JP2003311279A - 排水の処理装置及び処理方法 - Google Patents

排水の処理装置及び処理方法

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JP2003311279A
JP2003311279A JP2002120306A JP2002120306A JP2003311279A JP 2003311279 A JP2003311279 A JP 2003311279A JP 2002120306 A JP2002120306 A JP 2002120306A JP 2002120306 A JP2002120306 A JP 2002120306A JP 2003311279 A JP2003311279 A JP 2003311279A
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nitrogen
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sludge
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Mikio Kitagawa
幹夫 北川
Toshiaki Okamoto
俊昭 岡本
Nobutaka Iwasaki
信隆 岩崎
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来、フッ素含有排水と窒素化合物含有排水
あるいはフッ素と窒素化合物含有排水の処理設備から発
生する余剰汚泥の性状が大幅に異なり、また、発生する
汚泥量が多量であるため、汚泥処理費用が多大になって
いる。装置上及び処理方法上の問題点を解消し、維持管
理費の低減を図る。 【解決手段】 フッ素含有排水12にカルシウム化合物
を添加して上記排水中のフッ素をフッ化カルシウムとし
て排水から分離するフッ素除去装置13と、窒素化合物
を含有する排水を生物的に処理して上記排水中の窒素を
除去する生物的窒素除去装置21と、生物的窒素除去装
置21から排出される余剰汚泥をフッ素除去装置に供給
する余剰汚泥供給路25と、フッ素除去装置13に供給
される余剰汚泥を酸処理する汚泥酸処理装置11と、フ
ッ素除去装置で得られた処理水を生物的窒素除去装置2
1に導く処理水導水路17とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フッ素を含有す
る排水と窒素化合物を含有する排水、フッ素と窒素化合
物とを含有する排水を処理し、排水中のフッ素と窒素化
合物を除去する、殊に電子産業や金属加工産業などに適
した排水の処理装置及び処理方法に関する。
【0002】この発明でいうフッ素を含有する排水(フ
ッ素含有排水とも記す。)とはフッ酸やフッ素化合物を
溶解した排水であるが、フッ素以外に、例えば過酸化水
素など他の成分を含んでいてもよく、又、窒素化合物を
含有する排水(窒素化合物含有排水とも記す。)として
は、硝酸、亜硝酸、それらの塩やアンモニア、アンモニ
ウム塩を含む排水であり、フッ素と窒素化合物とを含む
排水(フッ素、窒素化合物含有排水とも記す。)は、例
えばフッ酸と硝酸とを含む排水、フッ酸とアンモニアと
を含む排水、フッ化アンモニウムを含む排水等である。
【0003】
【従来の技術】電子産業や金属表面化工産業などの分野
では、50〜1000mg/lのフッ酸と、20〜10
0mg/lの硝酸性窒素、時にはフッ酸排水に10〜1
00mg/lの過酸化水素、硝酸排水に10〜50mg
/lのアンモニア性窒素を含む排水が排出される。これ
らの排水は、最初に消石灰を用いた前段の凝集沈殿処理
装置によりフッ素をカルシウム塩として除去した後、後
段の生物的窒素除去装置で硝酸やアンモニア性窒素の除
去を行っている。この処理設備による前段の凝集沈殿処
理装置からはフッ化カルシウムを主とする無機性の余剰
汚泥が、又、後段の生物的窒素除去装置からは脱窒細
菌、または硝化細菌を主とする有機性汚泥に、前段の凝
集沈殿処理装置から流出したカルシウムに、後段の生物
脱窒処理過程で発生する炭酸ガスが反応した炭酸カルシ
ウムが混合した余剰汚泥が排出される。また、これらの
排水には、脱窒反応時の水素供与体として働くBOD成
分が含まれないことが多いため、生物的窒素除去装置に
はメタノールや、IPA等の添加が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方式では、
