JP2003311176A - 破砕装置用電極および破砕装置 - Google Patents

破砕装置用電極および破砕装置

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JP2003311176A
JP2003311176A JP2002122681A JP2002122681A JP2003311176A JP 2003311176 A JP2003311176 A JP 2003311176A JP 2002122681 A JP2002122681 A JP 2002122681A JP 2002122681 A JP2002122681 A JP 2002122681A JP 2003311176 A JP2003311176 A JP 2003311176A
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electrode
crushing device
linear conductor
crushing
wire
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JP2002122681A
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English (en)
Inventor
Toru Okazaki
徹 岡崎
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Okumura Engineering Corp
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Okumura Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 破砕装置を構成する電極や電気回路における
インダクタンスを低減することにより、速い立ち上がり
の電力投入が可能な破砕装置用電極および破砕装置を提
供する。 【解決手段】 電極1は、複数の一方電極線4aと複数
の他方電極線14aとを備える。正極となる複数の他方
電極線14aは、ある方向に延びる中心軸に沿って延在
する。負極となる複数の一方電極線4aは、中心軸に沿
って延在する。一方電極線4aと他方電極線14aと
は、中心軸の周囲を囲むように、間隙を隔てて交互に配
置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、破砕装置用電極
および破砕装置に関し、より特定的には、高い破砕能力
を示す破砕装置用電極および破砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】岩石などを破壊するための従来の破砕装
置の1つとして、電極に大電流を供給して放電を発生さ
せ、その放電により発生したプラズマを利用して岩石な
どを破砕する破砕装置が知られている。たとえば特開2
000−248873公報の図2には、破砕装置の電極
部として、電源に接続され、互いに平行して延びる2本
の導電線(平行2線ともいう)からなる電極が開示され
ている。電極は、その内部に電解物質が充填されたカー
トリッジの内部に挿入されている。
【0003】上述した従来の破砕装置では、電極に大電
流を供給すると、カートリッジ内の電解物質が大電流に
よる抵抗加熱によって短時間に高温高圧のプラズマ状態
になる。このプラズマの発生に伴う圧力により破砕対象
物である岩石などを破砕できるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した特開
2000−248873公報に開示された破砕装置で
は、以下のような問題があった。つまり、上述した従来
の破砕装置では、電極として平行2線を利用している。
そして、平行2線のインダクタンスは比較的大きいた
め、電極に電源から電流を供給する場合、短時間に所定
の大電流を電極に供給することが難しかった。
【0005】電極での放電を利用して岩石などを破砕す
る場合、十分な破砕能力を実現するためには、できるだ
け短時間のうちに大電流を電極に供給することが求めら
れる。しかし、上述のように電極や電源から電極に至る
電気回路に単純な平行2線を利用すると、そのインダク
タンスにより電極へ短時間に大電流を供給する(速い立
ち上がりの電力投入を実現する)ことは困難であった。
【0006】この発明は、上記のような課題を解決する
ために成されたものであり、この発明の目的は、破砕装
置を構成する電極や電気回路におけるインダクタンスを
低減することにより、速い立ち上がりの電力投入が可能
な破砕装置用電極および破砕装置を提供する事である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の1の局面に従
った破砕装置用電極は、複数の正極線状導電体と複数の
