JP2003314847A - 水中浸漬部材とこれを備えた電気機器 - Google Patents

水中浸漬部材とこれを備えた電気機器

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JP2003314847A JP2002115830A JP2002115830A JP2003314847A JP 2003314847 A JP2003314847 A JP 2003314847A JP 2002115830 A JP2002115830 A JP 2002115830A JP 2002115830 A JP2002115830 A JP 2002115830A JP 2003314847 A JP2003314847 A JP 2003314847A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水回りの機器は、水中浸漬部材表面および浸
漬水溜め部材表面の湿潤などの生息環境により微生物が
繁殖し、水溜部で増殖する細菌による機器外への汚染拡
大の可能性があるため、水中浸漬部材表面の清潔性が要
求される。 【解決手段】 水中浸漬部材の浸漬水が空気に接液する
位置から浸漬水内にかけて設置されたイオン化部材を有
し、イオン化部材の水浸部近傍に存在する微生物をイオ
ン化部材の水浸部方向へ移動可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアコン、冷蔵庫
のように熱交換器を有する機器、あるいは流し台、便器
などの排水経路を有する機器、給湯器、風呂釜、浄水器
などの給水機器を構成する部材として水中浸漬部材を備
えた電気機器に関し、水中浸漬部材と接する浸漬水に含
まれる微生物の除菌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、エアコン等の電気機器に
おいて、室内に吹き出す空気中に含まれる微生物につい
て検討が多くなされてきた。
【0003】空調機の空気流路にフィルターを設け、空
気中に含まれる微生物を捕集し、さらにフィルター表面
に抗菌剤を配置し、捕集した微生物の活動を抑止するな
どの考案が提出かつ実施されている。
【0004】しかし、空気中には、微生物と共に生物か
ら蒸散する無機、有機成分及び浮遊する有機成分があ
り、これが微生物の栄養源となる可能性がある。すなわ
ち、空気中の汗、炭酸ガス、アンモニア成分を初めとす
る窒素化合物が空調機内部に入ると、結露した水中浸漬
部材表面で結露水に取り込まれる。一方、浮遊微生物も
同様の方法経路で熱交換器及びその結露水の流水経路部
材表面に付着する。熱交換器は、周囲環境の温度で作動
停止を繰り返すように制御されているため、湿潤と乾燥
を繰り返す。さらに空調機は、一日のサイクルで運転と
停止を繰り返すうちに、上記付着した微生物は、取り込
まれた栄養源で増殖する可能性がある。さらに増殖した
微生物は、熱交換器や流水経路の水中浸漬部材の乾燥状
態が続けば、それら部材表面への馴染み性が少なくな
り、再び空気中に飛散する可能性がある。
【0005】さらに、冷蔵庫においてもエアコンと同
様、庫内に水中に浸漬されている部材を有し、庫内に持
ち込まれた食品から飛散した微生物が上記水中浸漬部材
表面に付着し、水中浸漬部材表面の解凍サイクル時の温
度等により微生物が繁殖し、庫内に再汚染する可能性が
あるため、水中浸漬部材表面の清潔性が要求される。
【0006】同様に流し台、便器などの排水経路を有す
る機器、給湯器、風呂釜、浄水器などの給水機器を構成
する部材として水中浸漬部材を備えた電気機器に関し、
水中浸漬部材と接する浸漬水に含まれる微生物に対する
清潔性が要求される。
【0007】そこで、水中浸漬部材表面の微生物を低減
する方法が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、簡素な構成で、表面の微生物濃度を低下させること
