JP2003313204A - 重合温度制御方法 - Google Patents

重合温度制御方法

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JP2003313204A JP2002117176A JP2002117176A JP2003313204A JP 2003313204 A JP2003313204 A JP 2003313204A JP 2002117176 A JP2002117176 A JP 2002117176A JP 2002117176 A JP2002117176 A JP 2002117176A JP 2003313204 A JP2003313204 A JP 2003313204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリマー合成過程で槽内の重合温度を精度よ
く制御する重合温度制御方法を提供する。 【解決手段】 ポリマー合成過程で重合反応の開始した
初期段階で槽壁部分の総括伝熱係数(U)を求め、求ま
る総括伝熱係数(U)と、製造対象のポリマーの合成を
行なって予め求めた総括伝熱係数の基準値とを比較し、
求まる偏差に応じて重合温度制御方式をPID制御また
はジャケット温度のフォードフォワード制御のいずれか
に切替える。また、各制御において、槽内の目標温度と
その実測値とから求まる温度偏差と、ジャケット温度の
目標値とを関係付けるパラメータを総括伝熱係数(U)
に応じて変化させて重合温度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリマーを製造
する過程の攪拌槽内の重合温度を精度よく制御する技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポリマーを合成する過程では、重
合装置における槽内の重合温度を一定に保つために、製
造するポリマーに応じて槽の外周に付設した温度調節手
段であるジャケットに循環させる温度調節流体の温度を
シーケンシャルに制御するジャケット温度のフィードフ
ォワード制御方式(以下、単に「FF制御方式」とい
う)や、ジャケットに循環させる温度調節用流体の温度
を槽内の温度に応じて適時に算出し、その算出した温度
の温度調節用流体をジャケットに循環させるPID制御
方式などが実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
重合温度の制御方法では、次のような問題がある。
【0004】モノマー混合物を槽内に投入し、重合反応
させてポリマーの合成を複数回にわたって繰り返し行な
うと、合成されるポリマーなどの付着物が累積的に槽内
壁に付着する。付着物が槽内壁に付着し続けると、ジャ
ケットに流通させた温度調節用流体の槽内への熱伝達効
率(伝熱係数)が低下する。
【0005】すなわち、従来のジャケット温度のFF制
御方式やPID制御方式の場合、槽内壁に付着物のつい
ていない状態でポリマーごとに予め求めた温度変化パタ
ーンなどに基づいてシーケンサやプログラムにより槽内
の温度を制御(FF制御方式)したり、槽内の温度に応
じてジャケットに供給する温度調節用流体の温度を決定
(PID制御方式)したりしている。
【0006】そのため、槽内壁に付着物が付着した状態
で従来の両重合温度制御方式でもって槽内の温度を制御
した場合、槽内への熱伝達効率の低下を無視しているの
で、槽内の温度が目標温度よりも高くなってしまう。そ
の結果、所定の分子量分布を有するポリマーを合成でき
なくなるといった問題がある。
【0007】また、槽内の温度変化に応じて冷却水を滴
下し、槽内を冷却するような場合、槽内の温度が予測し
た目標温度よりも高くなるので、冷却水滴下時の冷却水
の滴下量が変化する。つまり、槽内の温度が予測よりも
高くなると、その温度に応じた冷却水の滴下量は予定し
た量よりも多くの冷却水を槽内に滴下することとなる。
したがって、重合反応速度を遅延させてしまい、ひいて
は分子量分布の異なった物性を有するポリマーが製造さ
れてしまうといった問題もある。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、重合装置内において重合温度を精度
よく制御する重合温度制御方法を提供することを主たる
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、モノマー混合物を槽内に
投入して重合反応によりポリマーを合成する過程で槽内
の温度を制御する重合温度制御方法であって、槽壁の伝
熱係数を測定し、その値に基づいて重合温度制御方式を
変更することを特徴とするものである。
【0010】(作用・効果)ポリマーを合成する過程で
