JP2003308847A - 燃料電池用電極の製造方法、塗布組成物、塗布組成物の製造方法 - Google Patents

燃料電池用電極の製造方法、塗布組成物、塗布組成物の製造方法

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JP2003308847A
JP2003308847A JP2002111113A JP2002111113A JP2003308847A JP 2003308847 A JP2003308847 A JP 2003308847A JP 2002111113 A JP2002111113 A JP 2002111113A JP 2002111113 A JP2002111113 A JP 2002111113A JP 2003308847 A JP2003308847 A JP 2003308847A
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water
polycarboxylic acid
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Sachiko Hirabayashi
幸子 平林
Toshinobu Miyakoshi
俊伸 宮越
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極用スラリー中のポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)粒子の分散状態を良好に保ちつつ、工
程数を簡略化できる燃料電池用電極の製造方法等を提供
する。 【解決手段】 触媒成分またはカーボン粒子の少なくと
も一方およびポリテトラフルオロエチレン成分を含む固
形分を分散媒としての水に分散して、固形分と水との比
率(重量比)が1≦水/固形分≦10の範囲となるよう
に電極用スラリーを調製する調製工程と、調製工程で調
製された電極用スラリーにポリカルボン酸系界面活性剤
を添加する粘度調整工程と、ポリカルボン酸系界面活性
剤が添加された電極用スラリーを基材に塗布する塗布工
程と、分散媒を除去した後に固形分を熱加圧する加熱成
型工程とを備えるようにした。ポリカルボン酸系界面活
性剤の添加量を変動させることにより、電極用スラリー
の粘度を任意の範囲に制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒成分またはカ
ーボン粒子の少なくとも一方およびポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)成分を含む燃料電池用電極の製造
方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、発電効率が高く環境性にも優れて
いるエネルギー供給源として、燃料電池が注目されてい
る。このような燃料電池は、用いられる電解質の種類に
より、アルカリ型、固体高分子型、リン酸型等の低温作
動燃料電池と、溶融炭酸塩型、固体酸化物型等の高温作
動燃料電池とに大別される。なかでも、電解質に固体高
分子を使った固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer
Electrolyte Fuel Cells)は、コンパクトな構造で高出
力密度が得られ、かつ簡易なシステムで運転が可能なこ
とから、定置用分散電源だけでなく宇宙用や車両用等の
電源として注目されている。この固体高分子型燃料電池
は、電解質となるフィルム状のイオン交換膜の両側に触
媒層を持ち、更にその両側には集電体が設けられ、膜・
電極接合体(MEA)を形成している。そして、その外側
に、燃料の通り道となる溝を付けたセパレータが設けら
れ、MEAとセパレータとの間を水素あるいは酸素が通
り、これらを全て一つとしてセルを構成している。この
セル1枚で約0.7Vの電位差が得られる場合に、例え
ばこのセルを300枚重ねて直列につなぎ、例えば21
0Vの電圧を得るスタックを構成することができる。
【0003】燃料電池用電極の製造方法としては、触媒
成分、結着剤および溶媒とからなる電極用スラリーを基
材に塗布する方法がある。この結着剤として、ポリテト
ラフルオロエチレン(以下、PTFEと称する)が注目
を浴びつつある。PTFEは触媒粒子の結着剤として機
能するのみならず、それ自体撥水性を有することが知ら
れている。これにより、結着剤としてPTFEを用いた
電極を組み込んで燃料電池を作製した場合には、電池作
動中、例えば燃料水素と酸素との反応で生成する水によ
る触媒層の濡れを防ぎ、ガス空間を確保することが可能
となるため、高い電池性能を得ることができる。
【0004】ところで、上記のPTFEは分子量が大き
いため、凝集して繊維化がしやすいという特徴を有す
る。ここで繊維化とは、PTFE粒子が繊維状にほぐれ
てしまい、電極用スラリーが液状ではなく、餅状となる
ことをいう。以下、電極用スラリーが液状ではなくなっ
てしまうことを、適宜、「PTFE粒子の繊維化」と表
現する。特開平8−185867号公報には、PTFE
粒子の繊維化しやすいという特徴を利用した燃料電池用
電極の製造方法が開示されている。具体的には、触媒成
分とPTFEディスパージョン(PTFE粒子が水に分
散したもの。)の混合液を凍結乾燥した後、再度溶媒を
加えて混練物とし、これを圧延等でシート化して電極の
層を形成したり、混練物を基材に付着させて燃料電池用
電極を形成する方法が開示されている。
【0005】一方、特開2001−57216号公報に
は、PTFE粒子の繊維化、つまりPTFE粒子を含む
電極用スラリーが餅状となることを防止すべく、触媒成
分とPTFE粒子を大量の分散媒中に分散させて電極用
スラリーを調製し、燃料電池用電極を製造する方法が開
示されている。より具体的には、触媒成分0.03gを
純水1000g中に分散させた後、PTFE粒子を0.