ができる水中浸漬部材とこれを備えた電気機器を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】熱交換器、排水路、給水
装置などの水中に浸漬あるいは湿潤させて利用する水中
浸漬部材に、一面を水中浸漬部材に係留されて水中浸漬
され、かつ他面を水に接液する位置に設置された電位的
に水の酸化還元電位より低い酸化還元電位を有する材料
からなるイオン化部材を有し、前記イオン化部材の一部
分が上記水中に浸漬している際、常に他の一部分が空気
と浸漬されている水との界面に設置されている機構を有
し、前記イオン化部材付近に存在する微生物を前記イオ
ン化部材方向へ移動可能とした水中浸漬部材とこれを備
えた電気機器の提供を目的とする。
【0010】上記の空気と浸漬水との界面に設置されて
いる部分は、水の流れのある場合、浸漬水の清浄化を必
要とする部分より上流側の部分であることを特徴とす
る。
【0011】上記のイオン化部材は、イオン化部材より
部材構成原料がカチオンとして浸漬水中に溶出する構成
材料で、またイオン化部材より浸漬水中に溶出するカチ
オンの最小発育阻止濃度が3200ppm以下である材
料で、かつイオン化部材を構成する材料の酸化還元電位
が水素標準電位より低く、かつイオン化部材を構成する
材料が酸化物を形成できる材料である。また、水中浸漬
部材が金属部材の場合、イオン化部材を構成する材料の
酸化還元電位が水中浸漬部材の酸化還元電位より低い材
料である。
【0012】具体的には、上記イオン化部材を構成する
材料は亜鉛あるいは少なくとも亜鉛を含む合金である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の目的は、水中浸漬部材に
係留して設けたイオン化部材が、浸漬水に含まれる微生
物を部材表面に集めることで達成される。集める方法と
しては特に限定するものではないが、例えば、微生物は
表面に電荷を有しており、電場に応じた移動をするた
め、以下の方法を利用することができる。
【0014】すなわち電位的に水の酸化還元電位より低
い酸化還元電位を有する材料からなるイオン化部材を、
イオン化部材の一部分が上記水中に浸漬している際、常
に他の一部分が空気と浸漬されている水との界面に設置
されている機構を有するよう設置する。
【0015】このことで、イオン化部材は空気と接する
いわゆる接液界面と、水中に浸漬されている部分との間
で、いわゆるローカルセルを構成し、浸漬されている部
分でイオン化部材構成元素が溶出し、一方接液界面で空
気による酸素の拡散を受ける。このことで、接液界面に
カソードが浸漬される部分でアノードが形成される。こ
こで発生する電位/電場によりイオン化部材近傍の微生
物が浸漬部分への一方向移動する現象を利用する。
【0016】本発明実施の形態としては上記した原理に
より、水中浸漬部材表面に設置されたイオン化部材の水
中浸漬された金属体部材表面に微生物を移動させ、金属
体表面で微生物を保持し、同時に殺菌あるいは増殖抑止
させる構成を有するものである。
【0017】ここでいう微生物とは、細菌、真菌、酵母
などのいわゆる病原性を有するものを含む微生物全般を
指す。それぞれ大きさと帯電する電荷の大きさが異なる
ため、誘引あるいは不活化させるための条件は異なる
が、代表的な微生物による誘引あるいは不活化する現象
を確認した。
【0018】(実施の形態1)本発明の実施の形態1を
(図1)と共に説明する。
【0019】図1は空調機内部の本発明実施の形態1の
水中浸漬部材部分断面図である。
【0020】1は水中浸漬部材で、浸漬水が流下するフ
ィン部分はアルミニウム合金で構成されている。アルミ
ニウム合金はアルミニウムに銅0.01%、マンガン
0.26%、ケイ素0.07%等を添加した合金であ
