JP2003305195A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003305195A
JP2003305195A JP2002114270A JP2002114270A JP2003305195A JP 2003305195 A JP2003305195 A JP 2003305195A JP 2002114270 A JP2002114270 A JP 2002114270A JP 2002114270 A JP2002114270 A JP 2002114270A JP 2003305195 A JP2003305195 A JP 2003305195A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技球の挙動を十分に楽しませるとともに、
転動部において遊技球を円滑に誘導させることを可能に
する。 【解決手段】 遊技盤の一部に配設された枠部材11
と、その内部に設けられ、枠部材11の上部に設けられ
た入口部27から入球した遊技球を転動させる下段転動
部30と、枠部材11の側部に設けられた入口部から入
球した遊技球を転動させる上段転動部33とを具備する
とともに、下段転動部30と上段転動部33とを区画し
て構成する。これにより、遊技球が下段転動部30また
は上段転動部33上で衝突する可能性が少なくなり、互
いの挙動が阻害され難くなる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機等
の遊技機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、パチンコ機等の遊技盤において、
遊技球と障害部材(釘等)とによる物理的な興趣の他
に、新たな興趣を提供する目的で表示器等を遊技盤に設
けたものが知られている。ところで、表示器によって新
たな興趣を提供することが可能になった反面、表示器等
を設けたスペースには障害部材を設けることが困難とな
り、障害部材によって遊技球の挙動を楽しませたり遊技
球を誘導することが困難となっていた。そこで、表示器
の周囲に枠部材を設けると共に、表示器の下方に転動部
を形成することにより、所定の入口から転動部に入球し
た遊技球によって、遊技球の挙動を楽しませると共に必
要に応じて遊技球を誘導するようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
遊技機では、転動部によって転動または誘導される遊技
球は、所定の入口から入球する限られた遊技球のみであ
り、遊技球の挙動による興趣の提供や誘導が十分にはな
されていなかった。また、単に遊技球を多数転動部に入
球させる場合、限られた転動部のスペースに遊技球がひ
しめき合い、互いに挙動を阻害して興趣及び誘導性の低
下を招いていた。 【0004】そこで、本発明の課題は、遊技球の挙動を
十分に楽しませるとともに、転動部において遊技球を円
滑に誘導させることができる遊技機を提供することにあ
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じて、その
作用等についても説明する。 【0006】手段1:遊技盤の一部に配設された枠部材
と、該枠部材の内部に設けられ、入口部から入球した遊
技球を転動させる第一転動部及び第二転動部とを具備す
るとともに、前記第一転動部と前記第二転動部とを区画
して構成することを特徴とする遊技機。 【0007】ここで、転動部は少なくとも二つ備えてい
ればよい。すなわち本発明には三つ以上の転動部を備え
るものも含まれる。また、各転動部の入口部は共通であ
ってもよく、夫々独立した別個のものであってもよい。
さらに、第一転動部及び第二転動部は、遊技球を左右方
向に転動させるものに限らず、例えば前後方向に転動さ
せるものであってもよい。 【0008】手段1によると、入口部から入球した遊技
球を、互いに区画された第一転動部及び第二転動部で転
動させることから、遊技球が第一転動部または第二転動
部上で衝突する可能性が少なくなり、互いの挙動が阻害
され難くなる。したがって、各転動部に一層多くの遊技
球を送り込むことが可能になる。また、少なくとも二つ
の転動部で遊技球を夫々転動させることから、球技者に
遊技球の挙動を十分に楽しませることができる。 【0009】手段2:手段1の構成に加え、前記第一転
動部で転動した遊技球を排出するための第一排出部、及
び前記第二転動部で転動した遊技球を排出するための第
二排出部を備え、前記第一排出部は前記第二転動部に対
して区画され、前記第二排出部は前記第一転動部に対し
て区画されていることを特徴とする遊技機。 【0010】手段2によると、第一排出部が第二転動部
に対して区画されているため、第一転動部で転動した遊
技球が第二転動部側に流下することがなくなる。また、
第二排出部が第一転動部に対して区画されているため、
第二転動部で転動した遊技球が第一転動部側に流下する
こともない。すなわち、第一転動部と第二転動部とは、
完全に独立した通路を構成することから、遊技球を一層
円滑に転動させることが可能となり、衝突による挙動の
阻害を確実に防止できる。また、遊技球はいずれか一方
の転動部のみを転動することから、換言すれば二つの転
動部を順に転動することがないため、転動時間の長期化
が抑制され、遊技を円滑に進行させることが可能にな
る。 【0011】手段3:手段1または手段2の構成に加
え、前記入口部は、前記第一転動部に連通する第一入口
部と、前記第二転動部に連通する第二入口部とを有する
ことを特徴とする遊技機。 【0012】手段3によると、第一入口部から入球した
遊技球は第一転動部で転動し、第二入口部から入球した
遊技球は第二転動部で転動する。つまり、第一転動部の
第一入口部と第二転動部の第二入口部とが別々に設けら
れているため、夫々の入口部を互いに離間させた位置に
配設することにより、遊技球の流下経路を複雑に変化さ
せることができる。また、第一入口部から入球する遊技
球の割合と、第二入口部から入球する遊技球の割合とを
個々に設定できることから、夫々の転動部において転動
させる遊技球の数を適切な数に設定することができる。
