JP2003305536A - 鋳造用模型作成時のスライス面自動決定方法 - Google Patents

鋳造用模型作成時のスライス面自動決定方法

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JP2003305536A
JP2003305536A JP2002109884A JP2002109884A JP2003305536A JP 2003305536 A JP2003305536 A JP 2003305536A JP 2002109884 A JP2002109884 A JP 2002109884A JP 2002109884 A JP2002109884 A JP 2002109884A JP 2003305536 A JP2003305536 A JP 2003305536A
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slicing
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plane
dimensional
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Atsushi Hashimoto
淳 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作者の技量に関わりなく、負角が発生しな
い最適な必要最小限のスライス面を自動的に決定するこ
とのできるスライス面自動決定方法を提供する。 【解決手段】 スライス面自動決定方法を実現するCA
DCAM装置は、鋳造用模型10に存在する負角原因の
位置を認識する認識ステップと、認識した負角原因に関
連する立体面で鋳造用模型10の素材をスライスし、ス
ライス後の分割部品に負角が存在しないようにする立体
スライス面を取得する取得ステップと、を含む。この取
得ステップは、認識した負角原因に関連する複数のスラ
イスパターンを検出するパターン検出ステップと、各ス
ライスパターンで素材をスライスした場合のスライス後
の各分割部品の厚みの最大値と最小値を測定する測定ス
テップと、測定して最大値と最小値との差が最小となる
分割部品を形成したスライスパターンを立体スライス面
に決定する決定ステップとから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造用模型作成時
のスライス面自動決定方法、特に、負角が発生しない必
要最小限の最適なスライス面を自動的に決定することの
できるスライス面自動決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、工業製品において、そのボデ
ィやハウジング等は金属薄板をプレス加工することより
得る場合が多い。このプレス加工に使用するプレス型は
一般に鋳物で製作される。一般的なプレス型の製作の流
れは、対象となる製品の設計図に基づき3D設計で型設
計を行い、その後、プレス型を構成する鋳物を加工する
ためのNC工程、鋳物の加工、加工した鋳物の組み付け
及び、最終的な補正等を行い、プレス型として仕上げて
いく。この流れの中で、鋳物を製作するために、鋳造用
模型を製作する工程がある。この鋳造用模型とは、Full
Mold法での消失模型で、Full Mold法は多品種少量の鋳
造時に多用されるものである。
【0003】鋳造用模型は、一般に発泡スチロール等で
形を成形され、この鋳造用模型の周囲を砂等で固め、そ
こに注湯することにより鋳造用模型を消失させ、実際の
鋳物の形状(素形状)を取得する。この後、前述したよ
うに、鋳物加工や組み付け補正等が行われ、プレス型へ
と仕上げられる。
【0004】図7に、鋳造用模型の概念を説明するため
に、単純化した鋳造用模型10を示す。図7に示すよう
に、鋳造用模型10は、しばしば、側面方向から開いた
穴12a,12b等を必要とする場合がある。通常、鋳
造用模型10の加工は、XYZ方向に工具が移動する加
工機を用いて行われる。この時、工具は、一般に、上ま
たは下方向から接近して加工を開始する。従って、図7
に示す鋳造用模型10のように、上下方向に開口端を有
さない穴12a,12b等は、通常の方法では自動機械
加工を行うことができない。このような穴12a,12
b等のように加工の妨げとなる領域を「負角」と称して
