JP2003308873A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP2003308873A
JP2003308873A JP2002115368A JP2002115368A JP2003308873A JP 2003308873 A JP2003308873 A JP 2003308873A JP 2002115368 A JP2002115368 A JP 2002115368A JP 2002115368 A JP2002115368 A JP 2002115368A JP 2003308873 A JP2003308873 A JP 2003308873A
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negative electrode
electrode
center pin
secondary battery
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JP2002115368A
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Yoshihiro Dotsuko
義博 獨古
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Sony Corp
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Sony Corp
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 センタピンに求められている巻回電極体の潰
れ防止、ガス抜きという機能を確保しつつ、外径を可及
的に小さくして重量の軽減、及び高容量化、高出力化を
図ることができるようにする。 【解決手段】 帯状の集電体に合剤層が形成される帯状
の正極6及び負極7間にセパレータ8,9を介在させて
巻回してなる巻回電極体3と、この巻回電極体3の中央
穴3aに挿入される中空筒状のセンタピン14と、この
センタピン14が挿入された巻回電極体3が収納される
電池缶2と、を備えた非水電解質二次電池に関する。セ
ンタピン14を、34N以下の力では潰れない強度に形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯状の正極と帯状
の負極とをセパレータを介して巻回することにより形成
される巻回電極体の中央穴に中空筒状のセンタピンを挿
入し、この巻回電極体を電池缶内に収納してなる非水電
解質二次電池に関し、特に、センタピンの強度を所定値
以上に保持しつつその重量の軽減を図ることができる非
水電解質二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、この種の非水電解質二次
電池は、渦巻き状に巻回される巻回電極体と、この巻回
電極体の中央穴に挿入されるセンタピンと、このセンタ
ピンが挿入された巻回電極体が収納される電池缶と、こ
の電池缶の開口部を閉じる端子板等を備えて構成されて
いる。巻回電極体は、帯状に形成された正極及び負極
と、同じく帯状に形成されたセパレータとを有し、これ
らが負極、セパレータ、正極及びセパレータの順に積層
されている。
【0003】このように4層に重ね合わされた積層体を
適宜回数巻回することにより、全体として渦巻き状に巻
回された巻回電極体が構成されている。この巻回電極体
の中央穴に、中空円筒状のセンタピンが挿入されてい
る。このセンタピンは、巻回電極体の過充電等によって
膨らんだ電極の変形を抑制し、その変形による正極と負
極の短絡(内部ショート)を防止することを主な目的と
するものである。このセンタピンの他の目的としては、
電池缶の底部で発生したガスを中央穴から通過させて巻
回電極体の上方に逃がす役割も有している。
【0004】このセンタピンが巻回電極体と共に電池缶
の内部に収納され、電池缶の開口部がガスケットを介し
て端子板により閉じられている。この電池缶の開口部を
ガスケットと共にカシメることにより、端子板等によっ
て密閉された非水電解質二次電池が構成されている。こ
のように、巻回電極体と一体的にセンタピンを設けるこ
とにより、電池缶内部の圧力上昇に対して巻回電極体の
変形を防止し、又は変形を効果的に抑制することができ
る。
【0005】近年、例えば、パーソナルコンピュータ、
テープレコーダ、CDプレーヤ、カメラ一体型VTR、
電子スチルカメラその他の電子機器の高性能化に伴い、
そのエネルギーパックである電池については、容量の増
加、出力の強化が要望されている。特に、充電ができて
繰り返し使用可能な二次電池に対しては、繰り返し使用
による経済性、取り扱いの便利性等の観点から、より一
層の高容量化、高出力化が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の非水電解質二次電池においては、電池缶
内の圧力上昇によって巻回電極体が潰れないようにする
ため巻回電極体の中央穴にセンタピンを挿入し、このセ
ンタピンで巻回電極体の潰れを防止する構成となってい
たが、そのセンタピンは重量が重く、外径が大きいもの
であったため、電池全体の重量が重くなると共に、十分
な高容量化、高出力化が図れないという課題があった。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、センタピンに求められている巻回
電極体の潰れ防止、ガス抜きという機能を確保しつつ、
外径を可及的に小さくして重量の軽減、及び高容量化、
高出力化を図ることができる非水電解質二次電池を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述したような課題等を
解決し、上記目的を達成するために、本出願の請求項1
記載の非水電解質二次電池は、帯状の集電体に合剤層が