槽壁の伝熱係数が測定される。この測定された伝熱係数
の変化量に応じて槽内の温度が制御される。つまり、伝
熱係数の変化量によって槽内壁に付着したポリマーなど
の付着物の影響による熱伝達効率の低下を確認すること
ができる。したがって、槽内への熱伝達効率を考慮した
適切な温度制御を選択して行なうことができ、分子量分
布の均一なポリマーを常に製造することができる。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の重合温度制御方法において、前記重合温度制御
方式の変更は、測定した伝熱係数に基づいて以下のよう
にして行なう、(1)前記測定した伝熱係数の実測値
と、製造対象と同じポリマーについて予め求めた伝熱係
数の基準値とを比較し、(2)前記比較により実測値が
基準値よりも大きな値のときは、PID制御方式により
槽内の温度を制御し、(3)前記比較により実測値が基
準値よりも小さな値のときは、前記伝熱係数の実測値に
応じて、温度調節手段に供給する温度調節用流体の目標
温度を変化させるフィードフォワード制御方式により槽
内の温度を制御することを特徴とするものである。
【0012】(作用・効果)ポリマーを合成する過程で
測定した槽壁の伝熱係数が、例えば製造対象と同じポリ
マーを合成する実験などにより予め求めた伝熱係数の基
準値と比較される。比較の結果、実測値が基準値よりも
大きな値、つまり槽壁の熱伝達効率がよい場合はPID
制御が実行される。逆に、実測値が基準値よりも小さな
値、つまり槽内壁にポリマーなどの付着物が付着して槽
壁の時定数が大きくなり熱伝達効率が悪くなる場合は、
次のようにして槽内の温度制御をする。例えば冷却効率
の遅延を回避するために、総括伝熱係数の実測値に応じ
て供給する冷却水の目標温度を変化させ、この変化させ
た新たな目標温度の冷却水を温度調節手段に供給して積
極的に槽内を冷却するフィードフォワード制御を実行さ
せる。その結果、請求項1に記載の方法を好適に実施す
ることができる。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、モノマー
混合物を槽内に投入して重合反応によりポリマーを合成
する過程で槽内の温度を制御する重合温度制御方法であ
って、(1)前記槽壁の伝熱係数を測定し、(2)前記
槽内の温度の目標値とその実測値とから求まる温度偏差
と、槽内の温度を制御するための温度調節用流体の供給
を調節する操作量とを関係付けるパラメータを、前記測
定した槽壁の伝熱係数に応じて変化させて重合温度を制
御することを特徴とするものである。
【0014】(作用・効果)ポリマー合成過程で槽壁の
伝熱係数を測定し、その値に基づいて槽内の温度の目標
値とその実測値とから求まる温度偏差と、槽内の温度を
調節するための温度調節用流体の供給を調節する操作量
とを関係付けるパラメータを変化させる。したがって、
槽壁の熱伝達効率の変化レベルに応じて槽内温度を調節
する温度調節用流体の供給が調節され、槽内の温度制御
を精度よく行なうことができる。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の重合温度制御方法において、槽内の温度制御を
PID制御により行なう過程で、前記パラメータを変更
することを特徴とするものである。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、請求項3
に記載の重合温度制御方法において、前記槽に付設した
温度調節手段に供給する温度調節用流体の目標温度を変
化させて槽内の温度制御をフィードフォワード制御によ
り行なう過程で、前記パラメータを変化させることを特
徴とするものである。
【0017】(作用・効果)槽内の温度制御をPID制
御による過程で、(請求項4)、槽内の温度制御を槽に
付設した温度調節手段に供給する温度調節用流体の目標
温度を変化させるフィードフォワード制御により行なう
過程で(請求項5)、槽壁の熱伝達効率の変化レベルに
応じてそれぞれのパラメータを変更することにより、請
求項3に記載の方法を好適に実施することができる。
【0018】本発明は次のような解決手段も開示してい
る。
【0019】(1)槽内にモノマー混合物を投入してポ
リマーを合成する重合装置であって、前記ポリマーを合
成する過程で重合装置の壁部分における伝熱係数を測定
する測定手段と、所定のポリマーを合成可能な槽壁の伝
熱係数の限界値を予め求め、この限界値と前記測定手段
により測定した伝熱係数とを比較処理する演算処理部
と、前記演算処理部の比較結果に基づいて重合温度制御
方式の切替えの必要性を知らせる報知手段とを備えたこ
とを特徴とする重合装置。
【0020】従来のポリマーを合成する過程では、重合
装置内の重合温度を一定に保つために、製造するポリマ