いる。また、本明細書では、穴12a,12b等のよう
に負角を形成する原因を負角原因と称する。図7の例で
は、負角原因として穴12a,12bが存在し、負角と
して、領域A1,A2,B1,B2が存在する例を示してい
る。
【0005】この負角による機械加工の妨げを防止する
ために、通常、鋳造用模型は、型設計で製作された形状
をCAD上で多層に分割し、各層において、CAMで工
具軌跡を作り、そのカッティングラインに従って、実際
に発泡スチロールの加工を行う。そして、最終的に各層
の組み立てを行い、鋳造用模型10としての仕上げ補正
等を行う。鋳造用模型10を多層の部品に分割すること
により各分割部品は、通常の上下方向からの加工を基本
とする自動機械加工を行うことが可能となる。図8に
は、CAD上で鋳造用模型10を多層分離する場合に使
用されるスライス面の例として、スライス面C1〜C5を
示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、このス
ライス面は、平面で設定されるため、負角原因である穴
等の位置(図8における高さ方向の位置)に対応した高
さ位置にそれぞれ設定されていた。図7,8に示す鋳造
用模型10の場合、負角原因である穴が2個の、最も単
純な場合を示している。この場合、最低限必要となるス
ライス面は2面である。しかし、実際の鋳造用模型の形
状は複雑であり負角が大変多く存在する。従って、従来
のように、負角が存在しないようにスライス面を設定す
る場合、必然的に、夥しい量のスライス面を設定する必
要が生じる。スライス面の増加は、分割部品の数の増大
を意味し、各分割部品の取り扱いが煩雑になると共に、
各分割部品の組み立て時の組み立てミスを招き易く、ま
た分割部品個々に加工が行われるので、各分割部品の加
工誤差が組み立て後の鋳造用模型全体の加工誤差の増大
につながってしまう。
【0007】更に、スライス面の設定は、CADの操作
者が自らの経験に基づいて、任意の位置に平面で設定し
ていた。そのため、操作者の経験技量によりスライス面
の決定のための工数に大きなばらつきが生じていた。ま
た、スライス面の選択位置やスライス面数も異なってし
まうという問題があった。さらに、スライス面の位置に
よっては、その後の作業工数にも影響を及ぼすという問
題がある。例えば、ある操作者が図8において、穴12
aに対しスライス面C1、穴12bに対しスライス面C3
を選択した場合、スライス面は2面であり、スライス後
の加工は、3分割された2部品に対して合計2個所行え
ばよいことになるが、3個の分割部品の正確な組み合わ
せ作業に工数を必要とする。また、別の操作者が、穴1
2aに対しスライス面C2を選択し、穴12bに対しス
ライス面C4を選択した場合、スライス面は同じ2面で
あるが、スライス後の加工は、3分割された各部品に対
して合計4個所行わなければならなくなる。また、穴1
2a,12b自体が分割されるため、各部品の組み合わ
せ作業は更に工数を必要とするものになる。更に、別の
操作者が、穴12aに対してのみスライス面C1を選択
したが、接近したスライス面の設定は好ましくないと判
断し、穴12bに関しては、スライス面の設定を行わ
ず、手加工で穴加工を行うことを選択する場合がある。
この場合、分割個数が少ない分、分割部品の取り扱いは
容易になると共に、組み合わせのための工数は低減する
が、手加工の加工工数が増加すると共に、手加工による
加工精度の低下が鋳造用模型10の全体的な加工精度の
低下に繋がってしまうという問題がある。前述したよう
に、図8の例は、負角原因である穴の数が少ないので、
スライス面の選択の違いによる影響は少ないが、実際の
鋳造用模型の形状は複雑であり、負角原因及び負角が大
変多く存在するので、上述したような作業者によるスラ
イス面の選択の違いは、全体の作業効率の大きなばらつ
き及び低下、その後の補正加工の増加等を招く。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、操作者の技量に関わりなく、負角が発生しない最
適な必要最小限のスライス面を自動的に決定することの
できるスライス面自動決定方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明は、複数の負角を含む鋳造用模型を
作成する場合に、当該鋳造用模型の素材のスライス面を
