JP2003315089A - ひずみゲージ - Google Patents
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Abstract
配線パターンが測定値に影響を与えないようにしてひず
みを測定できるひずみゲージを提供する。 【解決手段】ひずみゲージは、ひずみに応じた抵抗変化
を生じる受感部の一端に導通する2個の信号線接続用タ
ブと他端に導通する2個の信号線接続用タブとが設けら
れ、これらの信号線接続用タブのうち、前記受感部の両
端に存する一対の信号線接続用タブが受感部に電流を流
すための電流供給用タブとして使用され、他の一対の信
号線接続用タブが受感部に電流を流した時に該受感部に
生じる電圧を抽出するためのタブとして使用されること
を特徴とする。
Description
する。
じて抵抗値が変化するひずみゲージが使用される。ひず
みゲージには、単軸ひずみゲージや3軸ひずみゲージな
どの種類があり、用途に合わせて使用される。例えば、
図11に示すように、単軸ひずみゲージ1は、細い抵抗
体を屈曲形成してなるひずみ受感部(以下、単に受感部
と称す)2と、その両端に導通する信号線接続用のタブ
(以下、単にタブと称す)3,4とをゲージベース9上
にパターン状に形成して構成される。また、図12に示
すように、3軸ひずみゲージ1′は、単軸ひずみゲージ
1と同様に、細い抵抗体を屈曲形成してなる3つの受感
部21,22,23と、そのそれぞれの両端に導通する
タブ3〜8とをゲージベース9上にパターン状に形成し
て構成される。尚、各タブ3〜8には、ひずみゲージの
受感部2を測定回路に接続するためのリード線が半田付
けされる。
ゲージが物体に貼着される。そして、ひずみゲージの抵
抗値変化を検出してひずみ測定を行う測定装置には、ひ
ずみゲージと併せてホイートストンブリッジ回路(ブリ
ッジ回路)を構成する抵抗回路が備えられている。例え
ば、図13に示す1ゲージ3線法は、温度変化に伴うブ
リッジ回路の不平衡を是正する方法であり、広く用いら
れている。この方法では、ひずみゲージ1のタブ3にリ
ード線r1が結線されると共に、タブ4にリード線
r2、r3が結線されている。そして、ひずみ測定する
際には、ブリッジ回路の電源入力部A,C間に電源電圧
Vを付与した状態で、ひずみゲージ1のタブ4と、抵抗
体R3、R4の接続点Dとの間に生じる出力電圧eが図
示を省略する増幅回路やA/D変換回路等を介して検出
される。この方法では、リード線r1,r2がブリッジ
回路の隣り合う辺に組み込まれることとなるので、リー
ド線r 1,r2の抵抗値が環境温度により同じように変
化する限り、ブリッジ回路の平衡が保たれる。
に使用されるひずみゲージでは、前記図11,図12に
示したような受感部2とタブ3〜8とは同じ抵抗体で一
体に構成されるため、タブ3〜8や、受感部2からタブ
3〜8までの配線もひずみに応じた抵抗値変化を生じ
る。このため、受感部2からタブ3〜8までの配線(パ
ターン)や、タブ3〜8の配置及び形状には多くの制約
がある。例えば、受感部2からタブ3〜8までの配線を
受感部2に含めないようにするために、該配線の抵抗値
が低くなるように、配線(パターン)を極力太くする必
要があると共に、タブ3〜8を受感部2の近傍に配置せ
ざるを得ない。また、タブ3〜8もその抵抗値を低くす
るために極力大きな面積で形成する必要がある。
する方向でのひずみ感度、すなわち、横感度に影響を与
えるため、特にひずみ受感方向と直角方向の配線パター
ンの引き出しには大きな制約がある。そのため、パター
ン設計の自由度が少なく、ひずみゲージの測定精度や品
質の向上には限界があった。
測定手法では、タブとリード線との接合抵抗がゲージ抵
抗値の一部となってひずみ測定の精度に大きな影響を及
ぼすため、接合抵抗が低くて安定な半田付けや溶接など
の方法を用いてタブとリード線とを接合する必要があ
り、そのための特殊な技術が必要であった。
以外の配線パターン等の配線抵抗が測定値に影響を与え
ないようにしてひずみを測定できるひずみゲージを提供
することを目的とする。
る。尚、以下の説明では本発明の理解の便宜上、図面を
適宜用いる。
ずみゲージの第1の態様は、ひずみに応じた抵抗変化を
生じるひずみ受感部の一端に導通する2個の信号線接続
用タブと他端に導通する2個の信号線接続用タブとが設
けられ、これらの信号線接続用タブのうち、前記ひずみ
受感部の両端に存する一対の信号線接続用タブがひずみ
受感部に電流を流すための電流供給用タブとして使用さ
れ、他の一対の信号線接続用タブがひずみ受感部に電流