01〜0.03gを分散媒中に混合・分散させ、さらに
酸を添加する。そしてこの電極用スラリーを多孔質電極
基材の表面に流出させた状態で、多孔質電極基材の裏面
から吸引濾過して多孔質電極基材表面に触媒層を形成
し、しかる後、乾燥、焼成して燃料電池用電極を形成す
るのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−185867号公報に記載の方法を用いて燃料電池
用電極を形成する場合には、以下の問題がある。つま
り、電極用スラリーが餅状となったものを基材に付着さ
せるために圧延等を行う必要があり、工程数が増えてし
まう。しかも、餅状のものを用いて基材上に均一な厚さ
の膜を形成することは困難であり、電極の触媒層の膜厚
が不均一となってしまう傾向がある。また、近年、燃料
電池用電極の触媒層の膜厚は約30μmと薄くなってい
るにも拘わらず、特開平8−185867号公報に記載
の方法を用いた場合にはこうした低い値に膜厚を制御す
ることは困難である。さらに、PTFE粒子が繊維化し
た電極用塗布物を用いて燃料電池用電極を形成した場合
には、PTFE粒子の分散性が悪く、触媒層の組成が不
均一になってしまうという問題も生じる。
【0007】一方、特開2001−57216号公報に
記載の方法を用いた場合には、分散媒(純水)中の粒子
の濃度が0.003wt%と低いため、電極用スラリー
中のPTFE粒子の分散状態は良好である。しかしなが
ら、大量の分散媒が必要となるとともに、分散粒子に対
して分散媒が多量であるために吸引濾過(分散媒の除
去)に時間がかかってしまうという問題がある。そこで
本発明は、電極用スラリー中のPTFE粒子の分散状態
を良好に保ちつつ、工程数を簡略化できる新規な燃料電
池用電極の製造方法等を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、PTFE粒
子による繊維化を防止しつつ、工業的に塗布可能な電極
用スラリーを得るために様々な検討を行った。その結
果、分散媒としては水が最適であること、電極用スラリ
ー中の固形分と分散媒としての水の量を適切な範囲とす
ることにより、大量の分散媒を要せずかつ良好な分散状
態を有する電極用スラリーを得ることができること、お
よびポリカルボン酸系界面活性剤を添加することによ
り、電極用スラリーの粘度を容易に制御できることを知
見した。そしてこの電極用スラリーによれば、濾過工
程、混練工程等の余計な工程を要せずに基材に電極用ス
ラリーを塗布することが可能となる。すなわち、本発明
は、触媒成分またはカーボン粒子の少なくとも一方およ
びポリテトラフルオロエチレン成分を含む固形分を分散
媒としての水に分散して、固形分と水との比率(重量
比)が1≦水/固形分≦10の範囲となるように電極用
スラリーを調製する調製工程と、調製工程で調製された
電極用スラリーにポリカルボン酸系界面活性剤を添加す
る粘度調整工程と、ポリカルボン酸系界面活性剤が添加
された電極用スラリーを基材に塗布する塗布工程と、分
散媒を除去した後に、固形分を熱加圧する加熱成型工程
とを備えることを特徴とする燃料電池用電極の製造方法
を提供する。分散媒として水を選択することにより、P
TFE粒子を含む電極用スラリーの粘度を適切な範囲に
保つことが可能となる。また、上述した粘度調整工程に
おいて、ポリカルボン酸系界面活性剤の添加量を変動さ
せることにより、電極用スラリーの粘度を任意の範囲に
制御することができる。この際、ポリカルボン酸系界面
活性剤の添加量は、上述した固形分、つまり触媒成分ま
たはカーボン粒子の少なくとも一方およびポリテトラフ
ルオロエチレン成分を含む固形分に対して5wt%以下
(0を含まず)とすることが有効である。
【0009】本発明に係る燃料電池用電極の製造方法に
よれば、上述した調製工程において得られる電極用スラ
リーの粘度が100〜500mPa・sの範囲であって
も、粘度調整工程においてポリカルボン酸系界面活性剤
を上述した固形分に対して5wt%以下(0を含まず)
の範囲で添加することにより、電極用スラリーの粘度を
1,000〜30,000mPa・sの範囲に制御する
ことも可能である。後述するように、燃料電池用電極は
ガス拡散層と反応層とを有しているが、粘度が3,00
0〜30,000mPa・sの範囲の電極用スラリーは
ガス拡散層形成用のスラリーとして特に好適である。
【0010】また本発明は、分散媒としての水と、触媒
成分またはカーボン粒子の少なくとも一方およびポリテ
トラフルオロエチレン成分を含有する固形分と、ポリカ
ルボン酸系界面活性剤とを含む混合物からなり、その粘
度が1,000〜100,000mPa・sの範囲であ
ることを特徴とする塗布組成物を提供する。分散媒とし
て水を用いることが、ポリテトラフルオロエチレン粒子
の繊維化を防止する上で有効である。また、ポリカルボ
ン酸系界面活性剤を用いることによって、混合物の粘度
を所望の範囲、具体的には1,000〜100,000
mPa・sの範囲に制御することが可能となる。なお、
後述するように、混合物の粘度が100,000mPa
・sを超えると、混合物が餅状になってしまい連続的な
塗布が困難となる。つまり、もはや塗布組成物とはいえ
なくなってしまう。
【0011】さらにまた本発明は、分散媒としての水
と、触媒成分またはカーボン粒子の少なくとも一方およ
びポリテトラフルオロエチレン成分を含有する固形分と
を含む混合物からなる塗布組成物の製造方法を提供す
る。具体的には、塗布組成物中の固形分と分散媒として
の水との比率(重量比)の範囲が、1≦水/固形分≦1
0の比率(重量比)となるように配合し、次いで、触媒
成分またはカーボン粒子の少なくとも一方およびポリテ
トラフルオロエチレン成分を含む固形分を分散媒として
の水に分散した混合物を得る。こうして得られた混合物
に対して、当該混合物の粘度が1,000〜100,0
00mPa・sの範囲になるようにポリカルボン酸系界
面活性剤を添加するのである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、燃料電池用電極の製造
方法に関し、繊維化しやすいPTFE粒子を繊維化させ
ることなく電極用スラリーを調製することを特徴とす
る。また、繊維化しないように調製した電極用スラリー
にポリカルボン酸系界面活性剤を添加して、所望の粘度