る。2はイオン化部材で、2mm厚みの亜鉛合金板から
成り、一般にドレンパンと呼ばれる浸漬水受け皿4の内
側底部に設置されている。上記イオン化部材2は、水中
浸漬部材とほぼ同じ幅を有し、水中浸漬部材長さ方向に
わたり水中浸漬部材底部と約2mmの間隙を有してい
る。
【0021】このイオン化部材2は、浸漬水の流下経路
中では水中浸漬部材と同じ結露水中に浸漬されている
が、両部材は電気的に短絡させてはいない。
【0022】上記亜鉛合金は、亜鉛に銅0.35%、チ
タン0.07%、アルミニウム0.003%等を添加し
た合金である。酸化還元電位は純亜鉛とほぼ同じで、純
亜鉛に較べて耐蝕性が向上している。長期の水浸漬環境
下での使用に対し、機械的強度の持続性向上が望める材
料である。また、上記亜鉛合金の酸化還元電位は水中浸
漬部材の酸化還元電位よりも低く、同一の浸漬液中にあ
っても亜鉛合金の方が先に腐食され、水中浸漬部材の腐
食が防止できる。
【0023】具体的には、前記水中浸漬部材すなわち熱
交換器から前記イオン化部材間に流れる浸漬水の実質的
流路域以外で、イオン化部材の一端を浸漬水受け皿の水
面より上方に立ち上げた構成で、常に空気に触れる部分
を形成している。常に空気に触れる部分の下方には、浸
漬水に浸漬した部分と空気に常に触れる部分の境となる
領域(接液界面と称する)を設けている。この部分は腐
食を最も受けやすいため、長期稼働安定のため形状的に
幅を広くとっている。
【0024】イオン化部材は、接液界面と水浸部分の間
で酸化還元反応を発生させる。すなわち水浸部分で金属
を溶出させることで低い酸化還元電位を発生し、接液界
面で空気中の酸素による還元作用によりイオン化部材電
極内部に起電圧を発生させる。
【0025】この作用から、イオン化部材電極中を電子
は水浸部分から接液界面へと流れ、一つの電極の2カ所
の部分で局部電池を形成する。このことは水浸部分で低
い酸化還元電位による集菌効果を発揮する。
【0026】3は間隙部材で、イオン化部材と水中浸漬
部材すなわち熱交換器との電気的接触を避けるために、
両部材間に挿入される電気的絶縁部材である。半径2m
mの半円柱状のナイロン製部材である。上面を前記水中
浸漬部材底部に接し、間隙部材3の底部はイオン化部材
に接している。水中浸漬部材表面を流下した浸漬水は、
間隙部材表面を伝いイオン化部材に到達する。
【0027】この間、水中浸漬部材からイオン化部材ま
での浸漬水の薄膜を形成することから、その水中で微生
物の泳動、誘引を生じさせる。
【0028】微生物はその表面が負に帯電するため、上
述のように正極方向すなわちイオン化部材電極水浸部分
に誘引され、正極表面に緻密に堆積され、結果として不
活化されることを見出した。
【0029】イオン化部材電極を水中浸漬部材と電気的
に絶縁することで、水中浸漬部材の酸化還元電位が必ず
イオン化部材電極に対し高くなり、このことで、イオン
化部材電極が犠牲電極として作用することから、水中浸
漬部材の腐食が低減する。
【0030】また、イオン化部材電極に亜鉛を用いるこ
とで浸漬水中に極微量ではあるが亜鉛がイオン化して溶
出する。亜鉛イオンは、最小発育阻止濃度約1000p
pmの抗菌性能を有する事が知られており、上記亜鉛イ
オンの溶出により、浸漬水受け皿中に亜鉛イオンが拡散
し、浸漬水受け皿中の雑菌の増殖を抑止する。
【0031】ここで、イオン化部材電極には亜鉛金属を
用いたが、イオン化部材電極に用いるための材料に要求
される特性には、溶出してカチオンになる材料、その材
料は水の酸化還元電位に比較して低い酸化還元電位を有
する事いわゆる溶けやすい材料であること、電気的に良
導体あるいは半導体であること、水中浸漬部材を構成す
る材料より酸化還元電位の低い材料である必要がある。
本実施例では加工の容易さ、コストの面から亜鉛を選定
した。他に利用できる材料として錫、マグネシウムおよ
びそれらの合金が挙げられる。