を流した時に該ひずみ受感部に生じる電圧を抽出するた
めのタブとして使用されることを特徴とする。
に例示するように、ひずみゲージ10は、ひずみに応じ
た抵抗変化を生じるひずみ受感部2を備え、そのひずみ
受感部2の一端に導通する2個の信号線接続用のタブ
3,4が設けられ、他端に導通する2個の信号線接続用
のタブ5,6が設けられている。このひずみゲージ10
を使用する際には信号線接続用のタブ3〜6にそれぞれ
信号線が接合される。そして、ひずみゲージ10は、そ
の信号線を介して測定回路に接続される。例えば、タブ
4,5が電流供給用タブとして使用され、これらとは異
なるタブ3,6がひずみ受感部2に生じた電圧を抽出す
るための電圧抽出用タブとして使用される。このとき、
オペアンプ等の高入力インピーダンスの電圧抽出手段を
用いることにより、ひずみ受感部2からタブ3,6まで
の配線パターン11,14並びにタブ3,6に接合され
る信号線にほとんど電流を流すことなく、ひずみ受感部
2に生じた電圧をタブ3,6を介して抽出できる。つま
り、ひずみ受感部2に生じた電圧を配線パターン11,
14等による電圧降下を実質的に伴うことなく抽出でき
る。
つ、そのひずみ受感部2に生じた電圧を抽出したとき、
その抽出した電圧に基づいてひずみ受感部2に生じたひ
ずみを測定することが可能である。例えば、ひずみ受感
部2に流す電流を定電流にすれば、ひずみ受感部2に生
じる電圧はひずみ受感部2の抵抗値に比例するものとな
る。従って、その電圧(抽出した電圧)の変化を観測す
ることで、ひずみ受感部2のひずみを測定できることと
なる。また、具体的な内容は後述するが、本願出願人が
先に出願した特願2002−92749号にて提案した
方法によって、ひずみ受感部2に生じた電圧(抽出した
電圧)に基づいてひずみ測定を行うこともできる。
ゲージによれば、ひずみ受感部2から信号線接続用タブ
3〜6までの各経路の配線パターン11〜14の抵抗や
タブ3〜6の抵抗がそれぞれ異なった値に変化したとし
ても、それがひずみ測定結果に影響を及ぼすことはな
い。また、このため、信号線接続用のタブ3〜6を任意
の位置に配置することができる。例えば、配線パターン
を延長して、ひずみ受感部2から離れた位置にタブ3〜
6を配置することも容易にできる。
は、ひずみに応じた抵抗変化を生じる複数のひずみ受感
部が直列に接続され、その直列接続により構成された直
列接続体におけるひずみ受感部どうしの接合点に各1個
の信号線接続用タブが導通して設けられると共に、該直
列接続体の両端に各2個の信号線接続用タブが設けら
れ、前記信号線接続用タブのうちの2つの信号線接続用
タブが、ひずみ測定に使用する1つまたは複数のひずみ
受感部に電流を流すための電流供給用タブとして使用さ
れ、該電流供給用タブと異なる2つ以上の信号線接続用
タブが前記電流を流した各ひずみ受感部に生じる電圧を
抽出するための電圧抽出用タブとして使用されることを
特徴とする。
に例示するように、ひずみゲージ20は、ひずみに応じ
た抵抗変化を生じる複数の(図2では3つ)ひずみ受感
部2 1、22、23を備え、ひずみ受感部21、22、
23は直列に接続されて、直列接続体を形成している。
ひずみ受感部21、22の接合点および22、23の接
合点にはそれぞれ1個の信号線接続用タブ5,6が導通
して設けられている。また、この直列接続体の両端には
それぞれ2個の信号線接続用タブ3,4および7,8が
導通して設けられている。
対して、例えばタブ4,5が電流供給用タブとして使用
され、これらとは異なる2つのタブ、例えばタブ3,6
が電圧抽出用タブとして使用される。このとき、オペア
ンプ等の高入力インピーダンスの電圧抽出手段を用いる
ことにより、ひずみ受感部21からタブ3,6までの間
に存する配線パターン11,14やひずみ受感部21以
外のひずみ受感部22並びにタブ3,6に接合される信
号線にほとんど電流を流すことなく、ひずみ受感部21
に生じた電圧をタブ3,6を介して抽出できる。つま
り、ひずみ受感部21に生じた電圧を配線パターン1
1,14やひずみ受感部21以外のひずみ受感部22等
による電圧降下を実質的に伴うことなく抽出できる。
つ、そのひずみ受感部21に生じた電圧を抽出したと
き、その抽出した電圧に基づいてひずみ受感部21に生
じたひずみを測定することが可能である。例えば、ひず
み受感部21に流す電流を定電流にすれば、ひずみ受感
部21に生じる電圧はひずみ受感部21の抵抗値に比例
するものとなる。従って、その電圧(抽出した電圧)の
変化を観測することで、ひずみ受感部21のひずみを測
