JP2003311201A - スピンコート装置及びスピンコート方法 - Google Patents

スピンコート装置及びスピンコート方法

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JP2003311201A JP2002117007A JP2002117007A JP2003311201A JP 2003311201 A JP2003311201 A JP 2003311201A JP 2002117007 A JP2002117007 A JP 2002117007A JP 2002117007 A JP2002117007 A JP 2002117007A JP 2003311201 A JP2003311201 A JP 2003311201A
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宣孝 井原
Satoru Momose
悟 百瀬
Takuya Uzumaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピンコート装置及びスピンコート方法に関
し、溶媒の揮発による膜厚の不均一性とドーナツ状の基
板に起因する膜厚の不均一性を改善する。 【解決手段】 被塗布基板10の周辺部を密閉構造とす
る密閉機構、密閉構造にした領域1を溶質を分散させて
いる有機溶媒の雰囲気にする雰囲気予備調整機構2、及
び、前記密閉構造とした領域を不活性ガス雰囲気で置換
するガス置換機構4を少なくとも備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスピンコート装置及
びスピンコート方法に関するものであり、例えば、磁気
ディスク基板上に磁性層を形成する際の雰囲気調整機構
及びコート液滴下方法に特徴のあるスピンコート装置及
びスピンコート方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体デバイスや磁気ヘッド
等の数多くのデバイスの製造工程において、フォトリソ
グラフィー工程或いは層間絶縁膜の形成工程にスピンコ
ート法による成膜が採用されている。
【0003】近年、磁気記録媒体、即ち、磁気ディスク
の製造工程においても、磁性層を形成するために、スパ
ッタリング法に代わってスピンコート法の採用が検討さ
れている。
【0004】例えば、ヘキサンやオクタンなどの非極性
の炭化水素溶媒中にFePt粒子を分散させたコート液
を用いてガラス基板上にスピンコートし、溶媒を蒸発さ
せたのち熱処理を加えてFePtを磁性化することが行
われている。この場合、FePt粒子を規則正しく配列
させるためには、溶媒の蒸発をゆっくり行う必要があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、沸点の低いヘ
キサン(沸点:68.74℃)やオクタンなどの非極性
の炭化水素溶媒中に成膜したい物質が分散している場
合、汎用的なスピンコータを用いると、滴下直後から溶
媒の揮発が始まり、スピンコートしても、均一に成膜で
きないという問題がある。
【0006】また、磁気ディスク基板は、外径及び内径
を有するドーナツ状の基板であるので、通常のスピンコ
ータを用いた場合、基板の中心にコート液を滴下するこ
とができず、均一な成膜が困難であるという本質的な問
題がある。
【0007】したがって、本発明は、溶媒の揮発による
膜厚の不均一性とドーナツ状の基板に起因する膜厚の不
均一性を改善することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。 図1参照 上記目的を達成するため、本発明は、有機溶媒中に分散
している溶質をスピンコート法によって成膜するスピン
コート装置において、被塗布基板10の周辺部を密閉構
造とする密閉機構、密閉構造にした領域1を前記有機溶
媒の雰囲気にする雰囲気予備調整機構2、及び、前記密
閉構造とした領域を不活性ガス雰囲気で置換するガス置
換機構4を少なくとも備えたことを特徴とする。
【0009】この様に、雰囲気予備調整機構2を備える
ことによって、コート液を滴下する前に密閉構造内を予
め有機溶媒の雰囲気にすることができ、それによって、
コート液を滴下しても滴下直後から有機溶媒の揮発が始
まることがない。
【0010】また、ガス置換機構4を備えることによっ
て、スピンコート後に密閉構造とした領域の雰囲気を有
