JP2003308982A - 有機el素子 - Google Patents
有機el素子Info
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Abstract
(57)【要約】
輝度半減期が長く、経時駆動電圧上昇が小さく、絶縁破
壊が少なく、長寿命で、しかも簡単な駆動回路で発光で
きる有機EL素子を提供する。 【課題】 【解決手段】 素子基板2の片面に基板側電極4、有機
EL層6、対向電極8を順次積層してなる有機EL素子
100において、基板側電極の電極面に垂直方向の投影
面積に対する原子間力顕微鏡で測定した面積の増加率を
1.1%未満にする。
壊が少なく、長寿命で、しかも簡単な駆動回路で発光で
きる有機EL素子を提供する。 【課題】 【解決手段】 素子基板2の片面に基板側電極4、有機
EL層6、対向電極8を順次積層してなる有機EL素子
100において、基板側電極の電極面に垂直方向の投影
面積に対する原子間力顕微鏡で測定した面積の増加率を
1.1%未満にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧を印加するこ
とにより発光するエレクトロルミネッセント(EL)素
子及び同製造方法に関し、更に詳述すれば輝度半減時間
が長いEL素子及び同素子の製造方法に関する。
とにより発光するエレクトロルミネッセント(EL)素
子及び同製造方法に関し、更に詳述すれば輝度半減時間
が長いEL素子及び同素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子は比較的低電圧で発光し、
また製造が簡単なことから、将来性が期待されている発
光素子である。実用上問題があるとされてきた素子寿命
に関しても最近かなり改良されてきている。
また製造が簡単なことから、将来性が期待されている発
光素子である。実用上問題があるとされてきた素子寿命
に関しても最近かなり改良されてきている。
【0003】図5は、従来の有機EL素子の構成の一例
を示す説明図である。この有機EL素子は、ガラス等の
透明基板72上に、順次透明電極であるインジウム錫オ
キサイド(ITO)等からなる陽極74、正孔注入層7
6、正孔輸送層78、電子輸送性発光層80、第1陰極
層84、第2陰極層86を積層してなる。
を示す説明図である。この有機EL素子は、ガラス等の
透明基板72上に、順次透明電極であるインジウム錫オ
キサイド(ITO)等からなる陽極74、正孔注入層7
6、正孔輸送層78、電子輸送性発光層80、第1陰極
層84、第2陰極層86を積層してなる。
【0004】このような有機EL素子においては、正孔
注入層76と、正孔輸送層78と電子輸送性発光層80
とにより、有機EL層82を構成している。また、第1
陰極層84および第2陰極層86で陰極88を構成して
いる。
注入層76と、正孔輸送層78と電子輸送性発光層80
とにより、有機EL層82を構成している。また、第1
陰極層84および第2陰極層86で陰極88を構成して
いる。
【0005】また、陽極74、陰極88からなる一対の
電極からそれぞれ注入した正孔と電子とが有機EL層8
2内で再結合して光を放射し、その光が透明基板72を
透過して有機EL素子外に向かって放射するようになっ
ている。
電極からそれぞれ注入した正孔と電子とが有機EL層8
2内で再結合して光を放射し、その光が透明基板72を
透過して有機EL素子外に向かって放射するようになっ
ている。
【0006】有機EL素子は、図5で示した構成以外に
も、例えば(1)陽極/発光層/陰極、(2)陽極/正
孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、(3)陽極/発
光層/電子輸送層/陰極、(4)陽極/正孔輸送層/発
光層/陰極、等の各種構造のものがある。
も、例えば(1)陽極/発光層/陰極、(2)陽極/正
孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、(3)陽極/発
光層/電子輸送層/陰極、(4)陽極/正孔輸送層/発
光層/陰極、等の各種構造のものがある。
【0007】EL素子は、図6に示すように、上記EL
素子を覆って、ステンレススチール製気密ケース90を
透明基板72上面に接着剤92を用いて接着し、これに
より製品有機EL素子としている。気密ケース90は、
その上部中央に乾燥剤収納部93を形成してあり、その
中にBaO、CaO等の乾燥剤94を収納している。
素子を覆って、ステンレススチール製気密ケース90を
透明基板72上面に接着剤92を用いて接着し、これに
より製品有機EL素子としている。気密ケース90は、