したがって、同じ転動部で遊技球同士が互いに阻害し合
うことを抑制できるとともに、各転動部において、適度
の間隔で挙動を楽しませることができる。 【0013】手段4:手段3の構成に加え、前記第一入
口部と前記第二入口部とが、互いに異なる高さに設けら
れていることを特徴とする遊技機。 【0014】手段4によると、一方(上部側)の入口部
から入球しなかった遊技球を、他方(下部側)の入口部
から入球させることが可能になる。つまり、一方の入口
部に入球させることができなかった場合でも、諦めるこ
となく更に期待感を維持させることができる。すなわ
ち、期待感が倍増し興趣を一層向上できる。 【0015】手段5:手段4の構成に加え、前記第一入
口部及び前記第二入口部のいずれか一方が前記枠部材の
上部に設けられていることを特徴とする遊技機。 【0016】手段5によると、枠部材の上部に設けられ
た一方の入口部から入球しなかった遊技球を、枠部材の
外側の遊技領域に流下させ、その後、他方(下部側)の
入口部から入球させることが可能となる。このため、一
方の入口部に入球しないことが分かってから他方の入口
部の近傍に到達するまでの時間をかせぐことができ、遊
技者の期待感を持続させることができる。 【0017】手段6:手段5の構成に加え、前記第一入
口部及び前記第二入口部のいずれか他方が前記枠部材の
左右側部に設けられていることを特徴とする遊技機。 【0018】手段6によると、他方(下部側)の入口部
が枠部材の左右両側に設けられているため、入球する可
能性を高めるとともに、枠部材の外方の左右どちら側を
流下する遊技球に対しても期待感を持たせることができ
る。また、その入口部に連通する転動部(第一転動部ま
たは第二転動部)を枠部材の下部に形成するようにすれ
ば、転動部に対して位置エネルギーを有した状態で投入
することが可能になり、遊技球をその転動部において確
実に転動させることができる。 【0019】手段7:手段1から手段6までのいずれか
の構成に加え、前記第一転動部と前記第二転動部とが上
下方向に並設されていることを特徴とする遊技機。 【0020】手段7によると、第一転動部及び第二転動
部における夫々の転動方向の長さが、互いの転動部によ
って制限されることがないため、転動部が一つの場合と
同等の長さに形成することができる。つまり、遊技球を
転動方向に大きく転動させ遊技球の挙動を楽しませるこ
とができる。しかも、二つの転動部を転動方向に対して
垂直方向(例えば左右方向に転動させる場合には前後方
向)に並設するものに比べ、視認性に優れ、二つの転動
部における遊技球の挙動を確実に楽しませることができ
る。 【0021】手段8:手段7の構成に加え、前記第一転
動部及び前記第二転動部のうち、下側に形成される転動
部が、前記枠部材の内側底面によって構成されているこ
とを特徴とする遊技機。 【0022】手段8によると、枠部材の一部を転動部と
することから、全体の構成が簡略化される。また、下側
の転動部を可能な限り低い位置に形成し、下側の転動部
と上側の転動部との間隔を広くすることが可能になる。
そして、間隔を広く設定した場合には、下側の転動部を
転動する遊技球の挙動が視認され易くなる。 【0023】手段9:手段1から手段8までのいずれか
の構成に加え、前記枠部材の下方の遊技盤に特定入球領
域が配設され、前記第一転動部及び前記第二転動部には
夫々遊技球を排出させる排出部が前記特定入球領域の上
方に対して設けられていることを特徴とする遊技機。 【0024】手段9によると、どちらの転動部で転動し
ている遊技球も、転動後は特定入賞領域に向って流下す
る。このため、特定入球領域(例えば始動口)に入賞し
易くなる。つまり、遊技者は転動部への入球を願うよう
になり、遊技球の挙動が一層楽しくなる。また、夫々の
排出部が同一鉛直線上に位置するため、遊技球の排出タ
イミングによっては、互いに接触する可能性がある。そ
して、接触した場合、流下方向が変化し特定入球領域に
入賞しなくなる恐れが生じる。つまり、各転動部におい
て最良の状態で排出されても、その後の接触により入賞
しなくなるため、遊技者は、夫々の転動部から排出され
る遊技球のタイミングが気になり、両転動部における遊
技球の挙動を絡めて把握するようになる。したがって、
夫々の転動部における遊技球の挙動が遊技者をドキドキ
させ、興趣を与える。さらに、別の言い方をすれば、各
排出部から最良の状態で排出されても、入賞しなくなる
恐れがあることから、遊技店等は、最良の状態で排出さ
れる確率を高めることが可能となる(遊技店等の負担が
大きくならないため)。そして、この場合、頻繁に最良
の状態を得ることができるため、遊技者の優越感を高め
ることができる。 【0025】手段10:手段1から手段9までのいずれ
かの構成に加え、前記枠部材の下方の遊技盤に特定入球
領域が配設されるとともに、前記第一転動部及び前記第
二転動部には遊技球を排出させる排出部が設けられ、夫
々の前記排出部は、前記特定入球領域に向って流下する
遊技球の割合が異なるように構成されていることを特徴
とする遊技機。 【0026】手段10によると、第一転動部から排出さ
れる遊技球、及び第二転動部から排出される遊技球は、
いずれも特定入球領域(例えば始動口)に向って流下す
るが、互いに入球率(流下する遊技球が特定入球領域に
到達する割合)が異なるように設定されていることか
ら、一方の転動部が他方の転動部よりも有利になる。つ
まり、一方の転動部に対する入球の期待をさらに高める
ことができる。また、一方(入球率が高い方)の転動部
よりも他方(入球率が低い方)の転動部に投入される遊
技球の割合を増やすように釘等の障害部材を設定すれ
ば、遊技店等の負担を大きくすることなく、遊技球の挙
動を楽しませることができる。 【0027】手段11:手段1から手段10までのいず
れかの構成に加え、前記第一転動部の形状と前記第二転
動部の形状とが、互いに異なっていることを特徴とする
遊技機。 【0028】手段11によると、形状の違いから、第一
転動部に従って転動する遊技球と、第二転動部に従って
転動する遊技球との挙動が互いに異なるようになる。こ
のため遊技者に少なくとも二種類のパターンの挙動を楽
しませることができる。 【0029】手段12:手段1から手段11までのいず