負極線状導電体とを備える。正極となる複数の正極線状
導電体は、ある方向に延びる中心軸に沿って延在する。
負極となる複数の負極線状導電体は、中心軸に沿って延
在する。正極線状導電体と負極線状導電体とは、中心軸
の周囲を囲むように、間隙を隔てて交互に配置されてい
る。また、正極線状導電体の数と負極線状導電体との数
は等しくてもよい。正極線状導電体と負極線状導電体と
の間の間隙には絶縁体を配置してもよい。
【0008】このようにすれば、破砕装置用電極のイン
ダクタンスを、従来の平行2線からなる電極のインダク
タンスより小さくできる。このため、破砕装置用電極
に、短時間に十分な電力を供給できる(速い立ち上がり
の電力を供給できる)。したがって、破砕装置用電極に
おいて放電により消費されるエネルギー(破砕に利用さ
れるエネルギー)の単位時間当りの量を大きくできる。
このため、破砕装置用電極の破砕能力を向上させること
ができる。
【0009】上記1の局面に従った破砕装置用電極は、
正極線状導電体と負極線状導電体との間に配置された介
在物を備えていてもよい。介在物は、中心軸に沿って延
びるベース部と、ベース部の外周面から、中心軸に対し
て放射方向に延びる複数の壁部とを含んでいてもよい。
正極線状導電体と負極線状導電体とは、ベース部の外周
面を取囲み、それぞれ壁部を介して対向するように配置
されていてもよい。
【0010】この場合、介在物を用いて正極線状導電体
と負極線状導電体との配置を容易に決定できる。したが
って、本発明による破砕装置用電極を容易に製造でき
る。
【0011】上記1の局面に従った破砕装置用電極にお
いて、正極線状導電体と負極線状導電体との本数はそれ
ぞれ2本であってもよい。
【0012】この場合、破砕装置用電極はいわゆる平行
4線によって構成される。このような平行4線構造の電
極では、そのインダクタンスを大幅に低下させることが
できる。また、このように正極線状導電体と負極線状導
電体との本数を2本づつとする構成は、本発明による破
砕装置用電極における線状導電体の数が最も少なく、単
純な構成である。したがって、破砕装置用電極の製造コ
ストを低減できる。
【0013】上記1の局面に従った破砕装置用電極にお
いて、正極線状導電体と負極線状導電体とは撚り合わせ
られていてもよい。
【0014】この場合、正極線状導電体と負極線状導電
体とを撚り合わせることにより、互いの位置を固定でき
る。したがって、正極線状導電体および負極線状導電体
の位置を固定するための別部材として固定部材を配置す
る必要が無い。また、別部材としての固定部材を配置す
る場合であっても、固定部材に必要な強度を低くできる
ので、固定部材の材料などの選択の自由度を大きくする
事ができる。
【0015】上記1の局面に従った破砕装置用電極にお
いて、複数の正極線状導電体および負極線状導電体のう
ちの少なくともいずれか1つは、中心軸の延びる方向に
おいて互いに間隙を隔てて配置された複数の線状導電体
部分を含んでいてもよい。
【0016】この場合、破砕装置用電極に電流が供給さ
れ、正極線状導電体と負極線状導電体との間に電流が流
れる場合、上記破砕装置用電極の先端部側において、上
記複数の線状導電体部分のうちの1つと、上記正極線状
導電体と負極線状導電体とのうちの(線状導電体部分を
含まない)一方の端部との間にいおて放電が発生する。
そして、複数の線状導電体部分の間に位置する間隙にお
いて、他の放電が発生する。つまり、本発明による電極
では2箇所以上の場所において放電が起きる。このよう
に放電が起きる個所の数を増加させることにより、電流
値を一定にした場合において、従来より放電抵抗を増加
させることができる。この放電により消費されるエネル
ギー(破砕に利用されるエネルギー)は放電抵抗に比例
するので、破砕に利用されるエネルギーを従来より確実
に大きくできる。したがって、破砕装置の能力(破砕
力)を増大させる事ができる。なお、一般に回路全体の
抵抗に比べて放電抵抗は小さく、数箇所での放電抵抗の
増加は回路全体の抵抗に比べて小さいため、電源の大き
さを変更することなく破砕力を増加することができる。
【0017】また、複数の線状導電体部分は、正極線状
導電体または負極線状導電体を複数個所において切断・
分割することにより、容易に作成できる。このため、簡
単な加工で本発明による破砕装置用電極を実現できる。
したがって、破砕装置用電極の製造工程を単純化できる
ことから、破砕装置用電極の製造コストが上昇すること
を抑制できる。
【0018】上記1の局面に従った破砕装置用電極は、
正極線状導電体と負極線状導電体とを接続する固定部材
を備えていてもよい。
【0019】このようにすれば、破砕を行なった際に破
砕装置用電極が衝撃を受ける場合、正極線状導電体と負
極線状導電体との配置を確実に固定できる。
【0020】この発明の他の局面に従った破砕装置は、
上記1の局面に従った破砕装置用電極を備える。
