JP2004127445A - 両面成膜用スピンコート装置 - Google Patents

両面成膜用スピンコート装置 Download PDF

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Hiroki Kodama
児玉 宏喜
Nobutaka Ihara
井原 宣孝
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Abstract

【課題】両面成膜用スピンコート装置に関し、簡易的な構造でかつ雰囲気濃度を変えないようにしながら、基板裏面への塗布液の回り込みを防止する。
【解決手段】非極性の溶媒中に磁性体を分散したコート液4をスピンコート法によって被塗布基板2上に成膜する際に、被塗布基板2の裏面にコート液4が回り込むことを防止するために被塗布基板2の裏面に雰囲気を吹き付ける機構を備える。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は両面成膜用スピンコート装置に関するものであり、例えば、磁気ディスク基板の両面に磁性金属粒子を塗布コートする際にコート液が基板の裏面に回り込むことを防止するための機構に特徴のある両面成膜用スピンコート装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、Siデバイスや化合物半導体デバイス等の半導体デバイスの製造工程において、フォトリソグラフィー工程或いは層間絶縁膜の形成工程にスピンコート法による成膜が日常的に採用されている。
【0003】
この工程に用いるスピンコート装置は非常に汎用的な装置であるため、磁気ヘッド等の半導体装置以外の分野でも用いられているが、近年、磁気記録媒体、即ち、磁気ディスクの製造工程においても、磁性層を形成するために、スパッタリング法に代わってスピンコート法の採用が検討されている。
【0004】
例えば、ヘキサンやオクタンなどの非極性の炭化水素溶媒中にFePt粒子を分散させたコート液を用いてガラス基板上にスピンコートし、溶媒を蒸発させたのち熱処理を加えてFePtを磁性化することが行われている。
【0005】
また、一般に、磁気記録媒体は、通常、プラッタあたりの記録密度を高めるために、両面に記録再生が可能とするように両面に磁性薄膜が成膜されているが、スピンコート法を用いて、両面に成膜するためには、裏面への塗布液の回り込みを防止する必要がある。
【0006】
この様な塗布液の裏面への回り込みを防止する方法としては、スピンドルの回転軸に空気を流すための配管を行い、裏面の内側から外側へ空気を流しながら成膜することで塗布液の裏面への回り込みを防止することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
実願平6−2864号のマイクロフィルム
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
FePt粒子を規則正しく配列させるためには、溶媒の蒸発をゆっくり行う必要があるが、沸点の低いヘキサン(沸点:68.74℃)やオクタンなどの非極性の炭化水素溶媒中に成膜したいFePt粒子等の磁性金属物質が分散している場合、汎用的なスピンコータを用いると、滴下直後から溶媒の揮発が始まり、スピンコートしても、均一に成膜できない問題がある。
特に、スピンコータは、その成膜方法が、外径、内径を有する基板への成膜は、基板中心に所望の物質を滴下することができないという問題がある。
【0009】
そこで、本発明者等はこれらの2つの問題を解決するため、溶媒を密閉成膜室に別途供給して密閉成膜室を溶媒雰囲気とし、コート液中の溶媒の蒸発をゆっくり行うことを提案している(必要ならば、特願2002−117007号参照)。
【0010】
しかし、この様なスピンコート方法においては溶媒雰囲気にて行うため、裏面への塗布液の回り込みを防止するために、上述の提案の様に裏面の内側から外側へ空気を流しながら成膜した場合には、空気を流すことで溶媒雰囲気の溶媒濃度が薄まってしまうという問題が発生する。
【0011】
また、提案されている裏面の内側から外側へ空気を流しながら成膜する方法は、装置構造が複雑になるという問題もある。
【0012】
したがって、本発明は、簡易的な構造でかつ雰囲気濃度を変えないようにしながら、基板裏面への塗布液の回り込みを防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成の説明図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