れかの構成に加え、前記第一転動部の面積と前記第二転
動部の面積とが、互いに異なる大きさに設定されている
ことを特徴とする遊技機。 【0030】手段12によると、面積が互いに異なるた
め、遊技球の転動距離(転動の大きさ)を互いに異なら
せることができる。つまり、一方の転動部では大きく転
動させ、他方の転動部では小さく転動させることができ
る。このため、二つの転動を絡めて視認させることによ
り、遊技球の挙動をさらに楽しませることができる。 【0031】手段13:手段1から手段12までのいず
れかの構成に加え、前記第一転動部と前記第二転動部と
が上下方向に並設され、下側の転動部の幅が上側の転動
部の幅よりも狭くなるように、前記下側の転動部の奥行
を制限する奥行制限部材をさらに備えることを特徴とす
る遊技機。 【0032】手段13によると、下側の転動部の奥行が
制限されるため、その転動部では、遊技球を左右方向に
転動させる場合、遊技球が奥方に転動し難くなる。換言
すれば、遊技球は転動部の前縁に沿って転動するように
なる。したがって、上側の転動部と下側の転動部との間
隔が比較的狭くても、下側の転動部を転動させる遊技球
の挙動を確実に視認させることができる。 【0033】手段14:手段13の構成に加え、前記奥
行制限部材の前面に、遊技情報表示手段が設けられてい
ることを特徴とする遊技機。 【0034】手段14によると、下側の転動部における
遊技球の挙動と、遊技情報表示手段(例えば保留ラン
プ)とが前後方向において重なり合う。このため、遊技
者は、遊技球の挙動を把握しながら、遊技情報表示手段
の表示状態を確認することができる。つまり、視線を一
定に保ったまま、遊技球の挙動と遊技情報表示手段の表
示状態とを視認することができる。 【0035】手段15:手段14の構成に加え、奥行制
限部材の前面に図柄が付けられ、該図柄の一部が前記遊
技情報表示手段によって照射されていることを特徴とす
る遊技機。 【0036】手段15によると、図柄により、下側の転
動部における見栄えが向上し、遊技球の挙動とともに転
動部自体の装飾効果を楽しませることができる。特に、
図柄の一部が遊技情報表示手段によって光るため、装飾
性が高まり楽しさを向上できる。 【0037】手段16:手段1から手段15までのいず
れかの構成に加え、前記第一転動部と前記第二転動部と
が上下方向に並設されるとともに、前記入口部から入球
した遊技球を下側の転動部に誘導させるための誘導部
が、前記枠部材の内部で且つ上側の転動部の左右両側に
配設されていることを特徴とする遊技機。 【0038】手段16によると、入口部から入球した遊
技球は、誘導部によって、上側の転動部を通ることなく
下側の転動部に誘導される。誘導部は、上側の転動部の
左右両側に配設されていることから、上側の転動部で遊
技球を左右方向に転動させる場合、転動部の幅に対して
支障にはならない。つまり、上側の転動部の幅を比較的
広く形成し、遊技球の転動を複雑に変化させることが可
能になる。 【0039】手段17:手段1から手段16までのいず
れかの構成に加え、前記第一転動部及び前記第二転動部
の少なくともいずれか一方の転動部は、上下方向に対し
て略円弧状に湾曲した形状をなし、転動方向の略中央部
分に、前方に下り傾斜したガイド溝が形成されているこ
とを特徴とする遊技機。 【0040】手段17によると、いずれかの転動部に誘
導された遊技球は、その転動部の形状に従って左右方向
に転動する。遊技球の勢いが弱くなると、ガイド溝に入
り込み、ガイド溝の傾斜に従って前方に排出される。こ
のため、遊技球の排出位置が略一定となり、目標の方向
に流下させることが可能になる。 【0041】手段18:手段17の構成に加え、前記ガ
イド溝の溝幅が遊技球の直径に略一致するとともに、前
記ガイド溝の両側に前方に向って下り傾斜した傾斜面が
形成されていることを特徴とする遊技機。 【0042】手段18によれば、ガイド溝の溝幅が遊技
球の直径と略同等であるため、同じ運動エネルギーを有
し、且つ互いに反対方向に転動する遊技球同士が、ガイ
ド溝の近傍で衝突すると、どちらの遊技球もガイド溝に
入らなくなる恐れがある。ところが、手段17による
と、ガイド溝の側方には、前方に下り傾斜した傾斜面が
形成されているため、ガイド溝に入らない場合であって
も、傾斜面に従って前方に排出される。つまり、ガイド
溝付近における球詰まりがなくなる。 【0043】手段19:手段17または手段18の構成
に加え、前記ガイド溝が形成された転動部が下側となる
ように前記第一転動部と前記第二転動部とが上下方向に
並設されるとともに、下側の前記転動部の前縁から遊技
球が逸脱することを防止する透明なカバー部材をさらに
備え、該カバー部材には、前記ガイド溝に対して遊技球
の通過可能な切欠が設けられていることを特徴とする遊
技機。 【0044】手段19によると、下側の転動部を転動し
ている遊技球が、その転動部の前縁から逸脱しようとし
ても、カバー部材によって阻止される。したがって、遊
技球は常にガイド溝から排出されるようになる。なお、
カバー部材には、ガイド溝に対応した切欠が設けられて
いるため、切欠を介して確実に排出させることができ
る。また、カバー部材は透明部材で形成されているた
め、下側の転動部全体に亘って遊技球の挙動を視認させ
ることが可能である。 【0045】手段20:手段19の構成に加え、前記カ
バー部材は上側の転動部と一体に形成され、該転動部の
前縁から垂下されていることを特徴とする遊技機。 【0046】手段20によると、上側の転動部を枠部材
に組付けることにより、カバー部材が下側の転動部の前
方に固定される。このため、カバー部材を取り付けるた
めの特別な構成が不要となり、枠部材の構成が簡略化さ
れる。 【0047】 【発明の実施の形態】以下、本発明をパチンコ遊技機に
具体化した一実施形態について、図1乃至図10に基づ
き説明する。図1はパチンコ遊技機の構成を示す概略正
面図であり、図2乃至図5はパチンコ遊技機における本
体枠の構成を示す正面図、斜視図、A−A断面図、及び
分解斜視図である。図1に示すように、パチンコ遊技機
2の遊技盤3には、誘導レール4によって遊技領域5が
区画形成されている。誘導レール4は、発射ハンドル6
の操作に対応して、発射装置(図示しない)から発射さ