形成される帯状の電極間にセパレータを介在させて巻回
してなる巻回電極体と、この巻回電極体の中央穴に挿入
される中空筒状のセンタピンと、このセンタピンが挿入
された巻回電極体が収納される電池缶と、を備えた非水
電解質二次電池において、センタピンを、34ニユート
ン以下の力では潰れない強度に形成したことを特徴とし
ている。
【0009】本出願の請求項2記載の非水電解質二次電
池は、電極は、正極集電体に正極合剤層が形成されてな
る正極と、負極集電体に負極合剤層が形成されると共に
セパレータを介して正極に積層される負極とからなり、
セパレータの巻回方向の外周側端部を正極及び負極より
も延長させて最外周に位置する正極又は負極が電池缶の
内面に接触しない構成としたことを特徴としている。
【0010】本出願の請求項3記載の非水電解質二次電
池は、電極は、正極集電体に正極合剤層が形成されてな
る正極と、負極集電体に負極合剤層が形成されると共に
セパレータを介して正極に積層される負極とからなり、
セパレータの巻回方向の内周側端部を正極及び負極より
も延長させて最内周に位置する正極又は負極がセンタピ
ンの外面に接触しない構成としたことを特徴としてい
る。
【0011】本出願の請求項4記載の非水電解質二次電
池は、電極は、正極集電体に正極合剤層が形成されてな
る正極と、負極集電体に負極合剤層が形成されると共に
セパレータを介して正極に積層される負極とからなり、
正極及び負極を略同じ長さに設定すると共に負極を正極
の外側に配置し、負極の巻回方向の外周側端部を電池缶
の内面に接触させる構成としたことを特徴としている。
【0012】本出願の請求項5記載の非水電解質二次電
池は、電極は、正極集電体に正極合剤層が形成されてな
る正極と、負極集電体に負極合剤層が形成されると共に
セパレータを介して正極に積層される負極とからなり、
正極を負極の内側に配置すると共に、正極集電体の巻回
方向の内周側端部を延長させて正極合剤層が形成されて
いない部分をセンタピンの外面に接触させる構成とした
ことを特徴としている。
【0013】本出願の請求項6記載の非水電解質二次電
池は、巻回電極体の外径と電池缶の内径とセンタピンの
外径との比を0.97:1:0.2〜0.96:1:
0.13とすると共に、巻回電極体の内径とセンタピン
の外径との比を1:0.95〜1:0.79としたこと
を特徴としている。
【0014】本出願の請求項7記載の非水電解質二次電
池は、センタピンは、600℃を超える温度下でヤング
率が100,000N/mm2 以上の材料により形成し
たことを特徴としている。
【0015】上述のように構成したことにより、本出願
の請求項1記載の非水電解質二次電池では、過充電等に
起因して電池缶内の温度が上昇して内部圧力が高くな
り、巻回電極体によるセンタピンの締付力が強くなった
ときにも、34N(ニュートン)以下の力ではセンタピ
ンが潰れることがないため、巻回電極体の内周側端部に
おける内部ショートの発生を防止し又は抑制し、安全性
の向上を図ることができる。
【0016】本出願の請求項2記載の非水電解質二次電
池では、セパレータの端部が電池缶の内面に接触し、最
外周に位置する正極又は負極が電池缶の内面に接触する
ことがないため、正極と負極との間を確実に絶縁させ
て、内部ショートの発生を防止することができる。
【0017】本出願の請求項3記載の非水電解質二次電
池では、セパレータの端部がセンタピンの外面に接触
し、最内周に位置する正極又は負極がセンタピンに接触
することがないため、正極と負極との間を確実に絶縁さ
せて、内部ショートの発生を防止することができる。
【0018】本出願の請求項4記載の非水電解質二次電
池では、負極の巻回方向の外周側端部が電池缶の内面に
接触するため、電池缶を負極として効果的に用いること
ができる。
【0019】本出願の請求項5記載の非水電解質二次電
池では、正極の正極集電体の内周側端部がセンタピンの
外面に接触するため、センタピンを正極として効果的に
用いることができる。
【0020】本出願の請求項6記載の非水電解質二次電
池では、巻回電極体と電池缶とセンタピンとの寸法関係
を上述のような範囲に設定することにより、電池容量が
減少することなく、電池内部に発生するガスの流通性を
確保することができる。
【0021】本出願の請求項7記載の非水電解質二次電
池では、センタピンの600℃を超える温度下における
ヤング率が100,000N/mm2 以上であるため、
電池缶内の温度が異常に高温となったときにも、自己の
形態を保持して巻回電極体の変形を防止することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1乃至図4は本発明の実施
の例を示すものである。即ち、図1は本発明の非水電解
質二次電池の一実施例を示す縦断面図、図2は本発明の
非水電解質二次電池に係る巻回電極体の一実施例を示す
斜視図、図3は図2の巻回電極体を断面して示す説明
図、図4は電池缶と巻回電極体とセンタピンとの寸法関
係を説明するための説明図である。
【0023】本発明の非水電解質二次電池としては、例
えば、リチウムイオン二次電池を挙げることができ、そ
のリチウムイオン二次電池の中央部を縦方向に断面した
ものが図1である。図1に示すように、本発明の非水電
解質二次電池の第1の実施例を示すリチウムイオン二次
電池1は、円筒状の電池缶2と、この電池缶2内に収納
される円筒状の巻回電極体3と、電池内部の異常な圧力
上昇や過大な充電を防止する安全弁装置4と、電池缶2
の開口部を閉じる端子板5等によって構成されている。
【0024】電池缶2は、例えば、鉄Fe等の導電性を
有する金属によって中空で有底の円筒体として形成され
ている。この電池缶2の底には、中央部を若干外側へ円
形に膨出させることによって端子部2aが設けられてい
る。この電池缶2の内面は、例えば、ニッケルめっきを
施したり導電性塗料を塗布する等して電池缶2の導電性