その上部中央に乾燥剤収納部93を形成してあり、その
中にBaO、CaO等の乾燥剤94を収納している。
【0008】ステンレススチールは光透過性が無いの
で、EL素子光の取出し方法は、透明基板72を透過さ
せることになる。
で、EL素子光の取出し方法は、透明基板72を透過さ
せることになる。
【0009】図7は、前記EL素子を、ガラス製封止板
95で封止して製品有機EL素子としている例を示す。
この例におけるガラス製封止板95は、ガラス平板の中
央部に有機EL素子及び乾燥剤の収納部96を形成して
いる。この場合は、EL素子光は透明基板72側から取
出しても、ガラス製封止板側から取出しても良い。
95で封止して製品有機EL素子としている例を示す。
この例におけるガラス製封止板95は、ガラス平板の中
央部に有機EL素子及び乾燥剤の収納部96を形成して
いる。この場合は、EL素子光は透明基板72側から取
出しても、ガラス製封止板側から取出しても良い。
【0010】これらの従来の有機EL表示素子は、輝度
半減期が比較的短く、使用時間の経過と共にその発光量
が低下する問題がある。従来この問題を解決するため
に、EL素子の駆動電圧を高めて発光量を補償する駆動
回路を設けることが行われている。しかし、経時電圧上
昇が大きい場合、EL素子の絶縁破壊が起き、有機EL
素子の寿命を長く保たせることは困難である。
半減期が比較的短く、使用時間の経過と共にその発光量
が低下する問題がある。従来この問題を解決するため
に、EL素子の駆動電圧を高めて発光量を補償する駆動
回路を設けることが行われている。しかし、経時電圧上
昇が大きい場合、EL素子の絶縁破壊が起き、有機EL
素子の寿命を長く保たせることは困難である。
【0011】一方、有機EL素子の動作電圧を低電圧化
することにより、EL素子の長寿命化を図ることも検討
されている。この方法は、従来発光に直接関与する有機
EL層82を構成する電子輸送性発光層、正孔輸送層そ
の他の各層を薄膜化する方向で検討されている。
することにより、EL素子の長寿命化を図ることも検討
されている。この方法は、従来発光に直接関与する有機
EL層82を構成する電子輸送性発光層、正孔輸送層そ
の他の各層を薄膜化する方向で検討されている。
【0012】しかしながら、このような方向で検討する
場合は、有機EL素子の動作電圧の低電圧化は達成でき
るものの、有機EL層を薄膜化するに従って電極間のシ
ョート率が増加し、製造上の不良品発生率が高くなる問
題がある。
場合は、有機EL素子の動作電圧の低電圧化は達成でき
るものの、有機EL層を薄膜化するに従って電極間のシ
ョート率が増加し、製造上の不良品発生率が高くなる問
題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、その目的とするところは定電流駆
動させたときの輝度半減期が長く、経時駆動電圧上昇が
小さいため絶縁破壊が少なく、その結果長寿命で、しか
も駆動回路が簡単な有機EL素子を提供することにあ
る。
鑑みなされたもので、その目的とするところは定電流駆
動させたときの輝度半減期が長く、経時駆動電圧上昇が
小さいため絶縁破壊が少なく、その結果長寿命で、しか
も駆動回路が簡単な有機EL素子を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明者等は種々検討した結果、上記問題を解決する
鍵は、有機EL素子の基板側に形成する電極面の表面状
態にあることを見出した。そして、その表面状態を、基
板側電極の電極面に垂直方向の投影面積に対する原子間
力顕微鏡で測定した面積の増加率で評価できることを見
出し、本発明を完成するに至ったものである。
に本発明者等は種々検討した結果、上記問題を解決する
鍵は、有機EL素子の基板側に形成する電極面の表面状
態にあることを見出した。そして、その表面状態を、基
板側電極の電極面に垂直方向の投影面積に対する原子間
力顕微鏡で測定した面積の増加率で評価できることを見
出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0015】従って、本発明の目的とするところは上記
問題を解決した有機EL素子及び同素子の製造方法を提
供することにある。
問題を解決した有機EL素子及び同素子の製造方法を提
供することにある。
【0016】上記目的を達成する本発明は、以下に示す
ものである。
ものである。
【0017】〔1〕 素子基板の片面に基板側電極、有
機EL層、対向電極を順次積層してなる有機EL素子に
おいて、基板側電極の電極面の投影面積に対する、原子
間力顕微鏡で測定した基板側電極表面積の増加率が1.