定できることとなる。また、具体的な内容は後述する
が、本願出願人が先に出願した特願2002−9274
9号にて提案した方法によって、ひずみ受感部21に生
じた電圧(抽出した電圧)に基づいてひずみ測定を行う
こともできる。このことはひずみ受感部22、23につ
いても同様である。
のタブにより電流を供給し、電流を供給したときにひず
み受感部に生じた電圧をひずみ受感部ごとに2つのタブ
から抽出して、その抽出した電圧に基づいて各ひずみ受
感部に生じたひずみを測定することもできる。この場合
には、例えば2つのひずみ受感部21、22に対して、
例えばタブ4,6が電流供給用タブとして使用される。
また、これらとは異なる2つのタブ、例えばタブ3,5
がひずみ受感部21に対して電圧抽出用タブとして使用
され、例えばタブ5,7がひずみ受感部22に対して電
圧抽出用タブとして使用される。すなわち、3つのタブ
3,5,7が電圧抽出用タブとして使用される。
ダンスの電圧抽出手段を用いることにより、ひずみ受感
部21からタブ3,5までの間に存する配線パターン1
1,13並びにタブ3,5に接合される信号線にほとん
ど電流を流すことなく、ひずみ受感部21に生じた電圧
をタブ3,5を介して抽出できる。また、同様に、ひず
み受感部22からタブ5,7までの間に存する配線パタ
ーン13,15やひずみ受感部22以外のひずみ受感部
23並びにタブ5,7に接合される信号線にほとんど電
流を流すことなく、ひずみ受感部22に生じた電圧をタ
ブ5,7を介して抽出できる。
ゲージによれば、ひずみ受感部21〜23からタブ3〜
8までの各経路の配線パターン11〜16の抵抗やタブ
3〜8の抵抗がそれぞれ異なった値に変化したとして
も、それがひずみ測定結果に影響を及ぼさない。また、
そのため、信号線接続用のタブ3〜8を任意の位置に配
置することができる。例えば、配線パターンを延長し
て、ひずみ受感部21〜2 3から離れた位置にタブ3〜
8を配置することも容易にできる。また、2軸ゲージや
3軸ゲージのように各ひずみゲージのひずみ受感方向が
異なる場合でも、タブを揃えて配置することもできる。
は、複数のひずみ受感部のうちの少なくとも1つのひず
み受感部を抵抗式センサまたは他の抵抗体で置き換えて
もよい。
うちの例えば1つのひずみ受感部を抵抗式センサとして
測温抵抗体で置き換えた場合には、この測温抵抗体の影
響を受けずにひずみ測定を行えると共に、温度測定をす
ることができる。また、他の抵抗体として例えば配線抵
抗に置き換えたときには、ひずみ受感部を離間配置する
ことができる。
ずみゲージは、前記複数の信号線接続用タブにそれぞれ
リード線が接合されてもよい。
されたひずみゲージが実現できる。従って、微細な信号
線接続用タブにリード線を接合する作業が不要になる。
ジは、前記各信号線接続用タブとリード線とは、該タブ
とリード線とを接触させて導通する接触手段を介して接
合されてもよい。
とリード線との接合抵抗値が比較的大きくても受感部に
生じる電圧を抽出して精度のよいひずみ測定を行えるの
で、例えば、タブに圧接して導通するリード線付のひず
みゲージが実現できる。従って、タブにリード線を半田
付けで接合する必要がないので、製造時に半田を用いな
くてもよくなり、半田に含まれる鉛による環境負荷を低
減できる。
みゲージは、前記リード線の端部にコネクタが接続され
てもよい。
みゲージの着脱がし易くなる。また、本発明のひずみゲ
ージは、タブとリード線との接合抵抗値が比較的大きく
ても受感部に生じる電圧を抽出して精度のよいひずみ測
定を行えるので、接触抵抗の比較的大きなコネクタを接
続したひずみゲージが実現できる。
の実施形態のひずみゲージを図1、図3を参照して説明
する。このひずみゲージ10は、図1に示すように、ゲ
ージベース9上にひずみ受感部(以下、単に受感部と称
す)2を備え、受感部2の一端から配線パターン11,
12が分岐しており、その先端にそれぞれ導通する信号
線接続用タブ(以下、タブと称す)3,4が設けられて
いる。同様に、受感部2の他端から配線パターン13,
14が分岐しており、その先端にそれぞれ導通するタブ
5,6が設けられている。尚、受感部2、タブ3〜6、
配線パターン11〜14は同じ抵抗体で一体に形成され
ている。
を行う場合には、例えば、図3に示すような測定回路1
7を用い、ひずみゲージ10をリード線21〜24を介
して測定回路17に接続し、ひずみゲージ10を測定対
象の物体(図示せず)に貼着する。本実施形態の測定例
では、タブ4,5が受感部2に電流を流すための電流供
給用のタブとして使用され、さらにタブ3,6が受感部