れた遊技球7を、遊技領域5の上部に導くためのもので
ある。遊技領域5には、普通入賞口8、始動口9、及び
大入賞口10が夫々設けられている。また、遊技領域5
の略中央部分には、特別図柄表示装置12(以下単に
「表示装置12」という)が組込まれた本体枠13が配
設されている。そして、この本体枠13により特別遊技
領域14が区画形成されている。ここで、始動口9は前
記手段9における特定入球領域に相当する。 【0048】普通入賞口8、始動口9、及び大入賞口1
0は、遊技盤3の払出し装置(図示しない)に接続され
ている。払出し装置は、遊技球7の各入賞口8,9,1
0への入賞に伴い所定数の賞球を払い出す払出しモータ
15(図10参照)を備えている。なお、始動口9は、
遊技球7の通路の入口を狭めたり拡げたりするための羽
根16、及び通路内に遊技球7が入球したことを検出す
る始動口用スイッチ17(図10参照)等から構成され
ている。また、大入賞口10は、始動口9の下方に位置
しており、横長空間である入賞領域(図示しない)、開
閉部材としてのシャッタ18、これを開閉させるための
ソレノイド19(図10参照)、及び入賞領域に入賞し
た遊技球7を計数するためのカウントスイッチ20等か
ら構成されている。つまり、ソレノイド19はシャッタ
18に駆動連結されており、通電に伴う励磁によりシャ
ッタ18を前方へ倒して入賞領域を開放し、通電停止に
伴う消磁によりシャッタ18を起立させて入賞領域を閉
鎖する。なお、大入賞口10は、大当たり遊技状態の発
生に伴い、閉鎖状態から開放状態に切替えられる。 【0049】この他、パチンコ遊技機2には、遊技効果
を高めることを目的として、スピーカ21(図10参
照)と、装飾用発光素子としての複数のランプ22(図
10参照)とが組込まれている。スピーカ21は、遊技
の進行状態に合わせて効果音を発したり、その効果音の
種類を変えたりする。ランプ22としては、例えば風車
ランプ、飾りランプ、袖ランプ、サイドランプ等既知の
ものが挙げられ、これらは遊技の進行状態に合わせて光
放射の態様を変える。 【0050】表示装置12は、液晶ディスプレイ(LC
D)を備えている。なお、LCDに代えて、CRT、ド
ットマトリックス、発光ダイオード(LED)、エレク
トロルミネセンス(EL)、蛍光表示管等が用いられて
もよい。表示装置12の画面には、例えば、互いに左右
方向に配置された三つの図柄列(左図柄列、中図柄列、
右図柄列)が表示される。各図柄列は、複数種類の図柄
からなり、数字、キャラクタ、及びそれらを組合せたも
の等がある。 【0051】表示装置12では、各図柄列での図柄の変
動が、遊技球7の始動口9への入賞に基づき一斉に開始
される。図柄の変動は所定の停止順、例えば左図柄列、
右図柄列、中図柄列の順に停止される。そして、全図柄
列の変動が停止したとき、表示されている図柄(停止図
柄)の組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、す
なわち同一種類の停止図柄が大当たりラインに沿って並
んでいる組合せ(例えば「7」,「7」,「7」)とな
る場合がある。大当たりの組合せが成立すると、大入賞
口10の入賞領域が開放し、遊技者は多くの賞球を獲得
することが可能になる。 【0052】本体枠13(一般にセンターフレームとも
言う)は、図3及び図5に示すように、枠部材11及び
この枠部材11に組付けられた複数の部材から構成さ
れ、中央に窓部13aが形成されている。また、枠部材
11の後部には、窓部13aに表示装置12を取付ける
ための取付部材(図示しない)が設けられている。枠部
材11の上部には天飾り26が設けられ、その上面に遊
技球7を特別遊技領域14に入球させるための入口部2
7が形成されている。また、天飾り26の左右両側には
龍の頭部の形状を呈した肩飾り28が設けられている。
そして、入口部27から入球された遊技球7は、天飾り
26及び肩飾り28の内部に形成された通路26a,2
8aに従って左右斜め下方へ案内されるようになってい
る。また、枠部材11の上部外周縁には、天飾り26及
び肩飾り28を覆うように前方に延出された庇部32が
形成されている。ここで、入口部27が前記手段3にお
ける第一入口部に相当する。 【0053】枠部材11の下部には、下段転動部30を
区画形成する板状の仕切壁29(前記手段13の奥行制
限部材に相当)が立設されている。また、枠部材11の
左右両側部には、肩飾り28の内部に形成された通路2
8aと下段転動部30とを連通するための下段誘導部材
31が設けられている。一方、仕切壁29の上方には、
上段転動部33を有する転動部材35が配設され、さら
に転動部材35の前方には、枠部材11の左右側方から
上段転動部33へ遊技球7を導くための上段誘導部材3
4が配設されている。ここで、下段転動部30が、前記
手段1における第一転動部に相当するとともに前記手段
8における下側の転動部に相当する。また上段転動部3
3が、前記手段1における第二転動部に相当するととも
に前記手段8における上側の転動部に相当する。さら
に、誘導部材31が前記手段16における誘導部に相当
する。以下、これらの転動部30,33及び誘導部材3
1,34について詳しく説明する。 【0054】下段転動部30は、図4及び図6に示すよ
うに、上下方向に略円弧状に湾曲した部材であり、その
転動方向(図6の紙面左右方向)の中央付近には、前方に
下り傾斜した傾斜面37が形成され、さらにその中央に
は、遊技球7を前方へ排出する樋状の下段ガイド溝38
が形成されている。この下段ガイド溝38は、始動口9
の上方に位置しており、遊技球7を始動口9に向って流
下させることができる。ここで、下段ガイド溝38が、
前記手段2における第一排出部に相当するとともに前記
手段17におけるガイド溝に相当する。 【0055】下段誘導部31は、側面の下端部分に形成
された出口部39が、下段転動部30に臨むように、枠
部材11の側部に配設されている。この下段誘導部31
は、龍の胴部のように左右方向に曲りくねった外観を呈
している。このため、遊技球7は下段誘導部31の内部
を通過する際、衝突を繰返しながら(つまり減速されな
がら)落下することになり、出口部39へ減速された状