を有する塗布可能なスラリーを容易に得ることを特徴と
する。ここで、本明細書では、「塗布可能なスラリー」
には、粘度が100,000mPa・sよりも高く餅状
になったもの、粘度が100mPa・sよりも低く基材
から落ちてしまうようなスラリーを含まないこととす
る。以下に本発明の実施の形態について図を参照して説
明する。
【0013】はじめに、本発明に係るPEFCの単電池
の構成を図1に示す。図1(a)に示すように、単電池
(燃料電池)1は、イオン交換膜2の両面に燃料電極
(燃料電池用電極)3と酸化剤電極(燃料電池用電極)
4とを配置している。また、燃料電極3と酸化剤電極4
の背面には、それぞれガス不透過性のセパレータ5a,
5bが配設され、燃料電極3側のセパレータ5aには、
燃料ガスの流路となる燃料溝が形成され、酸化剤電極4
側のセパレータ5bには、酸化剤ガスの流路となる空気
溝が形成されている。また、燃料電極3とセパレータ5
aの間には集電体6a、酸化剤電極4とセパレータ5b
の間には集電体6bが配設される。また、図1(b)に
示すように、燃料電極3と酸化剤電極4は、それぞれ電
極基材(基材)7と、その表面に順次形成されたガス拡
散層8および反応層9とから構成されている。
【0014】電極基材7としては、例えば、発泡金属、
カーボンペーパー、金網、エキスパンドメタル等を基材
として用いることができる。発泡金属は導電性があるた
め、その空孔に電極組成物を保持し、しかも導体として
の役割も果たす。よって、電極基材7として好適であ
る。基材として発泡金属を用いる場合には、空孔率が9
0〜98%のものが好ましく、シート厚は2mm程度と
すればよい。カーボンペーパーも導電性、通気性がある
ため、電極基材7として好ましい。カーボンペーパーを
電極基材7とする場合には、太さ数μmのカーボン繊維
をシート状に固め、シート厚を1mm程度とすればよ
い。
【0015】次に、燃料電極3および酸化剤電極4の製
造方法について図2を用いて説明する。図2に示すよう
に、本発明に係る燃料電池用電極の製造方法は、電極用
スラリーの調製工程、粘度調整工程、塗布工程、分散媒
除去工程、界面活性剤除去工程、加熱成型工程とを含
む。なお、本明細書において、電極用スラリーの調製工
程において添加される界面活性剤を単に「界面活性剤」
と称し、ポリカルボン酸系界面活性剤と区別することと
する。
【0016】<電極用スラリーの調製工程>まず、電極
用スラリーの原料として、触媒粒子(触媒成分)または
カーボン粒子、界面活性剤およびPTFE粒子を準備す
る。これらが本実施の形態では電極用スラリーの固形分
となるが、本発明は他の固形分の添加を排除するもので
はない。
【0017】触媒粒子としては、白金粒子、パラジウム
粒子、白金ブラック粒子、パラジウムブラック粒子、そ
の他燃料電池の電極用として適用し得る触媒を使用する
ことができる。カーボン粒子としては、ファーネスブラ
ック、アセチレンブラック等がある。カーボン粒子は、
白金触媒担持のもの、触媒無担持のもの、のいずれをも
用いることができ、これらの混合粒子を用いてもよい。
界面活性剤としては非イオン系のものが好ましい。非イ
オン系の界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル型やポリカルボン酸型高分子アニ
オン等が挙げられる。界面活性剤の添加量はカーボン粒
子に対し5〜20wt%程度とすることが好ましい。
【0018】PTFEは、主として触媒粒子またはカー
ボン粒子の結着剤として機能する。また、PTFEは、
触媒粒子またはカーボン粒子の結着剤としての役割を果
しているだけではなく、それ自体撥水性でガス相を確保
する効果も奏している。PTFE粒子と、触媒粒子また
はカーボン粒子(以下、適宜「触媒粒子等」という)の
比率(重量比)は、30:70〜60:40程度とする
ことが望ましい。PTFE粒子と触媒粒子等の比率をこ
の範囲とすることにより、良好な電極特性を有する電極
用ペーストを得ることができる。PTFE粒子と触媒粒
子等のより望ましい比率(重量比)は、30:70〜4
0:60程度である。また、固形分に対するPTFE粒
子の比率(重量比)は、0.05≦PTFE粒子/固形
分≦0.6の範囲とする。固形分に対するPTFE粒子
の比率(重量比)が0.05未満になると、燃料電極3
および酸化剤電極4の撥水性を確保することが困難とな
る。一方、固形分に対するPTFE粒子の比率(重量
比)が0.6を超えると、電気抵抗を確保することが困
難となる。よって、固形分に対するPTFE粒子の比率
(重量比)を0.05≦PTFE粒子/固形分≦0.6
の範囲とすることが望ましい。固形分に対するPTFE
粒子の比率(重量比)のより好ましい範囲は0.2≦P
TFE粒子/固形分≦0.5である。
【0019】また、上記の固形分の溶媒としては水を選
択する。これは、溶媒として有機溶媒を用いた場合には
PTFE粒子の繊維化が生じやすいという本発明者の知
見に基づく。なお、PTFE粒子は水に溶けないため、
PTFE粒子に対して水は分散媒として機能することと
なる。よって、以下、水を適宜「分散媒」と称する。ま
た、PTFE粒子が水に分散している分散媒を適宜「P
TFEディスパージョン」と称する。
【0020】上記した電極用スラリーの原料の固形分と
水を混合することで電極用スラリーを調製する。本実施
の形態では、PTFE粒子の繊維化を防止しつつ、塗布
に適した粘度の電極用スラリーを得るために、触媒粒子
またはカーボン粒子、PTFE粒子等の固形分と水の比
率を以下のように設定する。1≦水/固形分≦10ここ
で、固形分とは、PTFE粒子を必須とし、触媒粒子ま
たはカーボン粒子のいずれかを少なくとも含むものとす
る。なお、水中に分散される固形分として、界面活性剤
をさらに含んでいてもよい。
【0021】固形分に対する水の量が1未満となると、
電極用スラリー中のPTFE粒子が繊維化してしまい、
電極用スラリーが液状ではなく、いわゆる餅状となって
しまう。一方、固形分に対する水の量が10を超える
と、電極用スラリーの粘度が所望の粘度、つまり塗布に
適する粘度よりも薄くなってしまうため、後述する塗布
工程の前段階として濾過工程が必要となるか、もしくは
後述する塗布工程において複数回の塗布を強いられるこ