2への通電時に該受感部2に生じる電圧V1を抽出する
ための電圧抽出用のタブとして用いられる。リード線2
1〜24は、それぞれひずみゲージ10のタブ3〜6に
接合される。この接合は例えば半田付けにより行われて
いる。
差検出回路18と、電圧安定化回路19とを備えてい
る。基準抵抗体RSは、リード線23を介してひずみゲ
ージ10の受感部2と直列に接続されている。基準抵抗
体RSは、例えば固定抵抗値の抵抗素子により構成され
る。
の受感部2にリード線22,23を介して電流を流した
ときに受感部2に生じた電圧V1と基準抵抗体RSに生
じた電圧V2との差分eを検出するものであり、図示の
ように、高入力インピーダンスのオペアンプop1,o
p2,op3と抵抗体Ra〜Rdとから構成されてい
る。この回路18では、オペアンプop1,op2,o
p3はボルテージフォロア回路を形成し、固定抵抗Ra
〜Rdの抵抗値は同一である(Ra=Rb=Rc=
Rd)。この電圧差検出回路12の出力電圧eは、次式
(1)で与えられる。
たものになり、V1−V2を検出できることとなる。こ
の場合、オペアンプop1,op2,op3は高入力イ
ンピーダンスのものであるので、リード線21,24
と、配線パターン11,14およびタブ3,6には電流
がほとんど流れないと共に、基準抵抗体RSとリード線
23の間からオペアンプop3に流れる電流もほぼ0で
ある。従って、受感部2の電圧V1と、オペアンプop
1,op2の正入力間の電圧とは実質的に等しく、オペ
アンプop1,op2により受感部2の電圧V1が抽出
されることとなる。また、受感部2と基準抵抗体RSに
電流iを流すときに、受感部2に生じる電圧V1と基準
抵抗体RSに生じる電圧V2との比は、受感部2の抵抗
値と基準抵抗体RSの抵抗値との比に等しくなる。
の受感部2に電流iを流すときに基準抵抗体RSに生じ
る電圧V2を一定値に保持するためのものであり、高入
力インピーダンスのオペアンプop4から構成される。
オペアンプop4の正入力と基準抵抗体RSの一端(リ
ード線23と反対側の一端)の間には一定レベルの基準
入力電圧Vが付与される。このとき、オペアンプop4
は、基準抵抗体RSに生じる電圧V2が基準入力電圧V
と等しくなるように、受感部2及び基準抵抗体RSに流
れる電流を制御する。尚、測定回路17には、リード線
21〜24を接続するための接続端子31〜34が設け
られている。
うにひずみ測定が行われる。尚、このひずみ測定法は特
願2002−92749号にて詳述しているので詳細な
説明を省略する。ひずみ測定の基準とする初期状態にお
いて、以下のように測定が行われる。まず、ひずみゲー
ジ10が測定対象の物体(図示せず)に貼着される。測
定回路17に基準入力電圧Vを供給すると、リード線2
2,23、タブ4,5、配線パターン12,13を介し
てひずみゲージ10の受感部2と基準抵抗体R Sにop
4によってV2=Vとするように電流iが流れる。この
とき電圧差検出回路18は、ひずみゲージ10の受感部
2の両端に生じた電圧V1と基準抵抗体RSに生じた電
圧V2(=V)との差に比例した電圧e(初期状態での
出力電圧e0)を出力する。
0と前記基準入力電圧Vの値とに基づいて、次式(2)
により、基準抵抗体RSに対する受感部2の抵抗の比
(抵抗比)C(初期状態での抵抗比C0)を求めてお
く。
て、初期状態の場合と同様に、測定回路17に基準入力
電圧Vを供給し、電圧差検出回路18の出力電圧e(ひ
ずみ測定時の出力電圧eε)と基準入力電圧Vに基づい
て、前記の式(2)により抵抗比C(ひずみ測定時の抵
抗比Cε)を求める。そして、受感部2のゲージ率K、
初期状態における抵抗比C0、およびひずみ測定時の抵
抗比Cεの各データを用いて、次式(3)の演算を行う
ことで、受感部2に関してひずみεを求めることができ
る。
の受感部2からタブ3〜6までの配線パターン11〜1
4の抵抗の値に影響されることなくひずみを測定するこ
とができる。従って、ひずみゲージ10内でのタブ3〜
6の位置や大きさ、あるいは配線パターン11〜14の
向きや太さを自由に設定することができる。この結果、
ひずみゲージ10の製造、設計時に自由度が高まり、製
造コストを低く抑えると共に、測定対象や測定目的に好
適なひずみゲージ10を提供できる。
電流供給用のタブとして使用され、タブ3,6が電圧抽
出用のタブとして用いられたが、これに限定されること
なく、例えば、タブ3、6を電流供給用タブ、タブ4,
5を電圧抽出用タブとして用いてもよい。この場合には
リード線22,23はそれぞれ測定回路17の接続端子