態で導かれる。なお、下段誘導部31は、枠部材11に
螺着される肩飾り28及び上段誘導部34によって支持
されている。 【0056】図5及び図7に示すように、転動部材35
は、枠部材11の下部に組付けられており、上段転動部
33と、この前縁から垂下された前面カバー部40とか
ら構成されている。上段転動部33は、上下方向に略円
弧状に湾曲した形状をなしており、左右両側の側方傾斜
部43と、その間の中央傾斜部44とを有している。側
方傾斜部43は、中央傾斜部44に向って下り傾斜した
平面からなり、中央傾斜部44は前方に下り傾斜した湾
曲面から構成されている。なお、側方傾斜部43は上段
転動部33の幅(奥行き)全体に亘って形成されている
が、中央傾斜部44は後端側の一部分を残した形で形成
されている。また、夫々の側方傾斜部43の端面中央部
分には、左右外方向に延出された突起43aが設けられ
ている。そして、転動部材35は、枠部材11の下部両
側に形成されたスリット状の切欠13bに、突起43a
を前方から差込むことにより組付けられ、さらに枠部材
11の前面に螺着された上段誘導部34によって支持さ
れている。ここで、前面カバー部40が前記手段19に
おけるカバー部材に相当する。 【0057】左右の側方傾斜部43には、後方寄りの略
1/3の位置に、左右端面から横方向に延出された直線
状の直線ガイド部45が上方に突出して形成されてい
る。なお、本実施形態では、直線ガイド部45の長さ
を、側方傾斜部43の長さ(転動方向の長さ)の略3/5
とし、高さを略2mmとしている。一方、上段転動部33
の中央傾斜部44の後端付近には、上方に突出した一対
の制動部46が左右方向に並設され、さらにその間に
は、中央傾斜部44を横断する上段ガイド溝47(前記
手段2における第二排出部に相当)が形成されている。
制動部46は、上段転動部33を転動する遊技球7を制
動するためのものであり、断面が直角三角形状になって
いる。さらに詳しくは、底辺の長さが高さよりも長くな
るように、比較的緩やかな斜面を有する直角三角形であ
り、その斜面が左右外方に向くように形成されている。
なお、幅方向における制動部46の長さLは、上段転動
部33の後縁から直線ガイド部45までの長さに略一致
している。 【0058】転動部材35の前面カバー部40は、図5
及び図6に示すように、枠部材11の下部の前面開口を
覆うように、下段転動部30の前縁上に配置されてい
る。つまり、前面カバー部40の底辺の形状が下段転動
部30の上面形状と略一致しており、下段転動部30を
転動する遊技球7が下段転動部30の前縁から逸脱する
ことを防止している。なお、前面カバー40には、傾斜
面37及び下段ガイド溝38に対応して切欠かれた排出
口41が形成されており、下段ガイド溝38等からの排
出を可能にしている。なお、前面カバー40は、不透明
な材料で形成されていてもよいが、透明な樹脂で形成す
れば、排出口41に相当する部分すなわち下段ガイド溝
38の周辺部分のみならず、下段転動部30全体に亘っ
て遊技球7の挙動を視認させることが可能になる。ま
た、図示していないが、仕切壁29の表面には龍の図柄
が描かれているとともに、所定の間隔で複数の保留ラン
プ36が配設されていることから、前面カバー40を透
明な材料で形成することにより、図柄や保留ランプ36
の点灯状態を把握することが可能になる。なお、保留ラ
ンプ36は、始動口9への入賞状況を示すものである
が、ここでは図柄の一部(例えば龍の口から吹出される
炎の図柄)の装飾性を高める機能をも有している。つま
り、保留ランプ35の点灯により、炎の図柄が赤く光っ
て表示され、装飾効果を向上させている。 【0059】また、前面カバー部40の前面、特に上段
ガイド溝47の先端部分の下方には、上下方向に延出さ
れた三本の突条48が左右方向に並設されている。な
お、この突条48の機能については後述する。 【0060】上段誘導部34は、図5及び図7に示すよ
うに、転動部材35の前側に組付けられ、本体枠13の
側方から入球した遊技球7を、上段転動部33に誘導さ
せるものである。具体的には、湾曲形状の前面飾り25
と、その背面に形成された入口部50及び傾斜部51と
を有している。前面飾り25には、左右両端付近から上
方に突出した上方突出片56と、中央付近から下方に突
出した下方突出片57とが形成されている。なお、上方
突出片56及び下方突出片57の表面には、不透明なシ
ール部材が貼着され内部の構造を遮蔽している。また、
入口部50は、上段転動部33の転動方向両端よりも左
右外方に延出されており、左右の庇部32の下方におい
て、遊技球7の入球を可能にしている。ここで、入口部
50が前記手段3における第二入口部に相当する。 【0061】傾斜部51は、入口部50から入球した遊
技球7を反対側の直線ガイド部45の先端に向って転動
させるものであり、その上面には、遊技球7を誘導する
曲線ガイド部54が形成されている。なお、傾斜部51
と上段転動部33の側方傾斜部43との間には僅かに段
差が形成されており、上段転動部33に誘導された遊技
球7が傾斜部51側に戻らないようになっている。ただ
し、この段差は極僅かであるため、上段転動部33が前
方に延出された形態となっている。特に、入口部50と
傾斜部51とは形状及び傾斜角度が互いに異なることか
ら、「入口部50と傾斜部51とが同一部材から形成さ
れている」というイメージより、「側方傾斜部43が前
方まで延出されている」というイメージを喚起させてい
る。また、入口部50は、内側に向って傾斜が徐々に大
きくなる湾曲形状をなし、庇部32の下端32aと入口
部50との間隔(即ち、側方から遊技球7が入り込む空
間)を広くするとともに、湾曲形状に沿って遊技球7の
加速度を次第に高めることを可能にしている。なお、上
段誘導部34は、枠部材11から前方に突出した形態で
組付けられており、図4に示すように、前面飾り25と
パチンコ遊技機2の前面ガラス板Gとの間隔が遊技球7
の直径より狭くなっている。このため、枠部材11の下
方を通過する遊技球7が釘等に衝突して跳ねかえって
も、上段誘導部34を乗り越えることがない。すなわ
ち、入口部50以外の部分から上段転動部33に飛び込
むことを防止している。 【0062】また、上段誘導部34の中央には、後縁か