を高める構成とすることが好ましい。また、電池缶2の
外周面は、例えば、プラスチックシートや紙等によって
形成される外装ラベルで覆われたり、絶縁性塗料が塗布
されて保護される。
【0025】この電池缶2内に収納される巻回電極体3
は、図1〜図3に示すような構成を有している。即ち、
巻回電極体3は、帯状に形成された正極6及び負極7
と、同じく帯状に形成された2つのセパレータ8及び9
とを備えている。正極6と負極7との間に一方のセパレ
ータ8を介在させると共に、正極6の一方のセパレータ
8と反対側に他方のセパレータ9が配置される。このよ
うに4層に重ね合わされた積層体を、正極6を内側にし
て巻回することにより、渦巻き状に巻回された巻回電極
体3が構成されている。
【0026】正極6は、帯状に形成される正極集電体6
aと、この正極集電体6aの両面に塗布される正極合剤
層6b,6cとから構成されている。正極集電体6aと
しては、例えば、厚さ20μmのアルミニウム箔を適用
することができる。この正極集電体6aの両面に、正極
合剤スラリーを均一に塗布することによって正極合剤層
6b,6cが形成される。
【0027】この際、正極集電体6aの長手方向の一端
(巻き終り側)には、一定の範囲に渡って正極合剤スラ
リーが塗布されないようにしてブランク部10を形成す
る。同様に、負極集電体7aの長手方向の一端(巻き終
り側)には、一定の範囲に渡って負極合剤スラリーが塗
布されないようにしてブランク部11を形成する。
【0028】正極合剤の正極活物質としては、次のよう
なものを用いることができる。例えば、アルカリ金属を
含有する遷移金属とのカルコゲン化合物、特に、アルカ
リ金属と遷移金属との酸化物を用いることができる。ま
た、化合物の結晶構造としては、層状化合物やスピネル
型化合物がよく用いられる。層状化合物には、一般式と
してLixMO2 で表される化合物を用いることができ
る。ここで、Liはリチウムであり、O2 は酸素であ
る。更に、Lixのうちxは、0.5≦x≦1.10であ
る。
【0029】また、Mとしては、遷移金属元素から選ば
れる1種以上の元素であって、具体的には、鉄(F
e)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン
(Mn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、
クロム(Cr)、バナジウム(V)及びチタン(Ti)
等を挙げることができる。そして、これらの群のうち、
Fe,Co,Ni,Mnから選ばれる1種又は2種以上
を含有することが好ましい。
【0030】このような正極活物質を用いて正極合剤ス
ラリーを作製する。この正極合剤スラリーは、例えば、
粉末LiCoO2 を86重量%、導電剤としてグラファ
イトを10重量%、結着剤としてポリフッ化ビニリデン
4重量%を混合して正極合剤を調整し、これをN−メチ
ル−2−ピロリドンに分散させることによって作製する
ことができる。この正極合剤スラリーを正極集電体6a
の両面に、電極巻き終り部においてブランク部10が形
成されるようにして均一に塗布する。その後、両面の正
極合剤スラリーを乾燥させた後、ローラプレス機にかけ
て圧縮成形を行うことにより、帯状をなす正極6が形成
される。
【0031】負極7は、同じく帯状に形成される負極集
電体7aと、この負極集電体7aの両面に塗布される負
極合剤層7b,7cとから構成されている。負極集電体
7aとしては、例えば、厚さ10μmの銅箔を適用する
ことができる。この負極集電体7aの両面に、負極合剤
スラリーを均一に塗布することによって負極合剤層7
b,7cが形成される。この際、負極集電体7aの長手
方向の一端(巻き終り側)には、一定の範囲に渡って負
極合剤スラリーが塗布されないようにしてブランク部1
1を形成する。
【0032】負極合剤の負極活物質としては、例えば、
リチウムをドープ(吸蔵)し且つ脱ドープ(離脱)し得
る合金若しくは化合化可能な材料又は炭素質材料から選
ばれる1種以上の負極材料を用いることができる。この
リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材料としては、例え
ば、リチウムと合金或いは化合物を形成可能な金属或い
は半導体、又はこれらの合金或いは化合物を挙げること
ができる。
【0033】これら金属、合金或いは化合物は、例え
ば、化学式DsEtLiuで表されるものである。この
化学式において、Dはリチウムと合金或いは化合物を形
成可能な金属元素及び半導体元素のうちの少なくとも1
種を表す。また、EはリチウムLi及びD以外の金属元
素及び半導体元素のうちの少なくとも1種を表す。更
に、S、t及びuの値は、それぞれs>0、t≧0、u
≧0である。
【0034】中でも、リチウムと合金或いは化合物を形
成可能な金属元素或いは半導体元素としては、4B族の
金属元素或いは半導体元素が好ましく、特に好ましいの
はケイ素或いはスズであり、最も好ましいのはケイ素で
ある。更に、これらの合金或いは化合物も好ましく、具
体的には、SiB4 、SiB6 、Mg2 Si、Mg2
n、Ni2 Si、TiSi2 、MoSi2 、CoS
2 、NiSi2 、CaSi2 、CrSi2 、Cu5
i、FeSi2 、MnSi2 、NbSi2 、TaS
2 、VSi2 、WSi2 或いはZnSi2 等を挙げる
ことができる。
【0035】また、リチウムを吸蔵・離脱可能な負極材
料の他の例としては、炭素材料、金属酸化物或いは高分
子材料等を挙げることもできる。炭素材料としては、例
えば、天然黒鉛、難黒鉛化性炭素、人造黒鉛、コークス
類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合
物焼成体、炭素繊維、活性炭或いはカーボンブラック類
等が挙げられる。このうち、コークス類には、ピッチコ
ークス、ニードルコークス或いは石油コークス等があ