31,34に接続され、リード線21,24はそれぞれ
接続端子32,33に接続される。
実施形態のひずみゲージ20を図2、図4を参照して説
明する。ひずみゲージ20は、図2に示すように、ゲー
ジベース9上に3軸方向の受感部21,22,23を直
列に接続してなる3軸のひずみゲージ(ロゼットゲー
ジ)である。この受感部21〜23の直列接続体の一端
(受感部21側の一端)には配線パターン11,12を
介してタブ3,4が導通して設けられており、他端には
配線パターン15,16を介してタブ7,8が導通して
設けられている。受感部21,22の接続点および
22,23の接続点には、それぞれ配線パターン13,
14を介してタブ5,6が導通して設けられている。
尚、受感部2 1〜23、タブ3〜8、配線パターン11
〜16は同じ抵抗体で一体に形成されている。
3によるひずみ測定は、例えば、第1の実施形態と同じ
測定回路17を用いて行うことができる。より具体的に
は図4に示すように各タブ3〜8には、それぞれリード
線21〜26が接合される。そして、例えば、受感部2
1によるひずみ測定を行う場合には、図示のように、例
えばタブ3〜6にそれぞれ接合されたリード線21〜2
4を接続端子31〜34を介して測定回路17に接続す
る。
象の物体に貼着される。ひずみ測定の基準とする初期状
態において、測定回路17に基準入力電圧Vを供給する
と、リード線22,23、タブ4,5、配線パターン1
2,13を介してひずみゲージ20の受感部21と基準
抵抗体RSにop4によってV2=Vとするように電流
iが流れる。このとき電圧差検出回路18は、受感部2
1の両端に生じた電圧V1と基準抵抗体RSに生じた電
圧V2との差に比例した電圧e0を出力する。そして、
電圧差検出回路18の出力電圧e0と前記基準入力電圧
Vの値とに基づいて、前記の式(2)により、基準抵抗
体RSに対する受感部21の抵抗比C0を求めておく。
て、初期状態の場合と同様に、測定回路17に基準入力
電圧Vを供給し、電圧差検出回路18の出力電圧eεと
基準入力電圧Vに基づいて、前記の式(2)により抵抗
比Cεを求める。そして、受感部21のゲージ率K1、
初期状態における抵抗比C0、およびひずみ測定時の抵
抗比Cεの各データを用いて、前記の式(3)の演算を
行うことで、受感部2 1に関するひずみεを求めること
ができる。
場合には、例えばタブ4〜7にそれぞれ接合されたリー
ド線22〜25を接続端子31〜34を介して測定回路
17に接続すれば、受感部21によるひずみ測定と全く
同様に行うことができる。
場合には、例えばタブ5〜8にそれぞれ接合されたリー
ド線23〜26を接続端子31〜34を介して測定回路
17に接続すれば、受感部21によるひずみ測定と全く
同様に行うことができる。
の受感部21〜23からタブ3〜8までの配線パターン
11〜16の抵抗の値に影響されることなくひずみを測
定することができる。従って、ひずみゲージ20内での
タブ3〜8の位置や大きさ、あるいは配線パターン11
〜16の向きや太さを自由に設定することができる。こ
の結果、ひずみゲージ20の製造、設計時に自由度が高
まり、製造コストを低く抑えると共に、測定対象や測定
目的に好適なひずみゲージ20を提供できる。
ように受感部21〜23の方向が揃っていないときでも
図示のようにタブ3〜8の向きを揃え並列配置すること
もできる。この場合には、リード線21〜26を同方向
に引き出せるのでリード線21〜26の取り回しが容易
になる。尚、上記実施形態のひずみゲージ20では受感
部を3つ直列に接続したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、受感部の接続数はいくつでもよい。
のひずみゲージを示す図である。このひずみゲージ30
は、第2の実施形態のひずみゲージ20のタブ3〜8に
それぞれリード線21〜26があらかじめ接合されたも
のである。この接合は例えば半田付けにより行われてい
る。リード線21〜26はリード線カバー37により被
覆され一体に形成されている。
3によるひずみ測定は、例えば、第2の実施形態と同じ
測定回路17を用いて行うことができる。この場合の測
定の手法は第2の実施形態と全く同一なので説明を省略
する。この実施形態によれば、リード線21〜26が一
体に形成されているので、例えば測定回路17の接続端
子31〜36にリード線21〜26を結線する際に、混
乱なく配線することができる。特にリード線21〜26
が長い場合にその効果は大きいと言える。尚、このリー
ド線が接合される実施形態は、3軸のひずみゲージに限