【0021】このようにすれば、破砕能力の高い破砕装
置を容易に得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一ま
たは相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は
繰返さない。
【0023】(実施の形態1)図1は、本発明による電
極およびその電極を用いた破砕装置の実施の形態1を説
明するための模式図である。図2は、図1に示した電極
の先端部を示す斜視模式図である。図3は、図2の線分
III−IIIにおける断面模式図である。図1〜図3
を参照して、本発明による電極および破砕装置の実施の
形態1を説明する。
【0024】図1〜図3に示すように、本発明による破
砕装置は、破砕装置用電極である電極1とパルスパワー
源6と電源9とを備える。パルスパワー源6は、コンデ
ンサ8、スイッチ7などを含む回路からなる。パルスパ
ワー源6には電源9が接続されている。パルスパワー源
6を構成する回路は図示していないが接地されている。
パルスパワー源6と電極1とは同軸ケーブル5を介して
接続されている。電極1は、同軸ケーブル5との接続部
を構成するコネクタ12と、このコネクタ12に接続さ
れ、電極1の中心軸に沿って延びる介在物3と、この介
在物3に沿って、介在物3の延びる方向と同じ方向に延
びるように配置された2本の一方電極線4a、4b(図
2参照)および2本の他方電極線14a、14b(図2
参照)とを備える。
【0025】介在物3は、その断面形状が図3に示すよ
うに十字形である。そして、一方電極線4a、4bおよ
び他方電極線14a、14bは、図2からもわかるよう
に介在物3を介して交互に対向するように配置されてい
る。つまり、一方電極線4a、4bおよび他方電極線1
4a、14bは電極1の中心軸(介在物3の断面の十字
の中心を通る中心軸)の周囲を囲むように、介在物3を
介して(間隙を隔てて)交互に配置されている。負極線
状導電体としての一方電極線4a、4bは、導電体16
を絶縁体としての絶縁被膜17で被覆した単芯絶縁電線
を用いて構成されている。また、正極線状導電体として
の他方電極線14a、14bも、同様に導電体15を絶
縁被膜17で被覆した単芯絶縁電線を用いて構成され
る。絶縁被膜17を構成する材料としては、たとえばプ
ラスチック、ゴム、ビニール、絶縁性の樹脂などの誘電
体を用いることができる。また、導電体15、16とし
ては、銅、銀、アルミニウム、鉄、貴金属などの電気導
電性を有する金属を用いることができる。なお、一方電
極線4a、4bを正極とし、他方電極線14a、14b
を負極としてもよい。
【0026】一方電極線4a、4bにおいては、その電
極1の先端部側にそれぞれ4ヵ所の切欠部が形成され
る。この結果、一方電極線4a、4bは、それぞれ電極
線部分13a〜13eから構成される。線状導電体部分
としての電極線部分13a〜13eは、互いに間隔(ギ
ャップ18)を隔てて配置されている。
【0027】図1〜図3に示した破砕装置では、平行2
線の場合よりもインダクタンスが小さくなる。つまり、
電極1のインダクタンスを、従来の平行2線からなる電
極のインダクタンスより小さくできる。このため、パル
スパワー源6(図1参照)から電極1に、短時間に十分
な電力を供給できる(速い立ち上がりの電力を供給でき
る)。したがって、電極1を備える破砕装置の破砕能力
を向上させることができる。
【0028】また、電極1では介在物3の隔壁部に沿う
様に一方電極線4a、4bおよび他方電極線14a、1
4bを配置するので、介在物3を用いて一方電極線4
a、4bおよび他方電極線14a、14bの配置を容易
に決定できる。
【0029】また、上述のように電極1は平行4線によ
って構成される。このように一方電極線4a、4bと他
方電極線14a、14bとの本数を2本づつとする構成
は、本発明による構造の電極において、電極線の数が最
も少なく、単純な構成である。したがって、電極1の製
造コストの増大を抑制できる。
【0030】また、、電極1に電流が供給された場合、
後述するように電極1では2箇所以上の場所(ギャップ
18)において放電が起きる。このように放電が起きる
個所の数が増えることにより、電流値を一定にした場合
において、従来より放電抵抗を増加させることができ
る。この放電により消費されるエネルギー(破砕に利用
されるエネルギー)は放電抵抗に比例するので、破砕に
利用されるエネルギーを従来より確実に大きくできる。
したがって、破砕装置の能力(破砕力)を増大させる事
ができる。なお、一般に回路全体の抵抗に比べて放電抵
抗は小さく、数箇所での放電抵抗の増加は回路全体の抵
抗に比べて小さいため、電源の大きさを変更することな
く破砕力を増大させることができる。
【0031】また、複数の電極線部分13a〜13e
(図2参照)は、一方電極線4a、4bを複数個所にお
いて切断・分割することにより、容易に作成できる。こ
