JP2003028595A - 熱交換器とこれを備えた電気機器 - Google Patents

熱交換器とこれを備えた電気機器

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JP2003028595A
JP2003028595A JP2001216345A JP2001216345A JP2003028595A JP 2003028595 A JP2003028595 A JP 2003028595A JP 2001216345 A JP2001216345 A JP 2001216345A JP 2001216345 A JP2001216345 A JP 2001216345A JP 2003028595 A JP2003028595 A JP 2003028595A
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JP2001216345A
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Toshiichi Tomioka
冨岡  敏一
Tomoyoshi Ono
友愛 小野
Hiroshi Onishi
宏 大西
Yukiyoshi Ono
之良 小野
Tadashi Tonomura
正 外邨
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアコン等は、熱交換器表面および結露水受
け皿表面の湿潤などの生息環境により微生物が繁殖し、
室内吹き出しなどで再汚染する可能性があるため、熱交
換器表面の清潔性が要求される。 【解決手段】 表面で熱交換し、空気中からの結露水に
接液する位置に設置された対向部材2を有し、対向部材
2と間隙を開けて設置された熱交換器1であって、結露
水受け部材中に設置され、熱交換器1と対向部材2間に
存在する微生物を対向部材2方向へ移動可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアコン、冷蔵庫
のように熱交換器とこれを備えた電気機器に関し、熱交
換器から流出される結露水に含まれる微生物の除菌に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、エアコン等の電気機器に
おいて、室内に吹き出す空気中に含まれる微生物につい
て検討が多くなされてきた。
【0003】空調機の空気流路にフィルターを設け、空
気中に含まれる微生物を捕集し、さらにフィルター表面
に抗菌剤を配置し、捕集した微生物の活動を抑止するな
どの考案が提出かつ実施されている。
【0004】しかし、空気中には、微生物と共に生物か
ら蒸散する無機、有機成分及び浮遊する有機成分があ
り、これが微生物の栄養源となる可能性がある。すなわ
ち、空気中の汗、炭酸ガス、アンモニア成分を初めとす
る窒素化合物が空調機内部に入ると、結露した熱交換器
表面で結露水に取り込まれる。一方、浮遊微生物も同様
の方法経路で熱交換器表面に付着する。熱交換器は、周
囲環境の温度で作動停止を繰り返すように制御されてい
るため、湿潤と乾燥を繰り返す。さらに空調機は、一日
のサイクルで運転と停止を繰り返すうちに、上記付着し
た微生物は、取り込まれた栄養源で増殖する可能性があ
る。さらに増殖した微生物は、熱交換器の乾燥状態が続
けば、熱交換器表面への馴染み性が少なくなり、再び空
気中に飛散する可能性がある。
【0005】さらに、冷蔵庫においてもエアコンと同
様、庫内に熱交換器を有し、庫内に持ち込まれた食品か
ら飛散した微生物が熱交換器表面に付着し、熱交換器表
面の解凍サイクル時の温度等により微生物が繁殖し、庫
内に再汚染する可能性があるため、熱交換器表面の清潔
性が要求される。
【0006】そこで、熱交換器表面の微生物を低減する
方法が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、簡素な構成で、表面の微生物濃度を低下させること