ーに応じて槽の外周に付設した温度調節手段であるジャ
ケットに循環させる温度調節流体の温度をシーケンシャ
ルに制御するジャケット温度のフィードフォワード制御
方式や、ジャケットに循環させる温度調節用流体の温度
を槽内の温度に応じて適時に算出し、その算出した温度
の温度調節用流体をジャケットに循環させるPID制御
方式などが実施されている。
【0021】しかしながら、ポリマー合成を複数回にわ
たって繰り返し行なうと槽内壁にポリマーなどの付着物
が累積的に付着して時定数が大きくなり、外部からの冷
却などによる温度調節の熱伝達効率が低下するにも関わ
らず、この点については考慮されることなく、PID制
御やジャケット温度のフィードフォワード制御が行なわ
れている。したがって、槽内の温度は予測した温度より
も高くなり、所定の分子量分布を有するポリマーを製造
することができないといった問題がある。
【0022】前記(1)の発明によれば、測定による伝
熱係数と予め求めた所定のポリマーを合成可能な槽壁の
伝熱係数の限界値とが比較される。この比較結果に基づ
いて現時点の重合温度制御方式の適正が判断され、重合
温度制御方式の切替えについての必要性の有無が報知手
段によってオペレータに知らされる。
【0023】したがって、槽壁における熱伝達効率の状
況をオペレータは知ることができるので、槽壁の熱伝達
効率の低下を考慮した最適な重合温度制御方式を選択す
ることができる。
【0024】なお、重合温度制御方式の切替えには、例
えば次のような切替えが挙げられる。槽内壁に付着物の
量が少ない場合はPID制御方式を選択する。逆に槽内
壁の付着物の量が多く槽壁の熱伝達効率が低下している
ような場合は、総括伝熱係数の限界値を予め求めたとき
の槽内温度の目標温度を参照し、新たに供給する冷却水
の目標温度を設定し、槽壁を積極的に冷却するフィード
フォワード制御方式を選択する。
【0025】
【発明の実施の形態】本実施例では、エマルジョン重合
による一括重合でポリマーを製造する場合を例に採って
重合装置の重合温度を制御する方法について説明する。
【0026】具体的には、攪拌槽内に投入したモノマー
混合物への熱伝達効率を示す伝熱係数としての総括伝熱
係数を、ポリマーを合成する初期段階で求める。この求
まった値と、製造対象のポリマーを合成する実験により
予め求めた総括伝熱係数の基準値とを比較して重合温度
制御方式を変更するとともに、変更した各重合温度制御
方式において、槽内の温度を温度調節用流体で調節する
ために求める温度偏差と、槽内の温度を調節するための
温度調節用流体の供給を調節する操作量とを関係付ける
パラメータを変化させて槽内の重合温度を制御する。な
お、エマルジョン重合に使用されるモノマー混合物に
は、例えば、ブチルアクリレート(BA)、アクリル酸
(AA)を使用している。
【0027】以下、図面を参照してこの発明の一実施例
を説明する。図1は本実施例に使用する重合装置である
攪拌機およびその周辺構成を示す概略構成図、図2はポ
リマー合成過程を示した図、図3は重合温度制御方式の
処理手順を示したフローチャート、および図4は重合温
度制御系のブロック図である。
【0028】先ず、本実施例で使用する装置の攪拌機と
その周辺構成について、図1を参照して説明する。
【0029】攪拌機1は、底部が椀状をした攪拌槽2
と、その中心部の上方から片持ち支持された回転軸3に
攪拌翼4(図1では格子翼)が取り付けられている。こ
の回転軸3は、図示しない回転駆動手段に連接されてい
る。また、攪拌槽2内の重合温度を制御するための温度
調節手段としてのジャケット5が攪拌槽2の外周に付設
されている。
【0030】また、攪拌槽2の底部には、攪拌槽2内の
温度を測定する温度センサS3が挿通されている。
【0031】ジャケット5には、その内部に温度調節用
流体を供給・排出循環させるための供給管R1がジャケ
ット5の上・下部に連通接続されている。この供給管R
1のジャケット入口側には攪拌槽2内の温度を上昇させ
るために、例えば温水をジャケット5に供給するように
水温を上昇させる熱交換器6が設けられている。この熱
交換器6には、バルブV3を開放することにより蒸気が
供給される供給管R3が連通接続されている。また、供
給管R1には、攪拌槽2を冷却するために供給管R1を
循環する温水または冷却水を排出するためのバルブV1
が設けられているとともに、バルブV1を開放して温水
などを排出したときに冷却水を供給するための冷却管R
2がバルブV2を介して供給管R1に連通接続されてい
る。
【0032】温度調節用流体をジャケット5に供給する
側の供給管R1(図1ではジャケット5の下部近傍)に
は温度センサS1が、排出する側(図1ではジャケット
5の上部近傍)には温度センサS2および流量計F(図
1では左側)とがそれぞれ配備されている。