のため、簡単な加工で本発明による電極1を実現でき
る。
【0032】次に、図1〜図3に示した破砕装置の動作
を簡単に説明する。まず、破砕対象物2に下孔10(図
1参照)を形成し、その内部に電極1を設置する。この
とき、下孔10の内部には電解液としての水11(図1
参照)を配置する。また、予め電源9(図1参照)を用
いてパルスパワー源6(図1参照)のコンデンサ8(図
1参照)に所定量の電荷を蓄積しておく。そして、パル
スパワー源6のスイッチ7(図1参照)が閉じられたと
きに、このコンデンサ8に蓄えられた電荷が電極1に同
軸ケーブル5(図1参照)を介して導入される。このと
き、一方電極線4a、4b(図2参照)は負極として作
用し、他方電極線14a、14b(図2参照)は正極と
して作用する。
【0033】そして、電極1に電荷が導入されると、た
とえば一方電極線4aの先端部に位置する電極線部分1
3aの電極1先端側の端面と、他方電極線14aの電極
1先端側端面との間のギャップにおいて放電が発生す
る。そして、この放電に伴ってアークが形成される。ま
た、同様に、一方電極線4aを構成する電極線部分13
a〜13eのそれぞれの間に形成されたギャップ18に
おいても放電が発生する。そして、ギャップ18のそれ
ぞれにおいてアークが形成される。
【0034】また、同様に一方電極線4bを構成する電
極線部分13aの電極1における先端側端面と、他方電
極線14bの電極1における先端側端面との間のギャッ
プにおいても放電が発生する。そして、このギャップに
おいて放電に伴ってアークが形成される。また、一方電
極線4aと同様に、一方電極線4bを構成する電極線部
分13a〜13eの間に形成されたギャップ18におい
て、それぞれ放電が発生し、アークが形成される。この
ように、アークが形成された領域(複数箇所のギャップ
18および電極1の先端部)では、電解液としての水1
1(図1参照)が放電エネルギーによってプラズマ化す
ることにより圧力波が発生する。この圧力波により、電
極1の周囲の破砕対象物2(図1参照)を破砕すること
ができる。
【0035】図4は、図1〜図3に示した破砕装置の実
施の形態1の変形例を構成する電極の先端部を示す斜視
模式図である。図4を参照して、本発明による破砕装置
の実施の形態1の変形例を説明する。なお、図4は図2
に対応する。
【0036】本発明による破砕装置の実施の形態1の変
形例は、基本的には図1〜図3に示した破砕装置と同様
の構造を備えるが、図4に示すように、電極1の先端部
の構造が異なる。すなわち、図4に示すように、本発明
による破砕装置の変形例では、電極1の先端部に介在物
3、一方電極線4a、4bおよび他方電極線14a、1
4bを互いに固定するための固定部材19が配置されて
いる。固定部材19を構成する材料としては、電極1に
おいて放電を発生させることにより破砕対象物2(図1
参照)を破砕する工程の前後において、一方電極線4
a、4b、他方電極線14a、14bおよび介在物3の
位置を保持することが可能なように、十分大きな強度を
有する材料を選択することが好ましい。固定部材19の
材料としては、たとえばガラスフィラメントなどの繊維
を用いた強化繊維テープ(粘着テープ)、フッ素樹脂な
どを用いた絶縁体を含む絶縁テープ、金属繊維や金属テ
ープなどを用いることができる。なお、金属繊維や金属
テープについては、絶縁体を被覆したものを用いること
が好ましい。
【0037】このように固定部材19を設置することに
より、岩石などの破砕を行なう場合、電極1が衝撃を受
けても一方電極線4a、4bおよび他方電極線14a、
14bの配置を確実に固定できる。
【0038】なお、介在物3の材料としては、十分な強
度を有する金属などを用いてもよいが、可撓性を有する
樹脂などを用いてもよい。また、介在物3として導電性
の金属を用いる場合には、介在物3の表面に誘電体層を
形成しておく事が好ましい。
【0039】また、介在物3の形状は、図3に示したよ
うな十字状以外の形状であってもよい。介在物3の形状
としては、一方電極線4a、4bおよび他方電極線14
a、14bの配置を決定できるような形状であれば、ど
のような形状を用いてもよい。たとえば、円柱形状の部
材の側面に、一方電極線4a、4bおよび他方電極線1
4a、14bを嵌め込むことができるような溝であっ
て、円柱形状の部材の延在方向に沿って延びる溝を形成
を形成したものを介在物として用いてもよい。
【0040】また、図1〜図4に示したように、一方電
極線4a、4bおよび他方電極線14a、14bとし
て、導電体15、16を絶縁被膜17で被覆した単芯絶
縁電線を用いることが好ましい。また、介在物3とし
て、誘電体を用いる場合には、一方電極線4a、4bお
よび他方電極線14a、14bとして、絶縁被膜を有さ
ない導電体のみからなる導電線を用いてもよい。
【0041】また、他方電極線14a、14bにおい
