JP2003306496A - 5’位保護化2’−デオキシシチジン類の精製法 - Google Patents

5’位保護化2’−デオキシシチジン類の精製法

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Hajime Iizuka
肇 飯塚
Hironori Komatsu
小松  弘典
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来、効率的な精製が困難であった5位保護化
2’−デオキシシチジン類の効率的な精製法を提供す
る。 【解決手段】表題化合物を炭素数1〜5のアルコール類
を抱接する結晶として結晶化して得ることにより不純物
を除去し、高純度に精製する。 【効果】これまでカラムクロマトグラフィー法で可能で
あった高純度の保護化デオキシシチジンの合成が容易
に、大スケールで可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は5位保護化2’−デ
オキシ−シチジン類精製法に関する。
【0002】5’位保護化2’−デオキシ−シチジン類
は、近年開発されつつあるアンチセンスDNAなどの原
料として有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】近年、ゲノム創薬の進展に伴い、アンチ
センスDNA医薬などが急速に開発されている。それに
伴い、原料となるDNAオリゴマー、さらにオリゴマー
の原料となる保護化デオキシヌクレオシド類の需要が増
大している。一方で医薬品の用途には、含まれている不
純物による副生成物の生成を極力抑制するため、非常に
高純度の中間体製品を使用する必要がある。
【0004】これまで、5’位保護化デオキシヌクレオ
シド類は特開昭58−180500号公報、特開昭63
−179889号公報や特表平6−507883号公報
などの例で明らかなとおり、カラムクロマトグラフィー
法を用いて精製されてきた。この方法では、極性や構造
が大きく異なる不純物の精製は比較的容易であるが、類
似構造を有する不純物の除去は困難である。不純物とし
て特に問題となる3’位置換異性体の除去は難しい。こ
のような不純物を従来のカラムクロマトグラフィー法等
の方法で除去するためには大掛かりな精製装置が必要な
ことから将来の大量生産、大量供給においては非常に問
題があるといわざるを得ない。
【0005】また、これまでにも、カラムクロマトグラ
フィーを用いずに不純物を除くための検討がなされてき
た。具体的には再沈殿法による精製について、特開昭6
0−152495号公報やPCT出願WO200075
154公報およびWO0039138公報では開示され
ている。再沈殿による方法とは、予め粗化合物を可溶性
溶媒に溶解した後で、不溶性溶媒を添加または不溶性溶
媒に滴下することにより、強制的に再析出させる方法で
ある。そのため基本的に精製能力は低い。また、可溶性
溶媒と不溶性溶媒の量比を適切に調整することは工業的
には困難で、量比を誤ると容易にオイル化したり、粘性
のある沈殿を生じて精製に失敗しやすい。実際、特開昭
60−152495公報の方法によれば、粘調なアメ状
にて得られる場合があり、工業的には問題がある。これ
までには再沈殿によるアモルファス化の方法は開示され
てきたが、再結晶により結晶を得る方法については知ら
れていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の問題
点を鑑み、本発明の課題とするところは、効率的かつ特
別な設備を必要としない、非常に高純度の5’位保護化
2’−デオキシシチジン類を製造する方法を提供するこ
とにあり、本発明の目的はそのための5’位保護化2’
−デオキシシチジン類の精製法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
ついて鋭意検討した結果、2−プロパノールを初めとす
るアルコール系の溶媒を用いることで、5’位保護化デ
オキシシチジン類がこれら溶媒を抱接した共晶体として
得られ、再結晶による精製法で精製可能であることを見
出し、本発明を完成した。即ち、本発明は、[1] 一
般式〔1〕[化5]
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1は4−メトキシトリチル基、
4,4’−ジメトキシトリチル基又はトリフェニルメチ
ル基を、Bはアミノ基が保護されたシトシン基を表す)
で表される化合物を含有する溶液に炭素数1から5のア
ルコール類を添加することにより、該化合物をアルコー
ル類を抱接した結晶として析出させ、これを回収するこ
とを特徴とする、5’位保護化2’−デオキシシチジン