ととなる。よって、固形分に対する水の量は、1≦水/
固形分≦10とする。固形分に対する水の量を1≦水/
固形分≦10とすることにより、塗布に適した粘度の電
極用スラリーを得ることができる。ここで、塗布に適し
た粘度とは、後述する塗布工程において複数回の塗布を
要しない粘度であって、かつスラリーを圧延等する必要
がない粘度をいう。固形分に対する水の量の望ましい範
囲は1≦水/固形分≦6、さらに望ましい範囲は1≦水
/固形分≦5である。
【0022】電極用スラリーの粘度は、100〜10
0,000mPa・sの範囲とすることが望ましい。よ
り望ましい電極用スラリーの粘度は、1,000〜3
0,000mPa・s、さらに望ましい電極用スラリー
の粘度は、1,500〜5,000mPa・sである。
但し、電極用スラリーの粘度は塗布方法に依存するた
め、採用する塗布方法に適した粘度を適宜設定する必要
があることはいうまでもない。
【0023】水の量を上記の範囲で設定した後、PTF
E粒子および触媒粒子等からなる固形分に対し所定量の
水を添加し、これらを混合する。触媒粒子等を予め混合
し、その後にPTFE粒子を混合してもよい。混合に
は、高速回転する撹拌羽を有するホモジナイザーやヘン
シェルミキサーを用いることが好ましい。混合時間は、
30〜90分程度とする。混合時間をこの範囲とするこ
とにより、分散媒中に固形分が均一に分散しかつ塗布可
能な電極用スラリーを得ることができる。なお、混合時
間を長くしても効果がない。
【0024】<粘度調整工程>電極用スラリーを調製し
た後、粘度調整工程に移る。この粘度調整工程は、本実
施の形態に係る燃料電池用電極の製造方法において特徴
的な工程の一つであり、本工程では、上述した方法で得
た電極用スラリーに、ポリカルボン酸系界面活性剤を添
加することによって、電極用スラリーの粘度を任意の範
囲に制御する。
【0025】後述する塗布工程において、電極基材7に
電極用スラリーを塗布する際には、電極用スラリーの粘
度が100〜100,000mPa・s、より望ましく
は1,000〜30,000mPa・s、さらには1,
500〜5,000mPa・sであることが好ましい。
また、電極用スラリーをガス拡散層8を形成するために
調製するのか、もしくは反応層9を形成するために用い
るのか、によっても電極用スラリーに要求される粘度は
異なってくるが、ポリカルボン酸系界面活性剤によれ
ば、電極用スラリーの粘度を所望の範囲に制御すること
が容易であるのみならず、その添加量が少量であっても
高い増粘効果が期待できる。この増粘効果は、ポリカル
ボン酸系界面活性剤自体の粘度が150mPa・s程度
と、低い粘度であっても得られる効果である。すなわ
ち、ポリカルボン酸系界面活性剤を用いた場合には、上
述した調製工程において得られる電極用スラリーの粘度
が100〜500mPa・sの範囲であり、これに添加
されるポリカルボン酸系界面活性剤自体の粘度が150
mPa・s程度の場合であっても、電極用スラリーの粘
度を1,000mPa・s以上にすることが可能であ
る。なお、ポリカルボン酸系界面活性剤には、カルボン
酸系、アクリル酸系等があるが、本発明におけるポリカ
ルボン酸系界面活性剤は、それらを広く包含する。
【0026】ポリカルボン酸系界面活性剤の添加量は、
上記した固形分のうち、触媒粒子(触媒成分)またはカ
ーボン粒子およびPTFE粒子の合計量に対して5wt
%以下(0を含まず)、さらには2wt%以下、より望
ましくは0.1〜2wt%程度とする。但し、ポリカル
ボン酸系界面活性剤の望ましい添加量は、電極用スラリ
ーの粘度をどの程度としたいかにもよって変動する。こ
こで、ポリカルボン酸系界面活性剤の添加量を、触媒粒
子(触媒成分)またはカーボン粒子およびPTFE粒子
の合計量に対して2〜5wt%添加した場合には、その
粘度が100〜500mPa・s程度の電極用スラリー
の粘度を10,000〜30,000mPa・s程度と
することができる。また、ポリカルボン酸系界面活性剤
の添加量を、触媒粒子(触媒成分)またはカーボン粒子
およびPTFE粒子の合計量に対して0.1〜2wt%
の範囲で添加した場合には、その粘度が100〜500
mPa・s程度の電極用スラリーの粘度を1,500〜
10,000mPa・s程度とすることができる。
【0027】粘度調整工程において添加されたポリカル
ボン酸系界面活性剤は、電極成分として機能するもので
はない。よって、燃料電池用電極(燃料電極3、酸化剤
電極4)の性能、耐久性の面から、加熱成型工程後にお
いて界面活性剤がほとんど残存していないことが好まし
いが、本発明が推奨するポリカルボン酸系界面活性剤に
よれば、上述の通り、その添加量が触媒粒子(触媒成
分)またはカーボン粒子およびPTFE粒子の合計量に
対して5wt%以下と少量であっても増粘効果が高く、
粘度の調整を容易に行うことが可能となる。そして、こ
のように粘度を所望の範囲に制御することによって、最
終的に得たい塗布厚さを正確に制御することが可能とな
る。なお、ポリカルボン酸系界面活性剤と、他の種類の
界面活性剤、例えばセルロース系界面活性剤やポリビニ
ルアルコール系(PVA系)界面活性剤を複合添加する
ようにしてもよい。また、上述したのと同様の理由か
ら、電極用スラリーの調製工程において添加された界面
活性剤(例えば、非イオン系界面活性剤)も、加熱成型
工程後においてほとんど残存していないことが好まし
い。電極用スラリーの調製工程において添加された界面
活性剤は、粘度調整工程において添加されたポリカルボ
ン酸系界面活性剤に較べて、その添加量が多い(カーボ
ン粒子に対して5〜20wt%程度)ため、後述する界
面活性剤除去工程を実施することにより、この界面活性
剤を除去することが好ましい。
【0028】<塗布工程>粘度調整工程においてポリカ
ルボン酸系界面活性剤を添加した後、塗布工程に移る。
塗布工程では、ポリカルボン酸系界面活性剤を添加して
所望の粘度に調整された塗布可能な電極用スラリーを、
電極基材7に塗布する。塗布方法としては、スクリーン
印刷、ダイコータ、ドクターブレード等の周知の方法を
用いることができる。なお、塗布方法によって好ましい
粘度が多少相違するため、塗布方法を選択した上で固形
分に対する水の量を1≦水/固形分≦10の範囲で適宜
調整することが好ましい。同様に、塗布方法を選択した