【0033】また、実施例装置は、攪拌槽2の内部温度
を制御するための制御部7が設けられている。この制御
部7には、ポリマー製造条件に応じた設定重合温度など
が操作部8から予め設定入力され、この入力条件および
各センサからの測定結果に基づいて重合温度制御方式を
変更するとともに、ポリマー製造過程ごとに槽2内の重
合温度を制御している。
【0034】すなわち、制御部7は、重合温度制御方式
の変更および重合温度を制御するための種々の処理を実
行する演算処理部9を備えている。この演算処理部9に
は温度センサS1〜S3の測定値(温度調節用流体の温
度Tjin、Tjoutおよび攪拌槽2内の温度Tc)と流量計
Fから測定される供給管R1を循環している温度調節用
流体の流量(Fw)とが入力され、この入力された各測
定値に基づいて攪拌槽2の伝熱係数(総括伝熱係数)が
求められる。この求まる総括伝熱係数に基づいて重合温
度制御方式を変更するようになっている。
【0035】また、槽内の設定重合温度を維持するため
に、ジャケット5に供給する温度調節用流体の目標温度
を重合温度制御方式ごとに総括伝熱係数に応じて設定変
更するとともに、総括伝熱係数に基づいて、例えば操作
量としてのバルブV1、V2の開閉出力を調節するパラ
メータを算出している。なお、この伝熱係数としての総
括伝熱係数の算出、重合温度制御方式の変更、およびパ
ラメータの算出については後述する。
【0036】上述の実施例装置でエマルジョン重合によ
る一括重合でポリマーを製造する場合、その製造過程
が、図2に示すように、第1昇温過程、誘導過程、反応
過程、第2昇温過程、熟成過程、および冷却過程の6つ
の過程からなっており、これら過程ごとにジャケット5
に循環させる温度調節用流体の温度Tj(実線で示す)
を調節して攪拌槽2内の温度Tc(点線で示す)を制御
している。
【0037】第1昇温過程は、攪拌槽2にモノマー混合
物を投入してから攪拌槽2内の温度を設定重合温度の例
えば60℃にするために85℃の温水をジャケット5に
供給している。なお、ジャケット5を循環する温水の供
給側と排出側の温度偏差が安定(図2に示すD部分)す
るとともに、槽2内の温度が設定重合温度の60℃より
も5℃低い55℃になった時点から冷却を行なう。つま
り、ジャケット5による温度調節では時定数が大きいの
で、槽2内が設定重合温度の60℃に到達した時点から
冷却を行なったのでは、槽2内が設定重合温度を越える
ので、槽内が60℃に到達する時点を予測して冷却を行
なう。
【0038】誘導過程は、槽2内が設定重合温度の60
℃に到達した時点からであって、この時点で開始剤を槽
2内に投入してラジカルを発生させる。
【0039】反応過程は、槽2内を設定重合温度に維持
しながらモノマー混合物を重合反応させる。
【0040】第2昇温過程は、所定時間経過後および所
定量(97〜98%)のポリマー合成が終了した時点か
ら、槽2内の温度を設定重合温度よりも高くして重合反
応を促進させるように、ジャケット5に温水を循環させ
る。
【0041】熟成過程は、槽2内の温度を設定重合温度
よりも高く設定した状態で、ポリマー合成を100%に
到達させる。
【0042】冷却過程は、ポリマー合成が100%に到
達する時点を予測して槽2内の冷却を行なう。
【0043】次に、上述の装置を利用したポリマー製造
過程の初期段階に当たる第1昇温過程から重合温度を制
御するのに必要なデータを収集(温度調節流体の温度や
流量などを測定)し、演算処理部9で総括伝熱係数を求
め、この求まった総括伝熱係数に基づいて槽2内におけ
る重合温度の制御方式の変更、およびジャケット5に供
給する冷却水の目標温度を変化させるとともに、各パラ
メータを変化させて槽2内の温度を制御する方法につい
て、図3のフローチャートに沿いながら、図1および図
4を利用して説明する。
【0044】<ステップS1> 供給温度が安定したか 図3の第1昇温過程で85℃の温水をジャケット5に供
給・循環し始め、ジャケット5の供給口側の温度センサ
S1で温水の供給温度(Tjin)を一定周期で測定して
演算処理部9に入力する。
【0045】演算処理部9は、温水の供給温度が経時的
に変化する場合は、温水の供給温度が安定(一定にな
る)するまで温水の供給温度を一定周期で測定し続け
る。温水の供給温度が安定した場合は、ステップS2に
進む。
【0046】<ステップS2> データ(Tjin,Tjout,Fw,
Tc)の収集 供給温度(Tjin)が安定した時点から演算処理部9で
総括伝熱係数(U)を求めるのに必要なデータ、温水の
供給温度(Tjin)、排出温度(Tout)、供給管R1を
循環する温水の流量(Fw)、および槽内温度(Tc)を
温度センサS1〜S3および流量計Fのそれぞれで複数
回測定する。なお、本実施例では、例えば1秒周期で計