機溶媒の雰囲気か不活性ガス雰囲気に切り替えることに
よって、真空乾燥よりもゆっくりした乾燥条件を実現で
きるので、均一な膜厚の形成が可能になる。
【0011】この場合、有機溶媒の雰囲気を制御するた
めに、有機溶媒の蒸気圧を測定する蒸気圧センサ8及び
密閉構造の内部の真空度を測定する真空ゲージ7を備え
ることが望ましく、また、ガス置換を行うための真空排
気機構9、特に、オイルフリーポンプを備えることが望
ましい。なお、真空排気機構9として、通常のロータリ
ーポンプを用いても良いが、その場合には、有機溶媒が
ヘキサン等の非極性の有機溶媒である場合、オイルが有
機溶媒に汚染されてポンプの寿命が短くなる。
【0012】また、この場合の雰囲気予備調整機構2と
しては、密閉構造内に有機溶媒を単独で導入するように
配置したシリンジ或いはノズルが好適であり、また、導
入した有機溶媒の気化を助けるためにホットプレート等
の気化装置3を設けても良い。
【0013】また、ガス置換機構4は、乾燥速度を高精
度に制御するために、不活性ガスの流量を制御するため
のマスフローコントローラ6及びコンダクタンスバルブ
5を備えることが望ましい。
【0014】また、コート液を上記被塗布基板10上に
滴下する場合、特に、ドーナツ状の基板に滴下する場
合、被塗布基板10に対して相対的に渦巻状にコート液
を滴下した後に、基板の全面に広げることが望ましく、
それによって、膜厚の均一化が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】ここで、図2及び図3を参照し
て、本発明の第1の実施の形態のスピンコート装置を説
明する。 図2参照 図2は、本発明の第1の実施の形態のスピンコート装置
の開放時の概略的構成図であり、ディスク基板14を保
持して回転させるディスク基板回転機構12を挿通した
密閉用カップ11と、コート液用シリンジ22及びヘキ
サン用シリンジ24を挿通した密閉用プレート21によ
って基本構造が構成される。
【0016】この密閉用カップ11の底部には、密閉用
カップ11を上下動させて密閉用プレート21に接触さ
せて密閉空間を形成するカップ上下動機構13が設けら
れている。なお、密閉用カップ11と密閉用プレート2
1との接触部の一方には、Oリング等の気密封止手段が
設けられている。
【0017】また、密閉用カップ11には配管を介して
密閉空間を真空に排気するオイルフリーポンプ15が接
続されており、また、密閉用カップ11内には密閉空間
の真空度を測定するピラニゲージ17と、導入した溶媒
であるヘキサンの蒸気圧を測定するヘキサン蒸気圧セン
サ16が配置されている。
【0018】一方、コート液用シリンジ22には、コー
ト液の滴下量を制御するためのマスフローコントローラ
23が設けられており、また、このコート液用シリンジ
22には気密構造を保ったままでラジアル方向に直線的
に移動させる機構が設けられている。
【0019】また、ヘキサン用シリンジ24には、ヘキ
サンの導入量を制御するマスフローコントローラ25が
設けられているとともに、滴下先にホットプレート26
が配置されており、滴下されたヘキサンはホットプレー
ト26によって加熱されるこによって気化し、密閉空間
をヘキサン雰囲気で満たすことになる。
【0020】また、密閉用プレート21には各ガス導入
管28と連結する複数のコンダクタンスバルブ27が設
けられており、この各ガス導入管28にもN2 ガスの流
量を制御するためのマスフローコントローラ29が設け
られている。
【0021】図3参照 図3は、本発明の第1の実施の形態のスピンコート装置
の密閉状態における概略的構成図であり、カップ上下動
機構13によって密閉用カップ11を上方に移動させ
て、密閉用プレート21に当接させることにより密閉成
膜室18を構成することができる。
【0022】次に、図4及び図5を参照して、本発明の
第1の実施の形態のスピンコート装置を用いたスピンコ
ート法を説明するが、説明に当たっては図2及び図3に
付した符号も引用する。 図4参照 図4は、本発明の第1の実施の形態のスピンコート装置
を用いたスピンコート法のフロー図であり、まず、 ディスク基板の前処理工程として、例えば、外径65
mm、内径20mmのドーナツ状のシリコン基板からな
るディスク基板14を真空吸引によりディスク基板回転
機構12に固定したのち、ディスク基板14を例えば、
300rpmで回転させる。
【0023】次いで、 成膜室をヘキサン雰囲気にする工程とし、図3に示す
