JP2003315104A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、例えば自動車、オートバイ、船
舶、農建機、航空機に搭載される表示装置に関し、指針
式表示部の中央に各種情報表示を行う場合でも違和感を
抑制し、表示品質を向上させることが可能な表示装置を
提供する。 【解決手段】 軸回り回転する指針６と、この指針６の
動作に応じた指標表示部７とでなる指針式表示部１〜４
を形成する第１の表示器ＤＰ１と、各種表示情報を形成
する第２の表示器ＤＰ２と、少なくとも指針６の回転中
心側を隠蔽し、指針６の先端側と指標表示部７とを観察
者側に露出するように指針６の前方に配置され、第２の
表示器ＤＰ２の表示情報を観察者側に虚像Ｖ１，Ｖ２と
して投影する反射鏡１００とを有することにより、表示
情報を虚像Ｖ１，Ｖ２として実際の反射鏡１００位置よ
りも奥まった位置に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車、オ
ートバイ、船舶、農建機、航空機に搭載される表示装置
に関し、特に指針と指標表示部とでなる指針式の表示体
の中央に所定の情報表示を行うタイプの表示装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】この種の表示装置として、例えば特開２
００２−３９８０７号公報や特開２０００−１０８７２
２号公報に記載された表示装置が知られている。これら
公報に記載の表示装置は、軸回り回転する指針と、この
指針の回転中心を軸として周囲に円弧状に配列された指
標表示部とでなる指針式表示部を有し、この指針式表示
部の中央に簡易ナビゲーション情報や各種警報，報知情
報等を表示する液晶パネルを配置されている。この液晶
パネルは、指針の回転中心側は隠蔽し、指針の先端側と
指標表示部は観察者側に露出するように指針の前方に配
置されている。このように構成することにより、観察者
（運転者）から見て視認性の高い指針式表示部の中央に
各種情報表示を行うことが可能となる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ように指針の前方に液晶パネルからなる表示体を配置す
る構成では、指針（指針式表示部）と液晶パネルとの間
に前後差が形成され、これにより観察者から見たとき、
指針式表示部と液晶パネルの情報表示の高さが異なるた
め、表示の一体感が損なわれ、違和感が生じるという問
題がある。また指針（指針式表示部）と液晶パネルとの
前後差を小さくしようとすると、液晶パネルの形状に応
じて指針を屈曲させる等の対策を施す必要があり、構造
の複雑化やコスト上昇を招くという問題がある。本発明
はこの点に鑑みてなされたもので、指針式表示部の中央
に各種情報表示を行う場合でも違和感を抑制し、表示品
質を向上させることが可能な表示装置を提供するもので
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、軸回り回転する指針と、この指針の動作に応
じた指標表示部とでなる指針式表示部を形成する第１の
表示体と、所定の表示情報を形成する第２の表示体と、
少なくとも前記指針の回転中心側を隠蔽し、前記指針の
先端側と前記指標表示部とを観察者側に露出するように
前記指針の前方に配置され、前記第２の表示体の表示情
報を観察者側に投影する反射体と、を備えることを特徴
とする。

【０００５】また本発明は、前記第１の表示体の前方に
前記反射体を保持するホルダを設けたことを特徴とす
る。

【０００６】また本発明は、前記第１の表示体の所要部
を露出させる被覆部材を有し、この被覆部材に前記ホル
ダーを設けたことを特徴とする。

【０００７】また本発明は、前記第１の表示体と前記反
射体とを透視可能な保護カバーを有し、この保護カバー
と前記第１の表示体との間に前記反射体が配置されるこ
とを特徴とする。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
による表示装置の実施形態を説明する。

【０００９】図１は本発明の一実施形態による表示装置
の平面図、図２は図１のＡ−Ａ線に沿った断面図であ
る。

【００１０】図１において、本実施形態による表示装置
は、図中、左方より、回転計表示部からなる指針式表示
部１、速度計表示部からなる指針式表示部２、燃料表示
部からなる指針式表示部３、水温表示部からなる指針式
表示部４を備えている。

【００１１】各指針式表示部１〜４は、アナログメータ
からなる第１の表示器（第１の表示体）ＤＰ１によって
形成され、この第１の表示器ＤＰ１は、例えばステッピ
ングモータ等の電動機からなる駆動装置５の回転軸５１
に連結され（図２参照）、この回転軸５１を軸心として
軸回り回転する指針６と、この指針６の回転動作に応じ
た指標表示部７とを有し、これら指針６と指標表示部７
とで各指針式表示部１〜４が形成される。指標表示部７
は、指針６の軸回り回転動作に応じた円弧状の配列形状
を有するように表示板８に複数形成され、表示板８は、
指針６の背後に配置されている。この場合、表示板８
は、指針式表示部１〜４の種類に応じて分割してもよい
し、一枚の表示パネルで形成してもよい。