上記目的を達成するため、本発明は、非極性の溶媒中に磁性体を分散したコート液4をスピンコート法によって被塗布基板2上に成膜する両面成膜用スピンコート装置において、被塗布基板2の裏面にコート液4が回り込むことを防止するために被塗布基板2の裏面に雰囲気を吹き付ける機構を備えたことを特徴とする。
【0014】
この様に、被塗布基板2の裏面に雰囲気を吹き付ける機構を設けることにより、溶媒雰囲気の溶媒濃度を薄めることなく、コート液4の裏面への回り込みを防ぐことができるため、スピンコート法により被塗布基板2の両面への成膜が可能となる。
【0015】
この被塗布基板2の裏面に雰囲気を吹き付ける機構としてはファン6を用い、このファン6を被塗布基板2回転機構の回転軸に取り付ければ良く、回転軸の回転と同時にファン6が回り、被塗布基板2の裏面に向かって対流が起こるため、裏面への回り込みを防止できる。
この様な構成は、特に、溶媒供給機構5から溶媒を供給し、密閉成膜室1を溶媒雰囲気にした状態でコート液供給機構3からコート液4を滴下してコートを行う場合に有効となる。
【0016】
この場合、ファン6を被塗布基板2の回転機構と独立に回転できる機構を設けても良く、それによって、対流量を被塗布基板2の回転とは独立に任意に制御することができる。
【0017】
或いは、被塗布基板2の裏面に雰囲気を吹き付ける機構としては、下側から上側に向かって雰囲気を対流させるために前記被塗布基板2の下側の領域を加圧雰囲気にする加圧機構を用いても良い。
【0018】
この場合の被塗布基板2の下側の領域を加圧雰囲気にする加圧機構としては、被塗布基板2の周囲に被塗布基板2の一定の間隙を介して配置した遮蔽板と、被塗布基板2の下側の領域に溶媒気化ガスを導入する気化ガス導入機構とを用いれば良い。
【0019】
また、被塗布基板2の内径をチャックし、被塗布基板2の回転機構の回転軸に固定するチャック機能を設けることが望ましく、それによって、被塗布基板2の内径ぎりぎりまで磁性膜を形成することが可能になり、記録容量を増大させることができる。
【0020】
このチャック機構7は、被塗布基板2の内径の内径側に拡げる拡張治具及び前記拡張治具を上から押さえる押さえ治具から構成することが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
ここで、図2乃至図6を参照して、本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置を説明する。
図2参照
図2は、本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置の密閉状態における概略的構成図であり、ガラス基板からなるディスク基板14をディスクチャック機構20により保持して回転させるディスク基板回転機構12を挿通した密閉用カップ11と、コート液用シリンジ34及びヘキサン用シリンジ36を挿通したガス導入密閉用プレート31によって基本構造が構成される。
【0022】
このディスク基板回転機構12には、コート液が裏面に回り込むのを防止するために、ディスク基板14の裏面に雰囲気を吹きつけるためのファン19が設けられている。
【0023】
また、密閉用カップ11の底部には、密閉用カップ11を上下動させてガス導入密閉用プレート31に接触させて密閉空間を形成するカップ上下動機構13が設けられており、図において矢印で示す上下方向に移動させることによって、開放−密閉の操作を行う。
なお、密閉用カップ11とガス導入密閉用プレート31との接触部の一方には、Oリング等の気密封止手段が設けられている。
【0024】
また、密閉用カップ11には配管を介して密閉空間を真空に排気するオイルフリーポンプ15が接続されており、また、密閉用カップ11内には密閉空間の真空度を測定するピラニゲージ17と、導入した溶媒であるヘキサンの蒸気圧を測定するヘキサン蒸気圧センサ16が配置されている。
【0025】
一方、コート液用シリンジ34には、ヘキサン中にFePt粒子を分散させたコート液の滴下量を制御するためのマスフローコントローラ35が設けられており、また、このコート液用シリンジ34には気密構造を保ったままでラジアル方向に直線的に移動させる機構が設けられている。
なお、この場合のFePt粒子は、化学合成後に分散液を加熱することによって事前に磁気を帯びさせている。
【0026】
また、ヘキサン用シリンジ36には、ヘキサンの導入量を制御するマスフローコントローラ37が設けられているとともに、滴下先にホットプレート38が配置されており、滴下されたヘキサンはホットプレート38によって加熱されるこによって気化し、密閉成膜室18をヘキサン雰囲気で満たすことになる。
【0027】
また、ガス導入密閉用プレート31は、ガス導入空間33が設けられ、1本のガス導入管40と1個のコンダクタンスバルブ39を介してN2 ガスをガス導入空間33に導入し、ガス導入密閉用プレート31に均一に配置した複数のガス導入口32を介して密閉成膜室18に乾燥用のN2 ガスを導入するようにしたものである。