ように、カップ上下動機構13を駆動して密閉用カップ
11を上方に移動させて、密閉用プレート21に当接さ
せることにより密閉成膜室18を構成したのち、密閉成
膜室18内にヘキサン用シリンジ24からヘキサンを例
えば、100mL導入し、ホットプレート26で例え
ば、80℃に加熱することによりヘキサンを気化させ
て、密閉成膜室18内を予めヘキサン雰囲気とする。
【0024】次いで、 コート液滴下工程において、溶媒のヘキサンにFeP
t粒子を分散させたコート液を、コート液用シリンジ2
2から例えば、200μLを5秒間で滴下する。本発明
においては、このコート液を渦巻状態で滴下するので、
この様子を図5を参照して説明する。
【0025】図5参照 図5は、本発明の第1の実施の形態のスピンコート法の
説明図であり、ディスク基板14を例えば、60rpm
のゆっくりした回転数で回転させた状態で、コート液用
シリンジ22を図において矢印で示すラジアル方向に
0.5cm/秒の速度で移動させながらコート液30を
滴下するものであり、この相対運動によってコート液3
0はディスク基板14に対し渦巻状態で滴下されること
になる。
【0026】再び、図4参照 次いで、 スピンコート工程において、ディスク基板14を例え
ば、1000rpmで10秒間回転させることにより、
コート液30をディスク基板14の表面全面に広げる。
このスピンコート工程においては、密閉成膜室18内
は、ヘキサン蒸気で満たされているので、コート液30
中のヘキサンが揮発することはない。
【0027】次いで、 残存溶媒の乾燥工程において、ディスク基板14を例
えば、300rpmで回転させて状態で、密閉成膜室1
8内に、ガス導入管28及びコンダクタンスバルブ27
を介してN2 ガスを例えば、10sccmの流量で12
0秒間挿入して、コート液30中のヘキサンを蒸発させ
る。
【0028】この時、複数のコンダクタンスバルブ27
を略均一に面内分布させているので、ディスク基板14
の表面全面にN2 ガスが均一に当たり、基板全面におい
てゆっくりと均一に蒸発が生じるので、FePt粒子が
整然と均一な厚さで整列した状態で乾燥膜が得られる。
【0029】最後に、 ディスク基板の後処理工程において、密閉状態を解除
したのち、真空吸着状態を解除して、ディスク基板14
をアンロードし、次いで、加熱処理を加えることによっ
て、FePt粒子を磁性粒子に変換する。
【0030】この様に、本発明の第1の実施の形態にお
いては、スピンコート装置にヘキサン用シリンジを設
け、コート液滴下前の成膜室の雰囲気を予め溶媒である
ヘキサン雰囲気に置き換えているので、コート液が滴下
工程及びスピンコート工程において急激に揮発すること
がなく、均一な成膜が可能になる。
【0031】また、本発明の第1の実施の形態において
は、コート液の滴下時に、コート液30をディスク基板
11に対して相対的に渦巻状態で滴下しているので、ド
ーナツ状の基板に対して均一な塗布膜の形成が可能にな
る。
【0032】次に、図6を参照して、本発明の第2の実
施の形態のスピンコート装置を説明する。 図6参照 図6は、本発明の第2の実施の形態のスピンコート装置
の密閉状態における概略的構成図であり、基本的構成は
上記の第1の実施の形態と同様であるが、この第2の実
施の形態においてはヘキサン用シリンジの代わりに、ヘ
キサン用ノズル19を設けたものである。
【0033】このヘキサン用ノズル19から、ヘキサン
をディスク基板回転機構12に向けて吐出し、ディスク
基板回転機構12の回転力によって飛散させて、常温で
気化させるものである。したがって、この第2の実施の
形態においては、ホットプレート等の気化装置は不要に
なる。
【0034】この第2の実施の形態においては、気化装
置を用いていないので、密閉成膜室18内の温度分布を
均一にすることができ、成膜・乾燥工程において、不所
望な熱の影響を排除することができる。
【0035】次に、図7を参照して、本発明の第3の実
施の形態のスピンコート装置を説明する。 図7参照 図7は、本発明の第3の実施の形態のスピンコート装置
の密閉状態における概略的構成図であり、基本的構成は
上記の第1の実施の形態と同様であるが、この第3の実
施の形態においては密閉成膜室18を形成するカップを
上側部材に設けたものである。
【0036】即ち、この第3の実施の形態においては、
ディスク基板回転機構12を挿通する下側部材を密閉用
プレート20とし、コート液用シリンジ22を挿通する