自動決定するスライス面自動決定方法であって、前記鋳
造用模型に存在する負角原因の位置を認識する認識ステ
ップと、認識した複数の負角原因に関連する立体面で前
記素材をスライスし、スライス後の分割部品に負角が存
在しないようにする立体スライス面を取得する取得ステ
ップと、を含むことを特徴とする。
【0010】ここで、負角とは、加工対象に対して加工
の妨げとなる領域を意味し、負角原因とは、負角を形成
する原因となる形状、例えば、加工のための工具を接近
させることのできない位置に存在する穴等である。そし
て、負角原因の位置の認識は、鋳造用模型の設計図面等
から容易に行うことができる。
【0011】この構成によれば、負角を解消するよう
に、複数の負角原因に関連する立体的なスライス面を形
成するので、従来負角が存在しないようにするために、
負角原因毎にスライス面を設定し負角原因の加工を可能
としていたものを、同一のスライス面で複数の負角原因
を加工できるようにすることが可能になり、スライス面
の設定枚数の低減及びそれに伴う分割部品数の低減を行
うことができる。その結果、分割部品の取り扱いが容易
になると共に、各部品の組み立て時に組み立てミスを低
減することができる。更に各分割部品の組み立て後の鋳
造用模型全体の加工誤差を低減することができる。
【0012】上記のような目的を達成するために、本発
明は、上記構成において、前記取得ステップは、認識し
た負角原因に関連する複数のスライスパターンを検出す
るパターン検出ステップと、各スライスパターンで素材
をスライスした場合のスライス後の各分割部品の厚みの
最大値と最小値を測定する測定ステップと、分割部品毎
に測定した最大値と最小値との差が最小となる分割部品
を形成したスライスパターンを立体スライス面に決定す
る決定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】上記のような目的を達成するために、本発
明は、上記構成において、前記立体スライス面の面数
は、少なくとも鋳造用模型の型データと、鋳造用模型を
加工する加工機の工具データと、鋳造用模型の素材デー
タと、に基づいて決定することを特徴とする。
【0014】この構成によれば、鋳造用模型において、
既知のデータに基づいて立体スライス面の選択が自動的
に行われるので、操作者の違いによるばらつきを防止す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
【0016】本実施形態における鋳造用模型作成時のス
ライス面自動決定方法は、従来と同様に、図1に示すC
ADCAM装置14を用いて行う。なお、このCADC
AM装置14には、後述する鋳造用模型における負角位
置を認識する認識部及び認識した負角の位置に関連する
スライス面を取得するスライス面取得部等を含んでい
る。もちろん、認識部及びスライス面取得部等の機能は
CADCAM装置14上で動作するプログラムにより機
能し、共通のCPU等の演算機の中で処理されるもので
もよい。
【0017】本実施形態の特徴的事項は、鋳造用模型を
負角が存在しない状態で作成するために、スライスして
分割部品とする場合に、立体的なスライス面を形成する
ことにより、全体で必要とされるスライス面の数を削減
し、分割部品数を低減すると共に、この立体的なスライ
ス面(以下、立体スライス面という)の選択を自動で行
うところである。
【0018】図2〜図5を用いて、本実施形態の鋳造用
模型10の立体スライス面の選択手順を説明する。な
お、本実施形態において、鋳造用模型10は、例えば発
泡スチロールで形成される。また、そこに設定する立体
スライス面とは、図2に示すように、X−Y平面のみな
らず、Z軸方向の段差を含む面を意味する。図2には、
破線で示すスライス面Aと実線で示すスライス面Bを示
している。また、本実施形態において、スライス面Aや
スライス面Bで分割された鋳造用模型10の各部分を分
割部品という。
【0019】図3のフローチャートを参照しながら立体
スライス面の選択手順を説明する。まず、CADCAM
装置14は、上位のコンピュータから提供されるデータ
や直接入力されるデータに基づいて、鋳造用模型10を
スライスする立体スライス面の数の算出を行う(S10
0)。この立体スライス面の面数は、少なくとも鋳造用
模型10の型データ(形状や大きさのデータ)と、鋳造
