JP2003311721A - 木紛を原材料とする成形方法、及び成形品 - Google Patents

木紛を原材料とする成形方法、及び成形品

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JP2003311721A
JP2003311721A JP2002121071A JP2002121071A JP2003311721A JP 2003311721 A JP2003311721 A JP 2003311721A JP 2002121071 A JP2002121071 A JP 2002121071A JP 2002121071 A JP2002121071 A JP 2002121071A JP 2003311721 A JP2003311721 A JP 2003311721A
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wood powder
molding
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heating
molding method
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Noboru Yamamoto
山本昇
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KUKIDA TEIICHI
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KUKIDA TEIICHI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形工程において、炭化を伴わず
に、しかも木紛のみを素材として、所定の成形を行うこ
とを可能とする構成を提供すること。 【解決手段】 平均粒径を0.5mm以下とする
木紛1の水分含有量を5.0重量%以下としたうえで、
所定の成形を目的とする金型2内に配置し、金型2によ
って約8Mpa以上の圧力を加え、かつ約100℃〜3
50℃の範囲内にて加熱することに基づく、木紛1を原
材料とした成形方法及び当該方法による成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木紛を原材料とす
る成形方法、及び成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木紛を原材料として、容器、木質版など
を製造する技術は、既に公然と知られているが、合成樹
脂などによるバインダーを用いずに、木紛のみを原材料
として、加圧及び加熱によって抽出される粘着性の有機
質(例えば、リグニン、ヘミセルロース等)を結合材と
して成形を行う場合には、如何なる条件が必要であるか
については、これまで厳格に検討されている訳ではな
い。
【0003】しかしながら、木紛を使用して、所定の成
形を行う場合には、木紛の径、水分の含有量、加圧及び
加熱の程度などについて、厳格な吟味を必要とする。
【0004】因みに、木質材の成形方法において、例え
ば、木質素材を成形室に充填したうえで、水蒸気を噴射
して成形した後、減圧を行ったうえで、真空脱気を行う
方法などが提唱されているが(特開2001−3221
05号公報)、このような方法による素材として木紛を
採用した場合には、多量な水分を伴う加圧及び加熱工程
において、水の蒸発によって、木紛が炭化し黒色を呈す
るという致命的な結果を免れることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を克服し、木紛によって所定の成形
を行うために必要な数値要件を設定することによって、
木紛を原材料とする成形方法、及び当該方法による成形
品の構成を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の構成は、平均粒径を0.5mm以下とする
木紛の水分含有量を約5.0重量%以下としたうえで、
所定の成形を目的とする金型内に配置し、金型によって
約8Mpa以上の圧力を加え、かつ約100℃〜350
℃の範囲内にて加熱することに基づく、木紛を原材料と
した成形方法からなる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の方法における通常の実施
形態は、図1に示すように、木材に対する粉砕工程
(A)を経た後、選別工程(B)によって平均粒径を
0.5mmとする木紛1を収集し、乾燥工程(C)によ
って、木紛1の含有率を約5.0重量%以下に設定した
うえで、加圧及び加熱工程(D)を経ている。
【0008】このような木紛の乾燥工程としては、特定
の室内に乾燥空気を流通させる方法、遠心分離機による
方法、真空脱気による方法などがあり得るが、これらの
何れをも採用することができる。
【0009】前記粒径、及び乾燥状態の木紛1に対し、
図2に示すように、加熱炉3内において、約100℃〜
350℃の過熱を行い、かつ金型2によって約8MPa
以上の圧力を加えた場合には、木紛1内の粘着性物質
(リグニンなど)の抽出によって、木紛1同士が接合し
合い、所望の成形品を得ることが可能となる。
【0010】発明者の経験では、木紛1の水分含有量が
約5.0重量%を超えている場合、又は加熱温度が約1
00℃未満の場合では、成形した木紛1が炭化し、黒く
なりやすいことが判明している。
【0011】特に、木紛1の水分含有量は、約2.0重
量%以下であることが好ましく、かつ加熱温度は200
℃程度が好ましい。
【0012】他方、加熱温度が約350℃を超える場合
には、木紛1自体が速やかに燃焼する危険性があり、成
形を行うことが困難とならざるを得ない。
【0013】更には、木紛1の平均粒径が0.5mmを
超える場合には、成形表面が滑らかでないばかりか、加
圧によって粘着性を有する有機質の抽出が必ずしも十分