フッ素処理設備と窒素処理設備とから発生する余剰汚泥
の性状が大幅に異なるため、脱水処理時の凝集剤、凝集
助剤の選定や、脱水機の選定が煩雑になっている。更
に、発生する汚泥の量が多量であり、汚泥投棄等の汚泥
処理費用が多大になる。又、脱窒槽に投入するメタノー
ル等のBOD基質も多く、維持管理費が多大にかかる。
又、フッ素含有排水が過酸化水素を含有している場合
は、フッ素処理設備での凝集反応が不充分になるなどの
問題もある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した問題点
を解消するために開発されたもので、請求項1の排水の
処理装置は、フッ素含有排水にカルシウム化合物を添加
して上記排水中のフッ素をフッ化カルシウムとして排水
から分離するフッ素除去装置を有するフッ素処理装置
と、窒素化合物含有排水を生物的に処理して上記排水中
の窒素を除去する生物的窒素除去装置を有する窒素処理
装置と、上記窒素処理装置の生物的窒素除去装置から排
出される余剰汚泥を上記フッ素処理装置のフッ素除去装
置に供給する余剰汚泥供給路と、上記フッ素除去装置に
供給される余剰汚泥を酸処理する汚泥酸処理装置と、上
記フッ素処理装置のフッ素除去装置で得られた処理水
を、上記窒素処理装置の生物的窒素除去装置に導く処理
水導水路とを備えていることを特徴とする。この場合、
フッ素、窒素化合物含有排水はフッ素処理装置のフッ素
除去装置に供給し、フッ素含有排水と、これとは別の窒
素化合物含有排水のうち、フッ素含有排水はフッ素処理
処置のフッ素除去装置に、窒素化合物含有排水は窒素処
理装置の生物的窒素除去装置にそれぞれ供給する。そし
て、汚泥酸処理装置は、pHを3以下に調整するpH調
整装置であるか、余剰汚泥とpH3以下のフッ素含有排
水とを混合する混合装置であることが好ましい。請求項
6の排水の処理方法は、フッ素処理装置のカルシウム化
合物を添加するフッ素除去装置にフッ素含有排水を供給
して上記排水中のフッ素をフッ化カルシウムとして排水
から分離し、窒素処理装置の生物的窒素除去装置に窒素
含有化合物含有排水を供給し、生物的に上記排水中の窒
素含有化合物を除去して上記生物的窒素除去装置から排
出される余剰汚泥を上記フッ素処理装置のフッ素除去装
置に供給し、上記フッ素処理装置のフッ素除去装置で得
られた処理水を、上記窒素処理装置の生物的窒素除去装
置に供給することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】図示の実施例において、10は前
段のフッ素処理装置、20は後段の窒素処理装置で、フ
ッ素処理装置は、この実施例では後述の窒素処理装置か
ら排出される有機余剰汚泥が供給される汚泥酸処理装置
11としての有機余剰汚泥溶解槽兼フッ素含有排水受入
槽を有し、フッ素含有排水12はこの汚泥酸処理装置1
1に供給される。このフッ素含有排水がpH2〜3、フ
ッ素濃度が50〜100mg/lであると、汚泥酸処理
装置11で有機余剰汚泥と接触することにより余剰汚泥
の有機物の一部はフッ酸により分解され、液化される。
又、余剰汚泥中の炭酸カルシウムは全て溶解し、カルシ
ウムイオンになる。
【0007】フッ素含有排水と一部溶解した余剰汚泥
は、次にカルシウム化合物14、例えば消石灰と、ポリ
マー(凝集剤)15とが注入されるフッ素除去装置13
としての反応槽に供給され、注入されたカルシウム化合
物によってpH10以上に調整され、フッ素とイオン状
のカルシウムからフッ化カルシウムが形成される。それ
から沈殿槽16に供給し、注入されている適切なポリマ
ーによって凝集、沈降分離が行われ、フッ素が処理され
る。尚、このときに沈殿する無機汚泥は系外に排出す
る。
【0008】フッ素含有排水中に過酸化水素が含まれて
いる場合は有機余剰汚泥中に含まれている過酸化水素分
解酵素により分解されるため沈殿槽16での凝集沈殿に
おいて過酸化水素の影響は生じない。
【0009】後段の窒素処理装置20は、前段のフッ素
処理装置の沈殿槽16がフッ素を処理した処理水を処理
水導水路17から受入れ、供給される窒素化合物含有排
水22と混合して生物的に脱窒処理を行う生物的窒素除
去装置21としての脱窒槽を有する。脱窒反応時には硝
酸性窒素量に見合ったBOD源(例えばメタノール、I
PA等)が必要であるが、フッ素含有排水中には液化し
た有機余剰汚泥から生じたBOD源が含まれているた
め、脱窒槽に添加するメタノール、IPA等の供給量は