類の精製法であり、[2]アルコール類が2−プロパノ
ールであることを特徴とする[1]記載の5’位保護化
2’−デオキシシチジン類の精製法であり、[3] 一
般式〔1〕で表される化合物を含有する溶液から一般式
〔2〕[化6]
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R2は水素原子または4−メトキ
シトリチル基、4,4’−ジメトキシトリチル基又はト
リフェニルメチル基を、R1およびBは前記と同義であ
る。)で表される化合物を除去することを特徴とするか
ら〔1〕又は〔2〕に記載の5’位保護化2’−デオキ
シシチジン類の精製法であり、〔4〕 一般式〔1〕で
表される化合物が式〔3〕[化7]
【0012】
【化7】
【0013】である、〔1〕から〔3〕の何れか一項に
記載の5’位保護化2’−デオキシシチジン類の精製法
であり、〔5〕 〔1〕から〔4〕に記載の精製法によ
り結晶として得られた5’位保護化2’−デオキシシチ
ジン類を該結晶が抱接する炭素数1から5のアルコール
類を用いて再結晶することを特徴とする、5’位保護化
2’−デオキシシチジン類の精製法であり、〔6〕 一
般式〔4〕[化8]
【0014】
【化8】
【0015】(式中、R3は炭素数1から5のアルキル
基、mおよびnはそれぞれ独立して任意の整数、R1お
よびBは前記と同義である。)で表される抱接化合物で
ある。
【0016】
【発明実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。ア
ミノ基が保護されたシトシン基の保護基としては、アル
キル基、アルキルアシル基あるいは置換されてもよいベ
ンゾイル基が挙げられる。アルキル基は直鎖状でも分岐
していてもよいし、さらに別の官能基がついていてもよ
い。置換基としてはたとえばメチル基、エチル基、n−
プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチ
ル基等が挙げられる。アルキルアシル基は直鎖状でも分
岐していてもよく、環を形成していてもよく、さらに別
の官能基がついていてもよい。置換基としてはたとえば
アセチル基、プロピオニル基、n−ブチリル基、i−ブ
チリル基、ピバロイル基、バレリル基、イソバレリル
基、シクロプロピル基、フェニルアセチル基、フェノキ
シアセチル基、(イソプロピルフェノキシ)アセチル基
等が挙げられる。
【0017】ベンゾイル基は無置換でも置換されていて
もよく、また、フェニル基の2位、3位、4位いずれの
位置に置換基があってもよい。また、複数の位置に置換
基があってもよい。置換基としてはたとえばメチル基、
エチル基、2−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル
基等のアルキル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エト
キシ基、n−プロピルオキシ基、2−プロピルオキシ
基、n−ブチルオキシ基などのアルキルオキシ基、ニト
ロ基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基など
のハロゲン基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミ
ノ基、n−プロピルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などのアルキル
アミノ基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基
などのアシル基、フェニル基、ピリジニル基等が挙げら
れる。
【0018】具体的には、ベンゾイル基、2−クロロベ
ンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、4−クロロベン
ゾイル基、2−ブロモベンゾイル基、3−ブロモベンゾ
イル基、4−ブロモベンゾイル基、2−フルオロベンゾ
イル基、3−フルオロベンゾイル基、4−フルオロベン
ゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、3−メトキシベ
ンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基、2−ニトロベ
ンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−ニトロベン
ゾイル基、2−アミノベンゾイル基、3−アミノベンゾ
イル基、4−アミノベンゾイル基、2−メチルアミノベ
ンゾイル基、3−メチルアミノベンゾイル基、4−メチ
ルアミノベンゾイル基、2−ジメチルアミノベンゾイル