上でポリカルボン酸系界面活性剤の添加量を適宜調整す
ることが好ましい。
【0029】この塗布工程において、ガス拡散層8を形
成するための電極用スラリーと反応層9を形成するため
の電極用スラリーを電極基材7上に同時に塗布すること
も可能である。例えば、ベルトコンベア上に電極基材7
を配置し、上流方向にガス拡散層8形成用の電極用スラ
リーを塗布する第1のコータを配置する。そして、この
第1のコータよりも下流側に所定距離隔てて、反応層9
形成用の電極用スラリーを塗布する第2のコータを配置
する。本発明に係る電極用スラリーは塗布に適した粘度
を有するため、ガス拡散層8形成用スラリーがまだ乾燥
しないうちに、ガス拡散層8上に反応層9形成用スラリ
ーを塗布することが可能である。すなわち、いわゆるウ
ェット・オン・ウェット方式を用いて工業的に複数の皮
膜を電極基材7上に形成することが可能である。
【0030】<分散媒除去工程>塗布工程後、例えば大
気中に電極基材7を放置して、電極用スラリー中の分散
媒を除去する。この工程は、室温で行ってもよく、分散
媒除去の方法は何ら限定されるものではない。
【0031】<界面活性剤除去工程>分散媒除去工程
後、電極用スラリーの調製工程で添加された界面活性剤
を除去するための界面活性剤除去工程に移る。この工程
は必須のものではないが、燃料電池用電極(燃料電極
3、酸化剤電極4)に残存している界面活性剤を除去す
ることにより、電極性能を向上させることができる。界
面活性剤を除去する方法としては、浸漬や焼成により焼
き飛ばす方法等が挙げられる。浸漬方法を用いて界面活
性剤を除去する場合には、界面活性剤が溶解する溶液で
あって、かつPTFE粒子および触媒粒子が溶解しない
溶液(例えばエタノール)中に基材を浸漬し、界面活性
剤を溶出させる。そして、基材を乾燥させた後、次の加
熱成型工程に移る。
【0032】<加熱成型工程>加熱した状態で基材をプ
レスすることにより、燃料電池用電極(燃料電極3、酸
化剤電極4)が得られる。加熱温度はPTFE粒子が溶
融する温度、具体的には320〜400℃程度とする。
これにより、触媒粒子等がPTFE成分に巻き込まれる
ように結着し、電極に撥水性が付与される。また、プレ
スにより、界面活性剤が抜けた後の空孔を塞ぐことがで
きる。成型圧力は1〜100MPa程度、成型時間は1
〜30分程度とすればよい。なお、粘度調整工程で添加
されたポリカルボン酸系界面活性剤は、この加熱成型工
程において分解除去される。加熱成型工程後にポリカル
ボン酸系界面活性剤が若干残存する場合もありうるが、
ポリカルボン酸系界面活性剤の添加量がそもそも少量で
あるため、ポリカルボン酸系界面活性剤が不純物として
残存した場合においても電極特性、電極の耐久性にはほ
とんど悪影響を及ぼすことはない。
【0033】以上の製造方法による本発明の燃料電池用
電極(燃料電極3、酸化剤電極4)は、良好な電極特性
を有し、この燃料電池用電極を用いた燃料電池の性能も
良好である。また、本発明の燃料電池用電極は、ガス拡
散層8および反応層9の剥離強度が高いという特徴を有
するため、長期間にわたって使用した際にも良好な電極
特性が維持される。さらに、電極用スラリーの粘度およ
び塗布厚さを所望の範囲に正確に制御することができる
ため、良好な電極特性を有する燃料電池用電極を安定し
て得ることが可能となる。
【0034】上記の方法で作製された燃料電極3および
酸化剤電極4は、それぞれイオン交換膜2に接合され
る。接合の際には、燃料電極3および酸化剤電極4の反
応層9が形成されている側がイオン交換膜2に接するよ
うに配置し、ホットプレスにより加熱圧着してこれらを
一体化する。そして、燃料電極3および酸化剤電極4の
外面にそれぞれ集電体6a、集電体6bを配設し、さら
に集電体6a、集電体6bの外面にセパレータ5aおよ
びセパレータ5bを取り付けることにより、単電池1を
構成する。
【0035】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 (実施例1)塗布に適した粘度の電極用スラリーを得る
ために、固形分に対する水の量(重量比)をどの程度と
すればよいか、を確認するために行った実験を実施例1
として説明する。固形分として、カーボンブラックA
(比表面積37m2/g、ジブチルフタレート吸油量1
20g)4重量部、PTFEディスパージョン(三井・
デュポンフロロケミカル30−J、固形分濃度60wt
%)4.4重量部、非イオン系界面活性剤0.28重量
部を準備した。なお、非イオン系界面活性剤としては、
米国ローム・アンド・ハース社製のトリトンX−100
を用いた。この固形分に対し、添加する水の量を変化さ
せてホモジナイザーで撹拌した。なお、撹拌はホモジナ
イザーを用い、5,000rpmで30分撹拌した。結
果を図3に示す。
【0036】図3に示すように、サンプル1(水/固形
分=5.1)の粘度は約50mPa・sであった。より
粘度の高いスラリーを得るために、固形分に対する水の
量を徐々に減少させ、サンプル2〜8を得た。ここで、
サンプル2〜8の中で最も粘度が高いのはサンプル8
(水/固形分=1.94)であり、その粘度は約800
mPa・sであった。粘度が約800mPa・sである
サンプル8は、依然としてスラリーとしての状態を維持
していた。一方、サンプル8よりも水の量を減少させ
て、固形分に対する水の量を1.5程度とした場合に
は、急激に粘度が増加して粘度のコントロールが困難と
なり、もはやスラリーといえる状態ではなくなってしま
った。
【0037】次に、カーボンブラックAに代えて、カー
ボンブラックB(比表面積239m 2/g、ジブチルフ
タレート吸油量180g)を用いて、固形分に対する水
の量(重量比)を4〜5.5の範囲で調整し、サンプル
9〜16を得た。サンプル9〜16の粘度、および固形
分に対する水の量(重量比)についても併せて図3に示
す。図3に示したように、サンプル9〜16の粘度は3
00〜1,020mPa・s程度であり、サンプル9〜
16はいずれも塗布に適した粘度のスラリーであった。
【0038】さらに、カーボンブラックAに代えて、カ
ーボンブラックC(比表面積37m 2/g、ジブチルフ
タレート吸油量120g)を用いて、固形分に対する水
の量(重量比)を1〜2の範囲で調整し、サンプル17
〜21を得た。なお、カーボンブラックCは、カーボン