低減できる。脱窒処理水は次に沈殿槽24に供給して有
機余剰汚泥を沈殿させ、有機余剰汚泥は余剰汚泥供給路
25で前述したようにフッ素処理装置10の汚泥酸処理
装置11に供給し、上澄み処理水26は系外に排出す
る。
【0010】フッ素含有排水と窒素化合物含有排水とが
別々であるときはフッ素含有排水は上記排水の受け入れ
装置を兼ねる汚泥酸処理装置11に供給し、窒素化合物
含有排水は生物的窒素除去装置21に供給する。又、排
水がフッ素、窒素化合物含有排水の場合は汚泥酸処理装
置に供給するが、この場合、排水に含有されている窒素
化合物はフッ素処理装置では何等処理されず、窒素処理
装置20に流入してから窒素化合物を処理される。
【0011】余剰汚泥供給路25からフッ素処理装置に
供給される有機余剰汚泥の可溶化、無機性汚泥の溶解
は、汚泥を酸性にすることにより行われるが、汚泥のp
Hを好ましくは3以下(より好ましくは2〜3)にする
のがよく、pHは3を超えてもよいが、そうすると可溶
化、溶解に長時間を要することとなるので好ましくな
い、又、pHが2よりも下がると装置の耐食性の要求が
厳しくなり、コストアップになる。上述の実施例では酸
処理装置11は、有機余剰汚泥溶解槽兼フッ素含有排水
受入槽であるとして説明してきたが、汚泥の酸処理装置
11は脱窒処理装置20からの余剰汚泥供給路25の途
中に設け(フッ素含有排水と混合する前)、そこで塩
酸、硫酸などの酸を添加し、混合してpHを3以下に調
整してもよいが、フッ素含有排水自体が酸性(0006
ではpH2〜3、フッ素濃度50〜1000mg/l)
である場合には、このフッ素含有排水を、上述の実施例
のように、有機余剰汚泥溶解槽兼フッ素含有排水受入槽
である汚泥酸処理装置に供給して有機余剰汚泥と混合す
ればpH調整剤が節約できるので好ましい。通常、半導
体製造工場からのフッ酸含有排水、フッ酸及びフッ化ア
ンモニウム含有排水はpHが3以下であることが多いの
で、本発明による処理に適している。
【0012】フッ素含有排水に添加するカルシウム化合
物は消石灰であっても、塩化カルシウムであっても、フ
ッ素イオンをCaF2(フッ化カルシウム)として折出
できるものであればよい。又、ポリマーは高分子凝集剤
であって、折出粒子を凝集して粗大化し、沈殿槽16で
の固液分離を容易にする。尚、固液分離は、沈殿槽によ
らず膜分離装置などの他の任意の手段で行ってもよい。
【0013】窒素除去装置は、通常使用されている生物
的窒素除去装置であればよい。窒素化合物として硝酸ま
たは亜硝酸のみを含む場合は、脱窒細菌を主とする汚泥
を保有する脱窒槽に排水を導入し、脱窒細菌により硝
酸、亜硝酸を窒素ガスに還元する。汚泥と処理水とは固
液分離(通常は沈殿槽で固液分離)し、増殖分の汚泥は
余剰汚泥として排出する。脱窒細菌の増殖には炭素源が
必要であり、通常はメタノールを生物的窒素除去装置に
供給する。脱窒細菌は通常、嫌気的雰囲気で活性が維持
される。なお、生物的窒素除去装置の後段に過剰に供給
された炭素源を除去する必要がある場合には、好気槽を
設け、生物的に過剰分を分解除去する。
【0014】窒素化合物として、アンモニア性窒素を含
む場合は生物的窒素除去装置の他に硝化槽も必要にな
る。硝化槽には硝酸化細菌、亜硝酸化細菌を含む汚泥を
保持し、アンモニア性窒素を硝酸、亜硝酸に酸化する。
これらの菌は好気性であり、硝化槽は酸素を供給して好
気状態に維持する。硝化された後は上述のように生物的
窒素除去装置で脱窒する。従って、窒素処理装置の配列
は硝化槽→生物的窒素除去装置→沈殿槽、生物的窒素除
去装置⇔硝化槽→沈殿槽でもよく、沈殿槽の前に好気槽
を追加してもよい。
【0015】
【実験例】フッ素含有排水として、排水量20m3
時、pHが2.1、フッ素濃度が50〜70mg/l、
過酸化水素が10〜15mg/l、硝酸排水として排水
量50m3/時、硝酸性窒素濃度が40〜60mg/l
の半導体工場の排水を用い、室内試験規模で確認試験を
行った。なお、半導体工場では、これらの排水を従来の
処理方式(フッ素含有排水を消石灰注入でpH10に調
整し、凝集沈殿処理でフッ素処理後、その処理液に硝酸
排水を混合し、pHを7.5付近に調整した後、脱窒槽
へ移送しメタノールを注入しながら滞留時間6時間で窒
素処理を行った後、滞留時間2時間の再曝気槽で過剰の
メタノール除去を行っている)で処理している。確認試
験方法は、フッ酸処理試験と窒素処理試験を分割し、両
試験とも回分方式とした。フッ酸処理試験は容量15l
の反応槽を用い、窒素処理試験設備は、脱窒槽(再曝気