【0032】以下、具体的な構成部材の諸元について説
明する。
【0033】まず、水中浸漬部材の材料について説明す
る。
【0034】水中浸漬部材については、その材質を問わ
ない。水中に浸漬されその表面に微生物汚染され、いわ
ゆるヌメリの発生などが懸念される水関連機器の構成部
材である。水中浸漬部材が金属の場合、後述のイオン化
部材と固定などのために電気的短絡をすると両者の酸化
還元電位が異なる場合酸化還元電位の低い材料が腐食を
受けるという不都合を生じるおそれがある。そのため両
者を電気的絶縁状態に接合することが望ましいこともあ
る。
【0035】ここでは水中浸漬部材として、熱交換器、
浸漬水受け皿が該当するが熱交換器について説明を続け
る。
【0036】アルミニウムへの添加不純物が電極材料の
酸化還元電位に与える影響については、軽金属学会研究
委員会 表面処理部会腐食防食分科会編”電気化学的分
極測定”p2(1985)等に掲載され、不純物の種類
により酸化還元電位が大きく変化することが知られてい
る。これら不純物の中で酸化還元電位を0.3V以上高
める効果のある添加不純物として銅、マンガン、亜鉛、
ケイ素が挙げられる。
【0037】実施の形態1で使用したアルミニウム合金
は、電気精錬で得られた純度の高いアルミニウムいわゆ
る純アルミニウムに銅0.01%、マンガン0.26
%、ケイ素0.07%等を添加した合金である。
【0038】この合金を水中浸漬部材の材料に使用し、
イオン化部材電極材料に亜鉛を使用することで、両者の
酸化還元電位は水中浸漬部材の方が高く、両部材が電気
的短絡を生じても水中浸漬部材すなわち熱交換器が腐食
することはない。イオン化部材電極材料を絶縁体である
樹脂製の浸漬水受け皿中に設置し、上記両部材を格段の
電気的短絡接続を取らずに絶縁状態に設置する。
【0039】第2にはイオン化部材電極材料のカチオン
溶解性について説明する。
【0040】イオン化部材電極に誘引されるのは負に帯
電した微生物で、イオン化部材電極水浸部分すなわち正
極上でその電荷を放出し堆積する。その際電荷の補償を
とるため電極から正に帯電した電極材料の溶出が生じる
必要がある。従ってイオン化部材電極材料は部材構成原
料がカチオンとして溶出することが必要となる。ここで
いうカチオンとは、部材構成原料が正電荷を得て、溶液
中に溶出するイオンを指し、金属種により1価、2価等
種類によっては複数の電荷を持つ場合もある。
【0041】電極材料として、イオン化傾向が水素より
大きい元素が望ましく、その金属表面に不動態を形成し
にくく継続してイオン溶出する元素が次いで望ましい。
実際の応用の観点からあまり溶出量の大きすぎる金属も
寿命持続性から、適当なイオン化が望まれ、単一金属以
外に合金などによる溶出制御が望まれる。さらに環境へ
の配慮から、人体・環境への影響の少ない元素が望まれ
る。
【0042】第3にイオン化部材電極材料の抗菌性能に
ついて説明する。
【0043】誘引された微生物はイオン化部材電極上に
堆積するが、堆積された底部の微生物は酸素・栄養の摂
取ができないため生存できなくなる。しかし堆積層最上
部の微生物は電化の放出で不活化方向になるものの、不
活化確率は低い。
【0044】溶出イオンが微生物に対し抗菌作用を発揮
できれば、その不活化率をさらに高めることができる。
【0045】浸漬水受け皿中に溶解する溶出イオンの濃
度は電極の極近傍で約2000ppm程度になる。そこ
で浸漬水中に各種抗菌成分を上記濃度溶解し、微生物を
接種して水中浸漬部材稼働状況と同じ量の浸漬水を補充
した際の微生物の不活化状況を(表1)に示す。ここで
使用した試験供試抗菌成分は、公表MIC値がそれぞれ
の値を示す成分を用い、浸漬水受け皿に必要量の抗菌成
分を配置し、常温で実験に供した。
【0046】その結果、MIC値3200ppm以下の
材料で、浸漬水中の微生物の増殖を抑止できる。
【0047】
【表1】