ブラックAをプレス成形したものである。サンプル17
〜21の粘度、および固形分に対する水の量(重量比)
についても併せて図3に示す。
【0039】図3に示したように、サンプル17〜21
の粘度は100〜500mPa・s程度であり、サンプ
ル17〜21はいずれも塗布に適した粘度のスラリーで
あった。ここで、サンプル21の水/固形分は約1.2
である。同じ比表面積を有するカーボンブラックAを用
いた場合には、水/固形分が1.5程度になると急激に
粘度が増加して粘度のコントロールが困難となったが、
カーボンブラックCを用いた場合にはより少ない水の量
でも塗布に適したスラリーが得られたことが注目され
る。以上の結果から、固形分と水との比率(重量比)
を、1≦水/固形分≦10の範囲とすることによって、
塗布に適した粘度のスラリーが得られることがわかっ
た。固形分と水との比率(重量比)のより望ましい範囲
は、1≦水/固形分≦6、さらに望ましい範囲は、1≦
水/固形分≦5である。但し、図3に示したように、カ
ーボン粒子の性状あるいは水との混合時における形態等
によって、固形分と水との比率(重量比)の適切な範囲
は異なるといえる。
【0040】サンプル1〜21のスラリーをそれぞれサ
ンプリングし、これを希釈してレーザ式粒度分布測定器
にて粒度分布を測定したところ、スラリーの平均粒径は
1μm未満であった。PTFEの粒子径が1μm程度で
あることから、スラリー中にPTFE粒子が均一に分散
しているものと推測される。
【0041】サンプル1〜21のスラリーに、ポリカル
ボン酸系界面活性剤を加え、スラリーの粘度を3,00
0mPa・s以上とした(スラリー中のカーボンブラッ
クAおよびPTFE固形分に対し、1wt%のポリカル
ボン酸系界面活性剤を加えた)。次いで、厚さ1.75
mmの多孔質基材に1.90mmの間隙のコータを用い
てそれぞれのスラリーを塗布したところ、連続して均一
な塗布が可能であった。塗布後、多孔質基材を室温で乾
燥させた。さらに、多孔質基材をエタノール中に浸漬し
て非イオン系界面活性剤を除去した。その後、多孔質基
材を大気中、室温で乾燥させた後、5MPa、380℃
で1分間プレスを行い、燃料電池用電極を得た。
【0042】以下、固形分の種類およびポリカルボン酸
系界面活性剤の添加量を変動させた場合の実験例を実施
例2〜4として説明する。
【0043】(実施例2)固形分として、カーボンブラ
ックA(比表面積37m2/g、ジブチルフタレート吸
油量120g)4重量部、PTFEディスパージョン
(三井・デュポンフロロケミカル30−J、固形分濃度
60wt%)4.4重量部、非イオン系界面活性剤0.
28重量部を準備した。なお、非イオン系界面活性剤と
しては、米国ローム・アンド・ハース社製のトリトンX
−100を用いた。この固形分に対する水の量が1≦水
/固形分≦10の範囲となるように水の量を11重量部
とし、ホモジナイザーを用い、5,000rpmで30
分撹拌して、塗布用のスラリーを調製した。このスラリ
ー中のカーボンブラックAおよびPTFE固形分に対
し、ポリカルボン酸系界面活性剤を0.8wt%加え、
スラリーの粘度を5,000mPa・sとした。なお、
分散剤を添加する前のスラリーの粘度は約300mPa
・sである。次いで、厚さ1.75mmの多孔質基材に
1.90mmの間隙のコータを用いて分散剤を添加した
スラリーを塗布したところ、連続して均一な塗布が可能
であった。塗布後、多孔質基材を室温で乾燥させた。さ
らに、多孔質基材をエタノール中に浸漬して非イオン系
界面活性剤を除去した。その後、多孔質基材を大気中、
室温で乾燥させた後、5MPa、380℃で1分間プレ
スを行い、燃料電池用電極を得た。
【0044】(実施例3)固形分として、カーボンブラ
ックA(比表面積37m2/g、ジブチルフタレート吸
油量120g)3重量部、カーボンブラックB(比表面
積239m2/g、ジブチルフタレート吸油量180
g)7重量部、PTFEディスパージョン(三井・デュ
ポンフロロケミカル30−J、固形分濃度60wt%)
8.33重量部、非イオン系界面活性剤1.8重量部を
準備した。なお、非イオン系界面活性剤としては、米国
ローム・アンド・ハース社製のトリトンX−100を用
いた。この固形分に対する水の量が1≦水/固形分≦1
0の範囲となるように水の量を80重量部とし、ホモジ
ナイザーを用い、5,000rpmで30分撹拌して、
塗布用のスラリーを調製した。
【0045】このスラリー中のカーボンブラックA、カ
ーボンブラックBおよびPTFE固形分に対し、ポリカ
ルボン酸系界面活性剤を0.2wt%加え、スラリーの
粘度を1,500mPa・sとした。なお、分散剤を添
加する前のスラリーの粘度は、約200mPa・sであ
る。実施例2で調製したスラリー(粘度:5,000m
Pa・s)をガス拡散層形成用とし、実施例3で調製し
たスラリー(粘度:1,500mPa・s)を反応層形
成用とし、1.9mmと2.4mmの間隙を有する2連
のコータを用いて1.75mm厚の多孔質基材上に組成
の異なる2種のスラリーを塗布した。その結果、連続し
て均一な塗布が可能であった。塗布後、多孔質基材を室
温で乾燥させた。さらに、多孔質基材をエタノール中に
浸漬して非イオン系界面活性剤を除去した。その後、多
孔質基材を空気中、室温で乾燥させた後、5MPa、3
80℃で1分間プレスを行い、燃料電池用電極を得た。
この燃料電池用電極の断面を顕微鏡で観察したところ、
組成的には2層が分離しており、多孔質基材上にガス拡
散層、その上に反応層が形成されているのが確認され
た。また、ガス拡散層および反応層は、物理的には隙間
なく密着しているのが確認された。
【0046】(実施例4)カーボンブラックBに代え
て、10%白金担持カーボンを用いた以外は実施例3と
同様にスラリーを調製した。このスラリー(粘度:1,
500mPa・s)を反応層形成用とし、実施例2で調
製したスラリー(粘度:5,000mPa・s)をガス
拡散層形成用とし、実施例3と同様の方法で1.75m
m厚の多孔質基材上に組成の異なる2種のスラリーを塗
布した。その後、実施例3と同様に乾燥、非イオン系界
面活性剤の除去を行った後、5MPa、380℃で1分
間プレスを行い、燃料電池用電極を得た。この燃料電池
用電極の断面を顕微鏡で観察したところ、実施例3と同