基、3−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジメチルア
ミノベンゾイル基、4−フェニルベンゾイル基、4−ア
セチルベンゾイル基等が挙げられる。
【0019】炭素数1から5のアルコール類としては、
たとえばメタノール、エタノール、1−プロパノール、
1−ブタノール、1−ペンタノール、2−プロパノー
ル、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール等
が挙げられる。また、これらの溶媒は単独で用いても、
2種以上のアルコール類を混合して用いてもよいし、あ
るいは混和可能な比率で他の溶媒と混和して使用しても
よい。その際、混和に用いることのできる溶媒として
は、酢酸エチル,酢酸ブチルなどのエステル類、アセト
ン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトンなど
のケトン類、ジエチルエーテル,ジイソプロピルエーテ
ル、ジオキサン、THFなどのエーテル類、ベンゼン、
トルエン、クメン、キシレン、メシチレン、ジイソプロ
ピルベンゼン、トリイソプロピルベンゼンなどの芳香族
炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエ
タン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、ルチジン、
キノリンなどのピリジン類、トリエチルアミン、トリブ
チルアミン等の3級アミン、DMF、DMI、DMSO
などの極性溶媒、水などが挙げられる。混和の際の比率
はアルコール類に対し100重量%以下であるが、好ま
しくは80重量%以下であり、さらに好ましくは50重
量%以下である。
【0020】本発明における溶媒を抱接した結晶(共晶
体)とは、結晶格子に溶媒を取りこんだ形で結晶を形成
したり、溶媒との弱い相互作用により複合体を形成した
りするなど、結晶構造を形成するために溶媒が補助的な
役割を果たしている状態を指し、抱接の形態と結晶構造
については特に制限されない。
【0021】再結晶の際のアルコール類の添加量は、そ
の溶液に対する化合物の飽和溶解度以下であれば特に規
定されないが、一般式〔1〕で表される結晶化された化
合物に対して5倍以上150倍以下が望ましく、さらに
望ましくは5倍以上50倍以下である。また、再結晶の
際は結晶種を接種してもよい。
【0022】再結晶の際の温度は特に規定されないが、
−10℃から溶媒の沸点の範囲が望ましい。また、通常
は1度の再結晶で十分精製可能であるが、さらに繰り返
し再結晶を行うことでより高純度にすることもできる。
【0023】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。 実施例1 N4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシト
リチル)−2’−デオキシシチジン 2−プロパノール
複合体の製造 N4−ベンゾイル−2−デオキシシチジン119.0g
をピリジン1.5Lに溶解した。4,4’−ジメトキシ
トリチルクロリド113.5gを室温で2時間かけて添
加した後、室温で4時間攪拌した。重曹33.8gを加
えた後、さらに2時間撹拌した。反応液を濃縮した。残
留物に酢酸エチル1.2L、水300mLを加えて撹拌
した。少量の飽和食塩水を加えて分液し、有機層を同様
に再度水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
ろ過後、溶媒を留去したのち、酢酸エチル溶媒を用いて
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。目
的物を含むフラクションをジイソプロピルエーテル2.
0L中に激しく攪拌しながら滴下した後、2時間室温で
攪拌した。ろ過して得られた固体を50℃で減圧乾燥し
てフリー体153.3gを得た。このフリー体はXRD
測定でアモルファスであった。このフリー体2.0gを
2−プロパノールに溶解させ、撹拌した。得られた白色
粉末を濾取、50℃で減圧乾燥して2−プロパノール複
合体1.8gを得た。NMR測定により、この複合体は
2−プロパノールを1分子包接していた。昇温XRD測
定により、92℃まで結晶性ピークが観察されたが、1
00℃付近より結晶性ピークが消失した。また、TG−
DTA分析により、100℃付近で吸熱を伴う重量減少
が観察された。
【0024】NMR(DMSO−d6)δ11.267
(s,1H)、8.0−8.2(m,3H)、6.9−
7.6(m,17H)、6.1−6.2(m,1H)、
5.397(d,J=5Hz,7H)、4.3−4.4
(m,2H)、3.97−4.0(m,,1H)、3.