る。また、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール類
やフラン類等の高分子材料を適当な温度で焼成して炭素
化したものをいう。更に、金属酸化物としては、酸化
鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン或いは酸化スズ等
が挙げられる。また、高分子材料としては、ポリアセチ
レン或いはポリピロール等を挙げることができる。
【0036】非水電解質としては、非水溶媒や固体電解
質や高分子電解質や高分子化合物に電解質を混合又は溶
解させた液体状、固体状又はゲル状電解質等を用いるこ
とができる。ここで、非水溶媒としては、例えば、エチ
レンカーボネート、γ−バレロラクトン等の環状エステ
ル化合物や、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、
2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン等
のエーテル化合物や、酢酸メチル、プロピレン酸メチル
等の鎖状エステル化合物や、ジメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖
状カーボネート、或いは、2,4−ジフルオロアニソー
ル、2,6−ジフルオロアニソール、4−プロモベラト
ロール等を単独若しくは2種類以上の混合溶媒として使
用することができる。
【0037】また、ゲル状電解質に用いられる高分子材
料としては、例えば、ポリアクリロニトリル及びポリア
クリロニトリルの共重合体を使用することができる。共
重合モノマー(ビニル系モノマー)としては、例えば、
酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、イタコン
酸、水素化メチルアクリレート、水素化エチルアクリレ
ート、アクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン等を挙げることができる。更に、ア
クリロニトリルブタジエンゴム、アクリロニトリルブタ
ジエンスチレン樹脂、アクリロニトリル塩化ポリエチレ
ンプロピレンジエンスチレン樹脂、アクリロニトリル塩
化ビニル樹脂、アクリロニトリルメタアクリレート樹
脂、アクリロニトリルアクリレート樹脂等を使用するこ
とができる。
【0038】更に、ゲル状電解質に用いられる高分子材
料としては、ポリフッ化ビニリデン及びポリフッ化ビニ
リデンの共重合体を使用することができる。そして、共
重合モノマーとしては、例えば、ヘキサフルオロプロピ
レンやテトラフルオロエチレン等を挙げることができ
る。尚、ゲル状電解質に用いられる高分子材料として
は、これらを単独又は2種以上混合して使用することが
できる。
【0039】ゲル状電解質層を形成するには、非水溶媒
として、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネ
ート、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトン等の環
状エステル化合物や、ジエトキシエタン、テトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオ
キサン等のエーテル化合物や、酢酸メチル、プロピレン
酸メチル等の鎖状エステル化合物や、ジメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネー
ト等の鎖状カーボネート、或いは2,4−ジフルオロア
ニソール、2,6−ジフルオロアニソール、4−プロモ
ベラトロール等を単独若しくは2種類以上の混合溶媒と
して使用することができる。
【0040】更に、ゲル状電解質層においては、ゲル状
電解質としてポリフッ化ビニリデンを使用する場合に、
ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリ四フッ化エチレン
等が共重合された多元系高分子からなるゲル状電解質を
用いて形成されていることが好ましい。これにより、よ
り機械的強度の高いゲル状電解質を得ることができる。
【0041】また、電解質塩としては、例えば、LiP
6 、LiAsF6 、LiBF4 、LiClO4 、Li
CF3 SO3 、LiN(CnF2n+1SO2)2 、LiC4
9SO3 等のリチウム塩を単独若しくは2種類以上混
合して使用することができる。尚、電解質塩の添加量
は、良好なイオン伝導度が得られるようにゲル状電解質
中の非水電解液におけるモル濃度が0.8〜2.0モル
/リットル(mol/l)となるように調整することが
好ましい。
【0042】このような負極活物質を用いて負極合剤ス
ラリーを作製する。この負極合剤スラリーは、例えば、
黒鉛材料粉末を90重量%、結着剤としてポリフッ化ビ
ニリデンを10重量%の割合で混合して負極合剤を調整
し、これをN−メチル−2−ピロリドンに分散させるこ
とによって作製することができる。この負極合剤スラリ
ーを負極集電体7aの両面に、電極巻き終り部において
ブランク部11が形成されるようにして均一に塗布す
る。その後、両面の負極合剤スラリーを乾燥させた後、
ローラプレス機にかけて圧縮成形を行うことにより、帯
状をなす負極7が形成される。
【0043】また、セパレータ8,9としては、例え
ば、微多孔性のポリプロピレンフィルムを用いることが
できる。このセパレータ8,9の厚さは25μm程度で
あり、これらを正極6と負極7との間に介在させる。そ
して、負極7、セパレータ8、正極6及びセパレータ9
の順に積層し、これを一端から他端まで巻回させる。そ
して、粘着テープ等を使用して巻回方向の外周側端部
(巻き終り部)を固定する。これにより、渦巻き状に巻
回してなる巻回電極体3が作製される。
【0044】上述した正極6の電極密度(正極合剤層6
b,6cの正極活物質だけのとき)は、3.40〜3.