上側部材を密閉用カップ31としたものである。この場
合の作用効果は、上記第1の実施の形態と実質的に同様
である。
【0037】次に、図8を参照して、本発明の第4の実
施の形態のスピンコート装置を説明する。 図8参照 図8は、本発明の第4の実施の形態のスピンコート装置
の密閉状態における概略的構成図であり、基本的構成は
上記の第1の実施の形態と同様であるが、この第4の実
施の形態においては密閉用プレートをガス導入空間34
を有するガス導入密閉用プレート32としたものであ
る。
【0038】即ち、この第4の実施の形態においては、
ガス導入密閉用プレート32にガス導入空間34を設
け、1本のガス導入管28と1個のコンダクタンスバル
ブ27を介してN2 ガスをガス導入空間34に導入し、
ガス導入密閉用プレート32にに均一に配置した複数の
ガス導入孔33を介して密閉成膜室18にN2 ガスを導
入するようにしたものである。
【0039】この第4の実施の形態においては、ガス導
入空間34を設けているので、コンダクタンスバルブ2
7、ガス導入管28、及び、マスフローコントローラ2
9は夫々1個で良くなるので、部品点数を大幅に低減す
ることができる。
【0040】以上、本発明の各実施の形態を説明した
が、本発明は各実施の形態に記載した構成及び条件に限
られるものではなく、各種の変更が可能である。例え
ば、上記の第3及び第4の実施の形態においては、ヘキ
サン用シリンジを用い上方からヘキサンを導入している
が、上記の第2の実施の形態と同様に、ヘキサン用ノズ
ルを用いディスク基板回転機構に向けてヘキサンを吐出
するようにしても良いものである。
【0041】また、上記の各実施の形態においては、ヘ
キサンを液状で導入して、密閉成膜室内で気化させてい
るが、気体の状態で供給しても良いものである。その場
合には、密閉成膜室外に気化装置を設けても良いし、或
いは、密閉成膜室外において、ヘキサン用シリンジにコ
イルヒータを巻き付けて加熱しても良いものである。
【0042】また、上記の第1の実施の形態において
は、ヘキサンを滴下する際に、ディスク基板を回転させ
ているが、ホットプレート等の気化装置を用いる場合に
は必ずしも必要はないものである。但し、第2の実施の
形態のように、ディスク基板回転機構に向けて吐出する
場合には、回転は必須となる。
【0043】また、上記の各実施の形態においては、有
機溶媒としてヘキサンを用いているが、ヘキサンに限ら
れるものではなく、オクタン等のヘキサンと同様の他の
非極性の炭化水素を用いても良いものである。
【0044】また、コート液に含まれる溶質は、FeP
t粒子に限られるものではなく、成膜対象となる金属粒
子であれば良い。
【0045】また、溶質及び溶媒に組み合わせは、上記
の組合せに限られるものではなく、溶質は必ずしも金属
粒子である必要はなく、また、溶媒は必ずしも非極性の
炭化水素である必要はなく、本発明は各種のコート液に
適用されるものである。
【0046】また、上記各実施の形態においては、コー
ト液を滴下するためにシリンジを用いているが、シリン
ジに限られるものではなく、ノズル等の他の液体導入機
構を用いても良いものである。
【0047】また、上記の各実施の形態においては、真
空排気手段としてオイルフリーポンプを用いているが、
必ずしもオイルフリーポンプである必要はなく、通常の
ロータリーポンプを用いても良いものである。但し、ロ
ータリーポンプを用いた場合には、有機溶媒によってオ
イルが劣化してロータリーポンプの寿命が短くなる虞が
ある。
【0048】また、上記の各実施の形態においては、密
閉成膜室内にヘキサン蒸気圧センサを設けているが、必
ずしも必要のないものであり、密閉成膜室の容積とヘキ
サンの滴下量によって制御しても良いものである。
【0049】また、上記の各実施の形態においては、真
空計としてピラニゲージを用いているが、ピラニゲージ
に限られるものではなく、低真空度の計測が可能であれ
ばどの様な真空計を用いても良いものである。
【0050】また、上記の各実施の形態においては、デ
ィスク基板としてシリコン基板を用いているが、実機を
製造する際には、Al基板或いはガラス基板を用いるも
のである。
【0051】また、上記の各実施の形態においては、被
塗布基板として磁気ディスク用基板を前提としている
が、磁気ディスク用基板に限られるものではなく、ドー
ナツ状の基板であれば良い。
【0052】さらには、ドーナツ状の基板に限られるも
のではなく、通常のSiウェハ等の円盤状基板にも適用