ができる熱交換器とこれを備えた電気機器を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】表面で熱交換し、空気中
からの結露水に接液する位置に設置された対向部材を有
し、前記対向部材と間隙を開けて設置された熱交換器で
あって、結露水受け部材中に設置され、熱交換器と対向
部材間に存在する微生物を対向部材方向へ移動可能とし
た熱交換器とこれを備えた電気機器の提供を目的とす
る。
【0009】具体的には上記熱交換器と対向部材の相対
した部分の間隙が実質的に6mm以下であることを特徴
とする。
【0010】上記構成で熱交換器を陰極側に、対向部材
を陽極側になるよう電気分解以下の電圧が印加されるよ
う回路接続した構成が望ましい一つの構成である。この
場合、対向部材が水の酸化還元電位に比較して低い事を
特徴とする。
【0011】もう一つの構成として、対向部材を構成す
る材料は、熱交換器を構成する材料と比較して酸化還元
電圧の低い材料を用い、それぞれの材料を電気的に短絡
した構成が望ましい第二の構成である。
【0012】上記第二の構成で熱交換器と対向部材間に
存在する微生物の移動可能域に接する熱交換器部材は、
純アルミニウムに不純物を添加することで酸化還元電位
を純アルミニウムより高めたアルミニウム合金であり、
アルミニウム合金への添加不純物が、少なくとも銅、マ
ンガン、亜鉛、ケイ素を含むことを特徴とする。
【0013】対向部材と熱交換器を電気的に短絡した構
成で、対向部材より部材構成原料がカチオンとして溶出
すること、対向部材より結露水中に溶出するカチオンの
最小発育阻止濃度が3200ppm以下であること、対
向部材を構成する材料の酸化還元電位と、熱交換器を構
成する材料の酸化還元電位との差は0.2V以上、かつ
水の電気分解開始電圧以下であること、が特徴である。
【0014】具体的には、対向部材を構成する材料は亜
鉛であることを特徴とする。
【0015】また、対向部材と熱交換器の間の間隙に充
填される間隙材料は、表面湿潤性かつ電気絶縁性の材料
が用いられることを特徴とし、間隙材料は対向部材表面
に集まる結露水を速やかに排出できるよう排出流路に直
角方向の断面積の合計が、対向部材と熱交換器の間に構
成される排出流路に直角方向の断面積の合計の少なくと
も1/2以下になる構造を有することを特徴とする。
【0016】さらに、対向部材と熱交換器は、熱交換器
から対向部材間に流れる結露水の実質的流路域以外で、
それぞれの材料を電気的に短絡したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の目的は、熱交換器に対向
して部材を設け、結露水に含まれる微生物を部材表面に
集めることで達成される。集める方法としては特に限定
するものではないが、例えば、微生物は表面に電荷を有
しており、電場に応じた移動をするため、以下の方法を
利用することができる。
【0018】(1)同種もしくは異種の金属を対向して
間隙を設けて設置し、金属間に電圧を印加することで、
間隙中の微生物が一方向へ移動する現象を利用する。こ
の場合、多くの微生物はその表面が負に帯電しているた
め、正の電圧を有する金属方向へ移動する。
【0019】(2)酸化還元電位の異なる2種類の金属
を対向して間隙を設けて設置し、2種類の金属のそれぞ
れの一端を電気的に短絡する構造で、間隙中の微生物が
一方向へ移動する現象を利用する。この場合、多くの微
生物は酸化還元電位の低い金属方向へ移動する。
【0020】本発明実施の形態としては上記した原理に
より、熱交換器表面から対向する金属体部材表面に微生
物を移動させ、金属体表面で微生物を保持し、同時に殺
菌あるいは増殖抑止させる構成を有するものである。
【0021】ここでいう微生物とは、細菌、真菌、酵母
などのいわゆる病原性を有するものを含む微生物全般を
指す。それぞれ大きさと帯電する電荷の大きさが異なる
ため、誘引あるいは不活化させるための条件は異なる
が、代表的な微生物による誘引あるいは不活化する現象
を確認した。
【0022】(実施の形態1)本発明の実施の形態1を
(図1)と共に説明する。
【0023】図1は空調機内部の本発明実施の形態1の