10回測定する。これら測定値は、演算処理部9に入力
される。
【0047】<ステップS3> 収集データ(Tjin,Tjou
t,Fw,Tc)の平均処理 ステップS2で測定された10回分の供給温度(Tji
n)、排出温度(Tout)、流量(Fw)、および槽内温
度(Tc)のそれぞれを平均処理し、供給温度(Tjin
A)、排出温度(ToutA)、流量(FwA)、および槽内
温度(TcA)を算出する。
【0048】<ステップS4> 伝熱量(Qf)の算出 ステップS3で求めた各平均値を利用してジャケット5
から槽2内への伝熱量(Qf)が算出される。具体的に
は、供給温度(TjinA)と排出温度(ToutA)との比較
により求まる温度偏差、温水の流量(FwA)、および温
水の比熱(Cp)の積から求める。つまり、この関係は
次式(1)で表すことができる。
【0049】 Qf(W)=(TjinA−ToutA)×FwA×Cp … (1)
【0050】<ステップS5> 総括伝熱係数(U)の算
出 総括伝熱係数(U)を算出するために、次式(2)に示
す伝熱量(Qf)を求める演算式を利用して算出する。
【0051】
【数1】
【0052】すなわち、伝熱量(Qf)は、総括伝熱係
数(U)、槽内のモノマー混合物と槽内壁とが接する面
積である伝熱面積(A)、および対数平均温度差との積
からもとまるものである。したがって、伝熱量(Qf)
は式(1)から求まり、伝熱面積(A)および対数平均
温度差(供給温度(Tjin)と排出温度(Tout)の経時
的な温度偏差)は実測から求まるので、これらを利用し
て未知数である総括伝熱係数(U)が求められる。
【0053】<ステップS6> 総括伝熱係数の比較 ステップS5で求まった総括伝熱係数(U)と、例えば
製造対象と同じポリマーを合成する実験によって予め求
めた総括伝熱係数の基準値(U0)とを比較する。総括
伝熱係数(U)の値が基準値(U0)を上回る(U≧U
0)場合は、槽内壁への付着物の付着量が少なく熱伝達
効率がよいと判断してステップS10のPID制御へと
進む。なお、この総括伝熱係数の目標値(U0)は、例
えば槽内壁に付着物が付着した状態で所定の分子量分布
を有するポリマー合成が可能となる総括伝熱係数の限界
値をポリマーごとに求めて設定する。
【0054】逆に、総括伝熱係数(U)の値が基準値
(U0)を下回る(U<U0)場合は、槽内壁への付着
物の付着量が多く熱伝達効率が低下していると判断す
る。つまり、PID制御では付着物によって槽壁の時定
数が大きくなり、熱伝達効率が悪くなる点を無視して重
合温度の制御を行なうので、冷却による発熱量の除去が
阻害されて槽内の冷却が遅延する、結果、槽2内が予測
温度よりも高くなる。そこで、熱伝達効率の阻害要因を
考慮して積極的に槽2内の冷却を行なうフィードフォワ
ード制御方式を実行するために、ステップS7のジャケ
ット温度のフィードフォワード制御へと進む。
【0055】すなわち、図4に示す制御部7で総括伝熱
係数(U)を算出し、この求まる総括伝熱係数(U)と
予め設定入力された基準値(U0)とを比較して求まる
偏差に応じて命令信号を切替器10に送信して重合温度
制御方式を変更する。具体的には、総括伝熱係数(U)
が基準値(U0)よりも大きい値(U≧U0)のとき、
つまり、槽内壁に付着物の量が少なく槽壁の熱伝達効率
がよい場合にはPID制御系を選択する。逆に、総括伝
熱係数(U)が基準値(U0)よりも小さい値(U<U
0)のとき、つまり、槽内壁に付着物の量が多く槽壁の
熱伝達効率が悪い場合は、積極的に槽壁を冷却するよう
にフィードフォワード制御系を選択する。
【0056】<ステップS7> ジャケット温度の設定目
標値の算出 ジャケット温度のフィードフォワード制御を行なうため
に、ジャケット5に循環させる冷却水の供給温度の目標
値(TjinSV)を次式(3)によって求める。
【0057】 TjinSV=TcSV−(TcSV0−TjinSV0)×U0/U …(3)
【0058】すなわち、槽2内壁に付着物が付着してい
ると時定数が大きくなり槽壁の熱伝達効率が低下するの
で、例えば重合反応が急激に行なわれているときには、
バルブV1,V2の開度を大きくしてジャケット5に冷
却水を積極的に供給・循環して冷却を行なう必要があ
る。なお、重合反応の開始前の場合には、バルブV3を
開放して供給管R3から蒸気を熱交換器6に供給し、供
給管R1を循環している水温を上昇させて温水を積極的
に供給・循環させ、重合反応を促進させる。
【0059】そこで、総括伝熱係数(U)を求めた時点
の供給温度の目標値(TjinSV)は、基準値(U0)を
求めたときの温度調節流体(本実施例では冷却水である
が温水の場合もある)の供給温度(TjinSV0)を参照す
るとともに、総括伝熱係数(U)と基準値(U0)との
比較による変化量を考慮して求める。なお、供給温度