用模型10を加工する加工機の工具データ(工具の長さ
や加工能力等)と、素材データ(発泡スチロールに関す
るデータ)と、に基づいて決定する。つまり、分割され
た分割部品が、使用可能な工具によって加工可能である
ような大きさと形状を有するように必要最低限のスライ
ス面数を算出する。
【0020】次に、CADCAM装置14は、上位のコ
ンピュータから提供されたり、直接入力されたりする鋳
造用模型10の型データに基づき、負角を形成する負角
原因の位置を認識する(S101:認識ステップ)。例
えば、鋳造用模型10の負角の位置は、図7に示すよう
に認識され、負角原因が穴12a,12bとして認識さ
れる。続いて、CADCAM装置14は、認識した複数
の負角原因の位置に関連する立体面でスライスし、スラ
イス後の分割部品に負角が存在しないようにする複数の
スライスパターンを検出する(S102:パターン検出
ステップ)。スライスパターンの一例を図2のスライス
面A及びスライス面Bで示している。もちろん、スライ
ス面A及びスライス面B以外の立体的なスライスパター
ンも存在するが、図2では省略している。また、図2の
場合、1つのスライスパターンで2つの負角原因の穴1
2a,12bを関連付けているが、鋳造用模型が更に複
雑な形状を呈する場合には、1つのスライスパターンで
3つ以上の負角原因を関連付けることも可能であり、様
々なスライスパターンが検出される。
【0021】続いて、CADCAM装置14は、検出し
たスライスパターン毎に、鋳造用模型10を分割し、そ
の分割された分割部品(素材)毎の厚さの最大値と最小
値を測定する。図4(a),(b)には、スライス面A
で鋳造用模型10を分割した各分割部品10a1,10
a2が示され、図4(c),(d)には、スライス面B
で鋳造用模型10を分割した各分割部品10b1,10
b2が示されている。そして、個々の分割部品10a1,
10a2,10b1,10b2に対して、素材として必要
となる厚み方向、すなわち図4におけるZ軸方向の最大
値と最小値を測定する(S103)。なお、図4(a)
(b)の場合加工により取り除かれる穴12a,12b
の部分があるが素材としては図示の位置が最小値とな
る。この測定も予めCADCAM装置14に与えられる
鋳造用模型10の型データに基づき測定することができ
る。
【0022】そして、CADCAM装置14は、各分割
部品10a1,10a2,10b1,10b2に対して、
(最大素材厚さ)−(最小素材厚さ)の値を演算し、そ
の値が最小となる分割部品を検出する。図4(a)〜
(d)に示す分割部品10a1,10a2,10b1,1
0b2の場合、図4(b)に示す分割部品10a2の(最
大素材厚さ)−(最小素材厚さ)の値が最小となる。C
ADCAM装置14は、分割部品10a2を形成するよ
うにスライスするスライスパターン、すなわちスライス
面Aを鋳造用模型10の立体スライス面として採用する
(S104)。
【0023】決定した立体スライス面(すなわちスライ
ス面A)によりスライスした鋳造用模型10を図5に示
す。このような立体スライス面を採用することにより、
従来、負角原因である穴12a,12bに対して2面必
要であったスライス面を1面とすることができる。ま
た、1面で鋳造用模型10を分割することにより、分割
部品数は2個となり、素材加工後に鋳造用模型10を組
み立て再構成する場合の組み立て工数を低減することが
できると共に、分割部品点数が少なくなることで、組み
立てられた鋳造用模型10の有する加工誤差を従来の2
面により3分割していた場合に比べ低減することができ
る。もちろん、図2〜図5に示す例では、最も単純な例
(鋳造用模型の負角原因となる穴が2つの例)を示した
が、鋳造用模型が複雑にになり、1枚の立体スライス面
でより多くの負角原因を関連付け、負角が存在しないよ
うにすることにより、スライス面数の低減や分割部品数
の低減による効果は増大する。なお、立体スライス面を
選択する場合に、(最大素材厚さ)−(最小素材厚さ)
の値が最小になるものを選択することにより、各分割部
品を例えば立方体の素材から加工する場合の切削量を最
小とすることになり、材料コストの削減にも寄与するこ
とができる。
【0024】図6には、立体スライス面を複数使用する
場合の鋳造用模型16が示されている。図6(a)に示
すように、作成したい鋳造用模型16は、負角原因であ