なお、ガス導入管40にはマスフローコントローラ41が設けられている。
【0028】
図3参照
図3は、本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置のディスク基板回転機構近傍の概略的斜視図であり、ディスク基板14はディスク押さえ部材21と押さえ部材駆動部材22からなるディスクチャック機構20によりディスク基板回転機構12に固定されている。
【0029】
また、このディスク基板回転機構12の回転軸には、中空回転軸23とハネ24からなるファン19が回転軸に挿通されるようにして回転自在に取り付けられ、ディスク基板回転機構12の回転軸の回転とともに回転する。
【0030】
図4(a)及び(b)参照
図4(a)は、非チャック時のディスクチャック機構20の概略的断面図であり、図4(b)は、チャック時のディスクチャック機構20の概略的断面図である。
図に示すようにディスクチャック機構20は、ラジアル方向に移動してディスク基板14をディスク基板回転機構12に装着・固定するディスク押さえ部材21、このディスク押さえ部材21を上方向から押さえつけてラジアル方向に移動させる押さえ部材駆動部材22からなる。
【0031】
なお、図示を省略しているが、ディスク押さえ部材21はバネ部材により中央側に付勢されているので、押さえ部材駆動部材22を上昇させると、バネの付勢力によってディスク押さえ部材21は中央よりに移動してチャック状態が解除される。
【0032】
この様なディスクチャック機構20を用いることによって、ドーナツ状のディスク基板14の内側の一部だけに接触して保持・固定することが可能になり、それによって、有効記録領域を広くすることができる。
【0033】
図5参照
図5は、本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置のファンの概略的構成図であり、ファン19は通常の換気扇と同様の形状のハネ24と、ハネ24を固定する中空回転軸23からなり、この中空回転軸23は、ディスク基板回転機構12の回転軸に挿通され固定され、ディスク基板回転機構12の回転軸の回転とともにハネ24が回転して雰囲気ガス、即ち、溶媒ガスをディスク基板14の裏面に吹きつける。
【0034】
次に、本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置を用いたスピンコート法を説明するが、説明に当たっては図2に付した符号を引用する。
まず、
▲1▼ディスク基板14の前処理工程として、例えば、外径65mm、内径20mmのドーナツ状のガラス基板からなるディスク基板14を上述のディスクチャック機構20によりディスク基板回転機構12に固定したのち、ディスク基板14を例えば、300rpmで回転させる。
【0035】
次いで、
▲2▼密閉成膜室18をヘキサン雰囲気にする工程とし、図2に示すように、カップ上下動機構13を駆動して密閉用カップ11を上方に移動させて、ガス導入密閉用プレート31に当接させることにより密閉成膜室18を構成したのち、密閉成膜室18内にヘキサン用シリンジ36からヘキサンを例えば、100mL導入し、ホットプレート38で例えば、80℃に加熱することによりヘキサンを気化させて、密閉成膜室18内を予めヘキサン雰囲気とする。
【0036】
次いで、
▲3▼コート液滴下工程において、溶媒のヘキサンにFePt粒子を分散させたコート液を、コート液用シリンジ34から例えば、200μLを5秒間で滴下する。
本発明においては、このコート液を渦巻状態で滴下するので、この様子を図6を参照して説明する。
【0037】
図6参照
図6は、本発明の第1の実施の形態のスピンコート法の説明図であり、ディスク基板14を例えば、60rpmのゆっくりした回転数で回転させた状態で、コート液用シリンジ34を図において矢印で示すラジアル方向に0.5cm/秒の速度で移動させながらコート液42を滴下するものであり、この相対運動によってコート液42はディスク基板14に対し渦巻状態で滴下されることになる。
この時、ファン19はディスク基板14の回転とともに回転するので、雰囲気ガス、即ち、溶媒ガスをディスク基板14の裏面に吹き付けた状態となる。
【0038】
次いで、
▲4▼スピンコート工程において、ディスク基板14を例えば、1000rpmで10秒間回転させることにより、コート液42を、したがって、FePt粒子をディスク基板14の表面全面に拡げる。
【0039】
このスピンコート工程においては、密閉成膜室18内は、ヘキサン蒸気で満たされているので、コート液42中のヘキサンが揮発することはない。