1%未満であることを特徴とする有機EL素子。
機EL層、対向電極を順次積層してなる有機EL素子に
おいて、基板側電極の電極面の投影面積に対する、原子
間力顕微鏡で測定した基板側電極表面積の増加率が1.
1%未満であることを特徴とする有機EL素子。
【0018】〔2〕 基板の片面に形成した有機EL素
子の素子構成が、陽極/発光層/陰極、陽極/正孔輸送
層/発光層/電子輸送層/陰極、陽極/発光層/電子輸
送層/陰極、又は陽極/正孔輸送層/発光層/陰極から
なる〔1〕に記載の有機EL素子。
子の素子構成が、陽極/発光層/陰極、陽極/正孔輸送
層/発光層/電子輸送層/陰極、陽極/発光層/電子輸
送層/陰極、又は陽極/正孔輸送層/発光層/陰極から
なる〔1〕に記載の有機EL素子。
【0019】〔3〕 素子基板が透明基板である〔1〕
又は〔2〕に記載の有機EL素子。
又は〔2〕に記載の有機EL素子。
【0020】〔4〕 基板側電極がインジウム錫オキサ
イドからなる陽極である〔3〕に記載の有機EL素子。
イドからなる陽極である〔3〕に記載の有機EL素子。
【0021】〔5〕 素子基板の片面に基板側電極、有
機EL層、対向電極を順次積層する有機EL素子の製造
方法において、素子基板の片面に形成する基板側電極を
電極面の投影面積に対する、原子間力顕微鏡で測定した
基板側電極表面積の増加率を1.1%未満に形成するこ
とを特徴とする有機EL素子の製造方法。
機EL層、対向電極を順次積層する有機EL素子の製造
方法において、素子基板の片面に形成する基板側電極を
電極面の投影面積に対する、原子間力顕微鏡で測定した
基板側電極表面積の増加率を1.1%未満に形成するこ
とを特徴とする有機EL素子の製造方法。
【0022】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明
する。
する。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるEL素子1
00の概略構成を示す側面図である。
00の概略構成を示す側面図である。
【0024】ここで、素子基板2は、合成樹脂、ガラス
等の無機セラミックス等、何れの材質でも良い。又、透
明、不透明の何れの材料も使用できる。しかし、耐熱
性、耐薬品性、透明性等から、特にガラス製平板が好ま
しい。
等の無機セラミックス等、何れの材質でも良い。又、透
明、不透明の何れの材料も使用できる。しかし、耐熱
性、耐薬品性、透明性等から、特にガラス製平板が好ま
しい。
【0025】前記素子基板2の上面には、素子基板2側
から順次基板側電極4、有機EL層6、対向電極8を積
層してある。
から順次基板側電極4、有機EL層6、対向電極8を積
層してある。
【0026】基板側電極4と、対向電極8とは、陽極と
陰極とからなり、何れが陽極又は陰極であっても良い。
陰極とからなり、何れが陽極又は陰極であっても良い。
【0027】有機EL層6としては、低分子有機EL
層、高分子有機EL層等があるが、これらの何れも使用
できる。これらの中で、製造の容易さ、動作電圧の低さ
等の点で、低分子有機EL層がより好ましい。
層、高分子有機EL層等があるが、これらの何れも使用
できる。これらの中で、製造の容易さ、動作電圧の低さ
等の点で、低分子有機EL層がより好ましい。
【0028】有機EL素子の構成としては、例えば
(1)陽極/発光層/陰極、(2)陽極/正孔輸送層/
発光層/電子輸送層/陰極、(3)陽極/発光層/電子
輸送層/陰極、(4)陽極/正孔輸送層/発光層/陰
極、等の各種構造のものがある。本発明においては、従
来のこれら各種構成をそのまま採用できる。
(1)陽極/発光層/陰極、(2)陽極/正孔輸送層/
発光層/電子輸送層/陰極、(3)陽極/発光層/電子
輸送層/陰極、(4)陽極/正孔輸送層/発光層/陰
極、等の各種構造のものがある。本発明においては、従
来のこれら各種構成をそのまま採用できる。
【0029】陽極は、インジウム錫オキサイド(IT
O)等の導電性透明材料で構成する。陽極の厚みは50
〜600nmが好ましい。
O)等の導電性透明材料で構成する。陽極の厚みは50
〜600nmが好ましい。
【0030】正孔注入層の構成材料としては、ポルフィ
リン化合物(特開昭−63−2956965号公報など
に開示の化合物)、芳香族第三級アミン化合物を用いる
ことができる。
リン化合物(特開昭−63−2956965号公報など
に開示の化合物)、芳香族第三級アミン化合物を用いる
ことができる。
【0031】上記ポルフィリン化合物の代表例として
は、ポルフィリン、1,10,15,20−テトラフェ
ニル−21H、23H−ポルフィリン銅(II)、1,
10,15,20−テトラフェニル−21H、23H
−、ポルフィリン亜鉛(II)、5,10,15,20
−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)−21H、2
3H−ポルフィリン、シリコンフタロシアニンオキシ
ド、アルミニウムフタロシアニンクロリド、フタロシア
ニン(無金属)、ジリチウムフタロシアニン、銅テトラ
メチルフタロシアニン、銅フタロシアニン(CuP
c)、クロムフタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、鉛
フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキシド、
Mgフタロシアニン 、銅オクタメチルフタロシアニン
などを挙げることができる。
は、ポルフィリン、1,10,15,20−テトラフェ
ニル−21H、23H−ポルフィリン銅(II)、1,
10,15,20−テトラフェニル−21H、23H
−、ポルフィリン亜鉛(II)、5,10,15,20
−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)−21H、2
3H−ポルフィリン、シリコンフタロシアニンオキシ
ド、アルミニウムフタロシアニンクロリド、フタロシア
ニン(無金属)、ジリチウムフタロシアニン、銅テトラ
メチルフタロシアニン、銅フタロシアニン(CuP
c)、クロムフタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、鉛
フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキシド、
Mgフタロシアニン 、銅オクタメチルフタロシアニン
などを挙げることができる。
【0032】また、前記芳香族第三級アミン化合物の代
表例としては、4,4’4”−トリス(3−メチルフェ
ニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTD
ATA)、4,4’4”−トリス(1−ナフチルフェニ
ルアミノ)トリフェニルアミン(TNATA)などの
他、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−
ジアミノフェニル、N,N’−ジフェニル−N、N’−
ビス−(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニ
ル〕−4,4’−ジアミン、2,2−ビス(4−ジ−p
−トリルアミノフェニル)プロパン、1,1−ビス−4
−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、
N,N,N’N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジ
アミノフェニル、1,1−ビス−(4−ジ−p−トリル
アミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、ビス
(ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタ
ン、ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニ
ルメタン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−
メトキシフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、
N,N,N,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミ
ノフェニルエ−テル、4,4’−ビス−(ジフェニルア
ミノ)クオードフェニル、4,4’4”−トリス(3−
メチルフェニルアミン)トリフェニルアミンなどを挙げ
ることができる。
表例としては、4,4’4”−トリス(3−メチルフェ
ニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTD
ATA)、4,4’4”−トリス(1−ナフチルフェニ
ルアミノ)トリフェニルアミン(TNATA)などの
他、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−
ジアミノフェニル、N,N’−ジフェニル−N、N’−
ビス−(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニ
ル〕−4,4’−ジアミン、2,2−ビス(4−ジ−p
−トリルアミノフェニル)プロパン、1,1−ビス−4
−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、
N,N,N’N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジ
アミノフェニル、1,1−ビス−(4−ジ−p−トリル
アミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、ビス
(ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタ
ン、ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニ
ルメタン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−
メトキシフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、
N,N,N,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミ
ノフェニルエ−テル、4,4’−ビス−(ジフェニルア
ミノ)クオードフェニル、4,4’4”−トリス(3−
メチルフェニルアミン)トリフェニルアミンなどを挙げ