60g/cm3 とすると良い。また、負極7の電極密度
(負極合剤層7b,7cの負極活物質だけのとき)は、
1.55〜1.80g/cm 3 とすると良い。このよう
な範囲内の値を正極6及び負極7の電極密度として用い
ることにより、電極体としての信頼性を高め、電力量を
長持ちさせることができる。
【0045】このような構成を有する巻回電極体3に
は、正極集電体6aに接続された多数の正極リード12
と、負極集電体7aに接続された多数の負極リード13
とが設けられている。すべての正極リード12は、巻回
電極体3の軸方向の一端である上面側に導出され、ま
た、すべての負極リード13は、軸方向の他端である下
面側に導出されている。更に、巻回電極体3の中央部に
形成された中央穴3aには、パイプ状に形成されたセン
タピン14が挿入されている。そして、巻回電極体3の
上面には上絶縁板15が配置され、下面には下絶縁板1
6が配置されている。
【0046】センタピン14は、電池内部の圧力異常時
に、巻回電極体3の潰れを防止し、又は抑制して内部短
絡(ショート)の発生を防止すると共に、電池缶2の底
部に溜まったガスを上部の安全弁装置4側に移動させる
役割を有する。このように重要な役割を有するセンタピ
ン14ではあるが、巻回電極体3の電極密度を高めるた
めに、その外径はできるだけ小さく形成できるようにす
る。このセンタピン14には、中央部において軸方向に
貫通する中央穴14aと、この中央穴14aに連通され
ると共に軸方向の一端から他端まで連続するスリット1
4bが設けられている。
【0047】このセンタピン14の曲げ強度は、最低で
も34ニュートン(N)以上の強度を持つようにし、3
4N以下の力では押し潰されないようにする。この曲げ
強度の値は、曲げ試験に供される試験片を支持する支点
間距離を25mmとして測定したときのものである。ま
た、センタピン14は、600℃を超える温度下におい
てヤング率Eが100,000N/mm2 以上である材
料を用いるようにする。このような特性をセンタピン1
4に持たせることにより、電池缶の内部圧力が異常に上
昇したときにも、センタピン14によって巻回電極体3
の潰れを防止又は効果的に抑制することができる。
【0048】このようなセンタピン14の材質として
は、後述する表1に示すように、ステンレス鋼が好適で
ある。しかしながら、センタピン14の材質としては、
これに限定されるものではなく、比較的軽くて強度の大
きいものであれば他の金属を用いることができる。この
ように、センタピン14の材質としてステンレス鋼等を
用いることにより、その外径をできるだけ小さくしなが
ら中央穴14aの径をできるだけ大きくして、この中央
穴14aを通過するガスの流量を大きく確保することが
できる。
【0049】このようなセンタピン14の具体的な寸法
値としては、例えば、直径18mm×高さ65mmの円
筒形電池のリチウムイオン二次電池の場合には、外径が
3.5mm、肉厚(又は板厚)が0.3mmであり、従
って、内径は2.9mmである。また、電池缶2の内径
をA、巻回電極体3の外径をB及び内径をCとして、セ
ンタピン14の外径をDとするとき、これらの寸法関係
は、次のように設定すると良い。
【0050】図4に示すように、巻回電極体3の外径B
と電池缶2の内径Aとセンタピン14の外径Dとの比
を、B:A:D=0.97:1:0.2〜0.96:
1:0.13とする。また、巻回電極体3の内径Cとセ
ンタピン14の外径Dとの比を、C:D=1:0.95
〜1:0.79とする。
【0051】このような寸法関係とすることにより、巻
回電極体3が温度上昇により膨張して外径が大きくなっ
たときにも、電池缶2の内面に作用する圧力を最小に
し、内部圧力の上昇を最小限に押さえることができる。
そして、センタピン14の外径Dをできるだけ小さくす
ることと相まって正極6及び負極7の各合剤層の長さを
できるだけ長くすることができる。その結果、合剤層を
可及的に長くして巻回電極体3全体の容量を増加させる
ことができる。
【0052】上下の絶縁板15,16は、その外径が巻
回電極体3の外径よりも若干小径とされており、それぞ
れの中央部には表裏面を貫通するセンタ穴15a,16
aが設けられている。そして、上絶縁板15にはすべて
の正極リード12が貫通されていて、負極リード13は
下絶縁板16の外側を通して下面に集められている。こ
のような巻回電極体3が上下の絶縁板15,16と共に
電池缶2の内部に収納されている。そして、下絶縁板1
6の下方に集められた多数の負極リード13が、一まと
めにされて端子部2aの内面に溶接等の固着手段により
固定されて電気的に接続されている。
【0053】この電池缶2内において、下絶縁板16の
下方領域は、下絶縁板16のセンタ穴16a、センタピ
ン14の中央穴14a及び上絶縁板15のセンタ穴15
aを介して上絶縁板15の上方領域と連通されている。
