
された検出巻線6には、リング状コア4aに発生した磁
束により検出巻線6に誘導電流(図2−b)が生成し、
リング状コア4bに発生した磁束により検出巻線6に図
2−bと逆位相の誘導電流(図2−c)が生成する。 (3)この結果、検出巻線6には、誘導電流(図2−
b)と誘導電流(図2−c)を加算した誘導電流が生成
するが、この場合、誘導電流(図2−b)と誘導電流
(図2−c)は対称波形であるため、夫々の誘導電流が
打ち消し合い誘導電流は0(図2−d)となる。
【0018】なお、リング状コア4aとリング状コア4
bの間にヒステリシス特性による差がある場合、また
は、第1の励磁巻線5aと第2の励磁巻線5bの間に巻
数差があり、検出巻線6に生成された誘導電流が0にな
らない場合は、電流調整素子8aにより、検出巻線6に
生成される誘導電流を0に調整する。
【0019】次に、分岐回路2の往路(直流電源1の+
から負荷機器3への直流電路)において地絡などによる
漏電が生じた場合について、図3を用いて説明する。 (4)分岐回路2の往路において、地絡などにより漏電
電流が流れると、リング状コア4a,4bに一括巻回さ
れた検出巻線6には、リング状コア4aに発生した磁束
により検出巻線6に誘導電流(図3−b1)が生成し、
リング状コア4bに発生した磁束により検出巻線6に誘
導電流(図3−c1)が生成する。
【0020】(5)この結果、検出巻線6には、誘導電
流(図3−b1)と誘導電流(図3−c1)を加算した
誘導電流(図3−d1)生成する。 (6)検出巻線6に生成した誘導電流(図3−d1)は
積分回路9で積分処理された後、漏電判定回路11で所
定の値(基準値)と比較し、所定の値に達していない場
合は漏電報知回路12には信号を出力しない。
【0021】(7)漏電電流が大きくなると、リング状
コア4aに発生した磁束により検出巻線6に生成する誘
導電流は図3−b2、リング状コア4bに発生した磁束
により検出巻線6に生成する誘導電流は図3−c2とな
る。 (8)この結果、検出巻線6には、誘導電流(図3−b
2)と誘導電流(図3−c2)を加算した誘導電流(図
3−d2)生成し、積分回路9で積分処理された後、漏
電判定回路11に入力される。
【0022】(9)漏電判定回路11は入力された信号
を所定の値(基準値)と比較し、所定の値よりも大きい
場合は、漏電と判定して漏電報知装置12に信号を出力
してランプまたは警報器により漏電を報知させる。 (10)同時に、漏電情報は出力端子10を介して外部
に出力される。
【0023】次に、分岐回路2の復路(直流電源1の−
から負荷機器3への直流電路)において地絡などによる
漏電が生じた場合について図4を用いて説明する。 (11)分岐回路2の復路において地絡などにより漏電
電流が流れると、リング状コア4a,4bに一括巻回さ
れた検出巻線6には、リング状コア4aに発生した磁束
により検出巻線6に誘導電流(図4−b1)が生成し、
リング状コア4bに発生した磁束により検出巻線6に誘
導電流(図4−c1)が生成する。
【0024】(12)この結果、検出巻線6には、誘導
電流(図4−b1)と誘導電流(図4−c1)を加算し
た誘導電流(図4−d1)生成する。 (13)検出巻線6に生成した誘導電流(図4−d1)
は積分回路9で積分処理された後、漏電判定回路11で
所定の値(基準値)と比較し、所定の値に達していない
場合は漏電報知回路12には信号を出力しない。
【0025】(14)漏電電流が大きくなると、リング
状コア4aに発生した磁束により検出巻線6に生成する
誘導電流は図4−b2、リング状コア4bに発生した磁
束により検出巻線6に生成する誘導電流は図4−c2と
なる。 (15)この結果、検出巻線6には、誘導電流(図4−
b2)と誘導電流(図4−c2)を加算した誘導電流
(図4−d2)生成し、積分回路9で積分処理された
後、漏電判定回路11に入力される。
【0026】(16)漏電判定回路11は入力された信
号を所定の値(基準値)と比較し、所定の値よりも大き
い場合は、漏電と判定して漏電報知装置12に信号を出
力してランプまたは警報器により漏電を報知させる。 (17)同時に、漏電情報は出力端子10を介して外部
に出力される。
【0027】以上のように構成された実施の形態1によ
る直流漏電検出装置は、第1の励磁巻線5a,第2の励
磁巻線5bに流れる励磁電流を調整して、検出巻線6に
生成される誘導電流が0になるように電流調整素子8a
により調整すると共に、リング状コア4a,4bを一括
して検出巻線6を巻回して、誘導電流を検出するように
したので、第1の励磁巻線5a,第2の励磁巻線5bの
巻回数の違いによる影響、リング状コア4a,4bのヒ
ステリシス特性の差による影響がなく、精度よく地絡に
よる漏電電流を検出することができる。また、検出巻線