ら切欠かれた開口52が形成されており、中央傾斜部4
4または上段ガイド溝47から排出される遊技球7の通
過を可能にしている。特に、上段ガイド溝47から排出
される遊技球7と、上段ガイド溝47以外の中央傾斜部
44から排出される遊技球7との流下経路を振分けるた
め、下方突出片57の裏面には後方に向って延出された
一対の架橋部53が左右方向に並設されている。これに
より、上段ガイド溝47から排出された遊技球7は、一
対の架橋部53の間に形成された通路53aを流下し、
一方、それ以外の中央傾斜部44から排出された遊技球
7は、通路53aの外側を流下するようになる。特に、
前述した突条48は通路53a内に配設されており、通
路53aを通過する遊技球7を前面ガラス板Gの方向
(すなわち遊技盤3から離れる方向)に移動させるよう
にしている。これは、始動口9の上方に植設された一対
の釘(所謂命釘)の傾きを考慮したものである。通常、
この一対の釘の間隔は、前方から見て幅広く見えるよう
に、根元側が狭く頭部側(前面ガラス板G側)が広がる
ように設定されている。このため、本実施形態のパチン
コ遊技機2では、遊技球7を、前面ガラス板Gに近づけ
て流下させることにより、命釘の間を通過する確率すな
わち始動口9に入球する確立を高めている。 【0063】さらに架橋部53の根元部分には平面形状
が三角形の補強兼規制部59が形成されている。これに
よれば、架橋部53の根元部が補強されるとともに、遊
技球7の左右方向及び前後方向への移動がさらに制限さ
れ、始動口9への入賞を一層確実にしている。また、図
4に示すように、開口52が形成された前面飾り25の
背面(即ち、上段ガイド溝47または中央傾斜部44か
ら排出された遊技球7が衝突する部位)には、上下に並
設された二つの反球部58が後方に突出しており、全体
的に断面略コ字形に形成されている。これによれば、前
面飾り25の強度が高められるとともに、遊技球7を反
射させることによって遊技球7の勢いを弱め、通路53
aに入球される遊技球7の動きを安定化させている。 【0064】ところで、図10に示すように、パチンコ
遊技機2には主制御基板63が組込まれ、この主制御基
板63に、各種スイッチ、保留ランプ36、及びソレノ
イド19等が接続されている。また、主制御基板63に
は、表示制御基板64を介して表示装置12が接続さ
れ、音声制御基板65を介してスピーカ21が接続され
ている。さらに主制御基板63には、ランプ制御基板6
6を介してランプ22が接続され、払出し制御基板67
を介して払出しモータ15が接続されている。 【0065】各制御基板63〜67は、所定の制御プロ
グラムや初期データを予め記憶した読出し専用メモリ
(ROM)、このROMに記憶された制御プログラムに
従って各種演算処理を実行する中央処理装置(CP
U)、及びCPUによる演算結果を一時的に記憶するラ
ンダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。 【0066】次に、特別遊技領域14における遊技球7
の動きについて説明する。図9に示すように、入口部2
7から入球した遊技球7は、天飾り26及び肩飾り28
の内部に形成された通路26a,28aを通って下段誘
導部31に案内される。その後、下段誘導部31内の通
路を通って、下段転動部30の端部に案内される。ここ
で、下段誘導部31の出口部39は、下段転動部30の
延長上に配置されているため、出口部39から放出され
る遊技球7は下段転動部30の形状に従って孤を描きな
がら左右方向に繰り返し転動する。つまり、遊技球7は
エネルギー保存の法則に基づいた揺動運動を行う。下段
転動部30の中央部分には、下段ガイド溝38が形成さ
れているため、転動する遊技球7の速度が遅くなると、
下段ガイド溝38に入り込む。そして、下段ガイド溝3
8に案内されて前方に排出される。なお、下段転動部3
0の前面は前面カバー部40で覆われているため、転動
中の遊技球7が下段転動部30の前縁から逸脱すること
はない。つまり、入口部27から入球した遊技球7は、
常に下段ガイド溝38から排出されることになる。すな
わち、遊技球7は下段ガイド溝38によって排出方向が
規制されることから、下段転動部30において転動した
遊技球7の殆ど全てが、始動口9に入賞することにな
る。 【0067】なお、下段ガイド溝38の内径(幅)は、
遊技球7の直径と略同等であるため、同じ運動エネルギ
ーで互いに反対方向に転動する遊技球7同士が下段ガイ
ド溝38の近傍で衝突すると、どちらの遊技球7も下段
ガイド溝38に入らなくなる恐れがある。ところが本実
施形態では、下段ガイド溝38の両側には、前方に下り
傾斜した傾斜面37が形成されているため、下段ガイド
溝38に入らない場合でも、傾斜面37に従って確実に
排出することができる。 【0068】一方、入口部27から入球しない場合、本
体枠13の側方を流下することになるが、この遊技球7
の一部が、釘等に衝突すると経路が変更され庇部32の
下方に回り込むことがある。この場合、図8に示すよう
に、上段誘導部34の入口部50に載るとともに、入口
部50の斜面に従って入球し傾斜部51に移動する。傾
斜部51には、曲線ガイド部54が形成されていること
から、遊技球7は曲線ガイド部54によって案内され、
上段転動部33の奥側に向って転動する。つまり、左側
の入口部50から入球した遊技球7は、左側の曲線ガイ
ド部54に案内され、上段転動部33の右奥に向って転
動する。逆に、右側の入口部50から入球した遊技球7
は、右側の曲線ガイド部54に案内され、上段転動部3
3の左奥に向って転動する。つまり、上段転動部33上
を略対角線に沿って転動することから、転動距離が長く
なり、遊技球7の転動を十分に楽しませることが可能に
なる。また、左右の曲線ガイド部54によって案内され
た遊技球7の経路は互いに交差することから、夫々の遊
技球7が互いに衝突するのは、中央傾斜部44の中央位
置のみ、すなわち点状の位置のみとなる。つまり、夫々
の曲線ガイド部54によって案内される遊技球7を、ほ
とんど衝突させることなく、転動させることができる。 【0069】上段転動部33の側方傾斜部43には、直
線ガイド部45が形成されているため、上段転動部33