また、ディスク基板14の回転と同時にファン19も回転し、ヘキサン雰囲気をディスク基板14の裏面に吹きつけているので、回転によってディスク基板14の周辺端部の押しやられたコート液42が裏面に回り込むことがない。
【0040】
次いで、
▲5▼残存溶媒の乾燥工程において、ディスク基板14を例えば、300rpmで回転させた状態で、密閉成膜室18内に、ガス導入管40及びコンダクタンスバルブ39を介してN2 ガスを例えば、10sccmの流量で120秒間導入して、コート液42中のヘキサンを蒸発させる。
【0041】
この時、複数のガス導入口32を略均一に面内分布させているので、ディスク基板14の表面全面にN2 ガスが均一に当たり、基板全面においてゆっくりと均一に蒸発が生じるので、FePt粒子が整然と均一な厚さで整列した状態で乾燥膜が得られる。
【0042】
次いで、ディスク基板14を裏返しにしてチャックし、上記と同様の工程で再び成膜を行うことによって、ディスク基板14の両面にFePt粒子からなる磁性層を形成する。
【0043】
この様に、本発明の第1の実施の形態においては、コート液滴下工程、スピンコート工程及び乾燥工程においてファン19を回転させて、ディスク基板の裏面に雰囲気ガスを吹きつけているので、内径、外径を有する基板の表面と裏面に、FePt粒子からなる磁性膜を安定して成膜することができ、それによって、プラッタあたりの記録密度を高めることができる。
【0044】
また、本発明の第1の実施の形態においては、上述の図4に示したディスクチャック機構を用いているので、内径、外径を有する基板を固定する際に、内径の内側ぎりぎりまでコート液を滴下することができ、それによって、有効磁気記録領域を広くすることができる。
【0045】
次に、図7を参照して、本発明の第2の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置を説明する。
図7参照
図7は、本発明の第2の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置の密閉状態における概略的構成図であり、基本的構成は上記の第1の実施の形態と同様であるが、この第2の実施の形態においてはファンの代わりに、隔壁25を設けるとともにヘキサンガス導入管26を設けたものである。
【0046】
この隔壁25は、ディスク基板14と一定の間隙を介して対向する様に設けられており、また、密閉用カップ11の底面を挿通するように気化させたヘキサンを導入するヘキサンガス導入管26を設ける。
【0047】
この本発明の第2の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置のスピンコート工程は、上記の第1の実施の形態と基本的に同様であるが、上述の▲3▼のコート液滴下工程〜▲5▼の乾燥工程の間、このヘキサンガス導入管26から気化したヘキサンガスを密閉用カップ11内に導入することによって、隔壁25の存在によりディスク基板14より下側の部分の圧力を上側の圧力より高くする。
なお、ここでは、0.05Pa高くなるように設定する。
【0048】
ディスク基板14より下側の部分の圧力が上側の圧力より高くなると、ディスク基板14より下側の部分の雰囲気ガスが圧力差によって隔壁25とディスク基板14との間隙から流れ出す気流が発生し、この気流によって雰囲気ガスがディスク基板14の裏面に吹き付けられることになるので、ディスク基板14の裏面にコート液が回り込むことがなくなる。
【0049】
次に、図8を参照して、本発明の第1の実施の形態に用いるファンの変形例を説明する。
図8(a)参照
図8(a)は、本発明の第1の実施の形態に用いるファンの変形例の平面図であり、上記の図5に示した第1の実施の形態におけるファンのハネを4枚に変更したものであり、その他の構成は図5に示したファンと同様である。
即ち、ファン19は通常の換気扇と同様の形状の4枚のハネ24と、ハネ24を固定する中空回転軸23からなり、この中空回転軸23は、ディスク基板回転機構12の回転軸に挿通され固定され、ディスク基板回転機構12の回転軸の回転とともにハネ24が回転して雰囲気ガス、即ち、溶媒ガスをディスク基板14の裏面に吹きつける。
【0050】
図8(b)及び(c)参照
図8(b)は本発明の第1の実施の形態に用いるファンの他の変形例の平面図であり、また、図8(c)はその側面図である。
図に示すように、このファン27は、エッジ状のハネ29と、このハネ29を固定する中空回転軸28からなり、中空回転軸28はディスク基板回転機構12の回転軸に挿通・固定する。
この様な簡単な構成のハネ29を用いることによって、ファン構成を簡素化することができる。
【0051】