熱交換器部分断面図である。
【0024】1は熱交換器で、結露水が流下するフィン
部分はアルミニウム合金で構成されている。アルミニウ
ム合金はアルミニウムに銅0.01%、マンガン0.2
6%、ケイ素0.07%等を添加した合金である。2は
対向部材で、2mm厚みの亜鉛板から成り、結露水受け
皿(図示せず)内側底部に設置されている。上記対向部
材2は、熱交換器とほぼ同じ幅を有し、熱交換器長さ方
向にわたり熱交換器底部と約2mmの間隙を有し、かつ
熱交換器長さ方向終端部で熱交換器と電気的に短絡され
ている。
【0025】具体的には、前記熱交換器から前記対向部
材間に流れる結露水の実質的流路域以外で、両部材間を
電気的に短絡させるため、対向部材の一端を結露水受け
皿の水面より上方に立ち上げた場所に接続端子を設け、
電気的に接続している。
【0026】3は間隙部材で、半径2mmの半円柱状の
ナイロン製部材である。上面を前記熱交換器底部に接
し、間隙部材3の底部は対向部材に接している。熱交換
器表面を流下した結露水は、間隙部材表面を伝い対向部
材に到達する。
【0027】この間、熱交換器から対向部材までの結露
水の薄膜を形成することから、その水中で微生物の泳
動、誘引を生じさせる。
【0028】微生物はその表面が負に帯電するため、正
極方向に誘引され、正極表面に緻密に堆積され、結果と
して不活化されることを見出した。一方アルミニウム合
金は純アルミニウムより酸化還元電位は高く、亜鉛電極
と電気的に短絡させて電解質中に2種の電極を適当な間
隙を設け相対するように浸漬する事で、約3.5V程度
の起電圧を発生する。この場合亜鉛が正に帯電するた
め、電解質中の微生物は亜鉛電極表面に堆積し、かつ不
活化する。
【0029】また、対向電極に亜鉛を用いることで結露
水中に極微量ではあるが亜鉛がイオン化して溶出する。
亜鉛イオンは、最小発育阻止濃度約1000ppmの抗
菌性能を有する事が知られており、上記亜鉛イオンの溶
出により、結露水受け皿中に亜鉛イオンが拡散し、結露
水受け皿中の雑菌の増殖を抑止する。
【0030】ここで、対向電極には亜鉛金属を用いた
が、対向電極に用いるための材料に要求される特性に
は、溶出してカチオンになる材料、その材料は水の酸化
還元電位に比較して低い酸化還元電位を有する事いわゆ
る溶けやすい材料であること、電気的に良導体あるいは
半導体であること、熱交換器を構成する材料より酸化還
元電位の低い材料である必要がある。本実施例では加工
の容易さ、コストの面から亜鉛を選定した。他に利用で
きる材料として錫、マグネシウムおよびそれらの合金が
挙げられる。
【0031】以下、具体的な構成部材の諸元について説
明する。
【0032】まず、電極間の間隙について具体的に説明
する。
【0033】電極間距離と液中の微生物移動速度の関係
を(図3)に示す。
【0034】この図からも明らかなように、電極間距離
が6mmを越えると微生物の誘引が生じ難くなり、本発
明構成に於いて熱交換器と対向部材の間隙は6mm以内
に設定する必要がある。
【0035】第二に、熱交換器の材料について説明す
る。
【0036】アルミニウムへの添加不純物が電極材料の
酸化還元電位に与える影響については、軽金属学会研究
委員会 表面処理部会腐食防食分科会編”電気化学的分
極測定”p2(1985)等に掲載され、不純物の種類
により酸化還元電位が大きく変化することが知られてい
る。これら不純物の中で酸化還元電位を0.3V以上高
める効果のある添加不純物として銅、マンガン、亜鉛、
ケイ素が挙げられる。
【0037】実施の形態1で使用したアルミニウム合金
は、電気精錬で得られた純度の高いアルミニウムいわゆ
る純アルミニウムに銅0.01%、マンガン0.26
%、ケイ素0.07%等を添加した合金である。
【0038】この合金を熱交換器の材料に使用し、対向
電極材料に亜鉛を使用することで、0.35Vの起電圧
を測定し、この系で微生物の誘引現象を観測した。
【0039】第3には対向電極材料のカチオン溶解性に
ついて説明する。
【0040】対向電極に誘引されるのは負に帯電した微
生物で、対向電極すなわち正極上でその電荷を放出し堆