(TjinSV0)は、基準値を求めたときの条件に応じて冷
却水または温水の供給温度のいずれかとなる。
【0060】具体的には、冷却水の供給温度の目標値
(TjinSV)は、基準値(U0)を求めた時の槽内温度
の目標値(TcSV0)と基準値(U0)を求めたときに測
定した冷却水の供給温度(TjinSV0)とから求まる温度
偏差を、実測により求まる総括伝熱係数(U)と基準値
(U0)との変化率に応じて拡大し(バルブV1、V2
の開度調節のため)、この拡大した値と槽内温度の目標
値(TcSV)との偏差から求めている。
【0061】なお、冷却水の供給温度の目標値(TjinS
V)は、図4に示すジャケット目標値設定コントローラ
11で算出される。この求まる目標値(TjinSV)は、
ジャケットPIDコントローラ13に設定入力される。
【0062】<ステップS8> ジャケット温度のフィー
ドフォワード制御 ジャケットPIDコントローラ13は、入力された冷却
水の供給温度の目標値(TjinSV)に基づいて、バルブ
V1、V2の開放出力を求め、この求まる値に応じてジ
ャケット温度制御プロセス14でバルブV1、V2の開
度を調節しながら冷却水の供給温度を調節する。具体的
には、図1に示すバルブV1を開放して供給管R1を循
環している温水を排出するとともに、バルブV2を開放
してステップS7で求まる供給温度の目標値(TjinS
V)の冷却水を供給管R1に供給開始する。
【0063】<ステップS9> 供給温度の比較 目標値(TjinSV)の冷却水の供給を開始すると、その
時点から温度センサS1によって一定周期でジャケット
入口側を流通する冷却水の供給温度の測定を開始し、測
定結果を演算処理部9に入力する。演算処理部9は、求
まる実測値(Tjin)の温度と目標値(TjinSV)とを順
次比較して供給温度が安定(Tjin≦TjinSV)するのを
見極めている。供給温度が安定状態になると、制御部7
はジャケット温度のフィードフォワード制御からPID
制御に切替える信号を切替器10に送信し、PID制御
による重合温度制御方式に切替える。
【0064】つまり、ジャケット5に冷却水を積極的に
供給・循環することにより、付着物の影響で冷却遅延に
より発生する槽2内の温度上昇が回避される。したがっ
て、ジャケット5による槽2内への冷却は比較的安定状
態となるので、積極的に槽2内を冷却するフィードフォ
ワード制御から槽2内の温度を設定重合温度に収束する
ように促す精度の高いPID制御へと切替える。
【0065】<ステップS10> PIDパラメータの算
出 内浴PIDコントローラ12は槽内温度の目標値(TcS
V)に基づいて、ジャケット5に供給する冷却水の供給
温度の目標値(TjinSV)を求めるのに必要なジャケッ
ト温調計の目標値を制御出力(MV)として予め演算に
より算出する。具体的に制御出力(MV)は、次式
(4)に示す比例出力(MVP)、次式(5)に示す積
分出力(MVI)、および次式(6)に示す微分出力
(MVD)の総和である次式(7)により求まる。
【0066】
【数2】
【0067】
【数3】
【0068】
【数4】
【0069】MV=MVP+MVI+MVD … (7)
【0070】なお、SVは槽内温度の目標値、PVは槽
内温度の測定値、PBは比例帯、T Iは積分時間、TD
微分時間である。
【0071】ここで本実施例の場合、実験によって予め
求めた上述の総括伝熱係数(U0)を求めたとき基準値
である比例帯(PB0)、積分時間(TI0)および微
分時間(TD0)に対し、総括伝熱係数(U)を求めた
ときの積分時間(TI)および微分時間(TD)について
は次式(9)、(10)に示すように操作することな
く、比例帯(PB)について操作して比例出力(M
P)を調整するようにしている。つまり、次式(8)
に示すように、実測により求まる総括伝熱係数(U)と
総括伝熱係数の目標値(U0)との変化率により比例帯
(PB)を変化させる。なお、比例帯(PB)は、本発
明のPID制御におけるパラメータ(以下、「PIDパ
ラメータ」という)に相当する。
【0072】なお、比例帯(PB)についてのみ操作す
る理由は、槽2内の目標温度と実測値の比較により求ま
る偏差を操作するだけなので操作しやすいからである。
したがって、本発明では、比例帯(PB)以外の積分時
間(TI)および微分時間(TD)を操作してもよい。
【0073】PB=PB0×U/U0 … (8) TI=TI0 … (9) TD=TD0 … (10)
【0074】上記(8)式において、例えば、槽内壁に
付着物が付着すると比例帯PBの値は小さくなる。つま
り、槽壁への付着物の量が多く時定数が大きくなり熱伝
達効率が低下しているので、(7)式で求まる制御出力
を大きくし、供給温度の目標値(TjinSV)を低く設定