て、一方電極線4a、4bと同様にその途中に切欠部を
設けてもよい。このようにすれば、他方電極線14a、
14bにおいても、電極1の中心軸に沿って、ギャップ
を介して配置された複数の電極線部分を形成することが
できる。そして、電極1に電流を投入した際、他方電極
線14a、14bにおいても、上述した複数のギャップ
において複数の放電を発生させることができる。
【0042】また、固定部材19で一方電極線4a、4
bおよび他方電極線14a、14bの配置を固定できれ
ば、介在物3を用いずに、一方電極線4a、4bおよび
他方電極線14a、14bと固定部材19とから電極を
構成してもよい。
【0043】(実施の形態2)図5は、本発明による破
砕装置の実施の形態2を構成する電極の先端部の斜視模
式図である。図5を参照して、本発明による破砕装置の
実施の形態2を説明する。なお、図5は図2に対応す
る。
【0044】破砕装置は基本的には図1〜図3に示した
破砕装置と同様な構造を備えるが、図5に示すように電
極1の構成が異なる。すなわち、本発明による破砕装置
の実施の形態2においては、電極1が図5に示すように
図2に示した電極1の先端部をねじることにより形成さ
れている。つまり、一方電極線4a、4bおよび他方電
極線14a、14bを、介在物3を介した状態で撚り合
わせた構造としている。
【0045】このようにすれば、図1〜図3に示した破
砕装置と同様の効果を得られるとともに、一方電極線4
a、4b、他方電極線14a、14bおよび介在物3を
互いに撚り合わせることによって一方電極線4a、4b
および他方電極線14a、14bの位置を固定すること
ができる。つまり、一方電極線4a、4bおよび他方電
極線14a、14bの引張力でそれぞれの位置が互いに
固定されるので、電極1の形状をより確実に保持するこ
とができる。また、このように一方電極線4a、4bお
よび他方電極線14a、14bを撚り合わせて固定すれ
ば、別途固定部材を設けるような場合に、その固定部材
に求められる強度を小さくすることができる。
【0046】なお、一方電極線4a、4bおよび他方電
極線14a、14bを撚り合わせて固定することができ
れば、介在物3を用いなくてもよい。
【0047】図6は、図5に示した破砕装置の実施の形
態2の変形例を構成する電極の先端部の斜視模式図であ
る。図6を参照して、本発明による破砕装置の実施の形
態2の変形例を説明する。なお、図6は図5に対応す
る。
【0048】本発明による破砕装置の実施の形態2の変
形例は、基本的には図5において説明した破砕装置と同
様の構造を備えるが、図6に示すように電極1の先端部
の構造が異なる。すなわち、図6に示した破砕装置で
は、電極1の先端部に一方電極線4a、4b、他方電極
線14a、14bおよび介在物3を互いに固定するため
の固定部材19が配置されている。このようにしても、
図5に示した破砕装置と同様の効果を得られるととも
に、電極1の形状をより確実に保持することができる。
【0049】なお、固定部材19により一方電極線4
a、4b、他方電極線14a、14bの配置を固定でき
れば、介在物3を用いなくてもよい。
【0050】(実施の形態3)図7は、本発明による破
砕装置の実施の形態3を構成する電極の断面模式図であ
る。図7を参照して、本発明による破砕装置の実施の形
態3を説明する。なお図7は図3に対応する。
【0051】本発明による破砕装置の実施の形態3は、
基本的には図1〜図3に示した破砕装置と同様の構造を
備えるが、図7に示すように電極1の形状が異なる。す
なわち、図7に示した破砕装置の電極は、負極としての
一方電極線4a〜4cと、正極としての他方電極線14
a〜14cが、介在物3を取囲むように、交互に配置さ
れている。介在物3は、中空の円筒状のベース部21の
外周に6ヵ所の壁部20が放射状に延びるように形成さ
れている。そして、この壁部20によって仕切られたベ
ース部21の側壁面上にそれぞれ負極線状導電体として
の一方電極線4a〜4cおよび正極線状導電体としての
他方電極線14a〜14cがベース部21の延びる方向
と同じ方向に延在するように交互に配置されている。一
方電極線4a〜4cの構造は、基本的に図2に示した一
方電極線4aの構造と同様である。また、他方電極線1
4a〜14cの構造は、図2に示した他方電極線14a
の構造と同様である。
【0052】なお、図7に示した電極1では、一方電極
線4a〜4cと他方電極線14a〜14cとのペアが3
組配置されているが、電極1においてこのようなペアを
4組以上配置してもよい。このようにしても、図7に示
した電極と同様の効果を得ることができる。この場合、
壁部20(図7参照)は、一方電極および他方電極線の
数と同数設けることが好ましい。
【0053】また、図7に示した電極を、ベース部21
の円周方向にねじることによって、一方電極線4a〜4
cと他方電極線14a〜14cとを図6に示したように
撚り合わせてもよい。この場合、図6に示した破砕装置