の奥側まで転動した遊技球7は、直線ガイド部45に沿
って転動し、側方傾斜部43の奥側隅部付近に至る。そ
の後、遊技球7は、側方傾斜部43の斜面に従い、側方
傾斜部43から中央傾斜部44に向って転動する。この
際、遊技球7は直線ガイド部45に沿って転動すること
から、前方へ転動することなく、左右方向に真直ぐ転動
する。そして、上段転動部33の中央付近には、比較的
緩やかな斜面を有する直角三角形状の制動部46が並設
されているため、直線ガイド部45に沿って転動した遊
技球7は、一対の制動部46によって左右方向への転動
が抑えられる。つまり、遊技球7は、最初の制動部46
に対しては斜面に従って容易に乗り越えるが、次の制動
部46に対しては鉛直面と衝突するため、制動され、こ
の結果一対の制動部46の間に挟まれた状態になる。一
対の制動部46の間には、上段ガイド溝47が中央傾斜
部44の前縁まで延出して形成されているため、遊技球
7は上段ガイド溝47に案内されて中央傾斜部44の前
縁から排出される。 【0070】上段ガイド溝47の先端下方には、一対の
架橋部53で区画された通路53aが形成されているた
め、遊技球7は、この通路53aを通って流下し始動口
9に導かれる。また、譬え外部から遊技球7が飛び込ん
できても架橋部53によって遮蔽されるため、通路53
aを流下する遊技球7に衝突することはない。また、通
路53a内には、突条48及び規制部59が設けられて
いるため、遊技盤3に対する遊技球7の前後方向及び左
右方向の位置が規制され、始動口9への入球が一層確実
になる。なお、通路53aの上方すなわち上段ガイド溝
47の延長線上には、断面形状が略コ字形の反球部58
が形成されているため、上段ガイド溝47から排出され
た遊技球7の勢いを効果的に抑え、通路53aを通過す
る遊技球7の状態を安定化させることができる。 【0071】ところで、遊技球7の勢いが弱く最初の制
動部46を乗り越えることができなかった場合、また
は、逆に勢いが強すぎて両方の制動部46を乗り越えた
場合には、上段ガイド溝47に入ることなく、中央傾斜
部44の斜面に従って中央傾斜部44の前縁から排出さ
れる。この場合、開口52から排出されるものの、通路
53aを通過することなく排出されるため、始動口9に
入球され難くなる。つまり、一対の架橋部53によっ
て、上段ガイド溝47から排出される遊技球7と、上段
ガイド溝47を通らずに排出される遊技球7とが振り分
けられ、上段ガイド溝47から排出された遊技球7のみ
が始動口9に案内される。つまり、上段転動部33から
排出される遊技球7が始動口9に入賞される確率は、下
段転動部30から排出される遊技球7が始動口9に入賞
される確率より低くなるように設定されている。このた
め、上段転動部33で転動させるよりも下段転動部30
で転動させる方が有利になる。つまり、下段転動部30
に連通する入口部27に対する期待感をさらに高めるこ
とができる。なお、下段転動部30(入球率が高い方)
よりも上段転動部33(入球率が低い方)に投入される
遊技球7の割合を増やすように釘等の障害部材を設定す
れば、パチンコ店等の負担を大きくすることなく、遊技
球7の挙動を楽しませることができる。 【0072】また、上段転動部33または下段転動部3
0から排出された遊技球7は始動口9に向って流下する
が、下段転動部30から排出される位置と通路53aの
位置とは、鉛直方向において合致しているため、排出す
るタイミングによっては下段転動部30から排出された
遊技球7に、通路53aを通過した遊技球7が衝突する
場合がある。すると、二つの遊技球7は互いに外力を受
け弾かれることになる。すなわち、上段ガイド溝47及
び下段転動部30から排出される遊技球7は基本的には
始動口9に向って流下するが、上記のように衝突した場
合には始動口9に入球しなくなる場合が生じる。このた
め、遊技者は、夫々の転動部30,33から排出される
遊技球7のタイミングが気になり、両転動部30,33
における遊技球7の挙動を絡めて把握するようになる。
したがって、夫々の転動部30,33における遊技球7
の挙動が遊技者をドキドキさせ、興趣を与える。さら
に、別の言い方をすれば、各転動部30,33から最良
の状態で排出されても、入賞しなくなる恐れがあること
から、パチンコ店等は、最良の状態で排出される確率を
高めることが可能となる。そして、この場合、頻繁に最
良の状態を得ることができるため、遊技者の優越感を高
めることができる。 【0073】このように上記のパチンコ遊技機2では、
遊技球7を、互いに区画された二つの転動部30,33
で転動させることから、遊技球7の衝突する可能性が少
なくなり、夫々の転動部30,33において遊技球7を
円滑に転動させることができる。また、夫々の転動部3
0,33において、互いに異なる遊技球7の挙動を視認
させることができ、球技者に遊技球7の挙動を十分に楽
しませることができる。特に、夫々の転動部30,33
は、形状及び面積が互いに異なることから、上段転動部
33に従って転動する遊技球7と、下段転動部30に従
って転動する遊技球7との挙動及び転動距離を互いに異
ならせることができる。 【0074】また、上記のパチンコ遊技機2では、下段
転動部30に対する入口部27を枠部材11の上部に設
け、上段転動部33に対する入口部50を枠部材11の
左右側部に設けたことにより、夫々の転動部30,33
に入球する遊技球7の割合を容易に設定することが可能
になる。このため、遊技球7同士が互いに阻害し合うこ
とを防止できるとともに、遊技者が不満を抱くことがな
い適切な間隔で遊技球7を転動させることができる。ま
た、上段転動部33に入球させることができなかった場
合でも、下段転動部30に入球する可能性があることか
ら、遊技者の期待感を持続させ、興趣を高めることがで
きる。 【0075】さらに、上記のパチンコ遊技機2では、下
段転動部30の前縁に透明な前面カバー40を備えるこ
とにより、下段転動部30の前縁からの遊技球7の逸脱
を阻止し、遊技球7を常に一定の位置から排出すること
ができる。このため、始動口9への入賞が確実になり、
遊技者の期待感を高めることができる。特に、前面カバ
ー40は上段転動部33と一体に形成されていることか