【００１２】指針６は、例えば表示板８上を回転軸５１
付近から指標表示部７に向けて延びる透光性合成樹脂に
よりなる指示部６１と、この指示部６１の回転中心側を
覆う遮光性合成樹脂からなる指針カバー６２（図２参
照）とで形成され、図示省略した光源の光を回転中心側
より指示部６１に導入することで指示部６１が光輝する
発光指針からなる。なお前記光源は、夜間等、照明が必
要な場合に点灯し、指針６を照明する。

【００１３】表示板８は、例えば合成樹脂製の基板に印
刷を施すことにより、複数の指標表示部７を設けた印刷
表示板からなり、本例では指標表示部７は光透過性を有
するように形成され、図示省略した光源の光によって透
過照明される透過照明式パネルからなる。なお前記光源
は、夜間等、照明が必要な場合に点灯し、表示板８を照
明する。

【００１４】このように形成される指針式表示部１〜４
の前方側には、枠体あるいはケース機能を有する被覆部
材９が配置される。この被覆部材９は、遮光性の合成樹
脂からなり、各指針式表示部１〜４の所要部を露出する
開口部９１を備えている。

【００１５】被覆部材９の前方には、透明合成樹脂から
なる保護カバー１０が配置され、この保護カバー１０に
よって各指針式表示部１〜４の全体を覆っている。そし
てこの保護カバー１０を通して各指針式表示部１〜４が
実像として観察者に視認される。一方、後述する第２の
表示器の表示情報は、保護カバー１０を通じて虚像（後
述する虚像Ｖ１，Ｖ２参照）として観察者に視認され
る。

【００１６】各指針式表示部１〜４のうち、指針式表示
部２の中央部には、反射鏡（反射体）１００が配置され
ている。この反射鏡１００は、例えばガラス基板または
合成樹脂基板の表面に反射膜を被着したもので、観察者
側からみたとき、指針６の回転中心側（指針カバー６２
及び指示部６１の回転中心側）を隠蔽し、指針６（指示
部６１）の先端側と指標表示部７全体を隠蔽しないよう
に指針６の前方に配置され、その平面形状は本実施形態
では略矩形状である。

【００１７】また反射鏡１００は、被覆部材９から連続
して指針６の前方側に延びるホルダ９２に支持されてお
り、このホルダ９２は、反射鏡１００の裏面側及び周囲
を保持するもので、その形状は本実施形態では反射鏡１
００と同様、指針６の回転中心側（指針カバー６２及び
指示部６１の回転中心側）を隠蔽し、指針６（指示部６
１）の先端側と指標表示部７全体を隠蔽しない矩形状で
ある。

【００１８】また反射鏡１００は、図２においてその前
面が下方を向き、裏面が上方を向くように、観察者の視
線方向Ｅ及び表示板８の面に対して略４５度傾いた状態
で、保護カバー１０と指針６との間に保持されている。
なおこの場合、ホルダ９２も反射鏡１００と同様、視線
方向Ｅ及び表示板８の面に対して略４５度傾くように延
びている。

【００１９】さらに指針式表示部２の前方であって、図
２中、下方には、第２の表示器（第２の表示体）ＤＰ２
が配置され、その表示面は反射鏡１００の前面と対面し
ている。この第２の表示器ＤＰ２は、例えば外気温や走
行距離等の表示情報をデジタル表示する液晶パネル２１
０と、例えば各種警報・報知マーク等の表示情報を表示
する表示プレート２２０と、液晶パネル２１０及び表示
プレート２２０を照明する光源２３０とを有している。
表示プレート２２０は、これに対応する光源２３０が点
灯することで表示情報を形成し、一方、液晶パネル２１
０に対応する光源２２０は、夜間等、照明が必要な場合
に点灯し、液晶パネル２１０を照明する。

【００２０】液晶パネル２１０と表示プレート２２０
は、その表示面が反射鏡１００側を向くように配置さ
れ、図１に示すように、液晶パネル２１０によって形成
された表示情報は虚像Ｖ１、表示プレート２２０によっ
て形成された表示情報は虚像Ｖ２として、それぞれ反射
鏡１００を通じて観察者側に反射され、反射鏡１００上
に位置する虚像Ｖ１，Ｖ２として視認される。

【００２１】この際、反射鏡１００上に表示される虚像
Ｖ１，Ｖ２は、観察者から見たとき、表示器２００とこ
れに対向する反射鏡１００との距離分、実際の反射鏡１
００の位置よりも奥まった位置、例えば表示板８と同一
面にあるかのように指針式表示部２と一体化して表示さ
れる。