定されるものではなく、単軸、2軸のひずみゲージなど
であってもよい。
一体形成されたリード線があらかじめタブに接合された
ひずみゲージであるが、このリード線の先にコネクタを
接続するようにしてもよい。図6に第4の実施形態とし
て示すように、このひずみゲージ40は第1の実施形態
のひずみゲージ10のタブ3〜6にそれぞれリード線2
1〜24が半田付けによりあらかじめ接合され、リード
線21〜24がリード線カバー37により被覆されて一
体に形成されている。ひずみゲージ40はリード線の先
端(タブ3〜6と反対側)にコネクタ41が接続され、
このコネクタ41を介して測定器に着脱自在に接続し得
るようになっている。
ずみ測定は、例えば、第1の実施形態と同じ測定回路1
7を用いて行うことができる。尚、この場合、ひずみゲ
ージ40のコネクタ41は測定回路17側にあらかじめ
設けられたコネクタ(図示しない)に嵌合して接続され
る。この場合の測定の手法は第1の実施形態と全く同一
なので説明を省略する。この実施形態によれば、ひずみ
ゲージ40はひずみ測定器の接続端子に対して着脱がし
易くなる。尚、このコネクタが接合される実施形態は、
単軸のひずみゲージに限定されるものではなく、2軸、
3軸のひずみゲージなど多軸ゲージであってもよい。
態のひずみゲージ50を示す図である。このひずみゲー
ジ50は、第1の実施形態のひずみゲージ10がコネク
タ付リード線51に接続して構成される。ゲージベース
9の端部(タブ側)は、コネクタ付リード線51の一端
に設けられた基板52と、各リード線21〜24の先端
部に装着された弾性材からなる導通端子53(接触手
段)との間に矜持され、タブ3〜6とリード線21〜2
4の先端部とはこの導通端子53を介して圧接し、導通
している。尚、コネクタ付リード線51の他端には前記
第4実施形態のものと同様のコネクタ54が設けられて
いる。このひずみゲージ50の受感部2によるひずみ測
定は、例えば、第1の実施形態と同じ測定回路17を用
いて行うことができる。この場合の測定の手法は第1の
実施形態と全く同一なので説明を省略する。
リード線21〜26とが半田付けで接合されたものであ
るが、本実施形態は半田を用いないでタブ3〜6とリー
ド線21〜24とを圧接させて導通させる。従って、本
実施形態によれば、ひずみゲージ50を製造する際に半
田を用いないので、半田に含まれる鉛などの環境に対し
て有害である物質を低減できる効果を奏する。尚、接合
に半田を用いないこの実施形態は、単軸のひずみゲージ
に限定されるものではなく、2軸、3軸のひずみゲージ
など多軸ゲージであってもよい。
態のひずみゲージを図8、図9を参照して説明する。こ
のひずみゲージ60は、図8に示すように、ゲージベー
ス9上に2つの受感部2,2′が互に垂直に配設された
2軸ひずみゲージである。受感部2の一端から配線パタ
ーン11,12が分岐しており、その先端にそれぞれタ
ブ3,4が設けられている。また、受感部2′の一端か
ら配線パターン15,16が分岐しており、その先端に
それぞれタブ7,8が設けられている。
ターン17を介して接続されている。受感部2と配線パ
ターン17の間から配線パターン13が延設され、その
先端にタブ5が設けられており、受感部2′と配線パタ
ーン17の間から配線パターン14が延設され、その先
端にタブ6が設けられている。このひずみゲージ60
は、図2の3軸のひずみゲージの受感部22を抵抗体と
しての配線パターン17で置き換えたものに相当する。
を行う場合には、例えば、図9に示すような測定回路6
7を用い、ひずみゲージ60をリード線21〜26を介
して測定回路67に接続し、ひずみゲージ60を測定対
象の物体(図示せず)に貼着する。
0のタブ4、7は受感部2,2′に電流を流すための電
流供給用のタブとして使用され、タブ3,5は受感部
2,2′への通電時に受感部2に生じる電圧V1を抽出
するための電圧抽出用のタブとして用いられる。さら
に、タブ6,8は受感部2,2′への通電時に受感部
2′に生じる電圧V2を抽出するための電圧抽出用のタ
ブとして用いられる。リード線21〜26は、それぞれ
ひずみゲージ60のタブ3〜8に接合される。この接合
は例えば半田付けにより行われている。
電圧安定化回路69とを備えている。電圧差検出回路6
8は、ひずみゲージ60の受感部2,2′にリード線2
2,25を介して電流を流したときに受感部2,2′に
生じた電圧の差V1−V2を検出するものであり、図示
のように、高入力インピーダンスのオペアンプop1,
op2,op3,op4と抵抗体Ra〜Rdとから構成