されるものであり、その場合にも、予め溶媒雰囲気にす
ることにより急激な乾燥を防止することができる。但
し、この場合には、渦巻状態でコート液を滴下する必要
はない。
【0053】ここで、再び図1を参照して、改めて本発
明の詳細な特徴を説明する。再び、図1参照 (付記1) 有機溶媒中に分散している溶質をスピンコ
ート法によって成膜するスピンコート装置において、被
塗布基板10の周辺部を密閉構造とする密閉機構、密閉
構造にした領域1を前記有機溶媒の雰囲気にする雰囲気
予備調整機構2、及び、前記密閉構造とした領域を不活
性ガス雰囲気で置換するガス置換機構を少なくとも備え
たことを特徴とするスピンコート装置。 (付記2) 上記密閉機構は、上記被塗布基板10を支
持する容器下部が、上下動によって密閉・開放する移動
機構を有するとともに、密閉時に上記有機溶媒の蒸気圧
を測定する蒸気圧センサ8及び密閉構造の内部の真空度
を測定する真空ゲージ7を備え、且つ、前記密閉構造内
を真空にするための真空排気機構9を有していることを
特徴とする付記1記載のスピンコート装置。 (付記3) 上記真空排気機構9が、オイルフリーポン
プであることを特徴とする付記2記載のスピンコート装
置。 (付記4) 上記雰囲気予備調整機構2は、上記密閉構
造内に上記有機溶媒を単独で導入するシリンジ或いはノ
ズルのいずれかを備えていることを特徴とする付記1乃
至3のいずれか1に記載のスピンコート装置。 (付記5) 上記シリンジ或いはノズルのいずれかの少
なくとも近傍に、上記有機溶媒を気化させるための気化
装置3を備えていることを特徴とする付記4記載のスピ
ンコート装置。 (付記6) 上記ガス置換機構4は、不活性ガスの流量
を制御するためのマスフローコントローラ6及びコンダ
クタンスバルブ5を備えていることを特徴とする付記1
乃至5のいずれか1に記載のスピンコート装置。 (付記7) コート液を上記被塗布基板10上に滴下す
る際に、前記被塗布基板10に対して相対的に渦巻状に
コート液を滴下した後に、基板10全面に広げる機構を
有していることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1
に記載のスピンコート装置。 (付記8) 上記有機溶媒が、非極性の炭化水素であ
り、且つ、上記溶質が金属粒子であることを特徴とする
付記1乃至7のいずれか1に記載のスピンコート装置。 (付記9) 上記被塗布基板10が、内側に開口部を有
するドーナツ状基板であることを特徴とする付記1乃至
8のいずれか1に記載のスピンコート装置。 (付記10) 付記1乃至付記9のいずれか1に記載の
スピンコート装置を用いたスピンコート方法において、
上記密閉構造内に有機溶媒のみを導入して有機溶媒の雰
囲気にしたのち、コート液を滴下し、滴下終了後に、上
記密閉構造内に不活性ガスを導入してコート液中の有機
溶媒を蒸発させることを特徴とするスピンコート方法。 (付記11) 上記コート液を滴下する際に、上記被塗
布基板10を回転させるとともに、コート液滴下手段を
直線的に移動させて、前記被塗布基板10に対して相対
的に渦巻状にコート液を滴下することを特徴とする付記
10記載のスピンコート方法。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、コート液を滴下してス
ピンコートする前に、成膜室を密閉にして密閉成膜室内
を予め溶媒雰囲気としているので、溶媒が揮発してコー
ト液が急激に乾燥することがなく、それによって均一な
塗布膜に成膜が可能になる。
【0055】また、コート液を滴下する際に、コート液
を被塗布基板に対して相対的に渦巻状態で滴下すること
によって、被処理基板がドーナツ状基板の場合にも均一
な塗布膜の形成が可能になり、ひいては、磁気ディスク
の高密度記録化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のスピンコート装置
の概略的構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のスピンコート装置
の密閉状態における概略的構成図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のスピンコート法の
フロー図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態のスピンコート法の