を構成する電極と同様の効果を得ることができる。
【0054】また、一方電極線4a〜4c、他方電極線
14a〜14cおよび介在物3の外周上に図6に示した
ような固定部材19を配置してもよい。このようにすれ
ば、固定部材によって一方電極線4a〜4cおよび他方
電極線14a〜14cの配置をより確実に固定できる。
【0055】また、固定部材19(図6参照)を用いる
場合、一方電極線4a〜4cおよび他方電極線14a〜
14cの配置を固定できれば、介在物3を用いなくても
よい。
【0056】また、介在物3の形状は、図7に示したよ
うな形状以外の任意の形状を選択できる。たとえば、円
柱状のベース部の側壁に一方電極線4a〜4cおよび他
方電極線14a〜14cを配置するための溝を形成した
ような介在物を用いてもよい。また、介在物3は、電極
1の中心軸に沿った方向の全長に配置していてもよい
が、中心軸に沿った方向において、一部のみに配置して
いてもよい。
【0057】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【0058】
【発明の効果】このように、本発明によれば、複数の正
極と負極とを中心軸の周囲を囲むように交互に配置する
ことで、インダクタンスの低い破砕装置用電極を得るこ
とができる。この結果、速い立ち上がりの電力を破砕装
置用電極に供給できるので、破砕能力を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電極およびその電極を用いた破
砕装置の実施の形態1を説明するための模式図である。
【図2】 図1に示した電極の先端部を示す斜視模式図
である。
【図3】 図2の線分III−IIIにおける断面模式
図である。
【図4】 図1〜図3に示した破砕装置の実施の形態1
の変形例を構成する電極の先端部を示す斜視模式図であ
る。
【図5】 本発明による破砕装置の実施の形態2を構成
する電極の先端部の斜視模式図である。
【図6】 図5に示した破砕装置の実施の形態2の変形
例を構成する電極の先端部の斜視模式図である。
【図7】 本発明による破砕装置の実施の形態3を構成
する電極の断面模式図である。
【符号の説明】
1 電極、2 破砕対象物、3 介在物、4a〜4c
一方電極線、5 同軸ケーブル、6 パルスパワー源、
7 スイッチ、8 コンデンサ、9 電源、10 下
孔、11 水、12 コネクタ、13a〜13e 電極
線部分、14a〜14c 他方電極線、15,16 導
電体、17 絶縁被膜、18 ギャップ、19 固定部
材、20 壁部、21 ベース部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 徹 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 Fターム(参考) 2D065 EA14 EA19 EA26 4D067 CG01 CG06 GA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある方向に延びる中心軸に沿って延在
    し、正極となる複数の正極線状導電体と、 前記中心軸に沿って延在し、負極となる複数の負極線状
    導電体とを備え、 前記正極線状導電体と前記負極線状導電体とは、前記中
    心軸の周囲を囲むように、間隙を隔てて交互に配置され
    ている、破砕装置用電極。
  2. 【請求項2】 前記正極線状導電体と前記負極線状導電
    体との間に配置された介在物を備える、請求項1に記載
    の破砕装置用電極。
  3. 【請求項3】 前記正極線状導電体と前記負極線状導電
    体との本数はそれぞれ2本である、請求項1に記載の破
    砕装置用電極。
  4. 【請求項4】 前記正極線状導電体と前記負極線状導電
    体とは撚り合わせられている、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の破砕装置用電極。
  5. 【請求項5】 複数の前記正極線状導電体および前記負
    極線状導電体のうちの少なくともいずれか1つは、前記
    中心軸の延びる方向において互いに間隙を隔てて配置さ
    れた複数の線状導電体部分を含む、請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の破砕装置用電極。
  6. 【請求項6】 前記正極線状導電体と前記負極線状導電
    体とを接続する固定部材を備える、請求項1〜5のいず
    れか1項に記載の破砕装置用電極。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項に記載の破砕
    装置用電極を備える破砕装置。
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