されている。
p2,op3,op4はボルテージフォロア回路を形成
し、固定抵抗Ra〜Rdの抵抗値は同一である(Ra=
Rb=Rc=Rd)。この電圧差検出回路68の出力電
圧eは、前記の式(1)で表される。従って、出力電圧
eはV1−V2に比例したものになり、V1−V2を検
出できることとなる。この場合、オペアンプop1,o
p2,op3,op4は高入力インピーダンスのもので
あるので、リード線21,23,24,26と、配線パ
ターン11,13,14,16およびタブ3,5,6,
8には電流がほとんど流れない。
プop1,op2の正入力間の電圧とは実質的に等し
く、受感部2′の電圧V2と、オペアンプop3,op
4の正入力間の電圧とは実質的に等しい。よって、オペ
アンプop1,op2により受感部2の電圧V1が抽出
され、オペアンプop3,op4により受感部2′の電
圧V2が抽出されることとなる。また、受感部2,2′
に電流iを流すときに、受感部2に生じる電圧V1と受
感部2′に生じる電圧V2との比は、受感部2の抵抗値
と受感部2′の抵抗値との比に等しくなる。
の受感部2,2′に電流iを流すときに受感部2′に生
じる電圧V2を一定値に保持するためのものであり、高
入力インピーダンスのオペアンプop5,op6から構
成される。オペアンプop5,op6の正入力の間には
一定レベルの基準入力電圧Vが付与される。このとき、
オペアンプop5,op6は、ひずみゲージ60の受感
部2′に生じる電圧V 2が基準入力電圧Vと等しくなる
ように受感部2,2′に流れる電流を制御する。
うにひずみ測定が行われる。尚、このひずみ測定法は特
願2002−92749号にて詳述しているので詳細な
説明を省略するが、2ゲージ法による測定を行うもので
ある。ひずみ測定の基準とする初期状態において、以下
のように測定が行われる。まず、ひずみゲージ60が測
定対象の物体に貼着される。このとき、ひずみ受感部
2,2′に生じるひずみの比aが既知となるように物体
に貼着される。本実施形態では、同一面で直交軸方向に
ひずみ受感部が配置されるので、ひずみゲージ60を貼
着する物体のポアッソン比をνとすると、a=−νとな
る。
て、測定回路67に基準入力電圧Vを供給すると、リー
ド線22,25、タブ4,7、配線パターン12,15
を介してひずみゲージ60の受感部2,2′にop5,
op6によってV2=Vとするように電流iが流れる。
このとき電圧差検出回路68は、ひずみゲージ30の受
感部2,2′の両端にそれぞれ生じた電圧V1、V2の
差に比例した電圧e0を出力する。そして、電圧差検出
回路68の出力電圧e0と基準入力電圧Vの値とに基づ
いて、前記の式(2)により、受感部2′に対する受感
部2の抵抗比C0を求めておく。
て、初期状態の場合と同様に、測定回路67に基準入力
電圧Vを供給し、電圧差検出回路68の出力電圧eεと
基準入力電圧Vに基づいて、前記の式(2)により抵抗
比Cεを求める。
K1,K2と、2つの受感部2,2′に生じるひずみの
比aと、初期状態における抵抗比C0およびひずみ測定
時の抵抗比Cεの各データを用いて、次式(4)の演算
を行うことで、受感部2に関するひずみε1を求めるこ
とができる。尚、受感部2′のひずみε2はε2=a・
ε1の関係から求めることができる。
らタブ3〜8までの配線パターン11〜16の抵抗の値
に影響されることなくひずみを測定することができる。
従って、ひずみゲージ60内でのタブ3〜8の位置や大
きさ、あるいは配線パターン11〜16の向きや太さを
自由に設定することができる。この結果、ひずみゲージ
60の製造、設計時に自由度が高まり、製造コストを低
く抑えると共に、測定対象や測定目的に好適なひずみゲ
ージ60を提供できる。
うに受感部2,2′の方向が揃っていないときでも図示
のようにタブ3〜8の向きを揃え並列配置することもで
きる。この場合には、リード線21〜26を同方向に引
き出せるのでリード線21〜26の取り回しが容易にな
る。また、2つの受感部2,2′の間に配線パターン1
7が接続されていてもその抵抗値に影響を受けずにひず
みを測定することができる。従って、2つの受感部2,
2′を配線パターンを介して離間配置することができ
る。
ゲージ法を用いてひずみ測定を説明したが、1ゲージ法
を用いることも可能である。この場合には、例えば、第
1の実施形態と同様に測定回路17を用いる。ひずみゲ
ージ60の受感部2のひずみを測定するには各リード線
21〜24を測定回路17の接続端子31〜34にそれ
ぞれ接続し、受感部2′のひずみを測定するには各リー