してジャケット5に冷却水を積極的に供給・循環して冷
却することになる。なお、本実施例では冷却水をジャケ
ット5に供給・循環する場合について説明しているが、
温水をジャケット5に供給する場合もある。
【0075】<ステップS11> PID制御 ステップS10で求まるPIDパラメータに基づいて、
冷却水の供給温度の目標値(TjinSV)が求められる。
具体的には、図4において次のようにして行なわれる。
槽内の温度の目標値(TcSV)と実測による槽内の温度
(Tc)とが内浴PIDコントローラ12に入力され、
目標値(TcSV)と槽内温度(Tc)の偏差に基づいて上
記式(7)〜(10)を利用して冷却水の供給温度の目
標値(TjinSV)が求められる。
【0076】さらに、この求まった冷却水の供給温度の
目標値(TjinSV)に基づき、ジャケットPIDコンロ
ーラ13がジャケット温度制御プロセス14でバルブV
1、V2の開度を調節することにより冷却水の供給の調
節を行なって槽内の温度制御を行なう。また、内浴温度
制御プロセス15で槽2内の温度制御を監視し、その監
視結果である槽2内の温度を内浴PIDコントローラ1
2にフィードバックしながらPID制御を行なう。
【0077】上記ステップS1〜S11までは、図2示
す第1昇温過程〜反応過程で行なわれる。したがって、
第2昇温過程や冷却過程で槽2内の目標温度を変更する
場合は、図3のフローチャートに示す時点Aからのステ
ップS7〜S11の動作が繰り返し行なわれる。
【0078】なお、上記実施例では、槽内を冷却する場
合を例に採って説明したが、槽内の重合反応を促進させ
る場合には、槽内温度を上昇させることもある。つま
り、供給管R1に温水を積極的に供給・循環させる場合
もある。
【0079】以上のように、重合反応開始の初期段階で
ある第1昇温過程で測定して得た各種データ(Tjin,Tjo
ut,Fw,Tc)を利用し、伝熱係数としての総括伝熱係数
(U)を求めるとともに、この求まる総括伝熱係数
(U)と実験により予め求めた総括伝熱係数の基準値
(U0)とを比較する。この比較により総括伝熱係数
(U)が基準値(U0)よりも大きな値(U≧U0)の
ときは槽内壁への付着物の量が少なく槽壁の熱伝達効率
がよいので、槽内温度を監視しながら目標温度に精度よ
く近づける制御が可能なPID制御方式を選択すること
ができる。
【0080】逆に、総括伝熱係数(U)が基準値(U
0)よりも小さな値(U<U0)のときは、槽内壁への
付着物の量が多くて時定数が大きくなり槽壁の熱伝達効
率が低下する。そこで総括伝熱係数(U)に応じて、ジ
ャケット5に供給する冷却水の供給温度の目標値を変化
させる、つまり新たな供給温度の目標値(TjinSV)を
求め、この目標値(TjinSV)に応じてバルブV1、V
2の開度を調節し、ジャケット5に冷却水を積極的に供
給・循環して冷却を行なうジャケットのフィードフォワ
ード制御方式を選択することができる。
【0081】したがって、ポリマーを合成する過程で槽
内壁に付着物が付着して槽壁の熱伝達率効が低下して
も、槽内の温度を上昇させることなく設定重合温度に維
持できる最適な重合温度制御方式を選択することができ
る。
【0082】本発明は、上記の実施例に限らず、次のよ
うに変形実施することもできる。 (1)実施例装置では、PID制御方式とジャケット温
度のフィードフォワード制御とを総括伝熱係数(U)の値
によって重合温度制御方式を適時に切替えていたが、い
ずれか一方の制御方式で槽2内の重合温度を制御しても
よい。
【0083】例えばポリマー合成過程において終始PI
D制御を行なう場合、総括伝熱係数(U)の値を常に一
定とし、槽内の温度を制御するための目標温度や、パラ
メータを変化させながらポリマーを製造する。
【0084】(2)上記実施例装置では、図4に示す切
替器10を制御部7の指令に基づいて、制御方式をPI
D制御またはジャケット温度のフィードフォワード制御
のいずれかに切替えているが、これら2形態の制御方式
に次のような制御方式を加えてもよい。
【0085】例えば、ジャケット温度のフィードフォワ
ード制御に切替えて槽2内の温度を調節する過程で、バ
ルブV1を開放して供給管R1を循環している温水を排
出しながら、バルブV2を開放して供給管R1に冷却水
を供給する操作を一定時間行ない、このときの槽2内の
温度変化状況を一定時間に限って様子見する制御を加え
てもよい。
【0086】(3)上記実施例では、エマルジョン重合
による一括重合を例に採って重合温度制御方法を説明し
たが、この形態に限定されるものではなく、滴下重合、
二段重合、および均一系の溶液重合などにも適用するこ
とができる。
【0087】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ポリマーを合成する過程で槽壁における伝熱