6が1つで良いため、構成が簡素で、小型にすることが
できる。
【0028】実施の形態2.図5はこの発明の実施の形
態2における直流漏電検出装置のブロック図、図6は図
5の直流漏電検出装置において、地絡が発生していない
状態の各部出力波形図、図7は図5の直流漏電検出装置
において、往路での地絡発生時の各部出力波形図、図8
は図5の直流漏電検出装置において、復路での地絡発生
時の各部出力波形図である。
【0029】図において、リング状コア4a,4bの夫
々に励磁巻線5及び第1の検出巻線6a,第2の検出巻
線6bが巻回されておいる。励磁巻線5は励磁抵抗8を
介して周波数fの励磁電流を発生する励磁電源7に接続
され、リング状コア4a,4bに跨って一括して巻回さ
れている。第1の検出巻線6a,第2の検出巻線6bは
逆相並列に接続され、第1の検出巻線6a,第2の検出
巻線6bに流れる誘導電流を調整するための電流調整素
子8bを介して、後述の帯域通過フィルタ13に接続さ
れている。
【0030】13は励磁電源7の2倍の周波数帯域2f
の信号のみを通過させる帯域通過フィルタ、9aは帯域
通過フィルタ13から出力された信号を積分処理する第
1の積分回路、9bは検出巻線6から出力された信号を
積分処理する第2の積分回路、14は第2の積分回路9
bから出力された信号をあらかじめ設定された所定の値
(基準値)と比較し、励磁巻線5及び第1の検出巻線6
a,第2の検出巻線6bに断線などの異常が発生したこ
とを判定する異常検出回路である。
【0031】なお、1,2,3,4a,4b,7,1
0,11,12は上述した実施の形態1に示したものと
同様のものであり、同一符号を付し説明を省略する。次
に以上のように構成された本発明の実施の形態2におけ
る直流漏電検出装置の動作について、分岐回路2におい
て地絡などによる漏電がない場合について説明する。
【0032】(1)励磁電源7から周波数fの交流電圧
が出力され、励磁抵抗8を介してリング状コア4に巻回
された励磁巻線5に励磁電流(図6−a)が通電され
る。
【0033】(2)リング状コア4aに発生した磁束に
より第1の検出巻線6aに誘導電流(図6−b)が生成
し、リング状コア4bに発生した磁束により第2の検出
巻線6bに図6−bと逆位相の誘導電流(図6−c)が
生成する。 (3)この結果、誘導電流(図6−b)に誘導電流(図
6−c)を減算した誘導電流(図6−d)が帯域通過フ
ィルタ13に入力される。
【0034】なお、リング状コア4aとリング状コア4
bの間にヒステリシス特性による差がある場合、また
は、第1の検出巻線6aと第2の検出巻線6bの間に巻
数差があり、帯域通過フィルタ13に入力される誘導電
流が所定の波形にならない場合は電流調整素子8bによ
り所定の波形になるように調整する。
【0035】次に、分岐回路2の往路(直流電源1の+
から負荷機器3への直流電路)において地絡などによる
漏電が生じた場合について説明する。 (4)分岐回路2の往路において地絡などにより漏電電
流が流れると、リング状コア4aに巻回された第1の検
出巻線6aには誘導電流(図7−b1)が生成し、リン
グ状コア4bに発生した磁束により第2の検出巻線6b
に誘導電流(図7−c1)が生成する。
【0036】(5)この結果、誘導電流(図7−b1)
に誘導電流(図7−c1)を加算した誘導電流(図7−
d1)が帯域通過フィルタ13に入力される。 (6)帯域通過フィルタ13は入力された誘導電流の周
波数成分のうち2fの帯域の信号(図7−e1)を通過
させて、第1の積分回路9aに入力する。 (7)第1の積分回路9aで積分処理された後、漏電判
定回路11で所定の値(基準値)と比較し、所定の値に
達していない場合は漏電報知回路12には信号を出力し
ない。
【0037】(8)漏電電流が大きくなると、リング状
コア4aに発生した磁束により第1の検出巻線6aに生
成する誘導電流は図7−b2、リング状コア4bに発生
した磁束により第2の検出巻線6bに生成する誘導電流
は図7−c2となる。 (9)この結果、誘導電流(図7−b2)に誘導電流
(図7−c2)を加算した誘導電流(図7−d2)が帯
域通過フィルタ13に入力される。 (10)帯域通過フィルタ13は入力された誘導電流の
周波数成分のうち2fの帯域の信号(図7−e2)を通
過させて、第1の積分回路9aに入力する。 (11)第1の積分回路9aで積分処理された後、漏電
判定回路11に入力される。
【0038】(12)漏電判定回路11は入力された信
号を所定の値(基準値)と比較し、所定の値よりも大き
い場合は、漏電と判定して漏電報知装置12に信号を出
力してランプまたは警報器により漏電を報知させる。 (13)同時に、漏電情報は出力端子10を介して外部
に出力される。