76−3.80(m,1H)、3.746(s,6
H)、3.29−3.30(m,2H)、2.36−
2.39(m,1H)、2.17−2.21(m,1
H)、1.043(d,6H,2−プロパノール) IR(KBr)cm−1 3356、2929、169
7、1656、1489、1401、1254、118
0、1035、703 融点 107−108℃(発泡)
【0025】実施例2 N4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシト
リチル)−2’−デオキシシチジン 2−プロパノール
複合体の精製 2.00gのN4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−
ジメトキシトリチル)−2’−デオキシシチジンのフリ
ー体〔30.0mg相当のN4−ベンゾイル−3’−O−
(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−デオキシシ
チジンを含有する〕を20mLの2−プロパノールに溶
解した。微量のN4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’
−ジメトキシトリチル)−2’−デオキシシチジン2−
プロパノール複合体を接種して24時間撹拌した。析出
した白色粉末を濾取、2mLと1mLの2−プロパノー
ルで2回洗浄した。50℃で減圧乾燥して1.73gの
N4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシト
リチル)−2’−デオキシシチジン2−プロパノール複
合体を得た。この複合体に含まれていたN4−ベンゾイ
ル−3’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−
2’−デオキシシチジンは0.06Area%であっ
た。同様に、5%(V/V)のジイソプロピルベンゼン
を含む2−プロパノールから晶析して1.69gのN4
−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリ
チル)−2’−デオキシシチジン2−プロパノール複合
体を得た。この複合体に含まれていたN4−ベンゾイル
−3’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’
−デオキシシチジンは0.04Area%であった。
【0026】実施例3 N4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシト
リチル)−2’−デオキシシチジン 2−プロパノール
複合体の精製 2.00gのN4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−
ジメトキシトリチル)−2’−デオキシシチジンのフリ
ー体〔30.0mg相当のN4−ベンゾイル−3’,
5’−O−ビス(4,4’−ジメトキシトリチル)−
2’−デオキシシチジンを含有する〕を20mLの2−
プロパノールに溶解した。微量のN4−ベンゾイル−
5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−
デオキシシチジン2−プロパノール複合体を接種して7
2時間撹拌した。析出した白色粉末を濾取、2mLの2
−プロパノールで2回洗浄した。50℃で減圧乾燥して
1.71gのN4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−
ジメトキシトリチル)−2’−デオキシシチジン2−プ
ロパノール複合体を得た。この複合体に含まれていたN
4−ベンゾイル−3’,5’−O−ビス(4,4’−ジ
メトキシトリチル)−2’−デオキシシチジンは0.7
Area%であった。同様に、5%(V/V)のジイソ
プロピルベンゼンを含む2−プロパノールから晶析して
1.71gのN4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−
ジメトキシトリチル)−2’−デオキシシチジン2−プ
ロパノール複合体を得た。この複合体に含まれていたN
4−ベンゾイル−3’, 5’−O−ビス(4,4’−ジ
メトキシトリチル)−2’−デオキシシチジンは0.7
Area%であった。
【0027】比較例1 WO 00/75154を参考にした。すなわち、2.
00gのN4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメ
トキシトリチル)−2’−デオキシシチジンのフリー体
〔30.0mg相当のN4−ベンゾイル−3’−O−
(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−デオキシシ
チジンを含有する〕を2.3mLのアセトニトリルに溶
解した。水41mL中に激しく撹拌しつつ滴下した。1
時間撹拌した。析出した白色固体を濾取、水で2回洗浄
した。50℃で減圧乾燥して1.82gのN4−ベンゾ
イル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−
2’−デオキシシチジンを得た。この固体に含まれてい
たN4−ベンゾイル−3’−O−(4,4’−ジメトキシ
トリチル)−2’−デオキシシチジンは1.8Area
%であった。
【0028】比較例2 WO 00/75154を参考にした。すなわち、2.