係数を測定し、その値に基づいて重合温度制御方式を変
更することができる。すなわち、槽内壁への付着物の付
着状態を伝熱係数から判断でき、槽壁への熱伝達効率が
低下した状態であっても、そのときの熱伝達効率を考慮
した最適な重合温度制御方式を選択して実行することが
できる。その結果、分子量分布の均一なポリマーを常に
製造することができる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る重合装置の概略全体構成を示した
図である。
【図2】実施例装置に係るポリマー製造工程を示した図
である。
【図3】実施例に係る重合温度制御方式の処理手順を示
したフローチャートである。
【図4】実施例装置に係る重合温度制御系のブロック図
である。
【符号の説明】
S1〜S3… 温度センサ F … 流量計 V1、V2… バルブ R1 … 供給管 R2 … 冷却管 1 … 攪拌機 2 … 攪拌槽 7 … 制御部 9 … 演算処理部 10 … 切替器 11 … ジャケット目標値設定コントローラ 12 … 内浴PIDコントローラ 13 … ジャケットPIDコントローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマー混合物を槽内に投入して重合反
    応によりポリマーを合成する過程で槽内の温度を制御す
    る重合温度制御方法であって、 槽壁の伝熱係数を測定し、その値に基づいて重合温度制
    御方式を変更することを特徴とする重合温度制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の重合温度制御方法にお
    いて、 前記重合温度制御方式の変更は、測定した伝熱係数に基
    づいて以下のようにして行なう、(1)前記測定した伝
    熱係数の実測値と、製造対象と同じポリマーについて予
    め求めた伝熱係数の基準値とを比較し、(2)前記比較
    により実測値が基準値よりも大きな値のときは、PID
    制御方式により槽内の温度を制御し、(3)前記比較に
    より実測値が基準値よりも小さな値のときは、前記伝熱
    係数の実測値に応じて、温度調節手段に供給する温度調
    節用流体の目標温度を変化させるフィードフォワード制
    御方式により槽内の温度を制御することを特徴とする重
    合温度制御方法。
  3. 【請求項3】 モノマー混合物を槽内に投入して重合反
    応によりポリマーを合成する過程で槽内の温度を制御す
    る重合温度制御方法であって、(1)前記槽壁の伝熱係
    数を測定し、(2)前記槽内の温度の目標値とその実測
    値とから求まる温度偏差と、槽内の温度を制御するため
    の温度調節用流体の供給を調節する操作量とを関係付け
    るパラメータを、前記測定した槽壁の伝熱係数に応じて
    変化させて重合温度を制御することを特徴とする重合温
    度制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の重合温度制御方法にお
    いて、 槽内の温度制御をPID制御により行なう過程で、前記
    パラメータを変化させることを特徴とする重合温度制御
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の重合温度制御方法にお
    いて、 前記槽に付設した温度調節手段に供給する温度調節用流
    体の目標温度を変化させて槽内の温度制御をフィードフ
    ォワード制御により行なう過程で、前記パラメータを変
    化させることを特徴とする重合温度制御方法。
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JP2008231150A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Nitto Denko Corp 重合反応制御方法及び重合反応制御装置
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EP4230289A1 (en) * 2022-02-16 2023-08-23 CHT Turkey Kimya Sanayi ve Ticaret A.S. Emulsion polymerization management (epm) system by proportional heating/cooling and flow controlling for consistent product qualities

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