る穴16a〜16dを4つ含んでいる。鋳造用模型16
の場合には、鋳造用模型の型データと、鋳造用模型を加
工する加工機の工具データと、鋳造用模型の素材データ
とに基づき、立体スライス面の面数を2面にすること
で、スライス後の分割部品の加工をスムーズに行うこと
ができると判断され、図2〜図5で示した手順と同じ手
順により、各分割部品の厚さの最大値と最小値の差が最
小になる立体スライス面1及び立体スライス面2の選択
ができる。従って、素材加工を行うことにより、図6
(b)に示すような3個の分割部品A,B,Cが得られ
る。実際に加工を行う場合は、まず図6(c)に示すよ
うに分割部品Cの加工を行う。図から明らかなように、
立体スライス面2で鋳造用模型16を分割することによ
り、分割部品Cを形成するための素材20cには、負角
が存在せず、上方から接近する工具18により穴16d
に相当する部分と、分割部品Bと接続される部分とに対
し、連続的な機械加工を施すことができる。つまり、手
加工や素材の固定し直し等を伴わない自動加工を行うこ
とができる。
【0025】続いて、図6(d)に示すように、分割部
品Bを形成するための素材20bの下側の穴16cに相
当する部分と分割部品Cと接続される部分の加工を行
う。そして、図6(e)に示すように、図6(d)で加
工した加工途中の素材20bを上下逆にし、先に加工を
完了している分割部品Cに積層すると共に、両者を一体
固定し、工具18により穴16bに相当する部分と、分
割部品Aと接続される部分とに対し、連続的な機械加工
を施すことができる。この場合、素材20bを分割部品
Cに積層した状態で加工することにより、分割部品Bの
加工基準を分割部品Cにすることができる。その結果、
分割部品Bと分割部品Cとの組み合わせ誤差を低減する
ことができる。
【0026】最後に、図6(f)に示すように、分割部
品Aを形成する素材20aの下側の穴16aに相当する
部分と分割部品Bと接続される部分の加工を行い、加工
を完了した分割部品Aを上下反転させ、既に加工が完了
している分割部品Bに積層して鋳造用模型16を完成さ
せる。図6(d)〜(f)から明らかなように、鋳造用
模型16を立体スライス面1,2で分割することによ
り、各分割部品に負角は存在せず、上方から接近する工
具18により連続的に機械加工を行うことができる。
【0027】このように、従来の平面によるスライス方
法では、鋳造用模型16に対し、負角が存在しないよう
にするためには、負角原因である各穴16a〜16dに
対応して4面のスライス面を設定し、5個の分割部品に
分割必要があったが、本実施形態の立体スライス面を用
いれば、鋳造用模型16を2面の立体スライス面でスラ
イスし3個の分割部品に分割するのみで、負角が存在し
ないようにすることができる。
【0028】更に、従来の平面によるスライスでは、分
割した各分割部品の接続面は全て平面であるため、任意
の部品同士の組み合わせや上下逆の組み合わせ等を許容
してしまうので、分割部品を組み合わせる時に組み合わ
せミスが発生する虞があった。しかし、本実施形態のよ
うに、立体スライス面を用いることにより、個々の分割
部品A,B,Cの組み合わせは、立体的に組み合わせら
れる1通りの組み合わせとなり、組み合わせミスを完全
に排除することができる。また、分割部品の数も低減す
ることができるので、分割部品の取り扱いも容易にな
る。
【0029】なお、本実施形態では、説明のため単純な
形状の鋳造用模型を例に取り説明し、負角原因である2
個の穴に関連するように立体スライス面が設定される例
を示したが、実際の鋳造用模型は更に複雑な形状を呈
し、負角原因となる3個以上の穴等に関連するするよう
に立体スライス面が設定される場合があり、立体スライ
ス面の面数の低減、分割部品の数の低減がより効果的に
行われる。その結果、鋳造用模型を構成する分割部品の
取り扱いが容易になると共に、鋳造用模型の制作が容易
になる。また、本実施形態では、負角原因として機械加
工時に工具が接近する上下方向に開放端を有さない穴を
例に取って説明したが、加工対象に対して加工の妨げと
なる負角形成の原因となる形状であれば、例えば、切り
欠き等でも同様に扱うことが可能であり、同様な効果を
得ることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、負角を解消するよう
に、複数の負角原因に関連する立体的なスライス面を形