上絶縁板25の上方領域である電池缶2の開口部には、
安全弁装置4と端子板5とが互いに重ね合わされて装着
されている。
【0054】安全弁装置4及び端子板5は共に円板状に
形成されており、その外周縁がリング状をなすガスケッ
ト17によって保持され、これらによって電池缶2の開
口部が閉じられている。そして、ガスケット17を介し
て電池缶2の開口部近傍をカシメ、或いはレーザ溶接等
を施すことにより、電池缶2の開口部が液密に封口され
ている。
【0055】安全弁装置4は、電池内部でガスが異常発
生した時に電池内部のガスを外部へ逃がす機能を有する
開裂弁18と、過大な充電時に電流を遮断する機能を有
する遮断弁19とから構成されている。開裂弁18は、
所定以上の圧力が加えられたときに破断される開裂部を
有し、この開裂部が所定以上の圧力で破断されることに
より、電池内部のガスを外部へ逃がすようにしている。
また、遮断弁19は、過大な電流が流れたときに、その
電流回路を遮断して電流が流れないようにするもので、
例えば、PTC素子等を適用することができる。
【0056】この安全弁装置4の遮断弁19に対して、
上絶縁板15の上方に導出された多数の正極リード12
が一まとめにされて溶接等の固着手段により固定されて
電気的に接続されている。遮断弁19の半径方向内側
は、円形とされて下方へ膨出されている。これに対応す
るよう端子板5の半径方向内側は、同じ円形ではある
が、遮断弁19とは反対の上方へ膨出されている。この
端子板5には、電池内部の異常なガスを外部へ逃がすた
めのガス抜き穴5aが設けられている。
【0057】このような構成を有するリチウムイオン二
次電池1は、例えば、次のようにして簡単に製造するこ
とができる。まず、上述したようにして作製した正極6
及び負極7を、セパレータ8,9を介して、負極7、セ
パレータ8、正極6及びセパレータ9の順に積層した
後、これを所定回数巻回し、巻き終り部を粘着テープ2
0で固定する。これにより、渦巻き状に巻回してなる巻
回電極体3が構成される。
【0058】この巻回電極体3の中央穴3aにセンタピ
ン14を挿入すると共にその上下に絶縁板15,16を
配置して、これを電池缶2の穴内に収納する。次に、多
数の負極リード13を電池缶2の端子部2aの内面に溶
接する。また、正極リード12を安全弁装置4に溶接す
る。次に、電解液を電池缶2内に注入する。この電解液
は、例えば、エチレンカーボネートとメチルエチルカー
ボネートを5:5なる容量比で混合した有機溶媒中に、
電解質塩LiPF6を1モル/リットルの濃度で溶解す
ることによって調製することができる。
【0059】その後、アスファルトで表面を塗布した封
口用のガスケット17に安全弁装置4及び端子板5を装
着し、これらで電池缶2の開口部を閉鎖する。次に、電
池缶2の開口部をカシメることにより、ガスケット17
を介して安全弁装置4と端子板5を固定する。これによ
り、外形が円筒形をなすリチウムイオン二次電池1を製
造することができる。
【0060】このようなリチウムイオン二次電池1にお
いて、例えば、充電サイクルが進み過ぎて過充電の状態
になると、リチウム金属が負極7の表面に析出し、負極
7が厚くなるため、巻回電極体3の外径が大きくなる。
すると、巻回電極体3の外周面が電池缶2の内面に当た
ることにより、負極7及び正極6の各外周側端部が、そ
れぞれ内側に位置するセパレータ8及び9に圧接され
る。
【0061】しかしながら、電池缶2と巻回電極体3と
センタピン14との寸法関係が上述したような範囲内の
値に設定されている場合には、温度上昇によって巻回電
極体3が膨張したときにも、隣り合う部材間に設定され
た隙間によって巻回電極体3の寸法変化を吸収し、巻回
電極体3の寸法変化が内部圧力の上昇に与える影響を最
小限に止めることができる。そのため、電池内部の圧力
上昇を抑制し、液漏れの発生を抑制することができる。
【0062】また、内部圧力の上昇によって負極集電体
7aの外周側端部が半径方向内側に位置するセパレータ
8を突き破って内側の電極に接触し、内部ショートを生
じて発熱したときにも、その接触部は集電体同士であっ
て、互いに熱を拡散することができるため、合剤層の場
合に比べて温度上昇を少なくすることができる。その結
果、発熱や発煙等のように電池全体に影響が及ぶような
損傷を最小限に抑えることができ、安全性に優れた非電
解質二次電池を得ることができる。
【0063】更に、負極7の負極集電体7aの外周側端
部を正極6の正極集電体6aの外周側端部よりも前方に
突出されるように構成しているため、電池内部における
未反応の負極活物質を減少させ、反応を生じる範囲を広
くすることができる。従って、電池内部の未反応部分が
減少した分だけ有効な電池面積を増加させることがで
き、電池内部の有効利用を図り、エネルギー密度を高
め、充電及び放電時におけるサイクル寿命を向上させる
ことができる。
【0064】次に、本発明のセンタピンと従来例のセン