以上、本発明の各実施の形態を説明したが、本発明は各実施の形態に記載した構成及び条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の第1の実施の形態においてはファン19をディスク基板回転機構12の回転軸に挿通・固定し、ディスク基板回転機構12と同じ回転数で回転させているが、ファン19をディスク基板回転機構12の回転軸にベアリングを介して取付け、他の回転手段により独立に回転するようにしても良い。
それによって、常に同じ回転数で回転させることにより、ディスク基板の裏面に吹きつける雰囲気ガスの吹きつけ量を常に一定にすることができる。
【0052】
また、上記の各実施の形態においては、磁場印加については言及していないが、必要に応じて磁場印加機構を設けても良いものであり、それによって、磁場の方向にFePt粒子の磁化容易軸が揃い垂直異方性を有する磁性膜を構成することができる。
【0053】
また、上記の各実施の形態においては、ヘキサン用シリンジからヘキサンを液状で導入して、密閉成膜室内で気化させているが、気体の状態で供給しても良いものである。
その場合には、密閉成膜室外に気化装置を設けても良いし、或いは、密閉成膜室外において、ヘキサン用シリンジにコイルヒータを巻き付けて加熱しても良いものである。
【0054】
また、上記の各実施の形態においては、ヘキサンを滴下する際に、ディスク基板を回転させているが、ホットプレート等の気化装置を用いる場合には必ずしも必要はないものである。
【0055】
また、上記の各実施の形態においては、有機溶媒としてヘキサンを用いているが、ヘキサンに限られるものではなく、オクタン等のヘキサンと同様の他の非極性の炭化水素を用いても良いものである。
【0056】
また、コート液に含まれる溶質は、FePt粒子に限られるものではなく、成膜対象となる磁気を帯びた磁性金属粒子であれば良い。
【0057】
また、溶質及び溶媒に組み合わせは、上記の組合せに限られるものではなく、溶質は必ずしも金属粒子である必要はなく磁気を帯びた磁性粒子であれば良く、また、溶媒は必ずしも非極性の炭化水素である必要はない。
【0058】
また、上記各実施の形態においては、コート液を滴下するためにシリンジを用いているが、シリンジに限られるものではなく、ノズル等の他の液体導入機構を用いても良いものである。
【0059】
また、上記の各実施の形態においては、乾燥ガスとしてN2 ガスを用いているが、N2 ガスに限られるものではなく、Arガス等の他の不活性ガスを用いても良いことは言うまでもない。
【0060】
また、上記の各実施の形態においては、真空排気手段としてオイルフリーポンプを用いているが、必ずしもオイルフリーポンプである必要はなく、通常のロータリーポンプを用いても良いものである。
但し、ロータリーポンプを用いた場合には、有機溶媒によってオイルが劣化してロータリーポンプの寿命が短くなる虞がある。
【0061】
また、上記の各実施の形態においては、密閉成膜室内にヘキサン蒸気圧センサを設けているが、必ずしも必要のないものであり、密閉成膜室の容積とヘキサンの滴下量によって制御しても良いものである。
【0062】
また、上記の各実施の形態においては、真空計としてピラニゲージを用いているが、ピラニゲージに限られるものではなく、低真空度の計測が可能であればどの様な真空計を用いても良いものである。
【0063】
また、上記の各実施の形態においては、ディスク基板としてガラス基板を用いているが、Al基板等の他の基板を用いても良いものである。
【0064】
ここで、再び図1を参照して、改めて本発明の詳細な特徴を説明する。
再び、図1参照
(付記1) 非極性の溶媒中に磁性体を分散したコート液4をスピンコート法によって被塗布基板2上に成膜する両面成膜用スピンコート装置において、前記被塗布基板2の裏面に前記コート液4が回り込むことを防止するために前記被塗布基板2の裏面に雰囲気を吹き付ける機構を備えたことを特徴とする両面成膜用スピンコート装置。
(付記2) 上記被塗布基板2の裏面に雰囲気を吹き付ける機構が、被塗布基板回転機構の回転軸に取り付けられたファン6からなることを特徴とする付記1記載の両面成膜用スピンコート装置。
(付記3) 上記ファン6を上記被塗布基板回転機構と独立に回転できる機構を備えていることを特徴とする付記2記載の両面成膜用スピンコート装置。
(付記4) 上記被塗布基板2の裏面に雰囲気を吹き付ける機構が、下側から上側に向かって雰囲気を対流させるために前記被塗布基板2の下側の領域を加圧雰囲気にする加圧機構からなることを特徴とする付記1記載の両面成膜用スピンコート装置。
(付記5) 上記被塗布基板2の下側の領域を加圧雰囲気にする加圧機構が、前記被塗布基板2の周囲に前記被塗布基板2の一定の間隙を介して配置した隔壁、及び、前記被塗布基板2の下側の領域に上記溶媒気化ガスを導入する気化ガス導入機構からなることを特徴とする付記1記載の両面成膜用スピンコート装置。