【0048】第4にイオン化部材電極材料の酸化還元電
位と酸化物形成能について説明する。
【0049】上述のようにイオン化部材は、接液界面と
水浸部分の間で酸化還元反応を発生させる。すなわち水
浸部分で金属を溶出させることで低い酸化還元電位を発
生し、接液界面で空気中の酸素による還元作用によりイ
オン化部材電極内部に起電圧を発生させる。このことは
水浸部分では、イオン化部材の酸化還元電位が水素標準
電位より低い性能が要求される。また接液界面では、イ
オン化部材より溶出したイオンが水酸化物あるいは酸化
物となり最終的に水分が蒸発した後酸化物が形成される
ことから、酸化物を形成される性能が要求される。
【0050】この作用から、イオン化部材電極中を電子
は水浸部分から接液界面へと流れ、一つの電極の2カ所
の部分で局部電池を形成する。このことは水浸部分で低
い酸化還元電位による集菌効果を発揮する。
【0051】このことから、イオン化部材を構成する材
料の酸化還元電位が水素標準電位より低く、かつイオン
化部材を構成する材料が酸化物を形成できる材料である
ことがイオン化部材の特性として必要である。
【0052】第5に間隙材料について説明する。
【0053】間隙材料は、イオン化部材と水中浸漬部材
の両部材が電気的絶縁を確保するために必要な部材であ
る。水中浸漬部材が金属などの電気伝導性の材料でない
場合や、水中浸漬部材が金属であっても両者が各々の固
定手段を具備している場合は特に必要がない。
【0054】間隙部材はイオン化部材表面に設置される
ことが多く、間隙部材中を細菌が移動することで除菌作
用を発揮する構成が殆どである。
【0055】その表面の湿潤性が良好で、水中浸漬部材
表面から流下する浸漬水をその表面を伝ってイオン化部
材電極材料へと流す過程で、間隙材料表面で薄い水の膜
を形成させる。この水の膜中で、イオン化部材電極材料
表面の水浸部と接液部の間で、電位により細菌が誘引さ
れる。上記目的を達成させるために間隙材料に要求され
る特性は、良好な表面湿潤性かつ電気絶縁性である。
【0056】また、間隙材料近傍では流下した浸漬水の
浸漬水受け皿の中にあり、浸漬水の排出が行われるた
め、間隙材料の排出流路に直角方向の断面積は、小さい
ことが望ましい。この間隙には、空気中に浮遊する塵埃
も捕集され、浸漬水と共に排出されることもあるため、
間隙材料はその障害物になってはならない。
【0057】イオン化部材電極が腐食などの消耗を受け
た際は、洗浄あるいは新品に取り替えることで、効果を
復元することが可能となる。
【0058】なお、以上の実施の形態ではエアコン等の
空調機について説明したが、その他、車載用エアコン、
冷蔵庫、製氷器、冷水器、保冷庫、自販機等、水中浸漬
部材とこれを備えた電気機器についても同様である。
【0059】(実施の形態2)本発明の実施の形態2を
(図2)と共に説明する。
【0060】図2は流し台、便器などの排水経路を有す
る機器、給湯器、風呂釜、浄水器などの給水機器内部の
本発明実施の形態2の水配管部の水中浸漬部材部分断面
図である。
【0061】1は水配管部の水中浸漬部材で、水配管中
の浸漬水が流れる配管部分は、内径約30mmのSUS
304ステンレス鋼で構成されている。2はイオン化部
材で、水配管の水封U字管部の溜め水水位付近に水中浸
漬部材の内径より若干小さい内径で幅30mm、2mm
厚みの亜鉛合金板から成り、イオン化部材外周と水中浸
漬部材内周の間に間隙部材4として1mm角開口径、5
00μm厚みのナイロン製メッシュを介して電気的に絶
縁されて係留されている。
【0062】動作としては本発明実施の形態1と同様、
配管中の溜め水である浸漬水の水面近傍にイオン化部材
の上部が掛かるように、イオン化部材が係留されてい
る。前述のごとく浸漬水の接液界面と水浸部分で電位差
を生じ、その結果として水浸部分での集菌効果を発揮す
る。
【0063】言い換えれば、イオン化部材は、接液界面