積する。その際電荷の補償をとるため電極から正に帯電
した電極材料の溶出が生じる必要がある。従って対向電
極材料は部材構成原料がカチオンとして溶出することが
必要となる。ここでいうカチオンとは、部材構成原料が
正電荷を得て、溶液中に溶出するイオンを指し、金属種
により1価、2価等種類によっては複数の電荷を持つ場
合もある。
【0041】電極材料として、正極負極共に亜鉛、アル
ミニウム、金を用い、1/1000に希釈した菌培養の
一般的培地(NB培地)を用い、約105cfu/ml
の大腸菌を分散させた菌液を調製し電極間に配置した。
それぞれの電極間に0.7Vを印加した際の時間経過と
共に減少する液中の生菌数を測定した。
【0042】(図4)に各種金属を電極材料に用いた場
合の液中の生菌数の時間的減少を示す。
【0043】亜鉛は、正極側に菌体が誘引され菌体の有
する負電荷が電極に放出されることが、顕微鏡により観
察でき、それと共に電極から正電荷を持った電極構成元
素がイオン化されることが原子吸光分析法により確認さ
れる。
【0044】アルミニウムについて上記同様の試験を行
った結果、電圧印加を行っても電流が亜鉛に比較し1/
10以下しか流れない。これは、アルミニウム表面にア
ルミニウム水酸化物/酸化物からなる絶縁層が形成さ
れ、電極材料の溶出を抑えるとともに、電極間の電流を
流れにくくした結果と考えられる。
【0045】金については上記同様の試験を行った結
果、電圧印加を行っても電流が亜鉛に比較し、1/10
以下しか流れない。これは、金がイオン化傾向が低く菌
液中にカチオンとなって溶出しにくい為と考えられる。
【0046】従ってこれらの結果より、対向電極材料と
しては、電極材料表面に絶縁膜を作りにくい材料、イオ
ン化傾向の高い材料が望ましい。すなわちカチオンとな
り液中に溶出しやすい材料が電極材料として好ましいと
考えられる。
【0047】この図からも明らかなように、カチオンと
なり液中に溶出しやすい材料すなわち溶け出しやすい金
属に於いて生菌数の顕著な減少が認められる。
【0048】第4に対向電極材料の抗菌性能について説
明する。
【0049】誘引された微生物は対向電極上に堆積する
が、堆積された底部の微生物は酸素・栄養の摂取ができ
ないため生存できなくなる。しかし堆積層最上部の微生
物は電化の放出で不活化方向になるものの、不活化確率
は低い。
【0050】溶出イオンが微生物に対し抗菌作用を発揮
できれば、その不活化率をさらに高めることができる。
【0051】結露水受け皿中に溶解する溶出イオンの濃
度は電極の極近傍で約2000ppm程度になる。そこ
で結露水中に各種抗菌成分を上記濃度溶解し、微生物を
接種して運転状況と同じ量の結露水を補充した際の微生
物の不活化状況を(表1)に示す。ここで使用した試験
供試抗菌成分は、公表MIC値がそれぞれの値を示す成
分を用い、結露水受け皿に必要量の抗菌成分を配置し、
常温で実験に供した。
【0052】その結果、MIC値3200ppm以下の
材料で、結露水中の微生物の増殖を抑止できる。
【0053】
【表1】
【0054】第5に対向電極材料と熱交換器材料の酸化
還元電位の差について説明する。
【0055】(図5)に酸化還元電位の異なる2種類の
金属を一方で短絡させた場合の電極間の菌液中での菌移
動速度を図示する。
【0056】金、亜鉛、アルミニウム等の金属を組み合
わせた異種金属電極対を作成し、その実際発生起電圧と
液中で移動する菌の移動速度を示した。その結果、異種
金属の酸化還元電位の差は0.2V以上で菌の移動が観
測された。また、電気分解以上の電圧が印加されると電
極近傍でガス発生が見られると同時に乱流が発生し、菌
の安定した誘引が起こりにくいことを確認した。
【0057】さらに、1.2V以上の水の電気分解を越
える電圧では電極材料の溶出などによる消耗/腐食が甚
だしく、実用的ではない。
【0058】第6に間隙材料について説明する。
【0059】間隙材料は、その表面の湿潤性が良好で、
熱交換器表面から流下する結露水をその表面を伝って対
向電極材料へと流す過程で、間隙材料表面で薄い水の膜
を形成させる。この水の膜中で、熱交換器表面と対向電