タピンとの試験例について説明する。この試験では、本
実施例に係るセンタピン(試験例1)の1本と、これと
比較するためのセンタピン(比較例1及び2)の2本と
の合計3本のセンタピンについて、それぞれの曲げ強
度、重量及びヤング率の測定を行った。その結果を、表
1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】この試験結果から明らかなように、比較例
1では、曲げ強度が20.58Nとなっていて曲げ強度
が低すぎており、また、ヤング率も 100,000N/mm2
以下と低くなっている。その反面、重量は、他の材質に
比べて3.82gと大幅に重くなっている。従って、セ
ンタピンの材質としての銅(Cu)は、曲げ強度、重量
及びヤング率のいずれの点からも、不適当であることが
明らかになった。
【0067】また、比較例2では、曲げ強度が372.
4Nとなっていて曲げ強度は十分であるが、重量は1.
20gと比較的重くなっている。一方、ヤング率は 15
0,000N/mm2 以上と高くなっている。これらの点を
総合的に判断すると、センタピンの材質として比較例2
のステンレス鋼(SUS)は、重量が少々重くなるとい
う点から、若干不十分な材質であることが明らかになっ
た。
【0068】これに対して、試験例1のステンレス綱に
おいては、曲げ試験に用いられた試験片を支持する支点
間距離を25mmとしたときの曲げ強度が44.1Nと
なっていてある程度の曲げ強度を備えており、ヤング率
も 150,000N/mm2 以上と高くなっている。最も有利
な点は、重量が0.55gと非常に軽いことである。そ
の結果、これらの点を総合的に判断すると、センタピン
の材質としての試験例1のステンレス綱は、重量を極め
て軽くすることができる、という顕著な特徴を有してい
るため、センタピンの材質として最も良好な材質である
ことが明らかになった。
【0069】以上説明したが、本発明は上記実施の例に
限定されるものではなく、例えば、上記実施例において
は電池缶が円筒形をなす円筒形二次電池について説明し
たが、電池缶が平面長方形や正方形等の角形をなす角形
二次電池、電池缶が平面楕円形や小判形をなす長円形二
次電池等にも適用できることは勿論である。このよう
に、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更で
きるものである。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本出願の請求項1
記載の非水電解質二次電池によれば、巻回電極体とセン
タピンと電池缶とを備えた非水電解質二次電池におい
て、センタピンの強度を34N以上としたため、過充電
等に起因して電池缶内の温度が上昇して内部圧力が高く
なり、巻回電極体によるセンタピンの締付力が強くなっ
たときにも、34N以下の力ではセンタピンが潰れるこ
とがないから、巻回電極体の内周側端部における内部シ
ョートの発生を防止し又は効果的に抑制することがで
き、安全性に優れた非水電解質二次電池を提供できると
いう効果を得ることができる。
【0071】本出願の請求項2記載の非水電解質二次電
池によれば、セパレータの巻回方向の外周側端部を正極
及び負極よりも延長させて正極又は負極が電池缶の内面
に接触しない構成としたため、正極と負極との間を確実
に絶縁させて、内部ショートの発生を効果的に防止し又
は抑制できるという効果を得ることができる。
【0072】本出願の請求項3記載の非水電解質二次電
池によれば、セパレータの巻回方向の内周側端部を正極
及び負極よりも延長させて正極又は負極がセンタピンの
外面に接触しない構成としたため、正極と負極との間を
確実に絶縁させて、内部ショートの発生を防止し又は抑
制できるという効果を得ることができる。
【0073】本出願の請求項4記載の非水電解質二次電
池によれば、正極及び負極を略同じ長さに設定すると共
に負極を正極の外側に配置する構成としたため、電池缶
を負極として効果的に用いることができるという効果を
得ることができる。
【0074】本出願の請求項5記載の非水電解質二次電
池によれば、正極及び負極を略同じ長さに設定すると共
に正極を負極の内側に配置し、正極集電体をセンタピン
に接触させる構成としたため、センタピンを正極として
効果的に用いることができるという効果を得ることがで
きる。
【0075】本出願の請求項6記載の非水電解質二次電
池によれば、巻回電極体と電池缶とセンタピンとの寸法
関係を、上述のような範囲に設定する構成としたため、
電池容量が減少することなく、電池内部に発生するガス
の流通性を確保することができるという効果を得ること
ができる。
【0076】本出願の請求項7記載の非水電解質二次電
池によれば、センタピンを、600℃を超える温度下に
おけるヤング率が100,000N/mm2 以上である