(付記6) 上記被塗布基板2の内径をチャックし、上記被塗布基板回転機構の回転軸に固定するチャック機能を備えたことを特徴とする付記1乃至5のいずれか1に記載の両面成膜用スピンコート装置。
(付記7) 上記チャック機構7が、上記被塗布基板2の内径の内径側に拡げる拡張治具及び前記拡張治具を上から押さえる押さえ治具から構成されることを特徴とする付記6記載の両面成膜用スピンコート装置。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、スピンコート工程及び乾燥工程において基板裏面に雰囲気ガスを吹き付けて、コート液の基板裏面への回り込みを防止しているので、両面記録磁気記録媒体を精度良く形成することができ、ひいては、磁気ディスクの高密度記録化・低コスト化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置の密閉状態における概略的構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置のディスク基板回転機構近傍の概略的斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置のディスクチャック機構の概略的構成図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置のファンの概略的構成図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態のスピンコート法の説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の両面成膜用スピンコート装置の密閉状態における概略的構成図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に用いるファンの変形例の説明図である。
【符号の説明】
1 密閉成膜室
2 被塗布基板
3 コート液供給機構
4 コート液
5 溶媒供給機構
6 ファン
7 チャック機構
11 密閉用カップ
12 ディスク基板回転機構
13 カップ上下機構
14 ディスク基板
15 オイルフリーポンプ
16 ヘキサン蒸気圧センサ
17 ピラニゲージ
18 密閉成膜室
19 ファン
20 ディスクチャック機構
21 ディスク押さえ部材
22 押さえ部材駆動部材
23 中空回転軸
24 ハネ
25 隔壁
26 ヘキサンガス導入管
27 ファン
28 中空回転軸
29 ハネ
31 ガス導入密着用プレート
32 ガス導入口
33 ガス導入空間
34 コート液用シリンジ
35 マスフローコントローラ
36 ヘキサン用シリンジ
37 マスフローコントローラ
38 ホットプレート
39 コンダクタンスバルブ
40 ガス導入管
41 マスフローコントローラ
42 コート液

Claims (5)

  1. 非極性の溶媒中に磁性体を分散したコート液をスピンコート法によって被塗布基板上に成膜する両面成膜用スピンコート装置において、前記被塗布基板の裏面に前記コート液が回り込むことを防止するために前記被塗布基板の裏面に雰囲気を吹き付ける機構を備えたことを特徴とする両面成膜用スピンコート装置。
  2. 上記被塗布基板の裏面に雰囲気を吹き付ける機構が、被塗布基板回転機構の回転軸に取り付けられたファンからなることを特徴とする請求項1記載の両面成膜用スピンコート装置。
  3. 上記ファンを上記被塗布基板回転機構と独立に回転できる機構を備えていることを特徴とする請求項2記載の両面成膜用スピンコート装置。
  4. 上記被塗布基板の裏面に雰囲気を吹き付ける機構が、下側から上側に向かって雰囲気を対流させるために前記被塗布基板の下側の領域を加圧雰囲気にする加圧機構からなることを特徴とする請求項1記載の両面成膜用スピンコート装置。
  5. 上記被塗布基板の内径をチャックし、上記被塗布基板回転機構の回転軸に固定するチャック機能を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の両面成膜用スピンコート装置。
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WO2008107517A1 (en) * 2007-03-05 2008-09-12 Pintavision Oy Method and device for coating a workpiece
CN104646248A (zh) * 2015-01-28 2015-05-27 天津森普捷科技有限公司 利用旋涂法制备薄膜材料的方法及装置

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