極材料間で、電位により細菌が誘引される。上記目的を
達成させるために間隙材料に要求される特性は、良好な
表面湿潤性かつ電気絶縁性である。
【0060】また、間隙材料近傍では流下した結露水の
結露水受け皿の中にあり、結露水の排出が行われるた
め、間隙材料の排出流路に直角方向の断面積は、小さい
ことが望ましい。この間隙には、空気中に浮遊する塵埃
も捕集され、結露水と共に排出されることもあるため、
間隙材料はその障害物になってはならない。
【0061】そのため、間隙材料の排出流路に直角方向
の断面積の合計が、対向部材と熱交換器の間に構成され
る排出流路に直角方向の断面積の合計の少なくとも1/
2以下になる構造が望ましい。1/2以上の面積比率で
は、障害物となる可能性が高くなり、実用的ではない。
【0062】第7に熱交換器部材と対向電極材料との電
気的短絡構造について説明する。
【0063】熱交換器部材と対向電極材料との電気的短
絡は、前記熱交換器から前記対向部材間に流れる結露水
の実質的流路域以外で、上記それぞれの材料を電気的に
短絡しなければならない。上記流路域もしくは結露水中
で短絡を行うと、短絡部分あるいはその近傍部材表面が
腐食を生じ、長期間安定した電気的短絡を維持できなく
なるおそれが生じる。
【0064】(実施の形態2)本発明の実施の形態2を
(図2)と共に説明する。
【0065】図2は空調機内部の本発明実施の形態2の
熱交換器部分断面図である。
【0066】1は熱交換器で、結露水が流下するフィン
部分はアルミニウム合金で構成されている。アルミニウ
ム合金はアルミニウムに銅0.01%、マンガン0.2
6%、ケイ素0.07%等を添加した合金である。2は
対向部材で、2mm厚みの亜鉛板から成り、結露水受け
皿(図示せず)内側底部に設置されている。上記対向部
材2は、熱交換器とほぼ同じ幅を有し、熱交換器長さ方
向にわたり熱交換器底部と約2mmの間隙を有し、かつ
熱交換器長さ方向終端部に電極接続端子が設けられてい
る。一方熱交換器の一端にも電極接続端子が設けられて
おり、エアコン制御回路より安定化低電圧電源制御回路
の出力とそれぞれの端子が接続されている。対向電極側
を正極、熱交換器側を負極に接続することで、両極に約
0.7Vの直流が印加されるように調整されている。
【0067】3は間隙部材で、半径2mmの半円柱状の
ナイロン製部材である。上面を前記熱交換器底部に接
し、間隙部材3の底部は対向部材に接している。熱交換
器表面を流下した結露水は、間隙部材表面を伝い対向部
材に到達する。
【0068】この間、熱交換器から対向部材までの結露
水の薄膜を形成することから、その水中で微生物の泳
動、誘引を生じさせる。
【0069】さらに、本構成の対向電極は、空調機本体
から着脱容易で、取り替え可能な構造である。
【0070】対向電極が腐食などの消耗を受けた際は、
洗浄あるいは新品に取り替えることで、効果を復元する
ことが可能となる。
【0071】なお、以上の実施の形態ではエアコン等の
空調機について説明したが、その他、車載用エアコン、
冷蔵庫、製氷器、冷水器、保冷庫、自販機等、熱交換器
とこれを備えた電気機器についても同様である。
【0072】
【発明の効果】本発明の熱交換器とこれを備えた電気機
器によれば、従来除去できなかった微生物を含む熱交換
器表面の清潔性を向上でき、かつ電気化学的反応で発揮
できるため、電気機器停止時の微生物増殖も抑制できる
ため、病院をはじめとする感染防止対策の一環として利
用できるなど、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の熱交換器部分断面図
【図2】本発明の実施の形態2の熱交換器部分断面図
【図3】電極間距離と液中の微生物移動速度の関係を示
す説明図
【図4】各種金属を電極材料に用いた場合の液中の生菌
数の時間的減少を示す説明図
【図5】酸化還元電位の異なる金属電極間の菌液中での
菌移動速度を示す説明図
【符号の説明】