ることができる。
【0033】正孔注入層の厚みは20nm以上にする必
要がある。正孔注入層の厚みの上限は特に制限がない
が、製造上の観点から、20〜1000nmが好まし
く、特に30〜100nmが望ましい。
要がある。正孔注入層の厚みの上限は特に制限がない
が、製造上の観点から、20〜1000nmが好まし
く、特に30〜100nmが望ましい。
【0034】正孔輸送層は、α−ナフチルフェニルジア
ミン(NPD)等で構成することができる。正孔輸送層
の厚みは5〜45nmが好ましく、10〜40nmがよ
り好ましい。
ミン(NPD)等で構成することができる。正孔輸送層
の厚みは5〜45nmが好ましく、10〜40nmがよ
り好ましい。
【0035】電子輸送性発光層は、トリス(8−キノリ
ノラト)アルミニウム錯体(Alq3)等で構成するこ
とができる。電子輸送性発光層の厚みは5〜45nmが
好ましく、10〜40nmがより好ましい。
ノラト)アルミニウム錯体(Alq3)等で構成するこ
とができる。電子輸送性発光層の厚みは5〜45nmが
好ましく、10〜40nmがより好ましい。
【0036】陰極としては、第1陰極層と第2陰極層と
で構成することができる。
で構成することができる。
【0037】第1陰極層はフッ化リチウム(LiF)で
構成できる。厚みは0.1〜2nmが好ましい。
構成できる。厚みは0.1〜2nmが好ましい。
【0038】第2陰極層はアルミニウムが好ましい。そ
の厚みは15〜200nmが好ましい。
の厚みは15〜200nmが好ましい。
【0039】前記各層自体は当業者に公知のもので、ス
パッタ、真空蒸着法等の当業者に周知の方法により形成
できる。
パッタ、真空蒸着法等の当業者に周知の方法により形成
できる。
【0040】本発明の有機EL素子は、上記公知の各構
成を有する有機EL素子において、基板側電極4の電極
面に垂直方向の投影面積に対する、原子間力顕微鏡で測
定した基板側電極表面積の増加率が1.1%未満のもの
である。
成を有する有機EL素子において、基板側電極4の電極
面に垂直方向の投影面積に対する、原子間力顕微鏡で測
定した基板側電極表面積の増加率が1.1%未満のもの
である。
【0041】図2は、基板側電極4を模式的に示すもの
で、その上表面は微視的には凹凸が存在しており、この
ため上表面の表面積S1は基板側電極4の電極面に垂直
方向の投影面積S2よりも大きい。
で、その上表面は微視的には凹凸が存在しており、この
ため上表面の表面積S1は基板側電極4の電極面に垂直
方向の投影面積S2よりも大きい。
【0042】上記基板側電極4の表面積S1は、基板側
電極4の上表面を原子間力顕微鏡で観測することにより
求めることができる。面積の増加率(%)は、このよう
にして求めたS1を用いて下記式(1)から算出でき
る。 面積の増加率(%)=100(S1−S2)/S2 (1) 本発明においては、上記式(1)により算出される面積
の増加率が1.1%未満の基板側電極を用いると、輝度
半減期が長く、駆動電圧上昇が少なく、絶縁破壊が起り
にくく、駆動回路を簡単化できる有機EL素子を得るこ
とができる。
電極4の上表面を原子間力顕微鏡で観測することにより
求めることができる。面積の増加率(%)は、このよう
にして求めたS1を用いて下記式(1)から算出でき
る。 面積の増加率(%)=100(S1−S2)/S2 (1) 本発明においては、上記式(1)により算出される面積
の増加率が1.1%未満の基板側電極を用いると、輝度
半減期が長く、駆動電圧上昇が少なく、絶縁破壊が起り
にくく、駆動回路を簡単化できる有機EL素子を得るこ
とができる。
【0043】面積の増加率が1.1%未満の基板側電極
を製造する方法としては、基板表面の平滑度を高める、
基板電極の蒸着条件を選択する、基板電極を形成後その
表面を研磨して平滑化する等の方法を例示できる。
を製造する方法としては、基板表面の平滑度を高める、
基板電極の蒸着条件を選択する、基板電極を形成後その
表面を研磨して平滑化する等の方法を例示できる。
【0044】このようにして形成したEL素子は、基板
側電極と対向電極との間に電圧を印加することにより、
発光するものである。
側電極と対向電極との間に電圧を印加することにより、
発光するものである。
【0045】なお、形成したEL素子は、適宜図6、7
に示す様に乾燥剤と共に封止して製品EL素子とするこ
とができる。乾燥剤としてはCaO、BaO等が例示で
きる。
に示す様に乾燥剤と共に封止して製品EL素子とするこ
とができる。乾燥剤としてはCaO、BaO等が例示で
きる。
【0046】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
説明する。
【0047】
【実施例】常法により、表1に示す構成の有機EL素子
を製造した。この有機EL素子を図6に示すように封止
した。なお、面積の増加率の異なる基板側電極の製造
は、成膜速度を調節することにより行った。
を製造した。この有機EL素子を図6に示すように封止
した。なお、面積の増加率の異なる基板側電極の製造
は、成膜速度を調節することにより行った。
【0048】
【表1】
【0049】この有機EL素子の陰極、陽極間に電圧を
印加することにより、有機EL素子は発光し、基板を通
して外部にEL素子光を取出すことができた。
印加することにより、有機EL素子は発光し、基板を通