00gのN4−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメ
トキシトリチル)−2’−デオキシシチジンのフリー体
〔30.0mg相当のN4−ベンゾイル−3’, 5’−
O−ビス(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−デ
オキシシチジンを含有する〕を2.3mLのアセトニト
リルに溶解した。水41mL中に激しく撹拌しつつ滴下
した。1時間撹拌した。析出した白色固体を濾取、水で
2回洗浄した。50℃で減圧乾燥して1.76gのN4
−ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリ
チル)−2’−デオキシシチジンを得た。この固体に含
まれていたN4−ベンゾイル−3’,5’−O−ビス
(4,4’−ジメトキシトリチル)−2’−デオキシシ
チジンは1.4Area%であった。
【0029】参考例1 比較例1のHPLC条件(多置換体量の分析): カラム:Develosil ODS−MG−5 150mm×φ4.6 流速:1.0mL/min. カラム温度:40℃ 検出波長:254nm 〔A液〕100mM トリエチルアミン−酢酸(pH
7)100mLを純水で希釈して980mLとし、アセ
トニトリル20mLを添加した。 〔B液〕100mM トリエチルアミン−酢酸(pH
7)100mLとアセトニトリル900mLを混合し
た。
【0030】参考例2 比較例2のHPLC条件(3’位異性体量の分析): カラム:YMC−Pack ODS−AM 150mm×φ6.0 移動層:1.0mMNaH2PO4(pH7):アセト
ニトリル=45:55 流速:1.0mL/min カラム温度:40℃ 検出波長:254nm 昇温XRD測定条件 機器:RAD−RVC(理学) X線ターゲット:Cu 50kV 200mA 1℃/mim.で連続昇温 熱分析条件: 機器:TG/DTA220(SII) 容器材質・形状:アルミニウム製 標準(5.5mm
φ) 温度上昇速度:10℃/min 窒素気流下で測定
【0031】
【発明の効果】本発明により、大量製造可能な方法を用
いて、従来の方法に比べ効率的に高純度の保護化2’−
デオキシシチジン類を製造することができるようになっ
た。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔1〕[化1] 【化1】 (式中、R1は4−メトキシトリチル基、4,4’−ジ
    メトキシトリチル基又はトリフェニルメチル基を、Bは
    アミノ基が保護されたシトシン基を表す。)で表される
    化合物を含有する溶液に炭素数1から5のアルコール類
    を添加することにより、該化合物をアルコール類を抱接
    した結晶として析出させ、これを回収することを特徴と
    する、5’位保護化2’−デオキシシチジン類の精製
    法。
  2. 【請求項2】 アルコール類が2−プロパノールである
    ことを特徴とする請求項1に記載の5’位保護化2’−
    デオキシシチジン類の精製法。
  3. 【請求項3】 一般式〔1〕で表される化合物を含有す
    る溶液から、一般式〔2〕[化2] 【化2】 (式中、R2は水素原子または4−メトキシトリチル
    基、4,4’−ジメトキシトリチル基又はトリフェニル
    メチル基を、R1およびBは前記と同義である。)で表
    される化合物を除去することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の5’位保護化2’−デオキシシチジン類の精
    製法。
  4. 【請求項4】 一般式〔1〕で表される化合物が式
    〔3〕[化3] 【化3】 である、請求項1から3の何れか一項に記載の5’位保
    護化2’−デオキシシチジン類の精製法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか一項に記載の精製
    法により結晶として得られた5’位保護化2’−デオキ
    シシチジン類を該結晶が抱接する炭素数1から5のアル
    コール類を用いて再結晶することを特徴とする5’位保
    護化2’−デオキシシチジン類の精製法。
  6. 【請求項6】 一般式〔4〕[化4] 【化4】 (式中、R3は炭素数1から5のアルキル基、mおよび
    nはそれぞれ独立して任意の整数、R1およびBは前記
    と同義である。)で表される抱接化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005272435A (ja) * 2004-02-26 2005-10-06 Mitsui Chemicals Inc N4−アシルシチジン誘導体の金属塩、およびこの金属塩を用いるn4−アシルシチジン誘導体の製造方法

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