1 熱交換器 2 対向電極 3 間隙部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小野 之良 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 外邨 正 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L050 AA10 BD05 4D061 DA10 DB01 EA10 EB31 FA10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面で熱交換し、空気中からの結露水に
    接液する位置に設置された対向部材を有し、前記対向部
    材と間隙を開けて設置された熱交換器であって、結露水
    受け部材中に設置され、前記熱交換器と前記対向部材間
    に存在する微生物を前記対向部材方向へ移動可能とした
    熱交換器。
  2. 【請求項2】 間隙が実質的に6mm以下である請求項
    1記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 対向部材が陽極側になるよう電気分解以
    下の電圧が印加されるよう陰極側に回路接続した請求項
    1記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】 対向部材の構成材料の酸化還元電位が水
    の酸化還元電位に比較して低い請求項1、2または3記
    載の熱交換器。
  5. 【請求項5】 対向部材と電気的に短絡し、かつ構成す
    る材料を対向部材の構成する材料より酸化還元電圧を高
    くした請求項1または2記載の熱交換器。
  6. 【請求項6】 微生物の移動可能域に接する熱交換器部
    材は、少なくとも純アルミニウムに不純物を添加するこ
    とで酸化還元電位を純アルミニウムより高めたアルミニ
    ウム合金である請求項5記載の熱交換器。
  7. 【請求項7】 添加する不純物が、少なくとも銅、マン
    ガン、亜鉛、ケイ素の少なくとも1種を含む請求項6記
    載の熱交換器。
  8. 【請求項8】 対向部材より部材構成原料がカチオンと
    して結露水中に溶出する請求項5記載の熱交換器。
  9. 【請求項9】 対向部材より結露水中に溶出するカチオ
    ンの最小発育阻止濃度が3200ppm以下である請求
    項8記載の熱交換器。
  10. 【請求項10】 対向部材を構成する材料との酸化還元
    電位の差が0.2V以上、水の電気分解開始電圧以下で
    ある請求項5記載の熱交換器。
  11. 【請求項11】 対向部材を構成する材料は亜鉛である
    請求項5、8、9または10記載の熱交換器。
  12. 【請求項12】 対向部材との間の間隙に、表面湿潤性
    かつ電気絶縁性を有する間隙材料が充填されている請求
    項1または2記載の熱交換器。
  13. 【請求項13】 間隙材料は対向部材表面に集まる結露
    水を速やかに排出できるよう排出流路に直角方向の断面
    積の合計が、前記対向部材との間に構成される排出流路
    に直角方向の断面積の合計の少なくとも1/2以下にな
    る構造を有する請求項12記載の熱交換器。
  14. 【請求項14】 熱交換器から対向部材間に流れる結露
    水の実質的流路域以外で、電気的に短絡した請求項5記
    載の熱交換器。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載の熱
    交換器を備えた電気機器。
JP2001216345A 2001-07-17 2001-07-17 熱交換器とこれを備えた電気機器 Pending JP2003028595A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010249398A (ja) * 2009-04-15 2010-11-04 Takasago Thermal Eng Co Ltd 空調機及び微生物汚染評価方法

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