【0039】(14)また、誘導電流(図6−d)また
は誘導電流(図7−d1,d2)は帯域通過フィルタ1
3に入力されると共に第2の積分回路9bに信号が入力
されており、第2の積分回路9bで積分処理された後、
異常検出回路14に入力される。 (15)異常検出回路14は入力された信号を所定の値
(基準値)と比較し、例えば第1の検出巻線6a,第2
の検出巻線6bが断線している場合においては入力され
た信号が所定の値(基準値)よりも小さいため異常と判
定して、漏電報知装置12に信号を出力してランプまた
は警報器により異常を報知させ、同時に、断線情報は出
力端子10を介して外部に出力される。なお、分岐回路
2の復路(直流電源1の−から負荷機器3への通電回
路)において地絡による漏電が生じた場合の各部波形図
を図8に示すが、動作については同様であり、説明を省
略する。
【0040】以上のように構成された実施の形態2によ
る直流漏電検出装置は、励磁巻線5をリング状コア4
a,4bに一括して巻回すると共に、第1の検出巻線6
a,第2の検出巻線6bに流れる誘導電流を調整するよ
うにしたので、第1の検出巻線6a,第2の検出巻線6
bの巻回数の違いによる影響、リング状コア4a,4b
のヒステリシス特性の差による影響がなく、精度よく地
絡による漏電電流を検出することができる。また、励磁
巻線が1つで良いため、構成が簡素で、小型にすること
ができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の直流漏
電検出装置によれば、直流電源から負荷機器に電源を供
給する直流電路が貫通する2つのリング状コアと、この
リング状コアの一方に巻回され、交流電源が供給されて
磁束を生成させる第1の励磁巻線と、この第1の励磁巻
線に逆相並列に接続されると共に、前記リング状コアの
他方に巻回され、交流電源が供給されて前記第1の励磁
巻線で生成する磁束と逆位相の磁束を発生させる第2の
励磁巻線と、前記2つのリング状コアに跨って一括して
巻回され誘導電流を生成する検出巻線と、この検出巻線
で検出した誘導電流を積分する積分回路と、この積分回
路の積分値と基準値との比較結果に基いて、漏電信号を
出力する漏電判定回路とを備えたので、検出巻線が1つ
で良いため、構成が簡素で小型で、生産性を良くするこ
とができる。また、前記第1の励磁巻線および第2の励
磁巻線に流れる励磁電流を調整する電流調整素子を備え
たので、第1の励磁巻線と第2の励磁巻線の巻回数の違
いによる影響や、リング状コアのヒステリシス特性の差
による影響を修正でき、精度よく地絡による漏電電流を
検出することができる。
【0042】また、直流電源から負荷機器に電源を供給
する直流電路が貫通する2つのリング状コアと、この2
つのリング状コアに跨って一括して巻回され、周波数f
の交流電源が供給されて磁束を生成させる励磁巻線と、
前記リング状コアの一方に巻回され誘導電流を生成する
第1の検出巻線と、この第1の検出巻線に逆相並列に接
続されると共に前記リング状コアの他方に巻回されて、
前記第1の検出巻線に生成される誘導電流と逆位相の誘
導電流を生成する第2の検出巻線と、前記第1の検出巻
線と第2の検出巻線で検出した誘導電流の加算値のうち
周波数2fの信号を通過させる帯域通過フィルタと、こ
の帯域通過フィルタから出力された信号を積分する第1
の積分回路と、この積分回路の積分値と基準値との比較
結果に基いて漏電信号を出力する漏電判定回路とを備え
たので、励磁巻線が1つで良いため、構成が簡素で、小
型にすることができる。また、前記第1の検出巻線およ
び第2の検出巻線に流れる誘導電流を調整する電流調整
素子を備えたので、第1の検出巻線と第2の検出巻線の
巻回数の違いによる影響や、リング状コアのヒステリシ
ス特性の差による影響を修正でき、精度よく地絡による
漏電電流を検出することができる。
【0043】また、前記第1の検出巻線と第2の検出巻
線で検出した誘導電流の加算値を積分する第2の積分回
路と、この積分回路の積分値と基準値との比較結果に基
いて異常信号を出力する断線異常検出回路を備えたの
で、励磁巻線、第1の検出巻線や、第2の検出巻線の断
線を検出することができる。また、前記漏電信号により
漏電を報知する漏電報知装置を備えたので、漏電事故を
確実に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における直流漏電検
出装置のブロック図である。
【図2】 図1の直流漏電検出装置において、地絡が発
生していない状態の各部出力波形図である。
【図3】 図1の直流漏電検出装置において、往路での
地絡発生時の各部出力波形図である。
【図4】 図1の直流漏電検出装置において、復路での
地絡発生時の各部出力波形図である。