成するので、従来負角が存在しないようにするために、
負角原因毎にスライス面を設定し負角原因の加工を可能
としていたものを、同一のスライス面で複数の負角原因
を加工できるようにすることが可能になり、スライス面
の設定枚数の低減及びそれに伴う分割部品数の低減を行
うことができる。その結果、分割部品の取り扱いが容易
になると共に、各部品の組み立て時に組み立てミスを低
減することができる。更に各分割部品の組み立て後の鋳
造用模型全体の加工誤差を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るスライス面自動決定
方法を実現するCADCAM装置の外観図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るスライス面自動決定
方法を用いて、立体スライス面を選択するために検出さ
れるスライスパターンを説明する説明図である。
【図3】 本発明の実施形態に係るスライス面自動決定
方法を説明するフローチャートである。
【図4】 本発明の実施形態に係るスライス面自動決定
方法を用いて、立体スライス面を選択するために、図2
に示すスライスパターンで鋳造用模型を分割した場合の
各分割部品の厚みの最大値と最小値を示した説明図であ
る。
【図5】 本発明の実施形態に係るスライス面自動決定
方法を用いて、立体スライス面を選択した結果得られる
鋳造用模型の分割部品を示す斜視図である。
【図6】 本発明の実施形態に係るスライス面自動決定
方法を用いて、立体スライス面が2面選択される場合及
び、分割された分割部品の加工状態を説明する説明図で
ある。
【図7】 鋳造用模型に存在する負角を説明する説明図
である。
【図8】 従来の鋳造用模型の分割方法を説明する説明
図である。
【符号の説明】
10,16 鋳造用模型、12a,12b 穴(負角原
因)、14 CADCAM装置、18 工具、20a,
20b,20c 素材。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の負角を含む鋳造用模型を作成する
    場合に、当該鋳造用模型の素材のスライス面を自動決定
    するスライス面自動決定方法であって、 前記鋳造用模型に存在する負角原因の位置を認識する認
    識ステップと、 認識した複数の負角原因に関連する立体面で前記素材を
    スライスし、スライス後の分割部品に負角が存在しない
    ようにする立体スライス面を取得する取得ステップと、 を含むことを特徴とするスライス面自動決定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、 前記取得ステップは、 認識した負角原因に関連する複数のスライスパターンを
    検出するパターン検出ステップと、 各スライスパターンで素材をスライスした場合のスライ
    ス後の各分割部品の厚みの最大値と最小値を測定する測
    定ステップと、 分割部品毎に測定した最大値と最小値との差が最小とな
    る分割部品を形成したスライスパターンを立体スライス
    面に決定する決定ステップと、 を含むことを特徴とするスライス面自動決定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の方法にお
    いて、 前記立体スライス面の面数は、少なくとも鋳造用模型の
    型データと、鋳造用模型を加工する加工機の工具データ
    と、鋳造用模型の素材データと、に基づいて決定するこ
    とを特徴とするスライス面自動決定方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016036819A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 本田技研工業株式会社 消失模型及びそれを用いる消失模型鋳造法

Cited By (1)

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JP2016036819A (ja) * 2014-08-06 2016-03-22 本田技研工業株式会社 消失模型及びそれを用いる消失模型鋳造法

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