【００２２】以上のように、本実施形態によれば、軸回
り回転する指針６と、この指針６の動作に応じた指標表
示部７とでなる指針式表示部１〜４を形成する第１の表
示器ＤＰ１と、各種表示情報を形成する第２の表示器Ｄ
Ｐ２と、少なくとも指針６の回転中心側を隠蔽し、指針
６の先端側と指標表示部７とを観察者側に露出するよう
に指針６の前方に配置され、第２の表示器ＤＰ２の表示
情報を観察者側に虚像Ｖ１，Ｖ２として投影する反射鏡
１００とを有することにより、表示情報を虚像Ｖ１，Ｖ
２として実際の反射鏡１００位置よりも奥まった位置に
表示できるので、指針式表示部１〜４の中央に各種情報
表示を行う場合であっても、指針式表示部１〜４の手前
に第２の表示器ＤＰ２による情報表示が突出することに
よる表示の違和感を抑制し、表示品質を向上させること
ができる。また指針式表示部１〜４の中央に各種情報表
示を行う場合であっても、指針６を屈曲させる等の対策
が不要となり、構造のシンプル化やコスト低減を達成す
ることができる。

【００２３】また本実施形態では、保護カバー１０を略
透明材としたが、例えば暗色の半透過材料から保護カバ
ー１０を形成し、前記光源の点灯により、指針式表示部
１〜４の発光像と情報表示の発光像とを透過させ、暗色
の背景中に発光表示像を表示するするようにしてもよ
い。なおこのように保護カバー１０を半透過材とする
際、反射鏡１００に対応する領域のみ半透過性を有する
ように構成してもよい。

【００２４】また本実施形態では、第１の表示器ＤＰ１
の前方に反射鏡１００を保持するホルダ９２を設けたこ
とにより、反射鏡１００を確実に保持することができ
る。

【００２５】また本実施形態では、ホルダ９２を被覆部
材９に連続形成したことにより、専用のホルダが不要と
なり、その分、コスト低減を達成することができる。

【００２６】また本実施形態では、第１の表示器ＤＰ１
と保護カバー１０との間に反射鏡１００を配置したこと
により、保護カバー１０で反射鏡１００を保護すること
ができ、反射鏡１００の傷つきやゴミ等の付着を抑制す
ることができる。

【００２７】なお本実施形態では、第２の表示器ＤＰ２
を第１の表示器ＤＰ１の前方側で、しかも図２中、下側
に配置したが、第２の表示器ＤＰ２の配置位置は、第１
の表示器ＤＰ１を遮蔽しない任意の位置に配置すること
ができる。また第１の表示器ＤＰ２の配置位置によって
は、反射鏡１００と第２の表示器ＤＰ２との間に他の反
射体を配置することもできる。さらに第２の表示器ＤＰ
２は、任意の表示器または表示素子を適用でき、例えば
第１の表示器ＤＰ２と同様な指針式の表示器であっても
よい。

【００２８】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、初期の
目的を十分に達成することができ、指針式表示部の中央
に各種情報表示を行う場合でも違和感を抑制し、表示品
質を向上させることが可能な表示装置を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態による表示装置の平面図。

【図２】図１の断面図。

【符号の説明】

１〜４ 指針式表示部 ５ 駆動装置 ６ 指針 ７ 指標表示部 ８ 表示板 ９ 被覆部材 １０ 保護カバー ５１ 回転軸 ６１ 指示部 ６２ 指針カバー ９１ 開口部 ９２ ホルダ １００ 反射鏡 ２１０ 液晶パネル ２２０ 表示プレート ２３０ 光源 ＤＰ１ 第１の表示器（第１の表示体） ＤＰ２ 第２の表示器（第２の表示体） Ｖ１，Ｖ２ 虚像

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 軸回り回転する指針と、この指針の動作
   に応じた指標表示部とでなる指針式表示部を形成する第
   １の表示体と、所定の表示情報を形成する第２の表示体
   と、少なくとも前記指針の回転中心側を隠蔽し、前記指
   針の先端側と前記指標表示部とを観察者側に露出するよ
   うに前記指針の前方に配置され、前記第２の表示体の表
   示情報を観察者側に投影する反射体と、を備えることを
   特徴とする表示装置。
2. 【請求項２】 前記第１の表示体の前方に前記反射体を
   保持するホルダを設けたことを特徴とする請求項１記載
   の表示装置。
3. 【請求項３】 前記第１の表示体の所要部を露出させる
   被覆部材を有し、この被覆部材に前記ホルダーを設けた
   ことを特徴とする請求項１もしくは請求項２記載の表示
   装置。
4. 【請求項４】 前記第１の表示体と前記反射体とを透視
   可能な保護カバーを有し、この保護カバーと前記第１の
   表示体との間に前記反射体が配置されることを特徴とす
   る請求項１から請求項３のうち何れか一つに記載の表示
   装置。