【図5】 この発明の実施の形態2における直流漏電検
出装置のブロック図である。
【図6】 図5の直流漏電検出装置において、地絡が発
生していない状態の各部出力波形図である。
【図7】 図5の直流漏電検出装置において、往路での
地絡発生時の各部出力波形図である。
【図8】 図5の直流漏電検出装置において、復路での
地絡発生時の各部出力波形図である。
【図9】 従来の直流漏電検出装置のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 直流電源 2 分岐回路 3 負荷機器 4a,4b リ
ング状コア 5 励磁巻線 5a 第1の励磁巻線 5b 第2の励
磁巻線 6 検出巻線 6a 第1の検出巻線 6b 第2の検
出巻線 7 励磁電源 8a,8b 電
流調整素子 9 積分回路 9a 第1の積分回路 9b 第2の積
分回路 10 出力端子 11 漏電判定
回路 12 漏電報知装置 13 帯域通過
フィルタ 14 異常検出回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G014 AA16 AB33 AC18 2G025 AA05 AB15 2G035 AA00 AB02 AC02 AC16 AD12 AD18 AD19 AD32 AD55 AD64

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から負荷機器に電源を供給する
    直流電路が貫通する2つのリング状コアと、このリング
    状コアの一方に巻回され、交流電源が供給されて磁束を
    生成させる第1の励磁巻線と、この第1の励磁巻線に逆
    相並列に接続されると共に、前記リング状コアの他方に
    巻回され、交流電源が供給されて前記第1の励磁巻線で
    生成する磁束と逆位相の磁束を発生させる第2の励磁巻
    線と、前記2つのリング状コアに跨って一括して巻回さ
    れ誘導電流を生成する検出巻線と、この検出巻線で検出
    した誘導電流を積分する積分回路と、この積分回路の積
    分値と基準値との比較結果に基いて、漏電信号を出力す
    る漏電判定回路とを備えたことを特徴とする直流漏電検
    出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の励磁巻線および第2の励磁巻
    線に流れる励磁電流を調整する電流調整素子を備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載の直流漏電検出装置。
  3. 【請求項3】 直流電源から負荷機器に電源を供給する
    直流電路が貫通する2つのリング状コアと、この2つの
    リング状コアに跨って一括して巻回され、周波数fの交
    流電源が供給されて磁束を生成させる励磁巻線と、前記
    リング状コアの一方に巻回され誘導電流を生成する第1
    の検出巻線と、この第1の検出巻線に逆相並列に接続さ
    れると共に前記リング状コアの他方に巻回されて、前記
    第1の検出巻線に生成される誘導電流と逆位相の誘導電
    流を生成する第2の検出巻線と、前記第1の検出巻線と
    第2の検出巻線で検出した誘導電流の加算値のうち周波
    数2fの信号を通過させる帯域通過フィルタと、この帯
    域通過フィルタから出力された信号を積分する第1の積
    分回路と、この積分回路の積分値と基準値との比較結果
    に基いて漏電信号を出力する漏電判定回路とを備えたこ
    とを特徴とする直流漏電検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の検出巻線および第2の検出巻
    線に流れる誘導電流を調整する電流調整素子を備えたこ
    とを特徴とする請求項3記載の直流漏電検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の検出巻線と第2の検出巻線で
    検出した誘導電流の加算値を積分する第2の積分回路
    と、この積分回路の積分値と基準値との比較結果に基い
    て異常信号を出力する断線異常検出回路を備えたことを
    特徴とする請求項3又は請求項4記載の直流漏電検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記漏電信号により漏電を報知する漏電
    報知装置を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項
    3記載の直流漏電検出装置。
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