と水浸部分の間で酸化還元反応を発生させる。すなわち
水浸部分で金属を溶出させることで低い酸化還元電位を
発生し、接液界面で空気中の酸素による還元作用により
イオン化部材電極内部に起電圧を発生させる。
【0064】この作用から、イオン化部材電極中を電子
は水浸部分から接液界面へと流れ、一つの電極の2カ所
の部分で局部電池を形成する。このことは水浸部分で低
い酸化還元電位による集菌効果を発揮する。
【0065】この原理から、配管中に流入した細菌の内
溜め水内に残された細菌は、上記原理でイオン化部材の
水浸部に集菌され、滞留後に殺滅される。このことか
ら、配管内部で細菌汚染により発生していたヌメリや悪
臭が低減できる。
【0066】
【発明の効果】本発明の水中浸漬部材とこれを備えた電
気機器によれば、従来除去できなかった微生物を含む水
中浸漬部材表面の清潔性を向上でき、かつ電気化学的反
応で発揮できるため、電気機器停止時の微生物増殖も抑
制できるため、病院をはじめとする感染防止対策の一環
として利用できるなど、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の水中浸漬部材部分断面
【図2】本発明の実施の形態2の水中浸漬部材部分断面
【符号の説明】
1 水中浸漬部材 2 イオン化部材 3 間隙部材 4 浸漬水受け皿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 550 C02F 1/50 550C E03C 1/126 E03C 1/126 // C22C 18/02 C22C 18/02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器、排水路、給水装置などの水中
    に浸漬あるいは湿潤させて利用する水中浸漬部材に、一
    面を水中浸漬部材に係留されて水中浸漬され、かつ他面
    を水に接液する位置に設置された電位的に水の酸化還元
    電位より低い酸化還元電位を有する材料からなるイオン
    化部材を有し、前記イオン化部材の一部分が上記水中に
    浸漬している際、常に他の一部分が空気と浸漬されてい
    る水との界面に設置されている機構を有し、前記イオン
    化部材付近に存在する微生物を前記イオン化部材方向へ
    移動可能とした水中浸漬部材。
  2. 【請求項2】 空気と浸漬水との界面に設置されている
    部分は、水の流れのある場合、浸漬水の清浄化を必要と
    する部分より上流側の部分である請求項1記載の水中浸
    漬部材。
  3. 【請求項3】 イオン化部材より部材構成原料がカチオ
    ンとして浸漬水中に溶出する請求項1記載の水中浸漬部
    材。
  4. 【請求項4】 イオン化部材より浸漬水中に溶出するカ
    チオンの最小発育阻止濃度が3200ppm以下である
    請求項1記載の水中浸漬部材。
  5. 【請求項5】 イオン化部材を構成する材料の酸化還元
    電位が水素標準電位より低く、かつイオン化部材を構成
    する材料が酸化物を形成できる材料であることを特徴と
    する請求項1記載の水中浸漬部材。
  6. 【請求項6】 水中浸漬部材が金属部材の場合、イオン
    化部材を構成する材料の酸化還元電位が水中浸漬部材の
    酸化還元電位より低い材料であることを特徴とする請求
    項1記載の水中浸漬部材。
  7. 【請求項7】 イオン化部材を構成する材料は亜鉛ある
    いは少なくとも亜鉛を含む合金である請求項1,2,
    3、4、5または6記載の水中浸漬部材。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の水中浸
    漬部材を備えた電気機器。
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