様に、多孔質基材上にガス拡散層、その上に反応層が形
成されているのが確認された。また、ガス拡散層および
反応層は、物理的には隙間なく密着しているのが確認さ
れた。
【0047】(実施例5)粘度調整工程において添加さ
れる粘度調整剤として好適な界面活性剤、その望ましい
添加量を確認するために行った実験を実施例5として説
明する。なお、本実施例では、電極用スラリー調製後に
添加されるポリカルボン酸系の界面活性剤およびポリカ
ルボン酸系以外の界面活性剤を総称して、適宜「界面活
性剤」という。固形分として、カーボンブラックA(比
表面積37m2/g、ジブチルフタレート吸油量120
g)4重量部、PTFEディスパージョン(三井・デュ
ポンフロロケミカル30−J、固形分濃度60wt%)
4.4重量部、非イオン系界面活性剤0.28重量部を
準備した。なお、非イオン系界面活性剤としては、米国
ローム・アンド・ハース社製のトリトンX−100を用
いた。この固形分に対する水の量が1≦水/固形分≦1
0の範囲となるように水の量を11重量部とし、ホモジ
ナイザーを用い、5,000rpmで30分撹拌して塗
布用のスラリーを調製した。なお、このスラリーの粘度
は約300mPa・sである。このスラリーに対し、添
加する界面活性剤の種類および量を変化させて、界面活
性剤添加後のスラリーの粘度を観察した。その結果を表
1、表2および図4に示す。なお、表1、表2中、界面
活性剤の添加量は、カーボンブラックAおよびPTFE
固形分に対するwt%で示している。また、界面活性剤
を水溶液状態で添加した場合においても界面活性剤自体
の固形分の量を「界面活性剤の添加量」として示してい
る。
【0048】表1、表2中、No.22〜37について
使用した界面活性剤の種類、界面活性剤自体の粘度は以
下の通りである。
【0049】<No.22〜29> ポリカルボン酸系界面活性剤(商品名:東亜合成社製
アロンA−6114(40%水溶液状態) 界面活性剤自体の粘度:150mPa・s <No.30〜32> ポリカルボン酸系界面活性剤(商品名:東亜合成社製
アロンAS−1800(46%水溶液状態) 界面活性剤自体の粘度:5,000mPa・s <No.33〜35> セルロース系界面活性剤(商品名:信越化学社製 メト
ローズ60SH−15(粉末状)を20wt%水溶液に
して添加した。) 界面活性剤(20wt%水溶液状態)自体の粘度:5
0,000mPa・s <No.36、37> ポリビニルアルコール系(以下、「PVA系」という)
界面活性剤(商品名:クラレ社製 ポバールPVA22
4(顆粒状)を12wt%水溶液にして添加した。) 界面活性剤(12wt%水溶液状態)自体の粘度:5,
000mPa・s
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】表1および図4に示すように、ポリカルボ
ン酸系界面活性剤を用いた場合には、界面活性剤の添加
量が約0.5wt%になると3,000mPa・s以上
の粘度を示す。そして、界面活性剤の添加量が約1wt
%になると、6,000mPa・s以上というさらに高
い粘度を示すことがわかった。一方、セルロース系界面
活性剤によれば、3,000mPa・s以上の粘度を得
るためには約6wt%以上の添加量を要することがわか
った。ここで、上述したように、セルロース系界面活性
剤は、それ自体の粘度が50,000mPa・sと、ポ
リカルボン酸系界面活性剤自体の粘度(150mPa・
sまたは5,000mPa・s)よりも大幅に高い粘度
を示す。それにも拘わらず、ポリカルボン酸系界面活性
剤を添加した場合には、セルロース系界面活性剤を添加
した場合よりも電極用スラリーの粘度が上昇することは
予期せぬ効果であった。
【0053】また、表2および図4に示したように、P
VA系界面活性剤を用いた場合には、界面活性剤の添加
量を増しても、電極用スラリーの粘度はほとんど上昇せ
ず、約6wt%添加しても粘度は1,300mPa・s
に留まった。PVA系界面活性剤の粘度(5,000m
Pa・s)が、No.22〜29に添加したポリカルボ
ン酸系界面活性剤の粘度(150mPa・s)の30倍
以上であることを鑑みると、やはりPTFEを含む電極
用スラリーの粘度を任意の範囲に制御するには、ポリカ
ルボン酸系界面活性剤の添加が有効であるといえる。こ
こで、ポリカルボン酸系界面活性剤を添加したNo.3
0、セルロース系界面活性剤を添加したNo.33、P
VA系界面活性剤を添加したNo.36を比較すると、
これらはいずれも界面活性剤の添加量が0.90wt%
と等しいにもかかわらず、分散剤添加後のスラリーの粘
度は6,000mPa・s(ポリカルボン酸系界面活性
剤)、700mPa・s(セルロース系界面活性剤)、
1,100mPa・s(PVA系界面活性剤)と相違し
ており、ポリカルボン酸系界面活性剤を用いた場合には
他の界面活性剤を用いた場合よりも5倍以上高い粘度を
得ていることが注目される。
【0054】ここで、表1に示したように、ポリカルボ
ン酸系界面活性剤の添加量と電極用スラリーの粘度は比
例しており、具体的には、ポリカルボン酸系界面活性剤
を2.98wt%添加した場合(No.31)には1
6,000mPa・s、ポリカルボン酸系界面活性剤を
6.03wt%添加した場合(No.32)には45,
000mPa・sという高い粘度の電極用スラリーを得
ることができる。この傾向から、ポリカルボン酸系界面
活性剤の添加量を変動させることによって、電極用スラ
リー、つまり塗布組成物の粘度を、1,000〜10
0,000mPa・sの範囲で任意に制御可能であると
予測される。但し、電極用スラリーの使い易さ、塗り易
さという観点から、電極用スラリーの粘度は、1,00
0〜30,000mPa・sの範囲、さらには1,50
0〜5,000mPa・sの範囲であることが好まし
い。よって、ポリカルボン酸系界面活性剤の望ましい添
加量は、5wt%以下(0を含まず)、さらには2wt
%以下(0を含まず)であるといえる。より望ましいポ
リカルボン酸系界面活性剤の添加量は、0.1〜2wt
%である。
【0055】以上の結果から、PTFEを含む電極用ス
ラリーに対する粘度調整剤としてポリカルボン酸系界面
活性剤を用いた場合には、分散効果のみならず、増粘効
果も期待できることがわかった。また、ポリカルボン酸