ド線23〜26を測定回路17の接続端子31〜34に
それぞれ接続する。この場合の測定の手法は第1の実施
形態と同様なので説明を省略する。
態のひずみゲージ70を示す図である。このひずみゲー
ジ70は、第6の実施形態のひずみゲージ60の受感部
2,2′の間に配設された配線パターン17の代わりに
抵抗式センサを配設したものである。この場合には、抵
抗式センサは測温抵抗体71からなり、例えば、第6の
実施形態と同様の測定手法によって、この測温抵抗体7
1の抵抗値に影響を受けずにひずみ測定を行うことがで
きる。あるいは第1の実施形態と同様の測定手法によっ
て受感部2、2′毎にひずみ測定を行うことができる。
さらに、ひずみに密接に関与する温度の測定を行うこと
ができる。尚、この場合に、測温抵抗体71に生じた電
圧を測定するには、例えばタブ4,7を介して測温抵抗
体71に電流を流した状態で、タブ5,6を介して電圧
を抽出すればよい。
接続図。
接続図。
面図。
接続図。
ずみゲージ、2・・・受感部、3〜8・・・タブ、11〜17
・・・配線パターン、21〜26・・・リード線、41,54
・・・コネクタ、71・・・測温抵抗体。
Claims (6)
- 【請求項1】ひずみに応じた抵抗変化を生じるひずみ受
感部の一端に導通する2個の信号線接続用タブと他端に
導通する2個の信号線接続用タブとが設けられ、 これらの信号線接続用タブのうち、前記ひずみ受感部の
両端に存する一対の信号線接続用タブがひずみ受感部に
電流を流すための電流供給用タブとして使用され、他の
一対の信号線接続用タブがひずみ受感部に電流を流した
時に該ひずみ受感部に生じる電圧を抽出するためのタブ
として使用されることを特徴とするひずみゲージ。 - 【請求項2】ひずみに応じた抵抗変化を生じる複数のひ
ずみ受感部が直列に接続され、その直列接続により構成
された直列接続体におけるひずみ受感部どうしの接合点
に各1個の信号線接続用タブが導通して設けられると共
に、該直列接続体の両端に各2個の信号線接続用タブが
設けられ、 前記信号線接続用タブのうちの2つの信号線接続用タブ
が、ひずみ測定に使用する1つまたは複数のひずみ受感
部に電流を流すための電流供給用タブとして使用され、
該電流供給用タブと異なる2つ以上の信号線接続用タブ
が前記電流を流した各ひずみ受感部に生じる電圧を抽出
するための電圧抽出用タブとして使用されることを特徴
とするひずみゲージ。 - 【請求項3】複数のひずみ受感部のうちの少なくとも1
つのひずみ受感部を抵抗式センサまたは他の抵抗体で置
き換えたことを特徴とする請求項2に記載のひずみゲー
ジ。 - 【請求項4】前記複数の信号線接続用タブにそれぞれリ
ード線が接合されていることを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項に記載のひずみゲージ。 - 【請求項5】前記各信号線接続用タブとリード線とは、
該タブとリード線とを接触させて導通する接触手段を介
して接合されていることを特徴とする請求項4に記載の
ひずみゲージ。 - 【請求項6】前記リード線の端部にコネクタが接続され
ていることを特徴とする請求項4又は5に記載のひずみ
ゲージ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011504589A (ja) * | 2007-11-23 | 2011-02-10 | ホッティンゲル・バルドヴィン・メステクニーク・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 内部応力を測定するためのロゼット歪ゲージ |
JP2015138020A (ja) * | 2014-01-24 | 2015-07-30 | 株式会社共和電業 | 応力拡大係数測定用ひずみゲージおよび応力拡大係数算出方法 |
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WO2019159493A1 (ja) * | 2018-02-19 | 2019-08-22 | 株式会社資生堂 | 動作検出センサ及び動作検出方法 |
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- 2002-04-18 JP JP2002116722A patent/JP3546203B2/ja not_active Expired - Fee Related
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