して外部にEL素子光を取出すことができた。
【0050】この各有機EL素子を定電流駆動させ、輝
度半減期、及び駆動電圧を測定した。その結果を表2、
及び図3、4に示した。
度半減期、及び駆動電圧を測定した。その結果を表2、
及び図3、4に示した。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】本発明の有機EL素子は、基板側電極面
積の増加率を1.1%未満にしたので、定電流駆動させ
たときの輝度半減期が長く、経時駆動電圧上昇が小さい
ため絶縁破壊が少なく、その結果長寿命で、しかも経時
駆動電圧上昇が小さいので簡単な駆動回路で発光させる
ことができる。
積の増加率を1.1%未満にしたので、定電流駆動させ
たときの輝度半減期が長く、経時駆動電圧上昇が小さい
ため絶縁破壊が少なく、その結果長寿命で、しかも経時
駆動電圧上昇が小さいので簡単な駆動回路で発光させる
ことができる。
【図1】本発明有機EL素子の一例を示す概略側面図で
ある。
ある。
【図2】基板側電極面積の増加率算出法の説明図であ
る。
る。
【図3】有機EL素子の輝度半減期と基板側電極面積の
増加率との関係を示すグラフである。
増加率との関係を示すグラフである。
【図4】有機EL素子の駆動電圧と基板側電極面積の増
加率との関係を示すグラフである。
加率との関係を示すグラフである。
【図5】従来の有機EL素子の構成の一例を示す説明図
である。
である。
【図6】従来の製品有機EL素子の構成の一例を示す説
明図である。
明図である。
【図7】従来の製品有機EL素子の構成の他の例を示す
説明図である。
説明図である。
2 素子基板
4 基板側電極
6 有機EL層
8 対向電極
72 透明基板
74 陽極
76 正孔注入層
78 正孔輸送層
80 電子輸送性発光層
82 有機EL層
84 第1陰極層
86 第2陰極層
88 陰極
90 気密ケース
92 接着剤
93 乾燥剤収納部
94 乾燥剤
95 封止板
96 収納部
100 EL素子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 岩田 芳夫
千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ
イコーインスツルメンツ株式会社内
(72)発明者 杉野谷 充
千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ
イコーインスツルメンツ株式会社内
(72)発明者 泉澤 勇昇
神奈川県横浜市金沢区乙舳町10番2号
(72)発明者 大森 英史
神奈川県横浜市金沢区乙舳町10番3号
(72)発明者 小池 俊弘
神奈川県川崎市多摩区中野島2丁目19番5
号
Fターム(参考) 3K007 AB11 CB01 DB03
Claims (4)
- 【請求項1】 素子基板の片面に基板側電極、有機EL
層、対向電極を順次積層してなる有機EL素子におい
て、前記基板側電極の電極面の投影面積に対する前記基
板側電極の表面積の増加率が1.1%未満であることを
特徴とする有機EL素子。 - 【請求項2】 前記素子基板の片面に形成した有機EL
素子の素子構成が、陽極/発光層/陰極、陽極/正孔輸
送層/発光層/電子輸送層/陰極、陽極/発光層/電子
輸送層/陰極、又は陽極/正孔輸送層/発光層/陰極か
らなる請求項1に記載の有機EL素子。 - 【請求項3】 前記素子基板が透明基板であることを特
徴とする請求項1又は2に記載の有機EL素子。 - 【請求項4】 前記基板側電極がインジウム錫オキサイ
ドで形成された陽極であることを特徴とする請求項3に
記載の有機EL素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002114657A JP2003308982A (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | 有機el素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002114657A JP2003308982A (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | 有機el素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003308982A true JP2003308982A (ja) | 2003-10-31 |
Family
ID=29396383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002114657A Pending JP2003308982A (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | 有機el素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003308982A (ja) |
-
2002
- 2002-04-17 JP JP2002114657A patent/JP2003308982A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20040303 |