ら、前面カバー40の組み付けが極めて容易になる。 【0076】以上、本発明について好適な実施形態を挙
げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定され
るものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可
能である。 【0077】すなわち、上記実施形態のパチンコ遊技機
2では、枠部材11の内部に二つの転動部30,33を
備えるものを示したが、三つ以上の転動部を備えるよう
にしてもよい。また、上段転動部33と下段転動部30
との入口部50,27を別々に設けるものを示したが、
一つの入口部を共有するとともに、その入口部の下流側
において分岐させるように構成してもよい。 【0078】上記実施形態のパチンコ遊技機2では、上
段転動部33と下段転動部30とを上下方向に並設させ
るものを示したが、左右方向または前後方向に並設させ
るようにしてもよい。また、上記実施形態のパチンコ遊
技機2では、遊技球7を左右方向に転動させるものを示
したが、前後方向に転動させるようにしてもよい。しか
しながら、上記実施形態のように上段転動部33と下段
転動部30とを上下方向に並設するようにすれば、上段
転動部33及び下段転動部30における夫々の転動方向
の長さが、互いの転動部30,33によって制限され
ず、転動部30,33を一つの場合と同等の長さに形成
することができる。つまり、遊技球7を転動方向に沿っ
て大きく転動させることができる。しかも、前後方向に
並設するものに比べ、視認性に優れ、二つの転動部3
0,33における遊技球7の挙動を確実に楽しませるこ
とができる。特に、下段転動部30を、枠部材11の内
側底面を利用して形成するとともに、仕切壁29を設け
たことにより、下段転動部30を転動する遊技球7の挙
動を視認され易くすることができる。 【0079】上記実施形態のパチンコ遊技機2では、枠
部材11の上部の入口部27から入球した遊技球7を下
段転動部30で転動され、枠部材11の左右側部の入口
部50から入球した遊技球7を上段転動部33で転動さ
せるものを示したが、これらの組合わせを逆にし、上部
の入口部27から入球した遊技球7を上段転動部33で
転動させるようにしてもよい。 【0080】上記実施形態のパチンコ遊技機2では、上
段転動部33及び下段転動部30として、略円弧状のも
のを示したが、形状は特に限定されるものではなく、例
えば複数の凹凸を有する波形形状のものや、平面状の傾
斜面を有する略V字形形状のものであってもよい。 【0081】上記実施形態では、遊技機として、表示装
置12を備えたパチンコ遊技機2を示したが、表示装置
12を備えないパチンコ遊技機は勿論、パチンコ遊技機
以外の遊技機、例えばアレパチ、アレンジボール等であ
っても適用することができる。 【0082】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、遊技球
を、互いに区画された転動部で転動させることから、遊
技球の衝突する可能性が少なくなり、円滑に転動させる
ことができる。また、少なくとも二つの転動部におい
て、遊技球の挙動を視認させることができ、球技者に遊
技球の挙動を十分に楽しませることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機を示
す概略正面図である。 【図2】パチンコ遊技機における本体枠の構成を示す正
面図である。 【図3】本体枠の構成を示す斜視図である。 【図4】図2に示す本体枠のA−A断面図である。 【図5】本体枠の構成を示す分解斜視図である。 【図6】本体枠における要部の構成を示す正面図であ
る。 【図7】上段転動部及び上段誘導部の構成を示す平面図
である。 【図8】上段転動部及び上段誘導部における遊技球の動
きを示す説明図である。 【図9】下段転動部及び下段誘導部における遊技球の動
きを示す説明図である。 【図10】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック
図である。 【符号の説明】 2 パチンコ遊技機(遊技機) 3 遊技盤 5 遊技領域 7 遊技球 9 始動口(特定入球領域) 11 枠部材 27 入口部(第一入口部) 29 仕切壁(奥行制限部材) 30 下段転動部(下側の転動部,第一転動部) 31 下段誘導部(誘導部) 33 上段転動部(上側の転動部,第二転動部) 35 保留ランプ(遊技情報表示手段) 37 傾斜面 38 下段ガイド溝(第一排出部,ガイド溝) 40 前面カバー(カバー部材) 47 上段ガイド溝(第二排出部) 50 入口部(第二入口部)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成15年3月18日(2003.3.1
8) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】特許請求の範囲 【補正方法】変更 【補正内容】 【特許請求の範囲】 【請求項1】 二つの転動部において遊技球の挙動を視
認させるとともに、遊技球の衝突する可能性が少なくす
るよう構成されていることを特徴とする遊技機。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 遊技盤の一部に配設された枠部材と、 該枠部材の内部に設けられ、入口部から入球した遊技球
    を転動させる第一転動部及び第二転動部とを具備すると
    ともに、 前記第一転動部と前記第二転動部とを区画して構成する
    ことを特徴とする遊技機。
JP2002114270A 2002-04-17 2002-04-17 遊技機 Withdrawn JP2003305195A (ja)

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JP2011224197A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Okumura Yu-Ki Co Ltd パチンコ遊技機

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