ではなく、加圧及び加熱によって、木紛1同士の結合を
得ることが困難とならざるを得ない。しかも、たとえ木
紛1の平均粒径が0.5mm以下である場合において
も、木紛1を成形する際の圧力が、約8Mpa未満の場
合には、木紛1内部の粘着性を有している有機質の抽出
が不充分であって、成形を行うための木紛1同士の固着
が十分でないことが判明している。
【0014】以上のような体験に基づき、本発明におい
ては、前記解決手段に示すような各数値限定を設定して
いるが、このような本発明による成形方法、及び成形品
では、合成樹脂などの接着剤を使用せずに、純然たる木
紛1のみよって成形品を得ることが可能となる。
【0015】もとより、本発明おいては、合成樹脂など
の接着剤を使用することを排除している訳ではなく、こ
の場合においても、本発明の数値要件に基づいて成形を
行った場合には、合成樹脂を含有した木紛1の成形品を
得ることが可能となる。
【0016】前記の木紛1の素材としては、ヒノキ、ス
ギ、カラマツなどがその典型例として採用されるが、本
発明は、上記数値要件によって如何なる種類の木紛1に
ついても適用可能であり、木紛1の種類は、特に限定さ
れている訳ではない。尚、従来カラマツは、粗悪な木材
として評価されているが、本発明の原材料である木紛1
にて使用した場合には、粘着性の有機質の分泌量が多
く、本発明の成形方法に好適であることが判明してい
る。
【0017】以下、実施例に即して説明する。
【0018】
【実施例1】本件発明の成形においては、一定時間以上
の加圧及び加熱を行うことを不可欠としているが、当該
時間は、圧力が大きい場合、又は温度が高い場合ほど短
いという傾向にある。
【0019】発明者の経験では、約8Mpaの加圧、約
100℃の加温を行った場合には、通常5〜6分の加圧
及び加熱時間を必要とすることが判明している。
【0020】他方、加圧及び加熱時間を必要以上に行っ
た場合には、成形品の炭化によって、成形品が黒色化す
るという危険性を免れることができない。
【0021】実施例1においては、上記の点を考慮し、
圧力が大きい場合、又は温度が高い場合に、加圧及び加
熱時間を短く設定し、炭化が開始される直前にて加圧及
び加熱を中止することを基本的特徴としている。
【0022】このような実施例1においては、必要にし
て十分な加熱が可能となり、炭化を伴わない成形品を得
ることが可能となる。
【0023】
【実施例2】加熱、及び加温を行っている木紛1は、溶
融し、かつ流動し得る状態にあるが、成形途上にある合
成樹脂の場合ほど流動性に富んでいる訳ではない。
【0024】このために、金型2の端部においては、合
成樹脂による成形の場合に比し、金型2における端部の
形状を正確に反映できない場合がある。
【0025】実施例2においては、図3に示すように、
成形を予定している金型2の成形予定端部20の位置に
おいて、当該端部20を超えた領域においても、加圧及
び加熱が行われた木紛1が流動する余分のスペースを設
け、溶融した木紛1が当該スペースにまで流動させてい
る。
【0026】このような余分のスペースを設けたことに
よる成形の場合には、必然的に成形を予定している端部
20をオーバーした成形品を生ずることになるが、後の
切削工程によって、正確な端部の成形を行い、不正確な
端部による形状を免れることができる。
【0027】
【発明の効果】以上の如き本発明においては、各要素に
つき、数値限定をすることによって、木紛のみを素材と
する成形を行うことが可能となる。
【0028】このような本発明の場合には、成形品を廃
棄する場合においても、燃焼するごみとして扱うことが
可能であるばかりか、通常の合成樹脂の場合よりも、バ
イオテクノロジーによって溶融しやすい性格を有してお
り、リサイクルを行ううえでも好都合である。
【0029】このように、本願発明は多面的な有用性を
有しており、その価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における通常の製造工程を示すブロック
図。
【図2】本発明において、加圧及び加温を行っている状
況を示す断面図。
【図3】実施例2の状況を示す断面図。
【符号の説明】
1:木紛 2:金型 20:成形予定端部 3:加熱炉

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径を0.5mm以下とする木紛の水
    分含有量を約5.0重量%以下としたうえで、所定の成
    形を目的とする金型内に配置し、金型によって約8Mp
    a以上の圧力を加え、かつ約100℃〜350℃の範囲
    内にて加熱することに基づく、木紛を原材料とした成形
    方法。
  2. 【請求項2】成形を行う時間を、乾燥の程度、及び加熱
    の程度によって調節し、圧力が大きい場合、又は温度が
    高い場合には、何れも、当該時間を短く設定し、かつ木
    紛の炭化が行われる直前に、加圧及び加熱を中止するこ
    とを特徴とする請求項1記載の木紛を原材料とする成形
    方法。
  3. 【請求項3】金型による成形端部において、加圧及び加
    熱が行われた木紛が流動することができる余分のスペー
    スを設けたことを特徴とする請求項1記載の木紛を原材
    料とする成形方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2、3の方法によって成形され
    た木紛を原材料とする成形品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123443A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology バイオマス系熱圧成形体、その製造方法及び装置
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