材質で形成するようにしたため、電池缶内の温度が異常
に高温となったときにも、自己の形態を保持して巻回電
極体の変形を防止することができるという効果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解質二次電池の一実施例を示す
縦断面図である。
【図2】本発明の非水電解質二次電池に係る巻回電極体
の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の非水電解質二次電池に係る巻回電極体
の一実施例を横方向に断面した説明図である。
【図4】本発明の非水電解質二次電池の一実施例に係る
電池缶と巻回電極体とセンタピンとの寸法関係を説明す
る説明図である。
【符号の説明】
1 リチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池)、
2 電池缶、 3巻回電極体、 3a 中央穴、 4
安全弁装置、 5 端子板、 6 正極、6a 正極
集電体、 6b,6c 正極合剤層、 7 負極、 7
a 負極集電体、 7b,7c 負極合剤層、 8,9
セパレータ、 10 ブランク部、 12 正極リー
ド、 13 負極リード、 14 センタピン、 14
a中央穴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の集電体に合剤層が形成される帯状
    の電極間にセパレータを介在させて巻回してなる巻回電
    極体と、 上記巻回電極体の中央穴に挿入される中空筒状のセンタ
    ピンと、 上記センタピンが挿入された上記巻回電極体が収納され
    る電池缶と、 を備えた非水電解質二次電池において、 上記センタピンを、34ニユートン以下の力では潰れな
    い強度に形成したことを特徴とする非水電解質二次電
    池。
  2. 【請求項2】 上記電極は、正極集電体に正極合剤層が
    形成されてなる正極と、負極集電体に負極合剤層が形成
    されると共に上記セパレータを介して上記正極に積層さ
    れる負極とからなり、 上記セパレータの巻回方向の外周側端部を上記正極及び
    負極よりも延長させて最外周に位置する上記正極又は負
    極が上記電池缶の内面に接触しない構成としたことを特
    徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 上記電極は、正極集電体に正極合剤層が
    形成されてなる正極と、負極集電体に負極合剤層が形成
    されると共に上記セパレータを介して上記正極に積層さ
    れる負極とからなり、 上記セパレータの巻回方向の内周側端部を上記正極及び
    負極よりも延長させて最内周に位置する上記正極又は負
    極が上記センタピンの外面に接触しない構成としたこと
    を特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  4. 【請求項4】 上記電極は、正極集電体に正極合剤層が
    形成されてなる正極と、負極集電体に負極合剤層が形成
    されると共に上記セパレータを介して上記正極に積層さ
    れる負極とからなり、 上記正極及び負極を略同じ長さに設定すると共に負極を
    正極の外側に配置し、当該負極の巻回方向の外周側端部
    を上記電池缶の内面に接触させる構成としたことを特徴
    とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  5. 【請求項5】 上記電極は、正極集電体に正極合剤層が
    形成されてなる正極と、負極集電体に負極合剤層が形成
    されると共に上記セパレータを介して上記正極に積層さ
    れる負極とからなり、 上記正極を上記負極の内側に配置すると共に、上記正極
    集電体の巻回方向の内周側端部を延長させて上記正極合
    剤層が形成されていない部分を上記センタピンの外面に
    接触させる構成としたことを特徴とする請求項1記載の
    非水電解質二次電池。
  6. 【請求項6】 上記巻回電極体の外径と上記電池缶の内
    径と上記センタピンの外径との比を0.97:1:0.
    2〜0.96:1:0.13とすると共に、上記巻回電
    極体の内径と上記センタピンの外径との比を1:0.9
    5〜1:0.79としたことを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5記載の非水電解質二次電池。
  7. 【請求項7】 上記センタピンは、600℃を超える温
    度下でヤング率が100,000N/mm2 以上の材料
    により形成したことを特徴とする請求項1記載の非水電
    解質二次電池。
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