系界面活性剤によれば、その添加量がわずかに約0.5
wt%であっても3,000mPa・s以上の粘度を得
ることができること、また、添加量が約1wt%になる
と5,000mPa・s以上、さらには添加量が2〜5
wt%になると10,000〜30,000mPa・s
程度の粘度も得ることができることが確認された。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
電極用スラリー中のPTFE粒子の分散状態を良好に保
ちつつ、工程数を簡略化して燃料電池用電極を作製する
ことができる。また、ポリカルボン酸系界面活性剤を用
いることにより、高粘度の電極用スラリーを容易に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の固体高分子型燃料電池の構
成を示す図であり、(b)は燃料電池用電極の構成を示
す図である。
【図2】 本発明の燃料電池用電極の製造工程を示すフ
ローチャートである。
【図3】 塗布に適した粘度の電極用スラリーを得るた
めに、固形分に対する水の量(重量比)をどの程度とす
ればよいか、を確認するために行った実験結果を示す図
である。
【図4】 粘度調整工程において添加される粘度調整剤
として好適な界面活性剤、その望ましい添加量を確認す
るために行った実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1…単電池(燃料電池)、2…イオン交換膜、3…燃料
電極(燃料電池用電極)、4…酸化剤電極(燃料電池用
電極)、5a,5b…セパレータ、6a,6b…集電
体、7…電極基材(基材)、8…ガス拡散層、9…反応
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H018 AA06 BB01 BB03 BB08 BB12 EE05 EE16 EE19 HH00 HH05 5H026 AA06 BB00 BB01 BB02 BB04 BB08 EE05 EE17 EE19 HH00 HH05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒成分またはカーボン粒子の少なくと
    も一方およびポリテトラフルオロエチレン成分を含む固
    形分を分散媒としての水に分散して、前記固形分と前記
    水との比率(重量比)が1≦水/固形分≦10の範囲と
    なるように電極用スラリーを調製する調製工程と、 前記調製工程で調製された前記電極用スラリーにポリカ
    ルボン酸系界面活性剤を添加する粘度調整工程と、 前記ポリカルボン酸系界面活性剤が添加された前記電極
    用スラリーを基材に塗布する塗布工程と、 前記分散媒を除去した後に、前記固形分を熱加圧する加
    熱成型工程と、を備えることを特徴とする燃料電池用電
    極の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記粘度調整工程において、前記ポリカ
    ルボン酸系界面活性剤の添加量を変動させることによ
    り、前記電極用スラリーの粘度を任意の範囲に制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用電極の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリカルボン酸系界面活性剤の添加
    量は、前記固形分に対して5wt%以下(0を含まず)
    であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用電
    極の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記調製工程において得られる前記電極
    用スラリーの粘度が100〜500mPa・sの範囲で
    あって、かつ前記粘度調整工程において前記ポリカルボ
    ン酸系界面活性剤を前記固形分に対して5wt%以下
    (0を含まず)の範囲で添加することにより、前記電極
    用スラリーの粘度を1,000〜30,000mPa・
    sの範囲に制御することを特徴とする請求項1に記載の
    燃料電池用電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 分散媒としての水と、 触媒成分またはカーボン粒子の少なくとも一方およびポ
    リテトラフルオロエチレン成分を含有する固形分と、 ポリカルボン酸系界面活性剤と、 を含む混合物からなり、 その粘度が1,000〜100,000mPa・sの範
    囲であることを特徴とする塗布組成物。
  6. 【請求項6】 分散媒としての水と、触媒成分またはカ
    ーボン粒子の少なくとも一方およびポリテトラフルオロ
    エチレン成分を含有する固形分とを含む混合物からなる
    塗布組成物の製造方法であって、 前記塗布組成物中の固形分と前記分散媒としての水との
    比率(重量比)の範囲が、1≦水/固形分≦10の比率
    (重量比)となるように配合する工程と、 前記触媒成分または前記カーボン粒子の少なくとも一方
    および前記ポリテトラフルオロエチレン成分を含む前記
    固形分を前記分散媒としての水に分散した混合物を得る
    工程と、 前記混合物に対して、当該混合物の粘度が1,000〜
    100,000mPa・sの範囲になるようにポリカル
    ボン酸系界面活性剤を添加する工程と、を備えたことを
    特徴とする塗布組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006004859A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Toyota Motor Corp 燃料電池
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CN107871845A (zh) * 2017-11-07 2018-04-03 合肥国轩高科动力能源有限公司 一种实现锂电池合浆粘度自动调节的系统和方法
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