説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態のスピンコート装置
の密閉状態における概略的構成図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態のスピンコート装置
の密閉状態における概略的構成図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態のスピンコート装置
の密閉状態における概略的構成図である。
【符号の説明】
1 密閉構造にした領域 2 雰囲気予備調整機構 3 気化装置 4 ガス置換機構 5 コンダクタンスバルブ 6 マスフローコントローラ 7 真空ゲージ 8 蒸気圧センサ 9 真空排気機構 10 被塗布基板 11 密閉用カップ 12 ディスク基板回転機構 13 カップ上下機構 14 ディスク基板 15 オイルフリーポンプ 16 ヘキサン蒸気圧センサ 17 ピラニゲージ 18 密閉成膜室 19 ヘキサン用ノズル 20 密閉用プレート 21 密閉用プレート 22 コート液用シリンジ 23 マスフローコントローラ 24 ヘキサン用シリンジ 25 マスフローコントローラ 26 ホットプレート 27 コンダクタンスバルブ 28 ガス導入管 29 マスフローコントローラ 30 コート液 31 密閉用カップ 32 ガス導入密閉用プレート 33 ガス導入孔 34 ガス導入空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 百瀬 悟 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 渦巻 拓也 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AB16 AB20 EA05 4D075 AC65 AC95 BB56Z CA23 CA47 DA06 DB13 DB14 DC22 DC24 DC28 EA07 4F042 AA02 AA07 AA08 AB00 BA07 BA18 EB05 EB09 EB13 EB18 EB24 EB25 EB29 5D112 AA05 AA21 AA24 CC05 5F046 JA08 JA09 JA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒中に分散している溶質をスピン
    コート法によって成膜するスピンコート装置において、
    被塗布基板の周辺部を密閉構造とする密閉機構、密閉構
    造にした領域を前記有機溶媒の雰囲気にする雰囲気予備
    調整機構、及び、前記密閉構造とした領域を不活性ガス
    雰囲気で置換するガス置換機構を少なくとも備えたこと
    を特徴とするスピンコート装置。
  2. 【請求項2】 上記密閉機構は、上記被塗布基板を支持
    する容器下部が、上下動によって密閉・開放する移動機
    構を有するとともに、密閉時に上記有機溶媒の蒸気圧を
    測定する蒸気圧センサ及び密閉構造の内部の真空度を測
    定する真空ゲージを備え、且つ、前記密閉構造内を真空
    にするための真空排気機構を有していることを特徴とす
    る請求項1記載のスピンコート装置。
  3. 【請求項3】 コート液を上記被塗布基板上に滴下する
    際に、前記被塗布基板に対して相対的に渦巻状にコート
    液を滴下した後に、基板全面に広げる機構を有している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスピンコー
    ト装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    スピンコート装置を用いたスピンコート方法において、
    上記密閉構造内に有機溶媒のみを導入して有機溶媒の雰
    囲気にしたのち、コート液を滴下し、滴下終了後に、上
    記密閉構造内に不活性ガスを導入してコート液中の有機
    溶媒を蒸発させることを特徴とするスピンコート方法。
  5. 【請求項5】 上記コート液を滴下する際に、上記被塗
    布基板を回転させるとともに、コート液滴下手段を直線
    的に移動させて、前記被塗布基板に対して相対的に渦巻
    状にコート液を滴下することを特徴とする請求項4記載
    のスピンコート方法。
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