槽兼用)は容量10lでpH計を設置し、pH計と連動
して塩酸注入設備を設けた。
【0016】フッ素処理試験は反応槽に、フッ酸排水を
(フッ素濃度65mg/l、過酸化水素濃度12mg/
l、pH2.2)10lに、窒素処理実設備の脱窒槽内
液の濃縮汚泥(余剰引抜き汚泥でありMLSS濃度25
000mg/l、VSS/SS比60%)を0.1l投
入し、反応槽内の汚泥濃度をMLSSとして250mg
/l、MLVSSとして150mg/lとした。なお、
フッ酸排水に投入した汚泥量の割合は、実脱窒設備から
排出される余剰汚泥量の全量をフッ酸排水に混合した時
と同等な割合である。汚泥を投入後、液温25℃で3時
間強攪拌を行った。混合液のpHは3.7になった。強
攪拌3時間後、56mg/lの消石灰(カルシウムとし
て30mg/l)を注入して槽内のpHをカセイソーダ
で10に調整しながら、30分間強攪拌を行い、フッ酸
をフッ化カルシウムとした後、アニオン性ポリマーを注
入して凝集沈降分離後、フッ素処理液を得た。フッ素処
理にて使用したカルシウム量は、液化した余剰汚泥から
40mg/l、投入した消石灰から30mg/l、合計
70mg/lであり、65mg/lのフッ素をフッ化カ
ルシウムとする最小量である。フッ素処理後のフッ素処
理液のフッ素濃度は2mg/l以下であり、余剰汚泥か
ら生じたカルシウムがフッ素除去に使用されていた。
【0017】また、フッ素処理液のCODcr濃度は1
75mg/l、BOD濃度は110mg/lとなり、投
入した汚泥の有機物(MLVSS)から、計算上では約
82%の有機物が液化し、また、投入汚泥の約52%が
BOD成分に転換していた。
【0018】窒素処理試験は、フッ素処理液に平均硝酸
性窒素濃度55mg/lの硝酸排水を、実際の排水量比
(フッ素処理水:硝酸排水=20:50)に混合し、p
Hを7.5に塩酸で調整した後、容量10lの回分式脱
窒槽へ投入した。回分式脱窒槽への投入量は、混合排水
(フッ素処理水と硝酸排水)が7lであり、実脱窒設備
からの濃縮汚泥(MLSS 25000mg/l)が
1.5l、合計8.5lである。回分式脱窒槽は少量の
窒素ガスで槽内攪拌を行い、実設備の脱窒槽滞留時間と
同じ6時間反応させた。脱窒槽内の汚泥は実設備の脱窒
槽内汚泥を用い、汚泥濃度は実設備と同等なMLSS濃
度4400mg/l、MLVSS濃度2640mg/l
とした。槽内にはpH計を設置し、塩酸を用いてpH
7.5に調整した。
【0019】回分式脱窒槽内液中の回分初期の硝酸性窒
素濃度は、硝酸排水がフッ素処理水と投入汚泥混合液で
1.7倍に希釈され32mg/lであった。また、初期
のBOD濃度は、フッ素処理水が約4.3倍に希釈され
26mg/lであった(初期のCODcr濃度は40m
g/lであった)。そこで、フッ素処理水から供給され
る、CODcr、BODのみでは、全ての硝酸性窒素の
脱窒処理が不十分になると考え、30mg/lのメタノ
ール(CODcrとして45mg/l)を添加した。そ
の結果、脱窒処理6時間後の槽内液(No5Cろ紙ろ
液)の硝酸性窒素濃度は3.8mg/lとなり、COD
cr濃度は20mg/l、BOD濃度は6mg/lであ
った。脱窒処理後、実設備の再曝気槽と同じく、2時間
の曝気を行い、脱窒反応で残留したBODは除去を行
い、沈降分離させ窒素処理水を得た。窒素処理水の硝酸
性窒素濃度は30mg/l、BODは3.5mg/lと
なった。
【0020】以上の確認試験は回分方式を用いたが、連
続方式においても同様な結果が得られる。この試験結果
からも明らかなように、脱窒処理装置から発生する余剰
汚泥を全て、フッ素含有排水に混合することで、フッ素
処理時に余剰汚泥中のカルシウムは有効に使用でき、新
たに投入する消石灰の量は半減できた。また、液化した
余剰汚泥から生じたCODcr、BODを脱窒用水素供
与体として使用することで、使用するメタノール量を半
減できた。
【0021】
【発明の効果】本発明では、窒素除去装置で発生する余
剰汚泥を、汚泥酸処理装置を経てフッ素除去装置および
窒素除去装置に順次供給する。余剰汚泥は、増殖した微
生物を主とする有機性の生物汚泥と、炭酸カルシウムを
主とする無機性の汚泥を含有している。余剰汚泥を酸処
理することにより、汚泥中の炭酸カルシウムは溶解して
Caイオンが生成し、このCaイオンがフッ素除去のた
めのカルシウム源となり、フッ素除去のために添加する
カルシウム添加量を削減できる。また、余剰汚泥を酸処
理することにより、汚泥中の生物汚泥も細胞破壊して可
溶化(液化)し、生物が摂取可能な有機物(BOD成
分)に改質され、脱窒細菌に必要な炭素源となり、通常
脱窒のために添加されるメタノール添加量を削減でき
る。そして、余剰汚泥を酸処理して再利用することにな
り、余剰汚泥の系外への排出が削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水処理装置の一実施例のフローシー
トである。
【符号の説明】
10 フッ素処理装置 11 汚泥酸処理装置(有機余剰汚泥溶解槽兼フッ素
含有排水受入槽) 12 フッ素含有排水 13 フッ素除去装置 14 カルシウム化合物 15 高分子ポリマー 16 沈殿槽 17 処理水導水路 20 窒素処理装置 21 生物的窒素除去装置(脱窒槽) 22 窒素化合物含有排水 23 メタノール 24 沈殿槽 25 余剰汚泥供給路 26 上澄み処理水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 信隆 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D038 AA08 AB29 AB31 AB41 BA04 BB18 BB19 4D040 AA27 AA31 AA62 BB22 BB52 BB91 BB93 4D059 AA05 BF12 BH04 BH07 CA28 DA31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素を含有する排水にカルシウム化合
    物を添加して上記排水中のフッ素をフッ化カルシウムと
    して排水から分離するフッ素除去装置を有するフッ素処
    理装置と、窒素化合物を含有する排水を生物的に処理し
    て上記排水中の窒素を除去する生物的窒素除去装置を有
    する窒素処理装置と、上記窒素処理装置の生物的窒素除
    去装置から排出される余剰汚泥を上記フッ素処理装置の
    フッ素除去装置に供給する余剰汚泥供給路と、上記フッ
    素除去装置に供給される余剰汚泥を酸処理する汚泥酸処
    理装置と、上記フッ素処理装置のフッ素除去装置で得ら
    れた処理水を、上記窒素処理装置の生物的窒素除去装置
    に導く処理水導水路とを備えていることを特徴とする排
    水の処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の排水の処理装置におい
    て、フッ素と窒素化合物とを含有する排水をフッ素処理
    装置のフッ素除去装置に供給することを特徴とする排水
    の処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の排水の処理装置におい
    て、フッ素を含有する排水と、これとは別の窒素化合物
    を含有する排水のうち、フッ素を含有する排水はフッ素
    処理装置のフッ素除去装置に、窒素化合物を含有する排
    水は窒素処理装置の生物的窒素除去装置にそれぞれ供給
    することを特徴とする排水の処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のどれか1項に記載の排
    水の処理装置において、汚泥酸処理装置は、pHを3以
    下に調整するpH調整装置であることを特徴とする排水
    の処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のどれか1項に記載の排
    水の処理装置において、汚泥酸処理装置は、余剰汚泥と
    pH3以下のフッ素を含有する排水とを混合する混合装
    置であることを特徴とする排水の処理装置。
  6. 【請求項6】 フッ素処理装置のカルシウム化合物を添
    加するフッ素除去装置にフッ素を含有する排水を供給し
    て上記排水中のフッ素をフッ化カルシウムとして排水か
    ら分離し、窒素処理装置の生物的窒素除去装置に窒素含
    有化合物を含有する排水を供給し、生物的に上記排水中
    の窒素含有化合物を除去して上記生物的窒素除去装置か
    ら排出される余剰汚泥をフッ素除去装置に供給し、上記
    フッ素処理装置のフッ素除去装置で得られた処理水を、
    上記窒素処理装置の生物的窒素除去装置に供給すること
    を特徴とする排水の処理方法。
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